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無限の花肉 第四話
378 名前:乙×風【無限の花肉 第四話】 :04/01/26 12:02 ID:qdk2APgd
<エンカウント 全編>
「あん! あん! あんっ!」
薄暗く狭い空間にネーアの喘ぎ声が満ちる。
ここはウラヌスがいくな釘を差している外れの小屋。
ネーアはいつものように『折檻』を受けていた。
だが嬌声を上げるネーアをぐるりと取り囲む人影は、全部で三つある。
メイド長のティジフォーンと、レアクトとメライガである。
メライガの手には、淡く紫色に発光する、いつかティジフォーンが持っていた
モノと同じ石を持っていた。
魔石と呼ばれるこの石は、魔法が封じ込められた特別な石で、
魔石は魔法の正確なイメージを浮かべられ、集中力を持っている者なら
誰でも使いこなす事は出来る。この魔法の効果は、今ネーアの膣内を蹂躙している
張り型を自由に動かすというものだった。
厨房に向かう途中、ティジフォーンが持っていた物と同じで、厨房でウラヌスを前にして
ネーアが恥辱を受けた時も、メライガ密かにこの石を持っていた。、
「それにしても、哀れなものね」
亀甲縛りで身動きの取れない身体に、女陰に張り型を突き込まれ、
喘いでいるネーアを軽蔑の表情で見下しながら、
ティジフォーンは呟いた。
「当然の報いよ。私はせいせいしたわ。この女が壊れてくれて」
憑き物でも落ちたかのような笑顔を見せながら、レアクトが言った。
「レアクトに同意です。これで強力なライバルが一人減りました。
事前に好感度を上げていた甲斐が会ったというものです」
いつもの無表情を浮かべながら、メライガが意味ありげにティジフォーンと
レアクトを見る。
379 名前:乙×風 :04/01/26 12:03 ID:qdk2APgd
全員が知っている、皆が想いを抱いている相手が一緒だという事に。
「あらあなたのような小娘に私が負けるとでも?」
ティジフォーンが余裕の笑みをメライガに向ける。
「お手柔らかに頼むわよメライガ。『これ』をぶっ壊したの、
貴方だって言うじゃない? 確かウラヌス様の目の前で
派手に漏らさせたんだって?」
「あの匂いは私でもお断りです」
「誰だって嫌よ――ああ、この変態を除いてね」
レアクトが笑い、つられるようにティジフォーンが喉を鳴らして笑い、
メライガが笑みを浮かべる。
「でもね、この変態を折檻するのも飽きてきちゃったわね」
「本当に、只の畜生に成り下がりましたからねえ。全く、これが私と同じ
生き物だと思うと怖気がします」
三人でネーアを見る。
「ああんっ、ああん! もっとぉっ、もっと突いてえ!」
じゅぷじゅぷじゅぷ、と剥き出しになったネーアのあそこから、
愛液と泡が漏れる。
今のネーアは自分がからおねだりを求めるようになった、淫乱だ。
メスの表情を浮かべながら、淫らに腰を振っている。
「まあ、あんなに涎を垂らして、汚らわしい。メライガさん、黙らせなさい」
「分かりました」
メライガが目を瞑る、彼女が持っていた石がその輝きを更に増した。
380 名前:乙×風 :04/01/26 12:04 ID:qdk2APgd
「ああっ!? あんっ! あんっ! あんっ! あんっ!
きもち、あんっ! いいっ! きもちいいよぅっ!
ああんっ! あそこっ、しびれて、あん! きもちいいっ!
あっ! あ、あ、あ、あ、あ! ああっ! ああっ! ああっ!
だめえっ! イっちゃうっ! ああああああああぁあぁぁぁっっ♪」
舌と涎をだらしなく垂らしながら、ネーアが絶頂に達する。
――ぷしゅ、ぷしゅっ……ぷぷっ……!
張り型の隙間から勢いよく白濁とした愛液が噴出された。
びくんっ、びくんっ、と身体を逸らしながら痙攣する。
暫くするとそれも収まり。
辺りには食べ物を目にした犬のような、はあっ、はあっ、という
荒い息だけが響いた。
「ふん」
軽蔑の表情をネーアに投げかけると、レアクトが背を向ける。
「どちらへ?」
「もうこの子は何をやってよがり狂うだけでしょ? つまらないから帰るの」
「同感ですね。この嬉しそうな顔を御覧なさい。もうこの畜生はどんな屈辱も
羞恥も喜んで迎いいれるでしょう」
「そんなので良ければメライガ、あなたにあげるわ。壊れたおもちゃだと
何も面白くないと思うけど――さあ、これからどうやって暇潰ししようかしら」
ティジフォーンとレアクトが扉を開け出て行く。
この淫らな空間を世界から隔絶するように、重い音を立てて扉が閉まった。
中に残されたのは、火の消えかかったロウソクと、無表情のメライガと、
息を整えるネーアだけだった。
唐突に、メライガが語りかける。
381 名前:乙×風 :04/01/26 12:05 ID:qdk2APgd
「オルガズムに達した後は、快楽と融けた思考も、ある程度は回復している筈です」
その通りだった。
いくら壊れたからといって、どれだけ淫らに喘いだとは言え、
一度欲求を満足させれば、頭はクリアーになる。
どれだけ淫らな気分になっていても、情事が終われば
それは幻のように霧散する。
むしろ。発情した時、乱れれば乱れるほど、行為の後の虚脱感が増す。
「わたし、わたしは……」
ネーアも例外ではない。
ウラヌスの前で痴態を晒し、それが引き金になったかのように、
ついさっき、今までで最も淫らに喘いでいた。
その反動が、胸を締め付けられそうな後悔と、空虚感に変わり、
ネーアに涙を流させた。
興奮を高める筈の自分の愛液の匂いも、べとついた股間も、
縛られた四肢も、今ではそれが嫌悪と屈辱の対象でしかない。
自分の置かれた境遇に、ネーアは嗚咽を漏らす。
「もう、分かったでしょう」
そんなネーアの心情を的確に察知しメライガが声を掛ける。
「ここに貴方の居場所はありません」
「あ、う……」
その言葉が胸を抉る。もとでも自分の無能っぷりにコンプレックスを抱いているのだ。
自分がこんな所に居て良いのだろうか? そう思うことも何度もある。
だから今言葉はネーアにとってあまりにも過酷で、禁句でもあった。
「悪いことは言いません。この屋敷から出て行く事です。それが、貴方にとっても、
私達にとっても、そしてウラヌス様にとっても、最善の選択です」
382 名前:乙×風 :04/01/26 12:05 ID:qdk2APgd
「ウラヌス様も?」
「その通りです。考えた事は有りませんか? 貴方が粗相をする度に、
ウラヌス様がどれだけ貴方に気を使っていらっしゃるか。貴方が割った
食器が、調度品が、どれだけの値段なのか」
「あ、ああ……」
そんな事、想像も出来ない。
ただ、自分がここに居続ければ、ウラヌスにも、他のメイド達にも
迷惑を掛けることは理解できた。
「分かったら。ここから出て行く事です。それでももし、
出て行く事が出来ないと言うなら、死になさい。ここで」
「!?」
息を飲む。
そんなネーアの顔を見つめながらメライガは囁く。
人間を惑わせる悪魔のように。
「そうすれば、貴方はウラヌス様のそばにいられる。
何も迷惑をかけずに。あのお優しいウラヌス様の事です、
墓も立ててもらえるでしょう。墓参りにも来られるでしょう。
何より。今までの失態を、貴方が死ぬ事で、全て償える、
そうは思いませんか?」
「わたし、わたしは……」
メライガの言葉がネーアの心を揺さぶる。
達した直後のように明後日の方向へと目を向ける。
だからだろう。すぐそばで囁くメライガの顔に笑みが浮かんでいた事に、
気付かなかった。
ネーアには、メライガの言葉がとても魅力的に聞こえた。
383 名前:乙×風 :04/01/26 12:06 ID:qdk2APgd
メライガは懐から果物ナイフを取り出すと、刃を覆っていた布を剥がし、
手際よくネーアの身体を縛るロープを切っていく。
「選ぶのは、貴方です」
ネーアの後ろに回り、彼女の手を縛るロープを切り終えてから、
メライガは果物ナイフをネーアに手渡した。
「良く考える事ですね」
言って背を向けると、重い扉を開く。
「ま、待って!」
取り残される寂しさに、ネーアが制止の声を掛けるが。
遮るように扉が閉められた。
ロウソクの火が消える。
「う、……く、うわああああっ……」
孤独と不幸と悲痛にむせび泣く。
(どうして、私だけっ、こんな辛い目に!)
誰が悪いといえば自分が悪い事は確かだ。
だけど好きで他人に迷惑を掛けたいわけじゃない。
悪いところは治そうと努力もした。
ただ結果が実らなかった。
そう。全ては自分の責任で。
自分が居なくなった方が皆の為にもなる。
ネーアはそう思い始めていた。
「私が居なくなればいい」
(どうせ生きていても楽しい事なんて何もない。
唯一の望みであるウラヌス様も、きっと私の事は見てくれない)
384 名前:乙×風 :04/01/26 12:08 ID:qdk2APgd
唯一の望みであるウラヌス様も、きっと私の事は見てくれない)
右手に握っている果物ナイフを見る、暗闇に飲まれ、良く見えなかった。
だが、姿形はどうでもいい。ようは自分の命を断てれば何でもいいのだ。
ナイフを握り締め、ゆっくりと、左手首に添える。
「冷たい」
未練なんて何も残っていない筈なのに、手が震えた。
意を決し、右手に力を込める。
引きつるような痛みが走る。だが切れていない。力を入れたまま引かなければ、
血は流れない。
心臓が恐怖に早鐘を打つ。
全身から嫌な汗が噴出し始める。
気がつけば涙で頬が濡れている。
ナイフを持つ手が自分の命を絶つという恐怖に、震えた。
と、その手に余計な力が入る。
「いっ!?」
引きつるような痛みが強くなり、それに熱く疼く感覚が付加される。
手首が切れた。
だが流血の勢いは大したものではない。
発情した時のネーアが垂れ流す愛液の方が遥かに多い。
これでは出血多量の前に血が固まってしまい死ぬ事は出来ない。
しかしそれをネーアが知る由も無い。
「あ!……ああぁ!……」
(痛い! 痛いよう!)
手首が伝わる灼熱感を伴う痛みに、ネーアは自分が血を流し、
そしてこれから死んでいく、という恐怖に身を震わせる。
385 名前:乙×風 :04/01/26 12:09 ID:qdk2APgd
脳裏に、ウラヌスの笑顔が過ぎる。走馬灯のように。
溢れ出したネーアの血は重力に従い彼女の手首を撫でるように伝い、
彼女の手を赤く染めていく。
そして、その血が、石畳の床に落ちた。
瞬間。
地面が光り出す。ネーアの血を吸い、真っ赤に。
「きゃっ!?」
突然の事に驚き、部屋の奥側の壁へと跳び退く。
見れば、赤い光を放っているのは地面そのものではなく。
地面に描かれていた模様だった。
模様は『折檻』の為に隅に押し退けた、使われなくなったソファや、
調度品などに取り囲まれるように、部屋の中心で輝いている。
「な、なに、これ!?」
禍々しい赤い光に、全身が怖気立つのを感じる。
何か悪いことが、とんでもない事が起きている気がした。
その予感は当たっていた。
ネーアには分からなかったが、その模様はかつてウラヌスが
とある魔物を封じ込める時に使った魔方陣だった。
光は更に輝きを増し、目が眩むほどの光量で部屋の中を満たす。
「っ!?」
まばゆい光はまるでネーアに収束するように彼女とその周囲の空間を
真っ赤に包み、
そして次の瞬間には光が消えていた。
入れ替わるようにロウソクの火が灯る。
と、もたれていた壁が急に上へとスライドした。
386 名前:乙×風 :04/01/26 12:10 ID:qdk2APgd
「ひっ!?」
壁から飛び退く。
さっきまで壁だったものは上部へとスライドを終える。
その先には、等間隔で火が灯った、緩やかな階段が有った。
部屋の真中で裸身を晒したまま呆然と立ちすくめる。
「これ、まさか」
徐々に思考が回復してきた。
厨房でウラヌスの言葉を思い出し、自分が何をしでかしてしまったのかを
理解した。
「どうしよう。私っ」
死ぬつもりが、今度は魔物の封印を解いてしまった。
自分の愚かさに胸が押しつぶされそうになる。
と自分の手首を見て愕然とする。
「傷が……」
消えている。暗闇の中で確認は出来なかったが、
確かに自分はあの時血を流していたと思う。
落胆する。もう一度ナイフの刃を手首に当てる勇気は残っていない。
だが身体中に力がみなぎっている気がする。今日だけで朝から何度も
絶倒に達したというのに。人生で最も最悪な出来事があって、身も心も
ぼろぼろだったというのに。
いぶしげに自分の体を眺める。
十七にして75にも満たないバスト。
くびれなんて色っぽい造形とは程遠いウェスト。
ウェストと繋がっているようなヒップ。
客観的に見れば少しは違うのかもしれないが、
ネーアから見れば、何の色気も無い、子供の身体。
387 名前:乙×風 :04/01/26 12:11 ID:qdk2APgd
「えっ? なにこれ?」
徐々に胸から視線を下ろしていき、下腹部に達した時、異変に気付いた。
へその下から羞恥の丘にかけて、刺青のような、不気味な模様が浮かんでいた。
どこかで見た事がある気がする。
「これって、ここの地面の模様と同じ?」
だがいくら考えたところでそれが意味する事など分かりはしない。
今ネーアに分かっているのは、これでウラヌスに更なる迷惑をかける、
という事と、自分には自殺する気力がもう残っていないという事だけ。
(でも)
ネーアはふと思う。
(本当にこの先に魔物が居るなら、私を殺してくれる?)
封印されている魔物は凶暴で、頭からばりばりと食い殺されてしまうかもしれない。
だが不思議と、自分の腕を掻ききるよりはましだと思えた。
(上手くいけば楽に死ねるかもしれない)
ネーアはナイフを持つ手の力を緩める。
からんっ、と甲高い音を立ててナイフが地面に転がった。
そのナイフを見向きもせずに、
ネーアは裸のまま、部屋の奥に現れた階段へ足を乗せる。
人一人分がぎりぎり通れるほどのその通路は、
等間隔に壁に埋め込まれた、淡く発光する石のせいで比較的明るく、
また、長年放置されていた筈なのに、かび臭い匂いが一切しない。
それどころか、通路の奥から、僅かに甘い香りすら漂ってくる。
この奥には、自分を食い殺そうとする化け物が居ると思われるのに、
それと遭遇する事は不思議と怖くなかった。
この甘い、花の匂いを嗅いでいると、恐怖感が薄らぐ気がした。
388 名前:乙×風 :04/01/26 12:12 ID:qdk2APgd
トクトクと、心臓が鳴っている。
この時、ネーアは気付いていなかった。
ロープと、物置に放置された家具を使えば首を釣り、
最も楽に死ねる事に。
そして自分の意志で階段を進んでいるのではなく。
目を覚ましたその魔物が、ネーアを呼び寄せたという事に。
395 名前:乙×風【無限の花肉 第四話】 :04/01/31 11:43 ID:B8n7oq76
<エンカウント 後編>
甘い匂いが次第に強くなっていく。
それに比例するように、ネーアの心から恐怖心が取り除かれ、
恐怖とは別の感情が、心臓の鼓動を早めていく。
まるで絶頂を迎える直前のように、頭がぼうっとし、
身体がふわふわと浮くような感触さえ覚える。
そうやって、ネーアが酒に酔ったように足元がおぼつかなくなってきた時、
緩やかな階段が途切れる。
五メートルほどの通路の先には、金属製の扉があった。
だがその扉には鍵穴も、ドアノブさえも見当たらない。
(どうすれば、いいんだろう?)
開け方が分からない。
(折角ここまで来たのに……)
そう思って愕然とする。
自分はこれ以上先に進めない事に対し、
安心ではなく、落胆を感じている。
(ど、どうしてっ?)
ふわふわとした頭で考える。
自分は引き返して生き延びる事よりも、この扉を開けて未知の化け物と
遭遇する事を望んでいる。
そしてようやく気付く。
高鳴る心臓は、恐怖のせいではない。興奮のせいだ。
そして、自分はこの扉を開け、化け物と出会う事に、ときめきに近い
感情すら覚えている。
(やだ私、どきどきしてる。ウラヌス様の事を考えている時みたいに)
396 名前:乙×風 :04/01/31 11:44 ID:B8n7oq76
しかし扉の開け方が分からない。
途方に暮れ視線を地面に落とした。
自分の足元――扉から三歩と離れていない地面にに、上で見たものと告示した
模様が刻まれている。
それを暫くの間眺めていると、ふと自分の股間がむず痒くなっている事に気付く。
「え!?」
先程、へその下に浮かび上がった模様が、赤く発光していた。
「……あっ!? ……ん!?」
輝きが増し、比例するように秘所が疼く。
子宮が切なくなってくる。
元より前後不覚だったネーアは力なく、模様――魔方陣の上に両膝を曲げ
尻を下ろす。石畳の地面が、冷たくて心地良い。
そして、大した意識もせず、
だが嫌悪も羞恥も抱かず、
ネーアは自分の秘所に手を伸ばした。
くちぃ、と既に潤んだ割れ目が音を立てた。
「ひあっ!?」
途端に膣内の肉ヒダを撫でたような強い快楽が走る。
(そんな、私っ、入り口を撫でただけなのに?)
口を開き始めた割れ目を撫でただけでこの快楽だ。
クリトリスを弄ったり、膣内を指で掻き回したらどんなに気持ち良いのだろうか。
想像しただけで、背筋が震えた。淫らな期待に胸が高鳴る。
ごくりと唾を飲み込むと、ネーアは再び割れ目にそって指を添える。
「ぁんっ」
ぴりぴりとした刺激。それが小陰唇から全身へと広がると、甘い愉悦へと
変わって行く。
397 名前:乙×風 :04/01/31 11:45 ID:B8n7oq76
ネーアは添えた指をそのままに、縦に動かし始めた。
――くちくちくちっちゅくっ。
「あっ、あっ、あっ、あっ、あっ」
断続的な刺激が、ネーアの身体を駆け巡る。
(気持ちいいっ。すごく気持ちいいよ!)
寝起きのような顔が、トロンと、淫蕩とした顔へと変わって行く。
手持ち無沙汰だった左手が、欲情に駆られて胸へと伸びる。
そして秘所を弄くりながら、かるく胸に触れた。
「はんっ」
既に充血し、しこりたった乳首に触れてしまう。
股間のピンク色をした淫らな粘膜よりも甘い快楽が上半身へと広がる。
「んはあぁ」
胸を軽く揉み込むと、もどかしいような快楽が体全身に広がり、
ネーアの欲情を更に掻きたてた。
(も、我慢できないようっ)
秘所を上下にさすっていた指を、今度は膣内へと狙いを定める。
次の瞬間自分の体を駆け巡る、甘美な快楽を想像する。
胸が淫らな期待に高鳴り、ぶるるっと背中が打ち震えた。
――くちゅうっ。
「ああん♪」
まるで意思でも持っているかのように、人差し指と中指を、
肉ビラが咥え込んでいく。
今まで感じたまででも最高のメスの快楽がネーアの脳を淫らに溶かし、
甘ったるく喘いだ。
「いいようっ、いいようっ! きもちいいよ!」
398 名前:乙×風 :04/01/31 11:46 ID:B8n7oq76
ちゅぷちゅぷと淫らな音を立てながら、沈み込んだ二つの指がピストンする。
さっきまで右の胸を揉んでいた左手は、今は左胸を弄んでいた。
「あんっ…あん…あんっ…あんっ…あんっ♪」
(アソコも、胸も、すごくきもちいいっ)
感度がいつもよりもいい。だがそれ以上にネーアは淫らな気分になっている。
もっと気持ち良くなりたい。もっといやらしくなりたい。
そんな想いが、ネーアの感度を今まで以上に引き上げていた。
膣内に挿入した二本の指を曲げると、肉ヒダを撫でるように引っかく。
「あんっ!」
(もっとっ、もっとぉ)
肉ヒダを削られるような感覚にネーアは悦び、今度は二本の指を巧みに使って、
更なる快楽を求める。
挟み、引っ張り、つねり、膣内の肉壁を弄り回す。
「あ!? ああ! これ、いいっ、きもちいいよっ!」
弄りまわしていた指が、Gスポットを直撃する。
きーんと耳鳴りがしそうな快楽に全身が震え、汗を吐き出す。
「あんっ! あんっ! あんっ! あんっ! あんっ!」
捕らえたGスポットを擦るように、あるいはノックするように、
つき込む角度をずらしながら指をピストンさせる。
気が付けば、ネーアは指の動きと合わせるように腰を前後に揺すっている。
胸を揉む手の動きも大胆に、乱暴になっており、小ぶりなその膨らみに、
赤く跡が残るほど力を込めている。
だが今のネーアに痛みは無い。
あるのは思考を溶かす快楽と、さらなる快楽を求める貪欲で淫らな本能だけ。
「あっ、あっ、あっ、あっ、あ! スゴイ! スゴイよぉ!」
399 名前:乙×風 :04/01/31 11:47 ID:B8n7oq76
――ぐちゅ、ぐちゅ、くちゃっ、くちゃ!
股間から垂れ流れ、湯気と強烈なメスの臭気を放つ愛液は、
粘度の濃い泡と、白濁とした本気汁となって、床に刻まれた魔方陣上に、
甘酸っぱい匂いのする小さな水溜りを作っている。
既にネーアの目は焦点を結んでいない。
半開きの唇から舌と涎を垂らし、喜悦の表情を浮かべている。
喘ぎ声が大きくなり、その合間に酸素を求める荒い呼吸が入るようになる。
突き込む指の動きが速くなる。股間から響く水音に、ぶぷっ、
と泡が吐き出される下品な音が混じる。
媚びるような自分の声に、秘所から漏れる淫らな水音に、
快楽と、快楽を欲する淫らな気持ちが際限無く膨らんでいく。
(もっと、もっともっともっとぉっ!)
欲望に従い、ネーアの手が、指が動きを変える。
胸を揉んでいた左手は、自己主張する桃色の肉を摘まみ、捻り、爪弾く。
乳首から送られる鮮烈な快楽に、目の前が明滅した。
「きちゃう! スゴイのがきちゃう! ああんっ!」
さらに勢いづいて股間に突き込む右手の親指を曲げる。
包皮のめくれたクリトリスをごつごつと小突いた。
その度に電気が走ったような刺激が全身を駆け回り、思考と
聴覚と、視覚が馬鹿になっていく。
「ああん! ああんっ! ああん! らめえ! イク! イっちゃう!」
淫核とその裏のGスポットから流れるびりびりとした刺激が甘い愉悦へと
変わって行く。
ネーアは更なる快楽を求め、
親指と人差し指で挟み込むように、淫核とその裏側にあるGスポットを押しつぶした。
400 名前:乙×風 :04/01/31 11:48 ID:B8n7oq76
「ああああぁぁぁぁぁっっっ!!」
状態を逸らして、とうとう絶頂を迎える。
だがネーアは無意識のままとどめとばかりに、押し挟んでいる二つの快楽中枢を
揉み込んだ。
絶頂の更に上、視界が、思考が真っ白に染まる。
「ああっ! ああぁあ……! はぁああっ……!」
体中が打ち上げられた魚のようにびくびくと痙攣する。
口の端から垂れた涎が、糸を引きながら地面へと落ちて、
――しゃああああぁぁぁぁ。
それを合図にしたかのように、勢い良く黄金色の液体がネーアの股間から噴出す。
突っ込んだままの右手を、べとべとになった股間を、すっかり
暖かくなってしまった石畳の地面を、刺激臭のする液体が飛び散りながら
汚していく。
そうして長い放尿を終え、魔方陣の上を黄金色の液体が染み割った時、
ネーアの下腹部に浮かんでいる紋様のように、魔方陣が赤い光を発する。
すると、目の前の扉が左右に割れ、重い音を響かせながら開いていく。
ネーアは小水と淫液と汗と涎の混合液の直中で、絶頂の余韻を噛み締めながら
その光景を見つめる。
やげて目の前の大きな扉が完全に開く。
途端に、扉の向こうから、甘い匂いが流れ込んでくる。
ここに来るまでネーアが嗅いだ、花のような匂いを何倍にも濃くしたモノ。
野花の甘い香りに、メスの愛液を煮詰めたような香りをブレンドしたような、
そんな、むせかえる程の匂い。
401 名前:乙×風 :04/01/31 11:49 ID:B8n7oq76
その普通なら、その以上に甘ったるく、どこか酸っぱい香りに鼻が曲がる
ところだが、今のネーアには、鎮火した性欲に再び火を付ける起爆剤にしか
ならない。
淫らな泉からふらつきながら立ち上がると、ネーアは扉の向こう側、
強烈な臭気のせいで、霧でも掛かったような空間へと歩みを進める。
扉の向こう側は、生き物の臓腑の中のよう。
壁も地面も、得体の知れない粘液が糸を引いており、ネーアが足を動かす度に
にちゃにちゃと音がなる。
肉の蔦は辺りに張り巡らされており、血が通っているかのように脈動する。
踏みつけると、骨の無い肉のような弾力が帰ってくる。
ネーアはそんな吐き気を催すような空間を、夢遊病者のように歩き進める。
この空間にも所々に淡く光る石が埋め込まれていた。
そして、臭気を発する霧のせいで、入り口が見えなくなった時。
ネーアは封印された魔物と遭遇した。
<エンカウント 全編>
「あん! あん! あんっ!」
薄暗く狭い空間にネーアの喘ぎ声が満ちる。
ここはウラヌスがいくな釘を差している外れの小屋。
ネーアはいつものように『折檻』を受けていた。
だが嬌声を上げるネーアをぐるりと取り囲む人影は、全部で三つある。
メイド長のティジフォーンと、レアクトとメライガである。
メライガの手には、淡く紫色に発光する、いつかティジフォーンが持っていた
モノと同じ石を持っていた。
魔石と呼ばれるこの石は、魔法が封じ込められた特別な石で、
魔石は魔法の正確なイメージを浮かべられ、集中力を持っている者なら
誰でも使いこなす事は出来る。この魔法の効果は、今ネーアの膣内を蹂躙している
張り型を自由に動かすというものだった。
厨房に向かう途中、ティジフォーンが持っていた物と同じで、厨房でウラヌスを前にして
ネーアが恥辱を受けた時も、メライガ密かにこの石を持っていた。、
「それにしても、哀れなものね」
亀甲縛りで身動きの取れない身体に、女陰に張り型を突き込まれ、
喘いでいるネーアを軽蔑の表情で見下しながら、
ティジフォーンは呟いた。
「当然の報いよ。私はせいせいしたわ。この女が壊れてくれて」
憑き物でも落ちたかのような笑顔を見せながら、レアクトが言った。
「レアクトに同意です。これで強力なライバルが一人減りました。
事前に好感度を上げていた甲斐が会ったというものです」
いつもの無表情を浮かべながら、メライガが意味ありげにティジフォーンと
レアクトを見る。
379 名前:乙×風 :04/01/26 12:03 ID:qdk2APgd
全員が知っている、皆が想いを抱いている相手が一緒だという事に。
「あらあなたのような小娘に私が負けるとでも?」
ティジフォーンが余裕の笑みをメライガに向ける。
「お手柔らかに頼むわよメライガ。『これ』をぶっ壊したの、
貴方だって言うじゃない? 確かウラヌス様の目の前で
派手に漏らさせたんだって?」
「あの匂いは私でもお断りです」
「誰だって嫌よ――ああ、この変態を除いてね」
レアクトが笑い、つられるようにティジフォーンが喉を鳴らして笑い、
メライガが笑みを浮かべる。
「でもね、この変態を折檻するのも飽きてきちゃったわね」
「本当に、只の畜生に成り下がりましたからねえ。全く、これが私と同じ
生き物だと思うと怖気がします」
三人でネーアを見る。
「ああんっ、ああん! もっとぉっ、もっと突いてえ!」
じゅぷじゅぷじゅぷ、と剥き出しになったネーアのあそこから、
愛液と泡が漏れる。
今のネーアは自分がからおねだりを求めるようになった、淫乱だ。
メスの表情を浮かべながら、淫らに腰を振っている。
「まあ、あんなに涎を垂らして、汚らわしい。メライガさん、黙らせなさい」
「分かりました」
メライガが目を瞑る、彼女が持っていた石がその輝きを更に増した。
380 名前:乙×風 :04/01/26 12:04 ID:qdk2APgd
「ああっ!? あんっ! あんっ! あんっ! あんっ!
きもち、あんっ! いいっ! きもちいいよぅっ!
ああんっ! あそこっ、しびれて、あん! きもちいいっ!
あっ! あ、あ、あ、あ、あ! ああっ! ああっ! ああっ!
だめえっ! イっちゃうっ! ああああああああぁあぁぁぁっっ♪」
舌と涎をだらしなく垂らしながら、ネーアが絶頂に達する。
――ぷしゅ、ぷしゅっ……ぷぷっ……!
張り型の隙間から勢いよく白濁とした愛液が噴出された。
びくんっ、びくんっ、と身体を逸らしながら痙攣する。
暫くするとそれも収まり。
辺りには食べ物を目にした犬のような、はあっ、はあっ、という
荒い息だけが響いた。
「ふん」
軽蔑の表情をネーアに投げかけると、レアクトが背を向ける。
「どちらへ?」
「もうこの子は何をやってよがり狂うだけでしょ? つまらないから帰るの」
「同感ですね。この嬉しそうな顔を御覧なさい。もうこの畜生はどんな屈辱も
羞恥も喜んで迎いいれるでしょう」
「そんなので良ければメライガ、あなたにあげるわ。壊れたおもちゃだと
何も面白くないと思うけど――さあ、これからどうやって暇潰ししようかしら」
ティジフォーンとレアクトが扉を開け出て行く。
この淫らな空間を世界から隔絶するように、重い音を立てて扉が閉まった。
中に残されたのは、火の消えかかったロウソクと、無表情のメライガと、
息を整えるネーアだけだった。
唐突に、メライガが語りかける。
381 名前:乙×風 :04/01/26 12:05 ID:qdk2APgd
「オルガズムに達した後は、快楽と融けた思考も、ある程度は回復している筈です」
その通りだった。
いくら壊れたからといって、どれだけ淫らに喘いだとは言え、
一度欲求を満足させれば、頭はクリアーになる。
どれだけ淫らな気分になっていても、情事が終われば
それは幻のように霧散する。
むしろ。発情した時、乱れれば乱れるほど、行為の後の虚脱感が増す。
「わたし、わたしは……」
ネーアも例外ではない。
ウラヌスの前で痴態を晒し、それが引き金になったかのように、
ついさっき、今までで最も淫らに喘いでいた。
その反動が、胸を締め付けられそうな後悔と、空虚感に変わり、
ネーアに涙を流させた。
興奮を高める筈の自分の愛液の匂いも、べとついた股間も、
縛られた四肢も、今ではそれが嫌悪と屈辱の対象でしかない。
自分の置かれた境遇に、ネーアは嗚咽を漏らす。
「もう、分かったでしょう」
そんなネーアの心情を的確に察知しメライガが声を掛ける。
「ここに貴方の居場所はありません」
「あ、う……」
その言葉が胸を抉る。もとでも自分の無能っぷりにコンプレックスを抱いているのだ。
自分がこんな所に居て良いのだろうか? そう思うことも何度もある。
だから今言葉はネーアにとってあまりにも過酷で、禁句でもあった。
「悪いことは言いません。この屋敷から出て行く事です。それが、貴方にとっても、
私達にとっても、そしてウラヌス様にとっても、最善の選択です」
382 名前:乙×風 :04/01/26 12:05 ID:qdk2APgd
「ウラヌス様も?」
「その通りです。考えた事は有りませんか? 貴方が粗相をする度に、
ウラヌス様がどれだけ貴方に気を使っていらっしゃるか。貴方が割った
食器が、調度品が、どれだけの値段なのか」
「あ、ああ……」
そんな事、想像も出来ない。
ただ、自分がここに居続ければ、ウラヌスにも、他のメイド達にも
迷惑を掛けることは理解できた。
「分かったら。ここから出て行く事です。それでももし、
出て行く事が出来ないと言うなら、死になさい。ここで」
「!?」
息を飲む。
そんなネーアの顔を見つめながらメライガは囁く。
人間を惑わせる悪魔のように。
「そうすれば、貴方はウラヌス様のそばにいられる。
何も迷惑をかけずに。あのお優しいウラヌス様の事です、
墓も立ててもらえるでしょう。墓参りにも来られるでしょう。
何より。今までの失態を、貴方が死ぬ事で、全て償える、
そうは思いませんか?」
「わたし、わたしは……」
メライガの言葉がネーアの心を揺さぶる。
達した直後のように明後日の方向へと目を向ける。
だからだろう。すぐそばで囁くメライガの顔に笑みが浮かんでいた事に、
気付かなかった。
ネーアには、メライガの言葉がとても魅力的に聞こえた。
383 名前:乙×風 :04/01/26 12:06 ID:qdk2APgd
メライガは懐から果物ナイフを取り出すと、刃を覆っていた布を剥がし、
手際よくネーアの身体を縛るロープを切っていく。
「選ぶのは、貴方です」
ネーアの後ろに回り、彼女の手を縛るロープを切り終えてから、
メライガは果物ナイフをネーアに手渡した。
「良く考える事ですね」
言って背を向けると、重い扉を開く。
「ま、待って!」
取り残される寂しさに、ネーアが制止の声を掛けるが。
遮るように扉が閉められた。
ロウソクの火が消える。
「う、……く、うわああああっ……」
孤独と不幸と悲痛にむせび泣く。
(どうして、私だけっ、こんな辛い目に!)
誰が悪いといえば自分が悪い事は確かだ。
だけど好きで他人に迷惑を掛けたいわけじゃない。
悪いところは治そうと努力もした。
ただ結果が実らなかった。
そう。全ては自分の責任で。
自分が居なくなった方が皆の為にもなる。
ネーアはそう思い始めていた。
「私が居なくなればいい」
(どうせ生きていても楽しい事なんて何もない。
唯一の望みであるウラヌス様も、きっと私の事は見てくれない)
384 名前:乙×風 :04/01/26 12:08 ID:qdk2APgd
唯一の望みであるウラヌス様も、きっと私の事は見てくれない)
右手に握っている果物ナイフを見る、暗闇に飲まれ、良く見えなかった。
だが、姿形はどうでもいい。ようは自分の命を断てれば何でもいいのだ。
ナイフを握り締め、ゆっくりと、左手首に添える。
「冷たい」
未練なんて何も残っていない筈なのに、手が震えた。
意を決し、右手に力を込める。
引きつるような痛みが走る。だが切れていない。力を入れたまま引かなければ、
血は流れない。
心臓が恐怖に早鐘を打つ。
全身から嫌な汗が噴出し始める。
気がつけば涙で頬が濡れている。
ナイフを持つ手が自分の命を絶つという恐怖に、震えた。
と、その手に余計な力が入る。
「いっ!?」
引きつるような痛みが強くなり、それに熱く疼く感覚が付加される。
手首が切れた。
だが流血の勢いは大したものではない。
発情した時のネーアが垂れ流す愛液の方が遥かに多い。
これでは出血多量の前に血が固まってしまい死ぬ事は出来ない。
しかしそれをネーアが知る由も無い。
「あ!……ああぁ!……」
(痛い! 痛いよう!)
手首が伝わる灼熱感を伴う痛みに、ネーアは自分が血を流し、
そしてこれから死んでいく、という恐怖に身を震わせる。
385 名前:乙×風 :04/01/26 12:09 ID:qdk2APgd
脳裏に、ウラヌスの笑顔が過ぎる。走馬灯のように。
溢れ出したネーアの血は重力に従い彼女の手首を撫でるように伝い、
彼女の手を赤く染めていく。
そして、その血が、石畳の床に落ちた。
瞬間。
地面が光り出す。ネーアの血を吸い、真っ赤に。
「きゃっ!?」
突然の事に驚き、部屋の奥側の壁へと跳び退く。
見れば、赤い光を放っているのは地面そのものではなく。
地面に描かれていた模様だった。
模様は『折檻』の為に隅に押し退けた、使われなくなったソファや、
調度品などに取り囲まれるように、部屋の中心で輝いている。
「な、なに、これ!?」
禍々しい赤い光に、全身が怖気立つのを感じる。
何か悪いことが、とんでもない事が起きている気がした。
その予感は当たっていた。
ネーアには分からなかったが、その模様はかつてウラヌスが
とある魔物を封じ込める時に使った魔方陣だった。
光は更に輝きを増し、目が眩むほどの光量で部屋の中を満たす。
「っ!?」
まばゆい光はまるでネーアに収束するように彼女とその周囲の空間を
真っ赤に包み、
そして次の瞬間には光が消えていた。
入れ替わるようにロウソクの火が灯る。
と、もたれていた壁が急に上へとスライドした。
386 名前:乙×風 :04/01/26 12:10 ID:qdk2APgd
「ひっ!?」
壁から飛び退く。
さっきまで壁だったものは上部へとスライドを終える。
その先には、等間隔で火が灯った、緩やかな階段が有った。
部屋の真中で裸身を晒したまま呆然と立ちすくめる。
「これ、まさか」
徐々に思考が回復してきた。
厨房でウラヌスの言葉を思い出し、自分が何をしでかしてしまったのかを
理解した。
「どうしよう。私っ」
死ぬつもりが、今度は魔物の封印を解いてしまった。
自分の愚かさに胸が押しつぶされそうになる。
と自分の手首を見て愕然とする。
「傷が……」
消えている。暗闇の中で確認は出来なかったが、
確かに自分はあの時血を流していたと思う。
落胆する。もう一度ナイフの刃を手首に当てる勇気は残っていない。
だが身体中に力がみなぎっている気がする。今日だけで朝から何度も
絶倒に達したというのに。人生で最も最悪な出来事があって、身も心も
ぼろぼろだったというのに。
いぶしげに自分の体を眺める。
十七にして75にも満たないバスト。
くびれなんて色っぽい造形とは程遠いウェスト。
ウェストと繋がっているようなヒップ。
客観的に見れば少しは違うのかもしれないが、
ネーアから見れば、何の色気も無い、子供の身体。
387 名前:乙×風 :04/01/26 12:11 ID:qdk2APgd
「えっ? なにこれ?」
徐々に胸から視線を下ろしていき、下腹部に達した時、異変に気付いた。
へその下から羞恥の丘にかけて、刺青のような、不気味な模様が浮かんでいた。
どこかで見た事がある気がする。
「これって、ここの地面の模様と同じ?」
だがいくら考えたところでそれが意味する事など分かりはしない。
今ネーアに分かっているのは、これでウラヌスに更なる迷惑をかける、
という事と、自分には自殺する気力がもう残っていないという事だけ。
(でも)
ネーアはふと思う。
(本当にこの先に魔物が居るなら、私を殺してくれる?)
封印されている魔物は凶暴で、頭からばりばりと食い殺されてしまうかもしれない。
だが不思議と、自分の腕を掻ききるよりはましだと思えた。
(上手くいけば楽に死ねるかもしれない)
ネーアはナイフを持つ手の力を緩める。
からんっ、と甲高い音を立ててナイフが地面に転がった。
そのナイフを見向きもせずに、
ネーアは裸のまま、部屋の奥に現れた階段へ足を乗せる。
人一人分がぎりぎり通れるほどのその通路は、
等間隔に壁に埋め込まれた、淡く発光する石のせいで比較的明るく、
また、長年放置されていた筈なのに、かび臭い匂いが一切しない。
それどころか、通路の奥から、僅かに甘い香りすら漂ってくる。
この奥には、自分を食い殺そうとする化け物が居ると思われるのに、
それと遭遇する事は不思議と怖くなかった。
この甘い、花の匂いを嗅いでいると、恐怖感が薄らぐ気がした。
388 名前:乙×風 :04/01/26 12:12 ID:qdk2APgd
トクトクと、心臓が鳴っている。
この時、ネーアは気付いていなかった。
ロープと、物置に放置された家具を使えば首を釣り、
最も楽に死ねる事に。
そして自分の意志で階段を進んでいるのではなく。
目を覚ましたその魔物が、ネーアを呼び寄せたという事に。
395 名前:乙×風【無限の花肉 第四話】 :04/01/31 11:43 ID:B8n7oq76
<エンカウント 後編>
甘い匂いが次第に強くなっていく。
それに比例するように、ネーアの心から恐怖心が取り除かれ、
恐怖とは別の感情が、心臓の鼓動を早めていく。
まるで絶頂を迎える直前のように、頭がぼうっとし、
身体がふわふわと浮くような感触さえ覚える。
そうやって、ネーアが酒に酔ったように足元がおぼつかなくなってきた時、
緩やかな階段が途切れる。
五メートルほどの通路の先には、金属製の扉があった。
だがその扉には鍵穴も、ドアノブさえも見当たらない。
(どうすれば、いいんだろう?)
開け方が分からない。
(折角ここまで来たのに……)
そう思って愕然とする。
自分はこれ以上先に進めない事に対し、
安心ではなく、落胆を感じている。
(ど、どうしてっ?)
ふわふわとした頭で考える。
自分は引き返して生き延びる事よりも、この扉を開けて未知の化け物と
遭遇する事を望んでいる。
そしてようやく気付く。
高鳴る心臓は、恐怖のせいではない。興奮のせいだ。
そして、自分はこの扉を開け、化け物と出会う事に、ときめきに近い
感情すら覚えている。
(やだ私、どきどきしてる。ウラヌス様の事を考えている時みたいに)
396 名前:乙×風 :04/01/31 11:44 ID:B8n7oq76
しかし扉の開け方が分からない。
途方に暮れ視線を地面に落とした。
自分の足元――扉から三歩と離れていない地面にに、上で見たものと告示した
模様が刻まれている。
それを暫くの間眺めていると、ふと自分の股間がむず痒くなっている事に気付く。
「え!?」
先程、へその下に浮かび上がった模様が、赤く発光していた。
「……あっ!? ……ん!?」
輝きが増し、比例するように秘所が疼く。
子宮が切なくなってくる。
元より前後不覚だったネーアは力なく、模様――魔方陣の上に両膝を曲げ
尻を下ろす。石畳の地面が、冷たくて心地良い。
そして、大した意識もせず、
だが嫌悪も羞恥も抱かず、
ネーアは自分の秘所に手を伸ばした。
くちぃ、と既に潤んだ割れ目が音を立てた。
「ひあっ!?」
途端に膣内の肉ヒダを撫でたような強い快楽が走る。
(そんな、私っ、入り口を撫でただけなのに?)
口を開き始めた割れ目を撫でただけでこの快楽だ。
クリトリスを弄ったり、膣内を指で掻き回したらどんなに気持ち良いのだろうか。
想像しただけで、背筋が震えた。淫らな期待に胸が高鳴る。
ごくりと唾を飲み込むと、ネーアは再び割れ目にそって指を添える。
「ぁんっ」
ぴりぴりとした刺激。それが小陰唇から全身へと広がると、甘い愉悦へと
変わって行く。
397 名前:乙×風 :04/01/31 11:45 ID:B8n7oq76
ネーアは添えた指をそのままに、縦に動かし始めた。
――くちくちくちっちゅくっ。
「あっ、あっ、あっ、あっ、あっ」
断続的な刺激が、ネーアの身体を駆け巡る。
(気持ちいいっ。すごく気持ちいいよ!)
寝起きのような顔が、トロンと、淫蕩とした顔へと変わって行く。
手持ち無沙汰だった左手が、欲情に駆られて胸へと伸びる。
そして秘所を弄くりながら、かるく胸に触れた。
「はんっ」
既に充血し、しこりたった乳首に触れてしまう。
股間のピンク色をした淫らな粘膜よりも甘い快楽が上半身へと広がる。
「んはあぁ」
胸を軽く揉み込むと、もどかしいような快楽が体全身に広がり、
ネーアの欲情を更に掻きたてた。
(も、我慢できないようっ)
秘所を上下にさすっていた指を、今度は膣内へと狙いを定める。
次の瞬間自分の体を駆け巡る、甘美な快楽を想像する。
胸が淫らな期待に高鳴り、ぶるるっと背中が打ち震えた。
――くちゅうっ。
「ああん♪」
まるで意思でも持っているかのように、人差し指と中指を、
肉ビラが咥え込んでいく。
今まで感じたまででも最高のメスの快楽がネーアの脳を淫らに溶かし、
甘ったるく喘いだ。
「いいようっ、いいようっ! きもちいいよ!」
398 名前:乙×風 :04/01/31 11:46 ID:B8n7oq76
ちゅぷちゅぷと淫らな音を立てながら、沈み込んだ二つの指がピストンする。
さっきまで右の胸を揉んでいた左手は、今は左胸を弄んでいた。
「あんっ…あん…あんっ…あんっ…あんっ♪」
(アソコも、胸も、すごくきもちいいっ)
感度がいつもよりもいい。だがそれ以上にネーアは淫らな気分になっている。
もっと気持ち良くなりたい。もっといやらしくなりたい。
そんな想いが、ネーアの感度を今まで以上に引き上げていた。
膣内に挿入した二本の指を曲げると、肉ヒダを撫でるように引っかく。
「あんっ!」
(もっとっ、もっとぉ)
肉ヒダを削られるような感覚にネーアは悦び、今度は二本の指を巧みに使って、
更なる快楽を求める。
挟み、引っ張り、つねり、膣内の肉壁を弄り回す。
「あ!? ああ! これ、いいっ、きもちいいよっ!」
弄りまわしていた指が、Gスポットを直撃する。
きーんと耳鳴りがしそうな快楽に全身が震え、汗を吐き出す。
「あんっ! あんっ! あんっ! あんっ! あんっ!」
捕らえたGスポットを擦るように、あるいはノックするように、
つき込む角度をずらしながら指をピストンさせる。
気が付けば、ネーアは指の動きと合わせるように腰を前後に揺すっている。
胸を揉む手の動きも大胆に、乱暴になっており、小ぶりなその膨らみに、
赤く跡が残るほど力を込めている。
だが今のネーアに痛みは無い。
あるのは思考を溶かす快楽と、さらなる快楽を求める貪欲で淫らな本能だけ。
「あっ、あっ、あっ、あっ、あ! スゴイ! スゴイよぉ!」
399 名前:乙×風 :04/01/31 11:47 ID:B8n7oq76
――ぐちゅ、ぐちゅ、くちゃっ、くちゃ!
股間から垂れ流れ、湯気と強烈なメスの臭気を放つ愛液は、
粘度の濃い泡と、白濁とした本気汁となって、床に刻まれた魔方陣上に、
甘酸っぱい匂いのする小さな水溜りを作っている。
既にネーアの目は焦点を結んでいない。
半開きの唇から舌と涎を垂らし、喜悦の表情を浮かべている。
喘ぎ声が大きくなり、その合間に酸素を求める荒い呼吸が入るようになる。
突き込む指の動きが速くなる。股間から響く水音に、ぶぷっ、
と泡が吐き出される下品な音が混じる。
媚びるような自分の声に、秘所から漏れる淫らな水音に、
快楽と、快楽を欲する淫らな気持ちが際限無く膨らんでいく。
(もっと、もっともっともっとぉっ!)
欲望に従い、ネーアの手が、指が動きを変える。
胸を揉んでいた左手は、自己主張する桃色の肉を摘まみ、捻り、爪弾く。
乳首から送られる鮮烈な快楽に、目の前が明滅した。
「きちゃう! スゴイのがきちゃう! ああんっ!」
さらに勢いづいて股間に突き込む右手の親指を曲げる。
包皮のめくれたクリトリスをごつごつと小突いた。
その度に電気が走ったような刺激が全身を駆け回り、思考と
聴覚と、視覚が馬鹿になっていく。
「ああん! ああんっ! ああん! らめえ! イク! イっちゃう!」
淫核とその裏のGスポットから流れるびりびりとした刺激が甘い愉悦へと
変わって行く。
ネーアは更なる快楽を求め、
親指と人差し指で挟み込むように、淫核とその裏側にあるGスポットを押しつぶした。
400 名前:乙×風 :04/01/31 11:48 ID:B8n7oq76
「ああああぁぁぁぁぁっっっ!!」
状態を逸らして、とうとう絶頂を迎える。
だがネーアは無意識のままとどめとばかりに、押し挟んでいる二つの快楽中枢を
揉み込んだ。
絶頂の更に上、視界が、思考が真っ白に染まる。
「ああっ! ああぁあ……! はぁああっ……!」
体中が打ち上げられた魚のようにびくびくと痙攣する。
口の端から垂れた涎が、糸を引きながら地面へと落ちて、
――しゃああああぁぁぁぁ。
それを合図にしたかのように、勢い良く黄金色の液体がネーアの股間から噴出す。
突っ込んだままの右手を、べとべとになった股間を、すっかり
暖かくなってしまった石畳の地面を、刺激臭のする液体が飛び散りながら
汚していく。
そうして長い放尿を終え、魔方陣の上を黄金色の液体が染み割った時、
ネーアの下腹部に浮かんでいる紋様のように、魔方陣が赤い光を発する。
すると、目の前の扉が左右に割れ、重い音を響かせながら開いていく。
ネーアは小水と淫液と汗と涎の混合液の直中で、絶頂の余韻を噛み締めながら
その光景を見つめる。
やげて目の前の大きな扉が完全に開く。
途端に、扉の向こうから、甘い匂いが流れ込んでくる。
ここに来るまでネーアが嗅いだ、花のような匂いを何倍にも濃くしたモノ。
野花の甘い香りに、メスの愛液を煮詰めたような香りをブレンドしたような、
そんな、むせかえる程の匂い。
401 名前:乙×風 :04/01/31 11:49 ID:B8n7oq76
その普通なら、その以上に甘ったるく、どこか酸っぱい香りに鼻が曲がる
ところだが、今のネーアには、鎮火した性欲に再び火を付ける起爆剤にしか
ならない。
淫らな泉からふらつきながら立ち上がると、ネーアは扉の向こう側、
強烈な臭気のせいで、霧でも掛かったような空間へと歩みを進める。
扉の向こう側は、生き物の臓腑の中のよう。
壁も地面も、得体の知れない粘液が糸を引いており、ネーアが足を動かす度に
にちゃにちゃと音がなる。
肉の蔦は辺りに張り巡らされており、血が通っているかのように脈動する。
踏みつけると、骨の無い肉のような弾力が帰ってくる。
ネーアはそんな吐き気を催すような空間を、夢遊病者のように歩き進める。
この空間にも所々に淡く光る石が埋め込まれていた。
そして、臭気を発する霧のせいで、入り口が見えなくなった時。
ネーアは封印された魔物と遭遇した。
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