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無限の花肉 プロローグ
246 名前:乙×風【無限の花肉/プロローグ】 :04/01/15 03:37 ID:W28UQsyX
〈魔物の住む屋敷〉
そこは、確かに屋敷だった。
魔導士ギルドという今では知らぬ者の居ないほど巨大な組織を設立し、
だが、冤罪を着せられ、魔導士会から追放されたウラヌス=ティタン。
彼が静かに余生を過ごす為に、人里離れた森の奥に建てられた屋敷。
十人以上のメイドとそれを治めるメイド長、執事、庭師、そしてウラヌス。
計九人の人間が暮らすこの屋敷は、少なくとも三日前までは、何の異常も
無かった。
それが今では、
「あ! あ! あ! もっと! もっとぉ!」
「掻き回して! わたしの中、いっぱいいっぱい掻き回してぇ!!」
屋敷のいたる所から、メスが交尾にふける淫らな声が聞こえてくる。
それだけではない。
まるでラフレシアのような形状をした花が、地面に肉の根を張り、
桃色をした霧のようなものを噴出している。
その花の上に、メイドが腰を下ろし、嬌声を上げているのだ。
(逃げなくては!)
こんな所に居たら、自分もいつああなるやも分からない。
そうなる前に、ここから逃げなくては。
あちこちに居る肉の花には近づかないように、廊下を走り抜ける。
なんとかホールにたどり着くと、玄関の前に一人のメイドが立っていた。
247 名前:乙×風 :04/01/15 03:38 ID:W28UQsyX
「廊下を走ってはいけません、いつも貴方は言っていましたよね?
それなのにメイド長である貴方がそれを破っては他のメイド達に
示しが付かないのと思うんですけど。ティジフォーン様?」
そのメイドは妖艶な笑みを浮かべながら問い掛けてくる。
「ネーアさん! そこをおどきなさい!」
「どうしてです?」
「どうしてですって!? ここから出て行くために決まっているでしょう!」
「どうして出て行く必要があるの? こんなにいい所なのに……」
ネーアと呼ばれたメイドが恍惚とした顔をし、辺りを見渡す。
このホールにも、二体の肉の花が咲いており、脈動しながら、
辺りに色の付いたガスを放出している。
「アドニス様がいるのはこの屋敷の中だけ。そして――あんっ♪」
おもむろに、ネーアが自分のスカートの横側から手を突っ込み、
甘ったるい声を上げた。
そのままスカートの中で突っ込んだ右腕をせわしなく動かす。
「あっ、あっ、あっ、あっ! 出る、出ちゃう! 気持ちいいの一杯出ちゃう!」
248 名前:乙×風 :04/01/15 03:39 ID:W28UQsyX
「な、なにを……っ」
前かがみになりながら身体を痙攣させ、突如喘ぎ声を上げ始めたメイドに、
ティジフォーンは困惑するしかない。
ネーアの足元を見ると、彼女のスカートから粘液が溢れ出、足を伝い、絨毯に
染みを広げていく。
「ああん! ああんっ! ああああああぁぁぁぁっっっ♪」
とうとうネーアは交尾中の犬のように腰を振りながら、アクメを迎える。
ティジフォーンは、その耳で、彼女のスカートの越しに、ぶしゅうっ、と
濡れた音を聞く。
目の前で快楽に舌と涎を垂らした少女のスカートからびちゃびちゃと
白濁とした粘液が滴り、絨毯の染みを広げていく。
まるで立ったまま小便を漏らしていまったかのよう。
スカートの前の部分も得体の知れない粘液にべったりと濡れているのが
見て取れる。
「はあっ! はあっ、はあっ……はあ…………くすっ♪」
ティジフォーンが目を見開いてネーアの痴態を眺めていると、
息を整えたネーアが興奮も冷めぬまま自らのスカートを摘まみ、
ゆっくりと捲り上げた。
ねちょぅっ、とスカートの裏側に張り付いた粘液が糸を引き、
その中身が露になる。
同時に、メスの発情臭と何かの花の匂いを混ぜ合わせたような、
甘ったるく――だがあまりの強烈な臭気にむせ返りそうな香りが、
ティジフォーンの鼻をついた。少し、頭がぼうとする。
249 名前:乙×風 :04/01/15 03:41 ID:W28UQsyX
「ひっ!?」
ネーアの股間から、異形の物体が生えていた。
白濁とした粘液を滴らせているそれは、子供の腕程の大きさで、
まるで花弁を開く前のつぼみのような形状をしていた。
「これ、良いでしょう? ウラヌス様が封印していた魔物で、『アドニス』
って言うの。もの凄く気持ち良いんです。こうやって――ぁんっ」
くちゃあっ、と音を立てると、肉のつぼみが四枚の花弁となり、開く。
女の媚肉と同じ色をしたその中心には、小さな窄まりが有り、それを
取り囲むように花弁の根元には計十二の、疣が有った。
「あ、ああっ……!」
ティジフォーンはそのあまりにもグロテスクな物体に、尻込みする。
「そんなに怖がらなくても良いんですよ。確かにレアクトやメライガは
嫌がっていましたけど、それも最初だけ。今ではアドニス様が与えてくれる
この快楽に――んはぁ――身も心も委ねてる。信じられます? あのレアクトが
私に向かって『御主人様あっ! もっともっと! 私を滅茶苦茶にして下さい!』
っておねだりしてくるんですよ? だからぁ!」
「いやあっ!?」
突如、ネーアの股間から、小指大ほどの触手が伸びた。
計十二本の触手は、粘液を身に纏いながら、一瞬でティジフォーンの
身体を絡め取る。
250 名前:乙×風 :04/01/15 03:42 ID:W28UQsyX
弾力と硬さを備えた肉色の触手は、全身に小さな疣を生やし、そこから
粘液を分泌している。その先端には、まるでイソギンチャクのような、
ピンク色の繊毛がびっしりと生え、ぞわぞわと蠢いていた。
そんな身の毛がよだつような触手はティジフォーンを絡め取ると、
芳香な香りのする粘液を塗り付けながら、彼女の身体を這い回る。
そのあまりにも気色の悪い感触に、涙が出そうなほどの嫌悪感を感じた。
「いやっ、およしなさいっ! こ、こんなっ……! こんな気味の悪い物で
私に触れないで! ――ひあっ!?」
「大丈夫。すぐに気持ち良くなるから――ぁんっ。私の触手がっ、
ティジフォーンさんのっ、んっ、服に擦れてっ、きもちいいっ♪」
はあはあと息を荒げながら、ネーアが身動きの取れなくなった
ティジフォーンに近づく。
「近づかないでっ。メイド長の命令ですよ!? ひあっ!? ……このっ、
おやめなさい! ああっ!? 動かさないで!」
服の中で触手にまさぐられる。触手は下着の上から、
乳首や女の亀裂を撫で上げる。
251 名前:乙×風 :04/01/15 03:42 ID:W28UQsyX
「嫌。だってこれは罰だもの。今まで私を虐げてくれた事に対する、ね。
レアクトもメライガもそう。嫌悪感と屈辱と羞恥と絶望を、今まで私に
与えてくれた仕打ちを、今度は私が貴方たちにするの。そうやって
貴方達は罪を償って、最後は皆で幸せになるの」
ネーアはどこか遠くを見るような目になる。
「快楽だけを貪欲に求めるだけの、ケダモノになるの。アドニス様に
犯されて。腰を振って。種を植え付けられて。子供を産み落として――
その繰り返し。これなら誰かが傷付く事は無くて。皆が幸せになれる。
それは、とっても魅力的な事だと思いません?」
虚ろな目をしながら口の端を吊り上げ、笑みを作る。
それは魔物に身も心も犯された者の末路。
ネーアは壊れた笑みを浮かべながら、ティジフォーンのメイド服に
手をかける。
そしてあっさりと彼女の服を引き裂いた。信じられない力。
「いやあっ!」
ネーアの股間から伸びた触手も手伝い、瞬く間にティジフォーンは
裸体を晒す事になった。
252 名前:乙×風 :04/01/15 03:44 ID:W28UQsyX
再び触手がティジフォーンの身体に絡みつく。
腕を後ろ手に縛り上げられ、膝に絡みついた二本の触手が、
ティジフォーンを無理矢理開脚させていく。
間抜けなガニマタを披露しているティジフォーンを、
ネーアが押し倒す。
「きゃっ!?」
はちきれんばかりの二つの双方が揺れた。
「本当、羨ましい身体」
ネーアがティジフォーンの裸身を見てうっとりと目を細める。
「メチャクチャにしたくなっちゃう♪」
ぞくり、と背筋が震える。
暴れようと思った瞬間、十二本の触手がティジフォーンの
身体を更に拘束していく。
仰向けに倒され、手を縛られたティジフォーンは最終的に、女が最も屈辱と
羞恥を感じる、まんぐり返しの格好を取らされてしまう。
「ああ!? だめです! こんな格好は!」
253 名前:乙×風 :04/01/15 03:45 ID:W28UQsyX
自分の丘恥と、茶色の窄まりが丸見えだった。
無論それは、ネーアにも同じであって。
ネーアは笑みを浮かべながら、ティジフォーンを見下していた。
(なんていう屈辱! 私がこんな、はしたない格好を!)
悔しさと屈辱と羞恥で涙がこぼれた。
「恥ずかしい? 恥ずかしいでしょう? 女のいやらしいところを
全部見られて? でもね、私が受けた屈辱は、
こんなものじゃないんです。ふふふふっ。
さあ、存分に味わって。心と身体を犯される感触を。
――あっ、はあああぁぁぁぁっ」
――ずりゅるるるるうぅっ!
嬌声と共にネーアの花の中心、窄まりの奥から新たな触手が飛び出した。
「ひっ!?」
先端には十字に切れ込みが入った亀頭があり、
数えるのも億劫になるくらい何重にもエラが張っている。
ティジフォーンは本能的にそれが生殖器だと分かった。
254 名前:乙×風 :04/01/15 03:45 ID:W28UQsyX
男性器をグロテスクに改良したような形状のそれは、
うねうねとその身をくねらせながら、鎌首をもたげる。
大きい。子供の腕程もある。
(こ、こんなもので犯されたら、私は……!)
「はあっ! はあっ、はあ……ああ、すごくいい。
このエラがびっしりとついた触手が膣壁を擦りながら
出てくる時の快感が……♪」
ネーアは胎内に寄生された魔物の本能に突き動かされ、
息を荒げさせる。
豊かな尻肉を左右から鷲づかみにされる。
ティジフォーンは今から行われる惨劇に身を振るわせた。
そして、
――ちゅく。
生殖器がティジフォーンの羞恥の丘へと添えられる。
「ひあっ!」
びりり、と甘い刺激が広がる。気持ちいい。
255 名前:乙×風 :04/01/15 03:46 ID:W28UQsyX
(う、嘘です! こんな気味の悪い化け物に犯されるというのに、
感じるわけありません!)
「くすっ――あれぇ、ティジフォーンさん? ひょっとして感じているの?
こんな化け物に好きなようにされて?」
「ああ!? あ! や、やめなさい! ひうっ! だめです! 擦らないで!」
秘裂に沿ってゆっくりと上下運動を始めた生殖器が、ティジフォーンの
思考を快楽で白く染め上げる。
――くちゅぅ……くちゅう……。
股間からは、生殖器のエラの裏側から分泌される粘液のせいで、
淫らな水音が聞こえてくる。
子宮と、膣内がきゅんと、切なくなる感覚がする。
「あ? ティジフォーンさん? 濡れてきたよ。貴方のオマンコから
女の匂いがしてる。くすっ♪ やっぱり感じているんだね」
「ち、ちがう! ああっ!?」
256 名前:乙×風 :04/01/15 03:48 ID:W28UQsyX
ぐちゅうっ、と小陰唇を抉られ、蕩けそうな快楽が股間から広がる。
(お、おかしい! こ、こんなに、感じるなんて)
「ふふふ。どうして、って顔をしてるね? 当然なの。だってアドニス様が
発しているこの匂いは、女を発情させる効果があるんだから♪
どれだけ貴方が強情でも、身体は正直になってしまうの。
だからほら」
男根モドキが秘裂に沿ってリズミカルにピストン運動を始める。
実際やられれば痛い筈のその刺激が、
「ああ! はあ! ひう! いやあ!」
ティジフォーンの股間を、ジーンとした快楽で痺れさせる。
子宮と膣が煽動し、出来たての淫液を垂らす。
(き、気持ちいい!)
しかも気持ち良いだけではない。
快楽に溶けていく脳が、貪欲なメスの本能を感じとる。
胸の中で淫らな気持ちが膨れ上がっていく。
(う、うそ! 認めません! それではまるでこの私が、
この化け物に犯されたがっているようではないですか!)
257 名前:乙×風 :04/01/15 03:49 ID:W28UQsyX
これが、女を発情させると言う本当の意味だ。
削り取られていく理性とプライドで、本能に抗う。
「そんな、堪えなくてもいいのに。思い切ってこの快楽に
飲まれた方がどれだけ幸せになれるか。でも時間の問題かな?」
股間の生殖器は、はみ出して来た小陰唇をゆっくりとピストンしながら、
ティジフォーンの身体を束縛していた触手が再び行動を再開する。
二本の触手が、豊満な双方に巻き、ぐにゅぐにゅと締め上げ、
揉み上げる。
「ひん!?」
豊満な肉が淫らにその形を変形させるたびに、
甘く痺れるような、でももどかしいような快感を覚える。
元でも勃起していた乳首が、さらに充血する。
「ふふっ。こんなに乳首を立たせて、よっぽど気持ち良いのね。
でも、そろそろお股の方がすごい事になるよ?」
「な、何を言って……? はああああっ!?」
突如、今までの快楽とは比べ物にならない程、強烈な快楽が、
雷でも打たれたような刺激が全身を焼いた。
何重にも張られたエラが、クリトリスの包皮を剥いたのだ。
258 名前:乙×風 :04/01/15 03:50 ID:W28UQsyX
剥き出しになった陰核がピストン運動する多重のエラに
こつこつこつ――と断続的に接触する。
その度に、目の前がチカチカとするほどの刺激が、
股間から広がり身体中を駆け回る。
「ああ! だめ、だめですっ! ひあああああっ!?
いけ、いけません!」
「ね? すごいでしょ? 私も最初アドニス様にされた時、もの凄く
気持ちよかった。あ、そうだ、乳首も可愛がってあげるね♪」
ピストンする触手の動きは休めず、胸に巻きついた触手が、それぞれ
の乳首をイソギンチャク型の口で咥え込む。
その中にびっしりと生えている繊毛が、ぞわぞわと動き乳首を舐め回す。
乳首の根元から先まで、ぴりぴりと甘く痺れ、ティジフォーンの
頭の中をピンク色に染めていく。
「ああああぁぁっ!? ああ! ああ! ああ!」
――ちゅくくくくくくっ……ちゅくくくくくくっ……
「はあ、はぁ。ティジフォーンさんのオマンコ、はあ、凄いエッチな音が、
なってる、あはんっ♪」
259 名前:乙×風 :04/01/15 03:50 ID:W28UQsyX
「いやっ! そんな事、ああ!? 言っては!」
淫らな水音に、立ち上るメスの発情臭と化け物の発情臭に
理性がぐちゃぐちゃに掻き乱されていく。
更なる快楽を、求めてしまう。
(ああ、ダメ。どんどん、淫らな気持ちになっていく!
劣情が増してくる!)
我慢の限界だった。
「ああ! ああ! ああ! ああん!」
(なんて快楽! ああ! 気持ちいい! 気持ちいい!)
「ふふっ♪ やっと、はあっ、素直になったね。
それじゃあ、ご褒美だよ」
すっかり肉ビラをはみ出させている羞恥の丘を弄り続けていた
生殖器がその動きを止め、淫らな涎を垂らしながらヒクつき、
その進入を待ちわびているそこに、ぴたりとあてがう。
「あっ、あああっ……」
260 名前:乙×風 :04/01/15 03:52 ID:W28UQsyX
次に訪れるであろう歓喜の瞬間に、ティジフォーンの心と身体が震える。
「さあっ、一緒に幸せになろうっ」
――ぐちゅちゅちゅちゅちゅちゅうぅっ!!
「あはあああぁぁぁあぁぁあああっっっ!!」
「んあああぁぁん♪」
ティジフォーンの目の前で、あまりの太さに大陰唇を色が薄くなるまで
ぴっちりと拡張させ、肉ビラを文字通り掻き分けながら、
生殖器が膣内へと進入していく。なんて背徳的な光景。
それだけで背筋が震える。
また、進入を果たした触手は幾重にも張った悪夢のようなエラで、
膣内のヒダヒダを擦りつけていく。
そのあまりの快楽に、ティジフォーンはそれだけで達しそうになる。
「はあっはあっはあっ、ん、ティジフォーンさんの中、すごくいいよ。
キュウキュウ締め付けてくる♪ あはあっ」
涎を垂らしながら恍惚とした表情を浮かべるネーアに対し、
ティジフォーンはあまりの快楽に口もきけなかった。
261 名前:乙×風 :04/01/15 03:52 ID:W28UQsyX
「はあっ、はあっ、ちょっと刺激が、強すぎたかなっ?
ふふっ、じゃあ、いいものあげる」
ネーアはぺろりと舌を舐めると、ティジフォーンを拘束していた触手の
内の一本が、彼女のだらしなく開いた口へと飛び込む。
触手は彼女の口内粘膜に自らの身を擦りつけ、
「はあっ、はあっ、はあっ、はあっ! でる! でちゃう! ああ!」
――びゅるる! びゅるる!
まるで男の射精のように、触手の口内から粘性の液体が発射される。
強烈な刺激に呆然我失になっていたティジフォーンは
思いっきりそれを飲んでしまう。
まるでアルコール度数の高い酒のように、粘液に触れた粘膜が、
喉が熱くなる。
「えほ!? げほ! げほ!」
幾らかが気管に入りかけ、むせ返る。そして、
「あっ!? あああっ!」
(身体が、熱い! 火照ってくる! それに疼く!)
262 名前:乙×風 :04/01/15 03:53 ID:W28UQsyX
「うふふ♪ 身体が熱いでしょう? 疼くでしょう?
今貴方が飲んだのは、身体がエッチになるお汁なの。
でもちょっと変わっていてね。それを飲むと感度が
下がっちゃうの。例えば」
「ぅはあああああん!」
ネーアに素手で陰核を摘ままれ、ぎちぎちとつねり上げられる。
あまりの刺激の強さに痛みと鮮烈な刺激しかない筈だが、
ティジフォーンは甘ったるい声を上げた。
つーんと耳鳴りがするような、甘い痺れが全身へと染み渡っていく。
そしてそれは、下半身をどろどろに蕩けさすような快楽へと変わる。
「ああっ……あああっ……!」
「どぉう? 蕩けちゃいそうでしょ? これはね、痛みや刺激を和らげてね、
甘ーい快楽へと変えてくれるの。だから、初めての女の子だって、
あんっ、あんっ、ってエッチな声を出しちゃうの」
(ああ、そんな、そんな……)
いやいやと首を振るティジフォーン。
そんな事になったら。自分は淫らな獣に変わってしまう。
どくんと、心臓が高鳴る。
263 名前:乙×風 :04/01/15 03:55 ID:W28UQsyX
化け物の匂いで心を変質されるだけでなく、
身体もより淫らに作り変えられてしまう。
その事実に、心の中のメスが劣情を加速させる。
「ティジフォーンさんも、とびっきりすけべな声で喘いでね♪」
――ぐちゅちゅちゅちゅちゅっ! ぐちゅちゅちゅちゅちゅっ!
「あ、ああ、ああああああん!」
ゆっくりと、生殖器がピストン運動を開始する。
それだけで下半身が快楽に溶けそうになる。
「……んはあん♪ ……んはあん♪」
ネーアはティジフォーンの尻を掴み身体をしっかりと固定しながら、
甘ったるい声を上げる。
「はああんっ……はあぁんっ……」
すぐにも、ネーアの嬌声に呼応するようにティジフォーンの喘ぎ声が
甘く、ねだるようなものへと変わっていく。
(ああ、気持ちいいっ。あそこが蕩けてしまいそう!)
264 名前:乙×風 :04/01/15 03:55 ID:W28UQsyX
触手の大きさに合わせてびっちりと口を開けた大陰唇が、
どぷどぷと愛液を吐き出す。
発情した心が、更なる快楽を求める。
気が付けば、
「あ……くすっ。ティジフォーンさん、私のこと変態だなんて言えないね。
貴方だって、化け物相手に自分から腰を振っているじゃない?」
「あっ!? そ、そんなっ、はああんっ」
認めたくない。だが現に、自分の目には更なる快楽を、深い結合を求めて、
ネーアに突き出した腰が、上へ上へと跳ねる光景が見えている。
「気持ち良いでしょう? あはあぁ、それにもっと気持ち良くなりたいでしょう?
うふふっ。はあんっ……いいよ。もっと気持ち良くなろうね♪」
ティジフォーンの身体を拘束していた触手が、緩んでいく。
尻が地面に下ろされ屈辱的なポーズから解放される。同時に呼吸が楽になった。
ネーアは開脚されたままのティジフォーンの股に、自らの腰を割り入れた。
「はあああん!」「あんっ♪」
くちゅり、という音と共に互いの秘部が密着する。
ネーアの股間から咲いた肉の花が、ティジフォーンの羞恥の丘に
べったりと張り付く。
265 名前:乙×風 :04/01/15 03:57 ID:W28UQsyX
四枚の花弁が、舐め回すように煽動し、
ティジフォーンのクリトリスに快楽を送り込む。
「あ、ああっ! そ、そこ! そこ、すごい!」
「まだまだっ、こんなものじゃないよっ」
言うや否や秘部同士を擦りつけていたネーアが、腰を振り始める。
「ああ!? ああっ! ああっ! ああんっ!!」
本格的なピストン運動。
そのあまりの快楽に、ティジフォーンは涎を垂らして嬌声を上げる。
ぱつんぱつんっ、と腰が打ち付けられ、その度に、
多重のエラが、下品で卑猥な音を立てながら、ティジフォーンの
肉ビラを掻き分け、膣内の肉ヒダを巻き込み、擦っていく。
ネーアが腰を引くと、突き込まれた生殖器が肉ビラを捲り上げながら、
膣内から淫液を掻き出す。
「はあっ! はあっ! はあっ! いいっ! すごくいいよ!
ティジフォーンさんの中!」
漂う発情臭が、響き渡る水音が、脳を焼く快楽が、
とうとうティジフォーンの理性を陥落させた。
266 名前:乙×風 :04/01/15 03:58 ID:W28UQsyX
「ああん! ああん! いいっ! 私もいい! 気持ちいいっ!
もっと! もっとおっ! 突いて! ついてぇ!」
「あはっ♪ いいよっ! 突いてあげる! いっぱいっぱい突いて上げる!
貴方のなか、めちゃくちゃに掻き回してあげる!」
ピストンの速度が上がる。
ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅっ、と水音を響かせながら、
ティジフォーンの下の口から白濁とした本気汁が溢れ出す。
多重のエラは、その湯気の立つメスの発情汁を絡ませ、
再び膣内へと埋没していく。
そして膣内に入った生殖器は、その身を柔軟にくねらせ、捻らせながら、
肉チューブを思う存分に掻き回す。
「あああああん! 掻き回されてる! はあん! 掻き回されてる!
それ、いい! もっと! もっとしてえぇ!」
「ティジフォーンさん! ティジフォーンさん!」
二人は恍惚の表情を浮かべながら、口からだらしなく舌と涎を垂らす。
甘ったるい声と、荒い息を吐きながら一心不乱に腰を打ち付けあう姿は
正に獣そのもの。
267 名前:乙×風 :04/01/15 03:59 ID:W28UQsyX
「ああん! ああん! ああん! ああん! ああああっ!?
くる! すごいのがくる! 私、いってしまう! 果てるぅ!」
「はあっ! はあっ! イっちゃう! 私もいっちゃうぅっ♪」
子宮口に亀頭が、ぐりゅうっ、と押し付けられる。
乳首を舐めまわしていた触手が、ちゅうっ、と音を立てて吸った。
「ああ!? だめ! だめです! あっ、あっ、あっ、ああぁっ!
あああああああぁぁぁあぁぁぁあああっっっ!!」
股間から蕩けるような、目が眩むような快楽が生まれ、身体中を駆け巡る。
オルガズムを迎えたティジフォーンの子宮が煽動し、その入り口が開く。
そして膣内を蹂躙しているネーアの生殖器を締め付けた。
「ああああん! 私もぉっ、わたしもイクううぅぅっ!」
がくがくとネーアの身体が震える。
「ああっ!! でる、でちゃう! 種がでちゃうっ!!
あああああああぁぁぁんん――っ!!」
268 名前:乙×風 :04/01/15 03:59 ID:W28UQsyX
締め付ける肉の壁を押し退けるように、生殖器が膨張する。
そして、化け物の発情臭によってその口を開けた子宮に向かって、
――ぶびゅるるるるるるるるるっ!!
十字に割れた生殖器の先端が、白濁とした液を放つ。
「ひああああああああああっ!? あついいいぃぃっ!!」
熱を持った白い粘液が、蛇口を捻ったように子宮の中へと注がれる。
そしてその粘液に混じり、何か固い感触が子宮の中へと入っていくのを
感じ取った。
「ああっ! ……あああっ………ああ……」
子宮を満たす粘液の感触に、メスの本能が最高の幸せと悦楽を感じる。
絶頂の余韻にぷるぷると背筋が震えた。
「はあっ!! はあっ! はあっ、はあっ……はあ…………あはぁ♪」
射精を終えたネーアは、恍惚の笑みを浮かべたまま息を整え、
歓喜の声を漏らす。
口の端から涎が溢れ、ティジフォーンの胸元に糸を引いて落ちた。
敏感になった肌がそれを感じ取り、ティジフォーンの身体が震える。
269 名前:乙×風 :04/01/15 04:00 ID:W28UQsyX
――ぶしゅっ! ぶしゅっ!
下腹部に力が入り、本気汁とアドニスの生殖液が泡と共に噴出す。
密着した部分は、ティジフォーンと愛液とアドニスの粘液でベタベタに濡れ、
てらてらと光を反射している。
匂いを嗅いだだけで股を濡らしてしまうような淫臭が、
湯気となって立ち上っていた。
「うふふっ♪ 気持ちよかったぁ♪」
妖艶な表情でネーアがティジフォーンに抱きつく。
互いの身体は汗と粘液にまみれており、抱きついただけで、
にちゃにちゃと淫らな音を奏でた。
「ティジフォーンさんも気持ちよったよね?
そんなエッチな顔をしているんだから」
顔を覗き込まれながらネーアが楽しそうに言う。
ティジフォーンは絶頂の余韻に浸り、彼女の言葉もろくに分からない。
270 名前:乙×風 :04/01/15 04:01 ID:W28UQsyX
「これから、毎日のように、気持ちよくなれるからね。だって、」
耳元で囁かれる言葉はやはり聞こえなく。
身体を包み込まれる体温に安堵感を覚える。
そのせいか意識が遠のいていく。
「貴方はもう、私たちと同じになったんだから」
だから彼女の言葉が何を意味しているかも分からない。
「明日からたくさんセックスして。たくさん気持ち良くなって。
そして元気なアドニス様をたくさん産もうね♪」
その言葉を最後に、ティジフォーンの意識は闇に落ちた。
〈魔物の住む屋敷〉
そこは、確かに屋敷だった。
魔導士ギルドという今では知らぬ者の居ないほど巨大な組織を設立し、
だが、冤罪を着せられ、魔導士会から追放されたウラヌス=ティタン。
彼が静かに余生を過ごす為に、人里離れた森の奥に建てられた屋敷。
十人以上のメイドとそれを治めるメイド長、執事、庭師、そしてウラヌス。
計九人の人間が暮らすこの屋敷は、少なくとも三日前までは、何の異常も
無かった。
それが今では、
「あ! あ! あ! もっと! もっとぉ!」
「掻き回して! わたしの中、いっぱいいっぱい掻き回してぇ!!」
屋敷のいたる所から、メスが交尾にふける淫らな声が聞こえてくる。
それだけではない。
まるでラフレシアのような形状をした花が、地面に肉の根を張り、
桃色をした霧のようなものを噴出している。
その花の上に、メイドが腰を下ろし、嬌声を上げているのだ。
(逃げなくては!)
こんな所に居たら、自分もいつああなるやも分からない。
そうなる前に、ここから逃げなくては。
あちこちに居る肉の花には近づかないように、廊下を走り抜ける。
なんとかホールにたどり着くと、玄関の前に一人のメイドが立っていた。
247 名前:乙×風 :04/01/15 03:38 ID:W28UQsyX
「廊下を走ってはいけません、いつも貴方は言っていましたよね?
それなのにメイド長である貴方がそれを破っては他のメイド達に
示しが付かないのと思うんですけど。ティジフォーン様?」
そのメイドは妖艶な笑みを浮かべながら問い掛けてくる。
「ネーアさん! そこをおどきなさい!」
「どうしてです?」
「どうしてですって!? ここから出て行くために決まっているでしょう!」
「どうして出て行く必要があるの? こんなにいい所なのに……」
ネーアと呼ばれたメイドが恍惚とした顔をし、辺りを見渡す。
このホールにも、二体の肉の花が咲いており、脈動しながら、
辺りに色の付いたガスを放出している。
「アドニス様がいるのはこの屋敷の中だけ。そして――あんっ♪」
おもむろに、ネーアが自分のスカートの横側から手を突っ込み、
甘ったるい声を上げた。
そのままスカートの中で突っ込んだ右腕をせわしなく動かす。
「あっ、あっ、あっ、あっ! 出る、出ちゃう! 気持ちいいの一杯出ちゃう!」
248 名前:乙×風 :04/01/15 03:39 ID:W28UQsyX
「な、なにを……っ」
前かがみになりながら身体を痙攣させ、突如喘ぎ声を上げ始めたメイドに、
ティジフォーンは困惑するしかない。
ネーアの足元を見ると、彼女のスカートから粘液が溢れ出、足を伝い、絨毯に
染みを広げていく。
「ああん! ああんっ! ああああああぁぁぁぁっっっ♪」
とうとうネーアは交尾中の犬のように腰を振りながら、アクメを迎える。
ティジフォーンは、その耳で、彼女のスカートの越しに、ぶしゅうっ、と
濡れた音を聞く。
目の前で快楽に舌と涎を垂らした少女のスカートからびちゃびちゃと
白濁とした粘液が滴り、絨毯の染みを広げていく。
まるで立ったまま小便を漏らしていまったかのよう。
スカートの前の部分も得体の知れない粘液にべったりと濡れているのが
見て取れる。
「はあっ! はあっ、はあっ……はあ…………くすっ♪」
ティジフォーンが目を見開いてネーアの痴態を眺めていると、
息を整えたネーアが興奮も冷めぬまま自らのスカートを摘まみ、
ゆっくりと捲り上げた。
ねちょぅっ、とスカートの裏側に張り付いた粘液が糸を引き、
その中身が露になる。
同時に、メスの発情臭と何かの花の匂いを混ぜ合わせたような、
甘ったるく――だがあまりの強烈な臭気にむせ返りそうな香りが、
ティジフォーンの鼻をついた。少し、頭がぼうとする。
249 名前:乙×風 :04/01/15 03:41 ID:W28UQsyX
「ひっ!?」
ネーアの股間から、異形の物体が生えていた。
白濁とした粘液を滴らせているそれは、子供の腕程の大きさで、
まるで花弁を開く前のつぼみのような形状をしていた。
「これ、良いでしょう? ウラヌス様が封印していた魔物で、『アドニス』
って言うの。もの凄く気持ち良いんです。こうやって――ぁんっ」
くちゃあっ、と音を立てると、肉のつぼみが四枚の花弁となり、開く。
女の媚肉と同じ色をしたその中心には、小さな窄まりが有り、それを
取り囲むように花弁の根元には計十二の、疣が有った。
「あ、ああっ……!」
ティジフォーンはそのあまりにもグロテスクな物体に、尻込みする。
「そんなに怖がらなくても良いんですよ。確かにレアクトやメライガは
嫌がっていましたけど、それも最初だけ。今ではアドニス様が与えてくれる
この快楽に――んはぁ――身も心も委ねてる。信じられます? あのレアクトが
私に向かって『御主人様あっ! もっともっと! 私を滅茶苦茶にして下さい!』
っておねだりしてくるんですよ? だからぁ!」
「いやあっ!?」
突如、ネーアの股間から、小指大ほどの触手が伸びた。
計十二本の触手は、粘液を身に纏いながら、一瞬でティジフォーンの
身体を絡め取る。
250 名前:乙×風 :04/01/15 03:42 ID:W28UQsyX
弾力と硬さを備えた肉色の触手は、全身に小さな疣を生やし、そこから
粘液を分泌している。その先端には、まるでイソギンチャクのような、
ピンク色の繊毛がびっしりと生え、ぞわぞわと蠢いていた。
そんな身の毛がよだつような触手はティジフォーンを絡め取ると、
芳香な香りのする粘液を塗り付けながら、彼女の身体を這い回る。
そのあまりにも気色の悪い感触に、涙が出そうなほどの嫌悪感を感じた。
「いやっ、およしなさいっ! こ、こんなっ……! こんな気味の悪い物で
私に触れないで! ――ひあっ!?」
「大丈夫。すぐに気持ち良くなるから――ぁんっ。私の触手がっ、
ティジフォーンさんのっ、んっ、服に擦れてっ、きもちいいっ♪」
はあはあと息を荒げながら、ネーアが身動きの取れなくなった
ティジフォーンに近づく。
「近づかないでっ。メイド長の命令ですよ!? ひあっ!? ……このっ、
おやめなさい! ああっ!? 動かさないで!」
服の中で触手にまさぐられる。触手は下着の上から、
乳首や女の亀裂を撫で上げる。
251 名前:乙×風 :04/01/15 03:42 ID:W28UQsyX
「嫌。だってこれは罰だもの。今まで私を虐げてくれた事に対する、ね。
レアクトもメライガもそう。嫌悪感と屈辱と羞恥と絶望を、今まで私に
与えてくれた仕打ちを、今度は私が貴方たちにするの。そうやって
貴方達は罪を償って、最後は皆で幸せになるの」
ネーアはどこか遠くを見るような目になる。
「快楽だけを貪欲に求めるだけの、ケダモノになるの。アドニス様に
犯されて。腰を振って。種を植え付けられて。子供を産み落として――
その繰り返し。これなら誰かが傷付く事は無くて。皆が幸せになれる。
それは、とっても魅力的な事だと思いません?」
虚ろな目をしながら口の端を吊り上げ、笑みを作る。
それは魔物に身も心も犯された者の末路。
ネーアは壊れた笑みを浮かべながら、ティジフォーンのメイド服に
手をかける。
そしてあっさりと彼女の服を引き裂いた。信じられない力。
「いやあっ!」
ネーアの股間から伸びた触手も手伝い、瞬く間にティジフォーンは
裸体を晒す事になった。
252 名前:乙×風 :04/01/15 03:44 ID:W28UQsyX
再び触手がティジフォーンの身体に絡みつく。
腕を後ろ手に縛り上げられ、膝に絡みついた二本の触手が、
ティジフォーンを無理矢理開脚させていく。
間抜けなガニマタを披露しているティジフォーンを、
ネーアが押し倒す。
「きゃっ!?」
はちきれんばかりの二つの双方が揺れた。
「本当、羨ましい身体」
ネーアがティジフォーンの裸身を見てうっとりと目を細める。
「メチャクチャにしたくなっちゃう♪」
ぞくり、と背筋が震える。
暴れようと思った瞬間、十二本の触手がティジフォーンの
身体を更に拘束していく。
仰向けに倒され、手を縛られたティジフォーンは最終的に、女が最も屈辱と
羞恥を感じる、まんぐり返しの格好を取らされてしまう。
「ああ!? だめです! こんな格好は!」
253 名前:乙×風 :04/01/15 03:45 ID:W28UQsyX
自分の丘恥と、茶色の窄まりが丸見えだった。
無論それは、ネーアにも同じであって。
ネーアは笑みを浮かべながら、ティジフォーンを見下していた。
(なんていう屈辱! 私がこんな、はしたない格好を!)
悔しさと屈辱と羞恥で涙がこぼれた。
「恥ずかしい? 恥ずかしいでしょう? 女のいやらしいところを
全部見られて? でもね、私が受けた屈辱は、
こんなものじゃないんです。ふふふふっ。
さあ、存分に味わって。心と身体を犯される感触を。
――あっ、はあああぁぁぁぁっ」
――ずりゅるるるるうぅっ!
嬌声と共にネーアの花の中心、窄まりの奥から新たな触手が飛び出した。
「ひっ!?」
先端には十字に切れ込みが入った亀頭があり、
数えるのも億劫になるくらい何重にもエラが張っている。
ティジフォーンは本能的にそれが生殖器だと分かった。
254 名前:乙×風 :04/01/15 03:45 ID:W28UQsyX
男性器をグロテスクに改良したような形状のそれは、
うねうねとその身をくねらせながら、鎌首をもたげる。
大きい。子供の腕程もある。
(こ、こんなもので犯されたら、私は……!)
「はあっ! はあっ、はあ……ああ、すごくいい。
このエラがびっしりとついた触手が膣壁を擦りながら
出てくる時の快感が……♪」
ネーアは胎内に寄生された魔物の本能に突き動かされ、
息を荒げさせる。
豊かな尻肉を左右から鷲づかみにされる。
ティジフォーンは今から行われる惨劇に身を振るわせた。
そして、
――ちゅく。
生殖器がティジフォーンの羞恥の丘へと添えられる。
「ひあっ!」
びりり、と甘い刺激が広がる。気持ちいい。
255 名前:乙×風 :04/01/15 03:46 ID:W28UQsyX
(う、嘘です! こんな気味の悪い化け物に犯されるというのに、
感じるわけありません!)
「くすっ――あれぇ、ティジフォーンさん? ひょっとして感じているの?
こんな化け物に好きなようにされて?」
「ああ!? あ! や、やめなさい! ひうっ! だめです! 擦らないで!」
秘裂に沿ってゆっくりと上下運動を始めた生殖器が、ティジフォーンの
思考を快楽で白く染め上げる。
――くちゅぅ……くちゅう……。
股間からは、生殖器のエラの裏側から分泌される粘液のせいで、
淫らな水音が聞こえてくる。
子宮と、膣内がきゅんと、切なくなる感覚がする。
「あ? ティジフォーンさん? 濡れてきたよ。貴方のオマンコから
女の匂いがしてる。くすっ♪ やっぱり感じているんだね」
「ち、ちがう! ああっ!?」
256 名前:乙×風 :04/01/15 03:48 ID:W28UQsyX
ぐちゅうっ、と小陰唇を抉られ、蕩けそうな快楽が股間から広がる。
(お、おかしい! こ、こんなに、感じるなんて)
「ふふふ。どうして、って顔をしてるね? 当然なの。だってアドニス様が
発しているこの匂いは、女を発情させる効果があるんだから♪
どれだけ貴方が強情でも、身体は正直になってしまうの。
だからほら」
男根モドキが秘裂に沿ってリズミカルにピストン運動を始める。
実際やられれば痛い筈のその刺激が、
「ああ! はあ! ひう! いやあ!」
ティジフォーンの股間を、ジーンとした快楽で痺れさせる。
子宮と膣が煽動し、出来たての淫液を垂らす。
(き、気持ちいい!)
しかも気持ち良いだけではない。
快楽に溶けていく脳が、貪欲なメスの本能を感じとる。
胸の中で淫らな気持ちが膨れ上がっていく。
(う、うそ! 認めません! それではまるでこの私が、
この化け物に犯されたがっているようではないですか!)
257 名前:乙×風 :04/01/15 03:49 ID:W28UQsyX
これが、女を発情させると言う本当の意味だ。
削り取られていく理性とプライドで、本能に抗う。
「そんな、堪えなくてもいいのに。思い切ってこの快楽に
飲まれた方がどれだけ幸せになれるか。でも時間の問題かな?」
股間の生殖器は、はみ出して来た小陰唇をゆっくりとピストンしながら、
ティジフォーンの身体を束縛していた触手が再び行動を再開する。
二本の触手が、豊満な双方に巻き、ぐにゅぐにゅと締め上げ、
揉み上げる。
「ひん!?」
豊満な肉が淫らにその形を変形させるたびに、
甘く痺れるような、でももどかしいような快感を覚える。
元でも勃起していた乳首が、さらに充血する。
「ふふっ。こんなに乳首を立たせて、よっぽど気持ち良いのね。
でも、そろそろお股の方がすごい事になるよ?」
「な、何を言って……? はああああっ!?」
突如、今までの快楽とは比べ物にならない程、強烈な快楽が、
雷でも打たれたような刺激が全身を焼いた。
何重にも張られたエラが、クリトリスの包皮を剥いたのだ。
258 名前:乙×風 :04/01/15 03:50 ID:W28UQsyX
剥き出しになった陰核がピストン運動する多重のエラに
こつこつこつ――と断続的に接触する。
その度に、目の前がチカチカとするほどの刺激が、
股間から広がり身体中を駆け回る。
「ああ! だめ、だめですっ! ひあああああっ!?
いけ、いけません!」
「ね? すごいでしょ? 私も最初アドニス様にされた時、もの凄く
気持ちよかった。あ、そうだ、乳首も可愛がってあげるね♪」
ピストンする触手の動きは休めず、胸に巻きついた触手が、それぞれ
の乳首をイソギンチャク型の口で咥え込む。
その中にびっしりと生えている繊毛が、ぞわぞわと動き乳首を舐め回す。
乳首の根元から先まで、ぴりぴりと甘く痺れ、ティジフォーンの
頭の中をピンク色に染めていく。
「ああああぁぁっ!? ああ! ああ! ああ!」
――ちゅくくくくくくっ……ちゅくくくくくくっ……
「はあ、はぁ。ティジフォーンさんのオマンコ、はあ、凄いエッチな音が、
なってる、あはんっ♪」
259 名前:乙×風 :04/01/15 03:50 ID:W28UQsyX
「いやっ! そんな事、ああ!? 言っては!」
淫らな水音に、立ち上るメスの発情臭と化け物の発情臭に
理性がぐちゃぐちゃに掻き乱されていく。
更なる快楽を、求めてしまう。
(ああ、ダメ。どんどん、淫らな気持ちになっていく!
劣情が増してくる!)
我慢の限界だった。
「ああ! ああ! ああ! ああん!」
(なんて快楽! ああ! 気持ちいい! 気持ちいい!)
「ふふっ♪ やっと、はあっ、素直になったね。
それじゃあ、ご褒美だよ」
すっかり肉ビラをはみ出させている羞恥の丘を弄り続けていた
生殖器がその動きを止め、淫らな涎を垂らしながらヒクつき、
その進入を待ちわびているそこに、ぴたりとあてがう。
「あっ、あああっ……」
260 名前:乙×風 :04/01/15 03:52 ID:W28UQsyX
次に訪れるであろう歓喜の瞬間に、ティジフォーンの心と身体が震える。
「さあっ、一緒に幸せになろうっ」
――ぐちゅちゅちゅちゅちゅちゅうぅっ!!
「あはあああぁぁぁあぁぁあああっっっ!!」
「んあああぁぁん♪」
ティジフォーンの目の前で、あまりの太さに大陰唇を色が薄くなるまで
ぴっちりと拡張させ、肉ビラを文字通り掻き分けながら、
生殖器が膣内へと進入していく。なんて背徳的な光景。
それだけで背筋が震える。
また、進入を果たした触手は幾重にも張った悪夢のようなエラで、
膣内のヒダヒダを擦りつけていく。
そのあまりの快楽に、ティジフォーンはそれだけで達しそうになる。
「はあっはあっはあっ、ん、ティジフォーンさんの中、すごくいいよ。
キュウキュウ締め付けてくる♪ あはあっ」
涎を垂らしながら恍惚とした表情を浮かべるネーアに対し、
ティジフォーンはあまりの快楽に口もきけなかった。
261 名前:乙×風 :04/01/15 03:52 ID:W28UQsyX
「はあっ、はあっ、ちょっと刺激が、強すぎたかなっ?
ふふっ、じゃあ、いいものあげる」
ネーアはぺろりと舌を舐めると、ティジフォーンを拘束していた触手の
内の一本が、彼女のだらしなく開いた口へと飛び込む。
触手は彼女の口内粘膜に自らの身を擦りつけ、
「はあっ、はあっ、はあっ、はあっ! でる! でちゃう! ああ!」
――びゅるる! びゅるる!
まるで男の射精のように、触手の口内から粘性の液体が発射される。
強烈な刺激に呆然我失になっていたティジフォーンは
思いっきりそれを飲んでしまう。
まるでアルコール度数の高い酒のように、粘液に触れた粘膜が、
喉が熱くなる。
「えほ!? げほ! げほ!」
幾らかが気管に入りかけ、むせ返る。そして、
「あっ!? あああっ!」
(身体が、熱い! 火照ってくる! それに疼く!)
262 名前:乙×風 :04/01/15 03:53 ID:W28UQsyX
「うふふ♪ 身体が熱いでしょう? 疼くでしょう?
今貴方が飲んだのは、身体がエッチになるお汁なの。
でもちょっと変わっていてね。それを飲むと感度が
下がっちゃうの。例えば」
「ぅはあああああん!」
ネーアに素手で陰核を摘ままれ、ぎちぎちとつねり上げられる。
あまりの刺激の強さに痛みと鮮烈な刺激しかない筈だが、
ティジフォーンは甘ったるい声を上げた。
つーんと耳鳴りがするような、甘い痺れが全身へと染み渡っていく。
そしてそれは、下半身をどろどろに蕩けさすような快楽へと変わる。
「ああっ……あああっ……!」
「どぉう? 蕩けちゃいそうでしょ? これはね、痛みや刺激を和らげてね、
甘ーい快楽へと変えてくれるの。だから、初めての女の子だって、
あんっ、あんっ、ってエッチな声を出しちゃうの」
(ああ、そんな、そんな……)
いやいやと首を振るティジフォーン。
そんな事になったら。自分は淫らな獣に変わってしまう。
どくんと、心臓が高鳴る。
263 名前:乙×風 :04/01/15 03:55 ID:W28UQsyX
化け物の匂いで心を変質されるだけでなく、
身体もより淫らに作り変えられてしまう。
その事実に、心の中のメスが劣情を加速させる。
「ティジフォーンさんも、とびっきりすけべな声で喘いでね♪」
――ぐちゅちゅちゅちゅちゅっ! ぐちゅちゅちゅちゅちゅっ!
「あ、ああ、ああああああん!」
ゆっくりと、生殖器がピストン運動を開始する。
それだけで下半身が快楽に溶けそうになる。
「……んはあん♪ ……んはあん♪」
ネーアはティジフォーンの尻を掴み身体をしっかりと固定しながら、
甘ったるい声を上げる。
「はああんっ……はあぁんっ……」
すぐにも、ネーアの嬌声に呼応するようにティジフォーンの喘ぎ声が
甘く、ねだるようなものへと変わっていく。
(ああ、気持ちいいっ。あそこが蕩けてしまいそう!)
264 名前:乙×風 :04/01/15 03:55 ID:W28UQsyX
触手の大きさに合わせてびっちりと口を開けた大陰唇が、
どぷどぷと愛液を吐き出す。
発情した心が、更なる快楽を求める。
気が付けば、
「あ……くすっ。ティジフォーンさん、私のこと変態だなんて言えないね。
貴方だって、化け物相手に自分から腰を振っているじゃない?」
「あっ!? そ、そんなっ、はああんっ」
認めたくない。だが現に、自分の目には更なる快楽を、深い結合を求めて、
ネーアに突き出した腰が、上へ上へと跳ねる光景が見えている。
「気持ち良いでしょう? あはあぁ、それにもっと気持ち良くなりたいでしょう?
うふふっ。はあんっ……いいよ。もっと気持ち良くなろうね♪」
ティジフォーンの身体を拘束していた触手が、緩んでいく。
尻が地面に下ろされ屈辱的なポーズから解放される。同時に呼吸が楽になった。
ネーアは開脚されたままのティジフォーンの股に、自らの腰を割り入れた。
「はあああん!」「あんっ♪」
くちゅり、という音と共に互いの秘部が密着する。
ネーアの股間から咲いた肉の花が、ティジフォーンの羞恥の丘に
べったりと張り付く。
265 名前:乙×風 :04/01/15 03:57 ID:W28UQsyX
四枚の花弁が、舐め回すように煽動し、
ティジフォーンのクリトリスに快楽を送り込む。
「あ、ああっ! そ、そこ! そこ、すごい!」
「まだまだっ、こんなものじゃないよっ」
言うや否や秘部同士を擦りつけていたネーアが、腰を振り始める。
「ああ!? ああっ! ああっ! ああんっ!!」
本格的なピストン運動。
そのあまりの快楽に、ティジフォーンは涎を垂らして嬌声を上げる。
ぱつんぱつんっ、と腰が打ち付けられ、その度に、
多重のエラが、下品で卑猥な音を立てながら、ティジフォーンの
肉ビラを掻き分け、膣内の肉ヒダを巻き込み、擦っていく。
ネーアが腰を引くと、突き込まれた生殖器が肉ビラを捲り上げながら、
膣内から淫液を掻き出す。
「はあっ! はあっ! はあっ! いいっ! すごくいいよ!
ティジフォーンさんの中!」
漂う発情臭が、響き渡る水音が、脳を焼く快楽が、
とうとうティジフォーンの理性を陥落させた。
266 名前:乙×風 :04/01/15 03:58 ID:W28UQsyX
「ああん! ああん! いいっ! 私もいい! 気持ちいいっ!
もっと! もっとおっ! 突いて! ついてぇ!」
「あはっ♪ いいよっ! 突いてあげる! いっぱいっぱい突いて上げる!
貴方のなか、めちゃくちゃに掻き回してあげる!」
ピストンの速度が上がる。
ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅっ、と水音を響かせながら、
ティジフォーンの下の口から白濁とした本気汁が溢れ出す。
多重のエラは、その湯気の立つメスの発情汁を絡ませ、
再び膣内へと埋没していく。
そして膣内に入った生殖器は、その身を柔軟にくねらせ、捻らせながら、
肉チューブを思う存分に掻き回す。
「あああああん! 掻き回されてる! はあん! 掻き回されてる!
それ、いい! もっと! もっとしてえぇ!」
「ティジフォーンさん! ティジフォーンさん!」
二人は恍惚の表情を浮かべながら、口からだらしなく舌と涎を垂らす。
甘ったるい声と、荒い息を吐きながら一心不乱に腰を打ち付けあう姿は
正に獣そのもの。
267 名前:乙×風 :04/01/15 03:59 ID:W28UQsyX
「ああん! ああん! ああん! ああん! ああああっ!?
くる! すごいのがくる! 私、いってしまう! 果てるぅ!」
「はあっ! はあっ! イっちゃう! 私もいっちゃうぅっ♪」
子宮口に亀頭が、ぐりゅうっ、と押し付けられる。
乳首を舐めまわしていた触手が、ちゅうっ、と音を立てて吸った。
「ああ!? だめ! だめです! あっ、あっ、あっ、ああぁっ!
あああああああぁぁぁあぁぁぁあああっっっ!!」
股間から蕩けるような、目が眩むような快楽が生まれ、身体中を駆け巡る。
オルガズムを迎えたティジフォーンの子宮が煽動し、その入り口が開く。
そして膣内を蹂躙しているネーアの生殖器を締め付けた。
「ああああん! 私もぉっ、わたしもイクううぅぅっ!」
がくがくとネーアの身体が震える。
「ああっ!! でる、でちゃう! 種がでちゃうっ!!
あああああああぁぁぁんん――っ!!」
268 名前:乙×風 :04/01/15 03:59 ID:W28UQsyX
締め付ける肉の壁を押し退けるように、生殖器が膨張する。
そして、化け物の発情臭によってその口を開けた子宮に向かって、
――ぶびゅるるるるるるるるるっ!!
十字に割れた生殖器の先端が、白濁とした液を放つ。
「ひああああああああああっ!? あついいいぃぃっ!!」
熱を持った白い粘液が、蛇口を捻ったように子宮の中へと注がれる。
そしてその粘液に混じり、何か固い感触が子宮の中へと入っていくのを
感じ取った。
「ああっ! ……あああっ………ああ……」
子宮を満たす粘液の感触に、メスの本能が最高の幸せと悦楽を感じる。
絶頂の余韻にぷるぷると背筋が震えた。
「はあっ!! はあっ! はあっ、はあっ……はあ…………あはぁ♪」
射精を終えたネーアは、恍惚の笑みを浮かべたまま息を整え、
歓喜の声を漏らす。
口の端から涎が溢れ、ティジフォーンの胸元に糸を引いて落ちた。
敏感になった肌がそれを感じ取り、ティジフォーンの身体が震える。
269 名前:乙×風 :04/01/15 04:00 ID:W28UQsyX
――ぶしゅっ! ぶしゅっ!
下腹部に力が入り、本気汁とアドニスの生殖液が泡と共に噴出す。
密着した部分は、ティジフォーンと愛液とアドニスの粘液でベタベタに濡れ、
てらてらと光を反射している。
匂いを嗅いだだけで股を濡らしてしまうような淫臭が、
湯気となって立ち上っていた。
「うふふっ♪ 気持ちよかったぁ♪」
妖艶な表情でネーアがティジフォーンに抱きつく。
互いの身体は汗と粘液にまみれており、抱きついただけで、
にちゃにちゃと淫らな音を奏でた。
「ティジフォーンさんも気持ちよったよね?
そんなエッチな顔をしているんだから」
顔を覗き込まれながらネーアが楽しそうに言う。
ティジフォーンは絶頂の余韻に浸り、彼女の言葉もろくに分からない。
270 名前:乙×風 :04/01/15 04:01 ID:W28UQsyX
「これから、毎日のように、気持ちよくなれるからね。だって、」
耳元で囁かれる言葉はやはり聞こえなく。
身体を包み込まれる体温に安堵感を覚える。
そのせいか意識が遠のいていく。
「貴方はもう、私たちと同じになったんだから」
だから彼女の言葉が何を意味しているかも分からない。
「明日からたくさんセックスして。たくさん気持ち良くなって。
そして元気なアドニス様をたくさん産もうね♪」
その言葉を最後に、ティジフォーンの意識は闇に落ちた。
Pearl(2スレ目分)
237 名前:mid_night@「Pearl」 ◆ES1KDPyqDw :04/01/09 04:55 ID:bWPm7a3z
「あ、あおあ、あぁ~~~、でちゃう~、いっぱいでちゃう~、とまらないぃぃ」
先ほどの絶頂から、亜矢子の腰がケイレンするたびに、ぴゅっぴゅぴゅっぴゅと
白い汁がほとばしる。
その上の口も下の口もひくつかせながら、何度も果てしなくイく為に、亜矢子の
座る座面までも汁だらけにしていた。
「本気でイッちゃってるわぁ、一体この娘何処までもつかしらぁ? もうそろそろ
イキまくって気絶するわねぇ」
亜矢子のイキまくっている姿を見て、自らも欲情したのか、頬を上気させ吐息も
熱くさせながら女が呟いた。
「どうかしらぁ? 全身どこもかしこも快楽になるなんて、生身の人間じゃ味わえ
ないことよぉ」
そう言いながら汗でじっとりと濡れた亜矢子の下腹部、ちょうど子宮の辺りに手
をあてて撫でる。指越しにうごめく何かの感覚を感じて、怪しくほくそえむ女。
「はぁ、はぁひぃぃぃいいい! ひぃんひいん! うわぅぅうう! ぎぃひっ!」
逆に亜矢子は女の指の動きだけで、目じりに涙をにじませて悶え叫ぶ。
良くみると撫でられた辺りを、快楽によるケイレンとは異なり、自らが蠢動して
いた。まるで、胎内を静かに確実に侵し変わろうとしてるかのようにだ。
「はひぃぃいいん! おなかぁ、熱いっ、あついよぉ! 何かが蠢いているのにぃ
とっても気持ちがいいのぉ!! 一人でエッチしてるときよりもセックスするのよ
りも気持ちがイイのぁ!! おなかと頭の奥でバチバチいっててぇ、もうドロドロ
でぐちゃぐちゃでぇ、匂いもすごくってぇ、壊れちゃいそうよぉ!」
既に亜矢子の目は胡乱なものになっており、はっきりと像を結んではいなかった。
238 名前:mid_night@「Pearl」 ◆ES1KDPyqDw :04/01/09 04:57 ID:bWPm7a3z
幻覚にも似たような視覚に、自分のあえぎと水音がくぐもったり妙にはっきりと
聞こえたりと怪しい聴覚に、全身がズル剥けのクリ○リスにでもなったような触覚、
汗のにおいとどこか甘くてツンとする自分の性臭すらも快楽と思える嗅覚、味覚も
たぶんあやしい事になっているだろう。
自分の五感がカオスの底にある快楽で胎内が熱くてグチャドロと化している。膣
と腸が溶けきって、一つになったような感じさえし始める。
それを上回るのは、底の無いような人外の快感だけ。快楽の塊が胎内を満たして
いるような、そんな感覚を覚えてますます混乱し興奮する。
自分の胎内が快楽の詰まった肉袋にでもなったのだろうか?
「言ったでしょ? あなたの体は変わりつつあ・る・の」
自分の体を作り変える元凶となった女は、汗に濡れた亜矢子の下腹部をいとおし
そうに撫でながら、亜矢子のうわ言ににんまりと頷いてみせた。
239 名前:mid_night@「Pearl」 ◆ES1KDPyqDw :04/01/09 05:06 ID:bWPm7a3z
「どうなるのかしらねぇ? 気が付いたら正気でいられるかしらぁ?」
女は耳元でそう囁くと、亜矢子の耳朶を舌で舐めて軽く噛む。出来ればこのまま
食べてしまいたいような衝動も覚えるが、それを抑えてそのまま亜矢子の耳を甘く
噛み続ける。
「あひぃぃぁあ、やぁん! みみ噛まないでぇ! あ、あ、あああああ」
亜矢子が更に絶頂を迎えたのか、びゅくびゅくと股間をしぶかせながら懇願する。
「あらあら全身が敏感になっちゃって…… じゃあこんなところに直接突っ込んだ
らどうなるかしらぁ?」
つぅ、と左手で尖りきってますます赤くいやらしく色づいた亜矢子の乳首をねぶ
りながら、ゆっくりとゆっくりと、右手の人差し指が亜矢子の腹部を下に向かって
なぞり始める。
「ぃ、っくぅ、がぁ、ひぃぃん!おなかが暴れちゃう! ぶるぶる震えてるぅん!」
乳首をせめられるだけでも頭の奥でショートしてしまいそうなのに、さらに亜矢
子の腹の上を指がなぞるだけで、亜矢子の腹は自分の意思以外の何かが歓喜に震え
ている。
女の指の動きに、彼女の胎に蠢くものが反応して小気味よく震え律動する。
「んふ、もうすぐ喜びでいっぱいになりますわ」
やがて女の指が亜矢子の臍を過ぎ、剃ってなくなってしまった草叢のあった辺り
を超え、股間の手前の土手の部分まで這わせて、指の動きを止めて名残惜しそうに
撫でたあとで手を引いてしまう。
「やぁああん、じらしちゃやぁ! 胎が震えちゃうの、胎で暴れちゃうの! 入れ
てちょうだい、ちょうだいよぉぉお!!」
「あ、あおあ、あぁ~~~、でちゃう~、いっぱいでちゃう~、とまらないぃぃ」
先ほどの絶頂から、亜矢子の腰がケイレンするたびに、ぴゅっぴゅぴゅっぴゅと
白い汁がほとばしる。
その上の口も下の口もひくつかせながら、何度も果てしなくイく為に、亜矢子の
座る座面までも汁だらけにしていた。
「本気でイッちゃってるわぁ、一体この娘何処までもつかしらぁ? もうそろそろ
イキまくって気絶するわねぇ」
亜矢子のイキまくっている姿を見て、自らも欲情したのか、頬を上気させ吐息も
熱くさせながら女が呟いた。
「どうかしらぁ? 全身どこもかしこも快楽になるなんて、生身の人間じゃ味わえ
ないことよぉ」
そう言いながら汗でじっとりと濡れた亜矢子の下腹部、ちょうど子宮の辺りに手
をあてて撫でる。指越しにうごめく何かの感覚を感じて、怪しくほくそえむ女。
「はぁ、はぁひぃぃぃいいい! ひぃんひいん! うわぅぅうう! ぎぃひっ!」
逆に亜矢子は女の指の動きだけで、目じりに涙をにじませて悶え叫ぶ。
良くみると撫でられた辺りを、快楽によるケイレンとは異なり、自らが蠢動して
いた。まるで、胎内を静かに確実に侵し変わろうとしてるかのようにだ。
「はひぃぃいいん! おなかぁ、熱いっ、あついよぉ! 何かが蠢いているのにぃ
とっても気持ちがいいのぉ!! 一人でエッチしてるときよりもセックスするのよ
りも気持ちがイイのぁ!! おなかと頭の奥でバチバチいっててぇ、もうドロドロ
でぐちゃぐちゃでぇ、匂いもすごくってぇ、壊れちゃいそうよぉ!」
既に亜矢子の目は胡乱なものになっており、はっきりと像を結んではいなかった。
238 名前:mid_night@「Pearl」 ◆ES1KDPyqDw :04/01/09 04:57 ID:bWPm7a3z
幻覚にも似たような視覚に、自分のあえぎと水音がくぐもったり妙にはっきりと
聞こえたりと怪しい聴覚に、全身がズル剥けのクリ○リスにでもなったような触覚、
汗のにおいとどこか甘くてツンとする自分の性臭すらも快楽と思える嗅覚、味覚も
たぶんあやしい事になっているだろう。
自分の五感がカオスの底にある快楽で胎内が熱くてグチャドロと化している。膣
と腸が溶けきって、一つになったような感じさえし始める。
それを上回るのは、底の無いような人外の快感だけ。快楽の塊が胎内を満たして
いるような、そんな感覚を覚えてますます混乱し興奮する。
自分の胎内が快楽の詰まった肉袋にでもなったのだろうか?
「言ったでしょ? あなたの体は変わりつつあ・る・の」
自分の体を作り変える元凶となった女は、汗に濡れた亜矢子の下腹部をいとおし
そうに撫でながら、亜矢子のうわ言ににんまりと頷いてみせた。
239 名前:mid_night@「Pearl」 ◆ES1KDPyqDw :04/01/09 05:06 ID:bWPm7a3z
「どうなるのかしらねぇ? 気が付いたら正気でいられるかしらぁ?」
女は耳元でそう囁くと、亜矢子の耳朶を舌で舐めて軽く噛む。出来ればこのまま
食べてしまいたいような衝動も覚えるが、それを抑えてそのまま亜矢子の耳を甘く
噛み続ける。
「あひぃぃぁあ、やぁん! みみ噛まないでぇ! あ、あ、あああああ」
亜矢子が更に絶頂を迎えたのか、びゅくびゅくと股間をしぶかせながら懇願する。
「あらあら全身が敏感になっちゃって…… じゃあこんなところに直接突っ込んだ
らどうなるかしらぁ?」
つぅ、と左手で尖りきってますます赤くいやらしく色づいた亜矢子の乳首をねぶ
りながら、ゆっくりとゆっくりと、右手の人差し指が亜矢子の腹部を下に向かって
なぞり始める。
「ぃ、っくぅ、がぁ、ひぃぃん!おなかが暴れちゃう! ぶるぶる震えてるぅん!」
乳首をせめられるだけでも頭の奥でショートしてしまいそうなのに、さらに亜矢
子の腹の上を指がなぞるだけで、亜矢子の腹は自分の意思以外の何かが歓喜に震え
ている。
女の指の動きに、彼女の胎に蠢くものが反応して小気味よく震え律動する。
「んふ、もうすぐ喜びでいっぱいになりますわ」
やがて女の指が亜矢子の臍を過ぎ、剃ってなくなってしまった草叢のあった辺り
を超え、股間の手前の土手の部分まで這わせて、指の動きを止めて名残惜しそうに
撫でたあとで手を引いてしまう。
「やぁああん、じらしちゃやぁ! 胎が震えちゃうの、胎で暴れちゃうの! 入れ
てちょうだい、ちょうだいよぉぉお!!」
堕淫蟲 第二章
162 名前:712 【堕淫蟲~第二章】 :03/12/17 15:40 ID:XwRWYULM
【堕淫蟲~第二章】
・・・お姉ちゃんは凄いな~、綺麗で、優しくて、それに王宮剣士になれちゃうくらい強いんだもん!!
・・・レイラ姉ちゃんはリアの自慢のお姉ちゃんだよ!!
・・・今度のお仕事は大変なの?・・・無事に帰ってきてね!!リア、ちゃんとお留守番してるからね!!
・・・お姉ちゃん!!
・・・・・・・・・・・・・・・・
163 名前:712 【堕淫蟲~第二章】 :03/12/17 15:42 ID:XwRWYULM
手足に巻きつく奇妙に暖かい触手の感触・・・夢から覚めたレイラは一瞬そこがどこだかわからなかった。
「ウフフ・・・お目覚めかしら、レイラちゃん。」
「――――――ミゼラブル!!!」
淫魔ミゼラブル――――――おぞましい記憶がよみがえってくる。私はこの女淫魔によって亜空間に閉じ込められ、
そこで堕淫蟲と呼ばれる魔界の生物を使ってその身を辱められたのだ。
「可愛い寝顔しちゃって、いい夢でも見れたのかな~?」
「だまれ!!」――――――そうだ、堕淫蟲は!?
股間をおおっているはずのあの蟲の感触がない。
レイラの目に入ったのは、亜空間の床に転がって動かなくなっている堕淫蟲の姿だった。
164 名前:712 【堕淫蟲~第二章】 :03/12/17 15:44 ID:XwRWYULM
『死んでいる・・・どういうことだ?もしかして、助かったのか!?』
「ええ、あなたの思っているとおりよ・・・残念だけど、堕淫蟲はあなたへの寄生に失敗しちゃったみたいなの・・・
あなたは堕淫蟲の与える快楽に夢中になっちゃったけど、私の堕淫蟲はあなたに寄生することが出来なかった・・・
だから、この勝負は引き分けってとこね。しょうがないから、大サービスってことであなたを帰してあげるわ。」
「∇∮σ・・・」
あっけにとられているレイラの前でミゼラブルが呪文を呟くと、そこはもとのバルドの森の中だった。
剥ぎ取られた服や鎧ももとどおりになっている。
「じゃあね、勇敢な女剣士さん、また私と遊びたくなったらいつでも来てね♪」
まるで今までのことが夢だったのではないかと半ば疑いながらレイラは目の前のミゼラブルに身を固くした。
「・・・本当なら貴様をここで切り捨てたいところだが、残念ながら私の力は貴様に及ばない・・・
お前がおとなしくしている限り、王宮もお前の討伐など考えないだろう。
最後に言っておく、私は再びお前に会う気はない。二度と私に近寄るんじゃないぞ・・・」
「そんな・・・ちょっとふざけて遊んだだけじゃない・・・そんなに怖い顔しなくても・・・」
怒られて拗ねた子供のような顔をしているミゼラブルを鋭い目で睨みつけながら、レイラはゆっくりと後ずさりを始めた。
そして、ミゼラブルとの距離が十分に離れたのを確認すると、獣のように身をひるがえし、褐色の女剣士は去っていった。
165 名前:712 【堕淫蟲~第二章】 :03/12/17 15:45 ID:XwRWYULM
――――――女剣士が去り静寂が包む森の中、一人残された女妖魔の艶やかな唇の両端がゆっくりとつり上がっていく。
「フフフ・・・堕淫蟲の寄生が失敗だなんて真っ直ぐに信じちゃって可愛い~~!!
あの子の種はちゃ~んとあなたの体の中に産み落とされてるのよ。それを大きく育てるか育てないかはレイラちゃん次第・・・
ま、とにかく今は五体満足に帰れるんだから、あなたの可愛い妹のリアちゃんによろしくね・・・
・・・フフ・・・ウフフ・・・アハ!アハハハ!!!!」
そんな淫魔の笑い声が、夕闇の森に静かに響き渡り、消えていった――――――
193 名前:712 【堕淫蟲~第二章】 :03/12/25 01:37 ID:WLGEQnub
「ただいま~」
ドアを開けると、暖かな部屋の空気と優しい夕食の匂いが、体も心も疲れ果てて帰ってきたレイラを包み込んだ。
――――――ああ、帰ってきたんだ・・・。
たった一日のことであったがあまりにも非現実な出来事が我が家を妙に懐かしく感じさせる。
「お帰りなさい、お姉ちゃん!」
銀色がかったショートカットの髪、健康的な褐色の肌に包まれた藍い蕾のような体のラインが、
みずみずしい匂いを発散している。
エプロン姿のリアは、帰ってきた姉を見て人懐っこそうな猫目がちな瞳を嬉しそうに細めた。
「ただいま、リア」
レイラもまた、妹のリアに優しく微笑む。その表情に王宮剣士として見せる厳しさはどこにもない。
両親に先立たれたレイラにとって、この妹のリアだけが唯一の肉親だった。
両親が残してくれた財産と王宮剣士であるレイラの稼ぎで生活は安定していると言えるが、
姉妹二人きりの生活において自分がいなくなれば妹のリアはどうなってしまうのか・・・
この子の為にも絶対に自分は死ねない。生きなければならない。
その強い思いが屈強な男たちが揃う王宮剣士の中で数少ない女剣士としてのレイラを支えていた。
本当に帰ってこれて良かった・・・
その晩、隣で眠るリアの横顔とかすかな寝息を聞きながら、レイラは温かいベッドと安堵の中で、深い眠りに落ちていった。
194 名前:712 【堕淫蟲~第二章/寄生胎動】 :03/12/25 01:39 ID:WLGEQnub
それから10日ばかりが過ぎ、忙しい日常にあの忌まわしい出来事が記憶のすみに追いやれようとしていた頃、
レイラは奇妙な夢を見た。
――――――夢の中
レイラは自分を乗せゆったりと歩いていく馬の上にいた。
どこへ向かっているのか・・・周りは暗黒の闇、先に何があるのかはわからない。
闇の中、馬と自分だけが存在している。
しばらくしてレイラはあることに気づいた。
『・・・・・温かい・・・』
馬の体温が自分に伝わってくる。本来、馬に乗る際に付ける鞍がこの馬の背にはないのだ。
鞍がないから馬の体温を直に伝わってきている・・・それを感じている。
『馬の背に直接乗ると、このように感じるのか・・・』
そんなことを考えながらレイラは、それは自分が下半身に何も纏わない状態で馬に跨っているからだと気づいた。
上半身は白い柔らかな衣服で包まれているが、下半身、馬の背が触れる腰から下にレイラは何も身に着けていないのだ。
『・・・生身で跨っているというのにまるで痛くない・・・馬の背はこんなに柔らかなものだったか・・・』
その不思議と柔らかな弾力をもった背にレイラを跨らせ、黙々と歩んでいく馬のゆったりとした動きと熱が、
レイラの下半身に伝わっていく。
195 名前:712 【堕淫蟲~第二章/寄生胎動】 :03/12/25 01:43 ID:WLGEQnub
「・・・・・・・・・・・・・あぁ・・・・ん・・・」
いくらかして、レイラはその動きを心地良いものと感じ始めていた。
馬が歩み、その背が上下するたび、跨った股間からびーん・・・びーん・・・と甘い振動が生まれてくる。
「・・・あぁ・・・・・・ああ・・・ぁ・・・あん・・・ぁ・・・ぁあ・・・」
レイラの胸に存在するたっぷりとした双丘、その先端に付いている乳白色の肉の実が服の中でみるみる固くしこっていく。
電気の走るような類の快感ではない。淫靡なぬるま湯にひたされ、とろとろと溶かされていくような悦び。
股間では子供のペニスほどもあるレイラのクリトリスが濃密な茂みの中から包皮ごと
むっくりとその身を起こそうとしている。
いつしかレイラは馬の首元に手を回し、背に跨る左右の脚でしっかりと馬の胴を挟み込んで、
もたれかかるように体をあずけ、抱きついていた。
「ああぁ・・・あ・・・ぅ・・・ぅう・・・あああぁ・・・」
みっしりと肉のついた褐色の臀部、太腿が、逞しくうねる馬の胴に食らいついている。
前のめりに抱きついているため、後ろからは丸見えのレイラの会陰部は馬の揺れに合わせて緩やかに収縮していた。
会陰部から続く卑猥な茂みは馬の背とレイラが交わる場所にかけて徐々に密度を増し、じっとりと湿り気を帯びている。
196 名前:712 【堕淫蟲~第二章/寄生胎動】 :03/12/25 01:49 ID:WLGEQnub
すでに馬の背はレイラから溢れた熱い淫涎が塗り広げられ、ぬめぬめと黒光りしていた。
押し付けられた包茎状のクリトリスはレイラと馬との間でぬるぬると挟まれ、揉みこまれて、
そこから生まれる悦感を逃すまいとレイラの脚がさらに馬の胴に巻きつけられる。
「ああ・・・もっと・・・もっと動いて・・・もっと・・・」
そんな意思を伝えようと馬の首元に回した手に力を入れた瞬間、レイラの体に何とも言えない快感が走った。
「――――――ああッッッ!!・・・・・・・・なに・・・これ・・・」
不思議なことに馬の首元を刺激するとレイラ体に快感が走るのである。
目の前の太い肉の塊を上下に撫で擦るとまるでそれが体の一部かのように甘美な痺れがレイラの身に流れ込んでくる。
次々と湧き起こる今までに感じたことのない悦楽の味をむさぼるようにレイラは馬の首をさすり始めた。
ゴシュッ・・・ゴシュッ・・・ゴシュッ・・・ゴシュッ・・・
『ああ・・・なんで?・・・・・でもぁぁ・・・気持ちいい・・・』
熱く固く太いそれをレイラは夢中で擦っていた。
『はあ・・・すごい・・・まるで、私の一部みたい・・・ああ・・・いい・・・・』
やがて、目の前の肉塊に吸い寄せられるようにレイラの舌が伸びようとした時――――――
197 名前:712 【堕淫蟲~第二章/寄生胎動】 :03/12/25 01:52 ID:WLGEQnub
――――――!?
眩しい朝の光、ベッドの上、レイラはその奇妙な夢から覚めていた。
「・・・・・夢・・・」
自分が見ていた夢、その内容をレイラはぼんやりとしか思い出すことしかできなかった。
『さっきまでみていた夢なのに・・・』
しかし、体に残っている甘い余韻・・・クシャクシャに丸まったシーツにしっかりと抱きついている自分。
そして、ぐっしょりと温かな淫蜜を吸い込み、朝のひんやりとした空気と光の中で真っ白な湯気を立ち上らせている
股間の股布が、レイラが見ていた夢が淫らな夢であったことを雄弁に語っていた。
『・・・覚えてないけど・・・すごくいやらしい夢・・・・・・』
「・・・まぁ、考えてもしょうがないか」
レイラは自分の隣にある空になったベッドを見て妹のリアがすでにこの寝室にいないことを確認すると、
重く湿った股布を新しい股布に取替えて、朝食の匂いと妹の待つ階下へと降りていった――――――
【堕淫蟲~第二章】
・・・お姉ちゃんは凄いな~、綺麗で、優しくて、それに王宮剣士になれちゃうくらい強いんだもん!!
・・・レイラ姉ちゃんはリアの自慢のお姉ちゃんだよ!!
・・・今度のお仕事は大変なの?・・・無事に帰ってきてね!!リア、ちゃんとお留守番してるからね!!
・・・お姉ちゃん!!
・・・・・・・・・・・・・・・・
163 名前:712 【堕淫蟲~第二章】 :03/12/17 15:42 ID:XwRWYULM
手足に巻きつく奇妙に暖かい触手の感触・・・夢から覚めたレイラは一瞬そこがどこだかわからなかった。
「ウフフ・・・お目覚めかしら、レイラちゃん。」
「――――――ミゼラブル!!!」
淫魔ミゼラブル――――――おぞましい記憶がよみがえってくる。私はこの女淫魔によって亜空間に閉じ込められ、
そこで堕淫蟲と呼ばれる魔界の生物を使ってその身を辱められたのだ。
「可愛い寝顔しちゃって、いい夢でも見れたのかな~?」
「だまれ!!」――――――そうだ、堕淫蟲は!?
股間をおおっているはずのあの蟲の感触がない。
レイラの目に入ったのは、亜空間の床に転がって動かなくなっている堕淫蟲の姿だった。
164 名前:712 【堕淫蟲~第二章】 :03/12/17 15:44 ID:XwRWYULM
『死んでいる・・・どういうことだ?もしかして、助かったのか!?』
「ええ、あなたの思っているとおりよ・・・残念だけど、堕淫蟲はあなたへの寄生に失敗しちゃったみたいなの・・・
あなたは堕淫蟲の与える快楽に夢中になっちゃったけど、私の堕淫蟲はあなたに寄生することが出来なかった・・・
だから、この勝負は引き分けってとこね。しょうがないから、大サービスってことであなたを帰してあげるわ。」
「∇∮σ・・・」
あっけにとられているレイラの前でミゼラブルが呪文を呟くと、そこはもとのバルドの森の中だった。
剥ぎ取られた服や鎧ももとどおりになっている。
「じゃあね、勇敢な女剣士さん、また私と遊びたくなったらいつでも来てね♪」
まるで今までのことが夢だったのではないかと半ば疑いながらレイラは目の前のミゼラブルに身を固くした。
「・・・本当なら貴様をここで切り捨てたいところだが、残念ながら私の力は貴様に及ばない・・・
お前がおとなしくしている限り、王宮もお前の討伐など考えないだろう。
最後に言っておく、私は再びお前に会う気はない。二度と私に近寄るんじゃないぞ・・・」
「そんな・・・ちょっとふざけて遊んだだけじゃない・・・そんなに怖い顔しなくても・・・」
怒られて拗ねた子供のような顔をしているミゼラブルを鋭い目で睨みつけながら、レイラはゆっくりと後ずさりを始めた。
そして、ミゼラブルとの距離が十分に離れたのを確認すると、獣のように身をひるがえし、褐色の女剣士は去っていった。
165 名前:712 【堕淫蟲~第二章】 :03/12/17 15:45 ID:XwRWYULM
――――――女剣士が去り静寂が包む森の中、一人残された女妖魔の艶やかな唇の両端がゆっくりとつり上がっていく。
「フフフ・・・堕淫蟲の寄生が失敗だなんて真っ直ぐに信じちゃって可愛い~~!!
あの子の種はちゃ~んとあなたの体の中に産み落とされてるのよ。それを大きく育てるか育てないかはレイラちゃん次第・・・
ま、とにかく今は五体満足に帰れるんだから、あなたの可愛い妹のリアちゃんによろしくね・・・
・・・フフ・・・ウフフ・・・アハ!アハハハ!!!!」
そんな淫魔の笑い声が、夕闇の森に静かに響き渡り、消えていった――――――
193 名前:712 【堕淫蟲~第二章】 :03/12/25 01:37 ID:WLGEQnub
「ただいま~」
ドアを開けると、暖かな部屋の空気と優しい夕食の匂いが、体も心も疲れ果てて帰ってきたレイラを包み込んだ。
――――――ああ、帰ってきたんだ・・・。
たった一日のことであったがあまりにも非現実な出来事が我が家を妙に懐かしく感じさせる。
「お帰りなさい、お姉ちゃん!」
銀色がかったショートカットの髪、健康的な褐色の肌に包まれた藍い蕾のような体のラインが、
みずみずしい匂いを発散している。
エプロン姿のリアは、帰ってきた姉を見て人懐っこそうな猫目がちな瞳を嬉しそうに細めた。
「ただいま、リア」
レイラもまた、妹のリアに優しく微笑む。その表情に王宮剣士として見せる厳しさはどこにもない。
両親に先立たれたレイラにとって、この妹のリアだけが唯一の肉親だった。
両親が残してくれた財産と王宮剣士であるレイラの稼ぎで生活は安定していると言えるが、
姉妹二人きりの生活において自分がいなくなれば妹のリアはどうなってしまうのか・・・
この子の為にも絶対に自分は死ねない。生きなければならない。
その強い思いが屈強な男たちが揃う王宮剣士の中で数少ない女剣士としてのレイラを支えていた。
本当に帰ってこれて良かった・・・
その晩、隣で眠るリアの横顔とかすかな寝息を聞きながら、レイラは温かいベッドと安堵の中で、深い眠りに落ちていった。
194 名前:712 【堕淫蟲~第二章/寄生胎動】 :03/12/25 01:39 ID:WLGEQnub
それから10日ばかりが過ぎ、忙しい日常にあの忌まわしい出来事が記憶のすみに追いやれようとしていた頃、
レイラは奇妙な夢を見た。
――――――夢の中
レイラは自分を乗せゆったりと歩いていく馬の上にいた。
どこへ向かっているのか・・・周りは暗黒の闇、先に何があるのかはわからない。
闇の中、馬と自分だけが存在している。
しばらくしてレイラはあることに気づいた。
『・・・・・温かい・・・』
馬の体温が自分に伝わってくる。本来、馬に乗る際に付ける鞍がこの馬の背にはないのだ。
鞍がないから馬の体温を直に伝わってきている・・・それを感じている。
『馬の背に直接乗ると、このように感じるのか・・・』
そんなことを考えながらレイラは、それは自分が下半身に何も纏わない状態で馬に跨っているからだと気づいた。
上半身は白い柔らかな衣服で包まれているが、下半身、馬の背が触れる腰から下にレイラは何も身に着けていないのだ。
『・・・生身で跨っているというのにまるで痛くない・・・馬の背はこんなに柔らかなものだったか・・・』
その不思議と柔らかな弾力をもった背にレイラを跨らせ、黙々と歩んでいく馬のゆったりとした動きと熱が、
レイラの下半身に伝わっていく。
195 名前:712 【堕淫蟲~第二章/寄生胎動】 :03/12/25 01:43 ID:WLGEQnub
「・・・・・・・・・・・・・あぁ・・・・ん・・・」
いくらかして、レイラはその動きを心地良いものと感じ始めていた。
馬が歩み、その背が上下するたび、跨った股間からびーん・・・びーん・・・と甘い振動が生まれてくる。
「・・・あぁ・・・・・・ああ・・・ぁ・・・あん・・・ぁ・・・ぁあ・・・」
レイラの胸に存在するたっぷりとした双丘、その先端に付いている乳白色の肉の実が服の中でみるみる固くしこっていく。
電気の走るような類の快感ではない。淫靡なぬるま湯にひたされ、とろとろと溶かされていくような悦び。
股間では子供のペニスほどもあるレイラのクリトリスが濃密な茂みの中から包皮ごと
むっくりとその身を起こそうとしている。
いつしかレイラは馬の首元に手を回し、背に跨る左右の脚でしっかりと馬の胴を挟み込んで、
もたれかかるように体をあずけ、抱きついていた。
「ああぁ・・・あ・・・ぅ・・・ぅう・・・あああぁ・・・」
みっしりと肉のついた褐色の臀部、太腿が、逞しくうねる馬の胴に食らいついている。
前のめりに抱きついているため、後ろからは丸見えのレイラの会陰部は馬の揺れに合わせて緩やかに収縮していた。
会陰部から続く卑猥な茂みは馬の背とレイラが交わる場所にかけて徐々に密度を増し、じっとりと湿り気を帯びている。
196 名前:712 【堕淫蟲~第二章/寄生胎動】 :03/12/25 01:49 ID:WLGEQnub
すでに馬の背はレイラから溢れた熱い淫涎が塗り広げられ、ぬめぬめと黒光りしていた。
押し付けられた包茎状のクリトリスはレイラと馬との間でぬるぬると挟まれ、揉みこまれて、
そこから生まれる悦感を逃すまいとレイラの脚がさらに馬の胴に巻きつけられる。
「ああ・・・もっと・・・もっと動いて・・・もっと・・・」
そんな意思を伝えようと馬の首元に回した手に力を入れた瞬間、レイラの体に何とも言えない快感が走った。
「――――――ああッッッ!!・・・・・・・・なに・・・これ・・・」
不思議なことに馬の首元を刺激するとレイラ体に快感が走るのである。
目の前の太い肉の塊を上下に撫で擦るとまるでそれが体の一部かのように甘美な痺れがレイラの身に流れ込んでくる。
次々と湧き起こる今までに感じたことのない悦楽の味をむさぼるようにレイラは馬の首をさすり始めた。
ゴシュッ・・・ゴシュッ・・・ゴシュッ・・・ゴシュッ・・・
『ああ・・・なんで?・・・・・でもぁぁ・・・気持ちいい・・・』
熱く固く太いそれをレイラは夢中で擦っていた。
『はあ・・・すごい・・・まるで、私の一部みたい・・・ああ・・・いい・・・・』
やがて、目の前の肉塊に吸い寄せられるようにレイラの舌が伸びようとした時――――――
197 名前:712 【堕淫蟲~第二章/寄生胎動】 :03/12/25 01:52 ID:WLGEQnub
――――――!?
眩しい朝の光、ベッドの上、レイラはその奇妙な夢から覚めていた。
「・・・・・夢・・・」
自分が見ていた夢、その内容をレイラはぼんやりとしか思い出すことしかできなかった。
『さっきまでみていた夢なのに・・・』
しかし、体に残っている甘い余韻・・・クシャクシャに丸まったシーツにしっかりと抱きついている自分。
そして、ぐっしょりと温かな淫蜜を吸い込み、朝のひんやりとした空気と光の中で真っ白な湯気を立ち上らせている
股間の股布が、レイラが見ていた夢が淫らな夢であったことを雄弁に語っていた。
『・・・覚えてないけど・・・すごくいやらしい夢・・・・・・』
「・・・まぁ、考えてもしょうがないか」
レイラは自分の隣にある空になったベッドを見て妹のリアがすでにこの寝室にいないことを確認すると、
重く湿った股布を新しい股布に取替えて、朝食の匂いと妹の待つ階下へと降りていった――――――
幻魔のささやき(2スレ目分)
79 名前:FBX@幻魔のささやき ◆4gA1RyNyf. :03/12/13 00:30 ID:EA0IgmGZ
「ねぇ。あなた、私のことが好きだから自分の部屋に招いたんでしょう?」
まともな返事をできないはずの彼女に、あえて問いかける私。
すると、彼女はゆっくりとうなずいた。
「・・・やっぱり。それじゃ、最初から私を犯すつもりで?」
再びうなずいた。
私は彼女がずっと、ずっと昔から私を見ていたのを知っていたの。
『私』が覚醒して、私の代わりにこうして尋問してくれて、ようやくわかったわ。
・・・目の前のこの子は、私の事が好きで――同性であるにもかかわらず、
愛ある「好き」――、それでずっと私のことを見てきた。
私はただの親友とばかり、思っていたけれど・・・。
『・・・私の力はこの程度じゃないわよ?』
・・・え?
にっこりとほほえむ私。
「イイわ・・・。私、そういう子が欲しかったの。」
私の髪の毛が、密室なのにざわめき始めた。
「この、私の持つ淫気で・・・、あなたを永遠に私から離れられないようにしてあげる。」
200 名前:FBX@幻魔のささやき ◆4gA1RyNyf. :03/12/25 02:46 ID:qkbwkbr4
そのとき目の前のこの子には私がピンク色のオーラをまとってるように見えたかも。
別にいいけどね。
だって、もう・・・。
この子は、私のもの。
誰にも渡さないわ。
私は彼女をベッドに横たえた。
抵抗しようとすらしなかったわ。
それどころか、目を潤ませて・・・。
とっても、とっても嬉しそう。
好きな女の子に、自分が女の子なのに犯される。
素晴らしいシチュエーションじゃない?
・・・私は仰向けに、虚ろな視線を私に向ける彼女に覆い被さった。
そこで「髪」を使ってみることにしたの。
「・・・。」
ちょっとイメージするだけで、すぐに私の髪は動き始めた。
ざわざわ・・・、そんな風に見えたでしょうね。
「んっ・・・。」
「力」を使うと、私にも快感が走るみたい。
淡く、甘い刺激が私の体を走っていく・・・。
「ねぇ。あなた、私のことが好きだから自分の部屋に招いたんでしょう?」
まともな返事をできないはずの彼女に、あえて問いかける私。
すると、彼女はゆっくりとうなずいた。
「・・・やっぱり。それじゃ、最初から私を犯すつもりで?」
再びうなずいた。
私は彼女がずっと、ずっと昔から私を見ていたのを知っていたの。
『私』が覚醒して、私の代わりにこうして尋問してくれて、ようやくわかったわ。
・・・目の前のこの子は、私の事が好きで――同性であるにもかかわらず、
愛ある「好き」――、それでずっと私のことを見てきた。
私はただの親友とばかり、思っていたけれど・・・。
『・・・私の力はこの程度じゃないわよ?』
・・・え?
にっこりとほほえむ私。
「イイわ・・・。私、そういう子が欲しかったの。」
私の髪の毛が、密室なのにざわめき始めた。
「この、私の持つ淫気で・・・、あなたを永遠に私から離れられないようにしてあげる。」
200 名前:FBX@幻魔のささやき ◆4gA1RyNyf. :03/12/25 02:46 ID:qkbwkbr4
そのとき目の前のこの子には私がピンク色のオーラをまとってるように見えたかも。
別にいいけどね。
だって、もう・・・。
この子は、私のもの。
誰にも渡さないわ。
私は彼女をベッドに横たえた。
抵抗しようとすらしなかったわ。
それどころか、目を潤ませて・・・。
とっても、とっても嬉しそう。
好きな女の子に、自分が女の子なのに犯される。
素晴らしいシチュエーションじゃない?
・・・私は仰向けに、虚ろな視線を私に向ける彼女に覆い被さった。
そこで「髪」を使ってみることにしたの。
「・・・。」
ちょっとイメージするだけで、すぐに私の髪は動き始めた。
ざわざわ・・・、そんな風に見えたでしょうね。
「んっ・・・。」
「力」を使うと、私にも快感が走るみたい。
淡く、甘い刺激が私の体を走っていく・・・。
無限の果肉 第七話
674 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/14 11:27 ID:S41XYLsI
<翳る日常 前編>
最近ネーアの様子がおかしい。
昼食の準備の為に厨房内をめまぐるしく駆け回る彼女を見ながら、
メライガはそう感じた。
例えば――仕事中にミスをしなくなった。笑顔を見せるようになった。
食事を控えるようになった。代わりとばかりに水ばかり飲むようになった
力仕事が出来るようになった――等々。
メライガが気付いていないだけで、他にもまだ何かあるかもしれない。
(どういう事でしょうか)
厨房内を慌しく動き回る同僚達に混じりながら、ネーアを盗み見る。
彼女は包丁を巧みに使いながら食材を刻んでいた。つい先日までは、食材を切るどころか
自分の指を切るような能無しだったというのに。
(私が『忠告』をした次の日くらいからですね。その日を境に何かあったとしか……)
同僚達が、まるで別人のように立ち振る舞うネーアに声を掛けている。
ネーアも応えるように笑顔を見せ、少し前まで口も聞かなかった同僚達と談笑を始めた。
あがり性はそのままなのか、頬が真っ赤に染まっている。
(やはり男……ですか)
力がついた事や、仕事が出来るようになった事は説明がつかないが。
食事を控えて水を多めに摂る。笑顔を見せるようになった――この二点だけ考えるなら、
恋人が出来、しかも現在付き合っている――そう考えれば今のネーアを納得出来る。
(ですが。それは許されない行為です)
この屋敷に男は二人しかいない。
庭師のシレノスと、我等がウラヌス様だけしか。
シレノスは50を過ぎた輩で、いつもメイド達を嘗め回すような視線で見てくる好き者だ。
無精髭も剃らずに身なりも小汚い。性格も、ウラヌスとは違い、貪欲で品が無い。
そんな、人生の負け犬のような浮浪者のような男と付き合う筈も無い。
675 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/14 11:28 ID:S41XYLsI
(まあ、あれだけ私達に『折檻』を受けた女です。人生の負け犬と言う意味ではネーアも大して
変わりませんから。案外手懐けられているのかもしれませんが)
ダンッ!
力が入りすぎ、手元に在るまな板の上の魚が一刀の元に真っ二つになる。
少し大きめのその音も、談笑をしている同僚達の耳には届かなかったようだ。
(あれだけ、ウラヌス様を想っていた彼女が、あんな下賎な輩と付き合う分けがありません)
つまり。彼女は、ウラヌスと。
「メライガ?」
「!?」
突如掛けられた声に思考の沼から引きずり上げられる。
目の前には、ネーア。
「何でしょうか?」
「何でしょうか、じゃなくて。指、血が出てるよ」
言われて初めて左の親指から流血していることに気付く。
(なんて不甲斐ない。これではいつもと立場が逆ではありませんか)
メイドのプライドと女のプライドの両方に傷が付き、怒りで視界が揺らぐ。
「雑菌入ったら大変だよ。早く手当てしないと。私、付いていってあげるよ」
余計なお世話です、という言葉が喉元までせり上がるが――
「――そうですね。この状態で調理を行うわけにはいきません。お願いします」
事情を聞きだすには良い機会だった。
包丁を置き、まだ使われて無い水がめに手を突っ込み傷口を軽く洗う。
「行きましょう」
言い放つとネーアの返事も待たずに厨房から退出する。
ダイニングルームを抜け、廊下に出た辺りで、
駆け足のネーアが付いてくると、メライガの横に並んだ。
過去一ヶ月に渡り、あれだけの暴虐を受けたというのに警戒する素振りは見られない。
それどころか、さっきからメライガの指の傷をしきりに見ている。
676 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/14 11:30 ID:S41XYLsI
何故か熱っぽい視線で。
その態度に、違和感を感じた。
目の前にいるネーアという同僚と、二日前までの彼女と、重ね合わせる事が出来ない。
「……そんなに私の怪我が気になりますか?」
「え? あのっ、別にっ」
我に返ったように手を慌しく振り回す。
途端に、何かの花のような香りが鼻腔を満たす。
(香水でもつけているのでしょうか?)
だとしたら、彼女が進行形でウラヌスと付き合っているという可能性がますます高まる。
嫉妬心に胸が切なく疼く。もう我慢の限界だった。
「どういうつもりですか」
「……え?」
「とぼけないで下さい、見苦しい。……ウラヌス様と付き合っているのでしょう?」
「ええっ!?」
ネーアが浮かべたのは驚愕の表情。メライガの中の懐疑が確信へと変わっていく。
「違います!」
「違うというなら説明して下さい。食事を疎かにして水ばかり飲んでいる理由は何ですか?
口紅もろくに塗れない女が香水を付ける理由は何ですか? 私達にあれだけ『折檻』を
されながら笑顔を浮かべられる理由は何ですかっ?」
まくし立てるように問い詰める。
なれない事をしたせいか、息が上がった。
「――っ!?」
人の気配を感じ、辺りを見回す。
ダイニングや客間の掃除をしていた同僚達が、慌てて顔を引っ込めた。
(私としたことが)
「あ、痛っ!」
ネーアの腕を引っ張り、洗濯物を運び込む勝手口から庭へ出ると、視線でネーアに訴える。
677 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/14 11:31 ID:S41XYLsI
「それは……言えません」
「私があの夜、あれほど警告したというのに……!」
「ち、違います! 私、ウラヌス様とは付き合っていません!」
「そんな言葉、どうやって信じろというのです!」
「それは、あの――――っ!?」
ネーアが何かに気付いたように顔をあげる。
どうしたんです、と声を掛ける暇もなく、予期せぬ人間が現れた。
「ネーア君にメライガ君。こんな所で何を?」
「……体調が優れないので外の空気を吸いに来ました」
虚を突かれたが、ポーカーフェイスを保つと、
メライガの口からとっさの嘘が付いて出る。
「それは良いが……」
ウラヌスが複雑な表情で二人のメイドを――主にネーアを――見る。
(それは、そうですね。ネーアは一度ウラヌス様の前で、あられのない姿を見せたのですから)
ネーアは、悲しげに目を伏せており、ウラヌスとは視線を合わせようともしない。
(……この反応は……)
恋人同士が顔を合わせた時、こんなにもぎこちない対応を取るだろうか。
頬を赤らめたり、気恥ずかしい表情を浮かべたりするものではないのか。
だが今この空間には、後ろ暗さとぎこちなさが混じった空気しかない。
――急にネーアが顔を上げた。
そしてちらりと、メライガに意味深げな目配せをする。
彼女の目には、何らかの決意が宿っていた。
「あの、ウラヌス様」
「……何だね?」
「今まで色々ご迷惑をおかけしましたっ」
ぶんっ、と音が鳴りそうなほどのお辞儀。
『……』
メライガもウラヌスもネーアの意図を測りあぐねて閉口する。
678 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/14 11:32 ID:S41XYLsI
「いえ、あのっ、大した事じゃないんですよ? ただ私、今までろくに働けもしなかった上、
ウラヌス様には何かと心配ばかりかけていましたから」
「そんな事は、」
「お心遣い感謝します。でも、もういいんです。もう私、大丈夫ですから。だから――」
ネーアが笑顔を浮かべた。
それは何かを悟ったような、諦めに似た表情で。
メライガにはそれが泣き顔に見えた。
そして、
「もう、私に構わないで下さい」
一瞬。メライガは我が耳を疑った。
(そんな、馬鹿な)
二人が付き合っている? 冗談ではない。それどころかネーアの方からウラヌスを突き放した。
(これは、一体どういう……)
「――ウラヌス様」
メライガの背中から別のメイドの声。その場に居た三人が同時に声の主を見る。
勝手口から顔を除かせたのは、テミスという名のメイドだ。
「昼食の用意が出来ました。食堂へお出でください」
事務的な声。必要最低限の事しか喋らないところはメライガと似ているが、
テミスの声には有無を言わさず他者を従わせるような迫力がある。
「いや、だが、」
「使用人如きにウラヌス様が気を遣う必要はございません」
ちらりとネーアとメライガを盗み見る。
テミスは責任感が強く、規律や体制と言った物を尊重する彼女は、元無能者ネーアや、
それに絡む三人のメイドを快く思っては居ない。
メイド長のティジフォーンには頭が上がらないが。
また、テミスはその頭の固さから、同僚達に敬遠されている。
679 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/14 11:34 ID:S41XYLsI
「そうです。どうぞお食事に行ってください」
ネーアが同調する。
「……分かった」
渋々といった様子でウラヌスが歩き出し、屋敷の中へと消えた。
「――ネーアさんもメライガさんも、早く持ち場に戻って下さい」
まるで自分の方が偉い、とでもいうような口調で言い放つと、踵を返した。
「確かに、長話が過ぎました」
ネーアがウラヌスを突き放した以上、彼女が自分達の障害となる事は無い。
(ライバルが一人減りましたね)
「私達も戻りましょう。あまり遅くなっては皆が怪しみます」
ネーアの方を振り返る。
「――ネーアさん?」
訝しげに声を掛ける。ネーアは自らの体を抱いて震えていた。
「メライガさん……っ……私、言いましたよね? ウラヌス様とは、付き合っていないって」
「何を――」
(待って下さい。その言い方では『ウラヌス様とは交際いないだけで他の誰かとは
交際している』、という事になります)
だが、今更そんな事を知っても何の特にもならない。メライガにとってはウラヌスを狙う
全ての女が敵であり、容赦はしないが、そうでない者にはあくまで無関心だ。
「だからどうしました。貴方が誰と付き合おうが貴方の勝手ですし私には関係有りません」
ネーアに背を向ける。
「待って、下さいっ!」
必死の声に、メライガは振り向く。ネーアが膝を突きながら震えていた。
熱でもあるのか肩で息をし、気だるげな目でメライガを上目遣いに見上げている。
(ここしばらくは健康の塊のようなものだと思っていましたが。そうでもないようですね)
自分に関係の無い事に対しては無関心だが、慈悲の心くらいは持っている。
「風邪でも引いたのですか」
手を伸ばす。ネーアは差し出された手を取ると、
力任せにメライガの体を引っ張った。
680 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/14 11:35 ID:S41XYLsI
メライガの視界が回り、背中に衝撃を感じる。
抵抗する間もなく、何をされたかも気付く間もなく。
気が付けば、仰向けに倒れていた。
「なっ、何を!」
起き上がろうとするが、馬乗りになったネーアに阻止される。
両肩を地面に押さえつけられ、身動きが取れなかった。
この華奢な腕の何処にそんな力があるのか、
万力で締め付けられたようにピクリとも動かせない。同時に肩の骨が悲鳴を上げた。
「ああっ!」
メライガの顔が苦痛に歪む。
「ああ、ごめん、なさい。力加減を――はあ――間違いました」
肩への荷重が少しだけ軽くなる。
苦痛から開放されたメライガはネーアの顔を見た。
――あどけなさの残る少女の顔に、凄艶とした微笑を浮かべていた。
人目で分かる。
犬のように呼気を荒げ、制服から除く肌を高潮させ、瞳を濡らせたネーアは、
(私に、欲情しているっ?)
ぞっとした。今目の前に居るのは、いつかの夜にあられもない喘ぎ声を上げていた雌だ。
ぺろり、と舌なめずりネーアに背筋が寒くなる。
「はぁ……はぁ……メライガさんが、いけないんですよ……こんな、人気の無い所に
私を連れてきて……はあ……ずっと指の傷を見せびらかすから……はあ……私、
我慢出来なく、なったんですよ?」
「何を言って――っ!?」
突如ネーアが覆い被さり、抱き締められる。
香水だと思っていた匂いがきつくなる。まるで、花の香りと、淫汁の生臭さを足したような匂い。
(……この匂い。嗅いでると頭が呆として……)
思考に徐々に霧が掛かっていく感覚の中、ネーアに耳元で囁やかれた。
「最初は、少し痛いかも」
その言葉にはっとした。ネーアに左腕を抱き寄せられる。
「――っ!?」
681 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/14 11:36 ID:S41XYLsI
同時に左の親指に激痛。メライガからはネーアの頭部で視界を遮られ見る事は出来ないが、
ネーアが彼女の傷口を爪で抉ったのだ。
じくじくと疼く痛みに顔をしかめていると、今度は生暖かく、ぬめりを持った感触が傷口を覆った。
痛みと、その不快感のギャップに、電撃でも打たれたように体が跳ねる。
「な、何をしているのです!?」
見るまでもなく分かる。この感触は、
(私の指を、しゃぶっているっ? いや、むしろこれは……)
溢れ出る血を、啜っている。
メライガの問いに、ネーアはチュパチュパという卑猥な音を立てて応えた。
その音が、鼻を付く濃厚な香りが、何より自分に欲情する同僚に傷口を舐められるという
異常なシチュエーションが――メライガの理性を少しづつ削り取っていく。
それだけではない。
「ちゅぷちゅぷちゅぷ、ちゅるるるっ」
「……ん」
唾液まみれになっていく親指が気持ち良い。
痛む傷口を舌で擦り付けられる度に、じわり、と疼くような痺れが生まれる。
その淫らな感覚に、体を委ねていたい、とすら思うようになり――
(な、なにを私は考えているのです!?)
すんでの情欲を振り払う。
冗談ではなかった。何が悲しくて元恋敵に傷口をしゃぶられ恍惚としなければならないのか。
682 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/14 11:38 ID:S41XYLsI
だが、この状況を打開しようとも、抱きつくネーアを振り払うだけの力は無い。
せめてどちらかの腕が自由になれば、護身用にと、いつも懐に携帯している雷撃の魔石を
使う事が出来るのだが。
「ちゅぱっ、ちゅぱっ、ぢゅぅぅぅぅっっ――ぷはっ、はあ、はあ……」
満足したのか、どこか卑猥なおしゃぶりを中断し、ネーアは呼吸を整える。
「……物足りない……メライガさんの、血、おいしかったけど、これだけじゃ、足りない」
その言葉に心が騒いだ。
ネーアが密着していたメライガから離れ、再び馬乗りになる。
メライガの目の前に、情欲に飢えた雌の顔がある。
「……今度は、こっちのが、沢山、欲しい」
そう言って、ネーアがメライガの下腹部辺りに濡れた目を向けた。
(まさか)
最悪の事態を思い浮かべた。
蒼白になるメライガの顔を見て、ネーアが妖艶な笑みを浮かべる。
「でも、最初は、キスからです」
「なっ! やめなさい!」
制止の声など聞く筈も無い、ネーアは息を荒げたままメライガに顔を近づけ、
その顔が弾かれたように後ろを振り向いた。
獲物を発見した時の肉食獣を連想させる俊敏な動作。同時にそれは、
メライガへの注意が逸れる最初で最後の瞬間だった。
それを彼女は逃さなかった。覆い被さっているネーアを渾身の力を使って跳ね除ける。
「……あ」
呆然とするネーアの表情を見ながら、懐から魔石を取り出す。
そして、メライガは何の躊躇もなく、それをネーアに押し付けると、石の効果を発動させた。
石はメライガの想いに応え、ネーアの体だけに電撃を放つ。
「――あぁっ!?」
ネーアは体を痙攣させ白い喉を晒すと、そのまま芝生の絨毯へと倒れ伏した。
「はあ……はあ……」
683 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/14 11:39 ID:S41XYLsI
(助かり、ました)
起き上がる気配の無いネーアに安堵の息を吐きかける。
(一体、どうなっているのか)
ネーアの恍惚とした表情、淫魔のような笑み、そしてあの異常な行動。
気が違ったとしか思えない。
(それにこの匂い)
改めてこの一体の空気を嗅ぎ取ると、女の性臭と花の匂いが混じった濃厚な香りで満ちている。
「どうであれ、長居は無用です」
こんなところを誰かに見られたら事だ。
慌ててメライガは立ち上がり踵を返した。
――その姿を、二つの視線が追っていた。
697 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/21 11:18 ID:b+SGKAyQ
<翳る日常 後編>
「きゃー! 見た見たっ? スキャンダルよ! スキャンダル!」
金髪ツインテールのメイド少女が黄色い声を上げながらはしゃぐ。
「お姉ちゃんっ。はしゃいでる場合じゃないよぅ。ネーアさん、倒れたまま動かないよ?
怪我したんじゃないのかな……?」
おどおどといった感じで抗議の声を上げているのは隣の少女と瓜二つの顔であり、
違うのはこちらの少女の髪型がサイドテールという事くらい。
この二人、最近ウラヌスに拾われた戦災孤児で、メイドの中でもフェルナの次に若い、
双子の姉妹だった。
「だーいじょーぶよ。寝てるだけだって。ほら、昨日だって仕事中にぐーすか寝てた、
って話じゃない? 今もそうだって!」
このツインテールの活発な少女が、姉のポリタス。
常日頃から刺激を求めては問題を掘り起こし、拡大させるトラブルメーカーである。
趣味は尾ひれと背びれを付けた噂を広める事。
「え、え? でも、一瞬、びりっ、ってなったよ!? ちょっと痙攣してたよ!?
なにか光ってたよ!?」
不安げな面持ちでサイドテールを揺らしているこの少女が妹のコルタス。
ネタを見つけては暴走する姉を抑制するストッパーとして日々気苦労が絶えない。
だが真面目そうに見えても15歳というお年頃。性への関心は尽きない。
ちなみに彼女はかなりの面食いである。
「うーん。……あぁ! きっと気持ちよかったのよっ。よくあるじゃない、こう、
鞭で叩かれたり、電気流されたりして、痛いー! でも気持ちいいー! みたいなっ」
「……そ、そんなの知らないよ!」
かなりディープな話題にコルタスが顔を真っ赤に染める。
「コルタスはウブねぇ」
「お、お姉ちゃんがおマセなだけだよっ」
「何言ってるのっ。これくらいはレディの必須知識よっ」
「お姉ちゃん。わたし的には色々と突っ込みたいんだけど。とりあえず
レディを名乗るんだったらブラをつけるくらいお胸は大きくならないとね」
698 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/21 11:24 ID:b+SGKAyQ
「うっ……確かにせめて70は欲しいわね」
「でもでもっ。四捨五入すればなんとか70だよ」
「コルタス――言ってて虚しくない?」
「……」「……」
僅かな沈黙の後
『はぁ』
姉妹は同時に羨望と憂いの詰まった息を吐いた。
***
「……はあ」
姉妹が溜息を付いている頃。自室に篭っているフェルナも溜息を付いた。
だが、双子の姉妹の溜息とは意味合いが違う。
「……はあ」
何度目かの溜息。双子達のそれとは違い、フェルナのそれは、風邪を引いた時のような
気だるさと、熱っぽさを帯びていた。
「……何でかなあ。発情期は再来月の筈なのに」呟く。
そう。フェルナは亜人なのだ。人間と獣の特性を両方併せ持つ彼等彼女等には、
発情期と呼ばれるものがある。人間で言うところの排卵日だが、亜人の場合、
年に四回、名前の如く性欲に苛まれる時期がある。
フェルナは先月、込み上げる欲情に必死に耐えていたのだ。
結局本能には勝てず、自分を慰めてしまったのだが。
「どうしよう。フェルナ、病気になっちゃったのかなぁ」また溜息。
(一昨日か、昨日くらいからだよね?)
そのくらいの時期から、亜人のフェルナにしか嗅ぎ取れないほど微かな花の香りが、漂い始めた。
それきり、体調がおかしい。まるで発情期のように、体が熱くなる。
(尻尾の付け根とアソコがムズムズするよぅ)
風邪かもしれないので大事を取って休ませてもらったのはいいが、
逆効果だったような気がした。
「これなら、動いていた方がマシだよぉ」
699 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/21 11:26 ID:b+SGKAyQ
だが、嘆いていても仕方が無い。
密室になった自分の部屋の匂いを嗅ぐ。嗅ぎなれた自分の体臭と、微かな性臭がする。
「あう……換気しよっと」
ベッドの上で横になっていた体を起こし、這うようにしてそこから降りると、
おぼつかない足取りで窓まで歩く。窓に手を伸ばし、んしょ、と声を出して開ける。
開け放たれた窓から爽やかな風が入り込んで、フェルナの垂れ耳をパタパタとなびかせる。
「ふう」
外の空気を吸って少しは気分が落ち着いた。
(……そういえばお腹空いちゃった。そろそろご飯だよね?)
思った瞬間何処からとも無くパタパタと、まるではたきで家具の埃を
払っているような音が聞こえてくる。
何の音かと思って首を巡らすと、自分の尻尾が勢いよく左右に振れ、
安物の化粧台(使った事が無い)やらタンスやらを叩いていた。
まるでパブロフの犬。
我ながら本能に忠実な体だ、などと思った時、
「……?」
窓の外から覚えのある匂いが流れ込んできた。スンスンと鼻を動かす。
花の香り。とは言っても中庭にある花壇や、屋敷内に添えられた観賞用の花、
敷地外にある野花の匂い、そのどれにも当てはまらない匂いだった。
強いて言うなら、百合の花に、女の発情臭を掛け合わせたような。
「……きゅううん……」
(この匂い、フェルナをおかしくさせるのと同じだ)
だが、徐々に強くなってくる香りは、普段嗅いでいる匂いの残滓とは
比べ物にならない程、濃厚だ。まるで、匂いの発生源がすぐ近くから
この催淫臭を垂れ流しているような。
「……きゅうん……もうだめぇ……」
強烈な臭気に、尻尾と下腹部の疼きが我慢できなくなる。
もじもじと落ち着きなく腰が動く。心臓は早鐘を打つように暴れ周り、
息が荒くなる。制服から覗く真っ白な素肌が、紅く染まる。
とうとうフェルナは、その場に座り込んだ。
700 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/21 11:27 ID:b+SGKAyQ
「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……」
思考と本能が反転していく。
右半身から壁に寄りかかった体勢で左手が、先の姉妹より幾分か成長している
小ぶりな胸を、ゆっくりと制服の上から触る。
「きゃうんっ」
それだけで痺れに似た甘い官能が、フェルナの脳を焼く。
じくり、と子宮が疼いた。
「きゅうん……きゅうぅん……」
物悲しい、すすり泣く様な犬の鳴き声を上げながら、
右手も小さな膨らみの上へと乗せ、擦るようにこね回す。
じわっ、とした愉悦が急速に広がった。
「わうっ!?」
(……なんか、すっごい、気持ちいい……先月の、発情期よりも
ずっとずっと、気持ちいい。なんで? )
予想を上回る快楽に、ムクムクと、二つのポッチが自己主張し始める。
「わうんっ」
まるで性器を弄られた時の様に、二つの勃起が官能を弾けさせた。
(乳首っ、ブラに擦れてっ、きゅううぅんっ、擦れて、びりっ、って!)
「はあっ、はあっ、はあっ…!」
半開きにした愛らしい口から、発情した獣のような吐息が漏れる。
狂ったように二つの腕が、胸を揉み込む。
理性が、本能に駆逐されようとしていた。
(もう、やだっ、もどかしいようっ!)
胸から手が離れる。蛇を思わせる素早い動きで手が後ろに回り、
エプロンの紐を解き、すぐに取り外した。次に腰を浮かせ、
スカートをたくし上げる。健康そうな足、真っ白の下着、そして臍までが露になる。
すでに何回もこういう事をやってきたのだ。その動作は酷く手馴れている。
火照る体が、淫臭を孕んだ空気の流れを感じ取り、ぞくりとした。
際限なく高揚していく気分のままに、両手をたくし上げたスカートの下から
突っ込むと、最小サイズのブラを上方へとずらし、外す。
701 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/21 11:29 ID:b+SGKAyQ
再び敏感になった突起物が擦れ、脳内で火花が散った。
「わぅん…っ」
甘い鳴き声を上げると、吐息を荒げながら震える両の掌を胸の頂点へと、
近づけていき、ごくりと、生唾を飲み込む。
そして――両の人差し指で同時に、いやらしく膨らみ勃つピンク色の肉を撫でた。
「――わうぅっ!?」
電気を流されたような快楽に、思わず背筋が伸びた。
その淫らな電気は、フェルナの上半身を嘗め尽くすと、脳を真っ白に染め上げる。
こっちも欲しいとばかりに子宮が疼き、肉のトンネルでこんこんと牝の汁を搾り、
下着を濡らしていく。
(き、きもちいいっ、きもちいい!)
「はっ! はっ! わぅんっ、わぅ……きゅううんっ」
本能が理性を圧倒する。腹から下を剥き出しにしたあられもない格好で、
乳首を、擦り、摘み、、捻り、そして弾く。
その度に脳裏に快楽のスパークが弾け、下着に淫らな染みを作っていく。
(もっと、もっと、もっと、もっと!)
「はあっ! はあっ! はあっ! はあっ!」
いつの間にか、口の端からだらだらと涎が垂れ、足元の地面に糸を引いていた。
牝の汁を存分に吸ってしまった下着が幼い秘裂に張り付き、
いやらしく綻び始めた縦皺の隅々まで透けて見えた。
何度も慰め、劣情を静めてきた体だ、どこが一番感じるか、どういう順番が
より燃えられるか――自分の性感は体が覚えている。
それに従い、ただひたすら狂ったように双房とその頂点をこね回す。
やがて、外から流れ込んでくる例の臭気が気にならなくなるほど、
部屋の中が甘酸っぱい匂いで満たされ、その自分の発情臭で更に興奮する。
「わ、わ、わ、わぅぅぅぅっ!」
快楽にびくびくと体が震えた。
(い、いっちゃう! きもちよすぎて、いっちゃう!
フェルナ、お胸で、おむねでいっちゃうぅ!)
702 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/21 11:31 ID:b+SGKAyQ
絶頂を予感した体が痙攣する。愛らしい筈の目は欲情に濡れ、
焦点をぼやけさせる。だらしなく半開きにした口からは涎と共に舌まで垂れ、
銀色の粘着質の糸は冷たい板張りの床に小さな池溜まりを作る。
吐く息は冬でもないのに白い湯気が見えそうなほど、荒く、激しい。
やがて、
「わうっ! わぅっ! わぅっ! わうぅぅぅぅぅぅぅぅんっ!!」
脳みその皺が無くなるのではないかと思うほどの快楽。
視界が真っ白に染まり、キーンと、耳鳴りまで聞こえる。
ビクビクビクビクッ! と体が痙攣し、すぐに体が硬直する。
痙攣した子宮が、何かを飲み込もうと蠢く膣が、大量の蜜を吐き出す。
「はっ、はっ、はっ…はっ……はっ……………はあぁぁ♪……」
じっくりと時間をかけて、筋肉が弛緩していく。
ぶしゅ、という音と共に、下着に張り付く幼い淫裂が、内側から
捲くり上がるように口を開き、湯気が立ちそうな程臭気の強い本気汁を吐き出す。
既に飽和状態だった下着は、それで給水量を遥かに超えてしまい、
さらけ出された太ももや内股に、淫らな光沢を付ける。
まるで浜辺に打ち上げれたクラゲのような有様になってしまったフェルナの顔には、
およそ、幼子には不釣合いな、雌が浮かべる喜悦の表情が浮かんでいた。
ふと。絶頂の余韻にぼんやりする意識の中、ある事にフェルナは気付く。
(――あ……この、フェルナを変にさせる、変な匂いって、)
「ネーアちゃんのエッチな匂いだぁ」
(ネーアちゃん。またエッチな事してるのかなぁ……)
廊下で、フェルナの目前で派手にオルガズムを迎えてしまったネーアの事を思い出す。
――またムラムラしてきた。
(お胸でいっちゃったから……もし、アソコを触ったらどうなるんだろう?)
「はあ……はあ……はあっ……」
気が付けば、また息が荒くなっている。際限の無い劣情、
そして快楽への期待に心臓が早鐘を打つ。
ごく自然に、両手が、水の中にでも入ったような下着へと伸びる。
張り付いた下着を、ズズズッ、とずり下ろす。
703 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/21 11:33 ID:b+SGKAyQ
「きゃうんっ!?」
捲くり上がり、物欲しそうにヒクヒクと脈打つ陰部が布地に擦られ、
快楽が弾けた。達した直後には強すぎる刺激に、体をわななかせ、
上と下の口から涎が垂れる。
(き、きもちよすぎっ)
想像以上の気持ち良さに、気後れする。
これ以上自慰を続ければ、ひょっとしたら壊れてしまうんじゃないのだろうか
――そんな不安と。恐らく生涯で最高の快楽を得られるかもしれない――
そんな期待を抱きながら、目線を落とした。
「うわあぁ」
露になった股間。何度も見てきたそこが、白っぽい愛液が糸を引き、
下着の中心部と繋がっている。
(くさいよお)
その雌の臭気、汁の多さに、湯気が立っていると錯覚を覚えそうだった。
耳を澄ますと――壊れたように動く心臓の音、再び荒くなる自分の吐息、
淫らな期待に蠢く唇口の粘着音、思い出したように吹き抜ける風の音、
――そして、パタパタと誰かが廊下を走る音が聞こえた。
反応が、遅れた。
バタンッ!
ノックも何もなしに問答無用で開かれるドア。
「フェルっち、フェルっち! 大ニュース! 大ニュース! さっきね!
庭の方でね! ネーアさんと、メライガさん……が…………」
「お、お姉ちゃんっ、女の子の部屋に入る時は、ちゃんとノックしないと、
っていつも言ってるでしょっ。何かあったらどうする……つもり、なの……?」
嵐のように飛び込んできた金髪の姉妹と、これから嵐の中へと
身を投じようとしていたフェルナの視線がばったりと合う。
口を「あ」の形にして固まる事数秒。
妹のコルタスが顔を真っ赤にすると、顔を両手で覆った。
704 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/21 11:34 ID:b+SGKAyQ
姉のポリタスが、口の形を「あ」から「え?」に変え、
続いて「んん?」となり、最後に「にやり」と歪ませる。
フェルナの顔は真っ青だった。
「ふふふふふふふふっ」
天使のような悪魔の笑顔を浮かべながら、ポリタスがフェルナににじり寄る。
「きゅうん……」
お仕置きをされる子犬のように体を震わせ、情けない声を上げる。
目前までやってきたポリタスが、すっと腰を下ろす。
ポンッ、と肩が叩かれた。
ポリタスが何か言おうと口を開き――あまりの臭気にかぶりをを振りつつ、
匂いを払おうと手をパタパタと振る。
その仕草がフェルナの心を酷く傷つけたのは言うまでも無い。
「ああ、ごめんごめん」
仕切り直しのつもりか、再び軽く肩を叩かれる。
「――で? どうだった? ……気持ちよかった?」
囁くようにポリタスの言葉に頭のてっぺんから足の指まで真っ赤になった。
ぷつんっ、と目に見えない何かが切れた。
「出てって――――――――――――――っ!!!」
***
フェルナが不幸な事故に遭っている間、ティジフォーン、レアクト、
メライガの折檻メイド達が、ティジフォーンの部屋へと集っていた。
「で? 話って何よ? こんな所まで呼び出して?」
「ネーアの事です」
気だるげにしているレアクトの問いにメライガが答える。
ネーアと言う名前に、ティジフォーンが忌々しげに顔を歪めた。
「彼女の様子、どことなくおかしいとは思いませんか?」
705 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/21 11:36 ID:b+SGKAyQ
「確かに。いつもニコニコ笑っちゃってさ、口数も増えたし、
力仕事まで出来るようになってる。水汲みの件に関しても未だに信じられない」
「反抗期で『むき』になっているだけでしょう」
(むきになっているのは貴方でしょう)
ティジフォーンの推論にメライガが心の中でほくそ笑む。
ティジフォーンに対してだけ、極稀に反抗するネーアに対し、
彼女は嫌がらせのようにネーアに仕事を与えている。
文句も泣き言も言わず、ネーアはそれすらも楽々とこなすのだが。
「そうかもしれません」
適当に相槌を打ちながら、今から言うべき事を脳内で整理する。
「だったらほっとけば? 別に私達にとって不都合な訳じゃないでしょう?
それとも何?『あれだけ』の仕打ちを受けながらまだあの子は、
ウラヌス様の事を諦めてないの?」
くっくっくっ、とレアクトが喉を鳴らす。
メライガがネーアに警告し、自害を促した日――ウラヌスの前で、
凶悪な張り型を使い強制的に絶頂させた時の事を言っているのだろう。
「違います」
「? じゃあ、あの子いまだにウラヌス様の事諦めてないの?」
「それも少し違います」
「はっきりおっしゃりなさい」
ティジフォーンが軽く叱咤する。
実際は、ネーアはウラヌスの事を完璧に諦めたのだろう。今日の行動を見れば
それは分かる。だがその理由が理解出来ない。いや理解出来ない事は、
それだけではない。
――常人では考えられないほどの筋力。怪しげな香水の匂い。
まるで獣のような過敏な反応。それに――
にたり、と口の端を歪めたネーアの顔が脳裏に浮かぶ。
あの狂気が見え隠れする笑顔を思い出す度に背筋が寒くなる。
706 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/21 11:37 ID:b+SGKAyQ
(あのような人間を野放しにする訳にはいかない。きっと何か、
良くない事を起こす)
それは確信めいたものだった。
だが、先程の事件を包み隠さず二人に説明する事はしない。
ネーアがウラヌスを振った事を話せば、
少なくとも私達にとっては脅威が減った事が分かる。
メライガがネーアに襲われた事を話しても。ただ笑い話の種になるだけだろう。
「メライガ?」
「どうしたのですか?」
二人に協力を呼びかける為には、少しばかり真実に脚色を加える必要がある。
メライガはティジフォーンを見、レアクトを見ると、静かに宣言した。
「彼女は、ウラヌス様を諦めるどころか、他の者と二股を掛けています」
『……っ!?』
ティジフォーンとレアクトが驚愕の表情を浮かべる。
「――はっ。ただの臆病者かと思ったら。とんだ食わせ者ね。
尻が軽いったりゃありゃしない」
「……っ……っ…!」
レアクトは興奮気味に話、ティジフォーンは怒りに身を振るわせる。
「それは、本当なのですか?」
ティジフォ-ンが尋ねる。それが問題だった。捏造した事実には根拠が無い。
適当な事を言って誤魔化そうとした時、助け舟は意外な所からやってきた。
「それ多分本当よ」
レアクトだった。
(どういう事です?)
「あの子、今でも毎夜のように折檻部屋に足を運ぶのを、私見てる」
「そうですか。そういう事ですか…!」
ティジフォーンが、ばんっ、と化粧台を掌で叩きつける。
「夜、ネーアを呼び出します」
「問い詰める気ですか?」
707 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/21 11:38 ID:b+SGKAyQ
「他にどうしろと言うのです!?」
完全に頭に血が上ったティジフォーンをなだめるように言う。
「夜中に折檻部屋に行くのは分かっているんです」
「――ああ、そうね」
こちらの意図に気付いたのかレアクトが得心したように頷く。
「後を着けましょう。弱みを握るんです」
<翳る日常 前編>
最近ネーアの様子がおかしい。
昼食の準備の為に厨房内をめまぐるしく駆け回る彼女を見ながら、
メライガはそう感じた。
例えば――仕事中にミスをしなくなった。笑顔を見せるようになった。
食事を控えるようになった。代わりとばかりに水ばかり飲むようになった
力仕事が出来るようになった――等々。
メライガが気付いていないだけで、他にもまだ何かあるかもしれない。
(どういう事でしょうか)
厨房内を慌しく動き回る同僚達に混じりながら、ネーアを盗み見る。
彼女は包丁を巧みに使いながら食材を刻んでいた。つい先日までは、食材を切るどころか
自分の指を切るような能無しだったというのに。
(私が『忠告』をした次の日くらいからですね。その日を境に何かあったとしか……)
同僚達が、まるで別人のように立ち振る舞うネーアに声を掛けている。
ネーアも応えるように笑顔を見せ、少し前まで口も聞かなかった同僚達と談笑を始めた。
あがり性はそのままなのか、頬が真っ赤に染まっている。
(やはり男……ですか)
力がついた事や、仕事が出来るようになった事は説明がつかないが。
食事を控えて水を多めに摂る。笑顔を見せるようになった――この二点だけ考えるなら、
恋人が出来、しかも現在付き合っている――そう考えれば今のネーアを納得出来る。
(ですが。それは許されない行為です)
この屋敷に男は二人しかいない。
庭師のシレノスと、我等がウラヌス様だけしか。
シレノスは50を過ぎた輩で、いつもメイド達を嘗め回すような視線で見てくる好き者だ。
無精髭も剃らずに身なりも小汚い。性格も、ウラヌスとは違い、貪欲で品が無い。
そんな、人生の負け犬のような浮浪者のような男と付き合う筈も無い。
675 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/14 11:28 ID:S41XYLsI
(まあ、あれだけ私達に『折檻』を受けた女です。人生の負け犬と言う意味ではネーアも大して
変わりませんから。案外手懐けられているのかもしれませんが)
ダンッ!
力が入りすぎ、手元に在るまな板の上の魚が一刀の元に真っ二つになる。
少し大きめのその音も、談笑をしている同僚達の耳には届かなかったようだ。
(あれだけ、ウラヌス様を想っていた彼女が、あんな下賎な輩と付き合う分けがありません)
つまり。彼女は、ウラヌスと。
「メライガ?」
「!?」
突如掛けられた声に思考の沼から引きずり上げられる。
目の前には、ネーア。
「何でしょうか?」
「何でしょうか、じゃなくて。指、血が出てるよ」
言われて初めて左の親指から流血していることに気付く。
(なんて不甲斐ない。これではいつもと立場が逆ではありませんか)
メイドのプライドと女のプライドの両方に傷が付き、怒りで視界が揺らぐ。
「雑菌入ったら大変だよ。早く手当てしないと。私、付いていってあげるよ」
余計なお世話です、という言葉が喉元までせり上がるが――
「――そうですね。この状態で調理を行うわけにはいきません。お願いします」
事情を聞きだすには良い機会だった。
包丁を置き、まだ使われて無い水がめに手を突っ込み傷口を軽く洗う。
「行きましょう」
言い放つとネーアの返事も待たずに厨房から退出する。
ダイニングルームを抜け、廊下に出た辺りで、
駆け足のネーアが付いてくると、メライガの横に並んだ。
過去一ヶ月に渡り、あれだけの暴虐を受けたというのに警戒する素振りは見られない。
それどころか、さっきからメライガの指の傷をしきりに見ている。
676 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/14 11:30 ID:S41XYLsI
何故か熱っぽい視線で。
その態度に、違和感を感じた。
目の前にいるネーアという同僚と、二日前までの彼女と、重ね合わせる事が出来ない。
「……そんなに私の怪我が気になりますか?」
「え? あのっ、別にっ」
我に返ったように手を慌しく振り回す。
途端に、何かの花のような香りが鼻腔を満たす。
(香水でもつけているのでしょうか?)
だとしたら、彼女が進行形でウラヌスと付き合っているという可能性がますます高まる。
嫉妬心に胸が切なく疼く。もう我慢の限界だった。
「どういうつもりですか」
「……え?」
「とぼけないで下さい、見苦しい。……ウラヌス様と付き合っているのでしょう?」
「ええっ!?」
ネーアが浮かべたのは驚愕の表情。メライガの中の懐疑が確信へと変わっていく。
「違います!」
「違うというなら説明して下さい。食事を疎かにして水ばかり飲んでいる理由は何ですか?
口紅もろくに塗れない女が香水を付ける理由は何ですか? 私達にあれだけ『折檻』を
されながら笑顔を浮かべられる理由は何ですかっ?」
まくし立てるように問い詰める。
なれない事をしたせいか、息が上がった。
「――っ!?」
人の気配を感じ、辺りを見回す。
ダイニングや客間の掃除をしていた同僚達が、慌てて顔を引っ込めた。
(私としたことが)
「あ、痛っ!」
ネーアの腕を引っ張り、洗濯物を運び込む勝手口から庭へ出ると、視線でネーアに訴える。
677 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/14 11:31 ID:S41XYLsI
「それは……言えません」
「私があの夜、あれほど警告したというのに……!」
「ち、違います! 私、ウラヌス様とは付き合っていません!」
「そんな言葉、どうやって信じろというのです!」
「それは、あの――――っ!?」
ネーアが何かに気付いたように顔をあげる。
どうしたんです、と声を掛ける暇もなく、予期せぬ人間が現れた。
「ネーア君にメライガ君。こんな所で何を?」
「……体調が優れないので外の空気を吸いに来ました」
虚を突かれたが、ポーカーフェイスを保つと、
メライガの口からとっさの嘘が付いて出る。
「それは良いが……」
ウラヌスが複雑な表情で二人のメイドを――主にネーアを――見る。
(それは、そうですね。ネーアは一度ウラヌス様の前で、あられのない姿を見せたのですから)
ネーアは、悲しげに目を伏せており、ウラヌスとは視線を合わせようともしない。
(……この反応は……)
恋人同士が顔を合わせた時、こんなにもぎこちない対応を取るだろうか。
頬を赤らめたり、気恥ずかしい表情を浮かべたりするものではないのか。
だが今この空間には、後ろ暗さとぎこちなさが混じった空気しかない。
――急にネーアが顔を上げた。
そしてちらりと、メライガに意味深げな目配せをする。
彼女の目には、何らかの決意が宿っていた。
「あの、ウラヌス様」
「……何だね?」
「今まで色々ご迷惑をおかけしましたっ」
ぶんっ、と音が鳴りそうなほどのお辞儀。
『……』
メライガもウラヌスもネーアの意図を測りあぐねて閉口する。
678 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/14 11:32 ID:S41XYLsI
「いえ、あのっ、大した事じゃないんですよ? ただ私、今までろくに働けもしなかった上、
ウラヌス様には何かと心配ばかりかけていましたから」
「そんな事は、」
「お心遣い感謝します。でも、もういいんです。もう私、大丈夫ですから。だから――」
ネーアが笑顔を浮かべた。
それは何かを悟ったような、諦めに似た表情で。
メライガにはそれが泣き顔に見えた。
そして、
「もう、私に構わないで下さい」
一瞬。メライガは我が耳を疑った。
(そんな、馬鹿な)
二人が付き合っている? 冗談ではない。それどころかネーアの方からウラヌスを突き放した。
(これは、一体どういう……)
「――ウラヌス様」
メライガの背中から別のメイドの声。その場に居た三人が同時に声の主を見る。
勝手口から顔を除かせたのは、テミスという名のメイドだ。
「昼食の用意が出来ました。食堂へお出でください」
事務的な声。必要最低限の事しか喋らないところはメライガと似ているが、
テミスの声には有無を言わさず他者を従わせるような迫力がある。
「いや、だが、」
「使用人如きにウラヌス様が気を遣う必要はございません」
ちらりとネーアとメライガを盗み見る。
テミスは責任感が強く、規律や体制と言った物を尊重する彼女は、元無能者ネーアや、
それに絡む三人のメイドを快く思っては居ない。
メイド長のティジフォーンには頭が上がらないが。
また、テミスはその頭の固さから、同僚達に敬遠されている。
679 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/14 11:34 ID:S41XYLsI
「そうです。どうぞお食事に行ってください」
ネーアが同調する。
「……分かった」
渋々といった様子でウラヌスが歩き出し、屋敷の中へと消えた。
「――ネーアさんもメライガさんも、早く持ち場に戻って下さい」
まるで自分の方が偉い、とでもいうような口調で言い放つと、踵を返した。
「確かに、長話が過ぎました」
ネーアがウラヌスを突き放した以上、彼女が自分達の障害となる事は無い。
(ライバルが一人減りましたね)
「私達も戻りましょう。あまり遅くなっては皆が怪しみます」
ネーアの方を振り返る。
「――ネーアさん?」
訝しげに声を掛ける。ネーアは自らの体を抱いて震えていた。
「メライガさん……っ……私、言いましたよね? ウラヌス様とは、付き合っていないって」
「何を――」
(待って下さい。その言い方では『ウラヌス様とは交際いないだけで他の誰かとは
交際している』、という事になります)
だが、今更そんな事を知っても何の特にもならない。メライガにとってはウラヌスを狙う
全ての女が敵であり、容赦はしないが、そうでない者にはあくまで無関心だ。
「だからどうしました。貴方が誰と付き合おうが貴方の勝手ですし私には関係有りません」
ネーアに背を向ける。
「待って、下さいっ!」
必死の声に、メライガは振り向く。ネーアが膝を突きながら震えていた。
熱でもあるのか肩で息をし、気だるげな目でメライガを上目遣いに見上げている。
(ここしばらくは健康の塊のようなものだと思っていましたが。そうでもないようですね)
自分に関係の無い事に対しては無関心だが、慈悲の心くらいは持っている。
「風邪でも引いたのですか」
手を伸ばす。ネーアは差し出された手を取ると、
力任せにメライガの体を引っ張った。
680 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/14 11:35 ID:S41XYLsI
メライガの視界が回り、背中に衝撃を感じる。
抵抗する間もなく、何をされたかも気付く間もなく。
気が付けば、仰向けに倒れていた。
「なっ、何を!」
起き上がろうとするが、馬乗りになったネーアに阻止される。
両肩を地面に押さえつけられ、身動きが取れなかった。
この華奢な腕の何処にそんな力があるのか、
万力で締め付けられたようにピクリとも動かせない。同時に肩の骨が悲鳴を上げた。
「ああっ!」
メライガの顔が苦痛に歪む。
「ああ、ごめん、なさい。力加減を――はあ――間違いました」
肩への荷重が少しだけ軽くなる。
苦痛から開放されたメライガはネーアの顔を見た。
――あどけなさの残る少女の顔に、凄艶とした微笑を浮かべていた。
人目で分かる。
犬のように呼気を荒げ、制服から除く肌を高潮させ、瞳を濡らせたネーアは、
(私に、欲情しているっ?)
ぞっとした。今目の前に居るのは、いつかの夜にあられもない喘ぎ声を上げていた雌だ。
ぺろり、と舌なめずりネーアに背筋が寒くなる。
「はぁ……はぁ……メライガさんが、いけないんですよ……こんな、人気の無い所に
私を連れてきて……はあ……ずっと指の傷を見せびらかすから……はあ……私、
我慢出来なく、なったんですよ?」
「何を言って――っ!?」
突如ネーアが覆い被さり、抱き締められる。
香水だと思っていた匂いがきつくなる。まるで、花の香りと、淫汁の生臭さを足したような匂い。
(……この匂い。嗅いでると頭が呆として……)
思考に徐々に霧が掛かっていく感覚の中、ネーアに耳元で囁やかれた。
「最初は、少し痛いかも」
その言葉にはっとした。ネーアに左腕を抱き寄せられる。
「――っ!?」
681 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/14 11:36 ID:S41XYLsI
同時に左の親指に激痛。メライガからはネーアの頭部で視界を遮られ見る事は出来ないが、
ネーアが彼女の傷口を爪で抉ったのだ。
じくじくと疼く痛みに顔をしかめていると、今度は生暖かく、ぬめりを持った感触が傷口を覆った。
痛みと、その不快感のギャップに、電撃でも打たれたように体が跳ねる。
「な、何をしているのです!?」
見るまでもなく分かる。この感触は、
(私の指を、しゃぶっているっ? いや、むしろこれは……)
溢れ出る血を、啜っている。
メライガの問いに、ネーアはチュパチュパという卑猥な音を立てて応えた。
その音が、鼻を付く濃厚な香りが、何より自分に欲情する同僚に傷口を舐められるという
異常なシチュエーションが――メライガの理性を少しづつ削り取っていく。
それだけではない。
「ちゅぷちゅぷちゅぷ、ちゅるるるっ」
「……ん」
唾液まみれになっていく親指が気持ち良い。
痛む傷口を舌で擦り付けられる度に、じわり、と疼くような痺れが生まれる。
その淫らな感覚に、体を委ねていたい、とすら思うようになり――
(な、なにを私は考えているのです!?)
すんでの情欲を振り払う。
冗談ではなかった。何が悲しくて元恋敵に傷口をしゃぶられ恍惚としなければならないのか。
682 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/14 11:38 ID:S41XYLsI
だが、この状況を打開しようとも、抱きつくネーアを振り払うだけの力は無い。
せめてどちらかの腕が自由になれば、護身用にと、いつも懐に携帯している雷撃の魔石を
使う事が出来るのだが。
「ちゅぱっ、ちゅぱっ、ぢゅぅぅぅぅっっ――ぷはっ、はあ、はあ……」
満足したのか、どこか卑猥なおしゃぶりを中断し、ネーアは呼吸を整える。
「……物足りない……メライガさんの、血、おいしかったけど、これだけじゃ、足りない」
その言葉に心が騒いだ。
ネーアが密着していたメライガから離れ、再び馬乗りになる。
メライガの目の前に、情欲に飢えた雌の顔がある。
「……今度は、こっちのが、沢山、欲しい」
そう言って、ネーアがメライガの下腹部辺りに濡れた目を向けた。
(まさか)
最悪の事態を思い浮かべた。
蒼白になるメライガの顔を見て、ネーアが妖艶な笑みを浮かべる。
「でも、最初は、キスからです」
「なっ! やめなさい!」
制止の声など聞く筈も無い、ネーアは息を荒げたままメライガに顔を近づけ、
その顔が弾かれたように後ろを振り向いた。
獲物を発見した時の肉食獣を連想させる俊敏な動作。同時にそれは、
メライガへの注意が逸れる最初で最後の瞬間だった。
それを彼女は逃さなかった。覆い被さっているネーアを渾身の力を使って跳ね除ける。
「……あ」
呆然とするネーアの表情を見ながら、懐から魔石を取り出す。
そして、メライガは何の躊躇もなく、それをネーアに押し付けると、石の効果を発動させた。
石はメライガの想いに応え、ネーアの体だけに電撃を放つ。
「――あぁっ!?」
ネーアは体を痙攣させ白い喉を晒すと、そのまま芝生の絨毯へと倒れ伏した。
「はあ……はあ……」
683 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/14 11:39 ID:S41XYLsI
(助かり、ました)
起き上がる気配の無いネーアに安堵の息を吐きかける。
(一体、どうなっているのか)
ネーアの恍惚とした表情、淫魔のような笑み、そしてあの異常な行動。
気が違ったとしか思えない。
(それにこの匂い)
改めてこの一体の空気を嗅ぎ取ると、女の性臭と花の匂いが混じった濃厚な香りで満ちている。
「どうであれ、長居は無用です」
こんなところを誰かに見られたら事だ。
慌ててメライガは立ち上がり踵を返した。
――その姿を、二つの視線が追っていた。
697 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/21 11:18 ID:b+SGKAyQ
<翳る日常 後編>
「きゃー! 見た見たっ? スキャンダルよ! スキャンダル!」
金髪ツインテールのメイド少女が黄色い声を上げながらはしゃぐ。
「お姉ちゃんっ。はしゃいでる場合じゃないよぅ。ネーアさん、倒れたまま動かないよ?
怪我したんじゃないのかな……?」
おどおどといった感じで抗議の声を上げているのは隣の少女と瓜二つの顔であり、
違うのはこちらの少女の髪型がサイドテールという事くらい。
この二人、最近ウラヌスに拾われた戦災孤児で、メイドの中でもフェルナの次に若い、
双子の姉妹だった。
「だーいじょーぶよ。寝てるだけだって。ほら、昨日だって仕事中にぐーすか寝てた、
って話じゃない? 今もそうだって!」
このツインテールの活発な少女が、姉のポリタス。
常日頃から刺激を求めては問題を掘り起こし、拡大させるトラブルメーカーである。
趣味は尾ひれと背びれを付けた噂を広める事。
「え、え? でも、一瞬、びりっ、ってなったよ!? ちょっと痙攣してたよ!?
なにか光ってたよ!?」
不安げな面持ちでサイドテールを揺らしているこの少女が妹のコルタス。
ネタを見つけては暴走する姉を抑制するストッパーとして日々気苦労が絶えない。
だが真面目そうに見えても15歳というお年頃。性への関心は尽きない。
ちなみに彼女はかなりの面食いである。
「うーん。……あぁ! きっと気持ちよかったのよっ。よくあるじゃない、こう、
鞭で叩かれたり、電気流されたりして、痛いー! でも気持ちいいー! みたいなっ」
「……そ、そんなの知らないよ!」
かなりディープな話題にコルタスが顔を真っ赤に染める。
「コルタスはウブねぇ」
「お、お姉ちゃんがおマセなだけだよっ」
「何言ってるのっ。これくらいはレディの必須知識よっ」
「お姉ちゃん。わたし的には色々と突っ込みたいんだけど。とりあえず
レディを名乗るんだったらブラをつけるくらいお胸は大きくならないとね」
698 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/21 11:24 ID:b+SGKAyQ
「うっ……確かにせめて70は欲しいわね」
「でもでもっ。四捨五入すればなんとか70だよ」
「コルタス――言ってて虚しくない?」
「……」「……」
僅かな沈黙の後
『はぁ』
姉妹は同時に羨望と憂いの詰まった息を吐いた。
***
「……はあ」
姉妹が溜息を付いている頃。自室に篭っているフェルナも溜息を付いた。
だが、双子の姉妹の溜息とは意味合いが違う。
「……はあ」
何度目かの溜息。双子達のそれとは違い、フェルナのそれは、風邪を引いた時のような
気だるさと、熱っぽさを帯びていた。
「……何でかなあ。発情期は再来月の筈なのに」呟く。
そう。フェルナは亜人なのだ。人間と獣の特性を両方併せ持つ彼等彼女等には、
発情期と呼ばれるものがある。人間で言うところの排卵日だが、亜人の場合、
年に四回、名前の如く性欲に苛まれる時期がある。
フェルナは先月、込み上げる欲情に必死に耐えていたのだ。
結局本能には勝てず、自分を慰めてしまったのだが。
「どうしよう。フェルナ、病気になっちゃったのかなぁ」また溜息。
(一昨日か、昨日くらいからだよね?)
そのくらいの時期から、亜人のフェルナにしか嗅ぎ取れないほど微かな花の香りが、漂い始めた。
それきり、体調がおかしい。まるで発情期のように、体が熱くなる。
(尻尾の付け根とアソコがムズムズするよぅ)
風邪かもしれないので大事を取って休ませてもらったのはいいが、
逆効果だったような気がした。
「これなら、動いていた方がマシだよぉ」
699 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/21 11:26 ID:b+SGKAyQ
だが、嘆いていても仕方が無い。
密室になった自分の部屋の匂いを嗅ぐ。嗅ぎなれた自分の体臭と、微かな性臭がする。
「あう……換気しよっと」
ベッドの上で横になっていた体を起こし、這うようにしてそこから降りると、
おぼつかない足取りで窓まで歩く。窓に手を伸ばし、んしょ、と声を出して開ける。
開け放たれた窓から爽やかな風が入り込んで、フェルナの垂れ耳をパタパタとなびかせる。
「ふう」
外の空気を吸って少しは気分が落ち着いた。
(……そういえばお腹空いちゃった。そろそろご飯だよね?)
思った瞬間何処からとも無くパタパタと、まるではたきで家具の埃を
払っているような音が聞こえてくる。
何の音かと思って首を巡らすと、自分の尻尾が勢いよく左右に振れ、
安物の化粧台(使った事が無い)やらタンスやらを叩いていた。
まるでパブロフの犬。
我ながら本能に忠実な体だ、などと思った時、
「……?」
窓の外から覚えのある匂いが流れ込んできた。スンスンと鼻を動かす。
花の香り。とは言っても中庭にある花壇や、屋敷内に添えられた観賞用の花、
敷地外にある野花の匂い、そのどれにも当てはまらない匂いだった。
強いて言うなら、百合の花に、女の発情臭を掛け合わせたような。
「……きゅううん……」
(この匂い、フェルナをおかしくさせるのと同じだ)
だが、徐々に強くなってくる香りは、普段嗅いでいる匂いの残滓とは
比べ物にならない程、濃厚だ。まるで、匂いの発生源がすぐ近くから
この催淫臭を垂れ流しているような。
「……きゅうん……もうだめぇ……」
強烈な臭気に、尻尾と下腹部の疼きが我慢できなくなる。
もじもじと落ち着きなく腰が動く。心臓は早鐘を打つように暴れ周り、
息が荒くなる。制服から覗く真っ白な素肌が、紅く染まる。
とうとうフェルナは、その場に座り込んだ。
700 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/21 11:27 ID:b+SGKAyQ
「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……」
思考と本能が反転していく。
右半身から壁に寄りかかった体勢で左手が、先の姉妹より幾分か成長している
小ぶりな胸を、ゆっくりと制服の上から触る。
「きゃうんっ」
それだけで痺れに似た甘い官能が、フェルナの脳を焼く。
じくり、と子宮が疼いた。
「きゅうん……きゅうぅん……」
物悲しい、すすり泣く様な犬の鳴き声を上げながら、
右手も小さな膨らみの上へと乗せ、擦るようにこね回す。
じわっ、とした愉悦が急速に広がった。
「わうっ!?」
(……なんか、すっごい、気持ちいい……先月の、発情期よりも
ずっとずっと、気持ちいい。なんで? )
予想を上回る快楽に、ムクムクと、二つのポッチが自己主張し始める。
「わうんっ」
まるで性器を弄られた時の様に、二つの勃起が官能を弾けさせた。
(乳首っ、ブラに擦れてっ、きゅううぅんっ、擦れて、びりっ、って!)
「はあっ、はあっ、はあっ…!」
半開きにした愛らしい口から、発情した獣のような吐息が漏れる。
狂ったように二つの腕が、胸を揉み込む。
理性が、本能に駆逐されようとしていた。
(もう、やだっ、もどかしいようっ!)
胸から手が離れる。蛇を思わせる素早い動きで手が後ろに回り、
エプロンの紐を解き、すぐに取り外した。次に腰を浮かせ、
スカートをたくし上げる。健康そうな足、真っ白の下着、そして臍までが露になる。
すでに何回もこういう事をやってきたのだ。その動作は酷く手馴れている。
火照る体が、淫臭を孕んだ空気の流れを感じ取り、ぞくりとした。
際限なく高揚していく気分のままに、両手をたくし上げたスカートの下から
突っ込むと、最小サイズのブラを上方へとずらし、外す。
701 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/21 11:29 ID:b+SGKAyQ
再び敏感になった突起物が擦れ、脳内で火花が散った。
「わぅん…っ」
甘い鳴き声を上げると、吐息を荒げながら震える両の掌を胸の頂点へと、
近づけていき、ごくりと、生唾を飲み込む。
そして――両の人差し指で同時に、いやらしく膨らみ勃つピンク色の肉を撫でた。
「――わうぅっ!?」
電気を流されたような快楽に、思わず背筋が伸びた。
その淫らな電気は、フェルナの上半身を嘗め尽くすと、脳を真っ白に染め上げる。
こっちも欲しいとばかりに子宮が疼き、肉のトンネルでこんこんと牝の汁を搾り、
下着を濡らしていく。
(き、きもちいいっ、きもちいい!)
「はっ! はっ! わぅんっ、わぅ……きゅううんっ」
本能が理性を圧倒する。腹から下を剥き出しにしたあられもない格好で、
乳首を、擦り、摘み、、捻り、そして弾く。
その度に脳裏に快楽のスパークが弾け、下着に淫らな染みを作っていく。
(もっと、もっと、もっと、もっと!)
「はあっ! はあっ! はあっ! はあっ!」
いつの間にか、口の端からだらだらと涎が垂れ、足元の地面に糸を引いていた。
牝の汁を存分に吸ってしまった下着が幼い秘裂に張り付き、
いやらしく綻び始めた縦皺の隅々まで透けて見えた。
何度も慰め、劣情を静めてきた体だ、どこが一番感じるか、どういう順番が
より燃えられるか――自分の性感は体が覚えている。
それに従い、ただひたすら狂ったように双房とその頂点をこね回す。
やがて、外から流れ込んでくる例の臭気が気にならなくなるほど、
部屋の中が甘酸っぱい匂いで満たされ、その自分の発情臭で更に興奮する。
「わ、わ、わ、わぅぅぅぅっ!」
快楽にびくびくと体が震えた。
(い、いっちゃう! きもちよすぎて、いっちゃう!
フェルナ、お胸で、おむねでいっちゃうぅ!)
702 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/21 11:31 ID:b+SGKAyQ
絶頂を予感した体が痙攣する。愛らしい筈の目は欲情に濡れ、
焦点をぼやけさせる。だらしなく半開きにした口からは涎と共に舌まで垂れ、
銀色の粘着質の糸は冷たい板張りの床に小さな池溜まりを作る。
吐く息は冬でもないのに白い湯気が見えそうなほど、荒く、激しい。
やがて、
「わうっ! わぅっ! わぅっ! わうぅぅぅぅぅぅぅぅんっ!!」
脳みその皺が無くなるのではないかと思うほどの快楽。
視界が真っ白に染まり、キーンと、耳鳴りまで聞こえる。
ビクビクビクビクッ! と体が痙攣し、すぐに体が硬直する。
痙攣した子宮が、何かを飲み込もうと蠢く膣が、大量の蜜を吐き出す。
「はっ、はっ、はっ…はっ……はっ……………はあぁぁ♪……」
じっくりと時間をかけて、筋肉が弛緩していく。
ぶしゅ、という音と共に、下着に張り付く幼い淫裂が、内側から
捲くり上がるように口を開き、湯気が立ちそうな程臭気の強い本気汁を吐き出す。
既に飽和状態だった下着は、それで給水量を遥かに超えてしまい、
さらけ出された太ももや内股に、淫らな光沢を付ける。
まるで浜辺に打ち上げれたクラゲのような有様になってしまったフェルナの顔には、
およそ、幼子には不釣合いな、雌が浮かべる喜悦の表情が浮かんでいた。
ふと。絶頂の余韻にぼんやりする意識の中、ある事にフェルナは気付く。
(――あ……この、フェルナを変にさせる、変な匂いって、)
「ネーアちゃんのエッチな匂いだぁ」
(ネーアちゃん。またエッチな事してるのかなぁ……)
廊下で、フェルナの目前で派手にオルガズムを迎えてしまったネーアの事を思い出す。
――またムラムラしてきた。
(お胸でいっちゃったから……もし、アソコを触ったらどうなるんだろう?)
「はあ……はあ……はあっ……」
気が付けば、また息が荒くなっている。際限の無い劣情、
そして快楽への期待に心臓が早鐘を打つ。
ごく自然に、両手が、水の中にでも入ったような下着へと伸びる。
張り付いた下着を、ズズズッ、とずり下ろす。
703 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/21 11:33 ID:b+SGKAyQ
「きゃうんっ!?」
捲くり上がり、物欲しそうにヒクヒクと脈打つ陰部が布地に擦られ、
快楽が弾けた。達した直後には強すぎる刺激に、体をわななかせ、
上と下の口から涎が垂れる。
(き、きもちよすぎっ)
想像以上の気持ち良さに、気後れする。
これ以上自慰を続ければ、ひょっとしたら壊れてしまうんじゃないのだろうか
――そんな不安と。恐らく生涯で最高の快楽を得られるかもしれない――
そんな期待を抱きながら、目線を落とした。
「うわあぁ」
露になった股間。何度も見てきたそこが、白っぽい愛液が糸を引き、
下着の中心部と繋がっている。
(くさいよお)
その雌の臭気、汁の多さに、湯気が立っていると錯覚を覚えそうだった。
耳を澄ますと――壊れたように動く心臓の音、再び荒くなる自分の吐息、
淫らな期待に蠢く唇口の粘着音、思い出したように吹き抜ける風の音、
――そして、パタパタと誰かが廊下を走る音が聞こえた。
反応が、遅れた。
バタンッ!
ノックも何もなしに問答無用で開かれるドア。
「フェルっち、フェルっち! 大ニュース! 大ニュース! さっきね!
庭の方でね! ネーアさんと、メライガさん……が…………」
「お、お姉ちゃんっ、女の子の部屋に入る時は、ちゃんとノックしないと、
っていつも言ってるでしょっ。何かあったらどうする……つもり、なの……?」
嵐のように飛び込んできた金髪の姉妹と、これから嵐の中へと
身を投じようとしていたフェルナの視線がばったりと合う。
口を「あ」の形にして固まる事数秒。
妹のコルタスが顔を真っ赤にすると、顔を両手で覆った。
704 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/21 11:34 ID:b+SGKAyQ
姉のポリタスが、口の形を「あ」から「え?」に変え、
続いて「んん?」となり、最後に「にやり」と歪ませる。
フェルナの顔は真っ青だった。
「ふふふふふふふふっ」
天使のような悪魔の笑顔を浮かべながら、ポリタスがフェルナににじり寄る。
「きゅうん……」
お仕置きをされる子犬のように体を震わせ、情けない声を上げる。
目前までやってきたポリタスが、すっと腰を下ろす。
ポンッ、と肩が叩かれた。
ポリタスが何か言おうと口を開き――あまりの臭気にかぶりをを振りつつ、
匂いを払おうと手をパタパタと振る。
その仕草がフェルナの心を酷く傷つけたのは言うまでも無い。
「ああ、ごめんごめん」
仕切り直しのつもりか、再び軽く肩を叩かれる。
「――で? どうだった? ……気持ちよかった?」
囁くようにポリタスの言葉に頭のてっぺんから足の指まで真っ赤になった。
ぷつんっ、と目に見えない何かが切れた。
「出てって――――――――――――――っ!!!」
***
フェルナが不幸な事故に遭っている間、ティジフォーン、レアクト、
メライガの折檻メイド達が、ティジフォーンの部屋へと集っていた。
「で? 話って何よ? こんな所まで呼び出して?」
「ネーアの事です」
気だるげにしているレアクトの問いにメライガが答える。
ネーアと言う名前に、ティジフォーンが忌々しげに顔を歪めた。
「彼女の様子、どことなくおかしいとは思いませんか?」
705 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/21 11:36 ID:b+SGKAyQ
「確かに。いつもニコニコ笑っちゃってさ、口数も増えたし、
力仕事まで出来るようになってる。水汲みの件に関しても未だに信じられない」
「反抗期で『むき』になっているだけでしょう」
(むきになっているのは貴方でしょう)
ティジフォーンの推論にメライガが心の中でほくそ笑む。
ティジフォーンに対してだけ、極稀に反抗するネーアに対し、
彼女は嫌がらせのようにネーアに仕事を与えている。
文句も泣き言も言わず、ネーアはそれすらも楽々とこなすのだが。
「そうかもしれません」
適当に相槌を打ちながら、今から言うべき事を脳内で整理する。
「だったらほっとけば? 別に私達にとって不都合な訳じゃないでしょう?
それとも何?『あれだけ』の仕打ちを受けながらまだあの子は、
ウラヌス様の事を諦めてないの?」
くっくっくっ、とレアクトが喉を鳴らす。
メライガがネーアに警告し、自害を促した日――ウラヌスの前で、
凶悪な張り型を使い強制的に絶頂させた時の事を言っているのだろう。
「違います」
「? じゃあ、あの子いまだにウラヌス様の事諦めてないの?」
「それも少し違います」
「はっきりおっしゃりなさい」
ティジフォーンが軽く叱咤する。
実際は、ネーアはウラヌスの事を完璧に諦めたのだろう。今日の行動を見れば
それは分かる。だがその理由が理解出来ない。いや理解出来ない事は、
それだけではない。
――常人では考えられないほどの筋力。怪しげな香水の匂い。
まるで獣のような過敏な反応。それに――
にたり、と口の端を歪めたネーアの顔が脳裏に浮かぶ。
あの狂気が見え隠れする笑顔を思い出す度に背筋が寒くなる。
706 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/21 11:37 ID:b+SGKAyQ
(あのような人間を野放しにする訳にはいかない。きっと何か、
良くない事を起こす)
それは確信めいたものだった。
だが、先程の事件を包み隠さず二人に説明する事はしない。
ネーアがウラヌスを振った事を話せば、
少なくとも私達にとっては脅威が減った事が分かる。
メライガがネーアに襲われた事を話しても。ただ笑い話の種になるだけだろう。
「メライガ?」
「どうしたのですか?」
二人に協力を呼びかける為には、少しばかり真実に脚色を加える必要がある。
メライガはティジフォーンを見、レアクトを見ると、静かに宣言した。
「彼女は、ウラヌス様を諦めるどころか、他の者と二股を掛けています」
『……っ!?』
ティジフォーンとレアクトが驚愕の表情を浮かべる。
「――はっ。ただの臆病者かと思ったら。とんだ食わせ者ね。
尻が軽いったりゃありゃしない」
「……っ……っ…!」
レアクトは興奮気味に話、ティジフォーンは怒りに身を振るわせる。
「それは、本当なのですか?」
ティジフォ-ンが尋ねる。それが問題だった。捏造した事実には根拠が無い。
適当な事を言って誤魔化そうとした時、助け舟は意外な所からやってきた。
「それ多分本当よ」
レアクトだった。
(どういう事です?)
「あの子、今でも毎夜のように折檻部屋に足を運ぶのを、私見てる」
「そうですか。そういう事ですか…!」
ティジフォーンが、ばんっ、と化粧台を掌で叩きつける。
「夜、ネーアを呼び出します」
「問い詰める気ですか?」
707 名前:乙×風【無限の果肉 第七話】 :04/05/21 11:38 ID:b+SGKAyQ
「他にどうしろと言うのです!?」
完全に頭に血が上ったティジフォーンをなだめるように言う。
「夜中に折檻部屋に行くのは分かっているんです」
「――ああ、そうね」
こちらの意図に気付いたのかレアクトが得心したように頷く。
「後を着けましょう。弱みを握るんです」