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魔色のダイヤ(2スレ目分)
415 名前:FBX@魔色のダイヤ ◆4gA1RyNyf. :04/02/03 22:25 ID:jYY9xV7p
「う・・・。」
ペックが目を覚ました。
体を起こしてあたりを見てみる。
「・・・?」
何が起きたのかまったくわからない。
見ればリィズとミスティは全裸で床に転がっているし・・・。
「ん? 裸じゃんかよ!」
ペックは顔を真っ赤にして、布団の中に顔を突っ込んだ。
べちゃ・・・。
「べちゃ、って・・・?」
確かに液体に触るような音がした。
おそるおそる布団をめくってみる。
すると、そこには灰色の液体がたまっていた。
それはもちろん、シーアである。
「・・・? なんだろう・・・、これ。」
手を伸ばしてみる。
触る。
どろっとしている。
触った指の匂いをかいでみる。
「う・・・・・・。」
きつい淫臭がした。
416 名前:FBX@魔色のダイヤ ◆4gA1RyNyf. :04/02/03 22:27 ID:jYY9xV7p
ぐちゅっ、ぐちゃぁ・・・。
奇妙な音と共に、液体はシーアの姿を取り戻していた。
「ふあ・・・!?」
ペックはベッドの上に立つシーアを見上げた。
「ふふふ・・・、かわいい子ね。真祖のダイヤも奪ったことだし・・・。
試しにあなたを虜にしてあげるわ。」
シーアの青紫色の唇が笑みを作る。
ペックには言っている意味がわからなかった。
「え? ちょっと、あなたは誰? しかも液体から・・・」
その先の言葉を紡ぐことはできなかった。
ペックの唇はシーアの股間に押し付けられていたのだから。
「さぁ、すぐに楽にしてあげるからね・・・。」
まるで子供をあやすようにそう言うシーア。
ペックにはシーアの声が非常に魅力的なものに聞こえた。
リィズに刷り込まれた言葉--『快楽のためにならなんでもしなさい』
その言葉がペックの頭に響いた。
ペックは憑かれたような表情になる。
「はぁい・・・。」
「う・・・。」
ペックが目を覚ました。
体を起こしてあたりを見てみる。
「・・・?」
何が起きたのかまったくわからない。
見ればリィズとミスティは全裸で床に転がっているし・・・。
「ん? 裸じゃんかよ!」
ペックは顔を真っ赤にして、布団の中に顔を突っ込んだ。
べちゃ・・・。
「べちゃ、って・・・?」
確かに液体に触るような音がした。
おそるおそる布団をめくってみる。
すると、そこには灰色の液体がたまっていた。
それはもちろん、シーアである。
「・・・? なんだろう・・・、これ。」
手を伸ばしてみる。
触る。
どろっとしている。
触った指の匂いをかいでみる。
「う・・・・・・。」
きつい淫臭がした。
416 名前:FBX@魔色のダイヤ ◆4gA1RyNyf. :04/02/03 22:27 ID:jYY9xV7p
ぐちゅっ、ぐちゃぁ・・・。
奇妙な音と共に、液体はシーアの姿を取り戻していた。
「ふあ・・・!?」
ペックはベッドの上に立つシーアを見上げた。
「ふふふ・・・、かわいい子ね。真祖のダイヤも奪ったことだし・・・。
試しにあなたを虜にしてあげるわ。」
シーアの青紫色の唇が笑みを作る。
ペックには言っている意味がわからなかった。
「え? ちょっと、あなたは誰? しかも液体から・・・」
その先の言葉を紡ぐことはできなかった。
ペックの唇はシーアの股間に押し付けられていたのだから。
「さぁ、すぐに楽にしてあげるからね・・・。」
まるで子供をあやすようにそう言うシーア。
ペックにはシーアの声が非常に魅力的なものに聞こえた。
リィズに刷り込まれた言葉--『快楽のためにならなんでもしなさい』
その言葉がペックの頭に響いた。
ペックは憑かれたような表情になる。
「はぁい・・・。」
無限の花肉 第四話
378 名前:乙×風【無限の花肉 第四話】 :04/01/26 12:02 ID:qdk2APgd
<エンカウント 全編>
「あん! あん! あんっ!」
薄暗く狭い空間にネーアの喘ぎ声が満ちる。
ここはウラヌスがいくな釘を差している外れの小屋。
ネーアはいつものように『折檻』を受けていた。
だが嬌声を上げるネーアをぐるりと取り囲む人影は、全部で三つある。
メイド長のティジフォーンと、レアクトとメライガである。
メライガの手には、淡く紫色に発光する、いつかティジフォーンが持っていた
モノと同じ石を持っていた。
魔石と呼ばれるこの石は、魔法が封じ込められた特別な石で、
魔石は魔法の正確なイメージを浮かべられ、集中力を持っている者なら
誰でも使いこなす事は出来る。この魔法の効果は、今ネーアの膣内を蹂躙している
張り型を自由に動かすというものだった。
厨房に向かう途中、ティジフォーンが持っていた物と同じで、厨房でウラヌスを前にして
ネーアが恥辱を受けた時も、メライガ密かにこの石を持っていた。、
「それにしても、哀れなものね」
亀甲縛りで身動きの取れない身体に、女陰に張り型を突き込まれ、
喘いでいるネーアを軽蔑の表情で見下しながら、
ティジフォーンは呟いた。
「当然の報いよ。私はせいせいしたわ。この女が壊れてくれて」
憑き物でも落ちたかのような笑顔を見せながら、レアクトが言った。
「レアクトに同意です。これで強力なライバルが一人減りました。
事前に好感度を上げていた甲斐が会ったというものです」
いつもの無表情を浮かべながら、メライガが意味ありげにティジフォーンと
レアクトを見る。
379 名前:乙×風 :04/01/26 12:03 ID:qdk2APgd
全員が知っている、皆が想いを抱いている相手が一緒だという事に。
「あらあなたのような小娘に私が負けるとでも?」
ティジフォーンが余裕の笑みをメライガに向ける。
「お手柔らかに頼むわよメライガ。『これ』をぶっ壊したの、
貴方だって言うじゃない? 確かウラヌス様の目の前で
派手に漏らさせたんだって?」
「あの匂いは私でもお断りです」
「誰だって嫌よ――ああ、この変態を除いてね」
レアクトが笑い、つられるようにティジフォーンが喉を鳴らして笑い、
メライガが笑みを浮かべる。
「でもね、この変態を折檻するのも飽きてきちゃったわね」
「本当に、只の畜生に成り下がりましたからねえ。全く、これが私と同じ
生き物だと思うと怖気がします」
三人でネーアを見る。
「ああんっ、ああん! もっとぉっ、もっと突いてえ!」
じゅぷじゅぷじゅぷ、と剥き出しになったネーアのあそこから、
愛液と泡が漏れる。
今のネーアは自分がからおねだりを求めるようになった、淫乱だ。
メスの表情を浮かべながら、淫らに腰を振っている。
「まあ、あんなに涎を垂らして、汚らわしい。メライガさん、黙らせなさい」
「分かりました」
メライガが目を瞑る、彼女が持っていた石がその輝きを更に増した。
380 名前:乙×風 :04/01/26 12:04 ID:qdk2APgd
「ああっ!? あんっ! あんっ! あんっ! あんっ!
きもち、あんっ! いいっ! きもちいいよぅっ!
ああんっ! あそこっ、しびれて、あん! きもちいいっ!
あっ! あ、あ、あ、あ、あ! ああっ! ああっ! ああっ!
だめえっ! イっちゃうっ! ああああああああぁあぁぁぁっっ♪」
舌と涎をだらしなく垂らしながら、ネーアが絶頂に達する。
――ぷしゅ、ぷしゅっ……ぷぷっ……!
張り型の隙間から勢いよく白濁とした愛液が噴出された。
びくんっ、びくんっ、と身体を逸らしながら痙攣する。
暫くするとそれも収まり。
辺りには食べ物を目にした犬のような、はあっ、はあっ、という
荒い息だけが響いた。
「ふん」
軽蔑の表情をネーアに投げかけると、レアクトが背を向ける。
「どちらへ?」
「もうこの子は何をやってよがり狂うだけでしょ? つまらないから帰るの」
「同感ですね。この嬉しそうな顔を御覧なさい。もうこの畜生はどんな屈辱も
羞恥も喜んで迎いいれるでしょう」
「そんなので良ければメライガ、あなたにあげるわ。壊れたおもちゃだと
何も面白くないと思うけど――さあ、これからどうやって暇潰ししようかしら」
ティジフォーンとレアクトが扉を開け出て行く。
この淫らな空間を世界から隔絶するように、重い音を立てて扉が閉まった。
中に残されたのは、火の消えかかったロウソクと、無表情のメライガと、
息を整えるネーアだけだった。
唐突に、メライガが語りかける。
381 名前:乙×風 :04/01/26 12:05 ID:qdk2APgd
「オルガズムに達した後は、快楽と融けた思考も、ある程度は回復している筈です」
その通りだった。
いくら壊れたからといって、どれだけ淫らに喘いだとは言え、
一度欲求を満足させれば、頭はクリアーになる。
どれだけ淫らな気分になっていても、情事が終われば
それは幻のように霧散する。
むしろ。発情した時、乱れれば乱れるほど、行為の後の虚脱感が増す。
「わたし、わたしは……」
ネーアも例外ではない。
ウラヌスの前で痴態を晒し、それが引き金になったかのように、
ついさっき、今までで最も淫らに喘いでいた。
その反動が、胸を締め付けられそうな後悔と、空虚感に変わり、
ネーアに涙を流させた。
興奮を高める筈の自分の愛液の匂いも、べとついた股間も、
縛られた四肢も、今ではそれが嫌悪と屈辱の対象でしかない。
自分の置かれた境遇に、ネーアは嗚咽を漏らす。
「もう、分かったでしょう」
そんなネーアの心情を的確に察知しメライガが声を掛ける。
「ここに貴方の居場所はありません」
「あ、う……」
その言葉が胸を抉る。もとでも自分の無能っぷりにコンプレックスを抱いているのだ。
自分がこんな所に居て良いのだろうか? そう思うことも何度もある。
だから今言葉はネーアにとってあまりにも過酷で、禁句でもあった。
「悪いことは言いません。この屋敷から出て行く事です。それが、貴方にとっても、
私達にとっても、そしてウラヌス様にとっても、最善の選択です」
382 名前:乙×風 :04/01/26 12:05 ID:qdk2APgd
「ウラヌス様も?」
「その通りです。考えた事は有りませんか? 貴方が粗相をする度に、
ウラヌス様がどれだけ貴方に気を使っていらっしゃるか。貴方が割った
食器が、調度品が、どれだけの値段なのか」
「あ、ああ……」
そんな事、想像も出来ない。
ただ、自分がここに居続ければ、ウラヌスにも、他のメイド達にも
迷惑を掛けることは理解できた。
「分かったら。ここから出て行く事です。それでももし、
出て行く事が出来ないと言うなら、死になさい。ここで」
「!?」
息を飲む。
そんなネーアの顔を見つめながらメライガは囁く。
人間を惑わせる悪魔のように。
「そうすれば、貴方はウラヌス様のそばにいられる。
何も迷惑をかけずに。あのお優しいウラヌス様の事です、
墓も立ててもらえるでしょう。墓参りにも来られるでしょう。
何より。今までの失態を、貴方が死ぬ事で、全て償える、
そうは思いませんか?」
「わたし、わたしは……」
メライガの言葉がネーアの心を揺さぶる。
達した直後のように明後日の方向へと目を向ける。
だからだろう。すぐそばで囁くメライガの顔に笑みが浮かんでいた事に、
気付かなかった。
ネーアには、メライガの言葉がとても魅力的に聞こえた。
383 名前:乙×風 :04/01/26 12:06 ID:qdk2APgd
メライガは懐から果物ナイフを取り出すと、刃を覆っていた布を剥がし、
手際よくネーアの身体を縛るロープを切っていく。
「選ぶのは、貴方です」
ネーアの後ろに回り、彼女の手を縛るロープを切り終えてから、
メライガは果物ナイフをネーアに手渡した。
「良く考える事ですね」
言って背を向けると、重い扉を開く。
「ま、待って!」
取り残される寂しさに、ネーアが制止の声を掛けるが。
遮るように扉が閉められた。
ロウソクの火が消える。
「う、……く、うわああああっ……」
孤独と不幸と悲痛にむせび泣く。
(どうして、私だけっ、こんな辛い目に!)
誰が悪いといえば自分が悪い事は確かだ。
だけど好きで他人に迷惑を掛けたいわけじゃない。
悪いところは治そうと努力もした。
ただ結果が実らなかった。
そう。全ては自分の責任で。
自分が居なくなった方が皆の為にもなる。
ネーアはそう思い始めていた。
「私が居なくなればいい」
(どうせ生きていても楽しい事なんて何もない。
唯一の望みであるウラヌス様も、きっと私の事は見てくれない)
384 名前:乙×風 :04/01/26 12:08 ID:qdk2APgd
唯一の望みであるウラヌス様も、きっと私の事は見てくれない)
右手に握っている果物ナイフを見る、暗闇に飲まれ、良く見えなかった。
だが、姿形はどうでもいい。ようは自分の命を断てれば何でもいいのだ。
ナイフを握り締め、ゆっくりと、左手首に添える。
「冷たい」
未練なんて何も残っていない筈なのに、手が震えた。
意を決し、右手に力を込める。
引きつるような痛みが走る。だが切れていない。力を入れたまま引かなければ、
血は流れない。
心臓が恐怖に早鐘を打つ。
全身から嫌な汗が噴出し始める。
気がつけば涙で頬が濡れている。
ナイフを持つ手が自分の命を絶つという恐怖に、震えた。
と、その手に余計な力が入る。
「いっ!?」
引きつるような痛みが強くなり、それに熱く疼く感覚が付加される。
手首が切れた。
だが流血の勢いは大したものではない。
発情した時のネーアが垂れ流す愛液の方が遥かに多い。
これでは出血多量の前に血が固まってしまい死ぬ事は出来ない。
しかしそれをネーアが知る由も無い。
「あ!……ああぁ!……」
(痛い! 痛いよう!)
手首が伝わる灼熱感を伴う痛みに、ネーアは自分が血を流し、
そしてこれから死んでいく、という恐怖に身を震わせる。
385 名前:乙×風 :04/01/26 12:09 ID:qdk2APgd
脳裏に、ウラヌスの笑顔が過ぎる。走馬灯のように。
溢れ出したネーアの血は重力に従い彼女の手首を撫でるように伝い、
彼女の手を赤く染めていく。
そして、その血が、石畳の床に落ちた。
瞬間。
地面が光り出す。ネーアの血を吸い、真っ赤に。
「きゃっ!?」
突然の事に驚き、部屋の奥側の壁へと跳び退く。
見れば、赤い光を放っているのは地面そのものではなく。
地面に描かれていた模様だった。
模様は『折檻』の為に隅に押し退けた、使われなくなったソファや、
調度品などに取り囲まれるように、部屋の中心で輝いている。
「な、なに、これ!?」
禍々しい赤い光に、全身が怖気立つのを感じる。
何か悪いことが、とんでもない事が起きている気がした。
その予感は当たっていた。
ネーアには分からなかったが、その模様はかつてウラヌスが
とある魔物を封じ込める時に使った魔方陣だった。
光は更に輝きを増し、目が眩むほどの光量で部屋の中を満たす。
「っ!?」
まばゆい光はまるでネーアに収束するように彼女とその周囲の空間を
真っ赤に包み、
そして次の瞬間には光が消えていた。
入れ替わるようにロウソクの火が灯る。
と、もたれていた壁が急に上へとスライドした。
386 名前:乙×風 :04/01/26 12:10 ID:qdk2APgd
「ひっ!?」
壁から飛び退く。
さっきまで壁だったものは上部へとスライドを終える。
その先には、等間隔で火が灯った、緩やかな階段が有った。
部屋の真中で裸身を晒したまま呆然と立ちすくめる。
「これ、まさか」
徐々に思考が回復してきた。
厨房でウラヌスの言葉を思い出し、自分が何をしでかしてしまったのかを
理解した。
「どうしよう。私っ」
死ぬつもりが、今度は魔物の封印を解いてしまった。
自分の愚かさに胸が押しつぶされそうになる。
と自分の手首を見て愕然とする。
「傷が……」
消えている。暗闇の中で確認は出来なかったが、
確かに自分はあの時血を流していたと思う。
落胆する。もう一度ナイフの刃を手首に当てる勇気は残っていない。
だが身体中に力がみなぎっている気がする。今日だけで朝から何度も
絶倒に達したというのに。人生で最も最悪な出来事があって、身も心も
ぼろぼろだったというのに。
いぶしげに自分の体を眺める。
十七にして75にも満たないバスト。
くびれなんて色っぽい造形とは程遠いウェスト。
ウェストと繋がっているようなヒップ。
客観的に見れば少しは違うのかもしれないが、
ネーアから見れば、何の色気も無い、子供の身体。
387 名前:乙×風 :04/01/26 12:11 ID:qdk2APgd
「えっ? なにこれ?」
徐々に胸から視線を下ろしていき、下腹部に達した時、異変に気付いた。
へその下から羞恥の丘にかけて、刺青のような、不気味な模様が浮かんでいた。
どこかで見た事がある気がする。
「これって、ここの地面の模様と同じ?」
だがいくら考えたところでそれが意味する事など分かりはしない。
今ネーアに分かっているのは、これでウラヌスに更なる迷惑をかける、
という事と、自分には自殺する気力がもう残っていないという事だけ。
(でも)
ネーアはふと思う。
(本当にこの先に魔物が居るなら、私を殺してくれる?)
封印されている魔物は凶暴で、頭からばりばりと食い殺されてしまうかもしれない。
だが不思議と、自分の腕を掻ききるよりはましだと思えた。
(上手くいけば楽に死ねるかもしれない)
ネーアはナイフを持つ手の力を緩める。
からんっ、と甲高い音を立ててナイフが地面に転がった。
そのナイフを見向きもせずに、
ネーアは裸のまま、部屋の奥に現れた階段へ足を乗せる。
人一人分がぎりぎり通れるほどのその通路は、
等間隔に壁に埋め込まれた、淡く発光する石のせいで比較的明るく、
また、長年放置されていた筈なのに、かび臭い匂いが一切しない。
それどころか、通路の奥から、僅かに甘い香りすら漂ってくる。
この奥には、自分を食い殺そうとする化け物が居ると思われるのに、
それと遭遇する事は不思議と怖くなかった。
この甘い、花の匂いを嗅いでいると、恐怖感が薄らぐ気がした。
388 名前:乙×風 :04/01/26 12:12 ID:qdk2APgd
トクトクと、心臓が鳴っている。
この時、ネーアは気付いていなかった。
ロープと、物置に放置された家具を使えば首を釣り、
最も楽に死ねる事に。
そして自分の意志で階段を進んでいるのではなく。
目を覚ましたその魔物が、ネーアを呼び寄せたという事に。
395 名前:乙×風【無限の花肉 第四話】 :04/01/31 11:43 ID:B8n7oq76
<エンカウント 後編>
甘い匂いが次第に強くなっていく。
それに比例するように、ネーアの心から恐怖心が取り除かれ、
恐怖とは別の感情が、心臓の鼓動を早めていく。
まるで絶頂を迎える直前のように、頭がぼうっとし、
身体がふわふわと浮くような感触さえ覚える。
そうやって、ネーアが酒に酔ったように足元がおぼつかなくなってきた時、
緩やかな階段が途切れる。
五メートルほどの通路の先には、金属製の扉があった。
だがその扉には鍵穴も、ドアノブさえも見当たらない。
(どうすれば、いいんだろう?)
開け方が分からない。
(折角ここまで来たのに……)
そう思って愕然とする。
自分はこれ以上先に進めない事に対し、
安心ではなく、落胆を感じている。
(ど、どうしてっ?)
ふわふわとした頭で考える。
自分は引き返して生き延びる事よりも、この扉を開けて未知の化け物と
遭遇する事を望んでいる。
そしてようやく気付く。
高鳴る心臓は、恐怖のせいではない。興奮のせいだ。
そして、自分はこの扉を開け、化け物と出会う事に、ときめきに近い
感情すら覚えている。
(やだ私、どきどきしてる。ウラヌス様の事を考えている時みたいに)
396 名前:乙×風 :04/01/31 11:44 ID:B8n7oq76
しかし扉の開け方が分からない。
途方に暮れ視線を地面に落とした。
自分の足元――扉から三歩と離れていない地面にに、上で見たものと告示した
模様が刻まれている。
それを暫くの間眺めていると、ふと自分の股間がむず痒くなっている事に気付く。
「え!?」
先程、へその下に浮かび上がった模様が、赤く発光していた。
「……あっ!? ……ん!?」
輝きが増し、比例するように秘所が疼く。
子宮が切なくなってくる。
元より前後不覚だったネーアは力なく、模様――魔方陣の上に両膝を曲げ
尻を下ろす。石畳の地面が、冷たくて心地良い。
そして、大した意識もせず、
だが嫌悪も羞恥も抱かず、
ネーアは自分の秘所に手を伸ばした。
くちぃ、と既に潤んだ割れ目が音を立てた。
「ひあっ!?」
途端に膣内の肉ヒダを撫でたような強い快楽が走る。
(そんな、私っ、入り口を撫でただけなのに?)
口を開き始めた割れ目を撫でただけでこの快楽だ。
クリトリスを弄ったり、膣内を指で掻き回したらどんなに気持ち良いのだろうか。
想像しただけで、背筋が震えた。淫らな期待に胸が高鳴る。
ごくりと唾を飲み込むと、ネーアは再び割れ目にそって指を添える。
「ぁんっ」
ぴりぴりとした刺激。それが小陰唇から全身へと広がると、甘い愉悦へと
変わって行く。
397 名前:乙×風 :04/01/31 11:45 ID:B8n7oq76
ネーアは添えた指をそのままに、縦に動かし始めた。
――くちくちくちっちゅくっ。
「あっ、あっ、あっ、あっ、あっ」
断続的な刺激が、ネーアの身体を駆け巡る。
(気持ちいいっ。すごく気持ちいいよ!)
寝起きのような顔が、トロンと、淫蕩とした顔へと変わって行く。
手持ち無沙汰だった左手が、欲情に駆られて胸へと伸びる。
そして秘所を弄くりながら、かるく胸に触れた。
「はんっ」
既に充血し、しこりたった乳首に触れてしまう。
股間のピンク色をした淫らな粘膜よりも甘い快楽が上半身へと広がる。
「んはあぁ」
胸を軽く揉み込むと、もどかしいような快楽が体全身に広がり、
ネーアの欲情を更に掻きたてた。
(も、我慢できないようっ)
秘所を上下にさすっていた指を、今度は膣内へと狙いを定める。
次の瞬間自分の体を駆け巡る、甘美な快楽を想像する。
胸が淫らな期待に高鳴り、ぶるるっと背中が打ち震えた。
――くちゅうっ。
「ああん♪」
まるで意思でも持っているかのように、人差し指と中指を、
肉ビラが咥え込んでいく。
今まで感じたまででも最高のメスの快楽がネーアの脳を淫らに溶かし、
甘ったるく喘いだ。
「いいようっ、いいようっ! きもちいいよ!」
398 名前:乙×風 :04/01/31 11:46 ID:B8n7oq76
ちゅぷちゅぷと淫らな音を立てながら、沈み込んだ二つの指がピストンする。
さっきまで右の胸を揉んでいた左手は、今は左胸を弄んでいた。
「あんっ…あん…あんっ…あんっ…あんっ♪」
(アソコも、胸も、すごくきもちいいっ)
感度がいつもよりもいい。だがそれ以上にネーアは淫らな気分になっている。
もっと気持ち良くなりたい。もっといやらしくなりたい。
そんな想いが、ネーアの感度を今まで以上に引き上げていた。
膣内に挿入した二本の指を曲げると、肉ヒダを撫でるように引っかく。
「あんっ!」
(もっとっ、もっとぉ)
肉ヒダを削られるような感覚にネーアは悦び、今度は二本の指を巧みに使って、
更なる快楽を求める。
挟み、引っ張り、つねり、膣内の肉壁を弄り回す。
「あ!? ああ! これ、いいっ、きもちいいよっ!」
弄りまわしていた指が、Gスポットを直撃する。
きーんと耳鳴りがしそうな快楽に全身が震え、汗を吐き出す。
「あんっ! あんっ! あんっ! あんっ! あんっ!」
捕らえたGスポットを擦るように、あるいはノックするように、
つき込む角度をずらしながら指をピストンさせる。
気が付けば、ネーアは指の動きと合わせるように腰を前後に揺すっている。
胸を揉む手の動きも大胆に、乱暴になっており、小ぶりなその膨らみに、
赤く跡が残るほど力を込めている。
だが今のネーアに痛みは無い。
あるのは思考を溶かす快楽と、さらなる快楽を求める貪欲で淫らな本能だけ。
「あっ、あっ、あっ、あっ、あ! スゴイ! スゴイよぉ!」
399 名前:乙×風 :04/01/31 11:47 ID:B8n7oq76
――ぐちゅ、ぐちゅ、くちゃっ、くちゃ!
股間から垂れ流れ、湯気と強烈なメスの臭気を放つ愛液は、
粘度の濃い泡と、白濁とした本気汁となって、床に刻まれた魔方陣上に、
甘酸っぱい匂いのする小さな水溜りを作っている。
既にネーアの目は焦点を結んでいない。
半開きの唇から舌と涎を垂らし、喜悦の表情を浮かべている。
喘ぎ声が大きくなり、その合間に酸素を求める荒い呼吸が入るようになる。
突き込む指の動きが速くなる。股間から響く水音に、ぶぷっ、
と泡が吐き出される下品な音が混じる。
媚びるような自分の声に、秘所から漏れる淫らな水音に、
快楽と、快楽を欲する淫らな気持ちが際限無く膨らんでいく。
(もっと、もっともっともっとぉっ!)
欲望に従い、ネーアの手が、指が動きを変える。
胸を揉んでいた左手は、自己主張する桃色の肉を摘まみ、捻り、爪弾く。
乳首から送られる鮮烈な快楽に、目の前が明滅した。
「きちゃう! スゴイのがきちゃう! ああんっ!」
さらに勢いづいて股間に突き込む右手の親指を曲げる。
包皮のめくれたクリトリスをごつごつと小突いた。
その度に電気が走ったような刺激が全身を駆け回り、思考と
聴覚と、視覚が馬鹿になっていく。
「ああん! ああんっ! ああん! らめえ! イク! イっちゃう!」
淫核とその裏のGスポットから流れるびりびりとした刺激が甘い愉悦へと
変わって行く。
ネーアは更なる快楽を求め、
親指と人差し指で挟み込むように、淫核とその裏側にあるGスポットを押しつぶした。
400 名前:乙×風 :04/01/31 11:48 ID:B8n7oq76
「ああああぁぁぁぁぁっっっ!!」
状態を逸らして、とうとう絶頂を迎える。
だがネーアは無意識のままとどめとばかりに、押し挟んでいる二つの快楽中枢を
揉み込んだ。
絶頂の更に上、視界が、思考が真っ白に染まる。
「ああっ! ああぁあ……! はぁああっ……!」
体中が打ち上げられた魚のようにびくびくと痙攣する。
口の端から垂れた涎が、糸を引きながら地面へと落ちて、
――しゃああああぁぁぁぁ。
それを合図にしたかのように、勢い良く黄金色の液体がネーアの股間から噴出す。
突っ込んだままの右手を、べとべとになった股間を、すっかり
暖かくなってしまった石畳の地面を、刺激臭のする液体が飛び散りながら
汚していく。
そうして長い放尿を終え、魔方陣の上を黄金色の液体が染み割った時、
ネーアの下腹部に浮かんでいる紋様のように、魔方陣が赤い光を発する。
すると、目の前の扉が左右に割れ、重い音を響かせながら開いていく。
ネーアは小水と淫液と汗と涎の混合液の直中で、絶頂の余韻を噛み締めながら
その光景を見つめる。
やげて目の前の大きな扉が完全に開く。
途端に、扉の向こうから、甘い匂いが流れ込んでくる。
ここに来るまでネーアが嗅いだ、花のような匂いを何倍にも濃くしたモノ。
野花の甘い香りに、メスの愛液を煮詰めたような香りをブレンドしたような、
そんな、むせかえる程の匂い。
401 名前:乙×風 :04/01/31 11:49 ID:B8n7oq76
その普通なら、その以上に甘ったるく、どこか酸っぱい香りに鼻が曲がる
ところだが、今のネーアには、鎮火した性欲に再び火を付ける起爆剤にしか
ならない。
淫らな泉からふらつきながら立ち上がると、ネーアは扉の向こう側、
強烈な臭気のせいで、霧でも掛かったような空間へと歩みを進める。
扉の向こう側は、生き物の臓腑の中のよう。
壁も地面も、得体の知れない粘液が糸を引いており、ネーアが足を動かす度に
にちゃにちゃと音がなる。
肉の蔦は辺りに張り巡らされており、血が通っているかのように脈動する。
踏みつけると、骨の無い肉のような弾力が帰ってくる。
ネーアはそんな吐き気を催すような空間を、夢遊病者のように歩き進める。
この空間にも所々に淡く光る石が埋め込まれていた。
そして、臭気を発する霧のせいで、入り口が見えなくなった時。
ネーアは封印された魔物と遭遇した。
<エンカウント 全編>
「あん! あん! あんっ!」
薄暗く狭い空間にネーアの喘ぎ声が満ちる。
ここはウラヌスがいくな釘を差している外れの小屋。
ネーアはいつものように『折檻』を受けていた。
だが嬌声を上げるネーアをぐるりと取り囲む人影は、全部で三つある。
メイド長のティジフォーンと、レアクトとメライガである。
メライガの手には、淡く紫色に発光する、いつかティジフォーンが持っていた
モノと同じ石を持っていた。
魔石と呼ばれるこの石は、魔法が封じ込められた特別な石で、
魔石は魔法の正確なイメージを浮かべられ、集中力を持っている者なら
誰でも使いこなす事は出来る。この魔法の効果は、今ネーアの膣内を蹂躙している
張り型を自由に動かすというものだった。
厨房に向かう途中、ティジフォーンが持っていた物と同じで、厨房でウラヌスを前にして
ネーアが恥辱を受けた時も、メライガ密かにこの石を持っていた。、
「それにしても、哀れなものね」
亀甲縛りで身動きの取れない身体に、女陰に張り型を突き込まれ、
喘いでいるネーアを軽蔑の表情で見下しながら、
ティジフォーンは呟いた。
「当然の報いよ。私はせいせいしたわ。この女が壊れてくれて」
憑き物でも落ちたかのような笑顔を見せながら、レアクトが言った。
「レアクトに同意です。これで強力なライバルが一人減りました。
事前に好感度を上げていた甲斐が会ったというものです」
いつもの無表情を浮かべながら、メライガが意味ありげにティジフォーンと
レアクトを見る。
379 名前:乙×風 :04/01/26 12:03 ID:qdk2APgd
全員が知っている、皆が想いを抱いている相手が一緒だという事に。
「あらあなたのような小娘に私が負けるとでも?」
ティジフォーンが余裕の笑みをメライガに向ける。
「お手柔らかに頼むわよメライガ。『これ』をぶっ壊したの、
貴方だって言うじゃない? 確かウラヌス様の目の前で
派手に漏らさせたんだって?」
「あの匂いは私でもお断りです」
「誰だって嫌よ――ああ、この変態を除いてね」
レアクトが笑い、つられるようにティジフォーンが喉を鳴らして笑い、
メライガが笑みを浮かべる。
「でもね、この変態を折檻するのも飽きてきちゃったわね」
「本当に、只の畜生に成り下がりましたからねえ。全く、これが私と同じ
生き物だと思うと怖気がします」
三人でネーアを見る。
「ああんっ、ああん! もっとぉっ、もっと突いてえ!」
じゅぷじゅぷじゅぷ、と剥き出しになったネーアのあそこから、
愛液と泡が漏れる。
今のネーアは自分がからおねだりを求めるようになった、淫乱だ。
メスの表情を浮かべながら、淫らに腰を振っている。
「まあ、あんなに涎を垂らして、汚らわしい。メライガさん、黙らせなさい」
「分かりました」
メライガが目を瞑る、彼女が持っていた石がその輝きを更に増した。
380 名前:乙×風 :04/01/26 12:04 ID:qdk2APgd
「ああっ!? あんっ! あんっ! あんっ! あんっ!
きもち、あんっ! いいっ! きもちいいよぅっ!
ああんっ! あそこっ、しびれて、あん! きもちいいっ!
あっ! あ、あ、あ、あ、あ! ああっ! ああっ! ああっ!
だめえっ! イっちゃうっ! ああああああああぁあぁぁぁっっ♪」
舌と涎をだらしなく垂らしながら、ネーアが絶頂に達する。
――ぷしゅ、ぷしゅっ……ぷぷっ……!
張り型の隙間から勢いよく白濁とした愛液が噴出された。
びくんっ、びくんっ、と身体を逸らしながら痙攣する。
暫くするとそれも収まり。
辺りには食べ物を目にした犬のような、はあっ、はあっ、という
荒い息だけが響いた。
「ふん」
軽蔑の表情をネーアに投げかけると、レアクトが背を向ける。
「どちらへ?」
「もうこの子は何をやってよがり狂うだけでしょ? つまらないから帰るの」
「同感ですね。この嬉しそうな顔を御覧なさい。もうこの畜生はどんな屈辱も
羞恥も喜んで迎いいれるでしょう」
「そんなので良ければメライガ、あなたにあげるわ。壊れたおもちゃだと
何も面白くないと思うけど――さあ、これからどうやって暇潰ししようかしら」
ティジフォーンとレアクトが扉を開け出て行く。
この淫らな空間を世界から隔絶するように、重い音を立てて扉が閉まった。
中に残されたのは、火の消えかかったロウソクと、無表情のメライガと、
息を整えるネーアだけだった。
唐突に、メライガが語りかける。
381 名前:乙×風 :04/01/26 12:05 ID:qdk2APgd
「オルガズムに達した後は、快楽と融けた思考も、ある程度は回復している筈です」
その通りだった。
いくら壊れたからといって、どれだけ淫らに喘いだとは言え、
一度欲求を満足させれば、頭はクリアーになる。
どれだけ淫らな気分になっていても、情事が終われば
それは幻のように霧散する。
むしろ。発情した時、乱れれば乱れるほど、行為の後の虚脱感が増す。
「わたし、わたしは……」
ネーアも例外ではない。
ウラヌスの前で痴態を晒し、それが引き金になったかのように、
ついさっき、今までで最も淫らに喘いでいた。
その反動が、胸を締め付けられそうな後悔と、空虚感に変わり、
ネーアに涙を流させた。
興奮を高める筈の自分の愛液の匂いも、べとついた股間も、
縛られた四肢も、今ではそれが嫌悪と屈辱の対象でしかない。
自分の置かれた境遇に、ネーアは嗚咽を漏らす。
「もう、分かったでしょう」
そんなネーアの心情を的確に察知しメライガが声を掛ける。
「ここに貴方の居場所はありません」
「あ、う……」
その言葉が胸を抉る。もとでも自分の無能っぷりにコンプレックスを抱いているのだ。
自分がこんな所に居て良いのだろうか? そう思うことも何度もある。
だから今言葉はネーアにとってあまりにも過酷で、禁句でもあった。
「悪いことは言いません。この屋敷から出て行く事です。それが、貴方にとっても、
私達にとっても、そしてウラヌス様にとっても、最善の選択です」
382 名前:乙×風 :04/01/26 12:05 ID:qdk2APgd
「ウラヌス様も?」
「その通りです。考えた事は有りませんか? 貴方が粗相をする度に、
ウラヌス様がどれだけ貴方に気を使っていらっしゃるか。貴方が割った
食器が、調度品が、どれだけの値段なのか」
「あ、ああ……」
そんな事、想像も出来ない。
ただ、自分がここに居続ければ、ウラヌスにも、他のメイド達にも
迷惑を掛けることは理解できた。
「分かったら。ここから出て行く事です。それでももし、
出て行く事が出来ないと言うなら、死になさい。ここで」
「!?」
息を飲む。
そんなネーアの顔を見つめながらメライガは囁く。
人間を惑わせる悪魔のように。
「そうすれば、貴方はウラヌス様のそばにいられる。
何も迷惑をかけずに。あのお優しいウラヌス様の事です、
墓も立ててもらえるでしょう。墓参りにも来られるでしょう。
何より。今までの失態を、貴方が死ぬ事で、全て償える、
そうは思いませんか?」
「わたし、わたしは……」
メライガの言葉がネーアの心を揺さぶる。
達した直後のように明後日の方向へと目を向ける。
だからだろう。すぐそばで囁くメライガの顔に笑みが浮かんでいた事に、
気付かなかった。
ネーアには、メライガの言葉がとても魅力的に聞こえた。
383 名前:乙×風 :04/01/26 12:06 ID:qdk2APgd
メライガは懐から果物ナイフを取り出すと、刃を覆っていた布を剥がし、
手際よくネーアの身体を縛るロープを切っていく。
「選ぶのは、貴方です」
ネーアの後ろに回り、彼女の手を縛るロープを切り終えてから、
メライガは果物ナイフをネーアに手渡した。
「良く考える事ですね」
言って背を向けると、重い扉を開く。
「ま、待って!」
取り残される寂しさに、ネーアが制止の声を掛けるが。
遮るように扉が閉められた。
ロウソクの火が消える。
「う、……く、うわああああっ……」
孤独と不幸と悲痛にむせび泣く。
(どうして、私だけっ、こんな辛い目に!)
誰が悪いといえば自分が悪い事は確かだ。
だけど好きで他人に迷惑を掛けたいわけじゃない。
悪いところは治そうと努力もした。
ただ結果が実らなかった。
そう。全ては自分の責任で。
自分が居なくなった方が皆の為にもなる。
ネーアはそう思い始めていた。
「私が居なくなればいい」
(どうせ生きていても楽しい事なんて何もない。
唯一の望みであるウラヌス様も、きっと私の事は見てくれない)
384 名前:乙×風 :04/01/26 12:08 ID:qdk2APgd
唯一の望みであるウラヌス様も、きっと私の事は見てくれない)
右手に握っている果物ナイフを見る、暗闇に飲まれ、良く見えなかった。
だが、姿形はどうでもいい。ようは自分の命を断てれば何でもいいのだ。
ナイフを握り締め、ゆっくりと、左手首に添える。
「冷たい」
未練なんて何も残っていない筈なのに、手が震えた。
意を決し、右手に力を込める。
引きつるような痛みが走る。だが切れていない。力を入れたまま引かなければ、
血は流れない。
心臓が恐怖に早鐘を打つ。
全身から嫌な汗が噴出し始める。
気がつけば涙で頬が濡れている。
ナイフを持つ手が自分の命を絶つという恐怖に、震えた。
と、その手に余計な力が入る。
「いっ!?」
引きつるような痛みが強くなり、それに熱く疼く感覚が付加される。
手首が切れた。
だが流血の勢いは大したものではない。
発情した時のネーアが垂れ流す愛液の方が遥かに多い。
これでは出血多量の前に血が固まってしまい死ぬ事は出来ない。
しかしそれをネーアが知る由も無い。
「あ!……ああぁ!……」
(痛い! 痛いよう!)
手首が伝わる灼熱感を伴う痛みに、ネーアは自分が血を流し、
そしてこれから死んでいく、という恐怖に身を震わせる。
385 名前:乙×風 :04/01/26 12:09 ID:qdk2APgd
脳裏に、ウラヌスの笑顔が過ぎる。走馬灯のように。
溢れ出したネーアの血は重力に従い彼女の手首を撫でるように伝い、
彼女の手を赤く染めていく。
そして、その血が、石畳の床に落ちた。
瞬間。
地面が光り出す。ネーアの血を吸い、真っ赤に。
「きゃっ!?」
突然の事に驚き、部屋の奥側の壁へと跳び退く。
見れば、赤い光を放っているのは地面そのものではなく。
地面に描かれていた模様だった。
模様は『折檻』の為に隅に押し退けた、使われなくなったソファや、
調度品などに取り囲まれるように、部屋の中心で輝いている。
「な、なに、これ!?」
禍々しい赤い光に、全身が怖気立つのを感じる。
何か悪いことが、とんでもない事が起きている気がした。
その予感は当たっていた。
ネーアには分からなかったが、その模様はかつてウラヌスが
とある魔物を封じ込める時に使った魔方陣だった。
光は更に輝きを増し、目が眩むほどの光量で部屋の中を満たす。
「っ!?」
まばゆい光はまるでネーアに収束するように彼女とその周囲の空間を
真っ赤に包み、
そして次の瞬間には光が消えていた。
入れ替わるようにロウソクの火が灯る。
と、もたれていた壁が急に上へとスライドした。
386 名前:乙×風 :04/01/26 12:10 ID:qdk2APgd
「ひっ!?」
壁から飛び退く。
さっきまで壁だったものは上部へとスライドを終える。
その先には、等間隔で火が灯った、緩やかな階段が有った。
部屋の真中で裸身を晒したまま呆然と立ちすくめる。
「これ、まさか」
徐々に思考が回復してきた。
厨房でウラヌスの言葉を思い出し、自分が何をしでかしてしまったのかを
理解した。
「どうしよう。私っ」
死ぬつもりが、今度は魔物の封印を解いてしまった。
自分の愚かさに胸が押しつぶされそうになる。
と自分の手首を見て愕然とする。
「傷が……」
消えている。暗闇の中で確認は出来なかったが、
確かに自分はあの時血を流していたと思う。
落胆する。もう一度ナイフの刃を手首に当てる勇気は残っていない。
だが身体中に力がみなぎっている気がする。今日だけで朝から何度も
絶倒に達したというのに。人生で最も最悪な出来事があって、身も心も
ぼろぼろだったというのに。
いぶしげに自分の体を眺める。
十七にして75にも満たないバスト。
くびれなんて色っぽい造形とは程遠いウェスト。
ウェストと繋がっているようなヒップ。
客観的に見れば少しは違うのかもしれないが、
ネーアから見れば、何の色気も無い、子供の身体。
387 名前:乙×風 :04/01/26 12:11 ID:qdk2APgd
「えっ? なにこれ?」
徐々に胸から視線を下ろしていき、下腹部に達した時、異変に気付いた。
へその下から羞恥の丘にかけて、刺青のような、不気味な模様が浮かんでいた。
どこかで見た事がある気がする。
「これって、ここの地面の模様と同じ?」
だがいくら考えたところでそれが意味する事など分かりはしない。
今ネーアに分かっているのは、これでウラヌスに更なる迷惑をかける、
という事と、自分には自殺する気力がもう残っていないという事だけ。
(でも)
ネーアはふと思う。
(本当にこの先に魔物が居るなら、私を殺してくれる?)
封印されている魔物は凶暴で、頭からばりばりと食い殺されてしまうかもしれない。
だが不思議と、自分の腕を掻ききるよりはましだと思えた。
(上手くいけば楽に死ねるかもしれない)
ネーアはナイフを持つ手の力を緩める。
からんっ、と甲高い音を立ててナイフが地面に転がった。
そのナイフを見向きもせずに、
ネーアは裸のまま、部屋の奥に現れた階段へ足を乗せる。
人一人分がぎりぎり通れるほどのその通路は、
等間隔に壁に埋め込まれた、淡く発光する石のせいで比較的明るく、
また、長年放置されていた筈なのに、かび臭い匂いが一切しない。
それどころか、通路の奥から、僅かに甘い香りすら漂ってくる。
この奥には、自分を食い殺そうとする化け物が居ると思われるのに、
それと遭遇する事は不思議と怖くなかった。
この甘い、花の匂いを嗅いでいると、恐怖感が薄らぐ気がした。
388 名前:乙×風 :04/01/26 12:12 ID:qdk2APgd
トクトクと、心臓が鳴っている。
この時、ネーアは気付いていなかった。
ロープと、物置に放置された家具を使えば首を釣り、
最も楽に死ねる事に。
そして自分の意志で階段を進んでいるのではなく。
目を覚ましたその魔物が、ネーアを呼び寄せたという事に。
395 名前:乙×風【無限の花肉 第四話】 :04/01/31 11:43 ID:B8n7oq76
<エンカウント 後編>
甘い匂いが次第に強くなっていく。
それに比例するように、ネーアの心から恐怖心が取り除かれ、
恐怖とは別の感情が、心臓の鼓動を早めていく。
まるで絶頂を迎える直前のように、頭がぼうっとし、
身体がふわふわと浮くような感触さえ覚える。
そうやって、ネーアが酒に酔ったように足元がおぼつかなくなってきた時、
緩やかな階段が途切れる。
五メートルほどの通路の先には、金属製の扉があった。
だがその扉には鍵穴も、ドアノブさえも見当たらない。
(どうすれば、いいんだろう?)
開け方が分からない。
(折角ここまで来たのに……)
そう思って愕然とする。
自分はこれ以上先に進めない事に対し、
安心ではなく、落胆を感じている。
(ど、どうしてっ?)
ふわふわとした頭で考える。
自分は引き返して生き延びる事よりも、この扉を開けて未知の化け物と
遭遇する事を望んでいる。
そしてようやく気付く。
高鳴る心臓は、恐怖のせいではない。興奮のせいだ。
そして、自分はこの扉を開け、化け物と出会う事に、ときめきに近い
感情すら覚えている。
(やだ私、どきどきしてる。ウラヌス様の事を考えている時みたいに)
396 名前:乙×風 :04/01/31 11:44 ID:B8n7oq76
しかし扉の開け方が分からない。
途方に暮れ視線を地面に落とした。
自分の足元――扉から三歩と離れていない地面にに、上で見たものと告示した
模様が刻まれている。
それを暫くの間眺めていると、ふと自分の股間がむず痒くなっている事に気付く。
「え!?」
先程、へその下に浮かび上がった模様が、赤く発光していた。
「……あっ!? ……ん!?」
輝きが増し、比例するように秘所が疼く。
子宮が切なくなってくる。
元より前後不覚だったネーアは力なく、模様――魔方陣の上に両膝を曲げ
尻を下ろす。石畳の地面が、冷たくて心地良い。
そして、大した意識もせず、
だが嫌悪も羞恥も抱かず、
ネーアは自分の秘所に手を伸ばした。
くちぃ、と既に潤んだ割れ目が音を立てた。
「ひあっ!?」
途端に膣内の肉ヒダを撫でたような強い快楽が走る。
(そんな、私っ、入り口を撫でただけなのに?)
口を開き始めた割れ目を撫でただけでこの快楽だ。
クリトリスを弄ったり、膣内を指で掻き回したらどんなに気持ち良いのだろうか。
想像しただけで、背筋が震えた。淫らな期待に胸が高鳴る。
ごくりと唾を飲み込むと、ネーアは再び割れ目にそって指を添える。
「ぁんっ」
ぴりぴりとした刺激。それが小陰唇から全身へと広がると、甘い愉悦へと
変わって行く。
397 名前:乙×風 :04/01/31 11:45 ID:B8n7oq76
ネーアは添えた指をそのままに、縦に動かし始めた。
――くちくちくちっちゅくっ。
「あっ、あっ、あっ、あっ、あっ」
断続的な刺激が、ネーアの身体を駆け巡る。
(気持ちいいっ。すごく気持ちいいよ!)
寝起きのような顔が、トロンと、淫蕩とした顔へと変わって行く。
手持ち無沙汰だった左手が、欲情に駆られて胸へと伸びる。
そして秘所を弄くりながら、かるく胸に触れた。
「はんっ」
既に充血し、しこりたった乳首に触れてしまう。
股間のピンク色をした淫らな粘膜よりも甘い快楽が上半身へと広がる。
「んはあぁ」
胸を軽く揉み込むと、もどかしいような快楽が体全身に広がり、
ネーアの欲情を更に掻きたてた。
(も、我慢できないようっ)
秘所を上下にさすっていた指を、今度は膣内へと狙いを定める。
次の瞬間自分の体を駆け巡る、甘美な快楽を想像する。
胸が淫らな期待に高鳴り、ぶるるっと背中が打ち震えた。
――くちゅうっ。
「ああん♪」
まるで意思でも持っているかのように、人差し指と中指を、
肉ビラが咥え込んでいく。
今まで感じたまででも最高のメスの快楽がネーアの脳を淫らに溶かし、
甘ったるく喘いだ。
「いいようっ、いいようっ! きもちいいよ!」
398 名前:乙×風 :04/01/31 11:46 ID:B8n7oq76
ちゅぷちゅぷと淫らな音を立てながら、沈み込んだ二つの指がピストンする。
さっきまで右の胸を揉んでいた左手は、今は左胸を弄んでいた。
「あんっ…あん…あんっ…あんっ…あんっ♪」
(アソコも、胸も、すごくきもちいいっ)
感度がいつもよりもいい。だがそれ以上にネーアは淫らな気分になっている。
もっと気持ち良くなりたい。もっといやらしくなりたい。
そんな想いが、ネーアの感度を今まで以上に引き上げていた。
膣内に挿入した二本の指を曲げると、肉ヒダを撫でるように引っかく。
「あんっ!」
(もっとっ、もっとぉ)
肉ヒダを削られるような感覚にネーアは悦び、今度は二本の指を巧みに使って、
更なる快楽を求める。
挟み、引っ張り、つねり、膣内の肉壁を弄り回す。
「あ!? ああ! これ、いいっ、きもちいいよっ!」
弄りまわしていた指が、Gスポットを直撃する。
きーんと耳鳴りがしそうな快楽に全身が震え、汗を吐き出す。
「あんっ! あんっ! あんっ! あんっ! あんっ!」
捕らえたGスポットを擦るように、あるいはノックするように、
つき込む角度をずらしながら指をピストンさせる。
気が付けば、ネーアは指の動きと合わせるように腰を前後に揺すっている。
胸を揉む手の動きも大胆に、乱暴になっており、小ぶりなその膨らみに、
赤く跡が残るほど力を込めている。
だが今のネーアに痛みは無い。
あるのは思考を溶かす快楽と、さらなる快楽を求める貪欲で淫らな本能だけ。
「あっ、あっ、あっ、あっ、あ! スゴイ! スゴイよぉ!」
399 名前:乙×風 :04/01/31 11:47 ID:B8n7oq76
――ぐちゅ、ぐちゅ、くちゃっ、くちゃ!
股間から垂れ流れ、湯気と強烈なメスの臭気を放つ愛液は、
粘度の濃い泡と、白濁とした本気汁となって、床に刻まれた魔方陣上に、
甘酸っぱい匂いのする小さな水溜りを作っている。
既にネーアの目は焦点を結んでいない。
半開きの唇から舌と涎を垂らし、喜悦の表情を浮かべている。
喘ぎ声が大きくなり、その合間に酸素を求める荒い呼吸が入るようになる。
突き込む指の動きが速くなる。股間から響く水音に、ぶぷっ、
と泡が吐き出される下品な音が混じる。
媚びるような自分の声に、秘所から漏れる淫らな水音に、
快楽と、快楽を欲する淫らな気持ちが際限無く膨らんでいく。
(もっと、もっともっともっとぉっ!)
欲望に従い、ネーアの手が、指が動きを変える。
胸を揉んでいた左手は、自己主張する桃色の肉を摘まみ、捻り、爪弾く。
乳首から送られる鮮烈な快楽に、目の前が明滅した。
「きちゃう! スゴイのがきちゃう! ああんっ!」
さらに勢いづいて股間に突き込む右手の親指を曲げる。
包皮のめくれたクリトリスをごつごつと小突いた。
その度に電気が走ったような刺激が全身を駆け回り、思考と
聴覚と、視覚が馬鹿になっていく。
「ああん! ああんっ! ああん! らめえ! イク! イっちゃう!」
淫核とその裏のGスポットから流れるびりびりとした刺激が甘い愉悦へと
変わって行く。
ネーアは更なる快楽を求め、
親指と人差し指で挟み込むように、淫核とその裏側にあるGスポットを押しつぶした。
400 名前:乙×風 :04/01/31 11:48 ID:B8n7oq76
「ああああぁぁぁぁぁっっっ!!」
状態を逸らして、とうとう絶頂を迎える。
だがネーアは無意識のままとどめとばかりに、押し挟んでいる二つの快楽中枢を
揉み込んだ。
絶頂の更に上、視界が、思考が真っ白に染まる。
「ああっ! ああぁあ……! はぁああっ……!」
体中が打ち上げられた魚のようにびくびくと痙攣する。
口の端から垂れた涎が、糸を引きながら地面へと落ちて、
――しゃああああぁぁぁぁ。
それを合図にしたかのように、勢い良く黄金色の液体がネーアの股間から噴出す。
突っ込んだままの右手を、べとべとになった股間を、すっかり
暖かくなってしまった石畳の地面を、刺激臭のする液体が飛び散りながら
汚していく。
そうして長い放尿を終え、魔方陣の上を黄金色の液体が染み割った時、
ネーアの下腹部に浮かんでいる紋様のように、魔方陣が赤い光を発する。
すると、目の前の扉が左右に割れ、重い音を響かせながら開いていく。
ネーアは小水と淫液と汗と涎の混合液の直中で、絶頂の余韻を噛み締めながら
その光景を見つめる。
やげて目の前の大きな扉が完全に開く。
途端に、扉の向こうから、甘い匂いが流れ込んでくる。
ここに来るまでネーアが嗅いだ、花のような匂いを何倍にも濃くしたモノ。
野花の甘い香りに、メスの愛液を煮詰めたような香りをブレンドしたような、
そんな、むせかえる程の匂い。
401 名前:乙×風 :04/01/31 11:49 ID:B8n7oq76
その普通なら、その以上に甘ったるく、どこか酸っぱい香りに鼻が曲がる
ところだが、今のネーアには、鎮火した性欲に再び火を付ける起爆剤にしか
ならない。
淫らな泉からふらつきながら立ち上がると、ネーアは扉の向こう側、
強烈な臭気のせいで、霧でも掛かったような空間へと歩みを進める。
扉の向こう側は、生き物の臓腑の中のよう。
壁も地面も、得体の知れない粘液が糸を引いており、ネーアが足を動かす度に
にちゃにちゃと音がなる。
肉の蔦は辺りに張り巡らされており、血が通っているかのように脈動する。
踏みつけると、骨の無い肉のような弾力が帰ってくる。
ネーアはそんな吐き気を催すような空間を、夢遊病者のように歩き進める。
この空間にも所々に淡く光る石が埋め込まれていた。
そして、臭気を発する霧のせいで、入り口が見えなくなった時。
ネーアは封印された魔物と遭遇した。
無限の花肉 第三話
328 名前:乙×風【無限の花肉 第三話】 :04/01/19 03:49 ID:CCNVjG/M
〈そして少女は絶望する〉
「んっ、く………ふっ……!」
きつく閉じた唇から、押し殺した声が漏れる。
ネーアは身体中を蝕もうとする快楽に必死に抗っていた。
いやらしい下着モドキは彼女が身体を――下半身を動かそうとする度に、
残酷な程の快楽を流し込む。
足を一歩進めるだけで、剥き出しになったクリトリスを、濡れぼそった膣内を、
そして肛門の粘膜を擦りつけられる。
メイド服に着替えるだけで何度イきそうになった事か。
今ではただ歩くという動作をするだけでも、立っていられないような刺激が
ネーアの脳を焼いている。
だというのに、
「あらあら、そんなに気持ちいいの? こんなに顔を真っ赤にしちゃって、
色っぽい声まで出して? 同性として信じられません。どうして貴方は
そんなにいやらしいんですか?」
そんな残酷な言葉を投げかけてくる。
ネーアは思う、こんな状況では、
(お仕事なんて無理! 絶対にムリ! こんなんじゃ、厨房まで歩く事すら出来ない!)
余計な事を考えていたせいで折角掴みかけたペースが崩れた。
「んあっ!?」
足に過剰な力が入り、下半身が蕩けるような快楽で満たされる。
子宮が、膣が出来たての愛液を湯気と共に絞り出されるのが分かった。
何とか踏み止まり、快楽の波が去るのを待つ。
「ほら。すぐにそうやって立ち止まる。亀よりも歩くのが遅いのですね。
そんな事では厨房に行くまでに日が暮れてしまいますよ」
329 名前:乙×風 :04/01/19 03:49 ID:CCNVjG/M
いらつきの表情を見せながらティジフォーンはネーアの背中を軽く押す。
それだけで、バランスを崩したネーアは、バランスを保とうと無意識の内に
足を踏み出し、
「ひうっ!」
二穴と一芽を擦られる。
立って居られずにとうとう足が折れた。
再び秘所を肛門を淫具が刺激する。
動けば動くほど、身体中に快楽が走る。
ネーアの意識を真っ白に染めていく。
そして快楽を受ければ受けるほど、次に受ける快楽に敏感になる。
なんて淫らな悪循環。
「はあっ……はあっ……はあっ……」
吐き出す吐息は馬のように荒く、快楽と羞恥に蕩けたあどけない瞳が潤む。
快楽を感じているのは下半身だけではない。
下着モドキに多量の快感を与えられ、クリトリスと、二つの膨らみの頂点が、
性交中の女のように勃起している。それはメイド服の上からでも確認出来る。
今ネーアはブラを付けていない。
メイド服がネーアの乳首を擦りつけ、痺れるような、もどかしいような
快楽を与えていた。
「もう休憩ですか? まだ五分と歩いていませんよ? なんてだらしないんでしょう。
仕事以外で手間を掛けさせないで下さい」
溜息を付きだが次の瞬間には、嬉々とした表情を浮かべ、
ティジフォーンは跪いたネーアの腕を取る。
330 名前:乙×風 :04/01/19 03:50 ID:CCNVjG/M
(あっ!? いや! 今は駄目! 今動かさないで! 私に触れないで!)
声に出して抗議する前に、ティジフォーンはネーアの腕を上へとひっぱり、
無理矢理立たせた。
「ああぁぁ――――っ!?」
「ネ、ネーアちゃんっ!?」
突然、ネーアの蕩けた脳が良く知った声を認識した。
冬のガラス戸のように曇った目が、徐々に光を取り戻す。
「ふぇ、ふぇるなぁ?」
朝一番に出会った友達に、呂律の回らない声で呼びかけた。
「あらフェルナさん。どうしたんですか? 確か貴方の仕事は一回の掃除でしたよね?
何故こんな所にいるのですか?」
「えっ!? えとっ、その、フェ、フェルナはねっ、その、今まで掃除してたんだけどっ、」
具合の悪い筈のネーアちゃんの声が聞こえて、それでっ」
フェルナの目が、ネーアへと向けられる。
目が合った瞬間。ネーアの中でくすぶっていた情欲の炎が掻き消えた。
冷水でも掛けられたように、ネーアの意識が戻る。
(き、聞かれちゃったっ。私のえっちな声――あんな淫らな声……!
フェルナに、聞かれちゃった!)
顔を両手で覆う。
欲情し、真っ赤になっていた顔が今度は真っ青になっていく。
興奮が羞恥に取って代わる。
恥ずかしい。
朝、下着を濡らした時とは比べ物にならないくらい。
(……そうだ、言い訳。何か言い分けしないと!)
何も言わないよりもマシだと思い、ネーアは口を開く。
331 名前:乙×風 :04/01/19 03:51 ID:CCNVjG/M
「違うのフェルナ! 私、私はっ! きゃんっ!?」
唐突に下着モドキが蠢いた。
「えっ!? ちょっ――やんっ!? な、何、これ――ひあっ!?」
子宮口まで膣内に収まっていた張り型が、まるで生き物のように動く。
うねり、突き、時には回転しながらネーアの肉のパイプと、彼女の心を目茶目茶に
掻き回す。
沈静化していた快楽が一気に勢いを取り戻す。
淫核を、肛門を、膣内を刺激する下着モドキの感覚がはっきりと分かる。
感じてしまう。
思い出した肉の愉悦に脳内麻薬が垂れ流され始める。
「えっ? ええっ!? ネーアちゃん!?」
ネーアもフェルナも、状況が分からずに混乱する。
ただ、ティジフォーンだけは涼しげな笑顔を浮かべたまま事の成り行きを見守っている。
ネーアもフェルナも気付かなかったが、ティジフォーンの手には、
うっすらと紫色の光を放つ石が握られていた。
「ああっ! あん! だ、だめえっ! んっ! ひゃん!」
忘れていた快楽は、膝が震えるほど刺激が強く、彼女の下半身を痺れさせる。
だがそれもすぐに桃色の快楽へと変わり、膣内をかき回される快楽に脳と腰が
蕩けそうになる。
同時に膣内を掻き回す張り型もその勢いを増す。
くちゅくちゅという卑猥な音が、ネーアの耳にも聞こえていた。
きっと亜人であるフェルナは、よりはっきりとその音が聞こえているだろう。
ネーアが下の口から垂れ流す淫液の匂いを、はっきりと嗅ぎ取っているだろう。
332 名前:乙×風 :04/01/19 03:51 ID:CCNVjG/M
「あっ! ああっ!? だめっ! 掻き回さないでっ! これ以上されたら私、わたしぃっ!」
きっとイってしまう。
派手に嬌声を上げ、涎だって垂らすだろう。快楽に蕩けたメスの顔をしてしまうだろう。
潮まで吹くかもしれない。
そんな、そんな恥ずかしい瞬間を、フェルナに見られる。
彼女との友好関係にはさっきも絶望したが、絶頂の瞬間など見られたら、
もう、どうしていいかわからなくなる。
(だから、見ないで!)
だが彼女の気持ちを嘲笑うかのように、張り型は勢いを増すばかり。
膣内の肉をこそぎ落とすようにグラインドし、
ヒダヒダを巻き込むように捻り、
子宮口をノックするかのようにピストンする。
あまりの快楽に股を押さえながら膝を付いた。
「あんっ! あんっ! あんっ! ひゃうん!? や、やあんっ!」
もう、ネーアの目は何も映していない。
死んだ魚のような目をしながら、眉を寄せ、頬を朱に染めて、
淫らに喘ぎまくる。
股を弄くられ、他の性感帯も敏感になる。
胸がメイド服の裏生地に擦れ、鮮烈な刺激が生まれる。
張り型から逃れるように腰をいやらしくうねらすと、
肛門が多重のエラを張った張り型に刺激される。
愛液にまみれ、剥き出しになった淫核が出っ張りに擦りつけられ、
脳髄が桃色になりそうな快楽が頭に送り込まれる。
膣内からは堰が切ったように白濁とした本気汁を溢れさせ、
淫らに蠢く張り型の動きを滑らかにする。
333 名前:乙×風 :04/01/19 03:52 ID:CCNVjG/M
そして、
張り型が膣内前側――クリトリスの裏側にあるネーアのGスポットを直撃した。
「きゃああんっ!?」
張り型は、まるで意思でも持っているかのように、膣内の浅い窪みを、
ネーアの急所を連続で突き、こそぎ上げ、擦りつける。
平らに引き伸ばした淫核を揉みくちゃにされるような感触に、
目の前が明滅する。
そのフラッシュする視界に、ネーアを見るフェルナの姿が映っていた。
『このままだと、フェルナに、私が、イクところを、見られてしまう』
残酷な事実を最認識した瞬間。
ネーアの中でどす黒いなにかが弾けた。
「あん! あん! あんっ! ああん! ああんっ! ああんっ!!」
屈辱と羞恥と後悔と絶望が、
背徳という名の、快楽を味付けする最高のスパイスへと変貌を遂げる。
暗い悦びがネーアの心を冒し、その様子が如実に顕れる。
はっはっと、犬のように舌と涎を垂らす。
快楽に潤んだ目の焦点がぼやけ、悦びの表情を浮かべる。
与えられる快楽を貪ろうと、自ら腰を振った。
そして、
「ああんっ! ああんっ!! ああっ!? あ、あ、あ、あっ、あっ!
らめえ! イク! イっちゃう!わらしイっちゃう!!
いやあ! だめ、だめだめ、だめ――っ! みないで!
みないれ――っ! あああああぁぁぁぁっっ!!」
ネーアは絶頂を迎えた。
334 名前:乙×風 :04/01/19 03:53 ID:CCNVjG/M
……ぷっ! ぷぷっ! ぷしゅっ! ぷしゅっ……!
張り型の隙間を縫って潮が吐き出される。
四方八方へと締め付けられホースのように勢いよく飛び散るそれは、
彼女股間と、付近のメイド服の裏生地を濡らす。
「あ……! ああ……! ああぁぁっ………」
身体中を痙攣させ、股間を両手で押さえたまま壁にもたれるようにして倒れる。
アクメを迎えたネーアは、メスの快楽に喜悦の表情を浮かべていた。
「まあっ、なんていやらしい顔をしているんでしょうっ!
信じられません! まるで売女ですっ」
ティジフォーンは嫌悪の表情を滲ませながら、今の今まで握っていた光る石を
エプロンのポケットにしまう。
その様子を見ながらネーアは、
(イっちゃったあ……わたし、フェルナの目の前でイっちゃったんだ……)
ぞくり、と背筋が背徳で震える。
すると、ぷじゅっ、と言う音と共に粘性を帯びた白い愛液が噴出し、
ネーアの股間を更に濡らした。
彼女の下腹部周辺は、まるでおもらしでもしたかのように、ずくずくに濡れていた。
「あう……きゅうん……」
両の手で顔を覆いながら、それでも指の隙間からネーアの絶頂の瞬間を見届けた
フェルナは、火が出そうなほど顔を真っ赤に染めながら、目の当たりにした淫らな
光景に呻き声を上げる。
急速に、理性が戻り始めた。
335 名前:乙×風 :04/01/19 03:53 ID:CCNVjG/M
(わたし……私、私っ! 今! フェルナの目の前で!)
身体の中を暴れまわっていた黒い欲望はもうどこにもない。
あるのは性交直後の気だるさと虚しさ、そして自己嫌悪で潰れてしまいそうになる
後悔の念と、羞恥。
「フェルナっ、わ、わたしっ……」
足腰が馬鹿になってロクに動かない。ネーアは救いを求めるように
フェルナに手を伸ばすが、
「あっ! ご、ごめんなさいっ。フェルナ、もう仕事に戻らないとっ」
亜人の少女は逃げるようにその場を去ってしまった。
呆然としながら、彼女が視界外へと消えていくのを見る。
「全く、貴方は本当にどうしようもないくらい淫乱なのですね。フェルナさんに
見られながらあんなはしたない事をするなんて。同じメイドとは思えません。
ああ、そうだ。いっその事娼婦にでもなればどうです? メイドよりもよっぽど
貴方に合っていると思いますよ? 貴方は人前で自分から腰を振るような女なの
ですから」
ティジフォーンの言葉がネーアの心を抉っていく。
336 名前:乙×風 :04/01/19 04:03 ID:CCNVjG/M
そしてネーアが伸ばした手をティジフォーンが掴み、
いつかのように力づくで立たせた。
「きゃんっ」
絶頂を迎えた事で更に敏感になった性感帯が、急な刺激に悲鳴を上げた。
快楽と疲労に足元をもつれさせながら、それでもティジフォーンが寄り添い、
通路を歩いていく。張り型が動きを止めていたのが唯一の救いだった。
廊下を歩きながら、先程受けた屈辱と羞恥を思い出し、
これから起こる悲劇に不安し、ネーアは涙を流す。
ふと、思った。
(こんな思いをするくらいだったら。いっその事、正気に戻らないまま、
いつまでもあの黒い欲望に抱かれていた方が良いよぅっ……)
すぐにもその願いが叶う事になるとは、この時のネーアには知る由も無かった。
356 名前:乙×風【無限の花肉 第三話】 :04/01/22 02:56 ID:gxFyR5Se
<そして少女は絶望する 後編>
今日の仕事場である厨房に辿り着いた時、ネーアの心と身体は、
度重なる疲労と快楽でぼろぼろになっていた。
もう、可愛らしい声も出ない。
ただ犬のように、はあはあと息を荒げるだけだった。
背中を押してくるティジフォーンの手を疎ましく思いながら、
虚ろになった目で厨房内を見渡す。
既にネーア以外の者は皆朝食を終えたらしく、同僚のメライガが食器を洗っていた。
そのメライガが厨房に入ってきたネーアとティジフォーンに気付き、こちらを向いた。
「ティジフォーン様……? ネーアさん?」
「構わないで続けなさい。そうそう、それから。ネーアさんにも手伝ってもらいます。
見たところあまり体調が芳しくないように思えるのですが。彼女自身がどうしても、
と言うので、働いてもらう事にしました。大変でしょうけど頑張ってくださいね」
どこの? 誰が? どんな状況で? 自らすすんで仕事をするというのだ。
未だに例の下着モドキはネーアの下腹部に楔を打ち込んだまま。
イッた後で敏感になった女陰は、すでにここに来るまでコップに注げるほどの愛液を
垂れ流している。
(性懲りも無くそんな見え透いた嘘を付いて)
だがネーアにはそれを指摘する余裕も勇気も爪の垢ほども残っていない。
ただじっと、この悪夢が過ぎ去るまで待つしかないのだ。
しかしだ。メライガはメイドの中ではティジフォーンに続いて聡い頭脳を持っている。
毎夜のように、ティジフォーンとレアクトがネーアを折檻している事も、
メライガは知っている。
「承りました。お任せ下さい」
彼女はネーアが今置かれている状況を理解したのか、そう答えた。
357 名前:乙×風 :04/01/22 02:57 ID:gxFyR5Se
「頼もしい言葉ね。それじゃ、後は任せるわ」
「……んっ!」
背中を押され、メライガの元へとたたら踏みながら歩み寄る。
急な動きに下半身から痺れるような快楽が走った。
快楽に顔をしかめるネーアを、メライガは受け止める。
ネーアが振り向いた時、ティジフォーンが既に厨房から姿を消していた。
思わず安堵の息が漏れる。
「すみません。手を洗う暇がありませんでした」
「え?」
久しぶりに喘ぎ声以外の声を出した気がする。
ゆっくりとメライガはネーアから離れる。ネーアの両肩には、食器洗いの名残である、
粉石けんの泡が付着していた。
「あ、い、いいよ。これくらい。全然なんでもない」
(本当、今まで私が受けてきた仕打ちに比べれば、全然……)
「ならいいのですが……大丈夫ですか?」
「だから、大丈夫だって」
「泡の事ではありません」
「あ……」
やはり、彼女は気付いていた。今、ネーアが『折檻』の真っ最中だという事に。
自分が辱められている事を第三者に知られる羞恥に、顔が赤くなる。
(そ、そういえばっ。さっき私っ、思いっきりメライガさんに抱きついちゃった!)
はしたない匂いを嗅がれてしまったのではないかと動揺する。
「ごめんっ」
「……あなたが謝る必要はありません」
358 名前:乙×風 :04/01/22 02:59 ID:gxFyR5Se
「あ、ごめん」
メライガはネーアには聞こえないくらいの溜息を付いた。
「……それから。足手まといになりますから手伝わなくて結構です」
「あ、うん」
『足手まとい』の一言にネーアは苦笑いを浮かべる。
(でも、気を遣ってくれてるのかな? 私に無理をさせないように)
そしてメライガの邪魔にならないように、流し台から離れると、食器棚にもたれかかる。
何度か深呼吸しただけで、気持ちも身体も落ち着いてきた。
冷静になった頭でメライガを見る。
メライガ=フュライ。レアクトと同期にウラヌスに雇われたメイド。
歳はネーアより一つ上の十八。だがネーアに比べて体の発育はしっかりとしたもので、
適度な胸のふくらみや、綺麗な顔立ちは、メライガの身体が少女から、
女性のプロポーションへと成長する、その過程を伺わせた。
少女のままのネーアの身体とは違う。またボブカットにした黒髪が、
常に何を考えているか分からないポーカーフェイスと相まって、
まるで人形のような印象を見るものに与える。
歳の差に関係なく話し掛ける時は常に敬語を使い、冗談などは一切喋らない。
あまりにも彼女の言葉はそっけなく、お陰で『冷たい女』と思ってしまうが、
そんな事は無い――とネーアは思う。
たまに刺のある言葉を言うが、不器用なだけで、優しい人間だと、ネーアは考えていた。
(だって。昨日レアクトさんに『折檻』を受けた後も、メライガさんがこっそり予備の
メイド服を持ってきてくれたんだもん。良い人に決まっている)
それに今ネーアが『折檻』の真っ最中だというのに、嫌悪も軽蔑も表情も見せずに、
それどころか気を使って休ませてくれている。
359 名前:乙×風 :04/01/22 03:00 ID:gxFyR5Se
(メライガさんがいっしょならきっと、この悪夢のような『折檻』を乗り越えられる)
そう決意を決めた時、予期せぬ訪問者が現れた。
「ネーア?」
驚きの声と共に厨房に現れたのは、
「ウ、ウラヌス様!?」
メイド達の憧れの人にして、この屋敷の主人、ウラヌス=ティアントその人だった。
ネーアは下半身の刺激さえ忘れて姿勢を正す。
「体調が悪いと聞いていたんだが?」
ネーアは彼の、大人特有の余裕を持ったおおらかな声に、心が洗われるような気分だった。
「あ、いえっ、その、それならもう大丈夫ですからっ、少し疲れていただけなんですっ」
「そうか、ならいいんだ。無茶をしないようにな、特にここ最近、夜になると君を含めた
メイド達でどこかに出かけているようだが?」
ぎくりと、身を強張らせたネーアに、振り向いたメライガが助け舟を寄越した。
「プライベートな事です。残念ながらウラヌス様にお話する事は出来ません」
「そうか。残念だな」
「恐縮です」
「ただこれだけは守ってくれ。前にも言ったと思うが、
屋敷の外れにある小屋だけは立ち入らないように。
あそこには、以前私が封印した魔物が封じられている
のだから」
再びぎくりとする。立ち入るなと言われた場所は、昨日も『折檻』を受けた場所だ。
小屋と言っても、屋敷の北側に隣接するようにそびえた山に横穴を掘るように
作られた場所であり、広さも客間二部屋分ほどの空間しかない。
鉄製の扉の鍵はメイド長と家主のウラヌスしか持っておらず、今ではその小屋は
物置になっていた。
360 名前:乙×風 :04/01/22 03:01 ID:gxFyR5Se
「分かっています。ところでウラヌス様はどのようなご用件でいらしたのですか?」
「ああ、いや。いつもこき使ってばかりだからね。たまには手伝わせてくれないかい?」
「そんなっ。ウラヌス様にそのようなお手間を取らせる訳にはっ」
「いいんだよ。私がやりたいだけなのだから。身体も鈍ってしまうからね」
穏やかな笑顔から、同質の声が流れ出る。
その笑顔を見ただけで、声を聞いただけでネーアは幸福感に包まれてしまう。
(そんな事を言われたら、何も言えないじゃないですか……)
「分かりました。どうぞこちらへ」
「ああ、その前に、」
ウラヌスがネーアの傍まで歩み寄ると、おもむろに彼女の顔を覗き込んだ。
「えっ? あ、あのっ、ウ、ウラヌス様っ?」
片思いの対象と至近で顔を合わせるなどという僥倖に、乙女心がときめく。
(あのっ、ちょっと、いやだっ、私、心臓がバックンバックンいってる!)
というか、この状況は、少しマズイ。
いや、嬉しい筈なのだが、決定的にマズイ。
(まさか、これって、これって――!)
ウラヌスはそんなネーアの心情も知らずに、ただ眉をひそめ、
おもむろに自分の額をネーアの額に当てた。
キスじゃなかった。当然だ。
だがネーアにとっては嬉しい事に変わりは無い。
(うわあああああぁぁぁぁーーーーっ!)
あまりの幸せに目が回る。
彼氏とファーストキスをした日の夜その事を思い出してベッドの上で
嬉しさのあまりに身悶えるする少女のように、ネーアは心の中で転げまわった。
361 名前:乙×風 :04/01/22 03:02 ID:gxFyR5Se
(私、もう死んじゃってもいい!)
久しく味わっていなかった幸せの絶頂。
いつまでもこんな時間を味わっていたい、そう思った時。
二つの張り型が同時に蠢いた。
「きゃあぁぁっ!?」
突然の出来事に混乱する。
「ネーア? どうしたのだ?」
「だっ、大丈夫ですから! 心配しないで下さ――ひああっ!?」
前の張り型から生えた突起が、細かな振動を起こす。
混乱する頭に、確かな快楽の信号が送られた。
(だ、駄目っ! 感じちゃだめえっ!! 目の前にっ、ウラヌス様がっ、いるのにっ!)
だがそんなネーアを嘲笑うかのように淫核を震わす振動は、その強さを増していく。
「ひぁぁぁぁぁぁぁぁっっ……!」
びりびりと痺れるような、快楽がクリトリスから全身へと広がっていく。
「ネーアっ」
「!? だめ!」
ウラヌスが伸ばした手を思わず払いのける。
「あ!? ウ、ウラヌスさまぁっ、はあぁっ、これはぁ、ちがうんですっ、ひいんっ!」
後悔する間も無く、単調に膣内の中をグラインドしていた前の張り型が、
本格的に動き出す。子宮口をノックするように激しいピストン運動を
していたかと思うと、急にその動きを緩やかにし押し広げるように膣内を撫でまわす。
かと思えば角度も強さもめちゃめちゃに膣内を突きまくる。
それが終われば今度は、ゆっくりとなぶるようにその身を伸縮させ、小陰唇と膣内を
往復する。
「んっ!? あっ! あはああぁぁっ……ああっ……きゃうんっ!? ひあぅっ!」
362 名前:乙×風 :04/01/22 03:03 ID:gxFyR5Se
気が付けばネーアの足はガタガタと震え出し、立っているのもままならなくなってきた。
(早くっ、ここから、ウラヌスさまから、離れないとっ!)
もう、いつイってもおかしくないのだ。
そしてその瞬間を、自分がこのような辱めを受けている事を、愛しのウラヌス様に
気付かれるわけにはいかない。
湧き出そうになる声を必死で堪えながら、ネーアは言葉を吐き出す。
「わたしっ、ひぐ、調子が、ん、悪いので、へやにもどります!」
「ネーア。大丈夫なのか?」
「私が付き添いましょう」
メライガが手を拭いて近づいてくる。
(うわ、ありがとう、メライガさん)
涙が出るほど嬉しくなる。
ネーアは捨てられた小動物が飼い主を見つけた時のような目で、メライガを見た。
だが、メライガは無言でネーアの背中に手を回すと、ネーアにウラヌスには聞こえないほど
の小さな声で呟いた。
「本当に貴方は単純ね」
「え?」
その言葉の意味を理解するよりも早く、今度は後ろの張り型が動き出した。
「んああああああぁぁぁぁっっっ!?」
予期せぬ刺激にあられもない嬌声が漏れる。
だが二つの張り型は動きを止める事はない。
その二つの陰棒は、まるで同じ意思を持った生物のように、
ネーアの膣内を、腸壁を息を合わせてほじくり回す。
「ん!? はぐぅっ! うああぅぅっ! ひ、ひゃうん!」
同時に二つの肉チューブを、リズミカルにピストンし、
363 名前:乙×風 :04/01/22 03:03 ID:gxFyR5Se
「あっ! あっ! あっ! あっ! あっ! あぅっ! あっ! ああっ!」
パン生地をこねるように互い違いにグラインドし、
「うあぁぅっ! ふわああっ! ひぐうぅっ! いやあぁっ!」
時間差で、細かくピストンし、
「あっ、あっ、あっ、あっ、あっ、ああっ、ああっ、あっ、あ、あっ!!」
ゆっくりと焦らすように、二穴を出入りする。
「うああああぅんっ…………ああああぁぁんっ! ………」
そして、二つの張り型とは別に突起物がとめどなく陰核に刺激を送りつづける。
厨房を出て行くところの話ではない。
この辺り一体は、ネーアの小さな口から出た淫らな嬌声と、
彼女の股間から泉のように湧き出る愛液の匂いで、淫魔な空間が作り出されていた。
(だめ! んあっ! もう、うんぅっ!? あし、一歩もうごかないようっ!)
圧倒的な快楽の前に、とうとうその場に崩れ落ちるネーア。
焦点がぼやけ始めた目を自分の肩を抱くメライガに向ける。
彼女は口の端を吊り上げ笑っていた。
――裏切られた。
この瞬間、ネーアの精神は徹底的に打ち砕かれる。
「きゃうん! はあああああんっ………あ!? あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、
ああっ、ああっ! ああん! ああん! ああんっ!!」
信じていた同僚に裏切られ、愛する人物に痴態を見られ、
思考が、心が飽和状態になる。
そして、真っ白になった頭の中で、メスの快楽だけが渦巻いていた。
――じゅっ、じゅっ、じゅっ、じゅっ、じゅっ、じゅっ、じゅっ!
くちゅ、くちゅっ! くちゅうぅぅっ!!
364 名前:乙×風 :04/01/22 03:04 ID:gxFyR5Se
粘度の高い本気汁がウラヌスの耳に届くくらい卑猥な音を立てる。
メイド服の下半分は、彼女の発情汁を吸って、変色していた。
「ふあん! きゃあんっ! ああぁあぁぁあぁぁんっ! あっ! あっ! あっ!」
敏感な腸壁を揉み洗うように、二つの張り型が肉壁越しに互いを擦りあう。
同時に振動する突起物が、淫核を押し込んだ。
「あああぁぁぁっ!? だめぇ! それだめぇ! ひうううぅん! イクっ!
わらしイっちゃう! イっちゃ、あうんっ! ウラヌスさまのまえで
イっちゃううぅっ! いやあああああぁぁぁっっっ!!」
身体中を快感の波が押し寄せる。
視界と思考が真っ白になる。
そして、
ネーアは高みに達した。
――じょおおおおおぉぉぉ。
メスの体液に濡れたネーアの股が、更に彼女の漏らした小水に濡れる。
ネーアを中心に石畳のねずみ色に、黄色が混じり広がっていく。
アンモニアとメスの発情臭の混じった鼻の曲がりそうな匂いが、ネーアを
包んでいった。
ウラヌスはただその光景を、同情と不審を混ぜ合わせた表情を
浮かべながら見ていた。
その中でメライガだけが、いつもの無表情を浮かべながら動き出した。
倒れ込んだネーアの膝裏とわきの下に手を入れ、抱き上げる。
「ウラヌス様、恐縮ですが後を宜しくお願いします。私はネーアを自室に休ませて来ます」
「待ちたまえ、メライガ君。その前にこれは一体どういう事か説明していくんだ」
「簡単な事です。このネーアと言うメイドが、実はただの淫乱だっただけです」
事もなげに言い放つと、ウラヌスが口を開く前に厨房を出ていく。
365 名前:乙×風 :04/01/22 03:05 ID:gxFyR5Se
メライガに抱かれ、揺れるネーアの心は真っ白で、
その瞳は何も映していなかった。
ただ、壊れたような微笑みがその口元に浮かんでいた。
〈そして少女は絶望する〉
「んっ、く………ふっ……!」
きつく閉じた唇から、押し殺した声が漏れる。
ネーアは身体中を蝕もうとする快楽に必死に抗っていた。
いやらしい下着モドキは彼女が身体を――下半身を動かそうとする度に、
残酷な程の快楽を流し込む。
足を一歩進めるだけで、剥き出しになったクリトリスを、濡れぼそった膣内を、
そして肛門の粘膜を擦りつけられる。
メイド服に着替えるだけで何度イきそうになった事か。
今ではただ歩くという動作をするだけでも、立っていられないような刺激が
ネーアの脳を焼いている。
だというのに、
「あらあら、そんなに気持ちいいの? こんなに顔を真っ赤にしちゃって、
色っぽい声まで出して? 同性として信じられません。どうして貴方は
そんなにいやらしいんですか?」
そんな残酷な言葉を投げかけてくる。
ネーアは思う、こんな状況では、
(お仕事なんて無理! 絶対にムリ! こんなんじゃ、厨房まで歩く事すら出来ない!)
余計な事を考えていたせいで折角掴みかけたペースが崩れた。
「んあっ!?」
足に過剰な力が入り、下半身が蕩けるような快楽で満たされる。
子宮が、膣が出来たての愛液を湯気と共に絞り出されるのが分かった。
何とか踏み止まり、快楽の波が去るのを待つ。
「ほら。すぐにそうやって立ち止まる。亀よりも歩くのが遅いのですね。
そんな事では厨房に行くまでに日が暮れてしまいますよ」
329 名前:乙×風 :04/01/19 03:49 ID:CCNVjG/M
いらつきの表情を見せながらティジフォーンはネーアの背中を軽く押す。
それだけで、バランスを崩したネーアは、バランスを保とうと無意識の内に
足を踏み出し、
「ひうっ!」
二穴と一芽を擦られる。
立って居られずにとうとう足が折れた。
再び秘所を肛門を淫具が刺激する。
動けば動くほど、身体中に快楽が走る。
ネーアの意識を真っ白に染めていく。
そして快楽を受ければ受けるほど、次に受ける快楽に敏感になる。
なんて淫らな悪循環。
「はあっ……はあっ……はあっ……」
吐き出す吐息は馬のように荒く、快楽と羞恥に蕩けたあどけない瞳が潤む。
快楽を感じているのは下半身だけではない。
下着モドキに多量の快感を与えられ、クリトリスと、二つの膨らみの頂点が、
性交中の女のように勃起している。それはメイド服の上からでも確認出来る。
今ネーアはブラを付けていない。
メイド服がネーアの乳首を擦りつけ、痺れるような、もどかしいような
快楽を与えていた。
「もう休憩ですか? まだ五分と歩いていませんよ? なんてだらしないんでしょう。
仕事以外で手間を掛けさせないで下さい」
溜息を付きだが次の瞬間には、嬉々とした表情を浮かべ、
ティジフォーンは跪いたネーアの腕を取る。
330 名前:乙×風 :04/01/19 03:50 ID:CCNVjG/M
(あっ!? いや! 今は駄目! 今動かさないで! 私に触れないで!)
声に出して抗議する前に、ティジフォーンはネーアの腕を上へとひっぱり、
無理矢理立たせた。
「ああぁぁ――――っ!?」
「ネ、ネーアちゃんっ!?」
突然、ネーアの蕩けた脳が良く知った声を認識した。
冬のガラス戸のように曇った目が、徐々に光を取り戻す。
「ふぇ、ふぇるなぁ?」
朝一番に出会った友達に、呂律の回らない声で呼びかけた。
「あらフェルナさん。どうしたんですか? 確か貴方の仕事は一回の掃除でしたよね?
何故こんな所にいるのですか?」
「えっ!? えとっ、その、フェ、フェルナはねっ、その、今まで掃除してたんだけどっ、」
具合の悪い筈のネーアちゃんの声が聞こえて、それでっ」
フェルナの目が、ネーアへと向けられる。
目が合った瞬間。ネーアの中でくすぶっていた情欲の炎が掻き消えた。
冷水でも掛けられたように、ネーアの意識が戻る。
(き、聞かれちゃったっ。私のえっちな声――あんな淫らな声……!
フェルナに、聞かれちゃった!)
顔を両手で覆う。
欲情し、真っ赤になっていた顔が今度は真っ青になっていく。
興奮が羞恥に取って代わる。
恥ずかしい。
朝、下着を濡らした時とは比べ物にならないくらい。
(……そうだ、言い訳。何か言い分けしないと!)
何も言わないよりもマシだと思い、ネーアは口を開く。
331 名前:乙×風 :04/01/19 03:51 ID:CCNVjG/M
「違うのフェルナ! 私、私はっ! きゃんっ!?」
唐突に下着モドキが蠢いた。
「えっ!? ちょっ――やんっ!? な、何、これ――ひあっ!?」
子宮口まで膣内に収まっていた張り型が、まるで生き物のように動く。
うねり、突き、時には回転しながらネーアの肉のパイプと、彼女の心を目茶目茶に
掻き回す。
沈静化していた快楽が一気に勢いを取り戻す。
淫核を、肛門を、膣内を刺激する下着モドキの感覚がはっきりと分かる。
感じてしまう。
思い出した肉の愉悦に脳内麻薬が垂れ流され始める。
「えっ? ええっ!? ネーアちゃん!?」
ネーアもフェルナも、状況が分からずに混乱する。
ただ、ティジフォーンだけは涼しげな笑顔を浮かべたまま事の成り行きを見守っている。
ネーアもフェルナも気付かなかったが、ティジフォーンの手には、
うっすらと紫色の光を放つ石が握られていた。
「ああっ! あん! だ、だめえっ! んっ! ひゃん!」
忘れていた快楽は、膝が震えるほど刺激が強く、彼女の下半身を痺れさせる。
だがそれもすぐに桃色の快楽へと変わり、膣内をかき回される快楽に脳と腰が
蕩けそうになる。
同時に膣内を掻き回す張り型もその勢いを増す。
くちゅくちゅという卑猥な音が、ネーアの耳にも聞こえていた。
きっと亜人であるフェルナは、よりはっきりとその音が聞こえているだろう。
ネーアが下の口から垂れ流す淫液の匂いを、はっきりと嗅ぎ取っているだろう。
332 名前:乙×風 :04/01/19 03:51 ID:CCNVjG/M
「あっ! ああっ!? だめっ! 掻き回さないでっ! これ以上されたら私、わたしぃっ!」
きっとイってしまう。
派手に嬌声を上げ、涎だって垂らすだろう。快楽に蕩けたメスの顔をしてしまうだろう。
潮まで吹くかもしれない。
そんな、そんな恥ずかしい瞬間を、フェルナに見られる。
彼女との友好関係にはさっきも絶望したが、絶頂の瞬間など見られたら、
もう、どうしていいかわからなくなる。
(だから、見ないで!)
だが彼女の気持ちを嘲笑うかのように、張り型は勢いを増すばかり。
膣内の肉をこそぎ落とすようにグラインドし、
ヒダヒダを巻き込むように捻り、
子宮口をノックするかのようにピストンする。
あまりの快楽に股を押さえながら膝を付いた。
「あんっ! あんっ! あんっ! ひゃうん!? や、やあんっ!」
もう、ネーアの目は何も映していない。
死んだ魚のような目をしながら、眉を寄せ、頬を朱に染めて、
淫らに喘ぎまくる。
股を弄くられ、他の性感帯も敏感になる。
胸がメイド服の裏生地に擦れ、鮮烈な刺激が生まれる。
張り型から逃れるように腰をいやらしくうねらすと、
肛門が多重のエラを張った張り型に刺激される。
愛液にまみれ、剥き出しになった淫核が出っ張りに擦りつけられ、
脳髄が桃色になりそうな快楽が頭に送り込まれる。
膣内からは堰が切ったように白濁とした本気汁を溢れさせ、
淫らに蠢く張り型の動きを滑らかにする。
333 名前:乙×風 :04/01/19 03:52 ID:CCNVjG/M
そして、
張り型が膣内前側――クリトリスの裏側にあるネーアのGスポットを直撃した。
「きゃああんっ!?」
張り型は、まるで意思でも持っているかのように、膣内の浅い窪みを、
ネーアの急所を連続で突き、こそぎ上げ、擦りつける。
平らに引き伸ばした淫核を揉みくちゃにされるような感触に、
目の前が明滅する。
そのフラッシュする視界に、ネーアを見るフェルナの姿が映っていた。
『このままだと、フェルナに、私が、イクところを、見られてしまう』
残酷な事実を最認識した瞬間。
ネーアの中でどす黒いなにかが弾けた。
「あん! あん! あんっ! ああん! ああんっ! ああんっ!!」
屈辱と羞恥と後悔と絶望が、
背徳という名の、快楽を味付けする最高のスパイスへと変貌を遂げる。
暗い悦びがネーアの心を冒し、その様子が如実に顕れる。
はっはっと、犬のように舌と涎を垂らす。
快楽に潤んだ目の焦点がぼやけ、悦びの表情を浮かべる。
与えられる快楽を貪ろうと、自ら腰を振った。
そして、
「ああんっ! ああんっ!! ああっ!? あ、あ、あ、あっ、あっ!
らめえ! イク! イっちゃう!わらしイっちゃう!!
いやあ! だめ、だめだめ、だめ――っ! みないで!
みないれ――っ! あああああぁぁぁぁっっ!!」
ネーアは絶頂を迎えた。
334 名前:乙×風 :04/01/19 03:53 ID:CCNVjG/M
……ぷっ! ぷぷっ! ぷしゅっ! ぷしゅっ……!
張り型の隙間を縫って潮が吐き出される。
四方八方へと締め付けられホースのように勢いよく飛び散るそれは、
彼女股間と、付近のメイド服の裏生地を濡らす。
「あ……! ああ……! ああぁぁっ………」
身体中を痙攣させ、股間を両手で押さえたまま壁にもたれるようにして倒れる。
アクメを迎えたネーアは、メスの快楽に喜悦の表情を浮かべていた。
「まあっ、なんていやらしい顔をしているんでしょうっ!
信じられません! まるで売女ですっ」
ティジフォーンは嫌悪の表情を滲ませながら、今の今まで握っていた光る石を
エプロンのポケットにしまう。
その様子を見ながらネーアは、
(イっちゃったあ……わたし、フェルナの目の前でイっちゃったんだ……)
ぞくり、と背筋が背徳で震える。
すると、ぷじゅっ、と言う音と共に粘性を帯びた白い愛液が噴出し、
ネーアの股間を更に濡らした。
彼女の下腹部周辺は、まるでおもらしでもしたかのように、ずくずくに濡れていた。
「あう……きゅうん……」
両の手で顔を覆いながら、それでも指の隙間からネーアの絶頂の瞬間を見届けた
フェルナは、火が出そうなほど顔を真っ赤に染めながら、目の当たりにした淫らな
光景に呻き声を上げる。
急速に、理性が戻り始めた。
335 名前:乙×風 :04/01/19 03:53 ID:CCNVjG/M
(わたし……私、私っ! 今! フェルナの目の前で!)
身体の中を暴れまわっていた黒い欲望はもうどこにもない。
あるのは性交直後の気だるさと虚しさ、そして自己嫌悪で潰れてしまいそうになる
後悔の念と、羞恥。
「フェルナっ、わ、わたしっ……」
足腰が馬鹿になってロクに動かない。ネーアは救いを求めるように
フェルナに手を伸ばすが、
「あっ! ご、ごめんなさいっ。フェルナ、もう仕事に戻らないとっ」
亜人の少女は逃げるようにその場を去ってしまった。
呆然としながら、彼女が視界外へと消えていくのを見る。
「全く、貴方は本当にどうしようもないくらい淫乱なのですね。フェルナさんに
見られながらあんなはしたない事をするなんて。同じメイドとは思えません。
ああ、そうだ。いっその事娼婦にでもなればどうです? メイドよりもよっぽど
貴方に合っていると思いますよ? 貴方は人前で自分から腰を振るような女なの
ですから」
ティジフォーンの言葉がネーアの心を抉っていく。
336 名前:乙×風 :04/01/19 04:03 ID:CCNVjG/M
そしてネーアが伸ばした手をティジフォーンが掴み、
いつかのように力づくで立たせた。
「きゃんっ」
絶頂を迎えた事で更に敏感になった性感帯が、急な刺激に悲鳴を上げた。
快楽と疲労に足元をもつれさせながら、それでもティジフォーンが寄り添い、
通路を歩いていく。張り型が動きを止めていたのが唯一の救いだった。
廊下を歩きながら、先程受けた屈辱と羞恥を思い出し、
これから起こる悲劇に不安し、ネーアは涙を流す。
ふと、思った。
(こんな思いをするくらいだったら。いっその事、正気に戻らないまま、
いつまでもあの黒い欲望に抱かれていた方が良いよぅっ……)
すぐにもその願いが叶う事になるとは、この時のネーアには知る由も無かった。
356 名前:乙×風【無限の花肉 第三話】 :04/01/22 02:56 ID:gxFyR5Se
<そして少女は絶望する 後編>
今日の仕事場である厨房に辿り着いた時、ネーアの心と身体は、
度重なる疲労と快楽でぼろぼろになっていた。
もう、可愛らしい声も出ない。
ただ犬のように、はあはあと息を荒げるだけだった。
背中を押してくるティジフォーンの手を疎ましく思いながら、
虚ろになった目で厨房内を見渡す。
既にネーア以外の者は皆朝食を終えたらしく、同僚のメライガが食器を洗っていた。
そのメライガが厨房に入ってきたネーアとティジフォーンに気付き、こちらを向いた。
「ティジフォーン様……? ネーアさん?」
「構わないで続けなさい。そうそう、それから。ネーアさんにも手伝ってもらいます。
見たところあまり体調が芳しくないように思えるのですが。彼女自身がどうしても、
と言うので、働いてもらう事にしました。大変でしょうけど頑張ってくださいね」
どこの? 誰が? どんな状況で? 自らすすんで仕事をするというのだ。
未だに例の下着モドキはネーアの下腹部に楔を打ち込んだまま。
イッた後で敏感になった女陰は、すでにここに来るまでコップに注げるほどの愛液を
垂れ流している。
(性懲りも無くそんな見え透いた嘘を付いて)
だがネーアにはそれを指摘する余裕も勇気も爪の垢ほども残っていない。
ただじっと、この悪夢が過ぎ去るまで待つしかないのだ。
しかしだ。メライガはメイドの中ではティジフォーンに続いて聡い頭脳を持っている。
毎夜のように、ティジフォーンとレアクトがネーアを折檻している事も、
メライガは知っている。
「承りました。お任せ下さい」
彼女はネーアが今置かれている状況を理解したのか、そう答えた。
357 名前:乙×風 :04/01/22 02:57 ID:gxFyR5Se
「頼もしい言葉ね。それじゃ、後は任せるわ」
「……んっ!」
背中を押され、メライガの元へとたたら踏みながら歩み寄る。
急な動きに下半身から痺れるような快楽が走った。
快楽に顔をしかめるネーアを、メライガは受け止める。
ネーアが振り向いた時、ティジフォーンが既に厨房から姿を消していた。
思わず安堵の息が漏れる。
「すみません。手を洗う暇がありませんでした」
「え?」
久しぶりに喘ぎ声以外の声を出した気がする。
ゆっくりとメライガはネーアから離れる。ネーアの両肩には、食器洗いの名残である、
粉石けんの泡が付着していた。
「あ、い、いいよ。これくらい。全然なんでもない」
(本当、今まで私が受けてきた仕打ちに比べれば、全然……)
「ならいいのですが……大丈夫ですか?」
「だから、大丈夫だって」
「泡の事ではありません」
「あ……」
やはり、彼女は気付いていた。今、ネーアが『折檻』の真っ最中だという事に。
自分が辱められている事を第三者に知られる羞恥に、顔が赤くなる。
(そ、そういえばっ。さっき私っ、思いっきりメライガさんに抱きついちゃった!)
はしたない匂いを嗅がれてしまったのではないかと動揺する。
「ごめんっ」
「……あなたが謝る必要はありません」
358 名前:乙×風 :04/01/22 02:59 ID:gxFyR5Se
「あ、ごめん」
メライガはネーアには聞こえないくらいの溜息を付いた。
「……それから。足手まといになりますから手伝わなくて結構です」
「あ、うん」
『足手まとい』の一言にネーアは苦笑いを浮かべる。
(でも、気を遣ってくれてるのかな? 私に無理をさせないように)
そしてメライガの邪魔にならないように、流し台から離れると、食器棚にもたれかかる。
何度か深呼吸しただけで、気持ちも身体も落ち着いてきた。
冷静になった頭でメライガを見る。
メライガ=フュライ。レアクトと同期にウラヌスに雇われたメイド。
歳はネーアより一つ上の十八。だがネーアに比べて体の発育はしっかりとしたもので、
適度な胸のふくらみや、綺麗な顔立ちは、メライガの身体が少女から、
女性のプロポーションへと成長する、その過程を伺わせた。
少女のままのネーアの身体とは違う。またボブカットにした黒髪が、
常に何を考えているか分からないポーカーフェイスと相まって、
まるで人形のような印象を見るものに与える。
歳の差に関係なく話し掛ける時は常に敬語を使い、冗談などは一切喋らない。
あまりにも彼女の言葉はそっけなく、お陰で『冷たい女』と思ってしまうが、
そんな事は無い――とネーアは思う。
たまに刺のある言葉を言うが、不器用なだけで、優しい人間だと、ネーアは考えていた。
(だって。昨日レアクトさんに『折檻』を受けた後も、メライガさんがこっそり予備の
メイド服を持ってきてくれたんだもん。良い人に決まっている)
それに今ネーアが『折檻』の真っ最中だというのに、嫌悪も軽蔑も表情も見せずに、
それどころか気を使って休ませてくれている。
359 名前:乙×風 :04/01/22 03:00 ID:gxFyR5Se
(メライガさんがいっしょならきっと、この悪夢のような『折檻』を乗り越えられる)
そう決意を決めた時、予期せぬ訪問者が現れた。
「ネーア?」
驚きの声と共に厨房に現れたのは、
「ウ、ウラヌス様!?」
メイド達の憧れの人にして、この屋敷の主人、ウラヌス=ティアントその人だった。
ネーアは下半身の刺激さえ忘れて姿勢を正す。
「体調が悪いと聞いていたんだが?」
ネーアは彼の、大人特有の余裕を持ったおおらかな声に、心が洗われるような気分だった。
「あ、いえっ、その、それならもう大丈夫ですからっ、少し疲れていただけなんですっ」
「そうか、ならいいんだ。無茶をしないようにな、特にここ最近、夜になると君を含めた
メイド達でどこかに出かけているようだが?」
ぎくりと、身を強張らせたネーアに、振り向いたメライガが助け舟を寄越した。
「プライベートな事です。残念ながらウラヌス様にお話する事は出来ません」
「そうか。残念だな」
「恐縮です」
「ただこれだけは守ってくれ。前にも言ったと思うが、
屋敷の外れにある小屋だけは立ち入らないように。
あそこには、以前私が封印した魔物が封じられている
のだから」
再びぎくりとする。立ち入るなと言われた場所は、昨日も『折檻』を受けた場所だ。
小屋と言っても、屋敷の北側に隣接するようにそびえた山に横穴を掘るように
作られた場所であり、広さも客間二部屋分ほどの空間しかない。
鉄製の扉の鍵はメイド長と家主のウラヌスしか持っておらず、今ではその小屋は
物置になっていた。
360 名前:乙×風 :04/01/22 03:01 ID:gxFyR5Se
「分かっています。ところでウラヌス様はどのようなご用件でいらしたのですか?」
「ああ、いや。いつもこき使ってばかりだからね。たまには手伝わせてくれないかい?」
「そんなっ。ウラヌス様にそのようなお手間を取らせる訳にはっ」
「いいんだよ。私がやりたいだけなのだから。身体も鈍ってしまうからね」
穏やかな笑顔から、同質の声が流れ出る。
その笑顔を見ただけで、声を聞いただけでネーアは幸福感に包まれてしまう。
(そんな事を言われたら、何も言えないじゃないですか……)
「分かりました。どうぞこちらへ」
「ああ、その前に、」
ウラヌスがネーアの傍まで歩み寄ると、おもむろに彼女の顔を覗き込んだ。
「えっ? あ、あのっ、ウ、ウラヌス様っ?」
片思いの対象と至近で顔を合わせるなどという僥倖に、乙女心がときめく。
(あのっ、ちょっと、いやだっ、私、心臓がバックンバックンいってる!)
というか、この状況は、少しマズイ。
いや、嬉しい筈なのだが、決定的にマズイ。
(まさか、これって、これって――!)
ウラヌスはそんなネーアの心情も知らずに、ただ眉をひそめ、
おもむろに自分の額をネーアの額に当てた。
キスじゃなかった。当然だ。
だがネーアにとっては嬉しい事に変わりは無い。
(うわあああああぁぁぁぁーーーーっ!)
あまりの幸せに目が回る。
彼氏とファーストキスをした日の夜その事を思い出してベッドの上で
嬉しさのあまりに身悶えるする少女のように、ネーアは心の中で転げまわった。
361 名前:乙×風 :04/01/22 03:02 ID:gxFyR5Se
(私、もう死んじゃってもいい!)
久しく味わっていなかった幸せの絶頂。
いつまでもこんな時間を味わっていたい、そう思った時。
二つの張り型が同時に蠢いた。
「きゃあぁぁっ!?」
突然の出来事に混乱する。
「ネーア? どうしたのだ?」
「だっ、大丈夫ですから! 心配しないで下さ――ひああっ!?」
前の張り型から生えた突起が、細かな振動を起こす。
混乱する頭に、確かな快楽の信号が送られた。
(だ、駄目っ! 感じちゃだめえっ!! 目の前にっ、ウラヌス様がっ、いるのにっ!)
だがそんなネーアを嘲笑うかのように淫核を震わす振動は、その強さを増していく。
「ひぁぁぁぁぁぁぁぁっっ……!」
びりびりと痺れるような、快楽がクリトリスから全身へと広がっていく。
「ネーアっ」
「!? だめ!」
ウラヌスが伸ばした手を思わず払いのける。
「あ!? ウ、ウラヌスさまぁっ、はあぁっ、これはぁ、ちがうんですっ、ひいんっ!」
後悔する間も無く、単調に膣内の中をグラインドしていた前の張り型が、
本格的に動き出す。子宮口をノックするように激しいピストン運動を
していたかと思うと、急にその動きを緩やかにし押し広げるように膣内を撫でまわす。
かと思えば角度も強さもめちゃめちゃに膣内を突きまくる。
それが終われば今度は、ゆっくりとなぶるようにその身を伸縮させ、小陰唇と膣内を
往復する。
「んっ!? あっ! あはああぁぁっ……ああっ……きゃうんっ!? ひあぅっ!」
362 名前:乙×風 :04/01/22 03:03 ID:gxFyR5Se
気が付けばネーアの足はガタガタと震え出し、立っているのもままならなくなってきた。
(早くっ、ここから、ウラヌスさまから、離れないとっ!)
もう、いつイってもおかしくないのだ。
そしてその瞬間を、自分がこのような辱めを受けている事を、愛しのウラヌス様に
気付かれるわけにはいかない。
湧き出そうになる声を必死で堪えながら、ネーアは言葉を吐き出す。
「わたしっ、ひぐ、調子が、ん、悪いので、へやにもどります!」
「ネーア。大丈夫なのか?」
「私が付き添いましょう」
メライガが手を拭いて近づいてくる。
(うわ、ありがとう、メライガさん)
涙が出るほど嬉しくなる。
ネーアは捨てられた小動物が飼い主を見つけた時のような目で、メライガを見た。
だが、メライガは無言でネーアの背中に手を回すと、ネーアにウラヌスには聞こえないほど
の小さな声で呟いた。
「本当に貴方は単純ね」
「え?」
その言葉の意味を理解するよりも早く、今度は後ろの張り型が動き出した。
「んああああああぁぁぁぁっっっ!?」
予期せぬ刺激にあられもない嬌声が漏れる。
だが二つの張り型は動きを止める事はない。
その二つの陰棒は、まるで同じ意思を持った生物のように、
ネーアの膣内を、腸壁を息を合わせてほじくり回す。
「ん!? はぐぅっ! うああぅぅっ! ひ、ひゃうん!」
同時に二つの肉チューブを、リズミカルにピストンし、
363 名前:乙×風 :04/01/22 03:03 ID:gxFyR5Se
「あっ! あっ! あっ! あっ! あっ! あぅっ! あっ! ああっ!」
パン生地をこねるように互い違いにグラインドし、
「うあぁぅっ! ふわああっ! ひぐうぅっ! いやあぁっ!」
時間差で、細かくピストンし、
「あっ、あっ、あっ、あっ、あっ、ああっ、ああっ、あっ、あ、あっ!!」
ゆっくりと焦らすように、二穴を出入りする。
「うああああぅんっ…………ああああぁぁんっ! ………」
そして、二つの張り型とは別に突起物がとめどなく陰核に刺激を送りつづける。
厨房を出て行くところの話ではない。
この辺り一体は、ネーアの小さな口から出た淫らな嬌声と、
彼女の股間から泉のように湧き出る愛液の匂いで、淫魔な空間が作り出されていた。
(だめ! んあっ! もう、うんぅっ!? あし、一歩もうごかないようっ!)
圧倒的な快楽の前に、とうとうその場に崩れ落ちるネーア。
焦点がぼやけ始めた目を自分の肩を抱くメライガに向ける。
彼女は口の端を吊り上げ笑っていた。
――裏切られた。
この瞬間、ネーアの精神は徹底的に打ち砕かれる。
「きゃうん! はあああああんっ………あ!? あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、
ああっ、ああっ! ああん! ああん! ああんっ!!」
信じていた同僚に裏切られ、愛する人物に痴態を見られ、
思考が、心が飽和状態になる。
そして、真っ白になった頭の中で、メスの快楽だけが渦巻いていた。
――じゅっ、じゅっ、じゅっ、じゅっ、じゅっ、じゅっ、じゅっ!
くちゅ、くちゅっ! くちゅうぅぅっ!!
364 名前:乙×風 :04/01/22 03:04 ID:gxFyR5Se
粘度の高い本気汁がウラヌスの耳に届くくらい卑猥な音を立てる。
メイド服の下半分は、彼女の発情汁を吸って、変色していた。
「ふあん! きゃあんっ! ああぁあぁぁあぁぁんっ! あっ! あっ! あっ!」
敏感な腸壁を揉み洗うように、二つの張り型が肉壁越しに互いを擦りあう。
同時に振動する突起物が、淫核を押し込んだ。
「あああぁぁぁっ!? だめぇ! それだめぇ! ひうううぅん! イクっ!
わらしイっちゃう! イっちゃ、あうんっ! ウラヌスさまのまえで
イっちゃううぅっ! いやあああああぁぁぁっっっ!!」
身体中を快感の波が押し寄せる。
視界と思考が真っ白になる。
そして、
ネーアは高みに達した。
――じょおおおおおぉぉぉ。
メスの体液に濡れたネーアの股が、更に彼女の漏らした小水に濡れる。
ネーアを中心に石畳のねずみ色に、黄色が混じり広がっていく。
アンモニアとメスの発情臭の混じった鼻の曲がりそうな匂いが、ネーアを
包んでいった。
ウラヌスはただその光景を、同情と不審を混ぜ合わせた表情を
浮かべながら見ていた。
その中でメライガだけが、いつもの無表情を浮かべながら動き出した。
倒れ込んだネーアの膝裏とわきの下に手を入れ、抱き上げる。
「ウラヌス様、恐縮ですが後を宜しくお願いします。私はネーアを自室に休ませて来ます」
「待ちたまえ、メライガ君。その前にこれは一体どういう事か説明していくんだ」
「簡単な事です。このネーアと言うメイドが、実はただの淫乱だっただけです」
事もなげに言い放つと、ウラヌスが口を開く前に厨房を出ていく。
365 名前:乙×風 :04/01/22 03:05 ID:gxFyR5Se
メライガに抱かれ、揺れるネーアの心は真っ白で、
その瞳は何も映していなかった。
ただ、壊れたような微笑みがその口元に浮かんでいた。
無限の花肉 第二話
303 名前:乙×風【無限の花肉 第二話】 :04/01/17 01:13 ID:DCV3bH1R
<擦り切れる心>
とある屋敷の一室で、ネーア=ディズリルは目を覚ました。
虚ろな瞳で三年間見続けてきた天井を、呆と見る。
だがどれだけ見つめても天井の高さが変わるわけでもなし、また、
その色が変わるわけでもない。
何てことはない。ただ日常が始まったと言う事だ。
身支度を整えて、ウラヌス様を筆頭とする屋敷の住人に挨拶をして。
メイドとの仕事をこなして、咎められ。
朝食を取って。
メイドとの仕事をこなして、咎められ。
昼食を取って。
メイドとの仕事をこなして、咎められ。
夕食を取って。
メイドとの仕事をこなして、咎められ。
風呂に入り。
そして、
折檻。
そんな、単調で、でも、身も心もよじれて、擦り切れていきそうな日常。
「……ぅ」
身体が震える。昨晩の事を、ハサミを使って『折檻』された事を思い出した。
(私、感じてた。感じてしまってたんだっ……)
布団の中で自ら肩を抱く。
遠の昔に淫具を使って処女を奪われたとはいえ、あんな事をされて感じるなんて
思ってもみなかった。
これも、今までレアクト=シーアーラインから、過激なまでの『折檻』を受けてきた
せいだろう。
304 名前:乙×風 :04/01/17 01:13 ID:DCV3bH1R
ネーアは一月程前から、この『折檻』を受け始めた。
きっかけは分からない。何か些細な事かもしれないし。自分の無能ぶりに、
周りが我慢の限界にきただけかもしれない。
ともかく、その日を境に、ネーアは『折檻』というなの性的虐待を受け始めた。
被害者は言うまでもなく。加害者はメイド長のティジフォーンと、昨日も世話になった同僚のレアクト。
この二人だ。
初日はこの二人で、バイブを使ってネーアのバージンを散らした。
痛い、痛いと泣き叫ぶ口を、猿轡をかまし黙らせ、乱暴に膣内を掻き回されたのを覚えている。
死んでしまうと思う程痛かった上、次の日はろくに足腰が立たなかった。
(どうせ、元から何の役にも立たないのだけれど)
自嘲の笑みが浮かぶ。
バージンを散らされた次の日は、小便を漏らされた。昨日もしてしまったが、
あれは事故だ。だがその日は違った。
事前にその日は、午後からトイレにいくな、とメイド長のティジフォーンから命令され、
それに従った。結果、彼女に秘所を弄くられ、その目の前で、虹でも掛かるかと思う程
盛大なおもらしを披露してしまった。
三度目の『折檻』では、レアクトによって尻を叩かれた。
四度目は、ティジフォーンに魔力が切れ、動かなくなるまで淫具でよがらせられた。。
五度目では、女王様の気分になったレアクトに、鞭でぶたれた。
そして六度目にして、生まれて初めて浣腸をされ。人前で排泄をするという
極限の羞恥を味わった。
羞恥と苦痛のオンパレードだ。よくそんな事が思い付く。
305 名前:乙×風 :04/01/17 01:14 ID:DCV3bH1R
ともかくそのような、思い付く限りの性的虐待を受けた私は、
一週間で処女の痛みを忘れ。
二週間で娼婦の身体のように性感帯を掘り起こされ。
三週間で現実逃避の為に自慰を覚え。
四週間たった今では、苦痛と羞恥と屈辱に股を濡らしてしまう、マゾ女になってしまった。
それに、
ウラヌス様の為に未だ、放り出さずに頑張れているこの日常も、
今日で、終わりかもしれない。
『貴方がウラヌス様の事をダシにした事。ちゃんと本人に報告するから』
昨晩の、レアクトの言葉が脳裏に浮かんだ。
(もう、私に笑顔を見せて下さる事は、ないのかな……)
きゅっ、と目を閉じる。
「ごめんなさい……ごめんなさいぃ」
布団の中で身体を丸め、呪文のように呟く。
そうすれば、自分の罪は消えるのだ、というように。
ネーアは、くぐもった自分の声を聞きながら、枕を涙で濡らした。
306 名前:乙×風 :04/01/17 01:14 ID:DCV3bH1R
***
目を覚ましてからおよそ三十分、悲劇のヒロインにどっぷりと浸かっていた時だった。
こんこんと、軽快なノック音が響く。
「ネ・ー・ア・ちゃんっ! 朝だよ!」
返事をする間も無く、扉が開く音を布団越しに聞く。
涙を見られまいと寝巻きの袖で目元を拭い、身を起こした。
「……おはよう。フェルナ」
我ながら弱弱しい笑顔を浮かべる。
だが、そんな心配をかけまいという意図が見え見えの笑みに対して、
扉の向こうから現れた最年少のメイドは、元気に返事を返した。
「うん! おはよう!」
『あどけない』という言葉は彼女の為にあるのではないかと思う程の、純粋で無垢な笑顔を
浮かべる彼女は、フェルナというメイドである。
メイドと言っても普通のメイドではない。
メイドの中でも14と最年少の彼女は、亜人と呼ばれる、
動物と人間との間に生まれた種族だ。
亜人と言っても見た目は殆ど人間と変わりは無い。
二足歩行を前提とした骨格であり、動物のように身体全身が体毛に覆われているわけでもない。
違うのは尻尾が生えていることと、耳が人間のモノではなく、獣のそれに換わっている事くらい。
フェルナも例外ではなく、彼女の側頭部からは人の耳ではなく犬のそれが垂れていた。
余談だが尻尾は普段隠しているらしい。
「う? フェルナの顔、何か付いてる?」
「う、ううん。なんでもないよ……」
「わぅ?」
犬そのもののような感動詞の後、再び犬らしく首を傾げる。
307 名前:乙×風 :04/01/17 01:15 ID:DCV3bH1R
(こんな姿を見てると、ティジフォーンさんよりも長い間ウラヌス様の
お世話をしているようには見えないな)
フェルナはメイド長のティジフォーンが雇われる前からウラヌスに拾われ、メイドとして働いてきた。
ネーアよりも年下だが、メイドとしては先輩である。
そしてこの広い屋敷の中で、彼女はネーアにとって唯一の友達だ。
仕事を失敗しても、励ます事はあってもけなす事は無い。
陵辱に疲れたネーアを、毎朝起こしに来てくれる。
レアクトやティジフォーンのように裏表の無い彼女は、
その無垢な笑顔で傷付いたネーアの心を癒してくれた。
時々その笑顔が眩しすぎる事もあるが。
「ネーアちゃん? どうしたの? ぼーっとして? 皆カンカン怒ってるよ? 早く行かないとっ。
あ、それともひょっとして身体の具合悪いの? 今日はお休みする? なんかレアクトちゃんが
そんな事言ってたよ? 『あの子、今日は休むかも』って」
閉口するしかなかった。
最悪のシナリオを予想して、肩を抱き寄せて身体を震わせる。
「ネーアちゃんっ? だいじょうぶ?」
慌ててフェルナが駆け寄ってくる。
と、間近まで来た彼女は、フンフンと鼻を鳴らし匂いを嗅いだ。
「ネーアちゃん! ケガしてるでしょ!?」
「……え?」
(怪我らしい怪我なんて、したっけ?)
心が傷付いているのは、嫌でも分かってしまうが。
「服脱いで!」
「ええっ?」
308 名前:乙×風 :04/01/17 01:16 ID:DCV3bH1R
「『かのー』したら大変なんだよ!? じくじく傷口が痛むんだよ!?
変な汁がたくさん出てきちゃうんだよ!? だからはやく!」
「え、でも、そんな――きゃっ!」
困惑するネーアの寝巻きをフェルナは小さい手で無理矢理脱がしていく。
その手付きのなんと手馴れた事か。
嫌がり抵抗するネーアの手を交わしながら、あっという間に寝巻きを脱がす。
「っ!?」
その瞬間、鳩尾辺りに引きつるような痛みが走る。
「あ、ここだ!」
「え?」
フェルナの見つめる先、鳩尾辺りに切り裂かれたような傷跡。
縦一文字に引かれた裂傷からは、血が滲み出ていた。
(これって……)
昨日の、『折檻』の名残。
きゅうと、胸が締め付けられる。
「どうやってこんな所ケガしたのっ?」
「え? ――さ、さあ? どうやってだろうね?」
すっとぼけるしかなかった。正直に言うわけにもいかない。
確かにフェルナは友達だが、自分が毎夜のように陵辱されているなど、
言える筈も無い。
「ん。まあいいか♪」
そう言うや否や、フェルナはネーアの傷口に顔を寄せて、
「え、ちょ、フェルナ? 何を――きゃ!?」
引きつる痛みを和らげるかのように、傷口をぬめった感触が撫でる。
確認するまでもない。フェルナに傷を舐められている。
309 名前:乙×風 :04/01/17 01:17 ID:DCV3bH1R
「ぺろ、ぺろ。これくらいなら舐めれば直るからね。舐めてあげてるんだよ♪」
「えっ? え? で、でも――ひゃ!? くす、くすぐったいよ!」
「れろんっ。ぺちゃぺちゃ。我慢してね、ネーアちゃん♪」
(そんな事言われても……)
はいそうですかと我慢できればどんな苦労もしない。
(それにしても)
「ぺちゃ、ぺちゃっ、れろれろっ。れろんっ♪」
湿った音が卑猥に聞こえるのは、自分が淫らな娘だからだろうか。
(でも、フェルナの舌、くすぐったいけど、なんか、いやらしい)
まるで、昨晩、ネーアがレアクトに行った、おしゃぶりのように。
「あ……」
子宮が、きゅうっと、切なく締まる感覚。
(やだ……! 私、欲情してる!?)
シチュエーションのせいか、フェルナの舌技のせいか。
ネーアは確実に興奮していた。
下着姿で陵辱の爪跡をいやらしくなめられる事が、こんなにも恥ずかしいと感じるのに。
(それとも、恥ずかしいから、私興奮してるの?)
なんてふしだらな身体だ。いや、ふしだらなのは心の方かもしれない。
どちらにしても、この状況は好ましくない。
穴があったら入りたいような羞恥と、倒錯的な興奮がネーアの心と身体を蝕む。
「ぺちゃ、ぺちゃっ――もう少しだから、頑張ってね♪」
そう言って顔を上げたフェルナの口元には、彼女自身の涎がべったりと張り付いている。
朝日にきらきらと反射するそれが艶っぽく見え、
彼女の笑みが、まるで媚びているような錯覚を受けた。
310 名前:乙×風 :04/01/17 01:18 ID:DCV3bH1R
――じゅん。
その淫らなフェルナの顔で、とうとうネーアは股を濡らした。
股が濡れると、胸の中の興奮が心地良いものに変わっていく。
傷口を舐められる感触が、くすぐったい、から、気持ちいいに置き換えられる。
「……ぅんっ」
とうとう、甘い声が口を割って出た。
未だにネーアの腹からは、ぴちゃぴちゃれろれろと、淫らな音が響いている。
性的興奮に息がはぁはぁと荒くなる。
フェルナに気付かれるまでに、はやく終わって欲しい、という不安と、
この背徳的な時間を終わらせたくない、という矛盾する二つの気持ちが交錯する。
そして、
「ぺちゃ、ぺろ、ぺろんっ♪ ――うぅ?」
舌の動きを止め、今度はせわしなく鼻を動かす。
ふんふんと匂いを嗅ぎながら、フェルナはネーアの鳩尾、腹、下腹部と顔を
下へ下へとずらしていき、
とうとう、ネーアの下着、彼女の秘所が濡れている事に気付いた。
ぼっ、とフェルナの頬に火が付く。
「ネ、ネーアちゃんっ? こ、こここ、これってっ?」
(気付かれちゃった)
そう思った瞬間、膣内が熱く、疼く。
さらに下着が濡れていくのが分かる。
メスの発情臭がしているのをネーアでも嗅ぎ取れた。
もう、下着が透けて秘所が見える程、濡れている筈だ。
とうとう気付かれてしまった。
傷口を舐められただけで、欲情してしまう女だと、思われてしまった。
濡れたあそこを、下着越しに見られてしまった。
311 名前:乙×風 :04/01/17 01:18 ID:DCV3bH1R
死にたくなるような後悔と恥ずかしさ。
そしてそれ以上に背徳的で暗い何かで、心が満たされる。
「あ、あわわわっ――あっ! みんな心配しているからフェルナ行くね!
あ、そだ! みんなにはネーアちゃんは体調悪いって言っておくから!
じゃあねっ!」
逃げるようにベッドから降りると、慌てて部屋を出て行った。
途端に、耳が痛くなる程の静寂が部屋の中を満たす。
「もう、友達も居なくなっちゃった」
ぽつりと呟く。
こんな所を見たんだ、これからいつものように顔を合わせるなんて、
逆立ちしても出来ない。
涙が出た。
けれど、一度火が付いた女の身体は、今でも快楽を求めて。
ネーアは下着のままの布団の中に潜り込むと、フェルナの事を思いながら自分を慰めた。
さしたる時間も掛からず、
部屋の中に、くぐもった、だが、快楽酔いしれたメスの声が響き渡った。
312 名前:乙×風 :04/01/17 01:19 ID:DCV3bH1R
***
自慰を終えたネーアが、自己嫌悪と後悔で再び枕を濡らしていた時。
ノックも無く、扉が開かれた。
こんな不躾な事をするのは、ティジフォーンかレアクトのどちらしか居ない。
訳も分からず呼吸が小さくなる。
かくれんぼをしている最中、鬼が目の前を通り過ぎるのを待つような心境。
足音は絨毯をの敷き詰められた床を歩き、ベッドの前まで近づく。
「ネーアさん。起きなさい」
ぴしゃりと、静かな声で、だがそれには有無を言わせない強制力が孕んでいる。
何か、もの凄く嫌な予感がした。
狸寝入りを決め込む。
「そう。なら仕方がありませんね」
気配が近づき、布団を触られる感触がした。
そこでふと、自分が下着姿のままだという事に気付く。
それどころか布団の中には女の甘酸っぱい、蜜の匂いで充満している。
(また、恥をかいちゃう!)
思った直後に、抗う暇もなく布団を取り払われた。
「ネーアさんは、いつも下着で寝るのかしら?」
目の前には、呆れたような、蔑むような顔をしたティジフォーンの姿がある。
彼女はこの屋敷でメイド長をやっているティジフォーン=エリニュス。
今年三十路を迎えたばかりで、メイド長としてはかなりの若さであり、
また、この屋敷に住まう女性の中でも最も美人だ。
313 名前:乙×風 :04/01/17 01:19 ID:DCV3bH1R
同性のネーアでもそう思う。
ウェーブが掛かり、胸元辺りまで伸ばした髪は金色で、
艶やかな色を放っている。
プロポーションだって貧困なネーアの身体とは比べ物にならない。
メイド服の上からでもその容量がはっきりと分かる乳房が酷く羨ましい。
顔だって童顔の自分とは違い、大人の魅力が有る。
唇に引かれたリップは、自分にはとても似合いそうに無い。
正に八面玲瓏。彼女が一つ、妖艶な笑みを浮かべれば、
きっと男なんてひとたまりも無い。
こんな状況でなければ、『折檻』などしなければ、
きっとネーアはティジフォーンに見とれていただろう。
と、彼女の顔に、嫌悪の色が浮かんだ。
「……この匂い、ネーアさん、貴方、今まで何をやっていたのかしら?」
聞かなくても分かっている筈なのに。このメイド長はわざとらしく聞いてくる。
尋ねられても答えられる訳がないというのに。
猫が傷を負わした獲物で遊ぶように、彼女はネーアをいたぶっているのだ。
なんていやらしい性格。
『折檻』の時もそうだ。手を上げ、痛みを与えてくるレアクトとは違い、
ティジフォーンは羞恥と屈辱、それに快楽を与えてくる。
彼女がネーアに行った『折檻』は、おもらしに、強制オナニーに、浣腸に、
束縛した上でバイブを秘所に突っ込んだり、アナルを調教したり、
などと変態的なものばかり。
彼女の性格を、良く表している。
314 名前:乙×風 :04/01/17 01:20 ID:DCV3bH1R
「答えなさい」
静かに命令する。だが、
(自分を慰めていましたなんて、言えないよ)
「意地を張るのですか? なら仕方ありませんね」
しかし苦悩するネーアに溜息を付くと、ティジフォーンはあっさりと踵を返した。
「え?」
何か、企んでいる。あまり頭の良くないネーアにも直感的に分かった。
扉の前までティジフォーンは歩くと振り返り、明日の天気でも話すような口調で、
「ああ、そうそう。昨日の『折檻』の事、レアクトから聞きました。
全く、あの人ときたら、野蛮な事ばかりしていらっしゃるようですね。
まあ、レアクトの事はいいでしょう。それよりも、ネーアさん?
随分とふざけた事をしたらしいじゃないですか? よりもよって、
ウラヌス様の事を考えながら、股を濡らしていたなんてっ」
ティジフォーンの怒りの声に、さあっ、とネーアの顔から血の気が引いていく。
「当然すぐにウラヌス様に報告しようとしました。ですが」
舌なめずる悪魔のような笑みを浮かべる。
「実はまだその事をウラヌス様にはお話していません。
私の言いたい事が分かりますか?」
ネーアは唇を噛んだ。
つまり、愛しのウラヌス様の信用を失いたくなければ言う事聞け、
と脅迫しているのだ。
目の前が真っ暗になった気がする。
(結局私は、この人達に逆らう事は出来ないんだ)
最初から分かりきっている事なのに、どうして抵抗なんてしたのか。
315 名前:乙×風 :04/01/17 01:21 ID:DCV3bH1R
ネーアの心の中には、人間としての、女としての尊厳が、残っていた。
でも、もう駄目だった。
「……ナニー……してました」
「聞こえませんね。何を言っているのでしょうか?
人にものを話す時は、はっきりと、といつも言っている筈なのですが?」
わざとらしく聞き耳を立てる仕草。
「オナニーしてました!」
やけくそ気味で言い放った言葉は、部屋の外に聞こえないかと思う程大きい。
ティジフォーンは、小馬鹿にしたような笑みを浮かべ、
「まあ、なんてはしたないんでしょう。そんな大きな声で『オナニーしていました』
ですって。なんてふしだらなんでしょう。信じられません」
「うっ……ぅぅ……」
涙と嗚咽がこぼれる。
『折檻』を受けている訳でもないというのに、何故こんな屈辱を受けなければならないのか。
「でも感心しませんね。フェルナさんは私達に、貴方が具合を悪くして今日は休むと、
そう言っていましたよ? なのに貴方は自室に引き篭もったまま自慰などと、はしたない
事をしていたなんて」
酷薄で妖艶な笑みを浮かべる。
「これは『お仕置き』が必要ですね」
そう言ってティジフォーンは懐から、とある物を取り出す。
「あっ、い、いやあっ……」
316 名前:乙×風 :04/01/17 01:21 ID:DCV3bH1R
それは黒光りする張り型だった。
男性器を象ったそれの根元からは、膣内だけではなく淫核をも同時に刺激出来るように、
小指大ほどの凸が不自然に伸びている。
また、凸付きの張り型に比べ、細く長い張り型がある。
何重にもエラが張っているそれは、アナル専用のバイブだった。
この二つのバイブは、金具付きの革の紐で繋がれており、下着のよう穿く事が出来る。
ティジフォーンがそれをおもむろネーアの元へと放り投げる。
「きゃっ」
「さあ、それを穿きなさい……そうそう、ブラも脱ぎなさい。そんな微笑ましい胸には
意味がありませんからね」
人が気にしている事を知った上で、ネーアがティジフォーンのプロポーションに
憧れているのを知っていた上で、この女はこういう事を言う。
心が捻られる。胸が苦しくなる。
どんなに流しても涙は枯れない。
頬を濡らしながら、その悪夢のような下着モドキを手に取る。
(どうせ、見ないで下さいといっても、許してはくれないんだろうな)
ならいっその事、見せてしまえばいい。
ネーアは、ベッドから降りると、ティジフォーン前でおもむろに濡れた下着を
脱いだ。
「あら」
嫌悪が含まれた、だが、わざとらしい声。
「本当に、はしたない子ですね貴方は。どうして人前で女の恥ずかしい所を
晒せるのですか? それとも貴方には羞恥心というものが無いのですか?
……まさか、『見て欲しい』とでも言うつもりですか?
ええ……何と言いましたか……そう、確かそういうはしたない方達の事を
露出凶と言ってましたね?」
317 名前:乙×風 :04/01/17 01:22 ID:DCV3bH1R
(どうしろ、っていうんだろう?)
ティジフォーンの言葉を無視してブラを外す。
(嫌だといわれたら命令され、大人しく従ったら屈辱的な言葉を投げかけられる。
どうすれば、私の心は傷付かずにすむんだろう?)
革が張り巡らされているその下着に、足を通す。
(早く。早く。こんな時間は嫌だ。こんな、心が擦り切れるような時間は)
心だけが空回り、身体が着いていかない。
通そうとした足は見当外れの場所を踏み抜くばかりで、
その度に、使い込まれ、形の崩れ始めてきた肉ビラが、ティジフォーンの目に映る。
彼女は酷薄な笑みを浮かべながら、ネーアを見つめている。
「あ」
ようやく右足が通るべきところを通った。
今度は左足を通す。すんなり通った。
(やだっ。当たってるっ)
でも今からは、当たるだけでは済まない。
穿いた淫具を、二つの張り型を両手で掴み、二穴へと導く。
秘部に当たった瞬間、くちゅり、と音が鳴った。
「んあんっ」
ぴりぴりと、股から快楽が広がる。
イったばかりで酷く敏感になっていた。
(こんな状況で、こんなもの付けたら……!)
じわじわと恐怖が背筋を這い上がる。
「どうしたのですか? はしたないメイドさん? 早く穿きなさい。それとも、
私が手伝ってあげましょうか?」
318 名前:乙×風 :04/01/17 01:22 ID:DCV3bH1R
「け、結構です!」
これ以上、何かされるのは御免だった。
改めて自分の秘所を見る。
そこは秘所からはみ出した肉ビラが、てらてらと淫汁に光り輝いている。
それどころか、もの欲しそうに時折痙攣し、その口を開く。
淫核は自ら包皮を脱ぎ捨て、ピンク色の身体を膨張させて自己主張する。
(あ……)
ネーアは欲情していた。先程のフェルナの時のように。
羞恥と屈辱を掘り返され、興奮していた。
自分の中に芽生えた、マゾの魂がくすぶっていた。
(私、私……もう、駄目なのかな……)
少なくとも、その凶悪な下着を穿く為に、愛撫は必要ない。
後ろの張り型も、茶色の窄まりにあてがう。
きっとこっちは痛いだろう。尻は濡らしていない。
だが、人前で快楽によがるよりは、その方が良い。
そして、ゆっくりと、二つの張り型を、その身に沈める。
「ひぁっ! んああぁぁ!」
(入ってくる……! 入ってくるようっ!)
膣内はオナニーの直後で、適度にほだされ、濡れていた。
お陰で、前の張り型はあっさりと、くちゅうぅっ、と秘所から
泡の混じった淫液を押し出しながら、膣内へと収まる。
同時に、
「あはぁっ!?」
クリトリスに、前部の張り型から伸びる疣状の出っ張りが擦りつけられる。
鮮烈な快楽が弾け、身体中を駆け巡り、脳へ大量の『気持ち良い』という
信号が流れ込む。
319 名前:乙×風 :04/01/17 01:23 ID:DCV3bH1R
(これ、クリトリスに、すごく当たってっ! いやっ、気持ちよすぎだよっ!)
膣内が蠕動し、熱く疼くのを感じる。今頃湯気が立ちそうな愛液を、
多量に垂れ流している事だろう。
ネーアはあまりの快楽に止まってしまっている後ろの張り型を、突き入れた。
「んぅぅぅぅ!」
思ったより痛みは少ない。むしろ、気持ちいい。
凶悪な数のエラが不浄の藁を押し退け、引き伸ばしながら次々と肛門に
収まっていく。
股を濡らしていた愛液が、後ろの穴と張り型に伝っていたからだった。
「あうんっ……はあっ、はあ……はあ」
二つの張り型を下腹部に収め、荒い息を吐く。
前の穴からは足が震えるような快楽が。
後ろの穴からは息苦しく違和感を伴った快楽が。
その二つの快楽がネーアの心を、淫らに染めていく。
淫具に付属している細いベルトを調整し、
しっかりと張り型を股へと固定した。
どす黒い、被虐の心がネーアの胸の中で燻る。
自分の下半身を見る。
その下着モドキは、生地の少ない――俗に言う紐パンやハイレグ
などを彷彿させた。
背徳に身体が震える。
320 名前:乙×風 :04/01/17 01:24 ID:DCV3bH1R
「立っていられるのもやっと、そんな感じですね?」
満足そうにティジフォーンは微笑み、
「でも、そんな事では今から始める『お仕置き』には耐えられませんよ?」
そう言って今度は部屋の中に備え付けられていたタンスを開け、
中からネーアのメイド服を取り出した。
「さあ、着なさい」
またもおもむろに放り投げる。
「あんっ!?」
何とか受け取り、動いたせいで淫核が擦れ、全身を強烈な快楽で焼かれる。
受け取ったメイド服を呆然と見つめる事数秒。
融けそうになる頭が、ある可能性を思い付いた。
(まさか、まさか……このまま、お仕事を……?)
「い、いや、いやっ」
駄々をこねる子供のように頭を振りながら、いや、いやと、
壊れたレコードのように繰り返す。
「本当の悪夢は、これからですよ?」
ティジフォーンは悪魔のような微笑を浮かべながら。
ゆっくりとネーアの腕を取った。
<擦り切れる心>
とある屋敷の一室で、ネーア=ディズリルは目を覚ました。
虚ろな瞳で三年間見続けてきた天井を、呆と見る。
だがどれだけ見つめても天井の高さが変わるわけでもなし、また、
その色が変わるわけでもない。
何てことはない。ただ日常が始まったと言う事だ。
身支度を整えて、ウラヌス様を筆頭とする屋敷の住人に挨拶をして。
メイドとの仕事をこなして、咎められ。
朝食を取って。
メイドとの仕事をこなして、咎められ。
昼食を取って。
メイドとの仕事をこなして、咎められ。
夕食を取って。
メイドとの仕事をこなして、咎められ。
風呂に入り。
そして、
折檻。
そんな、単調で、でも、身も心もよじれて、擦り切れていきそうな日常。
「……ぅ」
身体が震える。昨晩の事を、ハサミを使って『折檻』された事を思い出した。
(私、感じてた。感じてしまってたんだっ……)
布団の中で自ら肩を抱く。
遠の昔に淫具を使って処女を奪われたとはいえ、あんな事をされて感じるなんて
思ってもみなかった。
これも、今までレアクト=シーアーラインから、過激なまでの『折檻』を受けてきた
せいだろう。
304 名前:乙×風 :04/01/17 01:13 ID:DCV3bH1R
ネーアは一月程前から、この『折檻』を受け始めた。
きっかけは分からない。何か些細な事かもしれないし。自分の無能ぶりに、
周りが我慢の限界にきただけかもしれない。
ともかく、その日を境に、ネーアは『折檻』というなの性的虐待を受け始めた。
被害者は言うまでもなく。加害者はメイド長のティジフォーンと、昨日も世話になった同僚のレアクト。
この二人だ。
初日はこの二人で、バイブを使ってネーアのバージンを散らした。
痛い、痛いと泣き叫ぶ口を、猿轡をかまし黙らせ、乱暴に膣内を掻き回されたのを覚えている。
死んでしまうと思う程痛かった上、次の日はろくに足腰が立たなかった。
(どうせ、元から何の役にも立たないのだけれど)
自嘲の笑みが浮かぶ。
バージンを散らされた次の日は、小便を漏らされた。昨日もしてしまったが、
あれは事故だ。だがその日は違った。
事前にその日は、午後からトイレにいくな、とメイド長のティジフォーンから命令され、
それに従った。結果、彼女に秘所を弄くられ、その目の前で、虹でも掛かるかと思う程
盛大なおもらしを披露してしまった。
三度目の『折檻』では、レアクトによって尻を叩かれた。
四度目は、ティジフォーンに魔力が切れ、動かなくなるまで淫具でよがらせられた。。
五度目では、女王様の気分になったレアクトに、鞭でぶたれた。
そして六度目にして、生まれて初めて浣腸をされ。人前で排泄をするという
極限の羞恥を味わった。
羞恥と苦痛のオンパレードだ。よくそんな事が思い付く。
305 名前:乙×風 :04/01/17 01:14 ID:DCV3bH1R
ともかくそのような、思い付く限りの性的虐待を受けた私は、
一週間で処女の痛みを忘れ。
二週間で娼婦の身体のように性感帯を掘り起こされ。
三週間で現実逃避の為に自慰を覚え。
四週間たった今では、苦痛と羞恥と屈辱に股を濡らしてしまう、マゾ女になってしまった。
それに、
ウラヌス様の為に未だ、放り出さずに頑張れているこの日常も、
今日で、終わりかもしれない。
『貴方がウラヌス様の事をダシにした事。ちゃんと本人に報告するから』
昨晩の、レアクトの言葉が脳裏に浮かんだ。
(もう、私に笑顔を見せて下さる事は、ないのかな……)
きゅっ、と目を閉じる。
「ごめんなさい……ごめんなさいぃ」
布団の中で身体を丸め、呪文のように呟く。
そうすれば、自分の罪は消えるのだ、というように。
ネーアは、くぐもった自分の声を聞きながら、枕を涙で濡らした。
306 名前:乙×風 :04/01/17 01:14 ID:DCV3bH1R
***
目を覚ましてからおよそ三十分、悲劇のヒロインにどっぷりと浸かっていた時だった。
こんこんと、軽快なノック音が響く。
「ネ・ー・ア・ちゃんっ! 朝だよ!」
返事をする間も無く、扉が開く音を布団越しに聞く。
涙を見られまいと寝巻きの袖で目元を拭い、身を起こした。
「……おはよう。フェルナ」
我ながら弱弱しい笑顔を浮かべる。
だが、そんな心配をかけまいという意図が見え見えの笑みに対して、
扉の向こうから現れた最年少のメイドは、元気に返事を返した。
「うん! おはよう!」
『あどけない』という言葉は彼女の為にあるのではないかと思う程の、純粋で無垢な笑顔を
浮かべる彼女は、フェルナというメイドである。
メイドと言っても普通のメイドではない。
メイドの中でも14と最年少の彼女は、亜人と呼ばれる、
動物と人間との間に生まれた種族だ。
亜人と言っても見た目は殆ど人間と変わりは無い。
二足歩行を前提とした骨格であり、動物のように身体全身が体毛に覆われているわけでもない。
違うのは尻尾が生えていることと、耳が人間のモノではなく、獣のそれに換わっている事くらい。
フェルナも例外ではなく、彼女の側頭部からは人の耳ではなく犬のそれが垂れていた。
余談だが尻尾は普段隠しているらしい。
「う? フェルナの顔、何か付いてる?」
「う、ううん。なんでもないよ……」
「わぅ?」
犬そのもののような感動詞の後、再び犬らしく首を傾げる。
307 名前:乙×風 :04/01/17 01:15 ID:DCV3bH1R
(こんな姿を見てると、ティジフォーンさんよりも長い間ウラヌス様の
お世話をしているようには見えないな)
フェルナはメイド長のティジフォーンが雇われる前からウラヌスに拾われ、メイドとして働いてきた。
ネーアよりも年下だが、メイドとしては先輩である。
そしてこの広い屋敷の中で、彼女はネーアにとって唯一の友達だ。
仕事を失敗しても、励ます事はあってもけなす事は無い。
陵辱に疲れたネーアを、毎朝起こしに来てくれる。
レアクトやティジフォーンのように裏表の無い彼女は、
その無垢な笑顔で傷付いたネーアの心を癒してくれた。
時々その笑顔が眩しすぎる事もあるが。
「ネーアちゃん? どうしたの? ぼーっとして? 皆カンカン怒ってるよ? 早く行かないとっ。
あ、それともひょっとして身体の具合悪いの? 今日はお休みする? なんかレアクトちゃんが
そんな事言ってたよ? 『あの子、今日は休むかも』って」
閉口するしかなかった。
最悪のシナリオを予想して、肩を抱き寄せて身体を震わせる。
「ネーアちゃんっ? だいじょうぶ?」
慌ててフェルナが駆け寄ってくる。
と、間近まで来た彼女は、フンフンと鼻を鳴らし匂いを嗅いだ。
「ネーアちゃん! ケガしてるでしょ!?」
「……え?」
(怪我らしい怪我なんて、したっけ?)
心が傷付いているのは、嫌でも分かってしまうが。
「服脱いで!」
「ええっ?」
308 名前:乙×風 :04/01/17 01:16 ID:DCV3bH1R
「『かのー』したら大変なんだよ!? じくじく傷口が痛むんだよ!?
変な汁がたくさん出てきちゃうんだよ!? だからはやく!」
「え、でも、そんな――きゃっ!」
困惑するネーアの寝巻きをフェルナは小さい手で無理矢理脱がしていく。
その手付きのなんと手馴れた事か。
嫌がり抵抗するネーアの手を交わしながら、あっという間に寝巻きを脱がす。
「っ!?」
その瞬間、鳩尾辺りに引きつるような痛みが走る。
「あ、ここだ!」
「え?」
フェルナの見つめる先、鳩尾辺りに切り裂かれたような傷跡。
縦一文字に引かれた裂傷からは、血が滲み出ていた。
(これって……)
昨日の、『折檻』の名残。
きゅうと、胸が締め付けられる。
「どうやってこんな所ケガしたのっ?」
「え? ――さ、さあ? どうやってだろうね?」
すっとぼけるしかなかった。正直に言うわけにもいかない。
確かにフェルナは友達だが、自分が毎夜のように陵辱されているなど、
言える筈も無い。
「ん。まあいいか♪」
そう言うや否や、フェルナはネーアの傷口に顔を寄せて、
「え、ちょ、フェルナ? 何を――きゃ!?」
引きつる痛みを和らげるかのように、傷口をぬめった感触が撫でる。
確認するまでもない。フェルナに傷を舐められている。
309 名前:乙×風 :04/01/17 01:17 ID:DCV3bH1R
「ぺろ、ぺろ。これくらいなら舐めれば直るからね。舐めてあげてるんだよ♪」
「えっ? え? で、でも――ひゃ!? くす、くすぐったいよ!」
「れろんっ。ぺちゃぺちゃ。我慢してね、ネーアちゃん♪」
(そんな事言われても……)
はいそうですかと我慢できればどんな苦労もしない。
(それにしても)
「ぺちゃ、ぺちゃっ、れろれろっ。れろんっ♪」
湿った音が卑猥に聞こえるのは、自分が淫らな娘だからだろうか。
(でも、フェルナの舌、くすぐったいけど、なんか、いやらしい)
まるで、昨晩、ネーアがレアクトに行った、おしゃぶりのように。
「あ……」
子宮が、きゅうっと、切なく締まる感覚。
(やだ……! 私、欲情してる!?)
シチュエーションのせいか、フェルナの舌技のせいか。
ネーアは確実に興奮していた。
下着姿で陵辱の爪跡をいやらしくなめられる事が、こんなにも恥ずかしいと感じるのに。
(それとも、恥ずかしいから、私興奮してるの?)
なんてふしだらな身体だ。いや、ふしだらなのは心の方かもしれない。
どちらにしても、この状況は好ましくない。
穴があったら入りたいような羞恥と、倒錯的な興奮がネーアの心と身体を蝕む。
「ぺちゃ、ぺちゃっ――もう少しだから、頑張ってね♪」
そう言って顔を上げたフェルナの口元には、彼女自身の涎がべったりと張り付いている。
朝日にきらきらと反射するそれが艶っぽく見え、
彼女の笑みが、まるで媚びているような錯覚を受けた。
310 名前:乙×風 :04/01/17 01:18 ID:DCV3bH1R
――じゅん。
その淫らなフェルナの顔で、とうとうネーアは股を濡らした。
股が濡れると、胸の中の興奮が心地良いものに変わっていく。
傷口を舐められる感触が、くすぐったい、から、気持ちいいに置き換えられる。
「……ぅんっ」
とうとう、甘い声が口を割って出た。
未だにネーアの腹からは、ぴちゃぴちゃれろれろと、淫らな音が響いている。
性的興奮に息がはぁはぁと荒くなる。
フェルナに気付かれるまでに、はやく終わって欲しい、という不安と、
この背徳的な時間を終わらせたくない、という矛盾する二つの気持ちが交錯する。
そして、
「ぺちゃ、ぺろ、ぺろんっ♪ ――うぅ?」
舌の動きを止め、今度はせわしなく鼻を動かす。
ふんふんと匂いを嗅ぎながら、フェルナはネーアの鳩尾、腹、下腹部と顔を
下へ下へとずらしていき、
とうとう、ネーアの下着、彼女の秘所が濡れている事に気付いた。
ぼっ、とフェルナの頬に火が付く。
「ネ、ネーアちゃんっ? こ、こここ、これってっ?」
(気付かれちゃった)
そう思った瞬間、膣内が熱く、疼く。
さらに下着が濡れていくのが分かる。
メスの発情臭がしているのをネーアでも嗅ぎ取れた。
もう、下着が透けて秘所が見える程、濡れている筈だ。
とうとう気付かれてしまった。
傷口を舐められただけで、欲情してしまう女だと、思われてしまった。
濡れたあそこを、下着越しに見られてしまった。
311 名前:乙×風 :04/01/17 01:18 ID:DCV3bH1R
死にたくなるような後悔と恥ずかしさ。
そしてそれ以上に背徳的で暗い何かで、心が満たされる。
「あ、あわわわっ――あっ! みんな心配しているからフェルナ行くね!
あ、そだ! みんなにはネーアちゃんは体調悪いって言っておくから!
じゃあねっ!」
逃げるようにベッドから降りると、慌てて部屋を出て行った。
途端に、耳が痛くなる程の静寂が部屋の中を満たす。
「もう、友達も居なくなっちゃった」
ぽつりと呟く。
こんな所を見たんだ、これからいつものように顔を合わせるなんて、
逆立ちしても出来ない。
涙が出た。
けれど、一度火が付いた女の身体は、今でも快楽を求めて。
ネーアは下着のままの布団の中に潜り込むと、フェルナの事を思いながら自分を慰めた。
さしたる時間も掛からず、
部屋の中に、くぐもった、だが、快楽酔いしれたメスの声が響き渡った。
312 名前:乙×風 :04/01/17 01:19 ID:DCV3bH1R
***
自慰を終えたネーアが、自己嫌悪と後悔で再び枕を濡らしていた時。
ノックも無く、扉が開かれた。
こんな不躾な事をするのは、ティジフォーンかレアクトのどちらしか居ない。
訳も分からず呼吸が小さくなる。
かくれんぼをしている最中、鬼が目の前を通り過ぎるのを待つような心境。
足音は絨毯をの敷き詰められた床を歩き、ベッドの前まで近づく。
「ネーアさん。起きなさい」
ぴしゃりと、静かな声で、だがそれには有無を言わせない強制力が孕んでいる。
何か、もの凄く嫌な予感がした。
狸寝入りを決め込む。
「そう。なら仕方がありませんね」
気配が近づき、布団を触られる感触がした。
そこでふと、自分が下着姿のままだという事に気付く。
それどころか布団の中には女の甘酸っぱい、蜜の匂いで充満している。
(また、恥をかいちゃう!)
思った直後に、抗う暇もなく布団を取り払われた。
「ネーアさんは、いつも下着で寝るのかしら?」
目の前には、呆れたような、蔑むような顔をしたティジフォーンの姿がある。
彼女はこの屋敷でメイド長をやっているティジフォーン=エリニュス。
今年三十路を迎えたばかりで、メイド長としてはかなりの若さであり、
また、この屋敷に住まう女性の中でも最も美人だ。
313 名前:乙×風 :04/01/17 01:19 ID:DCV3bH1R
同性のネーアでもそう思う。
ウェーブが掛かり、胸元辺りまで伸ばした髪は金色で、
艶やかな色を放っている。
プロポーションだって貧困なネーアの身体とは比べ物にならない。
メイド服の上からでもその容量がはっきりと分かる乳房が酷く羨ましい。
顔だって童顔の自分とは違い、大人の魅力が有る。
唇に引かれたリップは、自分にはとても似合いそうに無い。
正に八面玲瓏。彼女が一つ、妖艶な笑みを浮かべれば、
きっと男なんてひとたまりも無い。
こんな状況でなければ、『折檻』などしなければ、
きっとネーアはティジフォーンに見とれていただろう。
と、彼女の顔に、嫌悪の色が浮かんだ。
「……この匂い、ネーアさん、貴方、今まで何をやっていたのかしら?」
聞かなくても分かっている筈なのに。このメイド長はわざとらしく聞いてくる。
尋ねられても答えられる訳がないというのに。
猫が傷を負わした獲物で遊ぶように、彼女はネーアをいたぶっているのだ。
なんていやらしい性格。
『折檻』の時もそうだ。手を上げ、痛みを与えてくるレアクトとは違い、
ティジフォーンは羞恥と屈辱、それに快楽を与えてくる。
彼女がネーアに行った『折檻』は、おもらしに、強制オナニーに、浣腸に、
束縛した上でバイブを秘所に突っ込んだり、アナルを調教したり、
などと変態的なものばかり。
彼女の性格を、良く表している。
314 名前:乙×風 :04/01/17 01:20 ID:DCV3bH1R
「答えなさい」
静かに命令する。だが、
(自分を慰めていましたなんて、言えないよ)
「意地を張るのですか? なら仕方ありませんね」
しかし苦悩するネーアに溜息を付くと、ティジフォーンはあっさりと踵を返した。
「え?」
何か、企んでいる。あまり頭の良くないネーアにも直感的に分かった。
扉の前までティジフォーンは歩くと振り返り、明日の天気でも話すような口調で、
「ああ、そうそう。昨日の『折檻』の事、レアクトから聞きました。
全く、あの人ときたら、野蛮な事ばかりしていらっしゃるようですね。
まあ、レアクトの事はいいでしょう。それよりも、ネーアさん?
随分とふざけた事をしたらしいじゃないですか? よりもよって、
ウラヌス様の事を考えながら、股を濡らしていたなんてっ」
ティジフォーンの怒りの声に、さあっ、とネーアの顔から血の気が引いていく。
「当然すぐにウラヌス様に報告しようとしました。ですが」
舌なめずる悪魔のような笑みを浮かべる。
「実はまだその事をウラヌス様にはお話していません。
私の言いたい事が分かりますか?」
ネーアは唇を噛んだ。
つまり、愛しのウラヌス様の信用を失いたくなければ言う事聞け、
と脅迫しているのだ。
目の前が真っ暗になった気がする。
(結局私は、この人達に逆らう事は出来ないんだ)
最初から分かりきっている事なのに、どうして抵抗なんてしたのか。
315 名前:乙×風 :04/01/17 01:21 ID:DCV3bH1R
ネーアの心の中には、人間としての、女としての尊厳が、残っていた。
でも、もう駄目だった。
「……ナニー……してました」
「聞こえませんね。何を言っているのでしょうか?
人にものを話す時は、はっきりと、といつも言っている筈なのですが?」
わざとらしく聞き耳を立てる仕草。
「オナニーしてました!」
やけくそ気味で言い放った言葉は、部屋の外に聞こえないかと思う程大きい。
ティジフォーンは、小馬鹿にしたような笑みを浮かべ、
「まあ、なんてはしたないんでしょう。そんな大きな声で『オナニーしていました』
ですって。なんてふしだらなんでしょう。信じられません」
「うっ……ぅぅ……」
涙と嗚咽がこぼれる。
『折檻』を受けている訳でもないというのに、何故こんな屈辱を受けなければならないのか。
「でも感心しませんね。フェルナさんは私達に、貴方が具合を悪くして今日は休むと、
そう言っていましたよ? なのに貴方は自室に引き篭もったまま自慰などと、はしたない
事をしていたなんて」
酷薄で妖艶な笑みを浮かべる。
「これは『お仕置き』が必要ですね」
そう言ってティジフォーンは懐から、とある物を取り出す。
「あっ、い、いやあっ……」
316 名前:乙×風 :04/01/17 01:21 ID:DCV3bH1R
それは黒光りする張り型だった。
男性器を象ったそれの根元からは、膣内だけではなく淫核をも同時に刺激出来るように、
小指大ほどの凸が不自然に伸びている。
また、凸付きの張り型に比べ、細く長い張り型がある。
何重にもエラが張っているそれは、アナル専用のバイブだった。
この二つのバイブは、金具付きの革の紐で繋がれており、下着のよう穿く事が出来る。
ティジフォーンがそれをおもむろネーアの元へと放り投げる。
「きゃっ」
「さあ、それを穿きなさい……そうそう、ブラも脱ぎなさい。そんな微笑ましい胸には
意味がありませんからね」
人が気にしている事を知った上で、ネーアがティジフォーンのプロポーションに
憧れているのを知っていた上で、この女はこういう事を言う。
心が捻られる。胸が苦しくなる。
どんなに流しても涙は枯れない。
頬を濡らしながら、その悪夢のような下着モドキを手に取る。
(どうせ、見ないで下さいといっても、許してはくれないんだろうな)
ならいっその事、見せてしまえばいい。
ネーアは、ベッドから降りると、ティジフォーン前でおもむろに濡れた下着を
脱いだ。
「あら」
嫌悪が含まれた、だが、わざとらしい声。
「本当に、はしたない子ですね貴方は。どうして人前で女の恥ずかしい所を
晒せるのですか? それとも貴方には羞恥心というものが無いのですか?
……まさか、『見て欲しい』とでも言うつもりですか?
ええ……何と言いましたか……そう、確かそういうはしたない方達の事を
露出凶と言ってましたね?」
317 名前:乙×風 :04/01/17 01:22 ID:DCV3bH1R
(どうしろ、っていうんだろう?)
ティジフォーンの言葉を無視してブラを外す。
(嫌だといわれたら命令され、大人しく従ったら屈辱的な言葉を投げかけられる。
どうすれば、私の心は傷付かずにすむんだろう?)
革が張り巡らされているその下着に、足を通す。
(早く。早く。こんな時間は嫌だ。こんな、心が擦り切れるような時間は)
心だけが空回り、身体が着いていかない。
通そうとした足は見当外れの場所を踏み抜くばかりで、
その度に、使い込まれ、形の崩れ始めてきた肉ビラが、ティジフォーンの目に映る。
彼女は酷薄な笑みを浮かべながら、ネーアを見つめている。
「あ」
ようやく右足が通るべきところを通った。
今度は左足を通す。すんなり通った。
(やだっ。当たってるっ)
でも今からは、当たるだけでは済まない。
穿いた淫具を、二つの張り型を両手で掴み、二穴へと導く。
秘部に当たった瞬間、くちゅり、と音が鳴った。
「んあんっ」
ぴりぴりと、股から快楽が広がる。
イったばかりで酷く敏感になっていた。
(こんな状況で、こんなもの付けたら……!)
じわじわと恐怖が背筋を這い上がる。
「どうしたのですか? はしたないメイドさん? 早く穿きなさい。それとも、
私が手伝ってあげましょうか?」
318 名前:乙×風 :04/01/17 01:22 ID:DCV3bH1R
「け、結構です!」
これ以上、何かされるのは御免だった。
改めて自分の秘所を見る。
そこは秘所からはみ出した肉ビラが、てらてらと淫汁に光り輝いている。
それどころか、もの欲しそうに時折痙攣し、その口を開く。
淫核は自ら包皮を脱ぎ捨て、ピンク色の身体を膨張させて自己主張する。
(あ……)
ネーアは欲情していた。先程のフェルナの時のように。
羞恥と屈辱を掘り返され、興奮していた。
自分の中に芽生えた、マゾの魂がくすぶっていた。
(私、私……もう、駄目なのかな……)
少なくとも、その凶悪な下着を穿く為に、愛撫は必要ない。
後ろの張り型も、茶色の窄まりにあてがう。
きっとこっちは痛いだろう。尻は濡らしていない。
だが、人前で快楽によがるよりは、その方が良い。
そして、ゆっくりと、二つの張り型を、その身に沈める。
「ひぁっ! んああぁぁ!」
(入ってくる……! 入ってくるようっ!)
膣内はオナニーの直後で、適度にほだされ、濡れていた。
お陰で、前の張り型はあっさりと、くちゅうぅっ、と秘所から
泡の混じった淫液を押し出しながら、膣内へと収まる。
同時に、
「あはぁっ!?」
クリトリスに、前部の張り型から伸びる疣状の出っ張りが擦りつけられる。
鮮烈な快楽が弾け、身体中を駆け巡り、脳へ大量の『気持ち良い』という
信号が流れ込む。
319 名前:乙×風 :04/01/17 01:23 ID:DCV3bH1R
(これ、クリトリスに、すごく当たってっ! いやっ、気持ちよすぎだよっ!)
膣内が蠕動し、熱く疼くのを感じる。今頃湯気が立ちそうな愛液を、
多量に垂れ流している事だろう。
ネーアはあまりの快楽に止まってしまっている後ろの張り型を、突き入れた。
「んぅぅぅぅ!」
思ったより痛みは少ない。むしろ、気持ちいい。
凶悪な数のエラが不浄の藁を押し退け、引き伸ばしながら次々と肛門に
収まっていく。
股を濡らしていた愛液が、後ろの穴と張り型に伝っていたからだった。
「あうんっ……はあっ、はあ……はあ」
二つの張り型を下腹部に収め、荒い息を吐く。
前の穴からは足が震えるような快楽が。
後ろの穴からは息苦しく違和感を伴った快楽が。
その二つの快楽がネーアの心を、淫らに染めていく。
淫具に付属している細いベルトを調整し、
しっかりと張り型を股へと固定した。
どす黒い、被虐の心がネーアの胸の中で燻る。
自分の下半身を見る。
その下着モドキは、生地の少ない――俗に言う紐パンやハイレグ
などを彷彿させた。
背徳に身体が震える。
320 名前:乙×風 :04/01/17 01:24 ID:DCV3bH1R
「立っていられるのもやっと、そんな感じですね?」
満足そうにティジフォーンは微笑み、
「でも、そんな事では今から始める『お仕置き』には耐えられませんよ?」
そう言って今度は部屋の中に備え付けられていたタンスを開け、
中からネーアのメイド服を取り出した。
「さあ、着なさい」
またもおもむろに放り投げる。
「あんっ!?」
何とか受け取り、動いたせいで淫核が擦れ、全身を強烈な快楽で焼かれる。
受け取ったメイド服を呆然と見つめる事数秒。
融けそうになる頭が、ある可能性を思い付いた。
(まさか、まさか……このまま、お仕事を……?)
「い、いや、いやっ」
駄々をこねる子供のように頭を振りながら、いや、いやと、
壊れたレコードのように繰り返す。
「本当の悪夢は、これからですよ?」
ティジフォーンは悪魔のような微笑を浮かべながら。
ゆっくりとネーアの腕を取った。
無限の花肉 第一話
281 名前:乙×風【無限の花肉 第一話】 :04/01/16 02:57 ID:zU3cV8Av
<薄幸少女>
「いやあっ!」
薄暗い密室が少女の悲鳴で満たされる。
「静かにしなさい! どうせ誰も来やしないんだから!」
五メートル四方の密室。窓もなく今にも消えそうなロウソク
だけしかない空間で、二人のメイドがもみ合っていた。
押し倒され、悲鳴を上げたのはネーアと呼ばれる少女だった。
ネーアに馬乗りになり、強引に彼女の服を脱がそうとしている
メイドの名はレアクト。
「いやあ! 放してください!」
「嫌よ。昨日はティジフォーンのババアが散々遊んだらしいじゃないの?
私も負けてられないからね」
言うや否や強引にネーアのヘッドドレスが、彼女の髪の毛を巻き添えに剥がされる。
「やあっ!」
「自業自得よ。いい? 大人しくしないともっと痛い目に遭うわよ?」
レアクトの脅しにネーアが屈することは無かった。ただ、いやいやと首を振る。
肩口まで伸ばした髪がさらさらと物悲しく揺れた。
誰が、好きでもない者の目の前で、裸身を晒せるか。
「馬鹿な子」
言葉とは裏腹に嬉々とした笑みを浮かべながら、レアクトは懐からソレを取り出す。
なんて事は無い、ただのハサミ。
「手元が滑っても知らないから」
「ひっ……!」
途端に硬直するネーアの身体。
強姦魔に襲われた女性のように、あどけなさの残る顔を、恐怖に蒼ざめている。
「それでいいのよ」
282 名前:乙×風 :04/01/16 02:58 ID:zU3cV8Av
さもおかしそうに笑いながら、ネーアの身体から降りる。
「……?」
疑問符を浮かべるネーアに、レアクトは無言で彼女の背に回る。
そして彼女の後ろから手を回し銀色に鈍く光る刃を、
生唾飲み込む彼女の喉と襟の間に差し込む。
繊維を断ち切る音が密室の中、響き渡った。
襟から真下に切り裂かれていくメイド服を見ながら、いつしかネーアは涙を流していた。
「……どうして?」
「聞こえないわ。もっとはっきり喋りなさい」
徐々に露となる素肌に羞恥に、顔を青から赤へと染めて、
「どうしてこんな酷い事をするんですかっ!?」
目を瞑りながら悲鳴のような声を上げたネーアに、レアクトは不快そうに眉をひそめる。
「――きゃ!」
ネーアの身体が震える。
臍まで露になった裸身。その鳩尾の辺りに、赤い裂傷。
「……!」
「なんで、ですって?」
息を飲むネーアにレアクトは、腹の底に溜まった憎悪を搾り出すように答える。
「あなたがロクに仕事をこなせないからよ!
食事の後片付けをさせたら皿を割り! 掃除をやらせれば高価な物ばかり落として壊し!
洗濯物を干させたら皆地面に落として汚して! ベッドメイキングもロクに出来ない!
その尻拭いを誰がやっていると思ってるの!? 私に、メライガに、ティジフォーン!
それにあの獣娘! 役に立たないだけならまだしも、貴方は私達の仕事を増やすだけ!
馬鹿にしてるの!? わざとやっているの!? ウラヌス様のご機嫌を必死に取って、
貴方のしでかした後始末をしている私達を見て嘲笑っているの!?」
283 名前:乙×風 :04/01/16 02:59 ID:zU3cV8Av
まくし立てるようにそう言うと、露になっていた双方の内、
左のそれを鷲づかみにする。
「痛いっ!」
「私はねっ、貴方みたいなトロくさい子が大っ嫌いなの! 大体何の役にも立たない人間が
どうしてメイドなんてやっていられるの!? どうしてこんなところに居るの!?
何故そんな貴方をウラヌス様は許しつづけるの!? いえ、許すどころかまるで娘のように
接しているのは何故!? 不公平よ! 私も、ティジフォーンも、メライガも!
ウラヌス様の事をこんなに慕っているのに……!」
ネーアは堰を切ったように吐き出されるレアクトの言葉に、想いに、震える事しか出来ない。
ジョキン、と再び切り裂かれていくメイド服。
「だからね、私達は決めたの。貴方だけいい思いはさせないって。でも私達はどんなに頑張っても
ウラヌス様のお目にかかれる事は無いの? 分かる何故か? 貴方はともかく。私達はそれが
出来て当たり前だから。なら、どうすれば良いか、」
「――あっ!」
びくん、と鞭で打たれたかのようにネーアが身体を震わす。
レアクトがハサミの背で、ネーアの秘所を擦っていた。
「答えは簡単だった。自分の幸せを求めても得られないのなら、他人の幸せを奪えば良い」
ぐいぐい、と乱暴にハサミを使い、ネーアの秘所を弄くり回す。
「ひっ! やっ、いやあっ!」
「何? 感じてるの? この状況で? この変態。
私は『折檻』をしているのよ? 無能なメイドをしつける為に」
弄ぶのを止め、ハサミを再び動かす。
メイド服は縦一文字に着られ、その下からネーアの素肌が表れた。
その所々に、これまでの『折檻』の跡が痛痛しく残っている。
打ち身や、擦り傷の跡だった。
284 名前:乙×風 :04/01/16 03:00 ID:zU3cV8Av
「何度見ても可哀想な身体。私はこんな身体になったら死んでしまうかもしれないわ。
だってそうでしょ? こんな身体をしていたら、好きな殿方と一緒になる事も出来ない」
「……っ!」
その言葉が悔しくて、惨めで、ネーアは唇を噛んだ。
「もう、これはいらないわね」
手の中で弄んでいたハサミを放る。しゃらしゃらと音を立てて、石畳の床を滑った。
「さて」
レアクトは同世代の人間に比べ明らかに見劣りするネーアの小ぶりな胸を
両手で鷲づかみ、跡が付くほど乱暴にこねくり回す。
快楽なんてとんでもない。苦痛だけしかなかった。
「痛い! 止めて! 止めてぇっ!!」
だが耳元で悲鳴を上げるネーアに、レアクトは眉を吊り上げると、
右手をネーアの秘所へと滑らせる。
「んっ……や! あ!?」
女の敏感な部分に触れられ悩ましげな声を上げるネーアを尻目に、レアクトは
機械的にネーアの桃色の真珠を探り当て、その包皮を剥く。
喘ぎ声を堪え、頬をほんのりと赤く染めるネーアを見、そして、
剥き出しにした彼女のそれを、手加減無く捻り上げた。
「あああああああぁぁぁぁぁっっ!?」
あどけなさの残る翡翠色の瞳を見開いて、ネーアが身体を弓なりに逸らす。
もっとも敏感な部分を愛撫らしい愛撫も無しにいきなり捻り上げられ、
快楽を感じる暇も無い。
股間から雷気を流し込まれたような感覚。
285 名前:乙×風 :04/01/16 03:00 ID:zU3cV8Av
痛い、とか気持ち良いとか、そんなレベルではなく、
頭の中が真っ白になるような、目の前がチカチカと明滅するような刺激に、
ネーアは身体を震わせる。そして、
しゃあああああぁぁぁぁぁぁ――――。
一呼吸後、湯気を立ち上らせながらネーアの股間から、小水が吐き出された。
「いやだ、ちょっと止めてよ、汚い!」
慌てて、伸ばしていた手を引っ込めるが、遅い。
レアクトは中指、薬指、小指に生暖かく濡れた感触がある事に呆然とする。
「貴方本当に17なの? そんな歳でおもらしだなんて信じられないわ!」
「……あっ………はっ………あっ……」
涎を垂らし、焦点の合わない瞳をしながら荒々しく呼吸をしているネーアに、
レアクトはアンモニア臭の漂う右手を見せる。
「責任を取りなさい」
「………はっ……はっ………………え?」
「綺麗にしなさいと言っているの!」
「や! んんぅぅぅっっ!?」
内股を濡らす液体と、鼻を付く異臭に不快感を覚え、我に返ったのも束の間、
熱っぽい息を吐き出すネーアの唇に、レアクトの右手が捻り込まれる。
たちまち口の中に広がる、小便の味と匂い。
生理の時なんかよりもよっぽど酷い、吐き気がした。
「噛んだらさっきよりも酷い目に合わせるわよ!」
「―――――――――――――っ!!」
そんな事を言われたらネーアには抵抗できる術も無い。
ただ、この悪夢のような現実が一秒でも早く終わるのを祈るしかなかった。
だが、レアクトは無情だ。
「あのね、貴方に付いているこの耳は飾りなの?」
286 名前:乙×風 :04/01/16 03:01 ID:zU3cV8Av
「んんんんぅぅぅぅぅぅっっ!?」
空いた左手で耳を引っ張られ、呻き声を上げる。
「私はね。さっき、綺麗にしなさいって、そう言ったの。
分かる? 私は貴方に手についた貴方自身のおしっこを舐めろ、そう言っているの」
ネーアの表情が蒼ざめて行く。
口の中に入れられただけでも吐き気を覚えるというのに、
そんな事が出来る訳がない。
だが同時に、自分に選択の余地は無い事に、ネーアは気付いている。
これをしなければ、更に酷い事をされるに決まっている。
悔しさと惨めさに涙を溢れさせる。
だが、やるしかない。
恐る恐る、レアクトの指に付着した液体に舌を伸ばす。
舌先にしょっぱいような、苦いような味が――
(考えちゃ駄目!)
そうだ、楽しい事を考えれば良い。そうすれば、こんな地獄のような時間は、
あっと言う間に過ぎる筈。でも一体何を考えれば良いのか。
自分を虐待する同僚に引っ掛けてしまった小便を舐め取る、
というあまりにも屈辱的なシチュエーションで、どうやったら自分の心を
誤魔化せるような空想を描けるのか。
「そこじゃないわ。ほら、中指から、小指までの部分」
無慈悲に指示を出すレアクトの言う通りに、舌を動かす。
「そう。そこ。あなた普段は何の役に立たないくせにおしゃぶりだけは
上手いじゃないの。まるで赤ん坊みたい」
(おしゃぶり?)
287 名前:乙×風 :04/01/16 03:02 ID:zU3cV8Av
ふと、この状況下でも自分を誤魔化せる空想を思い付く。
だがそれは空想というよりもただの妄想だ。
顔が赤くなって行くのがネーア自身にも分かる。
つまり。今舐めているレアクトの指を、自分が最も愛しいと思うウラヌス様
の――その、大事な物だと思えば。
(なんてはしたない事を)
それでも、この屈辱から一秒だけでも逃れたい。
想像する。
自分が今舐めている物は、こんな自分を拾い、実の娘のように可愛がってくれた
ウラヌス様の、
――男根だと。
それは鼻が曲がりそうなくらい強烈な、雄の匂いと小便の匂いを立ち上らせ――
「んっ…………ちゅ…………ぺちゃ…………」
密室内を満たす卑猥な水音に羞恥と、それと同等の興奮を覚えながら、
ネーアは妄想を続ける。
――時折、思い出したかのように脈打つ。
それは自分の唇を焼こうかと思えるほどの熱を持ち、恐ろしく硬く、そして長い――
「ぺちゃっ……れろ……んふ……ちゅう…ちゅるっ…ぢゅうっ…」
「な、何よ。張り切ってるじゃない。誉められたのがそんなに嬉しかった?」
――自分の心臓は、ウラヌス様のモノの匂いに、熱に、硬さに当てられてしまい、
まるで早鐘でも打つよう。同時に胸が高鳴る。脳が淫らな意思で満たされる――
もう、今の彼女に羞恥は無い。全て雌の興奮へと置き換えられてしまった。
「ぺちゃ…ぺちゃ…んふうっ……ちゅ、ちゅうっ、れろ、ぴちゃ、ちゅる、ちゅるるっ!」
「……もういいわよ」
288 名前:乙×風 :04/01/16 03:02 ID:zU3cV8Av
レアクトの声も聞こえない。当然だ。今ネーアの中では、
――ウラヌス様の手が私の頭を優しく撫でる。その行為とは裏腹にウラヌス様の
それはすでに先走りを滲み出させ、いつ爆発しても分からない程、ピクピクと
跳ねる――
妄想の中のウラヌスを今まさに絶頂へと導く手前なのだから。
――時折聞こえる、何かを堪えるような喘ぎ声。はあっ、はあっ、と息を荒げた
ウラヌス様の声に、私は嬉しさで一杯になり、更なるご奉仕を――
「もういいと言っているでしょう!?」
無理矢理指を引き抜かれ、突き飛ばされる。
「…………ぇ?」
「何よ、何でそんな残念そうな顔をしているのよ!? 貴方は今まで
自分のおしっこを舐めさせられていたのよ!? 頭おかしいんじゃない!?」
まるで化け物でも見るようなレアクトの目に、ネーアの意識は妄想から現実
へと戻ってきた。
「……あっ」
自分がしでかしてしまった事に息を飲んだ。
(私、妄想の中でウラヌス様の事を……)
我に返ってから興奮は再び羞恥に取って換わる。
まるで大罪を犯したような、いや、違う。これは大罪だ。少なくともネーアに取っては。
一時の苦しみから逃れる為に、何の役にも立たない自分をここまで育ててくれたウラヌス
に対する、裏切りだ。恩を仇で返してしまった。
「ウラヌス様、申し訳ございません」
小声で言ったその言葉は、レアクトの耳がさとく聞き取っていた。
その顔が見る見る内に疑惑に染まっていく。
289 名前:乙×風 :04/01/16 03:03 ID:zU3cV8Av
「貴方まさか」
この屋敷に住んでいる五人のメイドが全員、ウラヌスの事を慕っている。
また、その事実を全員が知っている。
この瞬間、レアクトは鋭くも、先程のネーアと今の彼女とのギャップに、
ネーアがどんな心境で指をしゃぶっていたのかを気付いてしまった。
「ウラヌス様の事を考えながら舐めていたの? 私の指を?」
文字通り顔面を蒼白にしたネーアに、レアクトは怒りにその身を振るわせた。
「この、淫売女は!」
「きゃ! 」
手加減せずにネーアの頬を叩いた。
這ったまま逃げようとする彼女の髪を掴み、引っ張る。
「痛い! 止めて! 私そんな事してない!」
「嘘付くんじゃないわよ!」
「ああっ!?」
乱暴な手付きで股間を弄られる。
「じゃあ、何なのこれは? このねちゃねちゃといやらしい液体はなんなの?
言ってみなさいよ!」
「それは、私の……おしっこ」
「おしっこが糸引くわけ無いでしょう!? この能無し!」
ばちんと再び張り手。
「いやあっ! 痛い! 痛い! 止めてぇ!」
「貴方自分が何をしたか分かっているの!? ウラヌス様を! 私のウラヌス様を
汚したのよ! 貴方の身勝手で!」
黄金色の池溜まりにネーアの身体が押し倒される。
メイド服越しに、雨に濡れるような不快感が広がる。
290 名前:乙×風 :04/01/16 03:04 ID:zU3cV8Av
「もう我慢ならない! 壊れるくらい滅茶苦茶にしてやるんだから!」
「あ! いやあああっ!」
縦一文字に切り裂かれ、ガウンのような体裁を見せていたメイド服を
無理矢理引き剥がされ、小水に湿った地面にうつ伏せに転がされる。
「貴方なんか、自動で動くいやらしい道具も浣腸も、鞭も、必要ない!
これで十分よ!」
ヒステリックに叫び、レアクトが腕を伸ばし回収したのは先程放ったハサミ。
首だけでもレアクトの方を向こうとしたネーアの秘所に、
レアクトがハサミを突き入れた。
「!? いやあああああぁぁぁぁぁっっ!!」
硬く冷たい金属が柔らかな肉のチューブを押し広げながら突き進む。
当たり前のようだが突き入れられたのは刃ではなく柄の部分だった。
だがメイド服を易々と断ち切ったハサミの大きさは馬鹿にならない。
女の手よりも幅の広いそれは、ネーアの秘所を裂けろとばかりに引き伸ばし、
彼女に破瓜の時よりも劣らないほどの激痛を与える。
「痛い! 痛いよ! 抜いて! 抜いてえぇぇぇぇっ!!」
必死に暴れるが腰にワニのように組み付いたレアクトはネーアを放さず、
酷薄な笑みを浮かべながらハサミをピストン運動させる。
「いやああああああぁぁぁ!! いたいっ! いたいようっ!!」
「ふふっ、いいザマよ……!」
痛みに視界は明滅し、だが意識は研ぎ澄まされる。より明確に秘所から、裂かれるような
痛みを感じ、世も末かという絶叫を上げ続ける。
だが、
「? あら?」
レアクトがせわしなく動かす手に違和感を覚える。
裂けてしまったのか、出し入れするハサミが妙に滑らかになってきた。
291 名前:乙×風 :04/01/16 03:05 ID:zU3cV8Av
手を止め、秘所を覗き込む。全力疾走をした直後のように荒い息を吐き出す
ネーアには、抵抗する力も気力も残っていなかった。
「信じられない。どうして貴方濡れているの?」
(………………え?)
レアクトの言葉が理解出来なかった。
ただ、膣の中には、冷たく硬い金属の感触とは別に、レアクトの指を
しゃぶっていた時のような、むず痒いような、熱く、きゅんとする感覚
があった。
(私、まさか、濡れてる?)
心に整理をつける間もなく、挿し入れられたハサミがゆっくりと引き抜かれていく。
「この、淫乱めっ。ハサミを入れられて感じてるんじゃないわよ!」
引き抜かれたハサミは、ロウソクの光を受けて、てらてらと光輝いていた。
「変態の貴方なんか人間の女である必要も無いわ! ただの獣よ! このメス犬!」
「!?」
(メス、犬?)
その言葉に、下腹部がきゅう、と切なくなった。
「あっ」
こぽり、と言う感触と共に、細長くなっていた淫口から、愛液が溢れ出す。
「この変態! この畜生が!」
「あっ!? きゃう! あう! ひゃ! あ! はあっ!」
「ハサミで感じた上に動物扱いされて悦んでんじゃないわよ!」
「ひあ! ひい! いや! いや! やあ!」
ハサミを突き入れられ、再びピストン。膣内を蹂躙する冷たい感覚に、
(痛いっ。やっぱり痛いよ! でも、)
信じられない。認めたくない。確かに自分は快楽も、感じている。
292 名前:乙×風 :04/01/16 03:05 ID:zU3cV8Av
媚肉のトンネルを無機質なそれで擦られる度に、押し広げられる度に、
痛みと共に痺れるような感覚が走る。
「う、うそ! あ!? はん! 嘘だよっ――ん! こんな――ひゃん!」
「嘘じゃないわよ! どんどん溢れてくるじゃない! 貴方まさか、
またウラヌス様の事を考えながらっ、」
「かんがえ、うぁん! かんがえてません! してませ、んぁんっ!」
(考える暇なんてっ、ない!)
くちゅくちゅと粘着質な音を立て始めた股間は、すでに痛みを感じていない。
あるのは快楽のみ。
フィストファックが出来るほど押し広げられた膣にハサミが擦りつけられると、
甘く、痺れるような快感がネーアを振るわせる。
そのピンク色の刺激は、彼女の意識を真っ白に塗りつぶし、視界をぼやけさせる。
部屋の中に立ち上り始めた、メスの発情臭に背徳的な興奮さえ覚える。
(いやだ、気持ちいい! 気持ちいいよ!)
「あっ! はあ! はあん! はあぁっ、はあっ、あ、あん、あ、あぁんっ!」
女の繊細なんて微塵も感じさせない乱暴な手の動きに、それでもネーアは
いやらしく腰を動かし始めた。
(もっと、して、ほしい!)
「これじゃあ『折檻』にならないじゃない!」
レアクトが手の動きを、突き込む角度を微妙に変える。
「あ!? あ! あ! だめ! それだめ! いやあっ!」
横向きに突き入れていたハサミを縦に向けられ、陰口に突き入れられるたびに
丸みを帯びた柄の部分がクリトリスを直撃する。
レアクトに潰れろとばかりに力を込められ、快楽の芽がネーアに刺激を送る。
強烈な、桃色の刺激を。
293 名前:乙×風 :04/01/16 03:06 ID:zU3cV8Av
「あ! あ! あ! はあ! はあう! あうん! ひあっ!? いくっ!
わたし、いっちゃう! だめ、だめっ! あ!? ああっ!」
眉を八の字にし、いやいやと首を振りながら、
下の口も上の口も、だらだらと涎を垂れ流し、
おねだりをする娼婦のように腰をくねらせ、
そして、
「ああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!」
オルガズムを迎えた。
自分で作った小便の池溜めの上で海老のように弓なり背を逸らす。
痙攣し、びたびた、と太ももを異臭のする地面に打ち付けながら、
ぷしゅっ、ぷしゅっと潮を吹く。
「あふぅっ………………はぁっ………………はあっ………………」
今度はぐったりと身体を地面に投げ出す。
馬のような荒息を吐き出すネーアの顔には、
メスの悦びに満ちた、笑みが浮かんでいた。
「ふんっ。正に獣ね。同じ人間とは思えないわ」
「あんっ!?」
ハサミを乱暴に引き抜かれ、敏感になっていたネーアを刺激する。
縦長に型取りされた淫唇から、こぽり、と白濁とした本気汁が溢れ出し、
石畳の床に再び水溜りを作った。
メスの淫臭とアンモニアの刺激臭が合わさった、鼻が曲がりそうな匂いで
辺りは満たされている。
なぜかその匂いすら心地いいと感じながら、
(私、ハサミでいっちゃった)
呆と、そんな事を考える。
294 名前:乙×風 :04/01/16 03:07 ID:zU3cV8Av
「まあ、そこそこ楽しめたかしら。後始末は任せるわよ」
レアクトは愛液に濡れた手とハサミを、小便の掛かっていないネーアのメイド服で
拭き取る。
「それじゃ、『また』ね」
立ち上がり、扉まで歩み寄ると、エプロンドレスのポケットから鍵を取り出し、
鍵穴にねじ込む。
かちりと言う音と共に、金属同士が擦れ、悲鳴を上げる。
月光が差し込んだ。
同時に部屋の中の淫らな空気を洗い流そうと、正常な空気が流れ込んで来た。
素肌を晒し、汗や涎、鼻水や愛液、小水と身体の至る所を濡らしたネーアには、
その風は冷たく、だが火照った体に心地良かった。
「ああ、そうだ」
レアクトが振り返る。
そして次に発せられた彼女の言葉に、ネーアは絶望する。
「貴方がウラヌス様の事をダシにした事。ちゃんと本人に報告するから」
絶頂後の余韻なんて、あっという間にどこかへ行ってしまった。
「いや、止めて! 何でもするから!」
「『何にも出来ない』能無しがそんな生意気を言わないで頂戴!」
「きゃっ!」
男に捨てられた女のように、這ってくるネーアの腹をレアクトが蹴飛ばす。
「そこで暫く頭を冷やしなさい。そしてこれに懲りたら、もう少し真面目に働く事ね。
そしてウラヌス様にも近づかないように」
楽しそうに笑うと扉を閉める。
全ての望みを断ち切るような、金属音がして、扉が閉まる。
辺りは暗闇で満たされた。
295 名前:乙×風 :04/01/16 03:07 ID:zU3cV8Av
一本しか無かったロウソクも、先程消えてしまった。
「そんなのって、そんなのって……」
(私だけ、どうしてこんな酷い目に遭わないといけないの?)
少女の問いに暗闇は静寂で応える。
ネーアは絶望と悲しみに、ただ涙を流した。
そこにあるのは、
薄幸の少女と、
切り裂かれた制服と、
彼女の体液、
そして、彼女が絞り出す、嗚咽だった。
<薄幸少女>
「いやあっ!」
薄暗い密室が少女の悲鳴で満たされる。
「静かにしなさい! どうせ誰も来やしないんだから!」
五メートル四方の密室。窓もなく今にも消えそうなロウソク
だけしかない空間で、二人のメイドがもみ合っていた。
押し倒され、悲鳴を上げたのはネーアと呼ばれる少女だった。
ネーアに馬乗りになり、強引に彼女の服を脱がそうとしている
メイドの名はレアクト。
「いやあ! 放してください!」
「嫌よ。昨日はティジフォーンのババアが散々遊んだらしいじゃないの?
私も負けてられないからね」
言うや否や強引にネーアのヘッドドレスが、彼女の髪の毛を巻き添えに剥がされる。
「やあっ!」
「自業自得よ。いい? 大人しくしないともっと痛い目に遭うわよ?」
レアクトの脅しにネーアが屈することは無かった。ただ、いやいやと首を振る。
肩口まで伸ばした髪がさらさらと物悲しく揺れた。
誰が、好きでもない者の目の前で、裸身を晒せるか。
「馬鹿な子」
言葉とは裏腹に嬉々とした笑みを浮かべながら、レアクトは懐からソレを取り出す。
なんて事は無い、ただのハサミ。
「手元が滑っても知らないから」
「ひっ……!」
途端に硬直するネーアの身体。
強姦魔に襲われた女性のように、あどけなさの残る顔を、恐怖に蒼ざめている。
「それでいいのよ」
282 名前:乙×風 :04/01/16 02:58 ID:zU3cV8Av
さもおかしそうに笑いながら、ネーアの身体から降りる。
「……?」
疑問符を浮かべるネーアに、レアクトは無言で彼女の背に回る。
そして彼女の後ろから手を回し銀色に鈍く光る刃を、
生唾飲み込む彼女の喉と襟の間に差し込む。
繊維を断ち切る音が密室の中、響き渡った。
襟から真下に切り裂かれていくメイド服を見ながら、いつしかネーアは涙を流していた。
「……どうして?」
「聞こえないわ。もっとはっきり喋りなさい」
徐々に露となる素肌に羞恥に、顔を青から赤へと染めて、
「どうしてこんな酷い事をするんですかっ!?」
目を瞑りながら悲鳴のような声を上げたネーアに、レアクトは不快そうに眉をひそめる。
「――きゃ!」
ネーアの身体が震える。
臍まで露になった裸身。その鳩尾の辺りに、赤い裂傷。
「……!」
「なんで、ですって?」
息を飲むネーアにレアクトは、腹の底に溜まった憎悪を搾り出すように答える。
「あなたがロクに仕事をこなせないからよ!
食事の後片付けをさせたら皿を割り! 掃除をやらせれば高価な物ばかり落として壊し!
洗濯物を干させたら皆地面に落として汚して! ベッドメイキングもロクに出来ない!
その尻拭いを誰がやっていると思ってるの!? 私に、メライガに、ティジフォーン!
それにあの獣娘! 役に立たないだけならまだしも、貴方は私達の仕事を増やすだけ!
馬鹿にしてるの!? わざとやっているの!? ウラヌス様のご機嫌を必死に取って、
貴方のしでかした後始末をしている私達を見て嘲笑っているの!?」
283 名前:乙×風 :04/01/16 02:59 ID:zU3cV8Av
まくし立てるようにそう言うと、露になっていた双方の内、
左のそれを鷲づかみにする。
「痛いっ!」
「私はねっ、貴方みたいなトロくさい子が大っ嫌いなの! 大体何の役にも立たない人間が
どうしてメイドなんてやっていられるの!? どうしてこんなところに居るの!?
何故そんな貴方をウラヌス様は許しつづけるの!? いえ、許すどころかまるで娘のように
接しているのは何故!? 不公平よ! 私も、ティジフォーンも、メライガも!
ウラヌス様の事をこんなに慕っているのに……!」
ネーアは堰を切ったように吐き出されるレアクトの言葉に、想いに、震える事しか出来ない。
ジョキン、と再び切り裂かれていくメイド服。
「だからね、私達は決めたの。貴方だけいい思いはさせないって。でも私達はどんなに頑張っても
ウラヌス様のお目にかかれる事は無いの? 分かる何故か? 貴方はともかく。私達はそれが
出来て当たり前だから。なら、どうすれば良いか、」
「――あっ!」
びくん、と鞭で打たれたかのようにネーアが身体を震わす。
レアクトがハサミの背で、ネーアの秘所を擦っていた。
「答えは簡単だった。自分の幸せを求めても得られないのなら、他人の幸せを奪えば良い」
ぐいぐい、と乱暴にハサミを使い、ネーアの秘所を弄くり回す。
「ひっ! やっ、いやあっ!」
「何? 感じてるの? この状況で? この変態。
私は『折檻』をしているのよ? 無能なメイドをしつける為に」
弄ぶのを止め、ハサミを再び動かす。
メイド服は縦一文字に着られ、その下からネーアの素肌が表れた。
その所々に、これまでの『折檻』の跡が痛痛しく残っている。
打ち身や、擦り傷の跡だった。
284 名前:乙×風 :04/01/16 03:00 ID:zU3cV8Av
「何度見ても可哀想な身体。私はこんな身体になったら死んでしまうかもしれないわ。
だってそうでしょ? こんな身体をしていたら、好きな殿方と一緒になる事も出来ない」
「……っ!」
その言葉が悔しくて、惨めで、ネーアは唇を噛んだ。
「もう、これはいらないわね」
手の中で弄んでいたハサミを放る。しゃらしゃらと音を立てて、石畳の床を滑った。
「さて」
レアクトは同世代の人間に比べ明らかに見劣りするネーアの小ぶりな胸を
両手で鷲づかみ、跡が付くほど乱暴にこねくり回す。
快楽なんてとんでもない。苦痛だけしかなかった。
「痛い! 止めて! 止めてぇっ!!」
だが耳元で悲鳴を上げるネーアに、レアクトは眉を吊り上げると、
右手をネーアの秘所へと滑らせる。
「んっ……や! あ!?」
女の敏感な部分に触れられ悩ましげな声を上げるネーアを尻目に、レアクトは
機械的にネーアの桃色の真珠を探り当て、その包皮を剥く。
喘ぎ声を堪え、頬をほんのりと赤く染めるネーアを見、そして、
剥き出しにした彼女のそれを、手加減無く捻り上げた。
「あああああああぁぁぁぁぁっっ!?」
あどけなさの残る翡翠色の瞳を見開いて、ネーアが身体を弓なりに逸らす。
もっとも敏感な部分を愛撫らしい愛撫も無しにいきなり捻り上げられ、
快楽を感じる暇も無い。
股間から雷気を流し込まれたような感覚。
285 名前:乙×風 :04/01/16 03:00 ID:zU3cV8Av
痛い、とか気持ち良いとか、そんなレベルではなく、
頭の中が真っ白になるような、目の前がチカチカと明滅するような刺激に、
ネーアは身体を震わせる。そして、
しゃあああああぁぁぁぁぁぁ――――。
一呼吸後、湯気を立ち上らせながらネーアの股間から、小水が吐き出された。
「いやだ、ちょっと止めてよ、汚い!」
慌てて、伸ばしていた手を引っ込めるが、遅い。
レアクトは中指、薬指、小指に生暖かく濡れた感触がある事に呆然とする。
「貴方本当に17なの? そんな歳でおもらしだなんて信じられないわ!」
「……あっ………はっ………あっ……」
涎を垂らし、焦点の合わない瞳をしながら荒々しく呼吸をしているネーアに、
レアクトはアンモニア臭の漂う右手を見せる。
「責任を取りなさい」
「………はっ……はっ………………え?」
「綺麗にしなさいと言っているの!」
「や! んんぅぅぅっっ!?」
内股を濡らす液体と、鼻を付く異臭に不快感を覚え、我に返ったのも束の間、
熱っぽい息を吐き出すネーアの唇に、レアクトの右手が捻り込まれる。
たちまち口の中に広がる、小便の味と匂い。
生理の時なんかよりもよっぽど酷い、吐き気がした。
「噛んだらさっきよりも酷い目に合わせるわよ!」
「―――――――――――――っ!!」
そんな事を言われたらネーアには抵抗できる術も無い。
ただ、この悪夢のような現実が一秒でも早く終わるのを祈るしかなかった。
だが、レアクトは無情だ。
「あのね、貴方に付いているこの耳は飾りなの?」
286 名前:乙×風 :04/01/16 03:01 ID:zU3cV8Av
「んんんんぅぅぅぅぅぅっっ!?」
空いた左手で耳を引っ張られ、呻き声を上げる。
「私はね。さっき、綺麗にしなさいって、そう言ったの。
分かる? 私は貴方に手についた貴方自身のおしっこを舐めろ、そう言っているの」
ネーアの表情が蒼ざめて行く。
口の中に入れられただけでも吐き気を覚えるというのに、
そんな事が出来る訳がない。
だが同時に、自分に選択の余地は無い事に、ネーアは気付いている。
これをしなければ、更に酷い事をされるに決まっている。
悔しさと惨めさに涙を溢れさせる。
だが、やるしかない。
恐る恐る、レアクトの指に付着した液体に舌を伸ばす。
舌先にしょっぱいような、苦いような味が――
(考えちゃ駄目!)
そうだ、楽しい事を考えれば良い。そうすれば、こんな地獄のような時間は、
あっと言う間に過ぎる筈。でも一体何を考えれば良いのか。
自分を虐待する同僚に引っ掛けてしまった小便を舐め取る、
というあまりにも屈辱的なシチュエーションで、どうやったら自分の心を
誤魔化せるような空想を描けるのか。
「そこじゃないわ。ほら、中指から、小指までの部分」
無慈悲に指示を出すレアクトの言う通りに、舌を動かす。
「そう。そこ。あなた普段は何の役に立たないくせにおしゃぶりだけは
上手いじゃないの。まるで赤ん坊みたい」
(おしゃぶり?)
287 名前:乙×風 :04/01/16 03:02 ID:zU3cV8Av
ふと、この状況下でも自分を誤魔化せる空想を思い付く。
だがそれは空想というよりもただの妄想だ。
顔が赤くなって行くのがネーア自身にも分かる。
つまり。今舐めているレアクトの指を、自分が最も愛しいと思うウラヌス様
の――その、大事な物だと思えば。
(なんてはしたない事を)
それでも、この屈辱から一秒だけでも逃れたい。
想像する。
自分が今舐めている物は、こんな自分を拾い、実の娘のように可愛がってくれた
ウラヌス様の、
――男根だと。
それは鼻が曲がりそうなくらい強烈な、雄の匂いと小便の匂いを立ち上らせ――
「んっ…………ちゅ…………ぺちゃ…………」
密室内を満たす卑猥な水音に羞恥と、それと同等の興奮を覚えながら、
ネーアは妄想を続ける。
――時折、思い出したかのように脈打つ。
それは自分の唇を焼こうかと思えるほどの熱を持ち、恐ろしく硬く、そして長い――
「ぺちゃっ……れろ……んふ……ちゅう…ちゅるっ…ぢゅうっ…」
「な、何よ。張り切ってるじゃない。誉められたのがそんなに嬉しかった?」
――自分の心臓は、ウラヌス様のモノの匂いに、熱に、硬さに当てられてしまい、
まるで早鐘でも打つよう。同時に胸が高鳴る。脳が淫らな意思で満たされる――
もう、今の彼女に羞恥は無い。全て雌の興奮へと置き換えられてしまった。
「ぺちゃ…ぺちゃ…んふうっ……ちゅ、ちゅうっ、れろ、ぴちゃ、ちゅる、ちゅるるっ!」
「……もういいわよ」
288 名前:乙×風 :04/01/16 03:02 ID:zU3cV8Av
レアクトの声も聞こえない。当然だ。今ネーアの中では、
――ウラヌス様の手が私の頭を優しく撫でる。その行為とは裏腹にウラヌス様の
それはすでに先走りを滲み出させ、いつ爆発しても分からない程、ピクピクと
跳ねる――
妄想の中のウラヌスを今まさに絶頂へと導く手前なのだから。
――時折聞こえる、何かを堪えるような喘ぎ声。はあっ、はあっ、と息を荒げた
ウラヌス様の声に、私は嬉しさで一杯になり、更なるご奉仕を――
「もういいと言っているでしょう!?」
無理矢理指を引き抜かれ、突き飛ばされる。
「…………ぇ?」
「何よ、何でそんな残念そうな顔をしているのよ!? 貴方は今まで
自分のおしっこを舐めさせられていたのよ!? 頭おかしいんじゃない!?」
まるで化け物でも見るようなレアクトの目に、ネーアの意識は妄想から現実
へと戻ってきた。
「……あっ」
自分がしでかしてしまった事に息を飲んだ。
(私、妄想の中でウラヌス様の事を……)
我に返ってから興奮は再び羞恥に取って換わる。
まるで大罪を犯したような、いや、違う。これは大罪だ。少なくともネーアに取っては。
一時の苦しみから逃れる為に、何の役にも立たない自分をここまで育ててくれたウラヌス
に対する、裏切りだ。恩を仇で返してしまった。
「ウラヌス様、申し訳ございません」
小声で言ったその言葉は、レアクトの耳がさとく聞き取っていた。
その顔が見る見る内に疑惑に染まっていく。
289 名前:乙×風 :04/01/16 03:03 ID:zU3cV8Av
「貴方まさか」
この屋敷に住んでいる五人のメイドが全員、ウラヌスの事を慕っている。
また、その事実を全員が知っている。
この瞬間、レアクトは鋭くも、先程のネーアと今の彼女とのギャップに、
ネーアがどんな心境で指をしゃぶっていたのかを気付いてしまった。
「ウラヌス様の事を考えながら舐めていたの? 私の指を?」
文字通り顔面を蒼白にしたネーアに、レアクトは怒りにその身を振るわせた。
「この、淫売女は!」
「きゃ! 」
手加減せずにネーアの頬を叩いた。
這ったまま逃げようとする彼女の髪を掴み、引っ張る。
「痛い! 止めて! 私そんな事してない!」
「嘘付くんじゃないわよ!」
「ああっ!?」
乱暴な手付きで股間を弄られる。
「じゃあ、何なのこれは? このねちゃねちゃといやらしい液体はなんなの?
言ってみなさいよ!」
「それは、私の……おしっこ」
「おしっこが糸引くわけ無いでしょう!? この能無し!」
ばちんと再び張り手。
「いやあっ! 痛い! 痛い! 止めてぇ!」
「貴方自分が何をしたか分かっているの!? ウラヌス様を! 私のウラヌス様を
汚したのよ! 貴方の身勝手で!」
黄金色の池溜まりにネーアの身体が押し倒される。
メイド服越しに、雨に濡れるような不快感が広がる。
290 名前:乙×風 :04/01/16 03:04 ID:zU3cV8Av
「もう我慢ならない! 壊れるくらい滅茶苦茶にしてやるんだから!」
「あ! いやあああっ!」
縦一文字に切り裂かれ、ガウンのような体裁を見せていたメイド服を
無理矢理引き剥がされ、小水に湿った地面にうつ伏せに転がされる。
「貴方なんか、自動で動くいやらしい道具も浣腸も、鞭も、必要ない!
これで十分よ!」
ヒステリックに叫び、レアクトが腕を伸ばし回収したのは先程放ったハサミ。
首だけでもレアクトの方を向こうとしたネーアの秘所に、
レアクトがハサミを突き入れた。
「!? いやあああああぁぁぁぁぁっっ!!」
硬く冷たい金属が柔らかな肉のチューブを押し広げながら突き進む。
当たり前のようだが突き入れられたのは刃ではなく柄の部分だった。
だがメイド服を易々と断ち切ったハサミの大きさは馬鹿にならない。
女の手よりも幅の広いそれは、ネーアの秘所を裂けろとばかりに引き伸ばし、
彼女に破瓜の時よりも劣らないほどの激痛を与える。
「痛い! 痛いよ! 抜いて! 抜いてえぇぇぇぇっ!!」
必死に暴れるが腰にワニのように組み付いたレアクトはネーアを放さず、
酷薄な笑みを浮かべながらハサミをピストン運動させる。
「いやああああああぁぁぁ!! いたいっ! いたいようっ!!」
「ふふっ、いいザマよ……!」
痛みに視界は明滅し、だが意識は研ぎ澄まされる。より明確に秘所から、裂かれるような
痛みを感じ、世も末かという絶叫を上げ続ける。
だが、
「? あら?」
レアクトがせわしなく動かす手に違和感を覚える。
裂けてしまったのか、出し入れするハサミが妙に滑らかになってきた。
291 名前:乙×風 :04/01/16 03:05 ID:zU3cV8Av
手を止め、秘所を覗き込む。全力疾走をした直後のように荒い息を吐き出す
ネーアには、抵抗する力も気力も残っていなかった。
「信じられない。どうして貴方濡れているの?」
(………………え?)
レアクトの言葉が理解出来なかった。
ただ、膣の中には、冷たく硬い金属の感触とは別に、レアクトの指を
しゃぶっていた時のような、むず痒いような、熱く、きゅんとする感覚
があった。
(私、まさか、濡れてる?)
心に整理をつける間もなく、挿し入れられたハサミがゆっくりと引き抜かれていく。
「この、淫乱めっ。ハサミを入れられて感じてるんじゃないわよ!」
引き抜かれたハサミは、ロウソクの光を受けて、てらてらと光輝いていた。
「変態の貴方なんか人間の女である必要も無いわ! ただの獣よ! このメス犬!」
「!?」
(メス、犬?)
その言葉に、下腹部がきゅう、と切なくなった。
「あっ」
こぽり、と言う感触と共に、細長くなっていた淫口から、愛液が溢れ出す。
「この変態! この畜生が!」
「あっ!? きゃう! あう! ひゃ! あ! はあっ!」
「ハサミで感じた上に動物扱いされて悦んでんじゃないわよ!」
「ひあ! ひい! いや! いや! やあ!」
ハサミを突き入れられ、再びピストン。膣内を蹂躙する冷たい感覚に、
(痛いっ。やっぱり痛いよ! でも、)
信じられない。認めたくない。確かに自分は快楽も、感じている。
292 名前:乙×風 :04/01/16 03:05 ID:zU3cV8Av
媚肉のトンネルを無機質なそれで擦られる度に、押し広げられる度に、
痛みと共に痺れるような感覚が走る。
「う、うそ! あ!? はん! 嘘だよっ――ん! こんな――ひゃん!」
「嘘じゃないわよ! どんどん溢れてくるじゃない! 貴方まさか、
またウラヌス様の事を考えながらっ、」
「かんがえ、うぁん! かんがえてません! してませ、んぁんっ!」
(考える暇なんてっ、ない!)
くちゅくちゅと粘着質な音を立て始めた股間は、すでに痛みを感じていない。
あるのは快楽のみ。
フィストファックが出来るほど押し広げられた膣にハサミが擦りつけられると、
甘く、痺れるような快感がネーアを振るわせる。
そのピンク色の刺激は、彼女の意識を真っ白に塗りつぶし、視界をぼやけさせる。
部屋の中に立ち上り始めた、メスの発情臭に背徳的な興奮さえ覚える。
(いやだ、気持ちいい! 気持ちいいよ!)
「あっ! はあ! はあん! はあぁっ、はあっ、あ、あん、あ、あぁんっ!」
女の繊細なんて微塵も感じさせない乱暴な手の動きに、それでもネーアは
いやらしく腰を動かし始めた。
(もっと、して、ほしい!)
「これじゃあ『折檻』にならないじゃない!」
レアクトが手の動きを、突き込む角度を微妙に変える。
「あ!? あ! あ! だめ! それだめ! いやあっ!」
横向きに突き入れていたハサミを縦に向けられ、陰口に突き入れられるたびに
丸みを帯びた柄の部分がクリトリスを直撃する。
レアクトに潰れろとばかりに力を込められ、快楽の芽がネーアに刺激を送る。
強烈な、桃色の刺激を。
293 名前:乙×風 :04/01/16 03:06 ID:zU3cV8Av
「あ! あ! あ! はあ! はあう! あうん! ひあっ!? いくっ!
わたし、いっちゃう! だめ、だめっ! あ!? ああっ!」
眉を八の字にし、いやいやと首を振りながら、
下の口も上の口も、だらだらと涎を垂れ流し、
おねだりをする娼婦のように腰をくねらせ、
そして、
「ああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!」
オルガズムを迎えた。
自分で作った小便の池溜めの上で海老のように弓なり背を逸らす。
痙攣し、びたびた、と太ももを異臭のする地面に打ち付けながら、
ぷしゅっ、ぷしゅっと潮を吹く。
「あふぅっ………………はぁっ………………はあっ………………」
今度はぐったりと身体を地面に投げ出す。
馬のような荒息を吐き出すネーアの顔には、
メスの悦びに満ちた、笑みが浮かんでいた。
「ふんっ。正に獣ね。同じ人間とは思えないわ」
「あんっ!?」
ハサミを乱暴に引き抜かれ、敏感になっていたネーアを刺激する。
縦長に型取りされた淫唇から、こぽり、と白濁とした本気汁が溢れ出し、
石畳の床に再び水溜りを作った。
メスの淫臭とアンモニアの刺激臭が合わさった、鼻が曲がりそうな匂いで
辺りは満たされている。
なぜかその匂いすら心地いいと感じながら、
(私、ハサミでいっちゃった)
呆と、そんな事を考える。
294 名前:乙×風 :04/01/16 03:07 ID:zU3cV8Av
「まあ、そこそこ楽しめたかしら。後始末は任せるわよ」
レアクトは愛液に濡れた手とハサミを、小便の掛かっていないネーアのメイド服で
拭き取る。
「それじゃ、『また』ね」
立ち上がり、扉まで歩み寄ると、エプロンドレスのポケットから鍵を取り出し、
鍵穴にねじ込む。
かちりと言う音と共に、金属同士が擦れ、悲鳴を上げる。
月光が差し込んだ。
同時に部屋の中の淫らな空気を洗い流そうと、正常な空気が流れ込んで来た。
素肌を晒し、汗や涎、鼻水や愛液、小水と身体の至る所を濡らしたネーアには、
その風は冷たく、だが火照った体に心地良かった。
「ああ、そうだ」
レアクトが振り返る。
そして次に発せられた彼女の言葉に、ネーアは絶望する。
「貴方がウラヌス様の事をダシにした事。ちゃんと本人に報告するから」
絶頂後の余韻なんて、あっという間にどこかへ行ってしまった。
「いや、止めて! 何でもするから!」
「『何にも出来ない』能無しがそんな生意気を言わないで頂戴!」
「きゃっ!」
男に捨てられた女のように、這ってくるネーアの腹をレアクトが蹴飛ばす。
「そこで暫く頭を冷やしなさい。そしてこれに懲りたら、もう少し真面目に働く事ね。
そしてウラヌス様にも近づかないように」
楽しそうに笑うと扉を閉める。
全ての望みを断ち切るような、金属音がして、扉が閉まる。
辺りは暗闇で満たされた。
295 名前:乙×風 :04/01/16 03:07 ID:zU3cV8Av
一本しか無かったロウソクも、先程消えてしまった。
「そんなのって、そんなのって……」
(私だけ、どうしてこんな酷い目に遭わないといけないの?)
少女の問いに暗闇は静寂で応える。
ネーアは絶望と悲しみに、ただ涙を流した。
そこにあるのは、
薄幸の少女と、
切り裂かれた制服と、
彼女の体液、
そして、彼女が絞り出す、嗚咽だった。