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白濁の巫女3
543 白濁の巫女 sage 2009/05/20(水) 20:45:15 ID:mQ9artvs
すみません、>>524の一行目の「>>491」というのは、>>523の491さんのことでした。
アンカーを間違って書いてしまいました。気分を悪くされたようでしたら申し訳ございません・・・
今度こそ最終回です。やっと完成しました。おそらく8レスほど消費します。
NGワード:白濁の巫女
544 白濁の巫女 sage 2009/05/20(水) 20:45:39 ID:mQ9artvs
道を行く人々が、彼女を振り返り見た。
肌の白い少女が、覚束ない足取りで山を目指して歩いてゆく。
多少横に傾いた首。焦点が定まっていなさそうな目。
口元からは白っぽい液がこぼれだしており、膨らんで豊かになった胸元は、溢れ出た母乳のせいでびしょびしょになっていた。
ジーンズのパンツの股間部分には水分が染みを作り、今にも糸を引いて雫が垂れそうになっている。
そんな少女を見て、ある人はブラと乳首のこすれを気にしながら、ある人は気づかない内に股間にテントを張りつつ、人々は関わり合いにならないよう、少女を見なかったことにして歩みを進めるのだった。
「はぁ・・・はぁっ・・・」
先日自らが封印を施した井戸へと向かう山道の中程に、直美が居た。
彼女の息が荒いのは、山道を来たから、という理由だけではない。井戸に近づくほどに直美の心臓は脈動のペースを増し、つられて呼吸も多くなって行ったのだ。
―ああ、もうすぐ私の神を私の中に迎えられるんだ・・・!
そう思うと、体中が興奮し、胸からは母乳が、股間からは愛液が、そして歓喜のあまり涙まで流す有様である。
特に股間から溢れ出る体液の量は凄まじく、彼女の通った後に白い道筋を残していた。まさに、蛭のように。
井戸に近づくにつれ、大気の中の邪気は濃度を増して行った。封印が施されているというのに、その邪気にあてられたら常人ならは廃人になること請け合い、といった強さである。
その邪気が直美に力を与え、はじめは歩いていた直美もますます足を速めて山道を駆けた。
直美は井戸にたどり着くと、息もつかずに井戸に巻かれていた注連縄を乱暴に外し、指を噛んで白い血を出すと井戸の穴の中に数滴をたらした。
その瞬間、
ゾワッ
と、空気がざわめき立つ。同時に、井戸の中から真っ白な蛭たちが間欠泉のように吹き出した。
545 白濁の巫女 sage 2009/05/20(水) 20:46:15 ID:mQ9artvs
「ひゃあっ」
大小さまざまな蛭が直美の頭上から降ってくる。大きなものは拳ほど、小さなものに至っては目視では確認出来ないほどの小ささである。
落ちてきた蛭は、直美に群がり始めた。意図を理解した直美は着ていた服を全て脱ぎ捨て、一番大きな蛭を両手で掬い上げると、目の高さまで持ち上げてこう言った。
「どうぞ、私の体をお使いください。私は貴女様の巫女でございます」
興奮と肉欲で震える直美の手の上で、粘液にまみれた蛭がプルリと揺れた。
直美はそのまま蛭を自分の秘穴へと運び、
「んんっ~~~!!」
処女を失ったばかりの小さな膣へと押し込んだ。蛭は粘液を潤滑剤として、スムーズに直美の中に侵入すると、膣内のヒダを全て押し広げるかのように全身を膣壁に押し付けるようにして最新部へと突き進んでゆく。
「あああああっ!!!」
つい数時間前まで処女だった彼女に、フィストファック紛いのこの行為は強すぎる刺激だった。また、蛭の粘液が彼女に吸収されて行き、どんどん性欲に油を注ぐ。
「凄いぃっ、入ってくるよぉ、神様があぁっ!!!」
既に邪気によっていくらか作り替えられてしまった体は、刺激を求めつつ蛭の侵入を受け入れた。蛭は難なく最奥まで達すると、その先端で子宮口を叩く。
「きゃああぁぁ! 奥、奥まで来てるぅっ!!」
直美の膝がガクガクと震え、とうとう地面にくずおれた。
蛭が叩くと本来はスパゲティ一本分の太さしか開いていないはずの子宮口が緩みだし、蛭を迎えるがごとくその扉を開け放つ。そして、女性の最も大切な器官の中に蛭が潜り込んだ。
「ーーーーーーっ!!」
直美の目の前が白一色に染まる。骨が折れるのではないかというほどに背を仰け反らせ、見開かれた目からは白い涙を、声にならない声を絞り出す口からは白い唾液を飛び散らし、双房と秘裂から粘液をまき散らした。
蛭は直美の子宮内をもぞもぞと這い回り、その度に直美に強烈な性感を与える。やがて動きを止めると、子宮底の一点に狙いを定め、子宮壁に向かって牙を剥いた。
「っ!!!」
その衝撃に、もはや直美から声は出てこなかった。衝撃とも言える感覚に、乳房の先端から強く、ビュッっと粘液を放つと、彼女は意識を保つことが出来ずに気を失った。気を失っても躯は性欲に忠実なままで、蛭の一挙動に対してビクビクと震えている。
その間も、蛭は動きを止めなかった。噛んで作った傷口へと細い生殖管を差し入れ、白い血管内に邪気と卵を流し込んでゆく。
しばらくすると、蛭は子宮内の他の場所にも卵を産みつけ始めた。血管に流し込んだものとは違い、ガラス製のおはじきのようなサイズの卵を子宮壁一面に定着させてゆく。直美の体は、受精卵が着床したものと認識したのか、卵に対して胎盤を形成し、癒着を始めた。
体の外側にも、大小さまざまな蛭が登り始める。
ある蛭は未だ母乳と思しき粘液を噴出し続ける乳房へ。
ある蛭は開け放たれた彼女の口へ。
ある蛭はすぼまった菊座へ。
ある蛭は臍へ。
ある蛭はうなじへ。
ある蛭は陰核へ。
ある蛭は尿道へ。
ある蛭は・・・・・・
・・・
・・
・
546 白濁の巫女 sage 2009/05/20(水) 20:47:02 ID:mQ9artvs
直美は深い白い闇の中にたゆたっていた。
自分がどうなっているのか、どこにいるのか、何者なのかも定まらないような、そんな不確実な状態で、それでも彼女は夢見心地で居る。
―自分が誰だなんてどうでもいい
―神様が私に「私」をくださる
―何をしたら良いのかをお教えくださる
直美の中に渦巻くそのような思考が、彼女を安心させていた。
「ねえ、目を開けて?」
そんな闇の中、直美に声をかけるものがあった。
ぼんやりとしたまま、直美は目を開ける。
「ふふっ。かーわいぃ♪」
目の前に女性の顔があった。スラリと整った顔立ちに、白く透き通るような肌。黒く長い髪の質は非常に滑らかで、放たれる声はまるで歌うようである。そして二つの禍々しい光を放つ漆黒の瞳が直美を覗き込む。
女性は直美の頬を撫でながら、
「あなたが私に仕えてくれる、新しい巫女さん?」
「・・・はい、そうですぅ・・・」
まだぼんやりとした調子の直美は、言われるがままに肯定した。
そして寝ぼけ眼のまま、こう問う。
「・・・どちらさま?」
「ん? あらあら、まだおめめが覚めないようね。こうしてあげたらわかるかしら?」
直美の目の前から顔が引いた。と、その瞬間
「あっ」
股間に指を差し入れられる。そう認識したあと、直美は自分が裸であることに気がついた。いっぺんに直美の意識が覚醒する。
「私、裸っ」
「これで良いのよ。神様の前で生まれたままの姿で居ない方が失礼だと思わない?」
―確かにそうだ。服なんて着ている方がおかしいんだ。神様の前では、ありのままの自分で居るべきなのに。
女性の言うことに対して、直美の思考が声を張り上げた。それに納得した直美は、改めて眼前の女性を見やる。
自分と同じく生まれたままの姿でいる女性は、顔と同じように全身が透き通るような白色だった。
自己主張の激しい突起が目立つ豊かな胸は美的な曲線を描いており、引き締まったウェストは妖艶さを醸し出している。ごく薄い茂みの中に隠れた秘裂からは、隠しきれないほどの透き通った蜜が滴っていた。
―この人も、興奮してるんだ
ぼんやりと直美はそう思った。
547 白濁の巫女 sage 2009/05/20(水) 20:48:38 ID:mQ9artvs
女性が、直美の中に入れたままだった指を動かす。
「ふゃぁぁぁっ」
「うふふっ。可愛い声が出るのね。ますます私好みかも」
心の底から嬉しそうに、女性が笑った。そして問う。
「さぁ、私が誰だか思い出せたかしら?」
そして直美は自分の直感に従って答える。
「・・・神、様?」
「せいかーい。今から1300年くらい前に封印された淫神でーす。名前は~~~って言うの。よろしくね」
しかし、直美に神の名は聞き取れなかった。明らかに人間の言語ではない、そんな言葉である。
淫神は右手を直美に伸ばしてくる。直美は反射的にその手を取って握手した。
「あ、よ、よろしくお願いします。伊上直美です」
「うんうん、可愛い名前ねぇ。あ、言ってなかったけど私とはため口で良いわよ。むしろため口が良い。いや、むしろため口じゃないとヤダだからね。」
「え、あ、は・・・うん」
「よくできましたー。じゃあ、ご褒美にっと」
「ひゃあぁっ、ああん、ああっ!」
「気持ちいい?」
「気持ちいいっ、気持ちいいよぉっ!」
淫神が、直美の中に残したままだった指をまたも動かす。それだけで達してしまいそうになる快感が、直美を襲った。
「でも、ホント助かったわー。何とかして自由になりたいなーと思ってたのよ。昔にちょっと人里に悪戯したら陰陽師とか高位僧の連中がやってきて、『この鬼めー』とか言って私のこと封印しちゃったんだもん。
それからずっとがんじがらめに縛られててさー。何度も力を蓄えて出ようとして、でもその度に封印重ねがけされるし。
でも50年だっけ? それくらい前に来た巫女さんはあんまり力が強くなかったみたいなのよ。今までより封印が緩くてね。
あ、その頃って戦争があったのかしら。だから腕のいい術師が少なかったのかな? まあいいや。ああ、あとあなたの知識とか記憶とか全部私の中にあるから。最近の言葉ってずいぶんボキャブラリー多いのねぇ。昔とは大違いだわ」
長い独り言を続けながら、淫神は指を止めない。その指の動きに合わせて、操り人形のように直美の躯が跳ねる。
「それでね、次に人が来るのを待ってたのよ。あなたみたいな強い術師を」
淫神が右手を直美の額に当てる。すると溶けるように、その手の先からが直美の中へと入って行った。快楽に溺れる直美は、それに気づかない。
「私は作戦を練ったわ。不自由から脱するために。術師に私の邪気を流し込めば、私の勝ち。淫神邪神なら、あとは邪気でどうにでも出来るもん。
でも邪気を体内に入れるには、邪気が体に回る前に対処されないように、術者が意識を失ってる間じゃないとダメ。だから私は近くの蛭を呼び寄せて、憑依したの。
雌雄同体でかつ吸血性の蛭なら、術師の血も回収出来るし、個体に関わらず卵持ってるから、卵に邪気を詰められるしね。
あとは夜中に卵から邪気を出して、あなたの血を使って儀式を続けたのよ。あなたがどんどん淫らになるように。私のためにしか生きられないように。
いいえ、もう私のためじゃないと死ねないように」
既に淫神の右肩までが直美の中に溶け込んでいた。淫神は体を密着させて、溶け込む面積を増やす。。たわわに実る豊かな乳房が、直美の胸部に溶け始めた。
「あなたは私。私はあなた。一緒に気持ちよくなりましょう? 良いわよね?」
「はいっ、はい、一緒になるっ、気持ちよくなろう、神様ぁ!」
「ふふふっ。あなたはだぁれ?」
「ああっ、私はっ、私は神様っ、ふぁぁっ!」
「そう。それで私は直美。淫神の、伊上直美」
「私はぁ、淫神の、伊上ぃ直美ですぅっ!!」
「お仕事は?」
「みんなを、気持ちよくすること、っなのぉ」
「そのためにどうするの?」
「私の中でっ、いっぱい私を増やして、みんなに分けてあげるのぉっ、それで、そこでも私が増えてどんどん増えて行くのぉ!」
548 白濁の巫女 sage 2009/05/20(水) 20:51:37 ID:mQ9artvs
「よく出来ましたっ♪」
「あああああああああああああぁぁぁぁぁぁっっ!!!!!!」
直美が絶頂に達すると同時に、淫神は全て直美に溶け込んだ。
白い闇の中に、直美が一人ポツンと浮かんでいる。
ぼんやりと開かれる瞼の奥には、禍々しい光を放つ瞳があった。
直美は、血中に流し込まれた卵が一斉に孵化した感触で目が覚めた。見開かれた瞳には禍々しい光が宿る。
あれだけ沢山居た蛭が姿を消していた。それらは全て、直美の体を作り替えるために体内に侵入している。
何もしていないのに、小刻みに乳房が震えていた。乳腺を拡張して作られた空間の中に大量の蛭が入り込み、壁面に大量の卵を産卵している。
腹部には瘤のようなふくらみがいくつもあり、時折思い出したかのように瘤が移動していた。子宮内、腸管内、果ては膀胱の中まで蛭が入り込み、自らが住み良いように環境を作り替えてゆく。
性質を完全に変えた卵巣が、蛭の卵を生産し始めた。排卵された卵は、子宮内で他の蛭の卵と同様に着床し、成長を開始する。
栄養を直美から吸収出来るように体組織が改変され、血中に宿る極小の蛭無しでは活動を維持出来ない体へと、完全に人外のものへと直美が変化していった。
「あぁんっ」
体内を蛭が動くたびに、神経を焼き切るような快感が、白く染まった脳へと駆け抜けてゆく。
直美は愛おしそうに、腹に浮かぶ瘤を撫でた。
ブブブブブ、ブブブブブ
携帯電話が震えだした。二つ折り式の携帯を開くと、「発信者:先輩」の文字が。落ち着き払った様子で、直美は発信ボタンを押した。
「はい、もしもし」
「な、直美! 大変なの、すぐに『協会』まで来てっ!」
「どうしたんですか? 先輩らしくありませんよ、そんなに慌てて」
口元に笑みを浮かべながら直美が言う。対照的に、電話越しには慌てふためく先輩の声が。
「昨日来てくれたときに『結界で違和感を感じた』って言ってたでしょ?! 調べてもらったら、結界の概念が書き変わってて私たちが通行出来なくなってたの! で、邪なるものが通れるようになってて『協会』に妖が・・・きゃあっ! どう、消えた? ・・・そう、よかった」
電話口に他にも人が居て、妖と交戦中らしい様子がうかがえる。
「と、とにかく来て! 結界の外からならなんとか出来るかも知れないから! 早くっ!!」
「わかりました。すぐに行きますね」
終話ボタンを押すと、直美は
「ふ、ふふふ、はははははは、あっははははは! あの時結界の概念を上書きしておいて良かった!」
いたって楽しそうに笑い出した。
「普段あんなにのーんびりしてるあの先輩でもあんな風に笑えるんだぁ! あははははは! はー・・・」
ひとしきり笑った後、
「かーわいぃ♪ なんだか欲しくなってきちゃった」
嬉しそうに呟きながら、白くなった舌で舌なめずりをする。
直美は脱ぎ散らかしてあった服を纏い始めた。
549 白濁の巫女 sage 2009/05/20(水) 20:52:33 ID:mQ9artvs
「グギャギャギャギャァッ!!」
「常闇へ還れ、妖なるものよ! 急急如律令!」
『協会』の施設の中には、妖気や邪気が充満していた。その邪気にあてられて力を得た、施設内に封印されていた妖が一人の女性に襲いかかろうとしていたが、女性の放った札と法力によって無に帰す。
その女性は、つい2時間ほど前に直美に電話をかけていた先輩だった。
先ほどまで傍らに居た別の『協会』職員とははぐれてしまい、現在は一人で闘っている。
封印を施して施設内に留め置かれていたような妖を葬り去るなどという、無茶な力の使い方をしたからであろうか、大きく体力を消費し、額に玉の汗を浮かべて肩で息をしていた。
「はあっ、はあっ・・・直美ちゃん、まだ・・・?」
もしかしたら結界内に侵入出来ないのかも知れない。他の外部に居る『協会』関係者にも協力を要請していたが、未だに救援は来ない上に、追加の連絡も無い。
結界の外にも妖がたかっているのだろうか。それとも人避けの結界も切れて、一般人が集まって来てしまっているのだろうか。妖のような超常の存在を民間人には知らせてはならないと言う『協会』の方針だ、人前で力を発揮したりはしないだろう。
とすれば状況は絶望的だった。現在、『協会』で上から数えて5本の指に入る強者の中に直美が居る。他のメンバーは違う管轄におり、関東近辺に居る者でもここまでは3時間はかかるはずで、直美はここの管轄に所属している。その直美がまだ来ないということは・・・
「キシャアァァァー!!」
「はっ!」
また違う妖がどこからとも無く現れた。妖に物理法則は通用しない。壁だって床だってすり抜けてやってくる。
しかし、彼女にはすでに妖を祓えるだけの力が残っていなかった。持ち物から清水を取り出し、自分の頭からかぶって出来るだけ法力を高めようとしたそのとき、
「シャアアァァァァ!!」
妖が襲いかかる。
―もうだめか!
覚悟を決めたそのとき、
「ギーッ、ギーッ、ギーッ!!」
妖が突然力を失ったように倒れ伏し、暴れ回りはじめた。よく見れば、妖の体に何匹かの白い蛭が付着している。
蛭が妖の邪気を吸い取っているのか、妖は次第に暴れる元気も無くし、ぐったりとのびてしまった。それでも蛭は妖から何かを吸い続け、とうとう妖が消滅する。あとには蛭が数匹残るのみ。
先輩があっけにとられていると、蛭は床に光沢のある粘液を残しながら、彼女に向けて行進を始めた。
「き、きゃぁぁっっ!」
生理的嫌悪が先に立ち、とうとう先輩の口から悲鳴が飛び出す。すると
「あーあ、酷いじゃないですか先輩。折角助けてくれた人に向かって悲鳴上げるなんて」
にじり寄る蛭から顔を上げると、いつの間にかそこに直美が立っていた。
550 白濁の巫女 sage 2009/05/20(水) 20:53:04 ID:mQ9artvs
やや伏し目がちで、表情全ては見ることが出来ない。
「な、直美ちゃん。これは、どういう・・・」
「邪気を吸い取ったんですよ。妖は邪気や妖気の塊みたいなものですから、吸い取ってしまえば奴らも存在が保てなくなります」
「そ、そうじゃなくてこの・・・蛭は?」
蛭は先輩のすぐ足下まで来ている。一歩後退るが、いつの間にか壁にぶつかっていた。
「ああ、それですか? それは・・・」
その時、先輩は目撃してしまった。伏せられていて良く見えなかった直美の口元から、胸元から、ズボンの裾から何匹もの蛭が流れるように出て来たのを。
「私なんですよ」
にっこりと笑う直美の口から、白い粘液が糸を引いて蛭が床にパシャリと音を立てて落ちた。
そしてかつて無く艶を含んだ直美の声が、邪気とともに放たれる。
「なんか、水に濡れた先輩も素敵ですね。ねえ、先輩も『私』を増やして一緒に気持ちよくなりませんかぁ?」
先輩の目を、直美の双眸に宿る禍々しい光が射抜いた。
~終~
552 白濁の巫女 sage 2009/05/20(水) 21:01:07 ID:mQ9artvs
これにてこの作品はおしまいです。ここまで来られたのも、ひとえにスレの皆さんのお言葉があってこそだと思っております。
長らくのおつきあいと温かいお言葉、ありがとうございました。
また何か思いつけば書こうと思います。それではー。
すみません、>>524の一行目の「>>491」というのは、>>523の491さんのことでした。
アンカーを間違って書いてしまいました。気分を悪くされたようでしたら申し訳ございません・・・
今度こそ最終回です。やっと完成しました。おそらく8レスほど消費します。
NGワード:白濁の巫女
544 白濁の巫女 sage 2009/05/20(水) 20:45:39 ID:mQ9artvs
道を行く人々が、彼女を振り返り見た。
肌の白い少女が、覚束ない足取りで山を目指して歩いてゆく。
多少横に傾いた首。焦点が定まっていなさそうな目。
口元からは白っぽい液がこぼれだしており、膨らんで豊かになった胸元は、溢れ出た母乳のせいでびしょびしょになっていた。
ジーンズのパンツの股間部分には水分が染みを作り、今にも糸を引いて雫が垂れそうになっている。
そんな少女を見て、ある人はブラと乳首のこすれを気にしながら、ある人は気づかない内に股間にテントを張りつつ、人々は関わり合いにならないよう、少女を見なかったことにして歩みを進めるのだった。
「はぁ・・・はぁっ・・・」
先日自らが封印を施した井戸へと向かう山道の中程に、直美が居た。
彼女の息が荒いのは、山道を来たから、という理由だけではない。井戸に近づくほどに直美の心臓は脈動のペースを増し、つられて呼吸も多くなって行ったのだ。
―ああ、もうすぐ私の神を私の中に迎えられるんだ・・・!
そう思うと、体中が興奮し、胸からは母乳が、股間からは愛液が、そして歓喜のあまり涙まで流す有様である。
特に股間から溢れ出る体液の量は凄まじく、彼女の通った後に白い道筋を残していた。まさに、蛭のように。
井戸に近づくにつれ、大気の中の邪気は濃度を増して行った。封印が施されているというのに、その邪気にあてられたら常人ならは廃人になること請け合い、といった強さである。
その邪気が直美に力を与え、はじめは歩いていた直美もますます足を速めて山道を駆けた。
直美は井戸にたどり着くと、息もつかずに井戸に巻かれていた注連縄を乱暴に外し、指を噛んで白い血を出すと井戸の穴の中に数滴をたらした。
その瞬間、
ゾワッ
と、空気がざわめき立つ。同時に、井戸の中から真っ白な蛭たちが間欠泉のように吹き出した。
545 白濁の巫女 sage 2009/05/20(水) 20:46:15 ID:mQ9artvs
「ひゃあっ」
大小さまざまな蛭が直美の頭上から降ってくる。大きなものは拳ほど、小さなものに至っては目視では確認出来ないほどの小ささである。
落ちてきた蛭は、直美に群がり始めた。意図を理解した直美は着ていた服を全て脱ぎ捨て、一番大きな蛭を両手で掬い上げると、目の高さまで持ち上げてこう言った。
「どうぞ、私の体をお使いください。私は貴女様の巫女でございます」
興奮と肉欲で震える直美の手の上で、粘液にまみれた蛭がプルリと揺れた。
直美はそのまま蛭を自分の秘穴へと運び、
「んんっ~~~!!」
処女を失ったばかりの小さな膣へと押し込んだ。蛭は粘液を潤滑剤として、スムーズに直美の中に侵入すると、膣内のヒダを全て押し広げるかのように全身を膣壁に押し付けるようにして最新部へと突き進んでゆく。
「あああああっ!!!」
つい数時間前まで処女だった彼女に、フィストファック紛いのこの行為は強すぎる刺激だった。また、蛭の粘液が彼女に吸収されて行き、どんどん性欲に油を注ぐ。
「凄いぃっ、入ってくるよぉ、神様があぁっ!!!」
既に邪気によっていくらか作り替えられてしまった体は、刺激を求めつつ蛭の侵入を受け入れた。蛭は難なく最奥まで達すると、その先端で子宮口を叩く。
「きゃああぁぁ! 奥、奥まで来てるぅっ!!」
直美の膝がガクガクと震え、とうとう地面にくずおれた。
蛭が叩くと本来はスパゲティ一本分の太さしか開いていないはずの子宮口が緩みだし、蛭を迎えるがごとくその扉を開け放つ。そして、女性の最も大切な器官の中に蛭が潜り込んだ。
「ーーーーーーっ!!」
直美の目の前が白一色に染まる。骨が折れるのではないかというほどに背を仰け反らせ、見開かれた目からは白い涙を、声にならない声を絞り出す口からは白い唾液を飛び散らし、双房と秘裂から粘液をまき散らした。
蛭は直美の子宮内をもぞもぞと這い回り、その度に直美に強烈な性感を与える。やがて動きを止めると、子宮底の一点に狙いを定め、子宮壁に向かって牙を剥いた。
「っ!!!」
その衝撃に、もはや直美から声は出てこなかった。衝撃とも言える感覚に、乳房の先端から強く、ビュッっと粘液を放つと、彼女は意識を保つことが出来ずに気を失った。気を失っても躯は性欲に忠実なままで、蛭の一挙動に対してビクビクと震えている。
その間も、蛭は動きを止めなかった。噛んで作った傷口へと細い生殖管を差し入れ、白い血管内に邪気と卵を流し込んでゆく。
しばらくすると、蛭は子宮内の他の場所にも卵を産みつけ始めた。血管に流し込んだものとは違い、ガラス製のおはじきのようなサイズの卵を子宮壁一面に定着させてゆく。直美の体は、受精卵が着床したものと認識したのか、卵に対して胎盤を形成し、癒着を始めた。
体の外側にも、大小さまざまな蛭が登り始める。
ある蛭は未だ母乳と思しき粘液を噴出し続ける乳房へ。
ある蛭は開け放たれた彼女の口へ。
ある蛭はすぼまった菊座へ。
ある蛭は臍へ。
ある蛭はうなじへ。
ある蛭は陰核へ。
ある蛭は尿道へ。
ある蛭は・・・・・・
・・・
・・
・
546 白濁の巫女 sage 2009/05/20(水) 20:47:02 ID:mQ9artvs
直美は深い白い闇の中にたゆたっていた。
自分がどうなっているのか、どこにいるのか、何者なのかも定まらないような、そんな不確実な状態で、それでも彼女は夢見心地で居る。
―自分が誰だなんてどうでもいい
―神様が私に「私」をくださる
―何をしたら良いのかをお教えくださる
直美の中に渦巻くそのような思考が、彼女を安心させていた。
「ねえ、目を開けて?」
そんな闇の中、直美に声をかけるものがあった。
ぼんやりとしたまま、直美は目を開ける。
「ふふっ。かーわいぃ♪」
目の前に女性の顔があった。スラリと整った顔立ちに、白く透き通るような肌。黒く長い髪の質は非常に滑らかで、放たれる声はまるで歌うようである。そして二つの禍々しい光を放つ漆黒の瞳が直美を覗き込む。
女性は直美の頬を撫でながら、
「あなたが私に仕えてくれる、新しい巫女さん?」
「・・・はい、そうですぅ・・・」
まだぼんやりとした調子の直美は、言われるがままに肯定した。
そして寝ぼけ眼のまま、こう問う。
「・・・どちらさま?」
「ん? あらあら、まだおめめが覚めないようね。こうしてあげたらわかるかしら?」
直美の目の前から顔が引いた。と、その瞬間
「あっ」
股間に指を差し入れられる。そう認識したあと、直美は自分が裸であることに気がついた。いっぺんに直美の意識が覚醒する。
「私、裸っ」
「これで良いのよ。神様の前で生まれたままの姿で居ない方が失礼だと思わない?」
―確かにそうだ。服なんて着ている方がおかしいんだ。神様の前では、ありのままの自分で居るべきなのに。
女性の言うことに対して、直美の思考が声を張り上げた。それに納得した直美は、改めて眼前の女性を見やる。
自分と同じく生まれたままの姿でいる女性は、顔と同じように全身が透き通るような白色だった。
自己主張の激しい突起が目立つ豊かな胸は美的な曲線を描いており、引き締まったウェストは妖艶さを醸し出している。ごく薄い茂みの中に隠れた秘裂からは、隠しきれないほどの透き通った蜜が滴っていた。
―この人も、興奮してるんだ
ぼんやりと直美はそう思った。
547 白濁の巫女 sage 2009/05/20(水) 20:48:38 ID:mQ9artvs
女性が、直美の中に入れたままだった指を動かす。
「ふゃぁぁぁっ」
「うふふっ。可愛い声が出るのね。ますます私好みかも」
心の底から嬉しそうに、女性が笑った。そして問う。
「さぁ、私が誰だか思い出せたかしら?」
そして直美は自分の直感に従って答える。
「・・・神、様?」
「せいかーい。今から1300年くらい前に封印された淫神でーす。名前は~~~って言うの。よろしくね」
しかし、直美に神の名は聞き取れなかった。明らかに人間の言語ではない、そんな言葉である。
淫神は右手を直美に伸ばしてくる。直美は反射的にその手を取って握手した。
「あ、よ、よろしくお願いします。伊上直美です」
「うんうん、可愛い名前ねぇ。あ、言ってなかったけど私とはため口で良いわよ。むしろため口が良い。いや、むしろため口じゃないとヤダだからね。」
「え、あ、は・・・うん」
「よくできましたー。じゃあ、ご褒美にっと」
「ひゃあぁっ、ああん、ああっ!」
「気持ちいい?」
「気持ちいいっ、気持ちいいよぉっ!」
淫神が、直美の中に残したままだった指をまたも動かす。それだけで達してしまいそうになる快感が、直美を襲った。
「でも、ホント助かったわー。何とかして自由になりたいなーと思ってたのよ。昔にちょっと人里に悪戯したら陰陽師とか高位僧の連中がやってきて、『この鬼めー』とか言って私のこと封印しちゃったんだもん。
それからずっとがんじがらめに縛られててさー。何度も力を蓄えて出ようとして、でもその度に封印重ねがけされるし。
でも50年だっけ? それくらい前に来た巫女さんはあんまり力が強くなかったみたいなのよ。今までより封印が緩くてね。
あ、その頃って戦争があったのかしら。だから腕のいい術師が少なかったのかな? まあいいや。ああ、あとあなたの知識とか記憶とか全部私の中にあるから。最近の言葉ってずいぶんボキャブラリー多いのねぇ。昔とは大違いだわ」
長い独り言を続けながら、淫神は指を止めない。その指の動きに合わせて、操り人形のように直美の躯が跳ねる。
「それでね、次に人が来るのを待ってたのよ。あなたみたいな強い術師を」
淫神が右手を直美の額に当てる。すると溶けるように、その手の先からが直美の中へと入って行った。快楽に溺れる直美は、それに気づかない。
「私は作戦を練ったわ。不自由から脱するために。術師に私の邪気を流し込めば、私の勝ち。淫神邪神なら、あとは邪気でどうにでも出来るもん。
でも邪気を体内に入れるには、邪気が体に回る前に対処されないように、術者が意識を失ってる間じゃないとダメ。だから私は近くの蛭を呼び寄せて、憑依したの。
雌雄同体でかつ吸血性の蛭なら、術師の血も回収出来るし、個体に関わらず卵持ってるから、卵に邪気を詰められるしね。
あとは夜中に卵から邪気を出して、あなたの血を使って儀式を続けたのよ。あなたがどんどん淫らになるように。私のためにしか生きられないように。
いいえ、もう私のためじゃないと死ねないように」
既に淫神の右肩までが直美の中に溶け込んでいた。淫神は体を密着させて、溶け込む面積を増やす。。たわわに実る豊かな乳房が、直美の胸部に溶け始めた。
「あなたは私。私はあなた。一緒に気持ちよくなりましょう? 良いわよね?」
「はいっ、はい、一緒になるっ、気持ちよくなろう、神様ぁ!」
「ふふふっ。あなたはだぁれ?」
「ああっ、私はっ、私は神様っ、ふぁぁっ!」
「そう。それで私は直美。淫神の、伊上直美」
「私はぁ、淫神の、伊上ぃ直美ですぅっ!!」
「お仕事は?」
「みんなを、気持ちよくすること、っなのぉ」
「そのためにどうするの?」
「私の中でっ、いっぱい私を増やして、みんなに分けてあげるのぉっ、それで、そこでも私が増えてどんどん増えて行くのぉ!」
548 白濁の巫女 sage 2009/05/20(水) 20:51:37 ID:mQ9artvs
「よく出来ましたっ♪」
「あああああああああああああぁぁぁぁぁぁっっ!!!!!!」
直美が絶頂に達すると同時に、淫神は全て直美に溶け込んだ。
白い闇の中に、直美が一人ポツンと浮かんでいる。
ぼんやりと開かれる瞼の奥には、禍々しい光を放つ瞳があった。
直美は、血中に流し込まれた卵が一斉に孵化した感触で目が覚めた。見開かれた瞳には禍々しい光が宿る。
あれだけ沢山居た蛭が姿を消していた。それらは全て、直美の体を作り替えるために体内に侵入している。
何もしていないのに、小刻みに乳房が震えていた。乳腺を拡張して作られた空間の中に大量の蛭が入り込み、壁面に大量の卵を産卵している。
腹部には瘤のようなふくらみがいくつもあり、時折思い出したかのように瘤が移動していた。子宮内、腸管内、果ては膀胱の中まで蛭が入り込み、自らが住み良いように環境を作り替えてゆく。
性質を完全に変えた卵巣が、蛭の卵を生産し始めた。排卵された卵は、子宮内で他の蛭の卵と同様に着床し、成長を開始する。
栄養を直美から吸収出来るように体組織が改変され、血中に宿る極小の蛭無しでは活動を維持出来ない体へと、完全に人外のものへと直美が変化していった。
「あぁんっ」
体内を蛭が動くたびに、神経を焼き切るような快感が、白く染まった脳へと駆け抜けてゆく。
直美は愛おしそうに、腹に浮かぶ瘤を撫でた。
ブブブブブ、ブブブブブ
携帯電話が震えだした。二つ折り式の携帯を開くと、「発信者:先輩」の文字が。落ち着き払った様子で、直美は発信ボタンを押した。
「はい、もしもし」
「な、直美! 大変なの、すぐに『協会』まで来てっ!」
「どうしたんですか? 先輩らしくありませんよ、そんなに慌てて」
口元に笑みを浮かべながら直美が言う。対照的に、電話越しには慌てふためく先輩の声が。
「昨日来てくれたときに『結界で違和感を感じた』って言ってたでしょ?! 調べてもらったら、結界の概念が書き変わってて私たちが通行出来なくなってたの! で、邪なるものが通れるようになってて『協会』に妖が・・・きゃあっ! どう、消えた? ・・・そう、よかった」
電話口に他にも人が居て、妖と交戦中らしい様子がうかがえる。
「と、とにかく来て! 結界の外からならなんとか出来るかも知れないから! 早くっ!!」
「わかりました。すぐに行きますね」
終話ボタンを押すと、直美は
「ふ、ふふふ、はははははは、あっははははは! あの時結界の概念を上書きしておいて良かった!」
いたって楽しそうに笑い出した。
「普段あんなにのーんびりしてるあの先輩でもあんな風に笑えるんだぁ! あははははは! はー・・・」
ひとしきり笑った後、
「かーわいぃ♪ なんだか欲しくなってきちゃった」
嬉しそうに呟きながら、白くなった舌で舌なめずりをする。
直美は脱ぎ散らかしてあった服を纏い始めた。
549 白濁の巫女 sage 2009/05/20(水) 20:52:33 ID:mQ9artvs
「グギャギャギャギャァッ!!」
「常闇へ還れ、妖なるものよ! 急急如律令!」
『協会』の施設の中には、妖気や邪気が充満していた。その邪気にあてられて力を得た、施設内に封印されていた妖が一人の女性に襲いかかろうとしていたが、女性の放った札と法力によって無に帰す。
その女性は、つい2時間ほど前に直美に電話をかけていた先輩だった。
先ほどまで傍らに居た別の『協会』職員とははぐれてしまい、現在は一人で闘っている。
封印を施して施設内に留め置かれていたような妖を葬り去るなどという、無茶な力の使い方をしたからであろうか、大きく体力を消費し、額に玉の汗を浮かべて肩で息をしていた。
「はあっ、はあっ・・・直美ちゃん、まだ・・・?」
もしかしたら結界内に侵入出来ないのかも知れない。他の外部に居る『協会』関係者にも協力を要請していたが、未だに救援は来ない上に、追加の連絡も無い。
結界の外にも妖がたかっているのだろうか。それとも人避けの結界も切れて、一般人が集まって来てしまっているのだろうか。妖のような超常の存在を民間人には知らせてはならないと言う『協会』の方針だ、人前で力を発揮したりはしないだろう。
とすれば状況は絶望的だった。現在、『協会』で上から数えて5本の指に入る強者の中に直美が居る。他のメンバーは違う管轄におり、関東近辺に居る者でもここまでは3時間はかかるはずで、直美はここの管轄に所属している。その直美がまだ来ないということは・・・
「キシャアァァァー!!」
「はっ!」
また違う妖がどこからとも無く現れた。妖に物理法則は通用しない。壁だって床だってすり抜けてやってくる。
しかし、彼女にはすでに妖を祓えるだけの力が残っていなかった。持ち物から清水を取り出し、自分の頭からかぶって出来るだけ法力を高めようとしたそのとき、
「シャアアァァァァ!!」
妖が襲いかかる。
―もうだめか!
覚悟を決めたそのとき、
「ギーッ、ギーッ、ギーッ!!」
妖が突然力を失ったように倒れ伏し、暴れ回りはじめた。よく見れば、妖の体に何匹かの白い蛭が付着している。
蛭が妖の邪気を吸い取っているのか、妖は次第に暴れる元気も無くし、ぐったりとのびてしまった。それでも蛭は妖から何かを吸い続け、とうとう妖が消滅する。あとには蛭が数匹残るのみ。
先輩があっけにとられていると、蛭は床に光沢のある粘液を残しながら、彼女に向けて行進を始めた。
「き、きゃぁぁっっ!」
生理的嫌悪が先に立ち、とうとう先輩の口から悲鳴が飛び出す。すると
「あーあ、酷いじゃないですか先輩。折角助けてくれた人に向かって悲鳴上げるなんて」
にじり寄る蛭から顔を上げると、いつの間にかそこに直美が立っていた。
550 白濁の巫女 sage 2009/05/20(水) 20:53:04 ID:mQ9artvs
やや伏し目がちで、表情全ては見ることが出来ない。
「な、直美ちゃん。これは、どういう・・・」
「邪気を吸い取ったんですよ。妖は邪気や妖気の塊みたいなものですから、吸い取ってしまえば奴らも存在が保てなくなります」
「そ、そうじゃなくてこの・・・蛭は?」
蛭は先輩のすぐ足下まで来ている。一歩後退るが、いつの間にか壁にぶつかっていた。
「ああ、それですか? それは・・・」
その時、先輩は目撃してしまった。伏せられていて良く見えなかった直美の口元から、胸元から、ズボンの裾から何匹もの蛭が流れるように出て来たのを。
「私なんですよ」
にっこりと笑う直美の口から、白い粘液が糸を引いて蛭が床にパシャリと音を立てて落ちた。
そしてかつて無く艶を含んだ直美の声が、邪気とともに放たれる。
「なんか、水に濡れた先輩も素敵ですね。ねえ、先輩も『私』を増やして一緒に気持ちよくなりませんかぁ?」
先輩の目を、直美の双眸に宿る禍々しい光が射抜いた。
~終~
552 白濁の巫女 sage 2009/05/20(水) 21:01:07 ID:mQ9artvs
これにてこの作品はおしまいです。ここまで来られたのも、ひとえにスレの皆さんのお言葉があってこそだと思っております。
長らくのおつきあいと温かいお言葉、ありがとうございました。
また何か思いつけば書こうと思います。それではー。
白濁の巫女2
524 白濁の巫女 sage 2009/05/15(金) 01:15:41 ID:CDit1FUi
>>491
これは素晴らしいですね! 本人の自覚が無いまま堕ちて行くのも魅力的です。
まだ完成しないのですが>>482からの続きです。
おそらく5レスほど消費します。
NGワード:白濁の巫女
525 白濁の巫女 sage 2009/05/15(金) 01:16:28 ID:CDit1FUi
目を覚ますと、外はまだ暗かった。時計がさす時間は午前二時。草木も眠るこの時間は、妖が一番活発化する時間でもある。
そして直美は、上体を起こしてすぐに異変に気がついた。
体が熱い。
ずっと温泉に浸かっていてのぼせたような、そんな熱さが彼女の体を支配していた。
そして、堪え難い疼きもまた、彼女の中で暴れ回っている。
「あっ、はぁっ・・・・・・」
何もしていないのに、艶を含んだ息が漏れる。それに驚いて手を口にやるが、
「んふぅっ?!」
手を動かしたことで肩が動き、ブラと乳首の間に生じた小さな摩擦。それが何倍にも増幅されたような感触となって、稲妻のように彼女の体を突き抜けた。
「いやぁ、なんでこんな・・・」
言いつつも、彼女の気づかぬうちに右手は股間に伸びていた。既にそこは湿り気を帯びており、指を這わすとぬるぬるとした感触がある。
下着越しの愛撫に、直美の体はビクビクと歓喜に震えていた。
左手はと言えば、同じように彼女の意思から離れ、乳房へと向かっている。
普段よりずっと重く、張っている乳房を、左手は突然、乱暴に揉み扱きだした。
「痛っ、きゃぁっ!?」
揉まれた左の果実から、芳醇な果汁が飛び出す。あっという間にブラはびしょ濡れになり、寝間着の上からも水分が確認出来る。真っ白な液体が、確かに彼女の中から分泌されていた。
「い、いやっ・・・いやぁっ」
自分の体に起きたことが信じられないと言うように、彼女は大きく首を横に振った。
―嫌、そんなはず無いでしょう?
ふと、頭の中に例の声が聞こえて来た。
―出してしまいなさいな、私のお乳
―出るときの乳首を擦るあの感触!
―出すときのあの幸福感!
―そしてその味!
「嫌っ、そんなの嫌ぁっ!!」
―さぁ、左手をもう一度握って
―きゅっときつく
―溜まったものを絞り出しましょう
「止めてぇ!」
しかし、本人の意思による制御を振り切った左手は、服の前面をはだけ、ブラを外し、直美の叫びもむなしく荒々しく乳房を鷲掴みにした。
526 白濁の巫女 sage 2009/05/15(金) 01:18:09 ID:CDit1FUi
「ぃっー!!」
小さい悲鳴が漏れた後、一瞬遅れて指の隙間から顔を出している乳頭から、粘性の高い白濁液が飛び出す。
この様子に擬音を当てるとしたら、ビュルッという表現が適切だろうか。飛び出した粘液は1mほどの距離を飛んで、布団の上に染みを作る。
直美の瞼の裏に火花が散った。正常な母乳より遥かに粘度の高い液体は乳腺を強く擦りあげるため、疼く体にとって大きすぎる刺激だった。一瞬気をやった直美に、再び声が囁きかける。
―ね、気持ちよかったでしょう?
―素直に認めよう?
―簡単な言葉で良い
―さあ、言ってみましょう?
圧倒的な性感、強すぎる刺激、心地よい虚脱感。
そんなものに彼女の理性は押し流されて行き、ついに
「気持ち・・・よかった・・・」
肯定の言葉が飛び出した。
肯定の意味を持つ言葉は、本人の意思に関わらず、その内容を現実にさせてゆく。言霊の魔力は、直美に更なる欲求を与えた。
―欲しい
―もっと欲しい
―おっぱいをもみくちゃに揉んで
―もっともっと出して
―ああ、あれも飲んでみたらおいしいのかなぁ
「あ、はぁ」
艶を含んだ吐息が口から漏れる。だらしなく垂れた目尻は、しかし愉悦に浸りきった表情で、怒濤のように押し寄せる快楽への期待を膨らませていた。
「欲しい、よぉ」
―そう、何が欲しいの?
「もっと、おっぱい、出したぃ・・・」
―どうしてかしら?
「きもち、いいから・・・」
―じゃあ、もっと気持ちよくなるところを教えてあげる
―私の右手の触ってる所
―小さな穴があるでしょう?
―ここはどんな穴?
「せいりのときに、ちがでてくるところぉ・・・」
―それだけじゃないの
―とっても気持ちよくなれる場所
―女の子の大切な所
―私の大事な人にとっては、もっと大切な場所
―穴に指を入れてみて?
「こう? んっ!!」
声に導かれるまま、直美は性器を撫でていた右手の人差し指を、膣へと差し入れてゆく。すでにびっしょりと濡れているそこは、あっさりと一本の指を受け入れた。
「あああぁぁぁぁっ!」
527 白濁の巫女 sage 2009/05/15(金) 01:18:59 ID:CDit1FUi
指に絡み付くような肉のひだ、その全表面から快感が溢れ出す。思わず直美の体が弓なりに反れた。
「すごぃっ、しゅごいよおぉ!」
直美は差し込んだ指を前後し始め、そしてそれは段々と勢いを増してくる。性的欲求が彼女を本格的に突き動かし始めた。
開ききった陰部からはジュプジュプと淫らな音がたち、中から溢れ出て来た半透明の粘液が直美の右手に絡み付く。
「もっとぉ、もっとおっ!!」
少女は、とうとう狂ったように刺激を求め始めた。左手は胸への愛撫を再開する。ある程度絞り出すと一旦母乳はおさまったようで、左胸はこれ以上液体を噴き出さなかった。
それでも留まる所を知らない少女の性欲は、次の標的を右の乳房に定め、同じように荒々しく揉みしだく。
下半身はと言えば、今まで一本だった指を二本に増やそうとし、処女膜に遮られて、それでも無理矢理穴の中に指を入れようとしていた。
しかし、処女に指二本分の太さは許容出来るサイズを超えたものだった。
「うあぁぁぁぁ、ぃたぁぃ! 入らないよぉ!!」
―じれったいなら
―指をそろえて
―いっぺんに突っ込んじゃえば良いじゃない
都合良く、声が直美に話しかけた。
それに対し直美は喘ぎ声を上げつつ、ぼんやりとしか聞き取れなかったが、しかしはっきりと理解は出来た意見を受け入れる。
白濁した粘液にまみれた人差し指と中指を、肉欲への期待に震えながらも揃え、勢いをつけて処女膜に突き立てた。
「っあああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!!」
部屋に少女の絶叫が響く。
その激痛に。その快楽に。
「っ?!」
痛覚と自分の悲鳴が、直美の正気をわずかながら覚醒させた。瞳にわずかながら光が戻る。そして、意識が薄いせいでうすぼんやりとした視界の中、彼女はそれでもはっきりと
「・・・ぇえ」
自分の股間から
「・・・っうそ・・・・・・」
白い、破瓜の血が滴っているのを見た。
528 白濁の巫女 sage 2009/05/15(金) 01:20:04 ID:CDit1FUi
明らかに性液とは違う、粘度の薄い液体。本来は赤血球中のヘモグロビンによって赤く見えるはずのそれは、明らかに人外のものだった。
直美の理性がはっきりと覚醒する。
「いっ」
先ほどとは種類の違う息が漏れる。
―あら、気づいたのね
「いやっ・・・」
歯の根が噛み合ない。直美の口元が、カチカチと細かく連続する音を奏で始めた。
―ふふふっ
―あなたは
「嫌ぁっ」
少女の頬を、白い涙が伝う。
目の前の情景から、直美にはある程度自分の身に起きたことが把握出来ていた。
―もう
「嫌ああっ」
しかし、それを受け入れる恐怖が彼女を襲う。
それでも声は、嬉しそうに、嗤うように、そして残酷に少女に真実を告げた。
―人間じゃないのよ
「嫌ああああああああああああああああぁぁぁぁぁっっ!!!!!!」
紙を振り乱して、少女は大声を上げる。飛び散った白い涙が窓から入ってくる月明かりに照らされて、妖しくきらめいた。
絶叫が部屋の中を埋め尽くす。しかし、それが外に聞こえることは無かった。
何度も直美は叫んだ。しかし、視界を文字通り白く染める涙が、嫌でも彼女に現実を見せる。
やがて肺の中の空気をすべて吐き出して、直美の絹を裂くような悲鳴がおさまった頃、俯いた直美の中に、今まで合点がゆかなかったことの答えが流れ込んで来た。
―肌が白くなったのは、血液が白い液体に置き換わっていたから
―涙やあそこから出る液体が白みがかっているのも、白い血から生成されているから
―全身がこんなことになってしまったのは、やはりあの蛭のせい
―あの時私は血を奪われ、自然物である、本物の蛭の卵に邪気を詰めたものを体に入れられていた
―邪気が卵にカバーされて、体内から邪気を感じることはできなかった
―夜中、私の意識がない間に邪気は体を侵蝕した
―元あった体の組織は破壊され、新しく蛭のための組織に作り替えられた
―外皮だけはそのままにされた
―体内の邪気を覆い隠し、外から法力や巫力の影響を受けないために
―その時点で私はもう、邪気が感知出来なくなっていた
―私自身が『邪なるもの』になっていたから
―そして、思考には邪気が割り込むようになり、どんどん正常な意識を駆逐して行った
―蛭のために作り替えられた体は、意識を無視して発情するようになった
―「協会」に立ち寄った時に結界の所で感じた抵抗感は、体内の邪気が結界に引っかかりかけたから
―血液検査で異常がなかったのは、体液から元の血液と同じものを再構成したから
この時点でようやく、直美は
―そして
頭の中に聞こえてくる声だと思っていたものが
529 白濁の巫女 sage 2009/05/15(金) 01:20:49 ID:CDit1FUi
―もう邪気は完全に体を支配した
―あとは意識だけ
自分の思考であることに気がついた。
―この意識を邪気で塗りつぶせば、私は完全に蛭のためのものとなる
―抗わなきゃ
―受け入れなきゃ
―心まで妖になってはだめ
―気持ちいいことを貪りたい
―まずは心を落ち着けて
―胸から母乳が滴る所を想像して
―荒ぶる波が静かになる様子を想像して
―股間の秘裂から愛液があふれる所を想像して
―自分の信じる神の御姿を思い浮かべて
―自分に快楽を与えてくれる神の御姿を思い浮かべて
―その神はどこにおわす?
―その神は井戸の底におわす
―その神は何をしていらっしゃる?
―私の到着を今か今かと待ち望んでらっしゃる
―さあ行こう、神の御許へ
―私の神を受け入れに
叫び疲れて酸欠に陥った頭は朦朧とし、正常な意識はどんどんと薄くなって行く。時とともに侵蝕の度合いを高めて行く邪気の侵攻を押さえる力は、もう直美には残されていない。
しばらくの間、少女は俯いたまま動かなかった。その間、揉みしだかれて萎んでいた乳房に母乳が溜まり、もとの大きさまで膨らみを取り戻す。
再び少女が顔を上げた時、その瞳に今までのような意思の光は灯っておらず肉欲に濁り、口元はだらしなく歪み、かつてのような覇気はどこにも見ることは出来なかった。
代わりに漂うのは、見る者全てを狂わせるような妖艶さ、体の奥から滲み出る邪気、白濁した体液が放つ狂気の香り。
「・・・・・・行かなく・・・ちゃ」
ボソリと口元から声が漏れる。直美は、糸の切れたマリオネットのような動きで服を身に着けると、財布と携帯電話だけを持って部屋から出て行った。
時刻は午前4時を回った所。そろそろ初電が発車する時刻だった。
530 白濁の巫女 sage 2009/05/15(金) 01:23:28 ID:CDit1FUi
もっと早く終わる予定だったのに、書いていたら長くなってしまいました。
・・・もう少しだけお付き合いください。
>>491
これは素晴らしいですね! 本人の自覚が無いまま堕ちて行くのも魅力的です。
まだ完成しないのですが>>482からの続きです。
おそらく5レスほど消費します。
NGワード:白濁の巫女
525 白濁の巫女 sage 2009/05/15(金) 01:16:28 ID:CDit1FUi
目を覚ますと、外はまだ暗かった。時計がさす時間は午前二時。草木も眠るこの時間は、妖が一番活発化する時間でもある。
そして直美は、上体を起こしてすぐに異変に気がついた。
体が熱い。
ずっと温泉に浸かっていてのぼせたような、そんな熱さが彼女の体を支配していた。
そして、堪え難い疼きもまた、彼女の中で暴れ回っている。
「あっ、はぁっ・・・・・・」
何もしていないのに、艶を含んだ息が漏れる。それに驚いて手を口にやるが、
「んふぅっ?!」
手を動かしたことで肩が動き、ブラと乳首の間に生じた小さな摩擦。それが何倍にも増幅されたような感触となって、稲妻のように彼女の体を突き抜けた。
「いやぁ、なんでこんな・・・」
言いつつも、彼女の気づかぬうちに右手は股間に伸びていた。既にそこは湿り気を帯びており、指を這わすとぬるぬるとした感触がある。
下着越しの愛撫に、直美の体はビクビクと歓喜に震えていた。
左手はと言えば、同じように彼女の意思から離れ、乳房へと向かっている。
普段よりずっと重く、張っている乳房を、左手は突然、乱暴に揉み扱きだした。
「痛っ、きゃぁっ!?」
揉まれた左の果実から、芳醇な果汁が飛び出す。あっという間にブラはびしょ濡れになり、寝間着の上からも水分が確認出来る。真っ白な液体が、確かに彼女の中から分泌されていた。
「い、いやっ・・・いやぁっ」
自分の体に起きたことが信じられないと言うように、彼女は大きく首を横に振った。
―嫌、そんなはず無いでしょう?
ふと、頭の中に例の声が聞こえて来た。
―出してしまいなさいな、私のお乳
―出るときの乳首を擦るあの感触!
―出すときのあの幸福感!
―そしてその味!
「嫌っ、そんなの嫌ぁっ!!」
―さぁ、左手をもう一度握って
―きゅっときつく
―溜まったものを絞り出しましょう
「止めてぇ!」
しかし、本人の意思による制御を振り切った左手は、服の前面をはだけ、ブラを外し、直美の叫びもむなしく荒々しく乳房を鷲掴みにした。
526 白濁の巫女 sage 2009/05/15(金) 01:18:09 ID:CDit1FUi
「ぃっー!!」
小さい悲鳴が漏れた後、一瞬遅れて指の隙間から顔を出している乳頭から、粘性の高い白濁液が飛び出す。
この様子に擬音を当てるとしたら、ビュルッという表現が適切だろうか。飛び出した粘液は1mほどの距離を飛んで、布団の上に染みを作る。
直美の瞼の裏に火花が散った。正常な母乳より遥かに粘度の高い液体は乳腺を強く擦りあげるため、疼く体にとって大きすぎる刺激だった。一瞬気をやった直美に、再び声が囁きかける。
―ね、気持ちよかったでしょう?
―素直に認めよう?
―簡単な言葉で良い
―さあ、言ってみましょう?
圧倒的な性感、強すぎる刺激、心地よい虚脱感。
そんなものに彼女の理性は押し流されて行き、ついに
「気持ち・・・よかった・・・」
肯定の言葉が飛び出した。
肯定の意味を持つ言葉は、本人の意思に関わらず、その内容を現実にさせてゆく。言霊の魔力は、直美に更なる欲求を与えた。
―欲しい
―もっと欲しい
―おっぱいをもみくちゃに揉んで
―もっともっと出して
―ああ、あれも飲んでみたらおいしいのかなぁ
「あ、はぁ」
艶を含んだ吐息が口から漏れる。だらしなく垂れた目尻は、しかし愉悦に浸りきった表情で、怒濤のように押し寄せる快楽への期待を膨らませていた。
「欲しい、よぉ」
―そう、何が欲しいの?
「もっと、おっぱい、出したぃ・・・」
―どうしてかしら?
「きもち、いいから・・・」
―じゃあ、もっと気持ちよくなるところを教えてあげる
―私の右手の触ってる所
―小さな穴があるでしょう?
―ここはどんな穴?
「せいりのときに、ちがでてくるところぉ・・・」
―それだけじゃないの
―とっても気持ちよくなれる場所
―女の子の大切な所
―私の大事な人にとっては、もっと大切な場所
―穴に指を入れてみて?
「こう? んっ!!」
声に導かれるまま、直美は性器を撫でていた右手の人差し指を、膣へと差し入れてゆく。すでにびっしょりと濡れているそこは、あっさりと一本の指を受け入れた。
「あああぁぁぁぁっ!」
527 白濁の巫女 sage 2009/05/15(金) 01:18:59 ID:CDit1FUi
指に絡み付くような肉のひだ、その全表面から快感が溢れ出す。思わず直美の体が弓なりに反れた。
「すごぃっ、しゅごいよおぉ!」
直美は差し込んだ指を前後し始め、そしてそれは段々と勢いを増してくる。性的欲求が彼女を本格的に突き動かし始めた。
開ききった陰部からはジュプジュプと淫らな音がたち、中から溢れ出て来た半透明の粘液が直美の右手に絡み付く。
「もっとぉ、もっとおっ!!」
少女は、とうとう狂ったように刺激を求め始めた。左手は胸への愛撫を再開する。ある程度絞り出すと一旦母乳はおさまったようで、左胸はこれ以上液体を噴き出さなかった。
それでも留まる所を知らない少女の性欲は、次の標的を右の乳房に定め、同じように荒々しく揉みしだく。
下半身はと言えば、今まで一本だった指を二本に増やそうとし、処女膜に遮られて、それでも無理矢理穴の中に指を入れようとしていた。
しかし、処女に指二本分の太さは許容出来るサイズを超えたものだった。
「うあぁぁぁぁ、ぃたぁぃ! 入らないよぉ!!」
―じれったいなら
―指をそろえて
―いっぺんに突っ込んじゃえば良いじゃない
都合良く、声が直美に話しかけた。
それに対し直美は喘ぎ声を上げつつ、ぼんやりとしか聞き取れなかったが、しかしはっきりと理解は出来た意見を受け入れる。
白濁した粘液にまみれた人差し指と中指を、肉欲への期待に震えながらも揃え、勢いをつけて処女膜に突き立てた。
「っあああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!!」
部屋に少女の絶叫が響く。
その激痛に。その快楽に。
「っ?!」
痛覚と自分の悲鳴が、直美の正気をわずかながら覚醒させた。瞳にわずかながら光が戻る。そして、意識が薄いせいでうすぼんやりとした視界の中、彼女はそれでもはっきりと
「・・・ぇえ」
自分の股間から
「・・・っうそ・・・・・・」
白い、破瓜の血が滴っているのを見た。
528 白濁の巫女 sage 2009/05/15(金) 01:20:04 ID:CDit1FUi
明らかに性液とは違う、粘度の薄い液体。本来は赤血球中のヘモグロビンによって赤く見えるはずのそれは、明らかに人外のものだった。
直美の理性がはっきりと覚醒する。
「いっ」
先ほどとは種類の違う息が漏れる。
―あら、気づいたのね
「いやっ・・・」
歯の根が噛み合ない。直美の口元が、カチカチと細かく連続する音を奏で始めた。
―ふふふっ
―あなたは
「嫌ぁっ」
少女の頬を、白い涙が伝う。
目の前の情景から、直美にはある程度自分の身に起きたことが把握出来ていた。
―もう
「嫌ああっ」
しかし、それを受け入れる恐怖が彼女を襲う。
それでも声は、嬉しそうに、嗤うように、そして残酷に少女に真実を告げた。
―人間じゃないのよ
「嫌ああああああああああああああああぁぁぁぁぁっっ!!!!!!」
紙を振り乱して、少女は大声を上げる。飛び散った白い涙が窓から入ってくる月明かりに照らされて、妖しくきらめいた。
絶叫が部屋の中を埋め尽くす。しかし、それが外に聞こえることは無かった。
何度も直美は叫んだ。しかし、視界を文字通り白く染める涙が、嫌でも彼女に現実を見せる。
やがて肺の中の空気をすべて吐き出して、直美の絹を裂くような悲鳴がおさまった頃、俯いた直美の中に、今まで合点がゆかなかったことの答えが流れ込んで来た。
―肌が白くなったのは、血液が白い液体に置き換わっていたから
―涙やあそこから出る液体が白みがかっているのも、白い血から生成されているから
―全身がこんなことになってしまったのは、やはりあの蛭のせい
―あの時私は血を奪われ、自然物である、本物の蛭の卵に邪気を詰めたものを体に入れられていた
―邪気が卵にカバーされて、体内から邪気を感じることはできなかった
―夜中、私の意識がない間に邪気は体を侵蝕した
―元あった体の組織は破壊され、新しく蛭のための組織に作り替えられた
―外皮だけはそのままにされた
―体内の邪気を覆い隠し、外から法力や巫力の影響を受けないために
―その時点で私はもう、邪気が感知出来なくなっていた
―私自身が『邪なるもの』になっていたから
―そして、思考には邪気が割り込むようになり、どんどん正常な意識を駆逐して行った
―蛭のために作り替えられた体は、意識を無視して発情するようになった
―「協会」に立ち寄った時に結界の所で感じた抵抗感は、体内の邪気が結界に引っかかりかけたから
―血液検査で異常がなかったのは、体液から元の血液と同じものを再構成したから
この時点でようやく、直美は
―そして
頭の中に聞こえてくる声だと思っていたものが
529 白濁の巫女 sage 2009/05/15(金) 01:20:49 ID:CDit1FUi
―もう邪気は完全に体を支配した
―あとは意識だけ
自分の思考であることに気がついた。
―この意識を邪気で塗りつぶせば、私は完全に蛭のためのものとなる
―抗わなきゃ
―受け入れなきゃ
―心まで妖になってはだめ
―気持ちいいことを貪りたい
―まずは心を落ち着けて
―胸から母乳が滴る所を想像して
―荒ぶる波が静かになる様子を想像して
―股間の秘裂から愛液があふれる所を想像して
―自分の信じる神の御姿を思い浮かべて
―自分に快楽を与えてくれる神の御姿を思い浮かべて
―その神はどこにおわす?
―その神は井戸の底におわす
―その神は何をしていらっしゃる?
―私の到着を今か今かと待ち望んでらっしゃる
―さあ行こう、神の御許へ
―私の神を受け入れに
叫び疲れて酸欠に陥った頭は朦朧とし、正常な意識はどんどんと薄くなって行く。時とともに侵蝕の度合いを高めて行く邪気の侵攻を押さえる力は、もう直美には残されていない。
しばらくの間、少女は俯いたまま動かなかった。その間、揉みしだかれて萎んでいた乳房に母乳が溜まり、もとの大きさまで膨らみを取り戻す。
再び少女が顔を上げた時、その瞳に今までのような意思の光は灯っておらず肉欲に濁り、口元はだらしなく歪み、かつてのような覇気はどこにも見ることは出来なかった。
代わりに漂うのは、見る者全てを狂わせるような妖艶さ、体の奥から滲み出る邪気、白濁した体液が放つ狂気の香り。
「・・・・・・行かなく・・・ちゃ」
ボソリと口元から声が漏れる。直美は、糸の切れたマリオネットのような動きで服を身に着けると、財布と携帯電話だけを持って部屋から出て行った。
時刻は午前4時を回った所。そろそろ初電が発車する時刻だった。
530 白濁の巫女 sage 2009/05/15(金) 01:23:28 ID:CDit1FUi
もっと早く終わる予定だったのに、書いていたら長くなってしまいました。
・・・もう少しだけお付き合いください。
少女の日記
517 少女の日記(1/2) by491 sage 2009/05/14(木) 03:27:18 ID:6g6VeiUE
5月9日
由香里ちゃんと一緒に、初めての実験。
実験じゃないよ、モニターだよって由香里ちゃんは言うけど、私には実験、ううん、拷問ってかんじかな。
美容品なんだって話だけど、あんな気持ちの悪いの、わざわざ買って飲む人がいるとは思えない。
それに、飲んだ後はぼーっとして、あいだのことをよく憶えてなかったりしたし、ホントに悪い副作用とかないのかな?
あと十日は行かないとバイト代も出ないし、サイアクの気分。
美容になんてあんまり興味ないし、今のところは、バイトするよりも本でも読んだほうがずっとまし。
5月10日
またバイトに行く。
バイトの内容は簡単。
締め切った防音室みたいなところで、由香里ちゃんと二人で薬? を飲んだあと、しばらくそのままでいて、係の人から声をかけられたら終わり。
簡単だしバイト代は高いし、これであの薬がもうちょっとましな味ならよかったのに
5月11日
そういえば、私たちのほかにもモニターの応募者はいるのか、興味があったから聞いてみた。いるにはいるけど、調査の方針がどうとかで、一組ずつやることになっているんだとか。
なんでそんなややこしいことするんだろう?
実験が失敗したことを、知られないため、なぁんてね。
5月12日
最初はひどいバイトだったと思ってたけど、あのドロドロにも何だか慣れてきてしまった。
慣れてくると、ドロドロもなかなか味わい深く思えてくる。
最初は苦いだけだったけど、最近は甘いような、酸っぱいような。
おいしいとはいえないけど、なんだか飲みたくなってくる、そんな味かな。
5月13日
お薬を飲んだ後はしばらく暇だから、由香里ちゃんとおしゃべりするんだけど、その間はいつもより楽しい時間を過ごせるみたい。
まるでお酒を飲んだみたいだって、由香里ちゃんは言ってた。
私もお父さんに言われてお酒を飲んだことがあるけど、あんなに幸せな気分にはならなかったけどなぁ。
5月14日
最近、外を歩いていると違和感を感じる。
女の人から、振り返られたり、じっと見られたり。私は別に、いつもと変わらない格好のはずなんだけど。
もしかしたら、あのお薬のせいかも、と言ったら、由香里ちゃんには笑われた。
女の人にもてたってしょうがないじゃない、だって。
うーん、やっぱりただの自意識過剰かな?
518 少女の日記(2/2) by491 sage 2009/05/14(木) 03:30:39 ID:6g6VeiUE
5月15日
実は今日、由香里ちゃんにキスをしてしまった。それも、おふざけなんてものじゃなくて、完全に舌を入れるキス。
くちゅくちゅ、ちゅぱちゅぱ、って音を立てながら、お互いの体を撫で回して、あのままだったら本番? に行っちゃったかも。
でも、なんでそういうことになったのか、よく憶えてない。
不思議と違和感はないし、由香里ちゃんも恥ずかしそうだったけど嫌そうじゃなかったし、そのことは二人だけの内緒ということにした。
モニター担当のお姉さんも、気がついてたとは思うけど、何にも言わないでいてくれた。
あのお姉さん、とっても美人なんだよね。今度、お化粧の仕方とか教えてもらおうかな。
5月16日
由香里ちゃんとは、別の組でお薬を飲むようになった。
やっぱりあんなことしたのはまずかったんだろう。
新しいパートナーの子は、結菜ちゃん、という名前で、私より一つ年下だそうだ。
くるくるした目がとってもかわいらしくて、きっと美人になると思う。
今日からのバイトだったそうなので、緊張をほぐしてあげることにして、そんなにたいしたことはしないで終わった。
明日はバイトはお休みだけど、実はモニターのお姉さんからお誘いを受けて、特別にお化粧のレッスンをしてもらえることになった。
私の体が予想以上にお薬になじんだので、検査もかねて、ということらしい。
ただし、このことは、由香里ちゃんにも内緒。ちょっとかわいそうだけど、会社の機密に関わるから、と言われちゃったらしかたない。
ごめんね、由香里ちゃん。埋め合わせはきっとするからね。
5月17日
お姉さまと特別レッスン。なにがあったか、ここにはとうてい書き尽くせない。
今、私はとても幸せ。
世界中で、一番幸せな人間だって思う。
だから、これからいろんな人に、この幸せをわけてあげるの。
5月18日
今日はモニター中に、結菜ちゃんをイかせてあげた。
ちょっと気持ちよくしてあげるつもりでキスしたら、やりすぎちゃったらしい。
彼女はもう私に夢中。
お姉さま、って呼ばれるのはくすぐったいけど、あんまりかわいいから、お薬が体になじんだら、もっとすごいことしてあげるって約束してあげた。
バイトが終わってからは、由香里ちゃんが物欲しそうだったので、公園でいっぱいかわいがってあげた。
由香里ちゃんは結菜ちゃんに嫉妬してるみたいだったけど、私がオマンコいっぱいいじってあげたら、すぐに機嫌を直してくれたみたい。
今度、結菜ちゃんと一緒に楽しませてあげるって言ったら、とってもうれしそうにうなずいてくれたしね♪
5月19日
今日でバイトはおしまい。
それに、この日記もおしまいにすることにした。
だって、もうおうちに戻ってくるつもりはないんだもの。
これからの私は、お口から、おっぱいから、それからオマンコからも溢れてくるこの白いお薬を、女の子に分けてあげるために生きるの。
だから、この日記をもし読んだなら、私のことは心配しないで
きっとすぐに、
520 491 sage 2009/05/14(木) 03:33:39 ID:6g6VeiUE
以上小ネタ失礼しました。
かゆうま とかの日記ネタって、前にもあったっけ?
5月9日
由香里ちゃんと一緒に、初めての実験。
実験じゃないよ、モニターだよって由香里ちゃんは言うけど、私には実験、ううん、拷問ってかんじかな。
美容品なんだって話だけど、あんな気持ちの悪いの、わざわざ買って飲む人がいるとは思えない。
それに、飲んだ後はぼーっとして、あいだのことをよく憶えてなかったりしたし、ホントに悪い副作用とかないのかな?
あと十日は行かないとバイト代も出ないし、サイアクの気分。
美容になんてあんまり興味ないし、今のところは、バイトするよりも本でも読んだほうがずっとまし。
5月10日
またバイトに行く。
バイトの内容は簡単。
締め切った防音室みたいなところで、由香里ちゃんと二人で薬? を飲んだあと、しばらくそのままでいて、係の人から声をかけられたら終わり。
簡単だしバイト代は高いし、これであの薬がもうちょっとましな味ならよかったのに
5月11日
そういえば、私たちのほかにもモニターの応募者はいるのか、興味があったから聞いてみた。いるにはいるけど、調査の方針がどうとかで、一組ずつやることになっているんだとか。
なんでそんなややこしいことするんだろう?
実験が失敗したことを、知られないため、なぁんてね。
5月12日
最初はひどいバイトだったと思ってたけど、あのドロドロにも何だか慣れてきてしまった。
慣れてくると、ドロドロもなかなか味わい深く思えてくる。
最初は苦いだけだったけど、最近は甘いような、酸っぱいような。
おいしいとはいえないけど、なんだか飲みたくなってくる、そんな味かな。
5月13日
お薬を飲んだ後はしばらく暇だから、由香里ちゃんとおしゃべりするんだけど、その間はいつもより楽しい時間を過ごせるみたい。
まるでお酒を飲んだみたいだって、由香里ちゃんは言ってた。
私もお父さんに言われてお酒を飲んだことがあるけど、あんなに幸せな気分にはならなかったけどなぁ。
5月14日
最近、外を歩いていると違和感を感じる。
女の人から、振り返られたり、じっと見られたり。私は別に、いつもと変わらない格好のはずなんだけど。
もしかしたら、あのお薬のせいかも、と言ったら、由香里ちゃんには笑われた。
女の人にもてたってしょうがないじゃない、だって。
うーん、やっぱりただの自意識過剰かな?
518 少女の日記(2/2) by491 sage 2009/05/14(木) 03:30:39 ID:6g6VeiUE
5月15日
実は今日、由香里ちゃんにキスをしてしまった。それも、おふざけなんてものじゃなくて、完全に舌を入れるキス。
くちゅくちゅ、ちゅぱちゅぱ、って音を立てながら、お互いの体を撫で回して、あのままだったら本番? に行っちゃったかも。
でも、なんでそういうことになったのか、よく憶えてない。
不思議と違和感はないし、由香里ちゃんも恥ずかしそうだったけど嫌そうじゃなかったし、そのことは二人だけの内緒ということにした。
モニター担当のお姉さんも、気がついてたとは思うけど、何にも言わないでいてくれた。
あのお姉さん、とっても美人なんだよね。今度、お化粧の仕方とか教えてもらおうかな。
5月16日
由香里ちゃんとは、別の組でお薬を飲むようになった。
やっぱりあんなことしたのはまずかったんだろう。
新しいパートナーの子は、結菜ちゃん、という名前で、私より一つ年下だそうだ。
くるくるした目がとってもかわいらしくて、きっと美人になると思う。
今日からのバイトだったそうなので、緊張をほぐしてあげることにして、そんなにたいしたことはしないで終わった。
明日はバイトはお休みだけど、実はモニターのお姉さんからお誘いを受けて、特別にお化粧のレッスンをしてもらえることになった。
私の体が予想以上にお薬になじんだので、検査もかねて、ということらしい。
ただし、このことは、由香里ちゃんにも内緒。ちょっとかわいそうだけど、会社の機密に関わるから、と言われちゃったらしかたない。
ごめんね、由香里ちゃん。埋め合わせはきっとするからね。
5月17日
お姉さまと特別レッスン。なにがあったか、ここにはとうてい書き尽くせない。
今、私はとても幸せ。
世界中で、一番幸せな人間だって思う。
だから、これからいろんな人に、この幸せをわけてあげるの。
5月18日
今日はモニター中に、結菜ちゃんをイかせてあげた。
ちょっと気持ちよくしてあげるつもりでキスしたら、やりすぎちゃったらしい。
彼女はもう私に夢中。
お姉さま、って呼ばれるのはくすぐったいけど、あんまりかわいいから、お薬が体になじんだら、もっとすごいことしてあげるって約束してあげた。
バイトが終わってからは、由香里ちゃんが物欲しそうだったので、公園でいっぱいかわいがってあげた。
由香里ちゃんは結菜ちゃんに嫉妬してるみたいだったけど、私がオマンコいっぱいいじってあげたら、すぐに機嫌を直してくれたみたい。
今度、結菜ちゃんと一緒に楽しませてあげるって言ったら、とってもうれしそうにうなずいてくれたしね♪
5月19日
今日でバイトはおしまい。
それに、この日記もおしまいにすることにした。
だって、もうおうちに戻ってくるつもりはないんだもの。
これからの私は、お口から、おっぱいから、それからオマンコからも溢れてくるこの白いお薬を、女の子に分けてあげるために生きるの。
だから、この日記をもし読んだなら、私のことは心配しないで
きっとすぐに、
520 491 sage 2009/05/14(木) 03:33:39 ID:6g6VeiUE
以上小ネタ失礼しました。
かゆうま とかの日記ネタって、前にもあったっけ?
或る風紀委員長の受難
493 491 sage 2009/05/07(木) 01:28:25 ID:3yWQRdf6
>>484さんレスありがとうございます。
それじゃあちょっと投下。フタレズもの。
NGワード 或る風紀委員長の受難
494 或る風紀委員長の受難 sage 2009/05/07(木) 01:32:20 ID:3yWQRdf6
ここは、とある学園の放送室。
「だれもいない?」
「ええ、誰もいないです」
その天井の一角が外れ、ひょっこりと少女の首が姿を現す。
「それじゃあ、風子から降りてちょうだい」
天井裏から聞こえる声にうなずいて、少女は一度屋根裏へ引っ込む。
それから降りてきたのは、二人の少女。
先に降りてきたのが、ショートカットの快活な印象の少女。
その後に降りてきたのが、長いストレートの髪に眼鏡、いかにも委員長然とした少女で、しかもおあつらえむきに、『風紀委員』と書いた腕章までつけている。
委員長の方が、その長い髪についた大量のホコリをうっとうしそうに払いながら言った。
「ああ、まったくもう、髪がむちゃくちゃ。こんなことなら、風子、あなたみたいにショートにしておくんだったわ」
「駄目ですよぅ! キヨ先輩の艶やかロングは、パーフェクト委員長であるための必須条件なんですから、切ったら全国一千万の委員長マニアが悲しみます!!」
「ふざけてる場合じゃないのよ。…この学園で、蟲に憑かれていないのはもう私たちだけかも知れない」
如月風子に、水無月清美。片やそのマシンガントークで、1年にして学外にまで名を知られる、放送部のホープ。片や学園中で恐れられる、『ザ・風紀委員長』。
あらゆる点で対照的とも思える二人だが、なぜか風子が清美になついたのが始まりで、今やこの学園の風物詩として、自他共に認めるコンビとなっていた。いわく、「トラブルあるところ月月コンビあり」
とはいえ、さすが彼女たちも、こんな事件が学園に起こるとは思ってもみなかった。
異変はおそらく半月ほど前からはじまった。
学園に流行った風邪。
治った人間の周囲で、次々に起こる不純異性交遊の噂。
月月コンビの調査に進展のないまま、ついに、今日の朝礼でそれは起こった。
体育館に集められた全校生徒。その半数近くが、突如として残りの半数を襲い始めたのだ。
鍵のかけられた体育館は、悲鳴と嬌声の飛び交う修羅場と化した。
それも、ただレイプしようとするのではない。
彼らは口や、あるいは秘部から得体の知れない蟲を吐き出し、それを相手に寄生させていったのだ。
寄生された相手は、襲われる側から襲う側に立場を変え、次の犠牲者を追い求めた。
なんとか逃げ延びた生徒たちも、校庭で、正門で、あらゆる脱出ルートで待ちかまえる教師たちに捉えられ、次々に蟲を植え付けられていった。
そうして、まるでゾンビ映画のように、瞬く間に学園中が人外の手に落ちてしまったのだ。
「この情報化社会に、携帯ダメ、ふつうの電話もダメ、インターネットもダメなんて状況が来るなんて、思いもしなかったわ」
「まさに情報ハザードですね、先輩」
「言葉を替えたって状況は変わらないわよ。ケーブルを切断できるネットはともかく、
携帯のほうは大問題。おそらく、アンテナがどうにかなっちゃったってことだわ。
昨日まで通じてたものが、あの蟲の蜂起と一緒に通じなくなった。つまり学外にも、
蟲に寄生された人間がいるかもしれないってことなのよ!」
「わかってますってば。だからこうやって、放送室にあるはずの、ふるーいラジオ無線機を探しにきたんじゃないですか」
そう、この放送室へ逃げ込んだのは、放送部員である風子の発案だった。というよりも、蟲に取り憑かれた生徒たちに襲われていた清美を、彼女が救出したのである。
「おまけに外から開けられない鍵はあるし、貯めこんでた食べ物はあるし、籠城準備もばっちりOKですね、先輩♪」
「できれば、町の外へ逃げ出したかったんだけど、ね」
「なに言ってるんですか先輩。さっきまで、『こんな破廉恥なこと、お釈迦様が許しても、風紀委員長の私は許さない!』って鼻息荒くしてたクセに」
言われて清美は顔を赤くした。免疫のない彼女は、目の前で繰り広げられる乱交パーティーに錯乱してしまったのだ。
けれど、今は優先して守るべき後輩もいる。無茶はできなかった。
「ともかく、今は無線機を探すことが先決よ。風子はスタジオを。わたしは準備室を調べるわ」
495 或る風紀委員長の受難 sage 2009/05/07(木) 01:34:14 ID:3yWQRdf6
…
しばらく捜索を続けたものの、無線機は見つからなかった。
いったんあきらめて風子に声をかけようと、清美はスタジオの扉を開けた。
風子は部屋の隅にしゃがみこんで、積み上げられたがらくたをあさっている。
「準備室のほうには見あたらなかったわ。こっちはどう?」
その声に、やっと清美が入ってきたことに気がついたらしい。風子は振り返って、言った。
「そうですか…でも、見てください、ホラ、ここ」
風子の指さすがらくたの山。何の気なしに近づいて、風子の肩越しにのぞきこむ。しかし、がらくたはがらくたにしか見えない。
「これは、無線機じゃないわよ。私にだってそのくらいわかる。ちょっと休憩してから続けましょう?」
無線機はないのかもしれない、とは言えなかった。風子を不安にしたくはなかったのだ。
「ねえ、先輩」
風子が言って、すうっと立ち上がる。
いつもの、おしゃべりな風子のはずなのに、どこか奇妙な感じがして、清美は思わず一歩後ずさってしまう。
風子が、笑った。その笑顔はまるで。
「ほんとはね、先輩。無線機なんて、ここにはないんですよ」
蟲に取り憑かれた人間、そのものだった。
「風子、あなたも、なの…? でもどうして…」
「どうして、先輩をここに連れてきたか、ですか?」
にたり、と笑みが深くなる。
「決まってるじゃないですか。先輩を、独り占めにするためです!!」
風子が飛びかかるのと、清美が飛び退いてスタジオの扉に向かったのはほぼ同時だった。扉にしがみついた清美の脚に、風子がしがみつく。
「は、放して!」
脚をばたつかせるものの、風子はその華奢な体からは想像もつかないような力で清美を引きずり倒した。
風子が清美の体に馬乗りになる。見上げた風子の顔は、欲情にぎらつき、そしてそれを向けられた相手が清美であることは明白だった。
「さあ、先輩の体を見せてもらおうかなぁ~」
声だけは昨日までの風子と変わらないその生き物が、清美の制服に手をかける。
ビリビリッ!!
人ならざるその力に、制服はあっさりと破れてしまう。こぼれだした清美のブラを、これまた難なく引きちぎる。
「わあ、先輩ったら、思ってたよりずっと巨乳だったんですね♪」
「ひィ、や、やめて! お願い、正気に戻って!」
「しかも、とっても綺麗な形♪」
風子が乳房に顔を寄せ、
「嫌あぁぁァ!」
乳首に吸い付いた。
嫌悪感に身をよじる清美はただ、やめて、という言葉を繰り返すばかりだ。
「やだなあ、やめるわけ無いじゃないですか。わたし、この蟲さんたちが来るずっと前から、先輩のこと、こうしたいって思ってたんですよ? だから、ほかの子には絶対に先輩を渡したくなかったんです」
自分の腹をいとおしげに撫で回し、さらにその下、スカートの中へと、腕を潜り込ませていく。
クチュ、クチュという水音が、防音措置の施された室内に響いた。
「先輩、見てください。私がどれだけ、先輩のことを想っていたかを!!」
496 或る風紀委員長の受難 sage 2009/05/07(木) 01:36:28 ID:3yWQRdf6
ブチュ、ズチュウゥッ!!
風子の秘所を押し開いて、それが姿を現した。
節くれ立った白くぶよぶよの体、その体のあちこちからは細い触手が伸び、全体はぬらぬらと濡れ光っている。どことなく幼さの抜けない風子の体とその物体は、あまりにミスマッチで、現実離れしていた。
「先輩のことを想っていたら、こんなに大きくなっちゃったんですよ。さあ、先輩もこれで、気持ちよくなってくださいね♪」
「いや、私そんな、こんなのが初めてなんて嫌、いやよぉ!!」
「先輩ったら、処女だったんですか。じゃあ、痛くないようにおまじないをしてあげますからね~」
注射を嫌がる子どもをあやすように言って、蟲の体をなでまわす。蟲が、さらに濃い粘液をはき出した。それを手ですくい取った風子は、
「あン、これ、私も気持ちいいよぉ。ほら、先輩。先輩も痛くなくなるお薬ですよ~」
「!!!!」
清美のヴァギナに塗り込める。
清美は嫌悪感に首を振り、そして自分の体の異変に気がついた。
「な、なにこれぇ…? 体が、あついぃ…」
「そうでしょう? これからもっと気持ちよくなりますからね」
そう言っているうちにも、清美の体の火照りはどんどん強くなっていく。
「こんなの、こんなの嘘よ、こんなに…」
「じゃあ、嘘かどうか試してみましょうね♪」
言うなり、巨大な蟲が突きこまれる。
「んあアアああああッ!」
清美の喉から絞り出された叫びは、けれど、痛みがもたらしたものではなかった。
「あ、あ、あぅぅぅン!」
体がぴんと張り詰め、ビクン、ビクンと痙攣する。一瞬飛んだ意識が戻ってきて、事実を認識する。自分が紛れもなく、快感に登りつめてしまったことを。
「先輩ったら、入れただけでイっちゃうなんて、とってもエッチなんだから♪」
ズン!! ズンッ!!
「あぅぅん!! あヒいいん!!!」
リズミカルに奥を小突くたび、清美は絶頂に達して声を上げる。
「どうです? 気持ちいいでしょう?」
風子の言葉に返す余裕もなく、がくがくと体を震わせる。それを肯定ととった風子は、ますます激しく腰をグラインドさせる。
「あ、もうすぐでちゃいますよぉ。私の蟲さん、先輩に種付けしちゃいます♪」
膣の中で、蟲がいっそうその体を大きくする。清美はもはやその快楽に翻弄されるままだった。
「あう、む、蟲、蟲が来ちゃう、私のオマンコ、蟲が憑いちゃうぅ! いや、嫌なのに、気持ちイイ! ああ、イク、イっちゃう!!」
「先輩、受け取って!!」
ビュルルゥッ! ビュルウウウゥ!!
蟲の体が粘液を噴出し、清美の脳を焼く。それと同時に、明らかに形を持った存在が、風子の蟲の体を通り、そして清美の膣の一番奥へ…
「ああァん、私の子宮に、蟲が来てる! 気持ちいい蟲さん、キてるぅ!!」
子宮に蟲が着床し、それが自分の体に同化していくのがわかる。新たな母胎を見つけた蟲の喜びが伝わってくる。
「ああ… 私、蟲になっちゃったぁ♪」
呆然と呟き、清美は快楽の残滓に身を委ねるのだった。
497 或る風紀委員長の受難 sage 2009/05/07(木) 01:44:11 ID:3yWQRdf6
完全に蟲の虜になった清美を見下ろし、風子は満足げにほほえんだ。
「うふふ… これで先輩と、ずうっと一緒にいられる。ここで永遠に、二人だけで快楽を貪るの」
「残念ながら、そうはいかないわよ」
組み敷かれたまま、荒い息をついていたはずの清美が起き上がる。秘部はつながったままで、だ。
必然的に、風子と上下が入れ替わる形になる。
「せ、先輩?」
なにかがおかしい。そう思って清美の顔をのぞき込む。と。
「ふ、フフ、フフフフ……」
清美の目に、危険な光が点っていた。
「私は風紀委員長、この学園の風紀の乱れは許さない…」
清美の腰がくねり、萎えかけていた風子の蟲に快感を送り込む。
その絶妙な動きに、蟲は清美の中でみるみるうちに硬さをとりもどしていく。
「ちょ、あン、先輩? なんか、言ってることとやってることが、ああン、かみ合ってないですよ?!」
危険を感じた風子は逃げようとするが、清美の押さえつける力にまったく歯がたたない。その力は確かに、蟲に憑かれたもの特有のもの。
けれど彼女の瞳には、外のゾンビたちのような虚ろな光はまったくない。
むしろ、蟲に憑かれた人間に啖呵を切っていたときの、エンジン全開、風紀委員魂に燃えさかる炎が、瞳のなかにありありと浮かんでいる。
「蟲に憑かれた私たちには、蟲を増やす使命があるのよッ! それが私たちの規範であり校則、いいえッ! もはや私こそ校則、つまり私イズジャスティス!!」
「ああもう、文法めちゃくちゃです、先輩ぃ!」
「正義よッ、風子!! セックスイズ正義、ラブアンドピース!! その正義を守らずに二人きりでいちゃいちゃしようだなんて、お釈迦様が許しても、風紀委員長たるこの私が許さない!!!」
清美の膣が蠕動し、蟲にさらなる淫液の分泌を促す。風子に憑いていたはずの蟲はもはや、清美の思うがままに風子に快感を送り込む器官と化していた。
「あひゃぁ! 先輩、さっきまでと言ってることが、ぎゃ、逆ですよぉ…」
「さっきはさっき、今は今! 見てなさい、蟲に憑かれた私の超絶テク!! あなたのその性根をたたき直してあげるッ!!」
鼻息荒く、風子にのしかかる。
「あン、せんぱい、これ、あこがれてたシチュだけど、なんか違うぅ」
「おだまりなさい、この雌豚!!」
「ひぁん、あ、い、イク、もうイっちゃうぅ!」
…こうして結局、風子も蟲の繁殖のために走り回ることになりましたとさ。
「ほら、今日のノルマ、まだ達成して無いじゃない。いまからでも遅くないわ。私がついて行ってあげるから、レッツ寄生!」
「え~ん、私は先輩とエッチしたいのに~」
どっとはらい
498 491 sage 2009/05/07(木) 01:47:24 ID:3yWQRdf6
以上。お目汚し失礼しました。
最後が変なテンションなのは見逃して。
>>484さんレスありがとうございます。
それじゃあちょっと投下。フタレズもの。
NGワード 或る風紀委員長の受難
494 或る風紀委員長の受難 sage 2009/05/07(木) 01:32:20 ID:3yWQRdf6
ここは、とある学園の放送室。
「だれもいない?」
「ええ、誰もいないです」
その天井の一角が外れ、ひょっこりと少女の首が姿を現す。
「それじゃあ、風子から降りてちょうだい」
天井裏から聞こえる声にうなずいて、少女は一度屋根裏へ引っ込む。
それから降りてきたのは、二人の少女。
先に降りてきたのが、ショートカットの快活な印象の少女。
その後に降りてきたのが、長いストレートの髪に眼鏡、いかにも委員長然とした少女で、しかもおあつらえむきに、『風紀委員』と書いた腕章までつけている。
委員長の方が、その長い髪についた大量のホコリをうっとうしそうに払いながら言った。
「ああ、まったくもう、髪がむちゃくちゃ。こんなことなら、風子、あなたみたいにショートにしておくんだったわ」
「駄目ですよぅ! キヨ先輩の艶やかロングは、パーフェクト委員長であるための必須条件なんですから、切ったら全国一千万の委員長マニアが悲しみます!!」
「ふざけてる場合じゃないのよ。…この学園で、蟲に憑かれていないのはもう私たちだけかも知れない」
如月風子に、水無月清美。片やそのマシンガントークで、1年にして学外にまで名を知られる、放送部のホープ。片や学園中で恐れられる、『ザ・風紀委員長』。
あらゆる点で対照的とも思える二人だが、なぜか風子が清美になついたのが始まりで、今やこの学園の風物詩として、自他共に認めるコンビとなっていた。いわく、「トラブルあるところ月月コンビあり」
とはいえ、さすが彼女たちも、こんな事件が学園に起こるとは思ってもみなかった。
異変はおそらく半月ほど前からはじまった。
学園に流行った風邪。
治った人間の周囲で、次々に起こる不純異性交遊の噂。
月月コンビの調査に進展のないまま、ついに、今日の朝礼でそれは起こった。
体育館に集められた全校生徒。その半数近くが、突如として残りの半数を襲い始めたのだ。
鍵のかけられた体育館は、悲鳴と嬌声の飛び交う修羅場と化した。
それも、ただレイプしようとするのではない。
彼らは口や、あるいは秘部から得体の知れない蟲を吐き出し、それを相手に寄生させていったのだ。
寄生された相手は、襲われる側から襲う側に立場を変え、次の犠牲者を追い求めた。
なんとか逃げ延びた生徒たちも、校庭で、正門で、あらゆる脱出ルートで待ちかまえる教師たちに捉えられ、次々に蟲を植え付けられていった。
そうして、まるでゾンビ映画のように、瞬く間に学園中が人外の手に落ちてしまったのだ。
「この情報化社会に、携帯ダメ、ふつうの電話もダメ、インターネットもダメなんて状況が来るなんて、思いもしなかったわ」
「まさに情報ハザードですね、先輩」
「言葉を替えたって状況は変わらないわよ。ケーブルを切断できるネットはともかく、
携帯のほうは大問題。おそらく、アンテナがどうにかなっちゃったってことだわ。
昨日まで通じてたものが、あの蟲の蜂起と一緒に通じなくなった。つまり学外にも、
蟲に寄生された人間がいるかもしれないってことなのよ!」
「わかってますってば。だからこうやって、放送室にあるはずの、ふるーいラジオ無線機を探しにきたんじゃないですか」
そう、この放送室へ逃げ込んだのは、放送部員である風子の発案だった。というよりも、蟲に取り憑かれた生徒たちに襲われていた清美を、彼女が救出したのである。
「おまけに外から開けられない鍵はあるし、貯めこんでた食べ物はあるし、籠城準備もばっちりOKですね、先輩♪」
「できれば、町の外へ逃げ出したかったんだけど、ね」
「なに言ってるんですか先輩。さっきまで、『こんな破廉恥なこと、お釈迦様が許しても、風紀委員長の私は許さない!』って鼻息荒くしてたクセに」
言われて清美は顔を赤くした。免疫のない彼女は、目の前で繰り広げられる乱交パーティーに錯乱してしまったのだ。
けれど、今は優先して守るべき後輩もいる。無茶はできなかった。
「ともかく、今は無線機を探すことが先決よ。風子はスタジオを。わたしは準備室を調べるわ」
495 或る風紀委員長の受難 sage 2009/05/07(木) 01:34:14 ID:3yWQRdf6
…
しばらく捜索を続けたものの、無線機は見つからなかった。
いったんあきらめて風子に声をかけようと、清美はスタジオの扉を開けた。
風子は部屋の隅にしゃがみこんで、積み上げられたがらくたをあさっている。
「準備室のほうには見あたらなかったわ。こっちはどう?」
その声に、やっと清美が入ってきたことに気がついたらしい。風子は振り返って、言った。
「そうですか…でも、見てください、ホラ、ここ」
風子の指さすがらくたの山。何の気なしに近づいて、風子の肩越しにのぞきこむ。しかし、がらくたはがらくたにしか見えない。
「これは、無線機じゃないわよ。私にだってそのくらいわかる。ちょっと休憩してから続けましょう?」
無線機はないのかもしれない、とは言えなかった。風子を不安にしたくはなかったのだ。
「ねえ、先輩」
風子が言って、すうっと立ち上がる。
いつもの、おしゃべりな風子のはずなのに、どこか奇妙な感じがして、清美は思わず一歩後ずさってしまう。
風子が、笑った。その笑顔はまるで。
「ほんとはね、先輩。無線機なんて、ここにはないんですよ」
蟲に取り憑かれた人間、そのものだった。
「風子、あなたも、なの…? でもどうして…」
「どうして、先輩をここに連れてきたか、ですか?」
にたり、と笑みが深くなる。
「決まってるじゃないですか。先輩を、独り占めにするためです!!」
風子が飛びかかるのと、清美が飛び退いてスタジオの扉に向かったのはほぼ同時だった。扉にしがみついた清美の脚に、風子がしがみつく。
「は、放して!」
脚をばたつかせるものの、風子はその華奢な体からは想像もつかないような力で清美を引きずり倒した。
風子が清美の体に馬乗りになる。見上げた風子の顔は、欲情にぎらつき、そしてそれを向けられた相手が清美であることは明白だった。
「さあ、先輩の体を見せてもらおうかなぁ~」
声だけは昨日までの風子と変わらないその生き物が、清美の制服に手をかける。
ビリビリッ!!
人ならざるその力に、制服はあっさりと破れてしまう。こぼれだした清美のブラを、これまた難なく引きちぎる。
「わあ、先輩ったら、思ってたよりずっと巨乳だったんですね♪」
「ひィ、や、やめて! お願い、正気に戻って!」
「しかも、とっても綺麗な形♪」
風子が乳房に顔を寄せ、
「嫌あぁぁァ!」
乳首に吸い付いた。
嫌悪感に身をよじる清美はただ、やめて、という言葉を繰り返すばかりだ。
「やだなあ、やめるわけ無いじゃないですか。わたし、この蟲さんたちが来るずっと前から、先輩のこと、こうしたいって思ってたんですよ? だから、ほかの子には絶対に先輩を渡したくなかったんです」
自分の腹をいとおしげに撫で回し、さらにその下、スカートの中へと、腕を潜り込ませていく。
クチュ、クチュという水音が、防音措置の施された室内に響いた。
「先輩、見てください。私がどれだけ、先輩のことを想っていたかを!!」
496 或る風紀委員長の受難 sage 2009/05/07(木) 01:36:28 ID:3yWQRdf6
ブチュ、ズチュウゥッ!!
風子の秘所を押し開いて、それが姿を現した。
節くれ立った白くぶよぶよの体、その体のあちこちからは細い触手が伸び、全体はぬらぬらと濡れ光っている。どことなく幼さの抜けない風子の体とその物体は、あまりにミスマッチで、現実離れしていた。
「先輩のことを想っていたら、こんなに大きくなっちゃったんですよ。さあ、先輩もこれで、気持ちよくなってくださいね♪」
「いや、私そんな、こんなのが初めてなんて嫌、いやよぉ!!」
「先輩ったら、処女だったんですか。じゃあ、痛くないようにおまじないをしてあげますからね~」
注射を嫌がる子どもをあやすように言って、蟲の体をなでまわす。蟲が、さらに濃い粘液をはき出した。それを手ですくい取った風子は、
「あン、これ、私も気持ちいいよぉ。ほら、先輩。先輩も痛くなくなるお薬ですよ~」
「!!!!」
清美のヴァギナに塗り込める。
清美は嫌悪感に首を振り、そして自分の体の異変に気がついた。
「な、なにこれぇ…? 体が、あついぃ…」
「そうでしょう? これからもっと気持ちよくなりますからね」
そう言っているうちにも、清美の体の火照りはどんどん強くなっていく。
「こんなの、こんなの嘘よ、こんなに…」
「じゃあ、嘘かどうか試してみましょうね♪」
言うなり、巨大な蟲が突きこまれる。
「んあアアああああッ!」
清美の喉から絞り出された叫びは、けれど、痛みがもたらしたものではなかった。
「あ、あ、あぅぅぅン!」
体がぴんと張り詰め、ビクン、ビクンと痙攣する。一瞬飛んだ意識が戻ってきて、事実を認識する。自分が紛れもなく、快感に登りつめてしまったことを。
「先輩ったら、入れただけでイっちゃうなんて、とってもエッチなんだから♪」
ズン!! ズンッ!!
「あぅぅん!! あヒいいん!!!」
リズミカルに奥を小突くたび、清美は絶頂に達して声を上げる。
「どうです? 気持ちいいでしょう?」
風子の言葉に返す余裕もなく、がくがくと体を震わせる。それを肯定ととった風子は、ますます激しく腰をグラインドさせる。
「あ、もうすぐでちゃいますよぉ。私の蟲さん、先輩に種付けしちゃいます♪」
膣の中で、蟲がいっそうその体を大きくする。清美はもはやその快楽に翻弄されるままだった。
「あう、む、蟲、蟲が来ちゃう、私のオマンコ、蟲が憑いちゃうぅ! いや、嫌なのに、気持ちイイ! ああ、イク、イっちゃう!!」
「先輩、受け取って!!」
ビュルルゥッ! ビュルウウウゥ!!
蟲の体が粘液を噴出し、清美の脳を焼く。それと同時に、明らかに形を持った存在が、風子の蟲の体を通り、そして清美の膣の一番奥へ…
「ああァん、私の子宮に、蟲が来てる! 気持ちいい蟲さん、キてるぅ!!」
子宮に蟲が着床し、それが自分の体に同化していくのがわかる。新たな母胎を見つけた蟲の喜びが伝わってくる。
「ああ… 私、蟲になっちゃったぁ♪」
呆然と呟き、清美は快楽の残滓に身を委ねるのだった。
497 或る風紀委員長の受難 sage 2009/05/07(木) 01:44:11 ID:3yWQRdf6
完全に蟲の虜になった清美を見下ろし、風子は満足げにほほえんだ。
「うふふ… これで先輩と、ずうっと一緒にいられる。ここで永遠に、二人だけで快楽を貪るの」
「残念ながら、そうはいかないわよ」
組み敷かれたまま、荒い息をついていたはずの清美が起き上がる。秘部はつながったままで、だ。
必然的に、風子と上下が入れ替わる形になる。
「せ、先輩?」
なにかがおかしい。そう思って清美の顔をのぞき込む。と。
「ふ、フフ、フフフフ……」
清美の目に、危険な光が点っていた。
「私は風紀委員長、この学園の風紀の乱れは許さない…」
清美の腰がくねり、萎えかけていた風子の蟲に快感を送り込む。
その絶妙な動きに、蟲は清美の中でみるみるうちに硬さをとりもどしていく。
「ちょ、あン、先輩? なんか、言ってることとやってることが、ああン、かみ合ってないですよ?!」
危険を感じた風子は逃げようとするが、清美の押さえつける力にまったく歯がたたない。その力は確かに、蟲に憑かれたもの特有のもの。
けれど彼女の瞳には、外のゾンビたちのような虚ろな光はまったくない。
むしろ、蟲に憑かれた人間に啖呵を切っていたときの、エンジン全開、風紀委員魂に燃えさかる炎が、瞳のなかにありありと浮かんでいる。
「蟲に憑かれた私たちには、蟲を増やす使命があるのよッ! それが私たちの規範であり校則、いいえッ! もはや私こそ校則、つまり私イズジャスティス!!」
「ああもう、文法めちゃくちゃです、先輩ぃ!」
「正義よッ、風子!! セックスイズ正義、ラブアンドピース!! その正義を守らずに二人きりでいちゃいちゃしようだなんて、お釈迦様が許しても、風紀委員長たるこの私が許さない!!!」
清美の膣が蠕動し、蟲にさらなる淫液の分泌を促す。風子に憑いていたはずの蟲はもはや、清美の思うがままに風子に快感を送り込む器官と化していた。
「あひゃぁ! 先輩、さっきまでと言ってることが、ぎゃ、逆ですよぉ…」
「さっきはさっき、今は今! 見てなさい、蟲に憑かれた私の超絶テク!! あなたのその性根をたたき直してあげるッ!!」
鼻息荒く、風子にのしかかる。
「あン、せんぱい、これ、あこがれてたシチュだけど、なんか違うぅ」
「おだまりなさい、この雌豚!!」
「ひぁん、あ、い、イク、もうイっちゃうぅ!」
…こうして結局、風子も蟲の繁殖のために走り回ることになりましたとさ。
「ほら、今日のノルマ、まだ達成して無いじゃない。いまからでも遅くないわ。私がついて行ってあげるから、レッツ寄生!」
「え~ん、私は先輩とエッチしたいのに~」
どっとはらい
498 491 sage 2009/05/07(木) 01:47:24 ID:3yWQRdf6
以上。お目汚し失礼しました。
最後が変なテンションなのは見逃して。
白濁の巫女1
474 名無しさん@ピンキー sage 2009/05/04(月) 23:44:34 ID:npJjdDRn
唐突に思いついたネタでSS書いてみた。書きかけだけど。
そう言う訳で、半分ほど投下させていただきます。
・要素 巫女、蛭、肉体侵蝕→精神侵蝕
・NGワード 白濁の巫女
475 白濁の巫女 sage 2009/05/04(月) 23:47:36 ID:npJjdDRn
ある古い井戸がある。
大昔、まだ妖と呼ばれるようなモノが蔓延っていた頃、その井戸に一匹の鬼が封じられた。
それから水は涸れ、井戸の周りには邪気が立ちこめ、人はそれから逃げるように住処を変えた。
そして、いつしかその井戸の存在は忘れ去られていった。
時は現代。封じられた井戸へと近づく影が一つ。
「はぁ、はぁ・・・まさか途中が崖になってるなんて・・・今までロッククライミングなんてしたことなかったのにぃ」
今は私有地となっている、田舎の山の中腹にその井戸があった。
その山の中の崖を登ったばかりの人影、年の頃は16から17のあどけなさがまだ残る顔をした少女は、汚れた手で自らの頬をたたく。
「シャキッとしろ、私。これから封印をやり直さなきゃいけないんだから」
少女の瞳には、強い意志の光が宿っていた。
少女の名は伊上直美。
日本中の、巫術や法術などの特殊能力を持った巫女を束ねる組織「協会」の一員である。
全国各地から寄せられる怪奇現象の解決のために人員を派遣している組織だが、この件についてはそうではなかった。
「協会」に保管出来ないような邪なるものが全国にはいくつか存在し、それについては数年ごとに封印を重ねがけする、またはやり直すということをしている。
直美が向かっているのもその一つで、50年に一度は封印をやり直さねばならない代物だった。
476 白濁の巫女 sage 2009/05/04(月) 23:52:13 ID:npJjdDRn
歩を進める直美の周りに邪気が立ちこめてきた。そろそろ目的地が近いらしい。
「よし」
少女は背負っていたナップザックを地に降ろし、中から巫女装束と禊のための道具を取り出す。
少女の周りに円形に塩を撒き、玉串を振るうと、塩で描いた円の中から邪気が消えた。
今まで着ていた登山者然とした服を脱ぐと、ダボついた服に隠されていた形の良い双房がふるりと揺れ、白くきめの細かい素肌が外気に触れる。
細身の体には余計な脂肪はついておらず、見るものに美しいという感想を抱かせるが、所作に残る幼さに、この者がまだ子供であることを気づかされる。
少女は下着だけの姿になると、巫女装束を身につけた。
玉串を持ったままナップザックを背負い、直美は再び歩き出す。
しばらく行くと、一度生した苔が枯れたままくっついていて、その上から古びた注連縄(しめなわ)が巻かれているボロボロの石の井戸が見えてきた。普段は見えない邪気が見えてしまうのではないかと思うほどに、その辺りの空気は淀んでいる。すでに空は赤く染まっていた。
「聞いてたより凄い気がする・・・早く祓えるだけ邪気を祓って、封印をかけ直さなくちゃ」
自分に言い聞かせるように呟くと、直美は井戸の周辺に塩を撒き始める。
そんな彼女に忍び寄る小さな影があった。それは強烈な邪気を放っていたが、周囲の邪気の濃さ故に、その空間内に目立つこと無く存在していた。
「痛っ!」
塩を撒いていた少女の手が止まる。強烈な痛みを感じた右膝の裏を見ると、そこには
「きゃぁっ!! 気持ち悪い!!」
丸っこい、白い色をした蛭が直美に噛み付いていた。大きさは少女の握りこぶしの半分ほど。蛭にしては異常に大きい。
少女から血を吸っているのだろう、真っ白な蛭の体が、ゆっくりではあるがだんだんとピンク色になってゆく。
「は、離れろっ!」
直美は掴んでいた塩を蛭に投げつけ、自身の体から法力を放つ。
妖や邪なる者を祓う効果のある力によって、蛭はすぐに少女からはがれ落ち、そのまま地面に溶けるようにして消えてしまった。
蛭に対する嫌悪感から慌てて力を使用した直美は、肩で息をついていた。蛭に血を取られたのも相まって、体力を消費していたのだろう。
ナップザックから小さな応急セットを取り出し、傷口を消毒、清水で清め祓い、絆創膏を貼ったのち、その場に腰を下ろした。
「あぁ・・・なんだかフラフラする・・・増血剤なんて持ってきてないし、さっさと終わらせて早く帰ろう」
しかし、彼女の気分が悪いのは貧血と体力の消耗だけではなかった。
禊も済ませ、巫女装束をまとっている直美は、概念的には『清いもの』である。
それにも関わらず、蛭に噛み付かれた。そしてその蛭が法力で消滅した、ということは蛭は『不浄のもの』であったということであり、
彼女の禊や装備に何らかの不備があったことを示唆している。それに伴う不安が、彼女の精神を不安定にしていた。
477 白濁の巫女 sage 2009/05/04(月) 23:52:39 ID:npJjdDRn
「協会」の中でも指折りの実力を持った直美の封印の儀はすぐに終わった。
既に暗くなっている山を下り、人目につかない所で元の服に着替えると、携帯電話を取り出し「協会」本部の彼女の先輩へと、井戸の再封印が終わった旨を伝えた。そして、蛭に噛まれたことも相談する。
「実は儀式を始める前に大きな白い蛭に噛まれちゃって・・・法力で消えたので多分妖か何かだと思うんですけど、なんだかそれがショックで・・・それまでの手順でどこか失敗してたかも知れないと思うと・・・」
「あらそう? おかしいわね、直美ちゃんの禊とか、いつも見てるけど完璧よ。なんで妖が触れられたのかしら。不浄のものは清きものには触れられないのにねぇ。傷とか大丈夫?」
「清めたので大丈夫です。きちんと消毒もしました」
「なら大丈夫なんじゃないかしら。その蛭も、消えたように見えただけで縮んだのかも知れないし。蛭が妖でもなんでもない普通の蛭だとしたら、それは自然のものだから直美ちゃんにも触れるはずよ。塩とかかけたりしなかった?」
「あ、はい、かけましたけど・・・」
「じゃあそうよ。まあ、そんなに心配なら明日ここまでいらっしゃい。今日はもうこっちまで来られないでしょ? 明日も学校だろうし」
「あ」
直美は携帯を耳から離して表示を見る。「通話中」と表示されているディスプレイの右上には現在時刻が表示されており、
「しまった、早く電車乗らないと帰れなくなっちゃう!」
最寄りの駅から出る電車は2時間に1本。あと10分で電車がやってくる時刻であり、ここから駅までは徒歩で30分はかかる。しかも次の電車が終電だ。
「くうぅ、田舎の終電はどうしてこう早いんだか?!」
「直美ちゃん、ファイトー。じゃあ切るわね」
「はいっ、さようなら!」
電話を切って駅へと一目散に駆け出す直美。少ないながらも駅の方へ歩いてゆく人影のある道へ出て、無人改札の駅舎目指して一目散に駆けてゆく。そして
「・・・最悪」
ホームで荒い呼吸をする彼女は、恨めしげな目で小さくなる電車を見送った。
478 白濁の巫女 sage 2009/05/04(月) 23:55:00 ID:npJjdDRn
結局、歩いて数十分の所にあったビジネスホテルに、「協会」に予約を取ってもらって泊ることになった。
「あーあ、初電でも学校に着けるのは昼頃だし、第一教科書諸々は家だし・・・明日は学校休むかぁ」
学校に「仕事をしている」と説明はしてあるため、すでに「協会」から欠席の届けが学校に行っているはずであった。家は代々「協会」で仕事をしており、こちらへは直美が連絡を入れてある。
何より
「疲れた・・・」
色々なことで体力を使って疲れ果てていた直美はシャワーだけ浴びると、寝間着が無いため、普段着に着替えてそのまま寝入ってしまった。
翌日、目を覚まして顔を洗いに洗面台に向かった彼女は仰天した。
「え・・・なに・・・?」
血の気が引いたように、顔が真っ白だったのである。青みは無く、蒼白とは呼べない、純粋な白さ。
顔だけではなく、体中から血の色が失せていた。しかし直美の体調は良好で、むしろベストコンディションで儀式に臨んだ昨日よりも良いくらいである。
そして、異常はそれだけではなかった。
「どういうこと、これ・・・」
ショーツが股間に張り付いていたのである。もちろん、彼女自身からの分泌液のせいで。
ショーツを降ろすと、股間との間に糸が引いた。心無しか、普段の自身の愛液よりも粘度が高いように思える。女芯が外気に触れると、直美の体がピクリと震えた。
普段は自分を慰めるようなことも殆どしない直美だったが、どうにも今日は体の様子が違う。
便器に腰を下ろし、とりあえず愛液を拭き取ろうとトイレットペーパーで股間に触れると、
「んんっ!」
思わず大きなこえが口から飛び出て、直美はあわてて口を塞いだ。今まで感じたことも無いような刺激が―――快感が彼女を襲ったのだ。
直美は慌てて股間から手を離した。快感の余韻が、まだ女性器から流れ出してくる。
―もっと、欲しい
なぜか自然と浮かんできた思考を頭を振って追い払い、直美は荷物をまとめてホテルをチェックアウトする準備を始めた。
479 白濁の巫女 sage 2009/05/04(月) 23:56:33 ID:npJjdDRn
今度こそは電車に乗り込むと、車内には運転手を除いて彼女しか居なかった。2両編成の2両目のシートに腰掛ける。電車と同時に、窓の外の景色が動き始めた。
「ふぅ・・・」
歩いていたときは気が紛れていたが、座るとどうしても色々なことが気にかかる。
昨日、蛭に触れられたのはなぜか。
先輩に言われた通りだとすれば何も考える必要は無いが、この目で見た限りでは塩で縮んだのではない。確かに消滅した。
だとするならば、あの蛭は確実に妖であり、あの時「清きもの」であった直美に触れられたのは、禊に不備があったからか、それともあの蛭が「清きもの」を無視出来るほど聴力な邪気を持っていたのか。
しかし、蛭に噛まれるまで直美はその存在に気づかなかった。いくら大気に満ちる邪気が濃かったとしても、自分を「清きもの」でなくさせるほどに強力ではなかったから、それに紛れていたのならば、蛭の邪気も同程度かそれより弱いはずである。
しかし、蛭は消してしまったし、あの場所には戻らないため、これ以上の思索は無意味だ。
今朝、体中が紙のように白くなり、そして「濡れていた」のはなぜか。
昨日の今日でこんなことが起きたのだから、井戸を封印しに行ったことが原因と見て間違いなかろう。そして、中でも一番怪しいのが蛭である。
噛まれた所から邪気が入って、体に何らかの作用を施したのか。しかし傷口は清めたし、自分の中に邪気が入ってきたなら流石に分かる。
と、そこまで考えたときにガタンと電車が揺れた。
「んっ」
そして、また股間が濡れていることに気がついた。電車が揺れて腰が微妙に動いた時、ヌチャリとした感覚があったのだ。
まさかまた濡れていたとは。もはや性器が別の生物となって、直美の意思とは関係なく発情しているかのようだった。彼女自身は特に性に関する欲求を抱えている訳ではない。
―欲しい
まただ。勝手に頭の中に浮かんでくるこの思考。
―したい
強く頭を振っても、頬を強く叩いても、なお表れ続ける声。
これは自分の思考なのか、それとも何者かが頭の中にささやきかけているのか・・・その区別もつかないような言語的なイメージが、直美の頭の中を飛び交っていた。
480 白濁の巫女 sage 2009/05/04(月) 23:57:22 ID:npJjdDRn
―気持ちよくなりたい
―良いじゃないか。別におかしなことじゃない
「やめて・・・」
直美は頭を抱えて、謎の声に対して言葉を漏らした。
―誰もが抱える欲求
―ああ、あそこが熱い
「そんなこと無い・・・!」
―自分に嘘をつくのは良くないこと
―今のままじゃ満たされない
「そ、そんなこと・・・」
―刺激が欲しい
―快感が欲しい
―中に欲しい
―奥まで欲しい
「・・・欲しくない!」
―体が溶けて無くなるような
―全身が熱く燃えたぎるような
―それ以外の何もかもが分からなくなってしまうような
―私はそんな快楽に浸されたい
「違うっ!!」
とうとう彼女は大きな声を上げた。運転手が驚いて一瞬だけ後ろの車両の方を振り返ったが、直美はそれには気づかない。
―私のその言葉は嘘
―本当は誰よりも欲しいはず
―もっと自分の気持ちに正直になろう?
―欲しい
―したい
―さぁ、右手を脚の間へ
―人差し指を立てて
―濡れたスジをそっと撫でるの
―その瞬間、私は至福に包まれる
―この欲望は止まらない
間髪を入れずに沸き上がってくる言葉に、直美は必死に抗っていた。声の奔流に、段々と彼女の正常な意識が薄れてゆく。
「あああぁぁっ・・・」
口から出るのは湿った吐息。触ってもいないのに乳首は痛々しいほどに充血し、身じろぎするほどに下着と擦れて、小さな快感を脳へと届ける。
直美は今にも消え入りそうな理性で必死で声を否定したが、本能は既に性欲に溺れていた。
481 白濁の巫女 sage 2009/05/04(月) 23:58:24 ID:npJjdDRn
―私の心のどこかで思っていること
―それがこの声
―この声を口に出せば変わる
―本能が望むことから、理性が望むことへ
―さぁ、認めましょう?
―私の本心を
―私の欲望を
―私のこれからすることを
―口に出して
―私の感情を
―さあ
―さあ
―さあ
「・・・ほ・・・しぃ・・・・・・っ!?」
自分の口から出た言葉が信じられなくて、直美の意識が覚醒する。
「え、今・・・私、何て言った・・・?」
しかし、薄れていた意識は、自らが呟いていた言葉を覚えていなかった。
声はと言えば、もう完全に聞こえなくなっている。
そこで車内アナウンスが流れてきた。
「次は~○○、○○です。××線にお乗り換えのお客様は、お降りください。お降りになるお客様は、降車ボタンを押してください」
慌てて直美はボタンを押すと、穿いているデニムのパンツに愛液が染みていないかを確かめた。
家に帰る前に、直美は「協会」に寄ることにした。自分の体に起きていた変異のことについて相談するためである。
あまり人の降りない各駅停車の列車しか停まらない駅から20分ほど歩いた所に、ひっそりとした和風の屋敷―「協会」の施設が建っている。
人避けの結界が張られていて、通常の人間がこの屋敷を気にすることは少ない。
また。邪気避けの結界も同じように張られており、邪なるものは侵入出来ないようになっていた。
直美はその施設に入ろうと足を踏み出し、
「ん?」
微妙に感じた抵抗感に疑問を感じた。前まで、いや、井戸を封印する命を受け、必要な道具などを取りに来た一昨日まではそんなものは感じなかったはずだ。
しかし、彼女は原因を考えるよりも相談へ行く足を速めることを選んだ。
482 白濁の巫女 sage 2009/05/04(月) 23:58:51 ID:npJjdDRn
「きゃっ、どうしたの直美ちゃん! そんな真っ白な顔して」
「朝起きたらこうなってたんです・・・」
顔を合わせるなり、昨日電話越しに会話していた直美の先輩は驚いた様相を見せた。
「やっぱり昨日の蛭が原因なんじゃないかと思うんですけど・・・」
「でも普通、清めたなら大丈夫なはずよ。同じように妖に傷つけられた人たちを何人も見てるけど、みんな大丈夫そうだもの。毒気に当てられて数日寝込む人なら見たことあるけど、直美ちゃんは具合悪くなったりしてないんでしょ?」
「え、ええ、まぁ・・・」
今朝から頭の中に聞こえてくる声については、流石に話せなかった。
「今の直美ちゃんからは邪気とか感じないし、大丈夫だと思うけどなぁ」
「あ、邪気と言えば・・・さっきここに入る時、邪気避けの結界をくぐったときに、何て言うんでしょう、ちょっと弾かれるような抵抗感があったんですけど、関係あったりしませんかねぇ」
「でもくぐれたんでしょ? 弱い邪気持ちでも入れない結界だもの、と言うことは問題ないと思うんだけど。私は結界とか空間施術系詳しくないから、後で専門の人に聞いてみるね」
「はい、お願いします」
先輩は小首をかしげて
「すると、あとはその顔ね」
「顔だけじゃなくて、全身白いんですよ」
「白人になったみたいで、綺麗っちゃ綺麗なんだけどね。一応検査してみる?」
「その方が良いんでしょうね。お願いします」
その後、1時間ほどかけて、邪気に敏感な術者による検査が行われた。結局直美から邪気は感じられず、各種呪術の類の検知もできなかった上に、念のために行った血液検査でも異常は見つからなかった。
検査結果を見た先輩が、うーんとうなって一言。
「うらやましいほど健康体」
「体の調子が良いのは確かなんですけどね」
「結局、その白くなっちゃった原因はわからないわ。心配かも知れないけど、ここでは打つ手が無いから・・・どうする? 念のためここに泊って行く? それとも家に帰る?」
「流石に学校2日続けて休む訳には行かないんで・・・今日は帰ります」
「あら、学業熱心ね。あ、そうだ。お昼ご飯は食べた? もうそろそろおやつの時間だけど」
「来る途中にお弁当買って食べましたから大丈夫です」
「なら良かった。じゃあね、気をつけて帰るのよ」
「はい、どうもありがとうございました」
これ以降、直美の頭の中に声が響くことも、股間から愛液があふれることも無かった。懸案事項が消えてある程度安心した直美は、自宅に帰り着くと、先日抜けきらなかった疲労と、安心感のせいで、すぐに眠りに落ちてしまった。
―クスクスクス
―クスクスクス
―クスクスクス
直美は、寝ている間に何かの笑い声を聞いた。
唐突に思いついたネタでSS書いてみた。書きかけだけど。
そう言う訳で、半分ほど投下させていただきます。
・要素 巫女、蛭、肉体侵蝕→精神侵蝕
・NGワード 白濁の巫女
475 白濁の巫女 sage 2009/05/04(月) 23:47:36 ID:npJjdDRn
ある古い井戸がある。
大昔、まだ妖と呼ばれるようなモノが蔓延っていた頃、その井戸に一匹の鬼が封じられた。
それから水は涸れ、井戸の周りには邪気が立ちこめ、人はそれから逃げるように住処を変えた。
そして、いつしかその井戸の存在は忘れ去られていった。
時は現代。封じられた井戸へと近づく影が一つ。
「はぁ、はぁ・・・まさか途中が崖になってるなんて・・・今までロッククライミングなんてしたことなかったのにぃ」
今は私有地となっている、田舎の山の中腹にその井戸があった。
その山の中の崖を登ったばかりの人影、年の頃は16から17のあどけなさがまだ残る顔をした少女は、汚れた手で自らの頬をたたく。
「シャキッとしろ、私。これから封印をやり直さなきゃいけないんだから」
少女の瞳には、強い意志の光が宿っていた。
少女の名は伊上直美。
日本中の、巫術や法術などの特殊能力を持った巫女を束ねる組織「協会」の一員である。
全国各地から寄せられる怪奇現象の解決のために人員を派遣している組織だが、この件についてはそうではなかった。
「協会」に保管出来ないような邪なるものが全国にはいくつか存在し、それについては数年ごとに封印を重ねがけする、またはやり直すということをしている。
直美が向かっているのもその一つで、50年に一度は封印をやり直さねばならない代物だった。
476 白濁の巫女 sage 2009/05/04(月) 23:52:13 ID:npJjdDRn
歩を進める直美の周りに邪気が立ちこめてきた。そろそろ目的地が近いらしい。
「よし」
少女は背負っていたナップザックを地に降ろし、中から巫女装束と禊のための道具を取り出す。
少女の周りに円形に塩を撒き、玉串を振るうと、塩で描いた円の中から邪気が消えた。
今まで着ていた登山者然とした服を脱ぐと、ダボついた服に隠されていた形の良い双房がふるりと揺れ、白くきめの細かい素肌が外気に触れる。
細身の体には余計な脂肪はついておらず、見るものに美しいという感想を抱かせるが、所作に残る幼さに、この者がまだ子供であることを気づかされる。
少女は下着だけの姿になると、巫女装束を身につけた。
玉串を持ったままナップザックを背負い、直美は再び歩き出す。
しばらく行くと、一度生した苔が枯れたままくっついていて、その上から古びた注連縄(しめなわ)が巻かれているボロボロの石の井戸が見えてきた。普段は見えない邪気が見えてしまうのではないかと思うほどに、その辺りの空気は淀んでいる。すでに空は赤く染まっていた。
「聞いてたより凄い気がする・・・早く祓えるだけ邪気を祓って、封印をかけ直さなくちゃ」
自分に言い聞かせるように呟くと、直美は井戸の周辺に塩を撒き始める。
そんな彼女に忍び寄る小さな影があった。それは強烈な邪気を放っていたが、周囲の邪気の濃さ故に、その空間内に目立つこと無く存在していた。
「痛っ!」
塩を撒いていた少女の手が止まる。強烈な痛みを感じた右膝の裏を見ると、そこには
「きゃぁっ!! 気持ち悪い!!」
丸っこい、白い色をした蛭が直美に噛み付いていた。大きさは少女の握りこぶしの半分ほど。蛭にしては異常に大きい。
少女から血を吸っているのだろう、真っ白な蛭の体が、ゆっくりではあるがだんだんとピンク色になってゆく。
「は、離れろっ!」
直美は掴んでいた塩を蛭に投げつけ、自身の体から法力を放つ。
妖や邪なる者を祓う効果のある力によって、蛭はすぐに少女からはがれ落ち、そのまま地面に溶けるようにして消えてしまった。
蛭に対する嫌悪感から慌てて力を使用した直美は、肩で息をついていた。蛭に血を取られたのも相まって、体力を消費していたのだろう。
ナップザックから小さな応急セットを取り出し、傷口を消毒、清水で清め祓い、絆創膏を貼ったのち、その場に腰を下ろした。
「あぁ・・・なんだかフラフラする・・・増血剤なんて持ってきてないし、さっさと終わらせて早く帰ろう」
しかし、彼女の気分が悪いのは貧血と体力の消耗だけではなかった。
禊も済ませ、巫女装束をまとっている直美は、概念的には『清いもの』である。
それにも関わらず、蛭に噛み付かれた。そしてその蛭が法力で消滅した、ということは蛭は『不浄のもの』であったということであり、
彼女の禊や装備に何らかの不備があったことを示唆している。それに伴う不安が、彼女の精神を不安定にしていた。
477 白濁の巫女 sage 2009/05/04(月) 23:52:39 ID:npJjdDRn
「協会」の中でも指折りの実力を持った直美の封印の儀はすぐに終わった。
既に暗くなっている山を下り、人目につかない所で元の服に着替えると、携帯電話を取り出し「協会」本部の彼女の先輩へと、井戸の再封印が終わった旨を伝えた。そして、蛭に噛まれたことも相談する。
「実は儀式を始める前に大きな白い蛭に噛まれちゃって・・・法力で消えたので多分妖か何かだと思うんですけど、なんだかそれがショックで・・・それまでの手順でどこか失敗してたかも知れないと思うと・・・」
「あらそう? おかしいわね、直美ちゃんの禊とか、いつも見てるけど完璧よ。なんで妖が触れられたのかしら。不浄のものは清きものには触れられないのにねぇ。傷とか大丈夫?」
「清めたので大丈夫です。きちんと消毒もしました」
「なら大丈夫なんじゃないかしら。その蛭も、消えたように見えただけで縮んだのかも知れないし。蛭が妖でもなんでもない普通の蛭だとしたら、それは自然のものだから直美ちゃんにも触れるはずよ。塩とかかけたりしなかった?」
「あ、はい、かけましたけど・・・」
「じゃあそうよ。まあ、そんなに心配なら明日ここまでいらっしゃい。今日はもうこっちまで来られないでしょ? 明日も学校だろうし」
「あ」
直美は携帯を耳から離して表示を見る。「通話中」と表示されているディスプレイの右上には現在時刻が表示されており、
「しまった、早く電車乗らないと帰れなくなっちゃう!」
最寄りの駅から出る電車は2時間に1本。あと10分で電車がやってくる時刻であり、ここから駅までは徒歩で30分はかかる。しかも次の電車が終電だ。
「くうぅ、田舎の終電はどうしてこう早いんだか?!」
「直美ちゃん、ファイトー。じゃあ切るわね」
「はいっ、さようなら!」
電話を切って駅へと一目散に駆け出す直美。少ないながらも駅の方へ歩いてゆく人影のある道へ出て、無人改札の駅舎目指して一目散に駆けてゆく。そして
「・・・最悪」
ホームで荒い呼吸をする彼女は、恨めしげな目で小さくなる電車を見送った。
478 白濁の巫女 sage 2009/05/04(月) 23:55:00 ID:npJjdDRn
結局、歩いて数十分の所にあったビジネスホテルに、「協会」に予約を取ってもらって泊ることになった。
「あーあ、初電でも学校に着けるのは昼頃だし、第一教科書諸々は家だし・・・明日は学校休むかぁ」
学校に「仕事をしている」と説明はしてあるため、すでに「協会」から欠席の届けが学校に行っているはずであった。家は代々「協会」で仕事をしており、こちらへは直美が連絡を入れてある。
何より
「疲れた・・・」
色々なことで体力を使って疲れ果てていた直美はシャワーだけ浴びると、寝間着が無いため、普段着に着替えてそのまま寝入ってしまった。
翌日、目を覚まして顔を洗いに洗面台に向かった彼女は仰天した。
「え・・・なに・・・?」
血の気が引いたように、顔が真っ白だったのである。青みは無く、蒼白とは呼べない、純粋な白さ。
顔だけではなく、体中から血の色が失せていた。しかし直美の体調は良好で、むしろベストコンディションで儀式に臨んだ昨日よりも良いくらいである。
そして、異常はそれだけではなかった。
「どういうこと、これ・・・」
ショーツが股間に張り付いていたのである。もちろん、彼女自身からの分泌液のせいで。
ショーツを降ろすと、股間との間に糸が引いた。心無しか、普段の自身の愛液よりも粘度が高いように思える。女芯が外気に触れると、直美の体がピクリと震えた。
普段は自分を慰めるようなことも殆どしない直美だったが、どうにも今日は体の様子が違う。
便器に腰を下ろし、とりあえず愛液を拭き取ろうとトイレットペーパーで股間に触れると、
「んんっ!」
思わず大きなこえが口から飛び出て、直美はあわてて口を塞いだ。今まで感じたことも無いような刺激が―――快感が彼女を襲ったのだ。
直美は慌てて股間から手を離した。快感の余韻が、まだ女性器から流れ出してくる。
―もっと、欲しい
なぜか自然と浮かんできた思考を頭を振って追い払い、直美は荷物をまとめてホテルをチェックアウトする準備を始めた。
479 白濁の巫女 sage 2009/05/04(月) 23:56:33 ID:npJjdDRn
今度こそは電車に乗り込むと、車内には運転手を除いて彼女しか居なかった。2両編成の2両目のシートに腰掛ける。電車と同時に、窓の外の景色が動き始めた。
「ふぅ・・・」
歩いていたときは気が紛れていたが、座るとどうしても色々なことが気にかかる。
昨日、蛭に触れられたのはなぜか。
先輩に言われた通りだとすれば何も考える必要は無いが、この目で見た限りでは塩で縮んだのではない。確かに消滅した。
だとするならば、あの蛭は確実に妖であり、あの時「清きもの」であった直美に触れられたのは、禊に不備があったからか、それともあの蛭が「清きもの」を無視出来るほど聴力な邪気を持っていたのか。
しかし、蛭に噛まれるまで直美はその存在に気づかなかった。いくら大気に満ちる邪気が濃かったとしても、自分を「清きもの」でなくさせるほどに強力ではなかったから、それに紛れていたのならば、蛭の邪気も同程度かそれより弱いはずである。
しかし、蛭は消してしまったし、あの場所には戻らないため、これ以上の思索は無意味だ。
今朝、体中が紙のように白くなり、そして「濡れていた」のはなぜか。
昨日の今日でこんなことが起きたのだから、井戸を封印しに行ったことが原因と見て間違いなかろう。そして、中でも一番怪しいのが蛭である。
噛まれた所から邪気が入って、体に何らかの作用を施したのか。しかし傷口は清めたし、自分の中に邪気が入ってきたなら流石に分かる。
と、そこまで考えたときにガタンと電車が揺れた。
「んっ」
そして、また股間が濡れていることに気がついた。電車が揺れて腰が微妙に動いた時、ヌチャリとした感覚があったのだ。
まさかまた濡れていたとは。もはや性器が別の生物となって、直美の意思とは関係なく発情しているかのようだった。彼女自身は特に性に関する欲求を抱えている訳ではない。
―欲しい
まただ。勝手に頭の中に浮かんでくるこの思考。
―したい
強く頭を振っても、頬を強く叩いても、なお表れ続ける声。
これは自分の思考なのか、それとも何者かが頭の中にささやきかけているのか・・・その区別もつかないような言語的なイメージが、直美の頭の中を飛び交っていた。
480 白濁の巫女 sage 2009/05/04(月) 23:57:22 ID:npJjdDRn
―気持ちよくなりたい
―良いじゃないか。別におかしなことじゃない
「やめて・・・」
直美は頭を抱えて、謎の声に対して言葉を漏らした。
―誰もが抱える欲求
―ああ、あそこが熱い
「そんなこと無い・・・!」
―自分に嘘をつくのは良くないこと
―今のままじゃ満たされない
「そ、そんなこと・・・」
―刺激が欲しい
―快感が欲しい
―中に欲しい
―奥まで欲しい
「・・・欲しくない!」
―体が溶けて無くなるような
―全身が熱く燃えたぎるような
―それ以外の何もかもが分からなくなってしまうような
―私はそんな快楽に浸されたい
「違うっ!!」
とうとう彼女は大きな声を上げた。運転手が驚いて一瞬だけ後ろの車両の方を振り返ったが、直美はそれには気づかない。
―私のその言葉は嘘
―本当は誰よりも欲しいはず
―もっと自分の気持ちに正直になろう?
―欲しい
―したい
―さぁ、右手を脚の間へ
―人差し指を立てて
―濡れたスジをそっと撫でるの
―その瞬間、私は至福に包まれる
―この欲望は止まらない
間髪を入れずに沸き上がってくる言葉に、直美は必死に抗っていた。声の奔流に、段々と彼女の正常な意識が薄れてゆく。
「あああぁぁっ・・・」
口から出るのは湿った吐息。触ってもいないのに乳首は痛々しいほどに充血し、身じろぎするほどに下着と擦れて、小さな快感を脳へと届ける。
直美は今にも消え入りそうな理性で必死で声を否定したが、本能は既に性欲に溺れていた。
481 白濁の巫女 sage 2009/05/04(月) 23:58:24 ID:npJjdDRn
―私の心のどこかで思っていること
―それがこの声
―この声を口に出せば変わる
―本能が望むことから、理性が望むことへ
―さぁ、認めましょう?
―私の本心を
―私の欲望を
―私のこれからすることを
―口に出して
―私の感情を
―さあ
―さあ
―さあ
「・・・ほ・・・しぃ・・・・・・っ!?」
自分の口から出た言葉が信じられなくて、直美の意識が覚醒する。
「え、今・・・私、何て言った・・・?」
しかし、薄れていた意識は、自らが呟いていた言葉を覚えていなかった。
声はと言えば、もう完全に聞こえなくなっている。
そこで車内アナウンスが流れてきた。
「次は~○○、○○です。××線にお乗り換えのお客様は、お降りください。お降りになるお客様は、降車ボタンを押してください」
慌てて直美はボタンを押すと、穿いているデニムのパンツに愛液が染みていないかを確かめた。
家に帰る前に、直美は「協会」に寄ることにした。自分の体に起きていた変異のことについて相談するためである。
あまり人の降りない各駅停車の列車しか停まらない駅から20分ほど歩いた所に、ひっそりとした和風の屋敷―「協会」の施設が建っている。
人避けの結界が張られていて、通常の人間がこの屋敷を気にすることは少ない。
また。邪気避けの結界も同じように張られており、邪なるものは侵入出来ないようになっていた。
直美はその施設に入ろうと足を踏み出し、
「ん?」
微妙に感じた抵抗感に疑問を感じた。前まで、いや、井戸を封印する命を受け、必要な道具などを取りに来た一昨日まではそんなものは感じなかったはずだ。
しかし、彼女は原因を考えるよりも相談へ行く足を速めることを選んだ。
482 白濁の巫女 sage 2009/05/04(月) 23:58:51 ID:npJjdDRn
「きゃっ、どうしたの直美ちゃん! そんな真っ白な顔して」
「朝起きたらこうなってたんです・・・」
顔を合わせるなり、昨日電話越しに会話していた直美の先輩は驚いた様相を見せた。
「やっぱり昨日の蛭が原因なんじゃないかと思うんですけど・・・」
「でも普通、清めたなら大丈夫なはずよ。同じように妖に傷つけられた人たちを何人も見てるけど、みんな大丈夫そうだもの。毒気に当てられて数日寝込む人なら見たことあるけど、直美ちゃんは具合悪くなったりしてないんでしょ?」
「え、ええ、まぁ・・・」
今朝から頭の中に聞こえてくる声については、流石に話せなかった。
「今の直美ちゃんからは邪気とか感じないし、大丈夫だと思うけどなぁ」
「あ、邪気と言えば・・・さっきここに入る時、邪気避けの結界をくぐったときに、何て言うんでしょう、ちょっと弾かれるような抵抗感があったんですけど、関係あったりしませんかねぇ」
「でもくぐれたんでしょ? 弱い邪気持ちでも入れない結界だもの、と言うことは問題ないと思うんだけど。私は結界とか空間施術系詳しくないから、後で専門の人に聞いてみるね」
「はい、お願いします」
先輩は小首をかしげて
「すると、あとはその顔ね」
「顔だけじゃなくて、全身白いんですよ」
「白人になったみたいで、綺麗っちゃ綺麗なんだけどね。一応検査してみる?」
「その方が良いんでしょうね。お願いします」
その後、1時間ほどかけて、邪気に敏感な術者による検査が行われた。結局直美から邪気は感じられず、各種呪術の類の検知もできなかった上に、念のために行った血液検査でも異常は見つからなかった。
検査結果を見た先輩が、うーんとうなって一言。
「うらやましいほど健康体」
「体の調子が良いのは確かなんですけどね」
「結局、その白くなっちゃった原因はわからないわ。心配かも知れないけど、ここでは打つ手が無いから・・・どうする? 念のためここに泊って行く? それとも家に帰る?」
「流石に学校2日続けて休む訳には行かないんで・・・今日は帰ります」
「あら、学業熱心ね。あ、そうだ。お昼ご飯は食べた? もうそろそろおやつの時間だけど」
「来る途中にお弁当買って食べましたから大丈夫です」
「なら良かった。じゃあね、気をつけて帰るのよ」
「はい、どうもありがとうございました」
これ以降、直美の頭の中に声が響くことも、股間から愛液があふれることも無かった。懸案事項が消えてある程度安心した直美は、自宅に帰り着くと、先日抜けきらなかった疲労と、安心感のせいで、すぐに眠りに落ちてしまった。
―クスクスクス
―クスクスクス
―クスクスクス
直美は、寝ている間に何かの笑い声を聞いた。