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親子の転生
263 親子の転生 sage 2015/02/05(木) 01:27:17.44 ID:/53lv+aq
「怖い…!怖いよ…っ!お家…お家帰るっ…!」
うわ言のようにつぶやきながら少女は疾走する。信号も半分以上無視して走る姿に地域のモラルが見てとれる。
時間は始業の時間を少し過ぎたくらい。
彼女とは逆方向、遅刻だと叫びながら服装を乱しつつ走る同級生を横目にも見ずに彼女もまた走る。
本当はそんな彼らを呼び止める事情、というより義務が彼女にはあったが、先刻彼女が見たものへの恐怖が彼女の心を覆い尽くし、余裕を失わせていた。
カンカンと革靴を鳴らしつつコンクリートの階段を駆け上り、慣れ親しんだ我が家の扉の前まで駆ける。
「…え………っ?」
咄嗟に手をかけ開いた扉、彼女に疑念が舞い込む。
おかしい。
いま勢いで開いたこの扉は、自分で鍵をかけたはずであった。
兄弟はおらず、母はすでに他界し、父は昨日出張に行って帰ってきていない。この扉の鍵が開いているはずがないのだ。
彼女の本能がうすら寒いものを感じた瞬間、奥から何かの気配が現れ、その主が視界に出る。
「あ…ココア…おかえり…早かったね…心配してたよ…?」
声の主は彼女と同じくらいの背格好の、短髪で筋張った肢体をした全裸の女だった。
女は湿気た艶やかな吐息をしながら引き締まった手足で己の胸と局部をまさぐっている。
股間からは、彼女にも明らかに男性の象徴とは異なるとわかる長く脈打った管がだらりと床を這っていた。
「どうしたの…ココア?私だよ、ほら…おいでおいで、久しぶりにいい子いい子してあげる」
女は胸を揉む手を上げ、招き入れる手つきをする。
その姿は母性に満ちた慈愛と、異性を迎え入れるような淫靡さが共存していた。
「そんな…お、お父さん…?」
264 親子の転生 sage 2015/02/05(木) 01:28:22.27 ID:/53lv+aq
----------
マゴットセラピーという治療法がある。
傷口に殺菌した蛆虫を這わせ、傷ついた組織を食べさせることで空気中の菌が体内に入る前に止血させてしまうという荒っぽいが実用的な治療法であり、
発見・命名されたのは近年のことであるが世界大戦時から戦地の間でまことしやかに伝えられていた治療法である。
これを知り、ある企業が閃きを生んだ。彼らは長年の研究と実験の末、一つの商品を生みだす。
それは一つの卵であった。我々がよく検査する蟯虫の遺伝子を組み替えて生みだされたそれは、
飲むことで体内で孵り、体内の老廃物を分解しながら時間をかけて消化器を進み、便として排出され水道の塩素に触れることで死滅する。そのような生態をもつ生き物だ。
腸内環境改善を謳って発売されたそれを人々は初めは生理的に訝しみ販売数は伸び悩んだが、体型に悩む女子たちの口コミからしだいに普及し、市民権を得るに至った。
しかし、原形を失いかねないほどに遺伝子を弄りまわされ、元の生態を失ったその生物には、製作者も知らない変異が起こっていた。
きっかけは、この卵が大量に女性の胎内に入ってしまったことに由来する。
偶然のはずみか、ご無沙汰な女性が刺激を求めてしたのか、特殊なプレイによるものなのかはわからない。いや、そんなことがわかったとしてどうしようもないことなのだが。
この生物はもちろんイレギュラーな場合を想定し、子宮や膣など消化器ではない場所で孵った場合、自然に死滅するように調整がなされていた。
しかし、この卵から産まれた一匹の虫は、周囲にみっちり詰め込まれた仲間の卵を喰らい成長を続け、製作者の想定外の成長を遂げる。
原形となる蟯虫をはじめとして多くの寄生虫の血をその身に宿すこの虫はついに製作者もその存在を確認していない『成虫』と化してしまったのだ。
蛇のような長さしかし蛇よりさらに細い姿に成長した『成虫』は長細いその身を子宮の粘膜に突き刺し、その奥へ奥へと他の臓器を避けつつ体組織を噛み砕いて進む。
脊髄を登り脳まで達した虫は脳の快楽物質を調整し、自身の利となる行動を宿主に引き出させた。
多量の食事、運動、そして自慰。すべてこれは虫の食料となる老廃物や体液を分泌させるための行為であった。
そして栄養を蓄え子宮から膣までを一本の身体の一部で埋め尽くした虫は宿主への洗脳の果てに行動を起こす。
女からの性器から生えた触手-虫の太く伸びた尻尾である-は女の身体を覆うように糸を吐き、彼女を繭に包んでしてしまう。
数時間後、繭を破って出てきたのは確かに見た目は彼女であったが、その中身は似ても似つかない、虫とヒトの体組織が融合した化物であった。
新たな生命体となった彼女がまず行ったこと、それは、生殖行為である。
親友や男友達、両親に職場の仲間まで、まるで食事を行うようなさも当然といった様相で彼女はかつての親しき者たちを触手で貫き性を蹂躙した。
そして最後に抵抗力を失った彼らを繭の中に収め、彼女の同属に堕としていった。
彼女の肉体が大まかな身体の設計図となっていたのだろうか、いずれも繭に取り込まれた者は彼女と同じような若い娘の姿に変じていた。
この偶然がもたらした人災、新たな人類への驚異が、魔の手を逃れた者たちの証言からテロリストやUMAとしてメディアに取り上げられたのは数週間前のことだった。
----------
265 親子の転生 sage 2015/02/05(木) 01:29:04.78 ID:/53lv+aq
彼女は登校してすぐ、後ろの席の男子の違和感を察知した。
見た目には違和感があるとは感じなかったのだが、具体的に何がとはいえない本能が感じる危機感を彼女は覚え、それはすぐに現実となった
クラスの教師生徒がそろい、ホームルームが始まろうとしたそのとき、後ろの生徒が椅子を跳ね飛ばし、服を脱ぎ捨てながら跳び上がって隣の生徒を襲ったのだ。
物音に驚き振り返った彼女が見たものは、男にあるはずがない胸の膨らみを持った男子生徒が、これまた人間にあるはずがない触手を女子生徒の局部に挿入する姿だった。
「そうそう、お父さんだよー。なに、こっちから行かないと安心できないかな?ほらほら見てこの顔、丸っこくなったけどたしかにお父さんの顔でしょう?」
あの時必死になって逃げのびたというのに、今度は彼女にまた怪物の女、いや人間をやめた父が迫ってくる。
本当ならば逃げなければならないのに、彼女の足は棒立ちのまま動けず、彼女を包み込む腕を受け入れてしまった。
あの化物の話は耳にしたことがあった。人間を内部から作り変え、繁殖のための手足としてしまう恐ろしき寄生虫の存在を。
だから認めざるをえなかった。目の前で微笑し双丘を押し付けるこの女が、変わり果てた自身の父親だと。
それゆえに、逃げれなかった。
男手ひとつで自分を育ててくれた親愛なる父を、大好きな父を裏切る行為はできないという子心が、正常な逃走本能を妨げたのだった。
「あぁ、いい子だね、ココア。大好き、大好きだよ…」
頬ずりし、頭をワシャワシャと撫でつつ、もはや寄生虫の眷属と化した父が言う。
優しい言葉とは裏腹に、もう一方の手は彼女を自身の胸板に押さえつけ、グイグイと部屋の奥へと誘い込んでいる。
このままでは父に連れ込まれたまま自身も父と同じ命運をたどるとは火を見るより明らかだった。
だが彼女を抑え込む腕は身じろぎできないほどに強く、その仕草や言葉から発せられる父の面影は彼女を困惑させ、反抗心を失わせた。
「お父さん…なんで…」
涙を浮かべて彼女は囁く。
話に聞いていた異形に襲われたこと、その相手が肉親となってしまったこと、そしてその父がこのような姿に変貌してしまったこと。
全ての不条理に絶望し流れた涙であった。
「ふふ…そんなことどうだっていいじゃない。お父さんはお父さんだから、それで十分でしょう?ほら、お布団、かけてあげる…」
背中に腕を回された姿勢のまま、ベッドに横たえられ掛布団が二人を覆い、二人を外の世界から切り離してしまう。
彼女が小さいころ、悪夢を見て怯える彼女に寄り添い優しくうろおぼえの子守歌を歌ってくれた父。
だがその姿は面影はあるもののすでに男としての姿はなく、股間からはすでに人の器ではないと自己主張する触手が彼女の今だくびれのない幼いお腹をさすり、
なにより、親子の崇高な関係から墜落した肉欲の眼差しでこちらを見やっているのだ。
押し黙り、一対の瞳でただ状況を観察し、目の前の異形…父と目で対話する彼女。
涙も言葉も出ない、もともと頭は足りないとバカにされていた彼女だったが、それゆえの純粋さがこの打ちひしがれた状況に応じる対応力、いや逃げ場をくれた。
上気し、湿気て熱い吐息を細やかに吐き出す異形の女。それは憧れの父とうり二つの存在であり、しかし、もはやその存在は異なるものだと本能が気付いている…
その女の熱気に当てられてしまったのだろうか。それとも虫と融合した父…女から発せられる色香の虜になってしまったのだろうか、あるいは両方か。
彼女は、考えがまとまらずくらくらする意識のなかで、その顔を『素敵』と思ってしまっていた。
266 親子の転生 sage 2015/02/05(木) 01:29:31.02 ID:/53lv+aq
「…ん…っん…!?ん…!…んちゃ…んふ…」
小鳥のような軽く触れるだけのキッスを彼女が持ちかけたのは、彼女が女に抱いたときめきと畏敬を表す親愛のものだった。
そしてそれにより我慢の限界に達したのか、女は両腕で彼女の頭と上半身をしっかりと抱きしめ、奪われた唇を取り返し、舌で手痛く反撃を仕掛ける。
まだ思春期も始まったばかりの彼女に心底のディープキスは驚きの行為であったが、持ち前の飲み込みの早さからすぐにコツを覚え、自身の舌を相手の呼吸に合わせ絡ませる。
ピチャペチャと水音の鳴る二人分の膨らみを持つベッドはまさに情事の最中とも早とちりさせてしまうような禍々しいほどの色気に満ちていた。
「…ぷは。ココア…立派になったね…。…ねぇ、そろそろ、いいかな…?私のこの子…はち切れそうなの…」
ふいに彼女の視界の中央半分ほどが黒っぽい肌色に染まる。父をこの姿にした元凶、寄生虫の股間より生えた尾部がその額に押し当てられていた。
その身は黒々として、明らかに見た目は異なるが、かつて見た父のその一物の雰囲気を残しているようにも彼女に見えた。
まさに絶頂している際のような激しい律動を顔面に感じ、彼女はおぞましい気持ちに一瞬我に返りかけたが、触手の精神を攪乱させる色香がそれを許さない。
「…んっ。あぁ…いい…すごく、気持ちいいお口ね…これが私の娘だなんて思えないくらい…」
気がつけば彼女は自らそっと粘液をにじませる触手を両手で支え、その先端をほおばっていた。
先端の孔からわずかに漏れる触手の体液はまるでサトウキビを煮詰めた一滴のような優しい甘みを口内に広げ、食べ盛りの彼女の脳髄にその液を欲する回路を瞬く間に構築していく。
彼女が甘噛みやバキュームを使いつつ中身を吸い上げようと触手を刺激する口淫の上玉へと調教されてしまうはすぐのことであった。
「あっ…うっ…だめ、まだ…抑えて。この子のすごいのは…これからだよ…?」
瞳の光を失いもうすでに理性もはたらきを失い朦朧として触手にしゃぶりつく彼女を押さえ、女はその触手をベッドの中へと仕舞い込む。
だが、それは元の場所、女の局部に戻ることはなく、彼女の股間へとするすると伸びていった。
そろりと彼女の産毛だけの恥丘をなぞるその動きに、小さくあどけない体が跳ねる。
「おやおや…この子はやっぱりすごいや…もうここをこんなことにしちゃって、お父さんが知らない間にココアはアソコを濡らすことができるようになったのかい?」
だらしなく口は閉じず、ただその身に覚えのない獣欲に苛まれるだけの存在となり果てた彼女に、その言葉を理解する余裕はない。
それほどにこの虫-いや、虫と人間の力を併せ持つこの化物-の力は妖しく強大であった。
ただ彼女は理解を放棄し縦に首を振るのみである。
彼女はこの短い時間の間に自身の猥らな欲情が磨かれてしまったこと、身体の発達…生殖能力を成熟させられてしまったことに、いまだ知るよしもない。
「いい…?わたし、ココアの初めて、もらっちゃうよ。この子で、気持ち良くさせちゃうよ?」
本人が触れることすら少ない大陰唇の内側へ滑り込んだ触手の頭が、まだ存在すら気がついていない陰核をチロチロと包皮越しにさすりつつ、組み敷いた上から誘惑を降らせる。
快楽に極限まで素直な単純な思考回路に組み替えられた彼女の脳内はその深い意味すら顧みず、二つ返事で受け入れてしまう。
何が初めてなのか、何が気持ち良いのか、触手をどうするつもりなのか、股間を擦られるこの感覚は何なのか。
彼女が何も理解が追い付かないままに、彼女の故郷の孔が赫と鋭い痛みに染められた。
「アハァ…!ココアの中、お母さんよりもあったかいよ…エッチな子だね…!アぁアッ!はァんっ!」
ズチュズチュと鳴る独特な湿った音。体内が軋むような内圧が高まる圧迫感。そこにあったはずの粘膜を引きちぎられたズキズキとした痛み。
そして、コリコリと内壁を弾ませる甘く快い感覚。
身体のなかで交錯する五感の快と不快が一つに交わり、大きな一つの鈍い気分の変調…性感へと収まっていく。
破瓜の苦痛はその刺激の強さはそのままに自身を組み敷く女の嬌声によって苦痛として感じることを妨害され、情事の雰囲気にのまれてその脳髄に猥らな結論を伝える。
まだ母が元気だったころ、寝室から漏れ聞こえていたあの声を、彼女が同じ声色で出していた。
267 親子の転生 sage 2015/02/05(木) 01:30:47.45 ID:/53lv+aq
いつも私を生きがいにと言ってくれていたお父さん。お母さんが亡くなってお葬式の間強がって涙を我慢していたお父さん。
体を鍛えているのに背が小さいせいで町で兄妹と間違えられて不機嫌になりがちだったお父さん。どんな時でも私の味方でいたお父さん。
彼女の理想の人であり、もっとも遠い存在であった父に操を捧げ、いま一つになっている。彼女の踏みとどまって保ち続けていた最後の理性が砕けた音を、彼女自身で感じ取った。
快感を貪り本能に身を任せ乱雑に腰を振りあう二人の娘は、互いにそれぞれ肉親であるからとひた隠しにしてきた欲望をぶつけ合い、快楽を少しでも得ようとせめぎ合っている。
同性と猥らに触れ合う文化の嫌悪と倫理と、組み敷かれたままこの化物に命を奪われかねない恐怖と、仮にも親子で互いを性欲のはけ口とする禁忌と、
こうしている場合ではないという理性と、父に抱きつき甘えている安心感と、開発されたばかりの性感を蹂躙され快楽により服従させられる悔しさ。
全ての思い、情動、記憶、感覚はベッドに染みついた虫の猥らな粘液の作用でドロドロに解け、
その全部が性欲という形で表出し彼女を貫く触手の味に彼女は酔わされベッドの中で艶やかな腰つきをさせていたのだ。
手足は絡み合い口は濃厚な舌のペッティングが続き、もはや二人が先日まで実の父子であったと、誰も他人には理解できないだろう。
「お父さん…っ!お父さんっ!ココアに、ちょうだいっ!ココアを、お母さんに、してっ!ひっぐ、ぅああああがああがあああ゛ああ゛あ゛あ゛ががががあがああっ!!!」
「んっ…あ、あぁもちろんだともっ…!ココアにこの子の卵いっぱい生んで、たくさん子どもができるお母さんにしてあげるからっっ!ふあぁっ、ふひゃああああー!?!?」
長く太い触手に子宮内部まで犯され、性器の性感帯をいっさいがっさい掻き乱された彼女は断続的に絶頂しながらうわ言のように父を呼ぶ。
そして絶頂の痙攣で緩急のつく引き締めを味わった女にも、ついに限界が訪れた。
触手の根元からコロコロと大量の豆状の卵が殺到し、次々と彼女の子宮内へと産み落とされていく。
彼女は子宮頸部を何度も通る卵の刺激に部品の足りないゼンマイ人形のような狂った調子で泣き叫び、手足を硬直させ果て続ける。
女もまた、卵に尿道を擦られたことにより射精よりも何十倍も快感を濃縮した暴力的な快楽をもたらす産卵に神経が焼き切れ、身を預けるように彼女の脇へと倒れ込んだ。
二人の意識が闇に沈んだままのなか、彼女に挿入されたままの触手だけが、不随意に機械のように卵を彼女の胎内に放出していた…。
-
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268 親子の転生 sage 2015/02/05(木) 01:31:29.89 ID:/53lv+aq
とくん、とくんとくん。という自身の心臓の音で彼女はめざめた。
明らかに心臓ははち切れんばかりの勢いで鳴り続けているが、もうこれが普通なのだ。
命を虫と一つとしたためか心拍は小動物のようにドコドコと勢いよく響き、この命はヒトよりも長く持たないのだろうと理解させる。
「ん…あ…はぁ…っ!」
だがしかし、フカフカの繭のベッドを切り裂いた彼女は生まれ落ちた喜びと安堵に満ち溢れていた。
その喜色は彼女が達していることすらうかがえる。この身体は快楽に敏感で、なおかつ強く、可能な限りどこまでもその享楽に没入することができる資格を有する。
生まれ落ちた瞬間から天に召される瞬間まで、この身体、この命は絶頂と共にあるのだ。
ヒトであったころの多くの寿命をたとえ失ったとしても、この高揚感、多幸感は何よりも代えがたい心地良さであった。
「…うふふ、産まれたのね」
「…うん、ママ」
股間からだらりと触手を伸ばすまさに今日生まれたばかりの二体のヴィーナスが、獣のようなまなざしで互いを見つめる。
「仲間を増やしに行くよりも、さ…」
「わかってるよ、ママ…もう私もガマンできない…来て…!」
一時期、人類の総数の数パーセント、何億人単位にまでその魔手を広げていた寄生虫であったが、
これの大元の製造元の発明者が数か月間ぶっ通しで行われた研究と、二体の宿主のサンプルを得られたことによりワクチンや薬が完成、寄生虫を撲滅することに成功した。
事の発端となった企業の研究室では、この一件を解決させた最大の要因であった宿主のサンプルを培養液に入れ、ロビーの目立つ位置に展示し、この事件を戒めている。
互いの寄生体、触手の産卵管を互いの秘部に挿し込んだ状態で発見されたこのサンプルは尊厳を保つ名目で見つかった際の姿勢を再現した格好で培養液に浮かべられている。
恍惚とした表情で餓死していたのが発見されたという二体のサンプルを見つめていると、快楽に身を打たれたように痙攣を起こす様が見れるという都市伝説があるらしい。
終われ
「怖い…!怖いよ…っ!お家…お家帰るっ…!」
うわ言のようにつぶやきながら少女は疾走する。信号も半分以上無視して走る姿に地域のモラルが見てとれる。
時間は始業の時間を少し過ぎたくらい。
彼女とは逆方向、遅刻だと叫びながら服装を乱しつつ走る同級生を横目にも見ずに彼女もまた走る。
本当はそんな彼らを呼び止める事情、というより義務が彼女にはあったが、先刻彼女が見たものへの恐怖が彼女の心を覆い尽くし、余裕を失わせていた。
カンカンと革靴を鳴らしつつコンクリートの階段を駆け上り、慣れ親しんだ我が家の扉の前まで駆ける。
「…え………っ?」
咄嗟に手をかけ開いた扉、彼女に疑念が舞い込む。
おかしい。
いま勢いで開いたこの扉は、自分で鍵をかけたはずであった。
兄弟はおらず、母はすでに他界し、父は昨日出張に行って帰ってきていない。この扉の鍵が開いているはずがないのだ。
彼女の本能がうすら寒いものを感じた瞬間、奥から何かの気配が現れ、その主が視界に出る。
「あ…ココア…おかえり…早かったね…心配してたよ…?」
声の主は彼女と同じくらいの背格好の、短髪で筋張った肢体をした全裸の女だった。
女は湿気た艶やかな吐息をしながら引き締まった手足で己の胸と局部をまさぐっている。
股間からは、彼女にも明らかに男性の象徴とは異なるとわかる長く脈打った管がだらりと床を這っていた。
「どうしたの…ココア?私だよ、ほら…おいでおいで、久しぶりにいい子いい子してあげる」
女は胸を揉む手を上げ、招き入れる手つきをする。
その姿は母性に満ちた慈愛と、異性を迎え入れるような淫靡さが共存していた。
「そんな…お、お父さん…?」
264 親子の転生 sage 2015/02/05(木) 01:28:22.27 ID:/53lv+aq
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マゴットセラピーという治療法がある。
傷口に殺菌した蛆虫を這わせ、傷ついた組織を食べさせることで空気中の菌が体内に入る前に止血させてしまうという荒っぽいが実用的な治療法であり、
発見・命名されたのは近年のことであるが世界大戦時から戦地の間でまことしやかに伝えられていた治療法である。
これを知り、ある企業が閃きを生んだ。彼らは長年の研究と実験の末、一つの商品を生みだす。
それは一つの卵であった。我々がよく検査する蟯虫の遺伝子を組み替えて生みだされたそれは、
飲むことで体内で孵り、体内の老廃物を分解しながら時間をかけて消化器を進み、便として排出され水道の塩素に触れることで死滅する。そのような生態をもつ生き物だ。
腸内環境改善を謳って発売されたそれを人々は初めは生理的に訝しみ販売数は伸び悩んだが、体型に悩む女子たちの口コミからしだいに普及し、市民権を得るに至った。
しかし、原形を失いかねないほどに遺伝子を弄りまわされ、元の生態を失ったその生物には、製作者も知らない変異が起こっていた。
きっかけは、この卵が大量に女性の胎内に入ってしまったことに由来する。
偶然のはずみか、ご無沙汰な女性が刺激を求めてしたのか、特殊なプレイによるものなのかはわからない。いや、そんなことがわかったとしてどうしようもないことなのだが。
この生物はもちろんイレギュラーな場合を想定し、子宮や膣など消化器ではない場所で孵った場合、自然に死滅するように調整がなされていた。
しかし、この卵から産まれた一匹の虫は、周囲にみっちり詰め込まれた仲間の卵を喰らい成長を続け、製作者の想定外の成長を遂げる。
原形となる蟯虫をはじめとして多くの寄生虫の血をその身に宿すこの虫はついに製作者もその存在を確認していない『成虫』と化してしまったのだ。
蛇のような長さしかし蛇よりさらに細い姿に成長した『成虫』は長細いその身を子宮の粘膜に突き刺し、その奥へ奥へと他の臓器を避けつつ体組織を噛み砕いて進む。
脊髄を登り脳まで達した虫は脳の快楽物質を調整し、自身の利となる行動を宿主に引き出させた。
多量の食事、運動、そして自慰。すべてこれは虫の食料となる老廃物や体液を分泌させるための行為であった。
そして栄養を蓄え子宮から膣までを一本の身体の一部で埋め尽くした虫は宿主への洗脳の果てに行動を起こす。
女からの性器から生えた触手-虫の太く伸びた尻尾である-は女の身体を覆うように糸を吐き、彼女を繭に包んでしてしまう。
数時間後、繭を破って出てきたのは確かに見た目は彼女であったが、その中身は似ても似つかない、虫とヒトの体組織が融合した化物であった。
新たな生命体となった彼女がまず行ったこと、それは、生殖行為である。
親友や男友達、両親に職場の仲間まで、まるで食事を行うようなさも当然といった様相で彼女はかつての親しき者たちを触手で貫き性を蹂躙した。
そして最後に抵抗力を失った彼らを繭の中に収め、彼女の同属に堕としていった。
彼女の肉体が大まかな身体の設計図となっていたのだろうか、いずれも繭に取り込まれた者は彼女と同じような若い娘の姿に変じていた。
この偶然がもたらした人災、新たな人類への驚異が、魔の手を逃れた者たちの証言からテロリストやUMAとしてメディアに取り上げられたのは数週間前のことだった。
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265 親子の転生 sage 2015/02/05(木) 01:29:04.78 ID:/53lv+aq
彼女は登校してすぐ、後ろの席の男子の違和感を察知した。
見た目には違和感があるとは感じなかったのだが、具体的に何がとはいえない本能が感じる危機感を彼女は覚え、それはすぐに現実となった
クラスの教師生徒がそろい、ホームルームが始まろうとしたそのとき、後ろの生徒が椅子を跳ね飛ばし、服を脱ぎ捨てながら跳び上がって隣の生徒を襲ったのだ。
物音に驚き振り返った彼女が見たものは、男にあるはずがない胸の膨らみを持った男子生徒が、これまた人間にあるはずがない触手を女子生徒の局部に挿入する姿だった。
「そうそう、お父さんだよー。なに、こっちから行かないと安心できないかな?ほらほら見てこの顔、丸っこくなったけどたしかにお父さんの顔でしょう?」
あの時必死になって逃げのびたというのに、今度は彼女にまた怪物の女、いや人間をやめた父が迫ってくる。
本当ならば逃げなければならないのに、彼女の足は棒立ちのまま動けず、彼女を包み込む腕を受け入れてしまった。
あの化物の話は耳にしたことがあった。人間を内部から作り変え、繁殖のための手足としてしまう恐ろしき寄生虫の存在を。
だから認めざるをえなかった。目の前で微笑し双丘を押し付けるこの女が、変わり果てた自身の父親だと。
それゆえに、逃げれなかった。
男手ひとつで自分を育ててくれた親愛なる父を、大好きな父を裏切る行為はできないという子心が、正常な逃走本能を妨げたのだった。
「あぁ、いい子だね、ココア。大好き、大好きだよ…」
頬ずりし、頭をワシャワシャと撫でつつ、もはや寄生虫の眷属と化した父が言う。
優しい言葉とは裏腹に、もう一方の手は彼女を自身の胸板に押さえつけ、グイグイと部屋の奥へと誘い込んでいる。
このままでは父に連れ込まれたまま自身も父と同じ命運をたどるとは火を見るより明らかだった。
だが彼女を抑え込む腕は身じろぎできないほどに強く、その仕草や言葉から発せられる父の面影は彼女を困惑させ、反抗心を失わせた。
「お父さん…なんで…」
涙を浮かべて彼女は囁く。
話に聞いていた異形に襲われたこと、その相手が肉親となってしまったこと、そしてその父がこのような姿に変貌してしまったこと。
全ての不条理に絶望し流れた涙であった。
「ふふ…そんなことどうだっていいじゃない。お父さんはお父さんだから、それで十分でしょう?ほら、お布団、かけてあげる…」
背中に腕を回された姿勢のまま、ベッドに横たえられ掛布団が二人を覆い、二人を外の世界から切り離してしまう。
彼女が小さいころ、悪夢を見て怯える彼女に寄り添い優しくうろおぼえの子守歌を歌ってくれた父。
だがその姿は面影はあるもののすでに男としての姿はなく、股間からはすでに人の器ではないと自己主張する触手が彼女の今だくびれのない幼いお腹をさすり、
なにより、親子の崇高な関係から墜落した肉欲の眼差しでこちらを見やっているのだ。
押し黙り、一対の瞳でただ状況を観察し、目の前の異形…父と目で対話する彼女。
涙も言葉も出ない、もともと頭は足りないとバカにされていた彼女だったが、それゆえの純粋さがこの打ちひしがれた状況に応じる対応力、いや逃げ場をくれた。
上気し、湿気て熱い吐息を細やかに吐き出す異形の女。それは憧れの父とうり二つの存在であり、しかし、もはやその存在は異なるものだと本能が気付いている…
その女の熱気に当てられてしまったのだろうか。それとも虫と融合した父…女から発せられる色香の虜になってしまったのだろうか、あるいは両方か。
彼女は、考えがまとまらずくらくらする意識のなかで、その顔を『素敵』と思ってしまっていた。
266 親子の転生 sage 2015/02/05(木) 01:29:31.02 ID:/53lv+aq
「…ん…っん…!?ん…!…んちゃ…んふ…」
小鳥のような軽く触れるだけのキッスを彼女が持ちかけたのは、彼女が女に抱いたときめきと畏敬を表す親愛のものだった。
そしてそれにより我慢の限界に達したのか、女は両腕で彼女の頭と上半身をしっかりと抱きしめ、奪われた唇を取り返し、舌で手痛く反撃を仕掛ける。
まだ思春期も始まったばかりの彼女に心底のディープキスは驚きの行為であったが、持ち前の飲み込みの早さからすぐにコツを覚え、自身の舌を相手の呼吸に合わせ絡ませる。
ピチャペチャと水音の鳴る二人分の膨らみを持つベッドはまさに情事の最中とも早とちりさせてしまうような禍々しいほどの色気に満ちていた。
「…ぷは。ココア…立派になったね…。…ねぇ、そろそろ、いいかな…?私のこの子…はち切れそうなの…」
ふいに彼女の視界の中央半分ほどが黒っぽい肌色に染まる。父をこの姿にした元凶、寄生虫の股間より生えた尾部がその額に押し当てられていた。
その身は黒々として、明らかに見た目は異なるが、かつて見た父のその一物の雰囲気を残しているようにも彼女に見えた。
まさに絶頂している際のような激しい律動を顔面に感じ、彼女はおぞましい気持ちに一瞬我に返りかけたが、触手の精神を攪乱させる色香がそれを許さない。
「…んっ。あぁ…いい…すごく、気持ちいいお口ね…これが私の娘だなんて思えないくらい…」
気がつけば彼女は自らそっと粘液をにじませる触手を両手で支え、その先端をほおばっていた。
先端の孔からわずかに漏れる触手の体液はまるでサトウキビを煮詰めた一滴のような優しい甘みを口内に広げ、食べ盛りの彼女の脳髄にその液を欲する回路を瞬く間に構築していく。
彼女が甘噛みやバキュームを使いつつ中身を吸い上げようと触手を刺激する口淫の上玉へと調教されてしまうはすぐのことであった。
「あっ…うっ…だめ、まだ…抑えて。この子のすごいのは…これからだよ…?」
瞳の光を失いもうすでに理性もはたらきを失い朦朧として触手にしゃぶりつく彼女を押さえ、女はその触手をベッドの中へと仕舞い込む。
だが、それは元の場所、女の局部に戻ることはなく、彼女の股間へとするすると伸びていった。
そろりと彼女の産毛だけの恥丘をなぞるその動きに、小さくあどけない体が跳ねる。
「おやおや…この子はやっぱりすごいや…もうここをこんなことにしちゃって、お父さんが知らない間にココアはアソコを濡らすことができるようになったのかい?」
だらしなく口は閉じず、ただその身に覚えのない獣欲に苛まれるだけの存在となり果てた彼女に、その言葉を理解する余裕はない。
それほどにこの虫-いや、虫と人間の力を併せ持つこの化物-の力は妖しく強大であった。
ただ彼女は理解を放棄し縦に首を振るのみである。
彼女はこの短い時間の間に自身の猥らな欲情が磨かれてしまったこと、身体の発達…生殖能力を成熟させられてしまったことに、いまだ知るよしもない。
「いい…?わたし、ココアの初めて、もらっちゃうよ。この子で、気持ち良くさせちゃうよ?」
本人が触れることすら少ない大陰唇の内側へ滑り込んだ触手の頭が、まだ存在すら気がついていない陰核をチロチロと包皮越しにさすりつつ、組み敷いた上から誘惑を降らせる。
快楽に極限まで素直な単純な思考回路に組み替えられた彼女の脳内はその深い意味すら顧みず、二つ返事で受け入れてしまう。
何が初めてなのか、何が気持ち良いのか、触手をどうするつもりなのか、股間を擦られるこの感覚は何なのか。
彼女が何も理解が追い付かないままに、彼女の故郷の孔が赫と鋭い痛みに染められた。
「アハァ…!ココアの中、お母さんよりもあったかいよ…エッチな子だね…!アぁアッ!はァんっ!」
ズチュズチュと鳴る独特な湿った音。体内が軋むような内圧が高まる圧迫感。そこにあったはずの粘膜を引きちぎられたズキズキとした痛み。
そして、コリコリと内壁を弾ませる甘く快い感覚。
身体のなかで交錯する五感の快と不快が一つに交わり、大きな一つの鈍い気分の変調…性感へと収まっていく。
破瓜の苦痛はその刺激の強さはそのままに自身を組み敷く女の嬌声によって苦痛として感じることを妨害され、情事の雰囲気にのまれてその脳髄に猥らな結論を伝える。
まだ母が元気だったころ、寝室から漏れ聞こえていたあの声を、彼女が同じ声色で出していた。
267 親子の転生 sage 2015/02/05(木) 01:30:47.45 ID:/53lv+aq
いつも私を生きがいにと言ってくれていたお父さん。お母さんが亡くなってお葬式の間強がって涙を我慢していたお父さん。
体を鍛えているのに背が小さいせいで町で兄妹と間違えられて不機嫌になりがちだったお父さん。どんな時でも私の味方でいたお父さん。
彼女の理想の人であり、もっとも遠い存在であった父に操を捧げ、いま一つになっている。彼女の踏みとどまって保ち続けていた最後の理性が砕けた音を、彼女自身で感じ取った。
快感を貪り本能に身を任せ乱雑に腰を振りあう二人の娘は、互いにそれぞれ肉親であるからとひた隠しにしてきた欲望をぶつけ合い、快楽を少しでも得ようとせめぎ合っている。
同性と猥らに触れ合う文化の嫌悪と倫理と、組み敷かれたままこの化物に命を奪われかねない恐怖と、仮にも親子で互いを性欲のはけ口とする禁忌と、
こうしている場合ではないという理性と、父に抱きつき甘えている安心感と、開発されたばかりの性感を蹂躙され快楽により服従させられる悔しさ。
全ての思い、情動、記憶、感覚はベッドに染みついた虫の猥らな粘液の作用でドロドロに解け、
その全部が性欲という形で表出し彼女を貫く触手の味に彼女は酔わされベッドの中で艶やかな腰つきをさせていたのだ。
手足は絡み合い口は濃厚な舌のペッティングが続き、もはや二人が先日まで実の父子であったと、誰も他人には理解できないだろう。
「お父さん…っ!お父さんっ!ココアに、ちょうだいっ!ココアを、お母さんに、してっ!ひっぐ、ぅああああがああがあああ゛ああ゛あ゛あ゛ががががあがああっ!!!」
「んっ…あ、あぁもちろんだともっ…!ココアにこの子の卵いっぱい生んで、たくさん子どもができるお母さんにしてあげるからっっ!ふあぁっ、ふひゃああああー!?!?」
長く太い触手に子宮内部まで犯され、性器の性感帯をいっさいがっさい掻き乱された彼女は断続的に絶頂しながらうわ言のように父を呼ぶ。
そして絶頂の痙攣で緩急のつく引き締めを味わった女にも、ついに限界が訪れた。
触手の根元からコロコロと大量の豆状の卵が殺到し、次々と彼女の子宮内へと産み落とされていく。
彼女は子宮頸部を何度も通る卵の刺激に部品の足りないゼンマイ人形のような狂った調子で泣き叫び、手足を硬直させ果て続ける。
女もまた、卵に尿道を擦られたことにより射精よりも何十倍も快感を濃縮した暴力的な快楽をもたらす産卵に神経が焼き切れ、身を預けるように彼女の脇へと倒れ込んだ。
二人の意識が闇に沈んだままのなか、彼女に挿入されたままの触手だけが、不随意に機械のように卵を彼女の胎内に放出していた…。
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268 親子の転生 sage 2015/02/05(木) 01:31:29.89 ID:/53lv+aq
とくん、とくんとくん。という自身の心臓の音で彼女はめざめた。
明らかに心臓ははち切れんばかりの勢いで鳴り続けているが、もうこれが普通なのだ。
命を虫と一つとしたためか心拍は小動物のようにドコドコと勢いよく響き、この命はヒトよりも長く持たないのだろうと理解させる。
「ん…あ…はぁ…っ!」
だがしかし、フカフカの繭のベッドを切り裂いた彼女は生まれ落ちた喜びと安堵に満ち溢れていた。
その喜色は彼女が達していることすらうかがえる。この身体は快楽に敏感で、なおかつ強く、可能な限りどこまでもその享楽に没入することができる資格を有する。
生まれ落ちた瞬間から天に召される瞬間まで、この身体、この命は絶頂と共にあるのだ。
ヒトであったころの多くの寿命をたとえ失ったとしても、この高揚感、多幸感は何よりも代えがたい心地良さであった。
「…うふふ、産まれたのね」
「…うん、ママ」
股間からだらりと触手を伸ばすまさに今日生まれたばかりの二体のヴィーナスが、獣のようなまなざしで互いを見つめる。
「仲間を増やしに行くよりも、さ…」
「わかってるよ、ママ…もう私もガマンできない…来て…!」
一時期、人類の総数の数パーセント、何億人単位にまでその魔手を広げていた寄生虫であったが、
これの大元の製造元の発明者が数か月間ぶっ通しで行われた研究と、二体の宿主のサンプルを得られたことによりワクチンや薬が完成、寄生虫を撲滅することに成功した。
事の発端となった企業の研究室では、この一件を解決させた最大の要因であった宿主のサンプルを培養液に入れ、ロビーの目立つ位置に展示し、この事件を戒めている。
互いの寄生体、触手の産卵管を互いの秘部に挿し込んだ状態で発見されたこのサンプルは尊厳を保つ名目で見つかった際の姿勢を再現した格好で培養液に浮かべられている。
恍惚とした表情で餓死していたのが発見されたという二体のサンプルを見つめていると、快楽に身を打たれたように痙攣を起こす様が見れるという都市伝説があるらしい。
終われ
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