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永久の果肉7
257 乙×風 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/22(月) 18:13:30 ID:18Na2GZG
スーパーロリータタイムはっじまるよー♪
うん。少し自重しようか私。
前回分の投稿にて誤字の指摘を頂きました。ありがとうございます。
『若干』と『弱冠』ですね。辞書引いて調べましたよ。
作者の学の無さがどんどん露呈されていきますよ? これ以上は無いと思いたいほんと。
そういえばマリオンとリシュテアお母さんの回想シーンでもおかしな所が。
『チャームだけね♪』
『…なるほど』』
』』って何だw
まあ、瑣末ですが。お涙頂戴的シーンなだけに自分で気になってしまいました。
どうして投下する時に気付かないんだー。
――気を取り直しましょう。
クロト編後半戦です。ALL ERO。
リオがやや鬼畜な上にヤンデレになりつつあります。NGワードはこんな感じです。
(洗脳、猥語レッスン、レズ、種付け、堕落)
ではいってみましょう。
以下、13レス消費します。
258 永久の果肉7 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/22(月) 18:15:28 ID:18Na2GZG
第七話 Desire Seed
「……私は…グリーズ様と…一緒に、なりたい…」
虚ろな瞳をしたままクロトが呟く。それを見て、リオはほくそ笑んだ。
(気持ちいい…♪)
官能的な快感ではない。
だが、人の心に付け入り、甘い言葉で誘惑し、そして堕落させる。
その一連の行動に、悪魔シュトリとしての本能が充足を覚えるのだ。
穢れを知らない純情な乙女を、オスに飢える淫らな獣へと堕とす。
自分の力で他人を歪ませる。なんという快感だろうか。
才能に恵まれ、人徳に恵まれ、環境に恵まれ、将来も約束されている。
自分には無いものを、クロトは全て持っていた。
羨ましい。妬ましい。
自分は辛く苦しい思いをしてきたのに、その間この女はチヤホヤされ続けてきた。
そんなの理不尽だ。
だから、この女も同じ目に遭わせてやろう。
無理矢理レイプし、苦痛を与えてやろう。
その上で、種子を植え付けてやるのだ。
神から二物を授かった幸福な女に、抗う事の出来ない快楽を教え込むのだ。
そして最後には、身も心も花の化け物に変えよう。
「契約成立だね♪ それじゃ、遠慮なく♪」
魔力で爪を生成する。黒い霧を凝縮させ、作り出した禍々しい紅い爪。
業物の刀剣には叶わないが、下手なナイフなどよりもよっぽど切れ味がいい。
その爪を一閃。クロトの体を、縦一文字に切り裂く。
恐怖心が麻痺しているのかクロトは瞬きすらしない。
一瞬後、白のブラとショーツが左右に両断された。
「…あ…」
「ふふふ。クロトさん。おっぱいおっきい♪ 羨ましいな♪」
「…いやぁ…見ないで、下さい…」
「そう言う割りには…こっちはドロドロ♪」
「ひゃあっ…!?」
爪を引っ込めて、割れ目に指を差し入れた。
暖かい肉の泥濘に指が沈み込み、くちゅり、と音がする。
「ほーら。クロトさんのマン汁でリオの指、ネチョネチョだよぉ♪」
濡れた指の間でくちくちと糸を引かせる。
そうやってクロトの羞恥心を散々煽った後、汚れた指先を彼女の鼻先に突きつける。
「リオの指が汚れたの、クロトさんのせいだからね? 綺麗にして♪」
「…でも…」
純情なこの女は自分の愛液を舐めるのには抵抗があるらしい。
チャームで散々心を引っ掻き回しているのに、本当に初心な女だった。
(そんなクロトさんを、自分からおチンポをおねだりするスケベさんに変えたい♪)
「ふーん? 嫌なんだ? まあリオはいいけど?
でもそれならクロトさんの『お願い』も聞いてあげられないかなぁ?」
「…あ…っ、や、やります…やりますから…」
慌てて掌を返す年上の女を見てぞくりとした。
八つ星の一流魔術師を、手玉に取っている。
淫魔として、人外としてのプライドが満たされていく。
「ふふふ。そうそう。リオはぁ、素直なクロトさんが大好きだから♪
リオの指を父様のおチンポだと思っていっぱいペロペロしてね?」
「…っ、……グリーズ様の…」
「おチンポだよ♪ おチンポ♪ はい言ってみて♪」
「お、おチ……ん…ぽ…」
「クロトさぁん。聞こえないよぉ?
リオ、そんなんじゃクロトさんのお願い、聞いて上げられないかも?」
「あ、言いますっ、ちゃんと、言いますからっ」
259 永久の果肉7 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/22(月) 18:17:17 ID:18Na2GZG
「そう? それじゃ言ってみて♪ お、チ、ン、ポ、ってね♪」
「は、はい――はぁ…はぁ…」
呼吸を整え、腹を括るクロト、破廉恥な言葉を言おうとしている――
そんな彼女の心が羞恥心で今にも爆発しそうなのが分かった。
(はぁ…クロトさん、すっごいどきどきしてる♪ 私も、どきどきしちゃうよぉ♪)
こんな所で猥語の発音練習をするなんてなんて背徳的なのだろうか。
聞く側のこっちまで興奮してしまう。
はあはあ。はあはあ。荒い吐息はもうクロトだけのものではない。
クロトの羞恥心がリオの興奮を呼び、二人の心は徐々に高まっていく。
どくっ、どくっ、というクロトの心音が、ここまで聞こえそうだった。
「――お、チンポ…」
確かに聞こえた。小さいがはっきりと聞こえた。
あのクロトに汚い言葉を言わせた。けれど、少し物足りない。
「もっと大きく」
「っ――おチンポ…っ」
「もっと」
「…おチンポっ…」
「もっとっ」
「おチンポっ!」
「あはははははははははははははははっ!!!!」
最高だ。最高の気分だ。楽しすぎて頭のネジが外れてしまいそう。
いやもう外れているのか。
「良く出来ましたクロトさぁん♪
ご褒美にリオの指、好きなだけペロペロしていいよぉ?」
「あ、ありがとうございますっ――はむっ…ちゅるっ…! ぺろっ…!
れろれろっ…あふぁ…っ! グリーズ様のっ…ちゅっ…! んんっ」
「ふふふ。美味しい? 父様のおチンポは?」
口から離すのが勿体無いのか、ぶんぶんと首を縦に振るだけだった。
行儀が悪いと思うが、別にいい。彼女の堕落っぷりは見ていて気持ちが良い。
クロトは指に付着した自分の愛液は勿論、指の間から爪先まで丁寧に舐めしゃぶっていた。
べろべろと一心不乱におしゃぶりをされて、指がふやけてしまいそうだ。
(あはっ♪ くすぐったい♪)
「ふふふ。そう、そう♪ クロトさんエッチな事才能あるよ♪
父様はエッチな女の子が大好きな変態さんだからきっとお似合いだね♪」
「…あ…それ、本当、ですか…?」
「うん♪ だからぁ…もっといやらしい子になろうね♪」
どん、とクロトの体を突き飛ばす。
抵抗の無い彼女はあっさりと尻餅を付き、虚ろな瞳でこちらを見上げた。
(そんな目で見られたら…私、我慢できないよう♪)
脱力したクロトの股はあられもなく開かれている。
その奥で羞恥の丘が解れ、愛液に濡れて光っているのだ。
クロトの女の臭いが鼻腔を満たし、子宮の中でアドニスの花が疼き出す。
どくん。
「んっ!? にゃぁっ…♪ 奥からっ、出てきちゃうっ♪
アドニスの触手チンポ、出てくるよぉっ♪」
ヴァギナに咲いたアドニスの花は、言わば第二の性器だ。
花の中心部はまるで女性器の大陰唇のような形状をしている。
そしてその奥は膣同様の肉ヒダ連なるトンネルになっているのだ。
その、花の茎に当たる部分は子宮の内側まで続いており、その最奥に『雌しべ』がある。
勿論、花の内側は人間の女性器よりも遥かに敏感な性感帯だ。よって、
ずるずるずるぅ!
「にゃっ!? にゃあぁぁぁぁぁああっ!!!」
花開いたアドニスの中央から雌しべがせり出した瞬間、リオは絶頂した。
(ふにゃぁ♪ きもちぃぃよぉ♪)
それは人間のペニスを何重にも重ね、亀頭部分に大量の疣疣を生やした凶悪な触手だ。
太さも、さっき精気を頂いた騎士達と同等以上。
そんな凶悪な触手に子宮の内側から犯され、あっと言う間にエクスタシーを迎えたのだ。
260 永久の果肉7 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/22(月) 18:19:12 ID:18Na2GZG
「はぁ…はぁ…にゃあん…♪ これが、アドニスの生殖器……触手チンポ…♪」
これが生えたという事は、この小さな体の中でアドニスの種子が生成されたという事だ。
目の前の女に種付けする為の種子が。
「はあっ、はぁ!」
「…あっ…」
仰向けに倒れるクロトに覆い被さり、マウントポジションを決める。
頭が回らなくなってきた。
雌しべ触手が生え出した瞬間大量のフェロモンが漏れ出し、自分の理性すら溶かしている。
「クロトさんっ! クロトさん! この触手チンポで、ズボズボしてあげるからねっ。
この触手チンポを、父様のものだと思って、エッチするんだよっ♪」
「…グリーズ様の、と…思って――きゃ…っ」
「んにゃぁっ♪」
雌しべの先端が肉ビラを掠める。
それだけで触手ペニスから蕩けそうな快楽が流れ込んできた。
胎内から生え出した瞬間はあまりの快楽で気付かなかった。
だがどうやらこの雌しべ自身も相当敏感らしい。
つまり。内側から犯される快感と、犯す快感の両方を同時に感じてしまう事になる。
(だめぇ♪ 触手チンポっ、気持ちよすぎるよぉ♪)
更にこれを女の膣へと挿入すれば――きっと気が狂いそうな快楽が待っている。
(あっはぁ♪ もう我慢できない♪)
雌しべの先端をクロトのヴァギナへとあてがう。
そして躊躇いも遠慮もなく、一気に最奥まで貫いた!
ぶつ。
「――い、いたぁい…っ!」
「んにゃああぁぁぁぁぁあぁぁぁぁっっ♪」
クロトの処女が散った瞬間、二人は正反対の反応をした。
クロトは激痛に涙を流し、リオは腰が抜けそうな快楽に涎を垂らす。
(すごっ、すごいよぉっ♪ 女の子のおマンコっ、とっても気持ちいい♪)
まるで肉のぬかるみ。暖かく、柔らかく、そしてドロドロに濡れている。
こんな所にペニスを突っ込んだら、それは気持ち良いに決まっていた。
(父様の気持ちが、分かった気がする♪)
こんなに気持ちのいい事、そうそう止められるものじゃない。
淫魔になって初めて父の気持ちが理解出来るなんて、皮肉な話だった。
「どう? クロトさぁん? おチンポ、気持ち良い?」
「い、痛いです…っ…とっても、痛いですっ」
はっ、はっ、とクロトは短く息を切らしている。
アドニスの催淫香とリオのチャームを持ってしても破瓜の痛みは軽減しきれないようだ。
だが、それでいいのだ。
「ふふふ♪ そうだよねぇ♪ 始めては誰でも痛いよね♪
でも私はもっと痛かったんだよ?」
未熟な上に弱い体を始めて蹂躙された時、物理的にも痛いのは当然だった。
だがそれ以上に精神的苦痛も大きかった。
自分を脅し、強姦し、雌と罵る父親が恐ろしかった。
それに比べれば、今のクロトの苦痛など大したものではない。
「だからぁ…今だけは沢山痛い想いをしてね♪」
ずりりりっ――ゆっくりと、腰を引き、触手を抜いていく。
「いっ!? あぁっ!」
多重のエラがガリガリと処女幕の残骸を削り、クロトに更なる激痛を与えた。
ところが痛みに対する反射で膣が収斂し、より深く触手をくわえ込む。
「んはぁ♪ クロトさんのおマンコっ、締まって…っ、気持ち良いよぉ♪」
自分の膣の感触、クロトの膣の感触。
それらが触手の敏感な粘膜を通して快楽へと変換される。
気持ちよすぎて、腰が止まらない。
ずりゅりゅっ!
「いっ、がっ!?」
「んにゃああぁぁっ♪」
引き抜いた触手を一気に突き込んだ。
無理矢理高められ、柔らかく解れた膣壁が触手ペニスを満遍なく締め上げる。
261 永久の果肉7 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/22(月) 18:20:52 ID:18Na2GZG
雌しべ触手は敏感で、腰砕けになってしまう。
男達のペニスと同じで、どうやら先端に近い場所に性感が固まっているようだった。
特に亀頭周辺の疣疣はその一つ一つがクリトリス並に敏感だ。
ともなると快楽に対して貪欲になったリオはそれを心ゆくまで味わおうと思った。
じゅぷっ! じゅぷっ! じゅぷっ!
「いっ!? いやっ! いたいっ!」
「はあっ! はあっ! 触手チンポっ、いいよぉ!」
がつがつと雌しべでクロトの女を蹂躙する。
亀頭を子宮口に強く打ちつけ、快楽を貪る。
(蕩けちゃうよぉ♪ 腰が止まらないよぉ♪)
娼婦のように腰を使い、だらしなく顔を弛緩させる。
フリルをふんだんに使ったスカートが揺られ、ちりちりと尻尾の鈴が鳴る。
伸びた八重歯の間からダラリと舌を垂らし、クロトの胸元へ涎を零す。
快楽で頭が回らなかった。
悪魔の本能が、女の心を責めろ、汚い言葉で貶めろ、と囁くがそんな余裕は無い。
アドニスから与えられる快楽が、これほどとは思っていなかった。
淫魔でこれほど狂うのならば、只の人間ならこの快楽に絶対に抗えないだろう。
(アレエスの街をアドニスの花で埋め尽くす――ほんとに出来るかも♪)
男達の精気を吸って自身は付けたつもりだが、本当にそれくらいは出来るかもしれない。
命の恩人であるネーアに、恩返しが出来るかもしれない。
そしてその為には。
「はあっ! はあっ! 出すよっ!? クロトさんの子宮にっ、種付けするよ!?
アドニスの種を、植え付けちゃうよ!?」
「あっ、いやっ、いやですっ! そんな事されたらっ! ああっ!
いやっ、抜いてっ! 抜いて下さいっ…!」
「やだやだっ、種付けするの! 触手チンポからザーメンどぴゅどぴゅ出して!
アドニスの種子をクロトさんにプレゼント、するのっ!」
ぎちり、と露出した乳首を抓り上げる。
「いぎいいぃっっ!?」
血が僅かに滲み、クロトが激痛に絶叫する。
ぎゅぅ、と雌しべが締め付けられた。
(あにゃ♪ もう限界♪)
「んにゃああぁぁっ♪ しまるぅ♪ あっ♪ あっ♪ あぁっ♪
でるぅ♪ でちゃぅっ♪ クロトしゃんに種付けしちゃうぅ♪
にゃ、あぁっ、ぁぁぁあぁぁぁぁあぁんっ!!」
亀頭を子宮口にぐちり、と食い込ませる。
触手ペニスと子宮がどろどろになって同化してしまうような感覚。
どくん、と子宮の中でアドニスが脈動した。
次の瞬間。
びゅるっ! どぴゅどぴゅっ! どくどくどくどくどく!
「にゃっ!? にゃあぁぁぁぁぁぁぁぁああぁぁぁぁぁぁああ!!!」
(にゃにこれぇっ…!? 頭、おかしくなっちゃぅぅっ♪)
初めての射精。その快感は予想を遥かに超えていた。
元々敏感な器官である上、雌しべ触手自体は子宮の奥から伸びているのだ。
長さは30センチを優に超えている。
そしてその中を平均男性の三倍近い量の精液が通り抜ける。
丸くて柔軟な、固形物と共に。
男の快楽を知らない少女が、戸惑うのも無理の無い話しだった。
「しゃせーっ、きもちよすぎるよぉっ♪」
取り分け、輸精管の中をごりごりと削りながら種子が通り抜ける時など意識が飛んだ。
だらしなく舌を垂らしながらぷるぷると体を震わせて射精の快楽に溺れる。
蝙蝠の翼も、二本の尻尾もぴん、と突っ張っていた。
「いやぁ…っ、入ってくるぅ…アドニスの種子が…私の中にぃ…」
一方クロトは激痛に呻く事も忘れ、寄生植物の種を植え付けられる感触に絶望していた。
アドニスの種子を植えつけられれば目の前の少女のように淫欲の虜になってしまう。
そして男を漁る淫婦となって股からアドニスの花を咲かせるのだ。
いや、それどころか新たな犠牲者を求め、さ迷い歩くだろう。
最後には、心も体も完全な化け物――アネモネへと変異してしまうのだ。
(ふふふ。分かる。クロトさんが絶望しているのが♪)
だがそれもすぐに、目も眩むような快楽に押し流されるだろう。
262 永久の果肉7 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/22(月) 18:22:29 ID:18Na2GZG
子宮に根付いたアドニスの意思に、誰も逆らう事は出来ないのだから。
さあ、これからが本番だ。この乙女に快楽を刻みこんでやろう。
純情な年上の女が淫乱な雌へと変貌するところを想像し、胸が高鳴る。
(にゃぁ…でもちょっと、休憩…)
だがこちらも足腰が馬鹿になりかけていた。
射精の余韻が抜けてから、第二ラウンドを開始しよう、そう思った。
***
種付けされてしまった。アドニスの種子を。
それもこれも全て自身が招いた事だ。この少女の姿をした魔物に油断しなければ。
(……あれ? 思考が…戻ってる…?)
一体どういう事か。チャームの効果が切れていた。
「ふふふ。その方が面白いと思って♪」
目の前で淫蕩に笑うのは猫耳を生やした淫魔だ。
この体にグロテスクな触手を挿入したまま彼女は愉しそうに笑う。
「こ、後悔、しますよ…っ、正気に戻れば…意識を操られなければ…貴女なんかにっ」
「にゃん? 意識を操る? 違うよぉ。
リオはぁ、クロトさんの願望を引き出してあげただけ♪
さっきクロトさんが『おチンポ♪ おチンポぉ♪』って言ってたのもぉ。
リオの指がふやけるまでペロペロしてくれたのもぉ。ぜーんぶクロトさんの意思だよぉ♪」
「そ、そんな訳がありません!」
「ふふふ♪ 必死になっちゃって、クロトさん可愛い♪
まあ、否定するのは構わないよ♪ どっちが正しいかすぐに分かるから♪」
「な、何を言って…」
どくん。
「…っあっ」
子宮が強烈に疼いた。
「ふふふ。いいこと教えてあげるよクロトさん。
女の子はね? みいんなスケベになる素質を持っているんだよ?」
「ち、違いますっ、私はっ――あぅっ…!?」
どくどくと子宮が疼く。アドニスの種子が、子宮に定着しているのだ。
(そ、そんな…、これ、いくらなんでも早すぎるんじゃ…?)
資料では種子を植えつけられても体が発情するまでタイムラグがある筈だ。
ついさっき種付けされたばかりでこの反応は異常だった。
「どうしたのクロトさん? 顔、真っ赤だよ? 興奮してるの?
いやらしい気持ちになってるの? 純情系じゃなかったの?」
「だ、黙って下さいっ…! これくらい、耐えてみせますっ」
「我慢は体に毒だよぉ? 楽になろうよ? ねぇ?
そうすれば、とっても気持ちよくなれるんだよ?」
(き、気持ちよく?)
その言葉がとても甘美に聞こえて、心のどこかでそれもいいかな、と思ってしまう。
「――って駄目ですいけません! そんなふしだらなっ、エッチな事はいけません!」
ぶんぶんと首をふり、邪念を払う。
(そうだ、この子の声も、瞳も、魅了の効果がある…耳を傾けては駄目…!)
「ふふふ。今更対策しても遅いよぉ?
それにぃ、この部屋はアドニスの催淫香が充満してるし。
呼吸し続ける限りエッチな気分は治らないよ?」
――だからさ。クロトさん。楽になろうよ――
耳元で甘く囁かれ、全身から力が抜けた。
(駄目駄目! 気をしっかり持ちなさい! ここで私が堕ちたら、大変な事になる!)
「あははっ。無駄な努力だよクロトさん。
もうクロトさんの中にはアドニスの種が根付いてるんだよ?
その快楽に耐えられるわけないから♪」
「そ、そんな事、試してみないと…」
263 永久の果肉7 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/22(月) 18:23:52 ID:18Na2GZG
「――えい♪」
ぐちゅり、挿入されたままの触手を軽く捻られた。
「ひゃあぁぁっ!?」
それだけで、体中に電気が走った。
(な、何今の…っ? 体が痺れて、ふわぁっ、って…!)
「気持ちいいでしょ♪ それが女の快感だよ♪」
「い、今のが…?」
「……なんか、ほんとに反応が初々しいよね?
ひょっとしてクロトさん、オナニーもした事ないの?」
(……え? オナニーって、何でしょうか?)
「クロトさん…ほんと純情キャラだよね……
まあいっか♪ その方が堕とし甲斐もあるしね♪」
「な、何を言って…」
「そうだ! 良い事思いついた! ねえねぇクロトさん?
リオの触手チンポ使ってオナニーしてみて!」
「あの、それ以前にオナニーって何でしょう?」
「簡単だよぉ♪ 自分で自分を気持ちよくするの♪
――あ、そうだ! そのままじゃ動きづらいよね? ――よいしょっと♪」
抗議する暇も無く脇下を小さな手に掴まれ、引っ張り上げられる。
「え、あ…っ、ちょっと待って下さ、」
気が付いたら体勢が逆転していた。
リオが仰向けに寝転び、自分の体が起き上がっている。
万有引力の法則により、垂直になった体に重力が押しかかって、
ぐちゅぅっ。
「ひゃあぁぁぁぅ!?」
挿入したままの雌しべに深く貫かれた。
(あっ、な、何でっ、痛くないのっ)
ところが驚くべき事に、痛みが全く無い。
さっき処女を散らされたばかりなのに、あの引き攣るような痛みが完全に消えていた。
それどころか――
(びりびりして…これ…き、きもちいい、の…?)
にんまり、と仰向けの淫魔が口元を綻ばせた。
「お腹の中のアドニスがクロトさんの体を作り変えてるんだよ♪
さっき沢山リオのセーエキ中出ししたからね♪
クロトさんの体、どんどんスケベになっていくよ♪」
「そ、そんな…」
「ということでぇ、リオの触手チンポ使って早速オナニーしてね♪」
「い、嫌です! 無理です! そんな事、出来るわけありません!」
「我侭言うとそこで寝てる三人みんな殺しちゃうよ」
背筋が凍った。
感情の抑揚が全く無い、平面な声。
脅しと言うより、ただ事実だけを伝えているようだった。
人間を殺すのに、何の躊躇いもないのだと。
赤い猫目がこちらを見ている。
獣の目だ。人間と違って、感情のない瞳だ。
何を考えているか分からなくて不気味だ。狂ったように笑っている方がよほど人間らしい。
――かと思ったら少女の顔が急に破綻し、無邪気な笑顔となった。
「という事だから、頑張ってオナってね♪」
歳相応のあどけない笑みと先程の冷酷な表情のギャップが堪らなく不気味だった。
得体の知れない何かを、相手にしているようだ。
(…刺激しては、駄目だわ…この子、何をするか分からない…)
今はいう事を聞くしかなかった。
「んっ――あ…!?」
とりあえず軽く腰を揺すってみると痺れるような刺激がヴァギナに満ちた。
(あ…っ、アソコっ、じんじんしてっ…!)
264 永久の果肉7 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/22(月) 18:25:30 ID:18Na2GZG
未知の刺激に脳が茹で上がる。どきどきと胸が高鳴り、全身から甘ったるい汗が吹き出た。
「はっ♪ にゃっ♪ そうそう♪ もっとぐりぐりして?
色んな角度からおマンコを苛めて、気持ちいいところを探すの♪」
「う…は、はい…」
はしたない事をしている、そういう自覚はあるが止めるわけにはいかない。
手を抜いても心を読まれれば激怒されるだけだ。
(し、仕方ないの…オナニーしないとこの方達が殺されてしまうから)
仕方ないのだ。
クロトは腰を使い始めた。
騎乗位の体勢で前後左右にぎごちなく、ゆっくりと腰を動かす。
じわじわとした官能が敏感になった肉ヒダから流れ込み、思考を溶かす。
(あ、これっ、触手の、段差みたいになってる所が…こりこり擦れて…っ)
「あっ…はっ…やっ…だ、めぇっ…!」
多重エラが陰唇の肉ビラと充血した肉ヒダをかき回す。
その度に蕩けてしまうような官能が下半身に満ち、甘い声を上げてしまう。
セックスなんて不潔なものだと思っていた。
ところが淫魔とアドニスに汚染されたこの体は、それを甘美なものと感じてしまう。
いや、正直に言おう。セックスがこんなにも気持ちいいものとは思わなかった。
「――んっ……あっ、んっ――ひゃっ!?」
ぐり、と腰を捻った瞬間、電気が走り抜けた。
(な、何今の!? びりって、したっ)
少なからず淫らな願望があったのだろう。
思い切って腰を動かしてしまったのだが、どうやらそれが『弱点』に当たったらしい。
陰核の裏側に位置する膣壁だ。その辺りにこりこりとした『しこり』がある。
「ふーん。クロトさん、そこが良いんだ♪」
「ひゃぁん!?」
ぐり、と亀頭の先を擦り付けられると、余りの快感に声が裏返った。
目の奥がつーんとするような感覚。
耳鳴りがして、腹の奥からじわり、とした痺れが広がった。
(し、知らないっ、私、こんな気持ち良いの知らないっ)
無自覚のまま、クロトの中で欲望が膨れ上がる。
未知の快楽に、自分の意思を無視して体が動き始めた。
「んっ! ぁあっ! あぁん!」
腰を上下に動かし、触手を敏感な所に擦り付ける。
びり、びりと強い快楽が背筋を駆け上って嬌声となって喉から漏れた。
あぁん、という喘ぎが自分の声かと疑うほど色っぽく、そして恥ずかしい。
(あっ、いやっ、止まらないっ、腰、止まらないっ、どうしてぇ!?)
「あっ! あっ! いやっ! こんなのいや! どうしてぇ!?
あっ! ああっ! ああんっ! 気持ちいいっ! 気持ち良いのっ!
エッチな事っ、駄目なのにぃっ! 汚いのにぃ!」
「いーんだよ? 思いっきり気持ちよくなっても?
だってそうしないとリオが怒っちゃうからね♪
だからぁ、仕方なくクロトさんは気持ちよくなってるの。
ね?『仕方がないの』。だから、誰も怒らないよ?
誰もクロトさんの事、責めたりしないよ? 嫌いになったりしないよ?」
(そ、そうよ。そうだわ。私は脅されてこんな事をしているの)
だったら、どれだけ乱れても構わないではないのか?
そう思うと心が軽くなった。それどころか必死で欲望を堪える事が馬鹿らしく思えてくる。
そうだ、仕方ないのだ。いやらしく振舞えば、目の前の淫魔も喜ぶ。
ならそれでいいではないか。そう、これは三人の男の命を救う為なのだ。
その思考が、リオによって誘導されたとは気付く由も無い。
「そうそう♪ それにねクロトさん?
リオの魔力で種子の成長速度を上昇させてるから、普通の人に抵抗出来る訳ないの♪
最初から、無駄なあがきだったんだよ♪
だからぁ。好きなだけ気持ちよくなればいいんだよ♪」
淫魔の囁きが、心の鎧を溶かして消した。
265 永久の果肉7 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/22(月) 18:26:44 ID:18Na2GZG
「あっ? ああぁっ! いいっ! 気持ちいいっ! 気持ち良いの!
セックスするの、気持ちいいですっ!」
じゅぷっ、じゅぷっ、じゅぷっ!
クロトが豹変した。
快楽を受け入れ、自ら積極的に腰を動かしていく。
(触手の先、いぼいぼが気持ちいいです…っ)
それを弱点に押付けるように腰を動かす。
結合部からは白っぽい愛液が空気と混じり、卑猥な音を立てている。
リオに放たれた精と愛液の臭いが攪拌されて、辺りに濃厚な性臭を振りまいた。
豊満な胸が上下にぶるんぶるんと生物のように震え、ピンク色の先端が残像を生む。
肩まで伸ばした銀髪が水母のように漂い、広がる。
「あっ! あっ! あっ! いいっ! 腰っ! 勝手に動くんです!」
「はぁっ♪ はあっ♪ ほんとだっ♪
クロトさんっ、腰をくねくねさせてすごいやらしい♪
きっと父様も喜ぶよ♪ 父様も好き者だから♪ とってもお似合いだよ♪」
(グリーズ様が…喜ぶ…?)
「うん♪ だからもっとスケベになってね♪」
心が、開放されていく。
「あっ! あんっ! あぁんっ! いいっ! オナニーいいですぅ!」
「はあ! はあっ♪ どこ? 何処が気持ち良いのっ?」
「アソコっ、アソコですっ――あぁんっ!」
「そこ、はっ…おマンコって言うのっ」
「おマンコっ、おマンコいい! 蕩けちゃいますっ!」
「どうしてっ? どうしてクロトさんのくさマンコ蕩けちゃうのっ?」
「それはっ、触手にっ」
「触手チンポっ、だよっ♪」
「触手チンポに、犯されてっ」
「違うっ、触手チンポハメてオナってるから、だよっ♪」
「は、はいっ! あ、あんっ! 私のくさマンコ!
触手チンポハメてオナってるからっ、どろどろに蕩けそうなんですぅ!」
(あぁっ…言ってしまったぁ…)
卑猥な言葉を、こんなに大きな声で叫んでしまった。
(でも、ゾクゾクする……♪…)
いやらしい気持ちが溢れて止まらない。
最初は人質に取られた三人の男の命を救うためだった。
だが今は何の為にこんな淫らな事をしているのか分からない。
(違う…私、気持ちよくなりたい…もっと…もっと…)
どうして今までこんな素晴らしい事を敬遠していたんだろう。
こんなに気持ちいい事なら、もっと前からしておけばよかったのに。
「クロトさん♪ だったら今から沢山エッチすればいいんだよ♪
今までしてこなかった分をね♪ こんな風にっ」
ぐちゅんっ。
「ぁああぁんっ!?」
思い切り下から突き上げられて意識が一瞬飛ぶ。
(すご、すごいっ。もっと、もっと気持ちよくなれる!)
「それっ、もっとして下さいっ」
「だーめ♪ もっといやらしい言葉を使って、おねだりしないとしてあげない♪」
それは、さっきのような卑猥な言葉を使えという事。
自分を浅ましい存在へと自ら貶めろ、という事だ。
「――下さい…」
「んー?」
「私のクサマンコに、リオ様の触手チンポでハメハメズボズボして下さいっ!!」
催淫香で、或いは胎内の種子が、クロトの心を浅ましく歪めていく。
自分を堕とす、背徳的な行為に脳が痺れる。
(あぁ…快感…です…♪…)
「――あはぁ♪」
下になった少女の顔が淫蕩に蕩けた。
そして赤い猫眼に映る自分の顔は――まさしく雌そのものだった。
266 永久の果肉7 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/22(月) 18:27:54 ID:18Na2GZG
「いいよぉ♪ 犯したげる♪ リオ、クロトさんの事大好きになっちゃったから♪
だからぁ、触手チンポでズンパンしてクロトさんを悶え狂わせてあげるぅ♪」
直後から、淫魔が本気を出した。
じゅぷっ! じゅぷっ! じゅぷっ!
「んああっ!? あああっ! ふか、ふかいっ!」
がつがつと下から突き上げられる。子宮が突き破られるかと思うほどの勢いだ。
(あぁっ…♪ すごいっ…! おマンコっ! 痺れちゃうっ! 変になる!)
だが種子に犯された子宮も膣も、今では性感帯の塊。
強いストロークで子宮が揺さぶられると、頭の中が真っ白になり、甘い喘ぎが漏れる。
「はぁっ♪ はああっ♪ クロトさんもぉ♪ 動いてぇっ♪
もっと、気持ちよくなれるよぉっ♪」
「あっ! はぁっ! はいぃっ!」
ピストンのペースが僅かに落ちる。きっと経験の少ないこちらに合わせてくれたのだろう。
その気遣いに感謝しながら、快楽を貪る為に腰を使う。
少女の突き込みに合わせて腰を落とす。
じゅくうっ、と結合部から白い泡が吹き出し、子宮が揺さぶられた。
「はあぁぁああぁっっ!?」
その衝撃に、体がぴん、と突っ張る。
視界が真っ白にそまり、膣がきゅう、と収斂した。軽く、達してしまったのだ。
「にゃぁぁっ♪ クロトさんのマンコ、きゅうきゅうしてるよぉ♪
ちょっとイっちゃったんだねぇ♪」
(い、今のが、イク?)
子宮がきゅん、として文字通り意識が飛んだ。
全身に甘く、蕩けそうな痺れが広がっている。
なんて素晴らしい感覚だろう。これさえあれば、他に何もいらない。
「ほらほらぁ♪ どんどんイクよぉ♪ 今まで我慢してきた分、沢山イっちゃおうねぇ♪
さ、クロトさん♪ 腰を引いて♪」
言葉と同時に淫魔が突き込みの反動を利用して腰を引く。
言われるままこちらも腰を引いて、
「ぁああぁぁぁあっっ!?」
ずるずると多重エラがGスポットを削り、触手が引き抜かれていく。
一度達した膣内は酷く敏感で、またアクメの細波に襲われた。
(ああ、またぁ…っ♪ またおマンコ、きゅんっ、ってなってますぅ…♪)
「もう、一回っ」
引いた腰で再び淫魔が突き上げを繰り出した。
タイミングを合わせてこちらも腰を落とす。
ぐちょんっ。
「んああぁぁぁぁんっ!」
再び子宮に衝撃。意識が浮上する。
さっきより深く、濃密なアクメが襲い掛かってくる。
全身が痙攣し、半開きの口からたらたらと唾液が零れた。
力が入らない。思考が働かない。
だというのに腰だけが動き、快楽を貪ってしまう。
「はあっ! あっ♪ クロトさんのマンコっ、最高っ♪
イきっぱなしでっ、触手チンポがむしゃぶられちゃうぅ♪」
じゅぷっ! じゅぷっ! じゅぷっ!
「んあぁっ!! すごっ! いっ! あぁぁっ!! 腰っ! 止まらなっ!
ああんっ!? らめっ! あああんっ!! きもちいいっ! いいんれすうっ!
マンコっ、びくびくしてぇ! ああああぁぁぁっ!!」
頭の中はずっと真っ白だ。視界では常に星が散っている。
押し寄せる絶頂の波に髪を振り乱し、涙と汗と涎を飛ばす。
馬乗りになった体がロデオのように上下に揺れる。
少女の体に手を付いて辛うじてバランスを取っているがその細腕もガクガクと震えていた。
「はぁっ♪ はあっ♪ 駄目ぇ♪ もう駄目ぇ♪ 触手チンポから、ザーメン出しちゃう♪
にゃぁあっ! クロトさんにっ、こってりスペルマ搾り取られちゃよぉ♪」
びくびくと、胎内の雌しべ触手が脈動した。
それが射精の前兆だと理解して胎内の種子が歓喜に打ち震えた。
267 永久の果肉7 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/22(月) 18:29:24 ID:18Na2GZG
「下さいっ! わたしのぉっ、クサマンコにぃ!
どろどろ精液注いでくださいいっ!! あああっ!!?
くるくるくるくるくるくるくるっきちゃ、きちゃうきちゃう!!
大きいのがっ、ああっぁぁっ!!? いやあああっ! ああぁぁぁぁっっ!」
かつて無い大きな絶頂の気配に背筋が寒気が走る。
それを迎えれば自分は今度こそ自分でなくなってしまう。
だが快楽を貪る腰は止まらない。
そして止めるつもりも無かった。
「ふにゃあぁっ♪ でるでるでるでるでるぅ! しゃせーするぅ♪
あっ! あぁぁっ♪ あっ♪ ああっ♪ あっ、あっ、あっ♪
しゃせーアクメきちゃううにゃぁぁぁああぁぁぁぁぁあっっ♪」
「イっくぅぅぅぅうぅぅぅううぅぅぁぁぁああぁぁっ!!!」
二人同時に、絶頂した。
きーん、と耳鳴りがして、意識が飛ぶ。
がくがくがくがくがくっ。電流でも流されているかのように体が痙攣している。
美しい顔は鼻水と涙と涎にまみれ、見るも無残なものだ。
エメラルド色の瞳も白目を向いて――あさましい雌犬のよう。
(あー、しゃせー、されてますぅ…♪)
びちゃびちゃと子宮のアドニスに精液が吹きかけられる。
「あはぁぁぁあぁぁぁぁぁぁっっ…♪」
「にゃあぁぁぁぁぁぁぁんっっ♪」
種子を中心に性感が発達しているらしい。
ねばねばとした熱いスペルマの感触を受けるたびに、腹の奥が甘く蕩ける。
その感触があまりにも心地良い。
アドニスの種子と同調した心と体が、膣内射精こそが最大の幸福であり快楽だと自覚する。
舌を突き出して涎を垂らす淫魔もさぞかし気持ち良さそうである。
(もう、どうなってもいいですぅ)
人間でなくなっても構わない。こんな快楽に、元から抗える訳などなかったのだ。
ぶしゅぶしゅと潮だか小水だか分からないものが二人の腰周りを汚している。
自分の粗相か淫魔の粗相か。きっと両方だろう。
キツイ雌の発情臭にアンモニアの臭い、それと淫魔と寄生植物の催淫臭が混じる。
脳が、心が、犯される。侵蝕される。
「あはぁ♪ エッチ、気持ちよかったよね♪」
良かった。これ以外何もいらないほど。
耳朶を打つのは淫魔の声。その声に、はいぃ、と素直に答える。
「うん♪ それでいいの♪ その調子でどんどんエッチしてね♪
きちんと出来れば、父様と沢山エッチさせてあげるから♪」
(グリーズ様と…?)
あの人と、こんな激しい交わりを出来る。
それはきっとこれ以上ない幸福だろう。
その時、この身は人間のものではなくなっているかもしれないが、別に構わない。
「ふふふ。それじゃ、そういう事だから、次のステップに移ろうかな♪
――よっと。ちょっとどいてね♪」
淫魔に覆い被さっていたこの体を、優しく退かされる。
あれだけ激しい交わりをしたのにも関わらず淫魔の体力には余裕があるようだった。
「ふふふ。何言ってるのクロトさん?
リオのザーメン、あんなに搾り取ったんだからクロトさんもまだまだ元気な筈だよ♪」
(……え…?)
靄が掛かったような思考の中、体を動かしてみる。
クロトの体は、気だるく、溶けて無くなりそうな絶頂の余韻が体を支配している。
だが、腹の底には、熱い精の感触が残っており、そこから力が漲ってくる。
(あ…ほんと…だ…まだまだ…私動ける…)
横たわっていた体を起こす。
びゅるうぅ、と子宮の中から精液が逆流して、腰周りをどろどろに汚した。
(……エッチ、したいかも…)
体が動くと分かれば性的欲求が再び溢れ出してくる。
アドニスの種子がもっと精を集めろ、と訴えかけてくる。
268 永久の果肉7 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/22(月) 18:31:31 ID:18Na2GZG
そうすれば、更なる快楽を与えてやろう――と。
「リオ様ぁ…私ぃ…」
自分でも驚くほどの猫撫で声が出た。
これが先程まで処女だった女か。自慰も知らなかった乙女か。
「分かってるよぉ♪ まだまだシ足りないんだよね?
でも安心して? 相手はまだ三人も居るよ♪」
ぱちん、と淫魔が指を鳴らす。
うぅ、と呻き声を上げて二人の結界術士、それに見張り番の男が一人、目を覚ます。
「……あぁ…♪」
また、あの快楽が味わえる。子宮に、精を受ける事が出来る。
淫らな期待に胸がときめき、じくり、と膣から雌の汁を絞り出す。
立ち上がり、ふらり、と幽鬼のような足取りで男達に近付く。
「……え? く、クロト様っ!?」
「…あ? な、何だっ! どうなってるんだ!?」
正気に戻った男達がこちらに気付き、次々と驚きの言葉を投げかけた。
顔を真っ赤にして、この裸身に見とれる男達の反応がとても愛しく思える。
「……何も考えないで? 皆で気持ちよくなりましょう?」
淫魔の精を吸い、急激に成長したアドニスが催淫香を吐き出す。
それはリオの催淫香と混じり、濃度を上げ、男達からあっと言う間に理性を削りとっていく。
「私の事、皆さんで沢山犯してくださいね…♪」
尻を男達へと向け、指で自らヴァギナを割り開く。
肩越しに男達に流し目を送る。
魅了の魔術を掛けられていないにも関わらず、その瞳は虚ろだった。
***
「あっ…♪ んっ…♪ あんっ♪」
城壁内の居住空間にて、女の嬌声が響いていた。
内部は濃密な雄と雌の発情臭で満ちており、素面の人間ならばむせ返ってしまうだろう。
「にゃっ♪ クロトさんもっ――にゃんっ♪ 上手になってきたね♪」
結界術士の男の上に跨りながら、同じように騎乗位で精を貪るクロトを見やる。
銀髪の女は見張り番の男に跨り、気持ち良さそうに腰を振っていた。
上下左右前後。右に回転。左に回転。緩急をつけ、捻りを加える。
その動きは男の精を搾り取り、快楽を貪るメスのものだ。
やや童顔気味のその顔も、今では官能に蕩け、だらしなく弛緩している。
(ふふふ。もうすっかりエッチの虜になっちゃって♪ 可愛い♪)
心を覗けばクロトはもう快楽を得る事しか考えてない。
アドニスの種子に精神を支配されてしまったようだ。
――と、突然自分がくわえ込んでいたペニスが精を放った。
「にゃぁぁぁうっ♪」
びゅるびゅると子宮に注がれる熱い感触に甘い声を上げる。
軽く達し、全身が痺れ、蕩けるその余韻にどっぷりと浸る。
(にゃぁ、でもこっちの人はそろそろ限界かなぁ?)
腹に注がれた精は、薄く、水っぽい。
精を放った男の頬は痩せこけ、口の端から泡を吹いていた。
クロトの下になっている男も同様の状態だ。
そしてすぐ脇には既に精を搾り取られ、意識を失った結界術士が一人転がっている。
(まあ、こんな可愛い女の子二人と何回もエッチ出来て幸せだったよね♪)
こっちもお腹いっぱいになって幸せだ。
二人の男に、ちゅ、と感謝の気持ちを込めて頬にキスをした。
「さってと。そろそろ動こうかな」
立ち上がり、肩をぐるぐると回す。
クロトと二人で三人の男から精を吸収し、淫魔の力は更に強大になっている。
(この街をアドニスで埋め尽くす。それくらい、ほんとに出来る気がする♪)
だが自分は知っている。リビディスタに住む父と母はこと戦闘ではほぼ無敵だ。
一人一人の能力も高いが、コンビを組んだ二人と戦う事になろうものなら勝ち目はない。
せめて、どちらか片方をおびき出し、戦力を分断しなければ。
269 永久の果肉7 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/22(月) 18:33:02 ID:18Na2GZG
こちらの戦力は少ない。一対多の戦闘は避けられないだろう。
そう言えば森で出会ったメデューサは三人の騎士達とどうやって戦ったのだろうか。
(――あ。いい事思いついた)
「クロトさん? ――おーい、クロトさーん?」
絶頂に達したらしい。恍惚としたクロトに声を掛ける。
彼女は暫く体を痙攣させた後、虚ろな瞳でこちらを見た。
「……? リオ様ぁ? なんでしょうかぁ?」
「ここの結界、クロトさんで操作出来るよね?」
元々結界術士達は落ちこぼれの仕事だ。
専門的な知識も大なり小なり必要だが、クロト程の使い手なら問題ない。
「…はいぃ。出来ると思いますぅ」
「うんっ。それなら城壁の結界、片っ端から解除していって♪」
アレエスを包む結界は六つの区画に分かれており、それぞれが独立している。
城壁の内部にて所定の魔術を発動する事で、それらの解除、増強を行うのだ。
もし、それらの結界が全て解除されればこの街はどうなるか?
きっと森の中の魔物達が雪崩れ込み、街は混乱するだろう。
だがここにはリビディスタの屈強な戦士達が居る。きっと崩壊するような事はない。
いや、してもらっては困る。そう、魔物達には、戦士達の気を引いてもらえればいい。
「はいぃ。お任せ下さいぃ。リオ様ぁ」
虚ろな瞳でクロトが微笑んだ。
忠実な僕を手に入れて、リオも邪悪な笑みを浮かべる。
(あ、そうだ。一回外に出て、森の魔物さん達に報せてこよう♪)
結界を内側から無効化する、と森で言い触らせば魔物達はこぞって街へと集結するだろう。
さっきのメデューサをもう一度見つけて話をしてみるか。
(ふふふ。これでアレエス陥落も夢じゃない)
ただ、事を急いでもしょうがない。
時間はある。ゆっくり、確実に、外堀を埋めていくのだ。
ふと浮かんだのは、犬のように人懐っこい、メイドの女の子。
その子の笑顔を、快楽で無茶苦茶に歪むところを見たくなった。
(パセットちゃんがアンアンよがり狂うところも、見てみたいなぁ♪)
魔物達が集結したら次は屋敷だ。パセットを皮切りにメイド達に種付けしてやろう。
そうだ。アドニスの種を産み付けてからありったけの魔力を注げばいい。
そうすれば種子の成長も早くなって、すぐに他の女を犯すようになる。
屋敷の中のメイド達は仲間を犯し、すぐにアネモネだらけになるだろう。
そして、最終目標は、あの女。
大切な唯一無二の友人を利用し、この身を毒殺しようとしたあの人でなし。
あの、血も涙も無い女に復讐するのだ。
「ふふふ。待っていて下さい、義母様?
もう少ししたら、その首、貰いに行きますから♪
あは、あはははははははははっっ!!」
リオは血の繋がらない母の顔を思い出し、狂った笑いをあげた。
270 乙×風 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/22(月) 18:35:08 ID:18Na2GZG
以上で七話終了です。
誤字脱字絶対ある筈なので見つけたら報告をお願いします。
最近、股から生えた触手チンポとふたなりペニスとどっちがエロイのかと悩んでいます。
触手チンポをアソコから生やした方が寄生モノらしいとは思うのです。
が、チムチム化した陰核は、なんというか想像しやすいというか生生しいと思うのです。
グロテスクな化け物の器官。
女に生えるチムチム。
どっちも捨て難い。まあ両方しちゃえばいいんですが。
何の話だこれ。まあいいか。しかもなんとなくデジャビュが。
最近空と此処以外にろくな寄生要素が無いのが残念です。
児ポがどんどん改正されるせいで最近は鬼畜なゲームもどんどん減ってる気がします。
モンスターパークっていうエロゲにオニャノコのクリに寄生してフタナリ化とか。
他にも子宮に寄生して中で延々と振動する虫とか。
っていうのがありましたがそれも去年の末のゲーム。
何か他に真新しい寄生モノないですかねー。
あ、そうだ。次回予告忘れてました。
取り合えずエロ無さそうです。今回濃かったので勘弁して下さい。
リオを探しに森に入ったマリオンがネーアと遭遇してマジ切れするお話?
珍しくバトルばっかりになる予定です。
それでは今回はこの辺で。
YOHJO☆BAN☆ZAHHHHI!!
スーパーロリータタイムはっじまるよー♪
うん。少し自重しようか私。
前回分の投稿にて誤字の指摘を頂きました。ありがとうございます。
『若干』と『弱冠』ですね。辞書引いて調べましたよ。
作者の学の無さがどんどん露呈されていきますよ? これ以上は無いと思いたいほんと。
そういえばマリオンとリシュテアお母さんの回想シーンでもおかしな所が。
『チャームだけね♪』
『…なるほど』』
』』って何だw
まあ、瑣末ですが。お涙頂戴的シーンなだけに自分で気になってしまいました。
どうして投下する時に気付かないんだー。
――気を取り直しましょう。
クロト編後半戦です。ALL ERO。
リオがやや鬼畜な上にヤンデレになりつつあります。NGワードはこんな感じです。
(洗脳、猥語レッスン、レズ、種付け、堕落)
ではいってみましょう。
以下、13レス消費します。
258 永久の果肉7 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/22(月) 18:15:28 ID:18Na2GZG
第七話 Desire Seed
「……私は…グリーズ様と…一緒に、なりたい…」
虚ろな瞳をしたままクロトが呟く。それを見て、リオはほくそ笑んだ。
(気持ちいい…♪)
官能的な快感ではない。
だが、人の心に付け入り、甘い言葉で誘惑し、そして堕落させる。
その一連の行動に、悪魔シュトリとしての本能が充足を覚えるのだ。
穢れを知らない純情な乙女を、オスに飢える淫らな獣へと堕とす。
自分の力で他人を歪ませる。なんという快感だろうか。
才能に恵まれ、人徳に恵まれ、環境に恵まれ、将来も約束されている。
自分には無いものを、クロトは全て持っていた。
羨ましい。妬ましい。
自分は辛く苦しい思いをしてきたのに、その間この女はチヤホヤされ続けてきた。
そんなの理不尽だ。
だから、この女も同じ目に遭わせてやろう。
無理矢理レイプし、苦痛を与えてやろう。
その上で、種子を植え付けてやるのだ。
神から二物を授かった幸福な女に、抗う事の出来ない快楽を教え込むのだ。
そして最後には、身も心も花の化け物に変えよう。
「契約成立だね♪ それじゃ、遠慮なく♪」
魔力で爪を生成する。黒い霧を凝縮させ、作り出した禍々しい紅い爪。
業物の刀剣には叶わないが、下手なナイフなどよりもよっぽど切れ味がいい。
その爪を一閃。クロトの体を、縦一文字に切り裂く。
恐怖心が麻痺しているのかクロトは瞬きすらしない。
一瞬後、白のブラとショーツが左右に両断された。
「…あ…」
「ふふふ。クロトさん。おっぱいおっきい♪ 羨ましいな♪」
「…いやぁ…見ないで、下さい…」
「そう言う割りには…こっちはドロドロ♪」
「ひゃあっ…!?」
爪を引っ込めて、割れ目に指を差し入れた。
暖かい肉の泥濘に指が沈み込み、くちゅり、と音がする。
「ほーら。クロトさんのマン汁でリオの指、ネチョネチョだよぉ♪」
濡れた指の間でくちくちと糸を引かせる。
そうやってクロトの羞恥心を散々煽った後、汚れた指先を彼女の鼻先に突きつける。
「リオの指が汚れたの、クロトさんのせいだからね? 綺麗にして♪」
「…でも…」
純情なこの女は自分の愛液を舐めるのには抵抗があるらしい。
チャームで散々心を引っ掻き回しているのに、本当に初心な女だった。
(そんなクロトさんを、自分からおチンポをおねだりするスケベさんに変えたい♪)
「ふーん? 嫌なんだ? まあリオはいいけど?
でもそれならクロトさんの『お願い』も聞いてあげられないかなぁ?」
「…あ…っ、や、やります…やりますから…」
慌てて掌を返す年上の女を見てぞくりとした。
八つ星の一流魔術師を、手玉に取っている。
淫魔として、人外としてのプライドが満たされていく。
「ふふふ。そうそう。リオはぁ、素直なクロトさんが大好きだから♪
リオの指を父様のおチンポだと思っていっぱいペロペロしてね?」
「…っ、……グリーズ様の…」
「おチンポだよ♪ おチンポ♪ はい言ってみて♪」
「お、おチ……ん…ぽ…」
「クロトさぁん。聞こえないよぉ?
リオ、そんなんじゃクロトさんのお願い、聞いて上げられないかも?」
「あ、言いますっ、ちゃんと、言いますからっ」
259 永久の果肉7 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/22(月) 18:17:17 ID:18Na2GZG
「そう? それじゃ言ってみて♪ お、チ、ン、ポ、ってね♪」
「は、はい――はぁ…はぁ…」
呼吸を整え、腹を括るクロト、破廉恥な言葉を言おうとしている――
そんな彼女の心が羞恥心で今にも爆発しそうなのが分かった。
(はぁ…クロトさん、すっごいどきどきしてる♪ 私も、どきどきしちゃうよぉ♪)
こんな所で猥語の発音練習をするなんてなんて背徳的なのだろうか。
聞く側のこっちまで興奮してしまう。
はあはあ。はあはあ。荒い吐息はもうクロトだけのものではない。
クロトの羞恥心がリオの興奮を呼び、二人の心は徐々に高まっていく。
どくっ、どくっ、というクロトの心音が、ここまで聞こえそうだった。
「――お、チンポ…」
確かに聞こえた。小さいがはっきりと聞こえた。
あのクロトに汚い言葉を言わせた。けれど、少し物足りない。
「もっと大きく」
「っ――おチンポ…っ」
「もっと」
「…おチンポっ…」
「もっとっ」
「おチンポっ!」
「あはははははははははははははははっ!!!!」
最高だ。最高の気分だ。楽しすぎて頭のネジが外れてしまいそう。
いやもう外れているのか。
「良く出来ましたクロトさぁん♪
ご褒美にリオの指、好きなだけペロペロしていいよぉ?」
「あ、ありがとうございますっ――はむっ…ちゅるっ…! ぺろっ…!
れろれろっ…あふぁ…っ! グリーズ様のっ…ちゅっ…! んんっ」
「ふふふ。美味しい? 父様のおチンポは?」
口から離すのが勿体無いのか、ぶんぶんと首を縦に振るだけだった。
行儀が悪いと思うが、別にいい。彼女の堕落っぷりは見ていて気持ちが良い。
クロトは指に付着した自分の愛液は勿論、指の間から爪先まで丁寧に舐めしゃぶっていた。
べろべろと一心不乱におしゃぶりをされて、指がふやけてしまいそうだ。
(あはっ♪ くすぐったい♪)
「ふふふ。そう、そう♪ クロトさんエッチな事才能あるよ♪
父様はエッチな女の子が大好きな変態さんだからきっとお似合いだね♪」
「…あ…それ、本当、ですか…?」
「うん♪ だからぁ…もっといやらしい子になろうね♪」
どん、とクロトの体を突き飛ばす。
抵抗の無い彼女はあっさりと尻餅を付き、虚ろな瞳でこちらを見上げた。
(そんな目で見られたら…私、我慢できないよう♪)
脱力したクロトの股はあられもなく開かれている。
その奥で羞恥の丘が解れ、愛液に濡れて光っているのだ。
クロトの女の臭いが鼻腔を満たし、子宮の中でアドニスの花が疼き出す。
どくん。
「んっ!? にゃぁっ…♪ 奥からっ、出てきちゃうっ♪
アドニスの触手チンポ、出てくるよぉっ♪」
ヴァギナに咲いたアドニスの花は、言わば第二の性器だ。
花の中心部はまるで女性器の大陰唇のような形状をしている。
そしてその奥は膣同様の肉ヒダ連なるトンネルになっているのだ。
その、花の茎に当たる部分は子宮の内側まで続いており、その最奥に『雌しべ』がある。
勿論、花の内側は人間の女性器よりも遥かに敏感な性感帯だ。よって、
ずるずるずるぅ!
「にゃっ!? にゃあぁぁぁぁぁああっ!!!」
花開いたアドニスの中央から雌しべがせり出した瞬間、リオは絶頂した。
(ふにゃぁ♪ きもちぃぃよぉ♪)
それは人間のペニスを何重にも重ね、亀頭部分に大量の疣疣を生やした凶悪な触手だ。
太さも、さっき精気を頂いた騎士達と同等以上。
そんな凶悪な触手に子宮の内側から犯され、あっと言う間にエクスタシーを迎えたのだ。
260 永久の果肉7 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/22(月) 18:19:12 ID:18Na2GZG
「はぁ…はぁ…にゃあん…♪ これが、アドニスの生殖器……触手チンポ…♪」
これが生えたという事は、この小さな体の中でアドニスの種子が生成されたという事だ。
目の前の女に種付けする為の種子が。
「はあっ、はぁ!」
「…あっ…」
仰向けに倒れるクロトに覆い被さり、マウントポジションを決める。
頭が回らなくなってきた。
雌しべ触手が生え出した瞬間大量のフェロモンが漏れ出し、自分の理性すら溶かしている。
「クロトさんっ! クロトさん! この触手チンポで、ズボズボしてあげるからねっ。
この触手チンポを、父様のものだと思って、エッチするんだよっ♪」
「…グリーズ様の、と…思って――きゃ…っ」
「んにゃぁっ♪」
雌しべの先端が肉ビラを掠める。
それだけで触手ペニスから蕩けそうな快楽が流れ込んできた。
胎内から生え出した瞬間はあまりの快楽で気付かなかった。
だがどうやらこの雌しべ自身も相当敏感らしい。
つまり。内側から犯される快感と、犯す快感の両方を同時に感じてしまう事になる。
(だめぇ♪ 触手チンポっ、気持ちよすぎるよぉ♪)
更にこれを女の膣へと挿入すれば――きっと気が狂いそうな快楽が待っている。
(あっはぁ♪ もう我慢できない♪)
雌しべの先端をクロトのヴァギナへとあてがう。
そして躊躇いも遠慮もなく、一気に最奥まで貫いた!
ぶつ。
「――い、いたぁい…っ!」
「んにゃああぁぁぁぁぁあぁぁぁぁっっ♪」
クロトの処女が散った瞬間、二人は正反対の反応をした。
クロトは激痛に涙を流し、リオは腰が抜けそうな快楽に涎を垂らす。
(すごっ、すごいよぉっ♪ 女の子のおマンコっ、とっても気持ちいい♪)
まるで肉のぬかるみ。暖かく、柔らかく、そしてドロドロに濡れている。
こんな所にペニスを突っ込んだら、それは気持ち良いに決まっていた。
(父様の気持ちが、分かった気がする♪)
こんなに気持ちのいい事、そうそう止められるものじゃない。
淫魔になって初めて父の気持ちが理解出来るなんて、皮肉な話だった。
「どう? クロトさぁん? おチンポ、気持ち良い?」
「い、痛いです…っ…とっても、痛いですっ」
はっ、はっ、とクロトは短く息を切らしている。
アドニスの催淫香とリオのチャームを持ってしても破瓜の痛みは軽減しきれないようだ。
だが、それでいいのだ。
「ふふふ♪ そうだよねぇ♪ 始めては誰でも痛いよね♪
でも私はもっと痛かったんだよ?」
未熟な上に弱い体を始めて蹂躙された時、物理的にも痛いのは当然だった。
だがそれ以上に精神的苦痛も大きかった。
自分を脅し、強姦し、雌と罵る父親が恐ろしかった。
それに比べれば、今のクロトの苦痛など大したものではない。
「だからぁ…今だけは沢山痛い想いをしてね♪」
ずりりりっ――ゆっくりと、腰を引き、触手を抜いていく。
「いっ!? あぁっ!」
多重のエラがガリガリと処女幕の残骸を削り、クロトに更なる激痛を与えた。
ところが痛みに対する反射で膣が収斂し、より深く触手をくわえ込む。
「んはぁ♪ クロトさんのおマンコっ、締まって…っ、気持ち良いよぉ♪」
自分の膣の感触、クロトの膣の感触。
それらが触手の敏感な粘膜を通して快楽へと変換される。
気持ちよすぎて、腰が止まらない。
ずりゅりゅっ!
「いっ、がっ!?」
「んにゃああぁぁっ♪」
引き抜いた触手を一気に突き込んだ。
無理矢理高められ、柔らかく解れた膣壁が触手ペニスを満遍なく締め上げる。
261 永久の果肉7 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/22(月) 18:20:52 ID:18Na2GZG
雌しべ触手は敏感で、腰砕けになってしまう。
男達のペニスと同じで、どうやら先端に近い場所に性感が固まっているようだった。
特に亀頭周辺の疣疣はその一つ一つがクリトリス並に敏感だ。
ともなると快楽に対して貪欲になったリオはそれを心ゆくまで味わおうと思った。
じゅぷっ! じゅぷっ! じゅぷっ!
「いっ!? いやっ! いたいっ!」
「はあっ! はあっ! 触手チンポっ、いいよぉ!」
がつがつと雌しべでクロトの女を蹂躙する。
亀頭を子宮口に強く打ちつけ、快楽を貪る。
(蕩けちゃうよぉ♪ 腰が止まらないよぉ♪)
娼婦のように腰を使い、だらしなく顔を弛緩させる。
フリルをふんだんに使ったスカートが揺られ、ちりちりと尻尾の鈴が鳴る。
伸びた八重歯の間からダラリと舌を垂らし、クロトの胸元へ涎を零す。
快楽で頭が回らなかった。
悪魔の本能が、女の心を責めろ、汚い言葉で貶めろ、と囁くがそんな余裕は無い。
アドニスから与えられる快楽が、これほどとは思っていなかった。
淫魔でこれほど狂うのならば、只の人間ならこの快楽に絶対に抗えないだろう。
(アレエスの街をアドニスの花で埋め尽くす――ほんとに出来るかも♪)
男達の精気を吸って自身は付けたつもりだが、本当にそれくらいは出来るかもしれない。
命の恩人であるネーアに、恩返しが出来るかもしれない。
そしてその為には。
「はあっ! はあっ! 出すよっ!? クロトさんの子宮にっ、種付けするよ!?
アドニスの種を、植え付けちゃうよ!?」
「あっ、いやっ、いやですっ! そんな事されたらっ! ああっ!
いやっ、抜いてっ! 抜いて下さいっ…!」
「やだやだっ、種付けするの! 触手チンポからザーメンどぴゅどぴゅ出して!
アドニスの種子をクロトさんにプレゼント、するのっ!」
ぎちり、と露出した乳首を抓り上げる。
「いぎいいぃっっ!?」
血が僅かに滲み、クロトが激痛に絶叫する。
ぎゅぅ、と雌しべが締め付けられた。
(あにゃ♪ もう限界♪)
「んにゃああぁぁっ♪ しまるぅ♪ あっ♪ あっ♪ あぁっ♪
でるぅ♪ でちゃぅっ♪ クロトしゃんに種付けしちゃうぅ♪
にゃ、あぁっ、ぁぁぁあぁぁぁぁあぁんっ!!」
亀頭を子宮口にぐちり、と食い込ませる。
触手ペニスと子宮がどろどろになって同化してしまうような感覚。
どくん、と子宮の中でアドニスが脈動した。
次の瞬間。
びゅるっ! どぴゅどぴゅっ! どくどくどくどくどく!
「にゃっ!? にゃあぁぁぁぁぁぁぁぁああぁぁぁぁぁぁああ!!!」
(にゃにこれぇっ…!? 頭、おかしくなっちゃぅぅっ♪)
初めての射精。その快感は予想を遥かに超えていた。
元々敏感な器官である上、雌しべ触手自体は子宮の奥から伸びているのだ。
長さは30センチを優に超えている。
そしてその中を平均男性の三倍近い量の精液が通り抜ける。
丸くて柔軟な、固形物と共に。
男の快楽を知らない少女が、戸惑うのも無理の無い話しだった。
「しゃせーっ、きもちよすぎるよぉっ♪」
取り分け、輸精管の中をごりごりと削りながら種子が通り抜ける時など意識が飛んだ。
だらしなく舌を垂らしながらぷるぷると体を震わせて射精の快楽に溺れる。
蝙蝠の翼も、二本の尻尾もぴん、と突っ張っていた。
「いやぁ…っ、入ってくるぅ…アドニスの種子が…私の中にぃ…」
一方クロトは激痛に呻く事も忘れ、寄生植物の種を植え付けられる感触に絶望していた。
アドニスの種子を植えつけられれば目の前の少女のように淫欲の虜になってしまう。
そして男を漁る淫婦となって股からアドニスの花を咲かせるのだ。
いや、それどころか新たな犠牲者を求め、さ迷い歩くだろう。
最後には、心も体も完全な化け物――アネモネへと変異してしまうのだ。
(ふふふ。分かる。クロトさんが絶望しているのが♪)
だがそれもすぐに、目も眩むような快楽に押し流されるだろう。
262 永久の果肉7 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/22(月) 18:22:29 ID:18Na2GZG
子宮に根付いたアドニスの意思に、誰も逆らう事は出来ないのだから。
さあ、これからが本番だ。この乙女に快楽を刻みこんでやろう。
純情な年上の女が淫乱な雌へと変貌するところを想像し、胸が高鳴る。
(にゃぁ…でもちょっと、休憩…)
だがこちらも足腰が馬鹿になりかけていた。
射精の余韻が抜けてから、第二ラウンドを開始しよう、そう思った。
***
種付けされてしまった。アドニスの種子を。
それもこれも全て自身が招いた事だ。この少女の姿をした魔物に油断しなければ。
(……あれ? 思考が…戻ってる…?)
一体どういう事か。チャームの効果が切れていた。
「ふふふ。その方が面白いと思って♪」
目の前で淫蕩に笑うのは猫耳を生やした淫魔だ。
この体にグロテスクな触手を挿入したまま彼女は愉しそうに笑う。
「こ、後悔、しますよ…っ、正気に戻れば…意識を操られなければ…貴女なんかにっ」
「にゃん? 意識を操る? 違うよぉ。
リオはぁ、クロトさんの願望を引き出してあげただけ♪
さっきクロトさんが『おチンポ♪ おチンポぉ♪』って言ってたのもぉ。
リオの指がふやけるまでペロペロしてくれたのもぉ。ぜーんぶクロトさんの意思だよぉ♪」
「そ、そんな訳がありません!」
「ふふふ♪ 必死になっちゃって、クロトさん可愛い♪
まあ、否定するのは構わないよ♪ どっちが正しいかすぐに分かるから♪」
「な、何を言って…」
どくん。
「…っあっ」
子宮が強烈に疼いた。
「ふふふ。いいこと教えてあげるよクロトさん。
女の子はね? みいんなスケベになる素質を持っているんだよ?」
「ち、違いますっ、私はっ――あぅっ…!?」
どくどくと子宮が疼く。アドニスの種子が、子宮に定着しているのだ。
(そ、そんな…、これ、いくらなんでも早すぎるんじゃ…?)
資料では種子を植えつけられても体が発情するまでタイムラグがある筈だ。
ついさっき種付けされたばかりでこの反応は異常だった。
「どうしたのクロトさん? 顔、真っ赤だよ? 興奮してるの?
いやらしい気持ちになってるの? 純情系じゃなかったの?」
「だ、黙って下さいっ…! これくらい、耐えてみせますっ」
「我慢は体に毒だよぉ? 楽になろうよ? ねぇ?
そうすれば、とっても気持ちよくなれるんだよ?」
(き、気持ちよく?)
その言葉がとても甘美に聞こえて、心のどこかでそれもいいかな、と思ってしまう。
「――って駄目ですいけません! そんなふしだらなっ、エッチな事はいけません!」
ぶんぶんと首をふり、邪念を払う。
(そうだ、この子の声も、瞳も、魅了の効果がある…耳を傾けては駄目…!)
「ふふふ。今更対策しても遅いよぉ?
それにぃ、この部屋はアドニスの催淫香が充満してるし。
呼吸し続ける限りエッチな気分は治らないよ?」
――だからさ。クロトさん。楽になろうよ――
耳元で甘く囁かれ、全身から力が抜けた。
(駄目駄目! 気をしっかり持ちなさい! ここで私が堕ちたら、大変な事になる!)
「あははっ。無駄な努力だよクロトさん。
もうクロトさんの中にはアドニスの種が根付いてるんだよ?
その快楽に耐えられるわけないから♪」
「そ、そんな事、試してみないと…」
263 永久の果肉7 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/22(月) 18:23:52 ID:18Na2GZG
「――えい♪」
ぐちゅり、挿入されたままの触手を軽く捻られた。
「ひゃあぁぁっ!?」
それだけで、体中に電気が走った。
(な、何今の…っ? 体が痺れて、ふわぁっ、って…!)
「気持ちいいでしょ♪ それが女の快感だよ♪」
「い、今のが…?」
「……なんか、ほんとに反応が初々しいよね?
ひょっとしてクロトさん、オナニーもした事ないの?」
(……え? オナニーって、何でしょうか?)
「クロトさん…ほんと純情キャラだよね……
まあいっか♪ その方が堕とし甲斐もあるしね♪」
「な、何を言って…」
「そうだ! 良い事思いついた! ねえねぇクロトさん?
リオの触手チンポ使ってオナニーしてみて!」
「あの、それ以前にオナニーって何でしょう?」
「簡単だよぉ♪ 自分で自分を気持ちよくするの♪
――あ、そうだ! そのままじゃ動きづらいよね? ――よいしょっと♪」
抗議する暇も無く脇下を小さな手に掴まれ、引っ張り上げられる。
「え、あ…っ、ちょっと待って下さ、」
気が付いたら体勢が逆転していた。
リオが仰向けに寝転び、自分の体が起き上がっている。
万有引力の法則により、垂直になった体に重力が押しかかって、
ぐちゅぅっ。
「ひゃあぁぁぁぅ!?」
挿入したままの雌しべに深く貫かれた。
(あっ、な、何でっ、痛くないのっ)
ところが驚くべき事に、痛みが全く無い。
さっき処女を散らされたばかりなのに、あの引き攣るような痛みが完全に消えていた。
それどころか――
(びりびりして…これ…き、きもちいい、の…?)
にんまり、と仰向けの淫魔が口元を綻ばせた。
「お腹の中のアドニスがクロトさんの体を作り変えてるんだよ♪
さっき沢山リオのセーエキ中出ししたからね♪
クロトさんの体、どんどんスケベになっていくよ♪」
「そ、そんな…」
「ということでぇ、リオの触手チンポ使って早速オナニーしてね♪」
「い、嫌です! 無理です! そんな事、出来るわけありません!」
「我侭言うとそこで寝てる三人みんな殺しちゃうよ」
背筋が凍った。
感情の抑揚が全く無い、平面な声。
脅しと言うより、ただ事実だけを伝えているようだった。
人間を殺すのに、何の躊躇いもないのだと。
赤い猫目がこちらを見ている。
獣の目だ。人間と違って、感情のない瞳だ。
何を考えているか分からなくて不気味だ。狂ったように笑っている方がよほど人間らしい。
――かと思ったら少女の顔が急に破綻し、無邪気な笑顔となった。
「という事だから、頑張ってオナってね♪」
歳相応のあどけない笑みと先程の冷酷な表情のギャップが堪らなく不気味だった。
得体の知れない何かを、相手にしているようだ。
(…刺激しては、駄目だわ…この子、何をするか分からない…)
今はいう事を聞くしかなかった。
「んっ――あ…!?」
とりあえず軽く腰を揺すってみると痺れるような刺激がヴァギナに満ちた。
(あ…っ、アソコっ、じんじんしてっ…!)
264 永久の果肉7 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/22(月) 18:25:30 ID:18Na2GZG
未知の刺激に脳が茹で上がる。どきどきと胸が高鳴り、全身から甘ったるい汗が吹き出た。
「はっ♪ にゃっ♪ そうそう♪ もっとぐりぐりして?
色んな角度からおマンコを苛めて、気持ちいいところを探すの♪」
「う…は、はい…」
はしたない事をしている、そういう自覚はあるが止めるわけにはいかない。
手を抜いても心を読まれれば激怒されるだけだ。
(し、仕方ないの…オナニーしないとこの方達が殺されてしまうから)
仕方ないのだ。
クロトは腰を使い始めた。
騎乗位の体勢で前後左右にぎごちなく、ゆっくりと腰を動かす。
じわじわとした官能が敏感になった肉ヒダから流れ込み、思考を溶かす。
(あ、これっ、触手の、段差みたいになってる所が…こりこり擦れて…っ)
「あっ…はっ…やっ…だ、めぇっ…!」
多重エラが陰唇の肉ビラと充血した肉ヒダをかき回す。
その度に蕩けてしまうような官能が下半身に満ち、甘い声を上げてしまう。
セックスなんて不潔なものだと思っていた。
ところが淫魔とアドニスに汚染されたこの体は、それを甘美なものと感じてしまう。
いや、正直に言おう。セックスがこんなにも気持ちいいものとは思わなかった。
「――んっ……あっ、んっ――ひゃっ!?」
ぐり、と腰を捻った瞬間、電気が走り抜けた。
(な、何今の!? びりって、したっ)
少なからず淫らな願望があったのだろう。
思い切って腰を動かしてしまったのだが、どうやらそれが『弱点』に当たったらしい。
陰核の裏側に位置する膣壁だ。その辺りにこりこりとした『しこり』がある。
「ふーん。クロトさん、そこが良いんだ♪」
「ひゃぁん!?」
ぐり、と亀頭の先を擦り付けられると、余りの快感に声が裏返った。
目の奥がつーんとするような感覚。
耳鳴りがして、腹の奥からじわり、とした痺れが広がった。
(し、知らないっ、私、こんな気持ち良いの知らないっ)
無自覚のまま、クロトの中で欲望が膨れ上がる。
未知の快楽に、自分の意思を無視して体が動き始めた。
「んっ! ぁあっ! あぁん!」
腰を上下に動かし、触手を敏感な所に擦り付ける。
びり、びりと強い快楽が背筋を駆け上って嬌声となって喉から漏れた。
あぁん、という喘ぎが自分の声かと疑うほど色っぽく、そして恥ずかしい。
(あっ、いやっ、止まらないっ、腰、止まらないっ、どうしてぇ!?)
「あっ! あっ! いやっ! こんなのいや! どうしてぇ!?
あっ! ああっ! ああんっ! 気持ちいいっ! 気持ち良いのっ!
エッチな事っ、駄目なのにぃっ! 汚いのにぃ!」
「いーんだよ? 思いっきり気持ちよくなっても?
だってそうしないとリオが怒っちゃうからね♪
だからぁ、仕方なくクロトさんは気持ちよくなってるの。
ね?『仕方がないの』。だから、誰も怒らないよ?
誰もクロトさんの事、責めたりしないよ? 嫌いになったりしないよ?」
(そ、そうよ。そうだわ。私は脅されてこんな事をしているの)
だったら、どれだけ乱れても構わないではないのか?
そう思うと心が軽くなった。それどころか必死で欲望を堪える事が馬鹿らしく思えてくる。
そうだ、仕方ないのだ。いやらしく振舞えば、目の前の淫魔も喜ぶ。
ならそれでいいではないか。そう、これは三人の男の命を救う為なのだ。
その思考が、リオによって誘導されたとは気付く由も無い。
「そうそう♪ それにねクロトさん?
リオの魔力で種子の成長速度を上昇させてるから、普通の人に抵抗出来る訳ないの♪
最初から、無駄なあがきだったんだよ♪
だからぁ。好きなだけ気持ちよくなればいいんだよ♪」
淫魔の囁きが、心の鎧を溶かして消した。
265 永久の果肉7 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/22(月) 18:26:44 ID:18Na2GZG
「あっ? ああぁっ! いいっ! 気持ちいいっ! 気持ち良いの!
セックスするの、気持ちいいですっ!」
じゅぷっ、じゅぷっ、じゅぷっ!
クロトが豹変した。
快楽を受け入れ、自ら積極的に腰を動かしていく。
(触手の先、いぼいぼが気持ちいいです…っ)
それを弱点に押付けるように腰を動かす。
結合部からは白っぽい愛液が空気と混じり、卑猥な音を立てている。
リオに放たれた精と愛液の臭いが攪拌されて、辺りに濃厚な性臭を振りまいた。
豊満な胸が上下にぶるんぶるんと生物のように震え、ピンク色の先端が残像を生む。
肩まで伸ばした銀髪が水母のように漂い、広がる。
「あっ! あっ! あっ! いいっ! 腰っ! 勝手に動くんです!」
「はぁっ♪ はあっ♪ ほんとだっ♪
クロトさんっ、腰をくねくねさせてすごいやらしい♪
きっと父様も喜ぶよ♪ 父様も好き者だから♪ とってもお似合いだよ♪」
(グリーズ様が…喜ぶ…?)
「うん♪ だからもっとスケベになってね♪」
心が、開放されていく。
「あっ! あんっ! あぁんっ! いいっ! オナニーいいですぅ!」
「はあ! はあっ♪ どこ? 何処が気持ち良いのっ?」
「アソコっ、アソコですっ――あぁんっ!」
「そこ、はっ…おマンコって言うのっ」
「おマンコっ、おマンコいい! 蕩けちゃいますっ!」
「どうしてっ? どうしてクロトさんのくさマンコ蕩けちゃうのっ?」
「それはっ、触手にっ」
「触手チンポっ、だよっ♪」
「触手チンポに、犯されてっ」
「違うっ、触手チンポハメてオナってるから、だよっ♪」
「は、はいっ! あ、あんっ! 私のくさマンコ!
触手チンポハメてオナってるからっ、どろどろに蕩けそうなんですぅ!」
(あぁっ…言ってしまったぁ…)
卑猥な言葉を、こんなに大きな声で叫んでしまった。
(でも、ゾクゾクする……♪…)
いやらしい気持ちが溢れて止まらない。
最初は人質に取られた三人の男の命を救うためだった。
だが今は何の為にこんな淫らな事をしているのか分からない。
(違う…私、気持ちよくなりたい…もっと…もっと…)
どうして今までこんな素晴らしい事を敬遠していたんだろう。
こんなに気持ちいい事なら、もっと前からしておけばよかったのに。
「クロトさん♪ だったら今から沢山エッチすればいいんだよ♪
今までしてこなかった分をね♪ こんな風にっ」
ぐちゅんっ。
「ぁああぁんっ!?」
思い切り下から突き上げられて意識が一瞬飛ぶ。
(すご、すごいっ。もっと、もっと気持ちよくなれる!)
「それっ、もっとして下さいっ」
「だーめ♪ もっといやらしい言葉を使って、おねだりしないとしてあげない♪」
それは、さっきのような卑猥な言葉を使えという事。
自分を浅ましい存在へと自ら貶めろ、という事だ。
「――下さい…」
「んー?」
「私のクサマンコに、リオ様の触手チンポでハメハメズボズボして下さいっ!!」
催淫香で、或いは胎内の種子が、クロトの心を浅ましく歪めていく。
自分を堕とす、背徳的な行為に脳が痺れる。
(あぁ…快感…です…♪…)
「――あはぁ♪」
下になった少女の顔が淫蕩に蕩けた。
そして赤い猫眼に映る自分の顔は――まさしく雌そのものだった。
266 永久の果肉7 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/22(月) 18:27:54 ID:18Na2GZG
「いいよぉ♪ 犯したげる♪ リオ、クロトさんの事大好きになっちゃったから♪
だからぁ、触手チンポでズンパンしてクロトさんを悶え狂わせてあげるぅ♪」
直後から、淫魔が本気を出した。
じゅぷっ! じゅぷっ! じゅぷっ!
「んああっ!? あああっ! ふか、ふかいっ!」
がつがつと下から突き上げられる。子宮が突き破られるかと思うほどの勢いだ。
(あぁっ…♪ すごいっ…! おマンコっ! 痺れちゃうっ! 変になる!)
だが種子に犯された子宮も膣も、今では性感帯の塊。
強いストロークで子宮が揺さぶられると、頭の中が真っ白になり、甘い喘ぎが漏れる。
「はぁっ♪ はああっ♪ クロトさんもぉ♪ 動いてぇっ♪
もっと、気持ちよくなれるよぉっ♪」
「あっ! はぁっ! はいぃっ!」
ピストンのペースが僅かに落ちる。きっと経験の少ないこちらに合わせてくれたのだろう。
その気遣いに感謝しながら、快楽を貪る為に腰を使う。
少女の突き込みに合わせて腰を落とす。
じゅくうっ、と結合部から白い泡が吹き出し、子宮が揺さぶられた。
「はあぁぁああぁっっ!?」
その衝撃に、体がぴん、と突っ張る。
視界が真っ白にそまり、膣がきゅう、と収斂した。軽く、達してしまったのだ。
「にゃぁぁっ♪ クロトさんのマンコ、きゅうきゅうしてるよぉ♪
ちょっとイっちゃったんだねぇ♪」
(い、今のが、イク?)
子宮がきゅん、として文字通り意識が飛んだ。
全身に甘く、蕩けそうな痺れが広がっている。
なんて素晴らしい感覚だろう。これさえあれば、他に何もいらない。
「ほらほらぁ♪ どんどんイクよぉ♪ 今まで我慢してきた分、沢山イっちゃおうねぇ♪
さ、クロトさん♪ 腰を引いて♪」
言葉と同時に淫魔が突き込みの反動を利用して腰を引く。
言われるままこちらも腰を引いて、
「ぁああぁぁぁあっっ!?」
ずるずると多重エラがGスポットを削り、触手が引き抜かれていく。
一度達した膣内は酷く敏感で、またアクメの細波に襲われた。
(ああ、またぁ…っ♪ またおマンコ、きゅんっ、ってなってますぅ…♪)
「もう、一回っ」
引いた腰で再び淫魔が突き上げを繰り出した。
タイミングを合わせてこちらも腰を落とす。
ぐちょんっ。
「んああぁぁぁぁんっ!」
再び子宮に衝撃。意識が浮上する。
さっきより深く、濃密なアクメが襲い掛かってくる。
全身が痙攣し、半開きの口からたらたらと唾液が零れた。
力が入らない。思考が働かない。
だというのに腰だけが動き、快楽を貪ってしまう。
「はあっ! あっ♪ クロトさんのマンコっ、最高っ♪
イきっぱなしでっ、触手チンポがむしゃぶられちゃうぅ♪」
じゅぷっ! じゅぷっ! じゅぷっ!
「んあぁっ!! すごっ! いっ! あぁぁっ!! 腰っ! 止まらなっ!
ああんっ!? らめっ! あああんっ!! きもちいいっ! いいんれすうっ!
マンコっ、びくびくしてぇ! ああああぁぁぁっ!!」
頭の中はずっと真っ白だ。視界では常に星が散っている。
押し寄せる絶頂の波に髪を振り乱し、涙と汗と涎を飛ばす。
馬乗りになった体がロデオのように上下に揺れる。
少女の体に手を付いて辛うじてバランスを取っているがその細腕もガクガクと震えていた。
「はぁっ♪ はあっ♪ 駄目ぇ♪ もう駄目ぇ♪ 触手チンポから、ザーメン出しちゃう♪
にゃぁあっ! クロトさんにっ、こってりスペルマ搾り取られちゃよぉ♪」
びくびくと、胎内の雌しべ触手が脈動した。
それが射精の前兆だと理解して胎内の種子が歓喜に打ち震えた。
267 永久の果肉7 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/22(月) 18:29:24 ID:18Na2GZG
「下さいっ! わたしのぉっ、クサマンコにぃ!
どろどろ精液注いでくださいいっ!! あああっ!!?
くるくるくるくるくるくるくるっきちゃ、きちゃうきちゃう!!
大きいのがっ、ああっぁぁっ!!? いやあああっ! ああぁぁぁぁっっ!」
かつて無い大きな絶頂の気配に背筋が寒気が走る。
それを迎えれば自分は今度こそ自分でなくなってしまう。
だが快楽を貪る腰は止まらない。
そして止めるつもりも無かった。
「ふにゃあぁっ♪ でるでるでるでるでるぅ! しゃせーするぅ♪
あっ! あぁぁっ♪ あっ♪ ああっ♪ あっ、あっ、あっ♪
しゃせーアクメきちゃううにゃぁぁぁああぁぁぁぁぁあっっ♪」
「イっくぅぅぅぅうぅぅぅううぅぅぁぁぁああぁぁっ!!!」
二人同時に、絶頂した。
きーん、と耳鳴りがして、意識が飛ぶ。
がくがくがくがくがくっ。電流でも流されているかのように体が痙攣している。
美しい顔は鼻水と涙と涎にまみれ、見るも無残なものだ。
エメラルド色の瞳も白目を向いて――あさましい雌犬のよう。
(あー、しゃせー、されてますぅ…♪)
びちゃびちゃと子宮のアドニスに精液が吹きかけられる。
「あはぁぁぁあぁぁぁぁぁぁっっ…♪」
「にゃあぁぁぁぁぁぁぁんっっ♪」
種子を中心に性感が発達しているらしい。
ねばねばとした熱いスペルマの感触を受けるたびに、腹の奥が甘く蕩ける。
その感触があまりにも心地良い。
アドニスの種子と同調した心と体が、膣内射精こそが最大の幸福であり快楽だと自覚する。
舌を突き出して涎を垂らす淫魔もさぞかし気持ち良さそうである。
(もう、どうなってもいいですぅ)
人間でなくなっても構わない。こんな快楽に、元から抗える訳などなかったのだ。
ぶしゅぶしゅと潮だか小水だか分からないものが二人の腰周りを汚している。
自分の粗相か淫魔の粗相か。きっと両方だろう。
キツイ雌の発情臭にアンモニアの臭い、それと淫魔と寄生植物の催淫臭が混じる。
脳が、心が、犯される。侵蝕される。
「あはぁ♪ エッチ、気持ちよかったよね♪」
良かった。これ以外何もいらないほど。
耳朶を打つのは淫魔の声。その声に、はいぃ、と素直に答える。
「うん♪ それでいいの♪ その調子でどんどんエッチしてね♪
きちんと出来れば、父様と沢山エッチさせてあげるから♪」
(グリーズ様と…?)
あの人と、こんな激しい交わりを出来る。
それはきっとこれ以上ない幸福だろう。
その時、この身は人間のものではなくなっているかもしれないが、別に構わない。
「ふふふ。それじゃ、そういう事だから、次のステップに移ろうかな♪
――よっと。ちょっとどいてね♪」
淫魔に覆い被さっていたこの体を、優しく退かされる。
あれだけ激しい交わりをしたのにも関わらず淫魔の体力には余裕があるようだった。
「ふふふ。何言ってるのクロトさん?
リオのザーメン、あんなに搾り取ったんだからクロトさんもまだまだ元気な筈だよ♪」
(……え…?)
靄が掛かったような思考の中、体を動かしてみる。
クロトの体は、気だるく、溶けて無くなりそうな絶頂の余韻が体を支配している。
だが、腹の底には、熱い精の感触が残っており、そこから力が漲ってくる。
(あ…ほんと…だ…まだまだ…私動ける…)
横たわっていた体を起こす。
びゅるうぅ、と子宮の中から精液が逆流して、腰周りをどろどろに汚した。
(……エッチ、したいかも…)
体が動くと分かれば性的欲求が再び溢れ出してくる。
アドニスの種子がもっと精を集めろ、と訴えかけてくる。
268 永久の果肉7 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/22(月) 18:31:31 ID:18Na2GZG
そうすれば、更なる快楽を与えてやろう――と。
「リオ様ぁ…私ぃ…」
自分でも驚くほどの猫撫で声が出た。
これが先程まで処女だった女か。自慰も知らなかった乙女か。
「分かってるよぉ♪ まだまだシ足りないんだよね?
でも安心して? 相手はまだ三人も居るよ♪」
ぱちん、と淫魔が指を鳴らす。
うぅ、と呻き声を上げて二人の結界術士、それに見張り番の男が一人、目を覚ます。
「……あぁ…♪」
また、あの快楽が味わえる。子宮に、精を受ける事が出来る。
淫らな期待に胸がときめき、じくり、と膣から雌の汁を絞り出す。
立ち上がり、ふらり、と幽鬼のような足取りで男達に近付く。
「……え? く、クロト様っ!?」
「…あ? な、何だっ! どうなってるんだ!?」
正気に戻った男達がこちらに気付き、次々と驚きの言葉を投げかけた。
顔を真っ赤にして、この裸身に見とれる男達の反応がとても愛しく思える。
「……何も考えないで? 皆で気持ちよくなりましょう?」
淫魔の精を吸い、急激に成長したアドニスが催淫香を吐き出す。
それはリオの催淫香と混じり、濃度を上げ、男達からあっと言う間に理性を削りとっていく。
「私の事、皆さんで沢山犯してくださいね…♪」
尻を男達へと向け、指で自らヴァギナを割り開く。
肩越しに男達に流し目を送る。
魅了の魔術を掛けられていないにも関わらず、その瞳は虚ろだった。
***
「あっ…♪ んっ…♪ あんっ♪」
城壁内の居住空間にて、女の嬌声が響いていた。
内部は濃密な雄と雌の発情臭で満ちており、素面の人間ならばむせ返ってしまうだろう。
「にゃっ♪ クロトさんもっ――にゃんっ♪ 上手になってきたね♪」
結界術士の男の上に跨りながら、同じように騎乗位で精を貪るクロトを見やる。
銀髪の女は見張り番の男に跨り、気持ち良さそうに腰を振っていた。
上下左右前後。右に回転。左に回転。緩急をつけ、捻りを加える。
その動きは男の精を搾り取り、快楽を貪るメスのものだ。
やや童顔気味のその顔も、今では官能に蕩け、だらしなく弛緩している。
(ふふふ。もうすっかりエッチの虜になっちゃって♪ 可愛い♪)
心を覗けばクロトはもう快楽を得る事しか考えてない。
アドニスの種子に精神を支配されてしまったようだ。
――と、突然自分がくわえ込んでいたペニスが精を放った。
「にゃぁぁぁうっ♪」
びゅるびゅると子宮に注がれる熱い感触に甘い声を上げる。
軽く達し、全身が痺れ、蕩けるその余韻にどっぷりと浸る。
(にゃぁ、でもこっちの人はそろそろ限界かなぁ?)
腹に注がれた精は、薄く、水っぽい。
精を放った男の頬は痩せこけ、口の端から泡を吹いていた。
クロトの下になっている男も同様の状態だ。
そしてすぐ脇には既に精を搾り取られ、意識を失った結界術士が一人転がっている。
(まあ、こんな可愛い女の子二人と何回もエッチ出来て幸せだったよね♪)
こっちもお腹いっぱいになって幸せだ。
二人の男に、ちゅ、と感謝の気持ちを込めて頬にキスをした。
「さってと。そろそろ動こうかな」
立ち上がり、肩をぐるぐると回す。
クロトと二人で三人の男から精を吸収し、淫魔の力は更に強大になっている。
(この街をアドニスで埋め尽くす。それくらい、ほんとに出来る気がする♪)
だが自分は知っている。リビディスタに住む父と母はこと戦闘ではほぼ無敵だ。
一人一人の能力も高いが、コンビを組んだ二人と戦う事になろうものなら勝ち目はない。
せめて、どちらか片方をおびき出し、戦力を分断しなければ。
269 永久の果肉7 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/22(月) 18:33:02 ID:18Na2GZG
こちらの戦力は少ない。一対多の戦闘は避けられないだろう。
そう言えば森で出会ったメデューサは三人の騎士達とどうやって戦ったのだろうか。
(――あ。いい事思いついた)
「クロトさん? ――おーい、クロトさーん?」
絶頂に達したらしい。恍惚としたクロトに声を掛ける。
彼女は暫く体を痙攣させた後、虚ろな瞳でこちらを見た。
「……? リオ様ぁ? なんでしょうかぁ?」
「ここの結界、クロトさんで操作出来るよね?」
元々結界術士達は落ちこぼれの仕事だ。
専門的な知識も大なり小なり必要だが、クロト程の使い手なら問題ない。
「…はいぃ。出来ると思いますぅ」
「うんっ。それなら城壁の結界、片っ端から解除していって♪」
アレエスを包む結界は六つの区画に分かれており、それぞれが独立している。
城壁の内部にて所定の魔術を発動する事で、それらの解除、増強を行うのだ。
もし、それらの結界が全て解除されればこの街はどうなるか?
きっと森の中の魔物達が雪崩れ込み、街は混乱するだろう。
だがここにはリビディスタの屈強な戦士達が居る。きっと崩壊するような事はない。
いや、してもらっては困る。そう、魔物達には、戦士達の気を引いてもらえればいい。
「はいぃ。お任せ下さいぃ。リオ様ぁ」
虚ろな瞳でクロトが微笑んだ。
忠実な僕を手に入れて、リオも邪悪な笑みを浮かべる。
(あ、そうだ。一回外に出て、森の魔物さん達に報せてこよう♪)
結界を内側から無効化する、と森で言い触らせば魔物達はこぞって街へと集結するだろう。
さっきのメデューサをもう一度見つけて話をしてみるか。
(ふふふ。これでアレエス陥落も夢じゃない)
ただ、事を急いでもしょうがない。
時間はある。ゆっくり、確実に、外堀を埋めていくのだ。
ふと浮かんだのは、犬のように人懐っこい、メイドの女の子。
その子の笑顔を、快楽で無茶苦茶に歪むところを見たくなった。
(パセットちゃんがアンアンよがり狂うところも、見てみたいなぁ♪)
魔物達が集結したら次は屋敷だ。パセットを皮切りにメイド達に種付けしてやろう。
そうだ。アドニスの種を産み付けてからありったけの魔力を注げばいい。
そうすれば種子の成長も早くなって、すぐに他の女を犯すようになる。
屋敷の中のメイド達は仲間を犯し、すぐにアネモネだらけになるだろう。
そして、最終目標は、あの女。
大切な唯一無二の友人を利用し、この身を毒殺しようとしたあの人でなし。
あの、血も涙も無い女に復讐するのだ。
「ふふふ。待っていて下さい、義母様?
もう少ししたら、その首、貰いに行きますから♪
あは、あはははははははははっっ!!」
リオは血の繋がらない母の顔を思い出し、狂った笑いをあげた。
270 乙×風 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/22(月) 18:35:08 ID:18Na2GZG
以上で七話終了です。
誤字脱字絶対ある筈なので見つけたら報告をお願いします。
最近、股から生えた触手チンポとふたなりペニスとどっちがエロイのかと悩んでいます。
触手チンポをアソコから生やした方が寄生モノらしいとは思うのです。
が、チムチム化した陰核は、なんというか想像しやすいというか生生しいと思うのです。
グロテスクな化け物の器官。
女に生えるチムチム。
どっちも捨て難い。まあ両方しちゃえばいいんですが。
何の話だこれ。まあいいか。しかもなんとなくデジャビュが。
最近空と此処以外にろくな寄生要素が無いのが残念です。
児ポがどんどん改正されるせいで最近は鬼畜なゲームもどんどん減ってる気がします。
モンスターパークっていうエロゲにオニャノコのクリに寄生してフタナリ化とか。
他にも子宮に寄生して中で延々と振動する虫とか。
っていうのがありましたがそれも去年の末のゲーム。
何か他に真新しい寄生モノないですかねー。
あ、そうだ。次回予告忘れてました。
取り合えずエロ無さそうです。今回濃かったので勘弁して下さい。
リオを探しに森に入ったマリオンがネーアと遭遇してマジ切れするお話?
珍しくバトルばっかりになる予定です。
それでは今回はこの辺で。
YOHJO☆BAN☆ZAHHHHI!!
永久の果肉6
213 乙×風 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/15(月) 18:18:17 ID:O3sWphaW
ふう……全く触手がもげてもげてしょうがない。
贖いの巫女の方GJでした。もし続きがあるなら期待しています。
パクリ云々については……私からはあまり強く言えません。
読者の方の気持ちも理解出来ます。
ですが初めてのSS、それに加えて退魔モノというメジャーなジャンル。
設定やシチュが被るのもしょうがないしょう。
どっちが正しいとかそういう問題ではないと思います。
なのでパクリ云々に関しては、あくまで読者の一意見として受け止めるといいと思います。
その意見を生かすも殺すも作家次第。ってな感じです。
以前の私が書いた退魔モノのシチュも、とあるエロ漫画からパクったものですからねw
だから『パクり』という言葉に過剰に囚われる必要もないです。
ですがそれに甘えるのもどうかと思うのです。
大なり小なり自分なりの味付けをして、作品の個性を出せばいいじゃないでしょうか?
神社参りや、旅行が趣味ならそれで得た知識も大きなアドバンテージになるでしょう。
私は基本面倒臭がりなので必要最低限の資料集め以外は全くしませんしw
祝詞とかさっぱりです。
リアル巫女さんも私は年に一回見れたらいい方なのでちょっぴり羨ましいですよぉ。
さて。何様だよお前的な世話焼きもそろそろ見苦しくなってきたでしょうか。
ここからは私のターンといきましょう。
いつものように永久の果肉、投下します。
前回エロ話だったので今回はエロ控え目です。
前半はマリオンの過去話や死んだリオのお母さんのお話です。
後半は覚醒リオの悪巧み。新キャラの女魔術士がその毒牙に掛かります。
以下NGワードです。
(過去話、新キャラ追加、股からお花、エロ微量)
ではどうぞ。16レス消費します。
214 永久の果肉6 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/15(月) 18:20:42 ID:O3sWphaW
第六話 リビディスタの事情
それは今から十二年前のお話。
『あら、マリオン! 良く来てくれたわね!』
思い出の中、その女性の笑顔は輝いて見えた。
腰まで伸びる桃色の髪。赤と緑のオッドアイ。女として成熟した体。
自分には無い魅力を、その女性は全て持っていた。
彼女の名前はリシュテア=セイレン。
リビディスタの隣町で娼館を運営している女性だ。
訳あってリビディスタの街に引っ越してきた。
リオの母親である。
『ほんとマリオンくらいよ? 私のところに来てくれるのは。
あの人もたまに来てくれるけど、すぐに帰っちゃうし。ドルキなんて来る筈もないし。
親があんなのじゃマリオンも苦労するでしょう?』
『うん。してる。お父様もお母様も厳しい』
武芸の家柄であるリビディスタの末娘として生まれたマリオン。
この時、彼女はまだ六歳だったが既に両親から英才教育を施される。
他者より優秀であれ。他者よりも強くあれ。親も超える戦士となれ。
剣の特訓を見物させられ。文字の読み書きと共に魔術の基礎を叩き込まれる。
だが若干六歳の少女にとってそれは苦痛でしかなかった。
けれどリシュテアと一緒にいる間は、楽しい。
彼女の家は代々娼館を営むらしく、そのおかげで色んな人達と出会ったらしい。
歴史があれば評判もいい。店の女達もだ。
そしてそれを取り仕切るリシュテアもまた、いい女だった。
気さくで人付き合いが得意。面倒見の良い姉御肌。
その上見た目も特徴的でスタイルは完璧だ。
母のドルキも魔術師としては優秀だが、リシュテアの足元にも及ばない。
人間として。また女として。
だからマリオンは隙を見てはリシュテアに会いに行くのだ。
こっそりと屋敷を抜け出して。
帰ったらきっと母の雷が落ちるだろう。別に構わないが。
『ごめんなさいね。折角来てもらったのに、ろくなもてなしも出来なくて』
そう言って女性は儚く笑う。
『いい。私が勝手に来てるだけ』
『そう言ってくれると助かるわ――あ、そうだ!
ちょっと待っててね? こないだあの人が美味しい紅茶を持ってきてくれたのよ。
素直に大丈夫か? 調子はどうだ? とか言えばいいのに。
あの人ってば物で人のご機嫌取ろうとするんだから。ほんと不器用。
という訳でちょっと待っててね?』
『あ、別にいい。無理しないで』
『えー。折角のお客様だもの。お茶くらい淹れさせてよ』
『でも、横になってないと』
『マリオンが来るまで、ずっと横になっていたわ。
少しは立って動かないと、足が退化しちゃうもの』
『いや。しないし』
よっこいせっと――声を上げてベッドから降りるリシュテアを不安な面持ちで見詰める。
寝巻き姿で床に降り立つリシュテア。その彼女のお腹は異常な程膨らんでいた。
彼女は妊婦だった。もうすぐ妊娠十ヶ月だ。体に無理をさせられる時期ではない。
『っ!? げほっ! げほ!』
『ほら。もう、横になって』
急にむせ込んだリシュテアをベッドに押し戻す。彼女の顔色は悪い。
妊娠のせいだけではない、病に掛かっていたのだ。
215 永久の果肉6 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/15(月) 18:22:38 ID:O3sWphaW
リビディスタのお抱えの医者が薬を持ってきてくれるが、妊娠中なので強い物も使えない。
タイミングが悪いとしか言いようが無かった。
『お茶、自分で淹れるから。お義母様の分も』
『うー。ごめんなさいねぇ? もてなすどころかこんな事までさせて』
『お義母様に無茶させるよりかマシ』
『でもマリオン? 貴女お茶の淹れ方知ってる?』
『――知らない』
『全く。あの脳筋どもは。仮にも良家のお嬢様なんだから。
お茶の淹れ方の一つや二つ教えなさいっていうの――マリオン、私が指示するわ』
その後、リシュテアの言葉に従い、マリオンは初めての給仕をする事になる。
息が詰まりそうな剣と魔術の勉強よりも、それはよっぽど楽しかった。
だが結果の程はと言うと。
『――熱っ!?』
『あ、ごめんなさい…そう言えばお義母様、猫舌だった』
『あーん。いいのよ。普通の人なら丁度いい熱さだと思うし』
『私、ふーふーする』
『ふふふ。ありがとう。マリオンは優しい子ね』
『ふーふー』
褒められるのが恥ずかしくて、照れ隠しにリシュテアの紅茶を必死に冷ましていた。
その間、リシュテアは色々話を振ってくる。
この街は活気もあって人も多いけど華がない、とか。
武装している剣士が殺気立ってておっかない、とか。
いい薬草が取れる筈なのに私には何の役にも立たない、とか。
将来はどうするの、とか。他にも――
『ねえマリオン? この子の名前、どうしようか考えているんだけど』
リシュテアが、自分を腹を撫でながら問いかけてきた。
本当に幸せそうな顔をしていた。まるで聖母のような。
(ドルキお母様も、私がお腹の中に居た頃はあんな顔を浮かべていた?)
自分の母が慈しみの表情を浮かべるところはちょっと想像出来なかった。
むしろ気持ち悪い。あの人には仏頂面しか似合わない。
『女の子? 男の子?』
『女の子よ。半分しか血は繋がってないけど貴女の妹よ』
『妹…』
その言葉の響きに、胸がジーンとしたのを覚えている。
お姉さんになる。その事実が少し誇らしかった。
そしてもし妹が生まれたら、自分のように辛い目にあって欲しくない、そう思った。
『――リオ。リオがいい』
『リオか――うん! 決定! 可愛い名前じゃない!』
『え? いいの? リオで?』
『何よマリオンが言い出したんじゃない。
――ってあら? マリオン? リオ? マリオン――
貴女、自分の名前から二文字取っただけ?』
『ばれた』
『あははは! 何よそれ! もうちょっと考えてよ! 私の大事な娘なのに!』
『じゃ、じゃあ、お義母様は何か考えたの?』
『んーそうねぇ――クロとか!』
『いやそれダメだと思う』
『じゃあシロで!』
『どうして猫っぽいの?』
『にゃーん♪』
『…………』
『やだちょっと白い目で見ないでよっ。
自慢じゃないけどね、私の猫さんのコスプレとか、お客様に大うけなんだからね。
元気になったら、マリオンにも見せてあげる』
『歳、考えれば?』
『何か言ったか小娘』
笑顔で言ったその時のリシュテアが怖い事怖い事。目が笑っていなかった。殺気を感じた。
子供心に大人の女性を怒らしたら命が無い、と感じたのを覚えている。
216 永久の果肉6 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/15(月) 18:24:35 ID:O3sWphaW
『――ってお母様が言ってた』
だから取り敢えずは母に罪をなすりつけた。
『って、ああドルキねっ? あはははっ。嫌だわ私ったら早まっちゃって。
それにしても――ふふふ。あのアバズレ。いつか目に物見せてやるわ♪』
ほんと。大人の女は怖い。
(でも、面白い)
リシュテアと話をしている時だけが、安息の時間。
だが。それがすぐに潰える事になるとは、この時思ってもみなかった。
『――それでね。あの人ったらベッドの上だとまるで野獣みたいになるの』
『男は皆、狼だ』
『いいえマリオン。あの人の場合、そんな生易しいものじゃないわ。
鞭は使うわ。汚い言葉は使うわ。人の事を畜生扱いするわ。問答無用で中出しするわ。
あいつは鬼ね。悪魔ね。何が英雄よ。ただの鬼畜だわ』
『…あのお義母様? ひょっとしてお父様の事、嫌い?』
『んー。まぁ、どっちかって言うと、嫌いかな?』
『え。でもお義母様。お父様と……その、何度も……』
『エッチしたわよ? そりゃもう何度も何度も。なかなか会えなかったからね。
一日で四、五回くらい平気でやってたわ』
『――あの。一応、私、まだ六歳なんで。そういう生々しい話は』
『いいじゃない。どうせ他に誰も聞いてないんだし。
それに女ってね、体よりも心の方が先に大人になるものよ。
耳年増くらいで丁度いいの――って話が逸れたわね。ええと――』
『どうしてお父様とそんなに愛し合えたの? 嫌いなのに』
『あそうそうそれ! 私、というよりセイレンの家系がね?
あんまり子宝に恵まれないのよ。だからする時はもう、しまくりなの』
『……どういう事?』
『赤ちゃんが欲しかったから沢山エッチしたのよ。当然じゃない』
断じて当然ではないと思った。
『――ああ、言葉足らずだったわね。
ほら、あの人ってスケベな上に甲斐性無しで鬼畜で脳筋だけど。
一応剣神、なんて称号が貰えるくらい凄い戦士じゃない。
私はその遺伝子が欲しかったのよ。お金持ちだったしね』
『お義母様、変わってる』
『あははっ。私もそう思うわ。正直、白馬に乗った王子様とか柄じゃないわね。
そんなもやしみたいな男いるかー! ってなっちゃう。
やっぱり男はワイルドなのがいいわ』
――そうすれば、生まれてくる子もきっと元気に育ってくれるから――
穏やかに笑いながらそう言ったリシュテアの顔を見てなんとなく気付いた。
『……お父様よりも、赤ちゃんの方が好き、って事?』
『そう! 正にその通り! マリオン賢い!
ああでもね? あの人の事だってどうしようも無いくらい嫌いなわけじゃないわよ?
あの人ね、あれでも結構寂しがり屋なのよ。それでドルキの性格がアレでしょ?
家じゃ甘えられないからって私に甘えてくるのよ? 体を求めてくるのはそれが理由かな。
けどあの性格でしょ? 素直に、甘えさせてくれ、って言えないのよね。
だからエッチの時も鬼畜になっちゃうのよ。ほんと、男って見栄っ張りばっかりだわ。
でもでも♪ おっかしいと思わない? あの剣神様が、私みたいな女に甘えてるのよ♪
巷じゃね、そーいうのをツンデレって言うんだって。
…あれ? ムッツリスケベだったかしら?』
『それなんか違う気がする』
『違わないわよ。あの人、ちゃんと優しいところもあるもの。
病気だって分かった時、真っ先に様子を見に来てくれたしね。
週に一度はお見舞いに来てくれるし。不器用だけなのよ』
『……そうだったんだ』
父も母も厳格だ。だがすぐに感情的になる母と違って父は感情を表に出さない。
217 永久の果肉6 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/15(月) 18:26:33 ID:O3sWphaW
マリオンも感情表現が苦手な子供だったので、性格は父に似たのかもしれなかった。
いつも眉間に皺を寄せていて、会話も必要最低限。
何を考えているか想像もつかない人物。それがマリオンから見た父の人間像だ。
『お義母様。父様の事、良く分かってるね。私、父様の事、全然分からない』
『ふふふ。それはしょうがないわ。私もね、今言った事全部に確証は無いの。
女の直感、って言うのかしら? 肌を通して相手の心が何となく分かっちゃうのよ』
『凄いぜ姉貴』
『そんな言葉どこで覚えたのよ……まあ、そんな訳だから。
あの人、そんなに悪い人じゃないのよ。エッチの時以外はね』
その言葉で、マリオンはふと気付いてしまった。
一度、屋敷を抜け出してリシュテアに会いに行くところを父に見られた事がある。
その時はてっきり、何処に行くのか詰問されるのかと思ったのだが。
まるで何も見えなかったように無視された。
今思えば、あれはリシュテアに会いに行くのを黙認していたからなのかもしれない。
『そういえば、私、お義母様に会いに行っても、お父様に怒られた事が無い』
母にはシコタマ怒られるが。
父も、厳しい性格をしているので、こういう事は絶対に許さないと思うのだが。
『ほらやっぱり。多分、あの人はね?
自分で私の相手をするよりか、貴女に相手をさせた方がいい、とでも思ってるのよ?
ほんと、素直じゃないんだから。いいマリオン?
貴女はあの人みたいに捻くれた大人になっちゃ駄目だからね?』
『…頑張る』
『よし。それでこそ私の娘だ!』
くしゃくしゃと髪を乱雑に撫でられる。
髪の毛が無茶苦茶になってしまうが、この瞬間がマリオンにとっては一番幸せな時だった。
しかし、
『――げほっ! げはっ! げほげほっ!!』
『お義母様っ』
急に咳き込んだリシュテアに駆け寄る。
ぴしゃり、と口元を押さえた彼女の掌に紅い液体が飛び散った。
それが血であるとすぐに分かり、息を呑む。
『はっ――はぁっ…! ――ふふふ。参ったわね。
丈夫だけが取り柄だったのに。運が無かったのかしら。
妊娠中に、変な病気に掛かっちゃって』
『私、お医者様を呼んでくる!』
『待ってマリオン』
背中に掛かった声は思ったよりもずっと強く、はっきりしていた。
土気色をした顔は死人のよう。なのにオッドアイには誰よりも強い意志が宿っている。
『私、貴女にお願いがあるの。聞いてくれる?』
『うん』
『お腹のこの子、リオはリビディスタの屋敷に置いて欲しいの』
『え?』
『私は、ドルキに毛嫌いされてるから、屋敷に入れてもらえないけど。
リオは、あの人の娘でもあるから、まあ大丈夫なんじゃないかなって。
実は私の家の家訓に、娘には必ず家を引き継がせろ、ってのがあるんだけど。
正直その気はないのよ。娘に娼館の仕事を教えるのもアレだし。
それになんだかんだ言ってこの商売も楽じゃないしね。
稼ぎは不安定だし。変な病気は移されるし。ろくな事がないのよ。
私、この子にはそんな思いをさせたくないわ。
だから、リオはリビディスタに引き取ってもらって、立派なレディになってもらうの』
『でも、私の家は、』
『知ってるわ。かの名門リビディスタ。魔術と、剣のエリートを養成する武門の家柄。
でも大丈夫。リオにだって才能あるわ。あの人の血を受け継いでるもの。
それに私だって魔術使えるわよ?』
『え。うそ』
218 永久の果肉6 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/15(月) 18:28:07 ID:O3sWphaW
『チャームだけね♪』
『…なるほど』』
からからと笑うリシュテアを見ているとさっきまで血反吐を吐いていたとは思えない。
けれど彼女に救う病魔は、確実にその命を蝕んでいた。
『マリオン。私、長くないかも知れない』
『え?』
『自分の体だしね。分かるの。もう、ぎりぎりよ。
でも、安心して。この子だけは、産んでみせる。それまで、絶対死なない。
ええ。死んでやるもんですか』
『――絶対死ぬみたいに言わないで。私、お義母様がいなくなったらっ』
『ふふふ。マリオンは甘えんぼね。でも貴女もうお姉さんなのよ? しっかりしないと』
『うん…』
『いい子ね。この子も。貴女が守るのよ?
私の娘というだけで、この子はきっと辛い目に遭ってしまうと思うから。
だからこの子が一人前になるまでは、貴女が守ってあげるの。
お姉さんである貴女が、ね? 約束出来るかしら?』
『うん。約束する。リオは、私が守る』
『そう。じゃあ指切りしよう?』
『何それ?』
『ああ。私の家に古くから伝わる――まじないみたいなものよ?』
『どうするの?』
『こう、小指同士を絡めて、呪文を唱えるの。二人一緒にね』
『呪文? どんな?』
『教えてあげる』
ゆーびきーりげーんまーん。
うーそつーいたーら針千本のーます。
『指切った♪』
『指切った』
じっと自分の小指を見詰めた。
リシュテアの血に触れて、紅く穢れた小さな指を。
『――指切ったのに痛くないよ?』
『これをした人たちは皆そう言うわ♪』
『針千本も飲んだら死んじゃうよ?』
『それは約束を破ったら。破らなければ大丈夫よ』
『…がくがくぶるぶる。私はお義母様に脅迫されている』
『あはははっ。そんな事無いわよ。そんな事しなくても、貴女は約束を守ってくれるもの』
だってマリオンは優しい子だから。
だから、お願い。
リオを。私の娘を。どうか守ってあげて。
それから一週間後。
リオは無事誕生し、リシュテアは死んだ。
***
時は戻って。リオが淫魔として覚醒した直前の出来事である。
マリオン=リビディスタは我が家の門をくぐった。
ヘスペリスとして王都に着任してからおよそ二年。
今も、アネモネ追跡の任務の途中だが――図らずとも久しぶりの帰郷となった。
「帰ってきた」
屋敷の大きな門には見慣れたレリーフが描かれている。
筋骨隆々とした男が右手と左手に剣を携え、その背後に幾本の剣を突き刺さっている――
最強の戦士、剣神アレスの肖像だ。
219 永久の果肉6 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/15(月) 18:29:37 ID:O3sWphaW
それを眺めていると、里帰りした、という気分になってくる。
「っ!? マリオン様!?」
「お勤めご苦労様」
「はっ! 恐縮です!」
武装した見張りの門番二人に労いの言葉を掛けると、敬礼と羨望の眼差しが返ってきた。
歳なら自分よりも三つほど上に見えるが、彼らからすれば自分は有名人だ。
この顔も、名前も、肩書きも、全て知っているだろう。
だからこそ彼らの、まるで女神でも見ているような視線が少し恥ずかしい。
「――本物だ。本物のマリオン様だ!」
「なんというか、こう。気品というかオーラが溢れ出ているようだったなあ」
「俺、下っ端だけど、この仕事やってて良かった、って思う」
「ああ、俺もだ」
背後から聞こえる門番二人の会話を聞いていると背筋が痒くなってきた。
頬が赤らんでいるのが自分でも分かる。
(しっかりしなさい私)
久しぶりの里帰りとは言え、両親は二人とも厳格な人物だ。
へらへらしていたら何を言われるか分かったものではない。気合を入れないと。
だがそれよりも先に、する事があった。
(リオに会わないと)
この世でたった一人の大切な妹。
マリオンがリビディスタを出たのは王都で成果を上げて、両親に一人前と認めて貰う為だ。
そしてその暁には、リオを引き渡してもらい、二人で王都で住むつもりだった。
実際王都でヘスペリスとして活躍し、今では十分な蓄えがある。
リオと二人で生活するだけなら何の問題も無い。
今日は両親にその事を報告しようとも思っていたのだ。
ただ少し心配だったのは、この屋敷に残してきたリオ本人の事だ。
母親のリシュテアが妊娠した直後に彼女は病に掛かった。
しかもこの地で取れる薬草では治癒不可な珍しい病だ。
金に物を言わせて薬を取り寄せる事も出来た。
だが、それでは母体への負担が掛かり過ぎ、結果的にお腹の子供も死んでしまう。
故に特効薬は使えなかった。
そして大した薬も使えなかった彼女の症状は次第に悪化し、体力をすり減らし。
リオを生んでからすぐに他界した。
しかも問題はそれだけではない。
病を患っていた間に出産した事で、娘のリオは先天的な虚弱体質になってしまった。
武芸の家リビディスタに、病弱な妾の子がいる。
魔力感知の結果、リオに魔術師の才能が無いと判明した事が、状況をさらに悪くした。
(正直、私は少し信じられないけど)
リシュテアにはチャーム程度の魔術ならば使えたと言う。
その血を引くリオにもそれくらいの魔力はあると思うのだが。
能力としては戦士である父の血を受け継いでしまったのだろうか。
まあ、それは兎も角。リオは屋敷の中で完全に孤立してしまったである。
生前のリシュテアが懸念していた通りだった。
そしてそんな中に一人置いて王都に行ってしまったのは本当に申し訳ないと思っている。
だがそれも未来の試金石を稼ぐ為に必要な事だった。
それにここにはマリオン自ら声を掛け、雇ったメイドが居る。
リオ専属の世話係パセットだ。
彼女なら自分が居ない間もリオの面倒を見てくれる。
明るく、表裏の無い、とてもいい子だ。庶民の出だが、能力も高い。
きっとリオの友達になってくれる。
パセットがいるから、心置きなくこの家を出る事が出来た。
(リオ、もう少しだから)
リシュテアとの約束。リオを守る事。彼女の姉として。
その約束を、一時も忘れた事は無い。
(お義母様。お義母様との約束、もう少しで果たせそうです)
220 永久の果肉6 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/15(月) 18:31:51 ID:O3sWphaW
「マリオン様!?」
屋敷の離れへと向かう途中、庭園でパセットの姿を見た。
リオの様子を聞こうかと思ったが――どうにも様子がおかしい。
息を切らし、顔は蒼褪めて、あの人懐っこい笑顔が不安と狼狽で歪んでいる。
嫌な予感がした。
あのパセットがこんな表情をしているなんて、ただ事ではない。
「どうしたの?」
悠長に挨拶をしている状況ではないらしい。単刀直入に尋ねた。
嫌な予感は、的中した。
「リオっちが、居なくなったんです!」
(居なくなった? 行方不明って事? 何で?)
「どういう事?」
「昨日の夜までは確かに居たんです! お昼頃に起こしてっ、いつもみたいにふざけて!
でも、気分が悪い、ってリオっちに追い出されて!
でもでもっ、食べないと元気にならないから、夜に、様子見ついでに食事を持って行って!
その時は確かに居たんです! でもっ、でもっ、今日目が覚めて部屋に行ったら!
もぬけの空で! 何で! どうしてっ!?」
(どうして、ってそんなのこっちが聞きたい)
パセットのいう事を聞いていると徐々に苛々が募ってきた。
行方不明? 追い出された? 何だそれは?
「役立たず」
「ひっ! ご、ごめんなさい! マリオン様っ」
「ごめんさないじゃ済まない。何の為に貴女を雇ったと、」
そこまで言って、ふと、パセットがぽろぽろと涙を流している事に気付いた。
そうだ。リオが突然居なくなってショックを受けたのはパセットも同じ。
それもリオが物心付いた時からずっと傍に居たのだ。
パセットとリオの関係は主従というよりも友達のそれに近い。
友達のリオが突然居なくなって、一番悲しい思いをしているのは誰だ。
「ごめんなさい。ちょっと言い過ぎた」
すぐ頭に血が上ってしまうのは自分の悪いところだ。
パセットはずっと自分の代わりにリオの面倒を見てくれた子だ。
感謝はしても、泣かすような事をしてはいけない。
(冷静にならないと…)
「パセット。屋敷の中はもう探した?」
「ぐすっ…ひくっ…それが、お屋敷の中には、どこにも居なくてっ」
「リオの体ならそんな遠くに行けない筈。手分けして探そう」
言ってからある事に気付く。
屋敷の中が静か過ぎるのだ。リビディスタの令嬢が行方不明になったというのに。
そう言えば門番の青年二人も、暢気なものだった。何かおかしい。
「リオが居なくなった事、お父様とお母様には報告した?」
「しました! でも、奥様は『反抗期なのでしょう。放っておきなさい』って!
旦那様は旦那様で『探す必要は無い』の一点張りでっ。おかしいですよっ。
リオっち。体弱いから、家出なんて出来るわけないのに!」
パセットの言葉の意味を考える。
母親は、まあいい。元々リオの事を毛嫌いしていた彼女の事だ。
悩みの種が消えてくれた、程度にしか思っていないのだろう。
だが父親の、この淡白な反応はどういう事だ?
探す必要は無い? ドルキと同じく、放っておけ、という事か?
仮にも自分の娘が行方不明になったのに心配ではないのだろうか?
(……どっちにしろ、冷たい事には変わりない)
「それだけじゃないんです!
旦那様っ、リオっちが居なくなった事、誰にも口外するなってっ。
余計な事はするなってっ!
それじゃまるで『探すな』って言ってるみたいじゃないですか!」
「…何それ」
それでは誰かがリオを保護する可能性すら消えてしまう。
リオが家に戻って来なければ、野垂れ死ぬ可能性すらある。
まあ、あの外見だ。屋敷の者が見つければ保護するだろうが。
221 永久の果肉6 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/15(月) 18:33:55 ID:O3sWphaW
心配な事には変わりない。
『あの人、ちゃんと優しいところもあるもの』
ふと、古い記憶から、尊敬するリシュテアの言葉を掘り起こした。
父は、見た目によらず優しい人間だと。
厳しく、感情を出さない人間だがそれは単に不器用なだけだと。
だがその言葉も、今の状況ではなんの説得力も無かった。
(お義母様。お父様は貴女が思っているよりも酷い人だった)
「パセット。貴女は屋敷の外を探して。
屋敷に残ってる門下生に声を掛けて、一緒に探すの」
「え、でもそれじゃ旦那様の言いつけを破る事に…」
「構わない。責任は私が取る。『マリオン様の命令だ』って言えばいいから」
「わ、分かりました! パセットは命に代えてもリオっちを見つけます!」
「危ない事はしなくていいから。…私は森を探してくる」
「森って、街の外ですか!? どうしてです!?」
「最悪の事態も、考えておかないと」
もし、何かしらの理由でアレエスの街を出てしまったら。
この城壁の向こう側は魔物の巣窟だ。虚弱体質のリオに生き延びる術は無い。
そして屋敷の北側には、森へと続く訓練用の出入り口があるのだ。
そこからならばリオ単身でも外に出る事が出来る。
(まさか…お母様、この事を想定して、結界の性質を…)
アレエスの街を取り囲む結界は外に出るのは自由だが中に入る事は出来ない。
これは表向き、門下生達の為という事になっているが。
自殺願望を持った者を――リオを後押しする為、と解釈する事も出来る。
「それじゃ私は行く。あんまり無理をしないで」
「あ――お気遣いありがとうございます!
マリオン様もどうかお気をつけて!」
「ん」
返事と同時に転移魔術を起動させる。
今は一秒でも時間が惜しい。歩いて移動する暇は無かった。
転移先はここから一番近い、城壁の勝手口。
リオが街を出るなら、そこを使う確立が高い。
「待ってて。リオ」
足元から溢れる転移の光が、マリオンの体を包み込んだ。
***
アレエスの街を守る城壁は巨大だ。
周囲の森には凶悪な魔物達が潜んでおり、それらから街を守る為には当然の事だ。
城壁は、高く、分厚い。
見張り台は当然として、ある程度の居住空間すらあった。
しかし大きくは無い。二、三人が談笑したり、本を読むくらいのスペースのものだ。
大抵の場合、此処には結界術士と呼ばれる魔術師が常駐している。
彼らは街を守る結界に干渉出来る者達だ。
森へ訓練に出かけた戦士達を迎え入れる為、結界を解除する事が仕事である。
また、有事の際には結界の強度を上昇させ、敵の侵入を防ぐ役割も担っていた。
しかし基本的に彼ら彼女達は暇人である。
仕事量が圧倒的に少ないからだ。
だからする事と言えば同じ結界術士同士で愚痴を零し合うか、勤勉に励むくらいだ。
だがこの日は違った。
「リオ様の姿を見かけませんでしたか?」
居住空間にて下っ端魔術師の前に現れたのは美しい女だ。
緩やかにウェーブのかかった銀髪。
しなやかな体躯を包むのは蒼の法衣だ。肩の部分には紋章が張られいる。
杖と、それに灯る8つの星。これは魔術師としての位を表すエンブレムだ。
222 永久の果肉6 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/15(月) 18:35:27 ID:O3sWphaW
見習いなら杖のみ。見習いを卒業でその杖に光が一つ灯る。
そしてその後も、魔物を退治したり、称号持ちの人物の推薦にて光は一つずつ増えていく。
光の数は最大で十二。それ以上は固有の称号を得られる事になる。
ドルキの『メディア』や、グリーズの『アレス』がそれに当たる。
と言えばリビディスタの創設者であるこの二人がどれだけ強いか想像も容易い筈だ。
そして星無しが当たり前の結界魔術師達にとって、目の前の女魔術師も相当な実力だった。
彼女の名前はクロト=ラプキンズ
ドルキも一目置いている、優秀な魔術師だ。今年で二十歳を迎えた。
自分に厳しく、他人に優しくが彼女のスタンス。
それに加え、歳の割には幼い顔立ちや、ぱっちりとした瞳。
可愛らしさと可憐さを併せ持ったその容姿に惹かれる者も多い。
おっとりとして純情。同性にも異性にも人気のある人格者った。
そんな彼女がこのような、出来損ない達の吹き溜まりに来た事には勿論理由がある。
「リオ様ですか? いえ、我々は見ていません」
「そうですか……」
(やっぱり、そう簡単には見つからない…か…)
クロトはリビディスタの長であるグリーズからある命を受けていた。
行方不明になった娘を探して欲しい、と。
ただしこれには条件があった。
一つ。彼女が居なくなった事を出来るだけ口外しない事。
二つ。発見した場合は速やかに保護する事。
三つ。保護した場合。屋敷には連れ戻さず所定の場所へと護送する事。
以上である。尚、所定の場所と言うのは山を一つ越えた隣街だ。
そしてこの命令は他にも何人かの優秀な人員に与えているらしい。
実に奇妙な話だった。
リビディスタの門下生全員で事に当たればすぐにでも見つかる筈なのに、そうしない。
条件も、隠密行動を前提としたものばかり。
屋敷にいる誰かにリオの捜索を勘付かれたくない――そんな風に思える。
勿論理由を聞いた。返答は得られなかったが、恐らく込み入った事情なのだろう。
ドルキとリオの関係はリビディスタに居るものなら誰でも知っている。
それに加えてグリーズとリオの近親相姦疑惑。
恐らく首を突っ込んではいけない話なのだろう。
(近親相姦なんて…只の噂だと思うんだけど…)
実のところ、クロトはグリーズに恋愛感情を抱いていた。
彼の強さに惚れこんだのもある。が、彼が時折見せる優しさに心を打たれたのだ。
訓練を終えた後、極稀に労いの品が門下生宛てに届けられている事がある。
それがグリーズからの贈り物だという事に、クロトは気付いていた。
ポーカーフェイスの下に不器用な優しさが隠れているのだ、と。
そのグリーズからの直々の命。なんとしても果たさなければならない。
「そのリオ様が、どうかされたのですか?」
「…いえ。なんでもありません」
愛想笑いで結界術士達を誤魔化す。
ふわふわとした優しい笑みに結界術士達がだらしなく頬を緩める。
しかしクロト本人は心中は穏やかでなかった。
探査魔術を駆使して足取りを何とか追ってきたが、リオはどうやら街の中にはいない。
(森の中に入った可能性が高い…でも、そうなると…)
生存している確率も低いだろう。病弱の少女が一人、生きていける場所ではない。
急がなければならない。いっその事、この者達にも捜索を手伝わせようか。
グリーズを裏切る事になるが、娘が死ぬよりかはいいだろう。
クロトは訝しげな表情を浮かべる結界術士達を見渡し、
「…あの、実は貴方達に、」
どん。大きな音が外から響いた。
「…っ!? 何だ!?」
結界術士達が血相を変える。
どうやら結界になんらかの異常があるようだ。さっきの音と何か関係があるのだろうか。
「結界術士っ! 結界を解けっ! 早く!」
223 永久の果肉6 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/15(月) 18:37:12 ID:O3sWphaW
階段の上から見張り台の怒声が響いた。
「女の子が魔物に追われてる!」
考えるよりも先に体が動いていた。
「ごめんなさい!」
二人の結界術士を押し退け、城壁の外へと通じる通用門を開く。
視界が開け、眼前に乱立する木々が現れる。
門から三歩ほど離れた位置に薄い光の膜があり、それがアレエスを守る結界である。
結界の外側には騎士甲冑に身を包んだ一人の中年男性が仰向けに倒れていた。
外傷は無い。恐らく結界に向けて投げつけられてしまったのだろう。気絶しているだけだ。
そして――
「誰かぁ! 誰か助けて下さい!」
森の中からこちらへと駆けてくるのは一人の少女。
遠目からでも分かる鮮やかな桃色の髪。そして赤と蒼のオッドアイ。
見違える筈も無い。探し人のリオだ。
クロトは駆け出した。加速の魔術を使い一息で彼女の元へと踏み込む。
「…!? 貴女はっ」
「お話は後にしましょう?」
ゴシックロリータの衣装を身に纏った小さな体を抱きかかえ、結界を越える。
術士達がきちんと仕事をしたらしく、すんなりと城壁の中に入る事が出来た。
「暫くここに居て下さいね。外に居る騎士の方を連れてきますから」
「は、はいっ、気をつけて下さいっ」
(怖い目に遭っている筈なのに、人を気遣う事が出来るんですね)
流石、グリーズの娘だと思った。
だが悠長にもしていられない。魔物はそこまで迫っている。近くに気配がするからだ。
まるですぐ傍にいるように。
クロトは再び門を開け、外に飛び出す。
(…あ…れ…?)
そして違和感に気付いた。魔物の姿が見当たらないのだ。気配は近くにあるというのに。
まあいい。取り敢えずは騎士を結界内に運び込めればいい。
結界を越えれば魔物にはどちらにしろ手は出せないのだから。
クロトは男を担ぎ上げようとし――あまりの重さにすぐに諦めた。
大人一人の重量に加えて騎士の甲冑だ、女の細腕では到底持ち上げられない。
引きずって運ぼうかとも思ったがそれも無理だった。
「見張り番の方! この方を運んでいただけませんか!?」
「あっ――は、はいっ、ただ今参ります!」
見張り台の男に声を掛けるとすぐに彼は応じてくれた。
これで、取り敢えずは当面の問題はクリア、か。
警戒はしながらも男の到着を待つ。
魔物の気配は未だに近くにあるが、攻めあぐねているか襲い掛かってはこない。
臆病な性格なのだろうか。
(……でも、この人を倒している)
仰向けになった男の甲冑は強烈な打撃を受けたように腹部がへこんでいる。
パワー型のモンスターに攻撃されて、吹き飛ばされたのだろう。
ミノタウロスか。サイクロプスか。その辺りだろうか。
そこでふと気付いた。
「魔物の姿を、誰も見てない?」
見張り番の男は言った、女の子が魔物に追われている、と。
襲われている、ではなく、追われている、だ。
そうだ。誰でも、必死の形相で女の子が走っていれば魔物に追われていると思い込む。
この森ならなお更。
クロトは探索魔術を起動させた。
地面に青白い魔術陣が浮かび上がると、それを起点に魔力の波紋が広がっていく。
これは周囲の魔物や人間を発見する為の魔術。
自分を中心に、魔物なら赤で、人間なら青の光点として脳裏に描かれるのだ。
224 永久の果肉6 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/15(月) 18:38:59 ID:O3sWphaW
(魔物の姿を誰も見てないらなら、森の中から騎士の人を投げつけた事になる)
「――あれ…?」
ところが雑木林の向こうに魔物の反応を示す赤い光点は無い。
もっと奥に行けば反応はあるだろう。
防御もそうだが探索魔術はクロトの十八番だ。その効果範囲は半径三キロにも及ぶ。
魔力の波紋はゆっくりと森の中へと広がっていき、
そこでふと気付いた。
結界の内側に、赤い光点が一つある事に。
「えっ!? えぇ!? 嘘っ」
探索魔術を解除して自分が今し方出て来た門を見据える。
魔物が、侵入していた? いつのまに?
(そんなぁ、ありえないです。
さっき私が飛び出したタイミングで、魔物が結界内に入る事なんて出来ない)
そこまで考えて、ふと気付いた。
さっき自分が中に招き入れたのは『リオにしか見えない』少女一人だという事に。
「…まさか」
嫌な予感が背中を走った。ひょっとしたら自分はとんでもないミスを犯したのではないか。
クロトは騎士を放置し、再び門をくぐった。
重い、鋼のドアを手前に引き、空ける。
「っ!? これって!?」
城壁の内側に設けられた居住スペース。
その五メートル四方程度の空間内は、黒い霧のようなものが充満していた。
「おかえりなさい。魔術師のお姉さん」
笑顔で迎えたのは黒いゴスロリ服を着たリオだ。
そして彼女の傍らには結界術士が二人、それに見張り台の男が一人倒れ伏している。
間違いない。魔物の気配はこの少女、リオから放たれていた。
それを認めた瞬間。意識が研ぎ澄まされる。
普段はおっとりとしたクロトだが、これでも幾度か死線を潜り抜けた一流の魔術師だ。
部屋に充満している黒いガスは毒性のもの、と推測し、即座に防御魔術を展開する。
「ふふふ。凄いなぁ。一瞬で的確な判断をしてる。八つ星ともなると伊達じゃないんですね」
「リオ様、これは…一体――いえ、貴女は本当にリオ様なんですか?」
探索魔術では間違いなく魔物を示す赤い光点がそこにあった。
この状況下では、疑いようが無い。
「? ああ。魔物さんがリオ=リビディスタに化けてると思っているですね。
でもそれは外れ。私は、リオ=リビディスタ本人。
それよりも私はお姉さんの事が聞きたいな。私の事、探している様子だったし」
正直に話すべきか少し悩んだ。目の前の少女は自分がリオ本人だと主張している。
だがこの状況でそれを信じるべきではない。
(でも、もし本当に本人なら…事情を知ってもらった方がいいんじゃ?)
そしてもしも偽者なら――その時は倒してしまえばいいだけの話だ。
「良かった♪ お姉さん話す気になってくれたみたい♪」
(…え? あれ? 今、私顔に出てた?)
思考を先読みされている気がした。
「私はクロト=ラプキンズ。ドルキ様の門下生です。
グリーズ様より特命を受けて、リオ様を保護しに来ました」
「――え?」
少女は目を見開き、信じられない、と言った表情を浮かべた。
その反応に、むしろこちらが困惑してしまう。
自分がした事を分かっているなら、親が助けを寄越す事を想像出来る筈だ。
だがリオは、まるで助けられる事を想定していなかったような様子である。
「助ける? 父様が? 私を?」
「そうですよ? 私の他にも何名が腕を立つ者を選んでいたようです。全員で十名程でした。
大勢で探した方が効率が良いと思いますけど…きっと何か理由があるのでしょうね」
「――他の人に見つからないように、とか?」
225 永久の果肉6 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/15(月) 18:40:47 ID:O3sWphaW
「え、ええ。この事は口外しないようにと指示を受けましたから。
内密に事を運ぶ理由があったのだと思います」
「そっか――やっぱりそうなんだ…」
リオは肩を落とし、俯いている。
安心しているのか、それとも落胆しているのか表情が読めない。
だが精神的に不安定になっているのは確かな筈だ。
クロトは彼女を励ますように言葉を掛ける。
「リオ様の身に何があったのか私は知りません。
ドルキ様との間柄も重々承知しています。
ですが――ですけど…今一度グリーズ様とお話をしてみればいかかですか?」
余計なお世話なのかもしれないが、クロトはリオを連れて帰る気だった。
父と娘がこんな形で離れ離れになるのはあんまりだと思ったからである。
「ほんとに、何も知らない」
「え?」
リオが顔を上げる。
恐ろしい程、明るい顔をしていた。
笑顔の裏側に狂気が垣間見えた気がして、背筋に悪寒が走る。
「だって今帰ったら、父様と義母様に殺されちゃうから♪」
「…そんな…何を仰っているのですかっ」
「信じられない? でもねクロトさん。
私は、父様と義母様が二人で私を殺そう、っていう話をしているのを聞いたの。
しかも友達のパセットを利用してね? だから屋敷を出たんだよ?」
「そんな事、信じられません!」
ドルキに限っては、まあ百歩譲ってありえるとしよう。
だがグリーズに関しては娘殺しの疑いなど、認められる筈もない。
「よりにもよってあのグリーズ様が、リオ様を…! きっと何かの間違いです!」
「? クロトさん、やけに父様の肩を持つね? どうして?」
「そ、それは…っ」
お慕いしているから、そう正直に話せばどれだけ楽か。
だがグリーズは妻子持ちで、リビディスタ家の長だ。
この恋心が絶対に叶わない事を知っている。
そしてそれを他人に打ち明ける事も、クロトには出来なかった。
「あの人は、本当は優しい方なんです! 少し不器用な、」
「あははははははははははは!!!」
クロトの言い訳は、リオの狂った哄笑に両断された。
リオは、可笑しくて可笑しくて堪らない、と言った様子で腹を抱えて笑う。
それが不気味であると同時に、腹が立つ。
グリーズへの想いを、侮辱された気がしたのだ。
「一体何がおかしいんですかっ」
「あはははっ! ごめ、ごめんなさいっ! ふふふっ…! あはははっ!
そっかっ、そっかぁっ。そういう事かぁっ! ふふふっ。成る程ねぇ。
それなら父様を擁護したくもなるよね?」
「…何を、言って、」
「だってクロトさん、好きなんでしょ? 父様の事が?」
図星を言い当てられて口が『あ』の形で固まる。
(ど、どうして!? 私、そんなに分かり易いの!?)
「クロトさん。幸せだね。才能があって。美人で。性格もいい。人気もあるし。
でも一番幸せな事は『好きな人の汚い所を見ていない』事だと思う」
「ど、どういう意味ですかっ」
「一つ、いい事を教えてあげるね?
屋敷の噂、知っているよね? 私が父様とエッチしている、っていう」
「え、エッ……だ、駄目ですリオ様! 仮にもリビディスタの令嬢ともあろうお方が!
そんな卑猥な言葉を使っては駄目ですぅ!」
「…うわ…クロトさん…純情……皆に人気があるのもしょうがないね。
ふふふ♪ 妬ましいな♪ 羨ましいな♪ その人気、私にも分けてくれればいいのに♪」
226 永久の果肉6 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/15(月) 18:42:06 ID:O3sWphaW
「ちゃ、茶化さないで下さい!」
「割と本気なんだけど……まあいっか♪
そう、それでね。さっきの話の続き。あの噂、ほんとだから」
あっけらかんと衝撃の事実を告白され、今度こそ言葉を失った。
ふらふらと後ずさり、鼠色の壁面に背中を押付ける。
「…そんな……ありえません…」
実の娘を強姦する? そんな馬鹿な事があってたまるか。
あの人に限って、そんな愚かな事をする筈がない。
「クロトさんってば乙女なんだね♪ 頭の中、綺麗な父様ばっかり。
本当の父様の事、何も知らないのにね」
くすり、と目の前の少女が笑った。
人の闇を、穢れた部分を知ってしまった者、特有の笑みだ。
甘い蜜の味を覚え、自らの欲望を、他人の不幸を求める者の笑みだ。
これが、若干十二歳の少女が浮かべる顔か? これでは堕落した大人と変わらない。
「ねえ? クロトさん? ベッドの上の父様は、凄いんだよ?」
「っ! な、なんですか、いきなりっ」
手を後ろ手に組んで、少女はゆっくりと近付いてくる。
暗い、濁った微笑を浮かべたまま。
「剣の訓練をする時も厳しいけど…ベッドの上じゃね、父様は獣なの」
「こ、来ないで下さい!」
「ううん。きっと夜の父様がほんとの父様。
剣を持つ時は、自分を抑えているだけ。
一度でも欲望を開放すれば、あの人は悪魔になる。
嫌がる私を無理矢理犯して、」
「い、嫌ッ! 聞きたくない!」
「いう事を聞かなかったら叩かれるんだよ?
ふふふ。痛かったなぁ…おかげで私、どんどん体がエッチになっちゃった」
「そっ、そんなの嘘に決まってます!」
「それなのに義母様と結託して私を殺そうとするんだもの。
ふふふ。ほんとおかしい。そんなあの人に優しさなんてあるわけない」
ばじり。リオが伸ばした手が、クロトの防御魔術に弾かれた。
「痛っ…!」
火傷した時のように、慌ててリオが手を引っ込める。
クロトは防御と探索に秀でた魔術師だ。
彼女の使う防御魔術は効果が強く、巨人族の鉄拳すらも跳ね返す。
そうだ。大丈夫だ。彼女の言葉も、きっとこちらの動揺を誘う虚言だ。騙されるな。
そして防御魔術がある以上、目の前の少女に自分が倒される心配はない。
少し、冷静になってきた。
(結局、この女の子は一体何者? 何の目的でアレエスに侵入したの?)
「仮に、もし仮に貴女の言う事が本当だとします」
赤く腫れた手にふぅふぅと息を吹きかけて、そう言ってるのにぃ、と少女は呟いた。
「もしそうだとして。何の為にこの街に潜入したのですか?」
「……私はね。森の中である魔物さんに命を救われたの。
私はその魔物さんに恩返しがしたいだけ。そう、例えば――
この街を、アドニスの花で埋め尽くしたり、とかね?」
少女の瞳が、見開かれる。
瞳孔が猫目のように細まり、オッドアイの瞳が両方とも赤く染まった。
「ねえクロトさん?『リオのお願い。防御魔術を解いて』♪」
甘ったるい、猫撫で声が耳朶に響く。
人外の瞳に意識が吸い取られるような感覚した。
(これは…チャームの、魔術…っ)
完全なる不意打ちに、精神防御をする余裕が無かった。
物理障壁では防御不能の精神攻撃に、抵抗の意思が萎えていく。
彼女の言葉に、無条件で従いたくなってくる。
――気が付けば、防御魔術を解いていた。
「ありがとうクロトさん♪ 私、クロトさんの事大好き♪」
227 永久の果肉6 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/15(月) 18:43:41 ID:O3sWphaW
「……っ!?」
抱き付かれ、唇を奪われた。
(私の、ファーストキス…、なのにっ…!)
それも唇を触れ合わせる、そんな生易しいものじゃない。
舌を差し入れ、涎を流し込まれ、ぐちゅぐちゅと攪拌される。
「ふは…ちゅっ。ちゅぅっ。クロト、さぁんっ♪ ちゅるるっ♪」
「――っ!? んんっー!?」
鼻先をくすぐる少女の吐息。唾液が混ざる卑猥な音。そして粘膜同士が擦れる感触。
そのどれもがとてつもなく甘い。特に少女の唾液。まるで蜂蜜のようだった。
官能的、背徳的な行為に心臓が早鐘を打つ。
だがその鼓動はどこか心地良く、まるで夢見心地の気分だ。
(力が…入らない…)
精気を吸われているのか。
濃厚なキスに心は昂ぶるのに、体に力が入らない。
「ちゅぅぅぅぅぅ♪ ――ぷはぁ♪ あー美味しかった♪」
最後に混ぜ合わさった二人分の唾液を啜り取られ、少女から解放される。
精気を吸って満足したのか桃髪の少女の肌はツヤツヤだ。
「これはもう必要ないかな♪」
部屋を満たす黒い霧が少女へと収束されていく。
と同時に渦巻き、彼女の体を包み込んだ。
黒い霧はゴシックロリータの衣服を卑猥に引き裂き、
黒いパンプスにドクロのアクセサリーを追加し、
彼女の桃色の髪先から、暗い紫色の髪を生やす。
さらに頭から猫耳を生やして、
ばさり。蝙蝠の翼が少女の背中から生え、はためいた。
「変身完了♪ どうクロトさん? この格好♪」
(…なんて…いやらしい格好…)
剥き出しの肩や、深いスリットからちらりと覗く内股。
下着を着けていないのか、すこし屈めば未成熟な割れ目が見えてしまいそうだ。
「ふふふ。ね? いやらしいでしょ?
リオはねぇ。森の中でアネモネさんとエッチして、魔物になっちゃったの。
どうもご先祖様が淫魔だったらしくて、先祖帰りしちゃった♪」
(そんな…事が…)
「あるみたい♪ だからぁ、リオは本物のリオだけどぉ、淫魔だから♪
エッチな事して精気を吸うのが生き甲斐なの♪
しかもぉ――んっ…」
はぁ…はぁ…と淫魔の少女は色っぽく息を荒げる。
もどかしげに太股を擦り合わせ、辺りに淫魔のフェロモンを撒き散らした。
少女の甘い体臭に、脳髄が痺れてくる。
「はぁ…♪ 私の子宮には、ん――はぁ…っ、アドニスの種が、植え付けられてて、
はぁっ、はあっ――あはっ♪ 成長してるっ♪ 子宮の中で、びくびくしてるよお♪
さっき、外のおじさんと、その仲間の人とも、沢山エッチしたから、育ってるんだぁ…♪」
左右にばっくりと割れたスカートを摘み、引き上げる。
毛も生えていないツルツルの性器が晒された。
だがそこは白っぽい愛液を流し、しとどに濡れそぼっている。
陰唇の内側が丸見えになるまで解れ、サーモンピンクの肉ビラがひくひくと蠢動していた。
普段ならそんなグロテスクでいやらしい同性の性器など、目を背けるだけだ。
だが淫魔に魅了された精神は、少女のドロドロの性器に見とれてしまう。
リオはそんなクロトの視線が気に入ったのかうっとりと顔を緩ませて、
「――あっ!? しきゅーっ、びくびくするよぉっ! アドニスが、育ってっ!
ああぁ! 芽に、なってるよぉ! にゃっ! あっ! あっ! 出てくる!
出てきちゃうっ! リオのドロドロおマンコからっ、アドニスの花、咲いちゃうっ!
咲くっ、あっ!? にゃっ! だめっ! イくっ、イって!
にゃはぁっ!? にゃっ、あ! あぁっ! にゃっ、んにゃぁぁぁぁぁぁああぁっ!!」
ずるずるずるずるっ!
少女がスカートを摘み上げたままガクガクと体を痙攣させた。
228 永久の果肉6 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/15(月) 18:45:13 ID:O3sWphaW
イってしまったのだろう。顔をだらしなく弛緩させ、舌を垂らし、涎を零している。
そしてその少女の股間からは、肉の花が咲いた。
くちゃぁ、と音を立てて四つの花弁が上下左右に開く。
花弁の内側は陰唇のように粘液に濡れ、肉色の粘膜をてらてらと卑猥に輝かせていた。
そのあまりにも淫靡な光景にクロトは生唾を飲み込む。
「あはぁ♪ リオのおマンコから、お花咲いちゃったぁ♪」
淫魔の少女は絶頂の余韻を噛み締めているようだった。
「にゃぁん♪ これ、気持ちいい♪ 膣の内側が、ごりごりされてるぅ♪
お腹の内側からおチンポに犯されてるみたい♪」
(いやぁ…そんないやらしい言葉、使わないで下さいぃ…)
ドキドキ、してしまうから。
いつもは仲間達の猥談についていけず、一人蚊帳の外になるというのに。
少女の淫魔特有のフェロモン。アドニスの花から放たれる催淫香。
この二重の匂いに心がかき乱されてしまう。
「ふふふ。クロトさん? 我慢しないで? 自分に素直になろ?
エッチな気分になって、どうしようもないんでしょ?
リオはね、心が読めるから。そういうの分かっちゃうの」
成る程。会話をしていると考えが読まれていた気がしたのはそういう事か。
だが、だとしたら尚更この少女には歯が立たない。戦いようが、無い。
「そうそう。別にリオもクロトさんと戦う気なんて無いから。
リオはねぇ。クロトさんに気持ちよくなって欲しいの♪」
「……ぁっ」
ゆっくりと、壊れ物でも扱うように押し倒される。
蒼の法衣をシーツ代わりに石畳の上に敷き、そこにゆっくりと組み伏せられる。
抵抗する気力は無い。
只、何をされるのかは薄々感づいていたので、恥ずかしさに顔を背けるくらいは出来た。
「クロトさん可愛い♪ ネーアさんの気持ち、分かった気がする♪」
ネーアという人物が一体誰なのかを想像する前に、キスの嵐が降ってきた。
ちゅっ、ちゅっ、と頬左の項に、右の頬に、或いは唇に、時にはおでこに。
更にキスをされながら、服も脱がされる。
胸元の留め金を外され、法衣が左右に開く。
その下から現れたのはブラウスと、脛まで伸びるスカート。
淫魔はブラウスのボタンを手際良く外し、スカートの横側にある留め金も外す。
Eカップのブラとリボンの付いた白いショーツが曝け出された。
「いや…見ないで、下さい…」
下着姿を他人に見られている。そう思うと羞恥心で頭が茹で上がった。
いやいやと首を振るが自分では何をしているか理解していない。
晒された半裸の体は肉付きが良く、女性特有の丸みを帯びたラインを持っている。
胸も尻も成熟し『くびれ』もある。清純なイメージとは裏腹に艶かしい体だった。
「うわ…♪ クロトさん着痩せするタイプだったんだね♪
エッチな体してる♪ きっと父様も気に入ると思うよ♪」
(……え? グリーズ、様が?)
少し大きめの胸などはどちらかと言えば邪魔だった。
肩は凝るし、同性からはからかわれるし、男達からは下品な目で見られる。
青の法衣もこの体を隠す為に着ているようなものだ。
だが、愛しのグリーズはそんな体の方が喜ぶと言う。
「うん♪ でもね? クロトさんはもっと綺麗になれるよ?
そしたら父様、きっとクロトさんにメロメロになっちゃうね♪」
それは悪魔の囁きだった。
人間の弱みに付け込み、堕落させる。悪魔達の十八番。
普段ならそんな甘い言葉に騙される事はないだろう。
だが、
「ねぇ? クロトさん? 父様と一緒になりたいでしょ?
繋がりたいんでしょ? いいよ、リオがその願いを叶えてあげても?」
「あ、ああ…」
229 永久の果肉6 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/15(月) 18:47:17 ID:O3sWphaW
耳元で囁く淫魔の声が、心に染み渡ってくる。
抗い難い、甘ったるい悪魔の魔力が精神を冒す。
「でもその代わり、リオのお願いも聞いて欲しいの。
ね? どうする? 私のお願い、聞いてくれる?
聞いてくれたら、クロトさんの願いも叶えてあげる。
父様とずっとずっーと一緒に居させてあげる」
淫魔のチャームに毒された心では、誘惑を振り切る事が出来なかった。
「……私は…グリーズ様と…一緒に、なりたい…」
意思の光が消えた瞳に、邪悪に笑う少女が映る。
***
以上で六話終了です。
あ、そうだ忘れてました。
前回の投稿分、冒頭では第七話になってましたが第五話の間違いです。
プロット段階では七話だったのを、そのまま使ってしまったらしいです。
なんつーうっかりさん。細かいミスがほんと直らない。
ドウスレバインダ-。まあ性格なんでしょうけれどねぇ。
そして前回の感想を頂いた住人の方にも感謝感激雨あられです。
淫魔状態のリオは自分でもお気に入りです。
頭の中で常に誘惑してきやがる困ったちゃんですよ。
ちなみにシュトリの設定は四年間暖めてきたと言うよりただ単に使い回――ゲフンゲフン!
さて次回はリオとクロトの本格エッチです。
ここに来て新キャラかよ。みたいな?
次回以降もちらちら出番があります。エロ的な意味で。
おっとり純情娘が種子を植え付けられてエロエロ展開だ!
乱文失礼。今回はこの辺で失礼します。
それではまた。
―――――――――――――――――――――――――――――――――ヨウジョバンザーイ。
ふう……全く触手がもげてもげてしょうがない。
贖いの巫女の方GJでした。もし続きがあるなら期待しています。
パクリ云々については……私からはあまり強く言えません。
読者の方の気持ちも理解出来ます。
ですが初めてのSS、それに加えて退魔モノというメジャーなジャンル。
設定やシチュが被るのもしょうがないしょう。
どっちが正しいとかそういう問題ではないと思います。
なのでパクリ云々に関しては、あくまで読者の一意見として受け止めるといいと思います。
その意見を生かすも殺すも作家次第。ってな感じです。
以前の私が書いた退魔モノのシチュも、とあるエロ漫画からパクったものですからねw
だから『パクり』という言葉に過剰に囚われる必要もないです。
ですがそれに甘えるのもどうかと思うのです。
大なり小なり自分なりの味付けをして、作品の個性を出せばいいじゃないでしょうか?
神社参りや、旅行が趣味ならそれで得た知識も大きなアドバンテージになるでしょう。
私は基本面倒臭がりなので必要最低限の資料集め以外は全くしませんしw
祝詞とかさっぱりです。
リアル巫女さんも私は年に一回見れたらいい方なのでちょっぴり羨ましいですよぉ。
さて。何様だよお前的な世話焼きもそろそろ見苦しくなってきたでしょうか。
ここからは私のターンといきましょう。
いつものように永久の果肉、投下します。
前回エロ話だったので今回はエロ控え目です。
前半はマリオンの過去話や死んだリオのお母さんのお話です。
後半は覚醒リオの悪巧み。新キャラの女魔術士がその毒牙に掛かります。
以下NGワードです。
(過去話、新キャラ追加、股からお花、エロ微量)
ではどうぞ。16レス消費します。
214 永久の果肉6 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/15(月) 18:20:42 ID:O3sWphaW
第六話 リビディスタの事情
それは今から十二年前のお話。
『あら、マリオン! 良く来てくれたわね!』
思い出の中、その女性の笑顔は輝いて見えた。
腰まで伸びる桃色の髪。赤と緑のオッドアイ。女として成熟した体。
自分には無い魅力を、その女性は全て持っていた。
彼女の名前はリシュテア=セイレン。
リビディスタの隣町で娼館を運営している女性だ。
訳あってリビディスタの街に引っ越してきた。
リオの母親である。
『ほんとマリオンくらいよ? 私のところに来てくれるのは。
あの人もたまに来てくれるけど、すぐに帰っちゃうし。ドルキなんて来る筈もないし。
親があんなのじゃマリオンも苦労するでしょう?』
『うん。してる。お父様もお母様も厳しい』
武芸の家柄であるリビディスタの末娘として生まれたマリオン。
この時、彼女はまだ六歳だったが既に両親から英才教育を施される。
他者より優秀であれ。他者よりも強くあれ。親も超える戦士となれ。
剣の特訓を見物させられ。文字の読み書きと共に魔術の基礎を叩き込まれる。
だが若干六歳の少女にとってそれは苦痛でしかなかった。
けれどリシュテアと一緒にいる間は、楽しい。
彼女の家は代々娼館を営むらしく、そのおかげで色んな人達と出会ったらしい。
歴史があれば評判もいい。店の女達もだ。
そしてそれを取り仕切るリシュテアもまた、いい女だった。
気さくで人付き合いが得意。面倒見の良い姉御肌。
その上見た目も特徴的でスタイルは完璧だ。
母のドルキも魔術師としては優秀だが、リシュテアの足元にも及ばない。
人間として。また女として。
だからマリオンは隙を見てはリシュテアに会いに行くのだ。
こっそりと屋敷を抜け出して。
帰ったらきっと母の雷が落ちるだろう。別に構わないが。
『ごめんなさいね。折角来てもらったのに、ろくなもてなしも出来なくて』
そう言って女性は儚く笑う。
『いい。私が勝手に来てるだけ』
『そう言ってくれると助かるわ――あ、そうだ!
ちょっと待っててね? こないだあの人が美味しい紅茶を持ってきてくれたのよ。
素直に大丈夫か? 調子はどうだ? とか言えばいいのに。
あの人ってば物で人のご機嫌取ろうとするんだから。ほんと不器用。
という訳でちょっと待っててね?』
『あ、別にいい。無理しないで』
『えー。折角のお客様だもの。お茶くらい淹れさせてよ』
『でも、横になってないと』
『マリオンが来るまで、ずっと横になっていたわ。
少しは立って動かないと、足が退化しちゃうもの』
『いや。しないし』
よっこいせっと――声を上げてベッドから降りるリシュテアを不安な面持ちで見詰める。
寝巻き姿で床に降り立つリシュテア。その彼女のお腹は異常な程膨らんでいた。
彼女は妊婦だった。もうすぐ妊娠十ヶ月だ。体に無理をさせられる時期ではない。
『っ!? げほっ! げほ!』
『ほら。もう、横になって』
急にむせ込んだリシュテアをベッドに押し戻す。彼女の顔色は悪い。
妊娠のせいだけではない、病に掛かっていたのだ。
215 永久の果肉6 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/15(月) 18:22:38 ID:O3sWphaW
リビディスタのお抱えの医者が薬を持ってきてくれるが、妊娠中なので強い物も使えない。
タイミングが悪いとしか言いようが無かった。
『お茶、自分で淹れるから。お義母様の分も』
『うー。ごめんなさいねぇ? もてなすどころかこんな事までさせて』
『お義母様に無茶させるよりかマシ』
『でもマリオン? 貴女お茶の淹れ方知ってる?』
『――知らない』
『全く。あの脳筋どもは。仮にも良家のお嬢様なんだから。
お茶の淹れ方の一つや二つ教えなさいっていうの――マリオン、私が指示するわ』
その後、リシュテアの言葉に従い、マリオンは初めての給仕をする事になる。
息が詰まりそうな剣と魔術の勉強よりも、それはよっぽど楽しかった。
だが結果の程はと言うと。
『――熱っ!?』
『あ、ごめんなさい…そう言えばお義母様、猫舌だった』
『あーん。いいのよ。普通の人なら丁度いい熱さだと思うし』
『私、ふーふーする』
『ふふふ。ありがとう。マリオンは優しい子ね』
『ふーふー』
褒められるのが恥ずかしくて、照れ隠しにリシュテアの紅茶を必死に冷ましていた。
その間、リシュテアは色々話を振ってくる。
この街は活気もあって人も多いけど華がない、とか。
武装している剣士が殺気立ってておっかない、とか。
いい薬草が取れる筈なのに私には何の役にも立たない、とか。
将来はどうするの、とか。他にも――
『ねえマリオン? この子の名前、どうしようか考えているんだけど』
リシュテアが、自分を腹を撫でながら問いかけてきた。
本当に幸せそうな顔をしていた。まるで聖母のような。
(ドルキお母様も、私がお腹の中に居た頃はあんな顔を浮かべていた?)
自分の母が慈しみの表情を浮かべるところはちょっと想像出来なかった。
むしろ気持ち悪い。あの人には仏頂面しか似合わない。
『女の子? 男の子?』
『女の子よ。半分しか血は繋がってないけど貴女の妹よ』
『妹…』
その言葉の響きに、胸がジーンとしたのを覚えている。
お姉さんになる。その事実が少し誇らしかった。
そしてもし妹が生まれたら、自分のように辛い目にあって欲しくない、そう思った。
『――リオ。リオがいい』
『リオか――うん! 決定! 可愛い名前じゃない!』
『え? いいの? リオで?』
『何よマリオンが言い出したんじゃない。
――ってあら? マリオン? リオ? マリオン――
貴女、自分の名前から二文字取っただけ?』
『ばれた』
『あははは! 何よそれ! もうちょっと考えてよ! 私の大事な娘なのに!』
『じゃ、じゃあ、お義母様は何か考えたの?』
『んーそうねぇ――クロとか!』
『いやそれダメだと思う』
『じゃあシロで!』
『どうして猫っぽいの?』
『にゃーん♪』
『…………』
『やだちょっと白い目で見ないでよっ。
自慢じゃないけどね、私の猫さんのコスプレとか、お客様に大うけなんだからね。
元気になったら、マリオンにも見せてあげる』
『歳、考えれば?』
『何か言ったか小娘』
笑顔で言ったその時のリシュテアが怖い事怖い事。目が笑っていなかった。殺気を感じた。
子供心に大人の女性を怒らしたら命が無い、と感じたのを覚えている。
216 永久の果肉6 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/15(月) 18:24:35 ID:O3sWphaW
『――ってお母様が言ってた』
だから取り敢えずは母に罪をなすりつけた。
『って、ああドルキねっ? あはははっ。嫌だわ私ったら早まっちゃって。
それにしても――ふふふ。あのアバズレ。いつか目に物見せてやるわ♪』
ほんと。大人の女は怖い。
(でも、面白い)
リシュテアと話をしている時だけが、安息の時間。
だが。それがすぐに潰える事になるとは、この時思ってもみなかった。
『――それでね。あの人ったらベッドの上だとまるで野獣みたいになるの』
『男は皆、狼だ』
『いいえマリオン。あの人の場合、そんな生易しいものじゃないわ。
鞭は使うわ。汚い言葉は使うわ。人の事を畜生扱いするわ。問答無用で中出しするわ。
あいつは鬼ね。悪魔ね。何が英雄よ。ただの鬼畜だわ』
『…あのお義母様? ひょっとしてお父様の事、嫌い?』
『んー。まぁ、どっちかって言うと、嫌いかな?』
『え。でもお義母様。お父様と……その、何度も……』
『エッチしたわよ? そりゃもう何度も何度も。なかなか会えなかったからね。
一日で四、五回くらい平気でやってたわ』
『――あの。一応、私、まだ六歳なんで。そういう生々しい話は』
『いいじゃない。どうせ他に誰も聞いてないんだし。
それに女ってね、体よりも心の方が先に大人になるものよ。
耳年増くらいで丁度いいの――って話が逸れたわね。ええと――』
『どうしてお父様とそんなに愛し合えたの? 嫌いなのに』
『あそうそうそれ! 私、というよりセイレンの家系がね?
あんまり子宝に恵まれないのよ。だからする時はもう、しまくりなの』
『……どういう事?』
『赤ちゃんが欲しかったから沢山エッチしたのよ。当然じゃない』
断じて当然ではないと思った。
『――ああ、言葉足らずだったわね。
ほら、あの人ってスケベな上に甲斐性無しで鬼畜で脳筋だけど。
一応剣神、なんて称号が貰えるくらい凄い戦士じゃない。
私はその遺伝子が欲しかったのよ。お金持ちだったしね』
『お義母様、変わってる』
『あははっ。私もそう思うわ。正直、白馬に乗った王子様とか柄じゃないわね。
そんなもやしみたいな男いるかー! ってなっちゃう。
やっぱり男はワイルドなのがいいわ』
――そうすれば、生まれてくる子もきっと元気に育ってくれるから――
穏やかに笑いながらそう言ったリシュテアの顔を見てなんとなく気付いた。
『……お父様よりも、赤ちゃんの方が好き、って事?』
『そう! 正にその通り! マリオン賢い!
ああでもね? あの人の事だってどうしようも無いくらい嫌いなわけじゃないわよ?
あの人ね、あれでも結構寂しがり屋なのよ。それでドルキの性格がアレでしょ?
家じゃ甘えられないからって私に甘えてくるのよ? 体を求めてくるのはそれが理由かな。
けどあの性格でしょ? 素直に、甘えさせてくれ、って言えないのよね。
だからエッチの時も鬼畜になっちゃうのよ。ほんと、男って見栄っ張りばっかりだわ。
でもでも♪ おっかしいと思わない? あの剣神様が、私みたいな女に甘えてるのよ♪
巷じゃね、そーいうのをツンデレって言うんだって。
…あれ? ムッツリスケベだったかしら?』
『それなんか違う気がする』
『違わないわよ。あの人、ちゃんと優しいところもあるもの。
病気だって分かった時、真っ先に様子を見に来てくれたしね。
週に一度はお見舞いに来てくれるし。不器用だけなのよ』
『……そうだったんだ』
父も母も厳格だ。だがすぐに感情的になる母と違って父は感情を表に出さない。
217 永久の果肉6 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/15(月) 18:26:33 ID:O3sWphaW
マリオンも感情表現が苦手な子供だったので、性格は父に似たのかもしれなかった。
いつも眉間に皺を寄せていて、会話も必要最低限。
何を考えているか想像もつかない人物。それがマリオンから見た父の人間像だ。
『お義母様。父様の事、良く分かってるね。私、父様の事、全然分からない』
『ふふふ。それはしょうがないわ。私もね、今言った事全部に確証は無いの。
女の直感、って言うのかしら? 肌を通して相手の心が何となく分かっちゃうのよ』
『凄いぜ姉貴』
『そんな言葉どこで覚えたのよ……まあ、そんな訳だから。
あの人、そんなに悪い人じゃないのよ。エッチの時以外はね』
その言葉で、マリオンはふと気付いてしまった。
一度、屋敷を抜け出してリシュテアに会いに行くところを父に見られた事がある。
その時はてっきり、何処に行くのか詰問されるのかと思ったのだが。
まるで何も見えなかったように無視された。
今思えば、あれはリシュテアに会いに行くのを黙認していたからなのかもしれない。
『そういえば、私、お義母様に会いに行っても、お父様に怒られた事が無い』
母にはシコタマ怒られるが。
父も、厳しい性格をしているので、こういう事は絶対に許さないと思うのだが。
『ほらやっぱり。多分、あの人はね?
自分で私の相手をするよりか、貴女に相手をさせた方がいい、とでも思ってるのよ?
ほんと、素直じゃないんだから。いいマリオン?
貴女はあの人みたいに捻くれた大人になっちゃ駄目だからね?』
『…頑張る』
『よし。それでこそ私の娘だ!』
くしゃくしゃと髪を乱雑に撫でられる。
髪の毛が無茶苦茶になってしまうが、この瞬間がマリオンにとっては一番幸せな時だった。
しかし、
『――げほっ! げはっ! げほげほっ!!』
『お義母様っ』
急に咳き込んだリシュテアに駆け寄る。
ぴしゃり、と口元を押さえた彼女の掌に紅い液体が飛び散った。
それが血であるとすぐに分かり、息を呑む。
『はっ――はぁっ…! ――ふふふ。参ったわね。
丈夫だけが取り柄だったのに。運が無かったのかしら。
妊娠中に、変な病気に掛かっちゃって』
『私、お医者様を呼んでくる!』
『待ってマリオン』
背中に掛かった声は思ったよりもずっと強く、はっきりしていた。
土気色をした顔は死人のよう。なのにオッドアイには誰よりも強い意志が宿っている。
『私、貴女にお願いがあるの。聞いてくれる?』
『うん』
『お腹のこの子、リオはリビディスタの屋敷に置いて欲しいの』
『え?』
『私は、ドルキに毛嫌いされてるから、屋敷に入れてもらえないけど。
リオは、あの人の娘でもあるから、まあ大丈夫なんじゃないかなって。
実は私の家の家訓に、娘には必ず家を引き継がせろ、ってのがあるんだけど。
正直その気はないのよ。娘に娼館の仕事を教えるのもアレだし。
それになんだかんだ言ってこの商売も楽じゃないしね。
稼ぎは不安定だし。変な病気は移されるし。ろくな事がないのよ。
私、この子にはそんな思いをさせたくないわ。
だから、リオはリビディスタに引き取ってもらって、立派なレディになってもらうの』
『でも、私の家は、』
『知ってるわ。かの名門リビディスタ。魔術と、剣のエリートを養成する武門の家柄。
でも大丈夫。リオにだって才能あるわ。あの人の血を受け継いでるもの。
それに私だって魔術使えるわよ?』
『え。うそ』
218 永久の果肉6 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/15(月) 18:28:07 ID:O3sWphaW
『チャームだけね♪』
『…なるほど』』
からからと笑うリシュテアを見ているとさっきまで血反吐を吐いていたとは思えない。
けれど彼女に救う病魔は、確実にその命を蝕んでいた。
『マリオン。私、長くないかも知れない』
『え?』
『自分の体だしね。分かるの。もう、ぎりぎりよ。
でも、安心して。この子だけは、産んでみせる。それまで、絶対死なない。
ええ。死んでやるもんですか』
『――絶対死ぬみたいに言わないで。私、お義母様がいなくなったらっ』
『ふふふ。マリオンは甘えんぼね。でも貴女もうお姉さんなのよ? しっかりしないと』
『うん…』
『いい子ね。この子も。貴女が守るのよ?
私の娘というだけで、この子はきっと辛い目に遭ってしまうと思うから。
だからこの子が一人前になるまでは、貴女が守ってあげるの。
お姉さんである貴女が、ね? 約束出来るかしら?』
『うん。約束する。リオは、私が守る』
『そう。じゃあ指切りしよう?』
『何それ?』
『ああ。私の家に古くから伝わる――まじないみたいなものよ?』
『どうするの?』
『こう、小指同士を絡めて、呪文を唱えるの。二人一緒にね』
『呪文? どんな?』
『教えてあげる』
ゆーびきーりげーんまーん。
うーそつーいたーら針千本のーます。
『指切った♪』
『指切った』
じっと自分の小指を見詰めた。
リシュテアの血に触れて、紅く穢れた小さな指を。
『――指切ったのに痛くないよ?』
『これをした人たちは皆そう言うわ♪』
『針千本も飲んだら死んじゃうよ?』
『それは約束を破ったら。破らなければ大丈夫よ』
『…がくがくぶるぶる。私はお義母様に脅迫されている』
『あはははっ。そんな事無いわよ。そんな事しなくても、貴女は約束を守ってくれるもの』
だってマリオンは優しい子だから。
だから、お願い。
リオを。私の娘を。どうか守ってあげて。
それから一週間後。
リオは無事誕生し、リシュテアは死んだ。
***
時は戻って。リオが淫魔として覚醒した直前の出来事である。
マリオン=リビディスタは我が家の門をくぐった。
ヘスペリスとして王都に着任してからおよそ二年。
今も、アネモネ追跡の任務の途中だが――図らずとも久しぶりの帰郷となった。
「帰ってきた」
屋敷の大きな門には見慣れたレリーフが描かれている。
筋骨隆々とした男が右手と左手に剣を携え、その背後に幾本の剣を突き刺さっている――
最強の戦士、剣神アレスの肖像だ。
219 永久の果肉6 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/15(月) 18:29:37 ID:O3sWphaW
それを眺めていると、里帰りした、という気分になってくる。
「っ!? マリオン様!?」
「お勤めご苦労様」
「はっ! 恐縮です!」
武装した見張りの門番二人に労いの言葉を掛けると、敬礼と羨望の眼差しが返ってきた。
歳なら自分よりも三つほど上に見えるが、彼らからすれば自分は有名人だ。
この顔も、名前も、肩書きも、全て知っているだろう。
だからこそ彼らの、まるで女神でも見ているような視線が少し恥ずかしい。
「――本物だ。本物のマリオン様だ!」
「なんというか、こう。気品というかオーラが溢れ出ているようだったなあ」
「俺、下っ端だけど、この仕事やってて良かった、って思う」
「ああ、俺もだ」
背後から聞こえる門番二人の会話を聞いていると背筋が痒くなってきた。
頬が赤らんでいるのが自分でも分かる。
(しっかりしなさい私)
久しぶりの里帰りとは言え、両親は二人とも厳格な人物だ。
へらへらしていたら何を言われるか分かったものではない。気合を入れないと。
だがそれよりも先に、する事があった。
(リオに会わないと)
この世でたった一人の大切な妹。
マリオンがリビディスタを出たのは王都で成果を上げて、両親に一人前と認めて貰う為だ。
そしてその暁には、リオを引き渡してもらい、二人で王都で住むつもりだった。
実際王都でヘスペリスとして活躍し、今では十分な蓄えがある。
リオと二人で生活するだけなら何の問題も無い。
今日は両親にその事を報告しようとも思っていたのだ。
ただ少し心配だったのは、この屋敷に残してきたリオ本人の事だ。
母親のリシュテアが妊娠した直後に彼女は病に掛かった。
しかもこの地で取れる薬草では治癒不可な珍しい病だ。
金に物を言わせて薬を取り寄せる事も出来た。
だが、それでは母体への負担が掛かり過ぎ、結果的にお腹の子供も死んでしまう。
故に特効薬は使えなかった。
そして大した薬も使えなかった彼女の症状は次第に悪化し、体力をすり減らし。
リオを生んでからすぐに他界した。
しかも問題はそれだけではない。
病を患っていた間に出産した事で、娘のリオは先天的な虚弱体質になってしまった。
武芸の家リビディスタに、病弱な妾の子がいる。
魔力感知の結果、リオに魔術師の才能が無いと判明した事が、状況をさらに悪くした。
(正直、私は少し信じられないけど)
リシュテアにはチャーム程度の魔術ならば使えたと言う。
その血を引くリオにもそれくらいの魔力はあると思うのだが。
能力としては戦士である父の血を受け継いでしまったのだろうか。
まあ、それは兎も角。リオは屋敷の中で完全に孤立してしまったである。
生前のリシュテアが懸念していた通りだった。
そしてそんな中に一人置いて王都に行ってしまったのは本当に申し訳ないと思っている。
だがそれも未来の試金石を稼ぐ為に必要な事だった。
それにここにはマリオン自ら声を掛け、雇ったメイドが居る。
リオ専属の世話係パセットだ。
彼女なら自分が居ない間もリオの面倒を見てくれる。
明るく、表裏の無い、とてもいい子だ。庶民の出だが、能力も高い。
きっとリオの友達になってくれる。
パセットがいるから、心置きなくこの家を出る事が出来た。
(リオ、もう少しだから)
リシュテアとの約束。リオを守る事。彼女の姉として。
その約束を、一時も忘れた事は無い。
(お義母様。お義母様との約束、もう少しで果たせそうです)
220 永久の果肉6 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/15(月) 18:31:51 ID:O3sWphaW
「マリオン様!?」
屋敷の離れへと向かう途中、庭園でパセットの姿を見た。
リオの様子を聞こうかと思ったが――どうにも様子がおかしい。
息を切らし、顔は蒼褪めて、あの人懐っこい笑顔が不安と狼狽で歪んでいる。
嫌な予感がした。
あのパセットがこんな表情をしているなんて、ただ事ではない。
「どうしたの?」
悠長に挨拶をしている状況ではないらしい。単刀直入に尋ねた。
嫌な予感は、的中した。
「リオっちが、居なくなったんです!」
(居なくなった? 行方不明って事? 何で?)
「どういう事?」
「昨日の夜までは確かに居たんです! お昼頃に起こしてっ、いつもみたいにふざけて!
でも、気分が悪い、ってリオっちに追い出されて!
でもでもっ、食べないと元気にならないから、夜に、様子見ついでに食事を持って行って!
その時は確かに居たんです! でもっ、でもっ、今日目が覚めて部屋に行ったら!
もぬけの空で! 何で! どうしてっ!?」
(どうして、ってそんなのこっちが聞きたい)
パセットのいう事を聞いていると徐々に苛々が募ってきた。
行方不明? 追い出された? 何だそれは?
「役立たず」
「ひっ! ご、ごめんなさい! マリオン様っ」
「ごめんさないじゃ済まない。何の為に貴女を雇ったと、」
そこまで言って、ふと、パセットがぽろぽろと涙を流している事に気付いた。
そうだ。リオが突然居なくなってショックを受けたのはパセットも同じ。
それもリオが物心付いた時からずっと傍に居たのだ。
パセットとリオの関係は主従というよりも友達のそれに近い。
友達のリオが突然居なくなって、一番悲しい思いをしているのは誰だ。
「ごめんなさい。ちょっと言い過ぎた」
すぐ頭に血が上ってしまうのは自分の悪いところだ。
パセットはずっと自分の代わりにリオの面倒を見てくれた子だ。
感謝はしても、泣かすような事をしてはいけない。
(冷静にならないと…)
「パセット。屋敷の中はもう探した?」
「ぐすっ…ひくっ…それが、お屋敷の中には、どこにも居なくてっ」
「リオの体ならそんな遠くに行けない筈。手分けして探そう」
言ってからある事に気付く。
屋敷の中が静か過ぎるのだ。リビディスタの令嬢が行方不明になったというのに。
そう言えば門番の青年二人も、暢気なものだった。何かおかしい。
「リオが居なくなった事、お父様とお母様には報告した?」
「しました! でも、奥様は『反抗期なのでしょう。放っておきなさい』って!
旦那様は旦那様で『探す必要は無い』の一点張りでっ。おかしいですよっ。
リオっち。体弱いから、家出なんて出来るわけないのに!」
パセットの言葉の意味を考える。
母親は、まあいい。元々リオの事を毛嫌いしていた彼女の事だ。
悩みの種が消えてくれた、程度にしか思っていないのだろう。
だが父親の、この淡白な反応はどういう事だ?
探す必要は無い? ドルキと同じく、放っておけ、という事か?
仮にも自分の娘が行方不明になったのに心配ではないのだろうか?
(……どっちにしろ、冷たい事には変わりない)
「それだけじゃないんです!
旦那様っ、リオっちが居なくなった事、誰にも口外するなってっ。
余計な事はするなってっ!
それじゃまるで『探すな』って言ってるみたいじゃないですか!」
「…何それ」
それでは誰かがリオを保護する可能性すら消えてしまう。
リオが家に戻って来なければ、野垂れ死ぬ可能性すらある。
まあ、あの外見だ。屋敷の者が見つければ保護するだろうが。
221 永久の果肉6 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/15(月) 18:33:55 ID:O3sWphaW
心配な事には変わりない。
『あの人、ちゃんと優しいところもあるもの』
ふと、古い記憶から、尊敬するリシュテアの言葉を掘り起こした。
父は、見た目によらず優しい人間だと。
厳しく、感情を出さない人間だがそれは単に不器用なだけだと。
だがその言葉も、今の状況ではなんの説得力も無かった。
(お義母様。お父様は貴女が思っているよりも酷い人だった)
「パセット。貴女は屋敷の外を探して。
屋敷に残ってる門下生に声を掛けて、一緒に探すの」
「え、でもそれじゃ旦那様の言いつけを破る事に…」
「構わない。責任は私が取る。『マリオン様の命令だ』って言えばいいから」
「わ、分かりました! パセットは命に代えてもリオっちを見つけます!」
「危ない事はしなくていいから。…私は森を探してくる」
「森って、街の外ですか!? どうしてです!?」
「最悪の事態も、考えておかないと」
もし、何かしらの理由でアレエスの街を出てしまったら。
この城壁の向こう側は魔物の巣窟だ。虚弱体質のリオに生き延びる術は無い。
そして屋敷の北側には、森へと続く訓練用の出入り口があるのだ。
そこからならばリオ単身でも外に出る事が出来る。
(まさか…お母様、この事を想定して、結界の性質を…)
アレエスの街を取り囲む結界は外に出るのは自由だが中に入る事は出来ない。
これは表向き、門下生達の為という事になっているが。
自殺願望を持った者を――リオを後押しする為、と解釈する事も出来る。
「それじゃ私は行く。あんまり無理をしないで」
「あ――お気遣いありがとうございます!
マリオン様もどうかお気をつけて!」
「ん」
返事と同時に転移魔術を起動させる。
今は一秒でも時間が惜しい。歩いて移動する暇は無かった。
転移先はここから一番近い、城壁の勝手口。
リオが街を出るなら、そこを使う確立が高い。
「待ってて。リオ」
足元から溢れる転移の光が、マリオンの体を包み込んだ。
***
アレエスの街を守る城壁は巨大だ。
周囲の森には凶悪な魔物達が潜んでおり、それらから街を守る為には当然の事だ。
城壁は、高く、分厚い。
見張り台は当然として、ある程度の居住空間すらあった。
しかし大きくは無い。二、三人が談笑したり、本を読むくらいのスペースのものだ。
大抵の場合、此処には結界術士と呼ばれる魔術師が常駐している。
彼らは街を守る結界に干渉出来る者達だ。
森へ訓練に出かけた戦士達を迎え入れる為、結界を解除する事が仕事である。
また、有事の際には結界の強度を上昇させ、敵の侵入を防ぐ役割も担っていた。
しかし基本的に彼ら彼女達は暇人である。
仕事量が圧倒的に少ないからだ。
だからする事と言えば同じ結界術士同士で愚痴を零し合うか、勤勉に励むくらいだ。
だがこの日は違った。
「リオ様の姿を見かけませんでしたか?」
居住空間にて下っ端魔術師の前に現れたのは美しい女だ。
緩やかにウェーブのかかった銀髪。
しなやかな体躯を包むのは蒼の法衣だ。肩の部分には紋章が張られいる。
杖と、それに灯る8つの星。これは魔術師としての位を表すエンブレムだ。
222 永久の果肉6 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/15(月) 18:35:27 ID:O3sWphaW
見習いなら杖のみ。見習いを卒業でその杖に光が一つ灯る。
そしてその後も、魔物を退治したり、称号持ちの人物の推薦にて光は一つずつ増えていく。
光の数は最大で十二。それ以上は固有の称号を得られる事になる。
ドルキの『メディア』や、グリーズの『アレス』がそれに当たる。
と言えばリビディスタの創設者であるこの二人がどれだけ強いか想像も容易い筈だ。
そして星無しが当たり前の結界魔術師達にとって、目の前の女魔術師も相当な実力だった。
彼女の名前はクロト=ラプキンズ
ドルキも一目置いている、優秀な魔術師だ。今年で二十歳を迎えた。
自分に厳しく、他人に優しくが彼女のスタンス。
それに加え、歳の割には幼い顔立ちや、ぱっちりとした瞳。
可愛らしさと可憐さを併せ持ったその容姿に惹かれる者も多い。
おっとりとして純情。同性にも異性にも人気のある人格者った。
そんな彼女がこのような、出来損ない達の吹き溜まりに来た事には勿論理由がある。
「リオ様ですか? いえ、我々は見ていません」
「そうですか……」
(やっぱり、そう簡単には見つからない…か…)
クロトはリビディスタの長であるグリーズからある命を受けていた。
行方不明になった娘を探して欲しい、と。
ただしこれには条件があった。
一つ。彼女が居なくなった事を出来るだけ口外しない事。
二つ。発見した場合は速やかに保護する事。
三つ。保護した場合。屋敷には連れ戻さず所定の場所へと護送する事。
以上である。尚、所定の場所と言うのは山を一つ越えた隣街だ。
そしてこの命令は他にも何人かの優秀な人員に与えているらしい。
実に奇妙な話だった。
リビディスタの門下生全員で事に当たればすぐにでも見つかる筈なのに、そうしない。
条件も、隠密行動を前提としたものばかり。
屋敷にいる誰かにリオの捜索を勘付かれたくない――そんな風に思える。
勿論理由を聞いた。返答は得られなかったが、恐らく込み入った事情なのだろう。
ドルキとリオの関係はリビディスタに居るものなら誰でも知っている。
それに加えてグリーズとリオの近親相姦疑惑。
恐らく首を突っ込んではいけない話なのだろう。
(近親相姦なんて…只の噂だと思うんだけど…)
実のところ、クロトはグリーズに恋愛感情を抱いていた。
彼の強さに惚れこんだのもある。が、彼が時折見せる優しさに心を打たれたのだ。
訓練を終えた後、極稀に労いの品が門下生宛てに届けられている事がある。
それがグリーズからの贈り物だという事に、クロトは気付いていた。
ポーカーフェイスの下に不器用な優しさが隠れているのだ、と。
そのグリーズからの直々の命。なんとしても果たさなければならない。
「そのリオ様が、どうかされたのですか?」
「…いえ。なんでもありません」
愛想笑いで結界術士達を誤魔化す。
ふわふわとした優しい笑みに結界術士達がだらしなく頬を緩める。
しかしクロト本人は心中は穏やかでなかった。
探査魔術を駆使して足取りを何とか追ってきたが、リオはどうやら街の中にはいない。
(森の中に入った可能性が高い…でも、そうなると…)
生存している確率も低いだろう。病弱の少女が一人、生きていける場所ではない。
急がなければならない。いっその事、この者達にも捜索を手伝わせようか。
グリーズを裏切る事になるが、娘が死ぬよりかはいいだろう。
クロトは訝しげな表情を浮かべる結界術士達を見渡し、
「…あの、実は貴方達に、」
どん。大きな音が外から響いた。
「…っ!? 何だ!?」
結界術士達が血相を変える。
どうやら結界になんらかの異常があるようだ。さっきの音と何か関係があるのだろうか。
「結界術士っ! 結界を解けっ! 早く!」
223 永久の果肉6 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/15(月) 18:37:12 ID:O3sWphaW
階段の上から見張り台の怒声が響いた。
「女の子が魔物に追われてる!」
考えるよりも先に体が動いていた。
「ごめんなさい!」
二人の結界術士を押し退け、城壁の外へと通じる通用門を開く。
視界が開け、眼前に乱立する木々が現れる。
門から三歩ほど離れた位置に薄い光の膜があり、それがアレエスを守る結界である。
結界の外側には騎士甲冑に身を包んだ一人の中年男性が仰向けに倒れていた。
外傷は無い。恐らく結界に向けて投げつけられてしまったのだろう。気絶しているだけだ。
そして――
「誰かぁ! 誰か助けて下さい!」
森の中からこちらへと駆けてくるのは一人の少女。
遠目からでも分かる鮮やかな桃色の髪。そして赤と蒼のオッドアイ。
見違える筈も無い。探し人のリオだ。
クロトは駆け出した。加速の魔術を使い一息で彼女の元へと踏み込む。
「…!? 貴女はっ」
「お話は後にしましょう?」
ゴシックロリータの衣装を身に纏った小さな体を抱きかかえ、結界を越える。
術士達がきちんと仕事をしたらしく、すんなりと城壁の中に入る事が出来た。
「暫くここに居て下さいね。外に居る騎士の方を連れてきますから」
「は、はいっ、気をつけて下さいっ」
(怖い目に遭っている筈なのに、人を気遣う事が出来るんですね)
流石、グリーズの娘だと思った。
だが悠長にもしていられない。魔物はそこまで迫っている。近くに気配がするからだ。
まるですぐ傍にいるように。
クロトは再び門を開け、外に飛び出す。
(…あ…れ…?)
そして違和感に気付いた。魔物の姿が見当たらないのだ。気配は近くにあるというのに。
まあいい。取り敢えずは騎士を結界内に運び込めればいい。
結界を越えれば魔物にはどちらにしろ手は出せないのだから。
クロトは男を担ぎ上げようとし――あまりの重さにすぐに諦めた。
大人一人の重量に加えて騎士の甲冑だ、女の細腕では到底持ち上げられない。
引きずって運ぼうかとも思ったがそれも無理だった。
「見張り番の方! この方を運んでいただけませんか!?」
「あっ――は、はいっ、ただ今参ります!」
見張り台の男に声を掛けるとすぐに彼は応じてくれた。
これで、取り敢えずは当面の問題はクリア、か。
警戒はしながらも男の到着を待つ。
魔物の気配は未だに近くにあるが、攻めあぐねているか襲い掛かってはこない。
臆病な性格なのだろうか。
(……でも、この人を倒している)
仰向けになった男の甲冑は強烈な打撃を受けたように腹部がへこんでいる。
パワー型のモンスターに攻撃されて、吹き飛ばされたのだろう。
ミノタウロスか。サイクロプスか。その辺りだろうか。
そこでふと気付いた。
「魔物の姿を、誰も見てない?」
見張り番の男は言った、女の子が魔物に追われている、と。
襲われている、ではなく、追われている、だ。
そうだ。誰でも、必死の形相で女の子が走っていれば魔物に追われていると思い込む。
この森ならなお更。
クロトは探索魔術を起動させた。
地面に青白い魔術陣が浮かび上がると、それを起点に魔力の波紋が広がっていく。
これは周囲の魔物や人間を発見する為の魔術。
自分を中心に、魔物なら赤で、人間なら青の光点として脳裏に描かれるのだ。
224 永久の果肉6 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/15(月) 18:38:59 ID:O3sWphaW
(魔物の姿を誰も見てないらなら、森の中から騎士の人を投げつけた事になる)
「――あれ…?」
ところが雑木林の向こうに魔物の反応を示す赤い光点は無い。
もっと奥に行けば反応はあるだろう。
防御もそうだが探索魔術はクロトの十八番だ。その効果範囲は半径三キロにも及ぶ。
魔力の波紋はゆっくりと森の中へと広がっていき、
そこでふと気付いた。
結界の内側に、赤い光点が一つある事に。
「えっ!? えぇ!? 嘘っ」
探索魔術を解除して自分が今し方出て来た門を見据える。
魔物が、侵入していた? いつのまに?
(そんなぁ、ありえないです。
さっき私が飛び出したタイミングで、魔物が結界内に入る事なんて出来ない)
そこまで考えて、ふと気付いた。
さっき自分が中に招き入れたのは『リオにしか見えない』少女一人だという事に。
「…まさか」
嫌な予感が背中を走った。ひょっとしたら自分はとんでもないミスを犯したのではないか。
クロトは騎士を放置し、再び門をくぐった。
重い、鋼のドアを手前に引き、空ける。
「っ!? これって!?」
城壁の内側に設けられた居住スペース。
その五メートル四方程度の空間内は、黒い霧のようなものが充満していた。
「おかえりなさい。魔術師のお姉さん」
笑顔で迎えたのは黒いゴスロリ服を着たリオだ。
そして彼女の傍らには結界術士が二人、それに見張り台の男が一人倒れ伏している。
間違いない。魔物の気配はこの少女、リオから放たれていた。
それを認めた瞬間。意識が研ぎ澄まされる。
普段はおっとりとしたクロトだが、これでも幾度か死線を潜り抜けた一流の魔術師だ。
部屋に充満している黒いガスは毒性のもの、と推測し、即座に防御魔術を展開する。
「ふふふ。凄いなぁ。一瞬で的確な判断をしてる。八つ星ともなると伊達じゃないんですね」
「リオ様、これは…一体――いえ、貴女は本当にリオ様なんですか?」
探索魔術では間違いなく魔物を示す赤い光点がそこにあった。
この状況下では、疑いようが無い。
「? ああ。魔物さんがリオ=リビディスタに化けてると思っているですね。
でもそれは外れ。私は、リオ=リビディスタ本人。
それよりも私はお姉さんの事が聞きたいな。私の事、探している様子だったし」
正直に話すべきか少し悩んだ。目の前の少女は自分がリオ本人だと主張している。
だがこの状況でそれを信じるべきではない。
(でも、もし本当に本人なら…事情を知ってもらった方がいいんじゃ?)
そしてもしも偽者なら――その時は倒してしまえばいいだけの話だ。
「良かった♪ お姉さん話す気になってくれたみたい♪」
(…え? あれ? 今、私顔に出てた?)
思考を先読みされている気がした。
「私はクロト=ラプキンズ。ドルキ様の門下生です。
グリーズ様より特命を受けて、リオ様を保護しに来ました」
「――え?」
少女は目を見開き、信じられない、と言った表情を浮かべた。
その反応に、むしろこちらが困惑してしまう。
自分がした事を分かっているなら、親が助けを寄越す事を想像出来る筈だ。
だがリオは、まるで助けられる事を想定していなかったような様子である。
「助ける? 父様が? 私を?」
「そうですよ? 私の他にも何名が腕を立つ者を選んでいたようです。全員で十名程でした。
大勢で探した方が効率が良いと思いますけど…きっと何か理由があるのでしょうね」
「――他の人に見つからないように、とか?」
225 永久の果肉6 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/15(月) 18:40:47 ID:O3sWphaW
「え、ええ。この事は口外しないようにと指示を受けましたから。
内密に事を運ぶ理由があったのだと思います」
「そっか――やっぱりそうなんだ…」
リオは肩を落とし、俯いている。
安心しているのか、それとも落胆しているのか表情が読めない。
だが精神的に不安定になっているのは確かな筈だ。
クロトは彼女を励ますように言葉を掛ける。
「リオ様の身に何があったのか私は知りません。
ドルキ様との間柄も重々承知しています。
ですが――ですけど…今一度グリーズ様とお話をしてみればいかかですか?」
余計なお世話なのかもしれないが、クロトはリオを連れて帰る気だった。
父と娘がこんな形で離れ離れになるのはあんまりだと思ったからである。
「ほんとに、何も知らない」
「え?」
リオが顔を上げる。
恐ろしい程、明るい顔をしていた。
笑顔の裏側に狂気が垣間見えた気がして、背筋に悪寒が走る。
「だって今帰ったら、父様と義母様に殺されちゃうから♪」
「…そんな…何を仰っているのですかっ」
「信じられない? でもねクロトさん。
私は、父様と義母様が二人で私を殺そう、っていう話をしているのを聞いたの。
しかも友達のパセットを利用してね? だから屋敷を出たんだよ?」
「そんな事、信じられません!」
ドルキに限っては、まあ百歩譲ってありえるとしよう。
だがグリーズに関しては娘殺しの疑いなど、認められる筈もない。
「よりにもよってあのグリーズ様が、リオ様を…! きっと何かの間違いです!」
「? クロトさん、やけに父様の肩を持つね? どうして?」
「そ、それは…っ」
お慕いしているから、そう正直に話せばどれだけ楽か。
だがグリーズは妻子持ちで、リビディスタ家の長だ。
この恋心が絶対に叶わない事を知っている。
そしてそれを他人に打ち明ける事も、クロトには出来なかった。
「あの人は、本当は優しい方なんです! 少し不器用な、」
「あははははははははははは!!!」
クロトの言い訳は、リオの狂った哄笑に両断された。
リオは、可笑しくて可笑しくて堪らない、と言った様子で腹を抱えて笑う。
それが不気味であると同時に、腹が立つ。
グリーズへの想いを、侮辱された気がしたのだ。
「一体何がおかしいんですかっ」
「あはははっ! ごめ、ごめんなさいっ! ふふふっ…! あはははっ!
そっかっ、そっかぁっ。そういう事かぁっ! ふふふっ。成る程ねぇ。
それなら父様を擁護したくもなるよね?」
「…何を、言って、」
「だってクロトさん、好きなんでしょ? 父様の事が?」
図星を言い当てられて口が『あ』の形で固まる。
(ど、どうして!? 私、そんなに分かり易いの!?)
「クロトさん。幸せだね。才能があって。美人で。性格もいい。人気もあるし。
でも一番幸せな事は『好きな人の汚い所を見ていない』事だと思う」
「ど、どういう意味ですかっ」
「一つ、いい事を教えてあげるね?
屋敷の噂、知っているよね? 私が父様とエッチしている、っていう」
「え、エッ……だ、駄目ですリオ様! 仮にもリビディスタの令嬢ともあろうお方が!
そんな卑猥な言葉を使っては駄目ですぅ!」
「…うわ…クロトさん…純情……皆に人気があるのもしょうがないね。
ふふふ♪ 妬ましいな♪ 羨ましいな♪ その人気、私にも分けてくれればいいのに♪」
226 永久の果肉6 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/15(月) 18:42:06 ID:O3sWphaW
「ちゃ、茶化さないで下さい!」
「割と本気なんだけど……まあいっか♪
そう、それでね。さっきの話の続き。あの噂、ほんとだから」
あっけらかんと衝撃の事実を告白され、今度こそ言葉を失った。
ふらふらと後ずさり、鼠色の壁面に背中を押付ける。
「…そんな……ありえません…」
実の娘を強姦する? そんな馬鹿な事があってたまるか。
あの人に限って、そんな愚かな事をする筈がない。
「クロトさんってば乙女なんだね♪ 頭の中、綺麗な父様ばっかり。
本当の父様の事、何も知らないのにね」
くすり、と目の前の少女が笑った。
人の闇を、穢れた部分を知ってしまった者、特有の笑みだ。
甘い蜜の味を覚え、自らの欲望を、他人の不幸を求める者の笑みだ。
これが、若干十二歳の少女が浮かべる顔か? これでは堕落した大人と変わらない。
「ねえ? クロトさん? ベッドの上の父様は、凄いんだよ?」
「っ! な、なんですか、いきなりっ」
手を後ろ手に組んで、少女はゆっくりと近付いてくる。
暗い、濁った微笑を浮かべたまま。
「剣の訓練をする時も厳しいけど…ベッドの上じゃね、父様は獣なの」
「こ、来ないで下さい!」
「ううん。きっと夜の父様がほんとの父様。
剣を持つ時は、自分を抑えているだけ。
一度でも欲望を開放すれば、あの人は悪魔になる。
嫌がる私を無理矢理犯して、」
「い、嫌ッ! 聞きたくない!」
「いう事を聞かなかったら叩かれるんだよ?
ふふふ。痛かったなぁ…おかげで私、どんどん体がエッチになっちゃった」
「そっ、そんなの嘘に決まってます!」
「それなのに義母様と結託して私を殺そうとするんだもの。
ふふふ。ほんとおかしい。そんなあの人に優しさなんてあるわけない」
ばじり。リオが伸ばした手が、クロトの防御魔術に弾かれた。
「痛っ…!」
火傷した時のように、慌ててリオが手を引っ込める。
クロトは防御と探索に秀でた魔術師だ。
彼女の使う防御魔術は効果が強く、巨人族の鉄拳すらも跳ね返す。
そうだ。大丈夫だ。彼女の言葉も、きっとこちらの動揺を誘う虚言だ。騙されるな。
そして防御魔術がある以上、目の前の少女に自分が倒される心配はない。
少し、冷静になってきた。
(結局、この女の子は一体何者? 何の目的でアレエスに侵入したの?)
「仮に、もし仮に貴女の言う事が本当だとします」
赤く腫れた手にふぅふぅと息を吹きかけて、そう言ってるのにぃ、と少女は呟いた。
「もしそうだとして。何の為にこの街に潜入したのですか?」
「……私はね。森の中である魔物さんに命を救われたの。
私はその魔物さんに恩返しがしたいだけ。そう、例えば――
この街を、アドニスの花で埋め尽くしたり、とかね?」
少女の瞳が、見開かれる。
瞳孔が猫目のように細まり、オッドアイの瞳が両方とも赤く染まった。
「ねえクロトさん?『リオのお願い。防御魔術を解いて』♪」
甘ったるい、猫撫で声が耳朶に響く。
人外の瞳に意識が吸い取られるような感覚した。
(これは…チャームの、魔術…っ)
完全なる不意打ちに、精神防御をする余裕が無かった。
物理障壁では防御不能の精神攻撃に、抵抗の意思が萎えていく。
彼女の言葉に、無条件で従いたくなってくる。
――気が付けば、防御魔術を解いていた。
「ありがとうクロトさん♪ 私、クロトさんの事大好き♪」
227 永久の果肉6 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/15(月) 18:43:41 ID:O3sWphaW
「……っ!?」
抱き付かれ、唇を奪われた。
(私の、ファーストキス…、なのにっ…!)
それも唇を触れ合わせる、そんな生易しいものじゃない。
舌を差し入れ、涎を流し込まれ、ぐちゅぐちゅと攪拌される。
「ふは…ちゅっ。ちゅぅっ。クロト、さぁんっ♪ ちゅるるっ♪」
「――っ!? んんっー!?」
鼻先をくすぐる少女の吐息。唾液が混ざる卑猥な音。そして粘膜同士が擦れる感触。
そのどれもがとてつもなく甘い。特に少女の唾液。まるで蜂蜜のようだった。
官能的、背徳的な行為に心臓が早鐘を打つ。
だがその鼓動はどこか心地良く、まるで夢見心地の気分だ。
(力が…入らない…)
精気を吸われているのか。
濃厚なキスに心は昂ぶるのに、体に力が入らない。
「ちゅぅぅぅぅぅ♪ ――ぷはぁ♪ あー美味しかった♪」
最後に混ぜ合わさった二人分の唾液を啜り取られ、少女から解放される。
精気を吸って満足したのか桃髪の少女の肌はツヤツヤだ。
「これはもう必要ないかな♪」
部屋を満たす黒い霧が少女へと収束されていく。
と同時に渦巻き、彼女の体を包み込んだ。
黒い霧はゴシックロリータの衣服を卑猥に引き裂き、
黒いパンプスにドクロのアクセサリーを追加し、
彼女の桃色の髪先から、暗い紫色の髪を生やす。
さらに頭から猫耳を生やして、
ばさり。蝙蝠の翼が少女の背中から生え、はためいた。
「変身完了♪ どうクロトさん? この格好♪」
(…なんて…いやらしい格好…)
剥き出しの肩や、深いスリットからちらりと覗く内股。
下着を着けていないのか、すこし屈めば未成熟な割れ目が見えてしまいそうだ。
「ふふふ。ね? いやらしいでしょ?
リオはねぇ。森の中でアネモネさんとエッチして、魔物になっちゃったの。
どうもご先祖様が淫魔だったらしくて、先祖帰りしちゃった♪」
(そんな…事が…)
「あるみたい♪ だからぁ、リオは本物のリオだけどぉ、淫魔だから♪
エッチな事して精気を吸うのが生き甲斐なの♪
しかもぉ――んっ…」
はぁ…はぁ…と淫魔の少女は色っぽく息を荒げる。
もどかしげに太股を擦り合わせ、辺りに淫魔のフェロモンを撒き散らした。
少女の甘い体臭に、脳髄が痺れてくる。
「はぁ…♪ 私の子宮には、ん――はぁ…っ、アドニスの種が、植え付けられてて、
はぁっ、はあっ――あはっ♪ 成長してるっ♪ 子宮の中で、びくびくしてるよお♪
さっき、外のおじさんと、その仲間の人とも、沢山エッチしたから、育ってるんだぁ…♪」
左右にばっくりと割れたスカートを摘み、引き上げる。
毛も生えていないツルツルの性器が晒された。
だがそこは白っぽい愛液を流し、しとどに濡れそぼっている。
陰唇の内側が丸見えになるまで解れ、サーモンピンクの肉ビラがひくひくと蠢動していた。
普段ならそんなグロテスクでいやらしい同性の性器など、目を背けるだけだ。
だが淫魔に魅了された精神は、少女のドロドロの性器に見とれてしまう。
リオはそんなクロトの視線が気に入ったのかうっとりと顔を緩ませて、
「――あっ!? しきゅーっ、びくびくするよぉっ! アドニスが、育ってっ!
ああぁ! 芽に、なってるよぉ! にゃっ! あっ! あっ! 出てくる!
出てきちゃうっ! リオのドロドロおマンコからっ、アドニスの花、咲いちゃうっ!
咲くっ、あっ!? にゃっ! だめっ! イくっ、イって!
にゃはぁっ!? にゃっ、あ! あぁっ! にゃっ、んにゃぁぁぁぁぁぁああぁっ!!」
ずるずるずるずるっ!
少女がスカートを摘み上げたままガクガクと体を痙攣させた。
228 永久の果肉6 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/15(月) 18:45:13 ID:O3sWphaW
イってしまったのだろう。顔をだらしなく弛緩させ、舌を垂らし、涎を零している。
そしてその少女の股間からは、肉の花が咲いた。
くちゃぁ、と音を立てて四つの花弁が上下左右に開く。
花弁の内側は陰唇のように粘液に濡れ、肉色の粘膜をてらてらと卑猥に輝かせていた。
そのあまりにも淫靡な光景にクロトは生唾を飲み込む。
「あはぁ♪ リオのおマンコから、お花咲いちゃったぁ♪」
淫魔の少女は絶頂の余韻を噛み締めているようだった。
「にゃぁん♪ これ、気持ちいい♪ 膣の内側が、ごりごりされてるぅ♪
お腹の内側からおチンポに犯されてるみたい♪」
(いやぁ…そんないやらしい言葉、使わないで下さいぃ…)
ドキドキ、してしまうから。
いつもは仲間達の猥談についていけず、一人蚊帳の外になるというのに。
少女の淫魔特有のフェロモン。アドニスの花から放たれる催淫香。
この二重の匂いに心がかき乱されてしまう。
「ふふふ。クロトさん? 我慢しないで? 自分に素直になろ?
エッチな気分になって、どうしようもないんでしょ?
リオはね、心が読めるから。そういうの分かっちゃうの」
成る程。会話をしていると考えが読まれていた気がしたのはそういう事か。
だが、だとしたら尚更この少女には歯が立たない。戦いようが、無い。
「そうそう。別にリオもクロトさんと戦う気なんて無いから。
リオはねぇ。クロトさんに気持ちよくなって欲しいの♪」
「……ぁっ」
ゆっくりと、壊れ物でも扱うように押し倒される。
蒼の法衣をシーツ代わりに石畳の上に敷き、そこにゆっくりと組み伏せられる。
抵抗する気力は無い。
只、何をされるのかは薄々感づいていたので、恥ずかしさに顔を背けるくらいは出来た。
「クロトさん可愛い♪ ネーアさんの気持ち、分かった気がする♪」
ネーアという人物が一体誰なのかを想像する前に、キスの嵐が降ってきた。
ちゅっ、ちゅっ、と頬左の項に、右の頬に、或いは唇に、時にはおでこに。
更にキスをされながら、服も脱がされる。
胸元の留め金を外され、法衣が左右に開く。
その下から現れたのはブラウスと、脛まで伸びるスカート。
淫魔はブラウスのボタンを手際良く外し、スカートの横側にある留め金も外す。
Eカップのブラとリボンの付いた白いショーツが曝け出された。
「いや…見ないで、下さい…」
下着姿を他人に見られている。そう思うと羞恥心で頭が茹で上がった。
いやいやと首を振るが自分では何をしているか理解していない。
晒された半裸の体は肉付きが良く、女性特有の丸みを帯びたラインを持っている。
胸も尻も成熟し『くびれ』もある。清純なイメージとは裏腹に艶かしい体だった。
「うわ…♪ クロトさん着痩せするタイプだったんだね♪
エッチな体してる♪ きっと父様も気に入ると思うよ♪」
(……え? グリーズ、様が?)
少し大きめの胸などはどちらかと言えば邪魔だった。
肩は凝るし、同性からはからかわれるし、男達からは下品な目で見られる。
青の法衣もこの体を隠す為に着ているようなものだ。
だが、愛しのグリーズはそんな体の方が喜ぶと言う。
「うん♪ でもね? クロトさんはもっと綺麗になれるよ?
そしたら父様、きっとクロトさんにメロメロになっちゃうね♪」
それは悪魔の囁きだった。
人間の弱みに付け込み、堕落させる。悪魔達の十八番。
普段ならそんな甘い言葉に騙される事はないだろう。
だが、
「ねぇ? クロトさん? 父様と一緒になりたいでしょ?
繋がりたいんでしょ? いいよ、リオがその願いを叶えてあげても?」
「あ、ああ…」
229 永久の果肉6 ◆VBguGDzqNI sage 2010/03/15(月) 18:47:17 ID:O3sWphaW
耳元で囁く淫魔の声が、心に染み渡ってくる。
抗い難い、甘ったるい悪魔の魔力が精神を冒す。
「でもその代わり、リオのお願いも聞いて欲しいの。
ね? どうする? 私のお願い、聞いてくれる?
聞いてくれたら、クロトさんの願いも叶えてあげる。
父様とずっとずっーと一緒に居させてあげる」
淫魔のチャームに毒された心では、誘惑を振り切る事が出来なかった。
「……私は…グリーズ様と…一緒に、なりたい…」
意思の光が消えた瞳に、邪悪に笑う少女が映る。
***
以上で六話終了です。
あ、そうだ忘れてました。
前回の投稿分、冒頭では第七話になってましたが第五話の間違いです。
プロット段階では七話だったのを、そのまま使ってしまったらしいです。
なんつーうっかりさん。細かいミスがほんと直らない。
ドウスレバインダ-。まあ性格なんでしょうけれどねぇ。
そして前回の感想を頂いた住人の方にも感謝感激雨あられです。
淫魔状態のリオは自分でもお気に入りです。
頭の中で常に誘惑してきやがる困ったちゃんですよ。
ちなみにシュトリの設定は四年間暖めてきたと言うよりただ単に使い回――ゲフンゲフン!
さて次回はリオとクロトの本格エッチです。
ここに来て新キャラかよ。みたいな?
次回以降もちらちら出番があります。エロ的な意味で。
おっとり純情娘が種子を植え付けられてエロエロ展開だ!
乱文失礼。今回はこの辺で失礼します。
それではまた。
―――――――――――――――――――――――――――――――――ヨウジョバンザーイ。
(償いの巫女 結絵編)
185 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/12(金) 19:08:11 ID:ILdNICMI
一昨日から長々とこの場をお借りしましたが、今夜で最後です。
今日の属性は、MC・浣腸(スカ注意)・出産になります。
苦手な方はご注意ください。
ではよろしくお願いいたします。
186 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/12(金) 19:09:14 ID:ILdNICMI
「っくぅぅ・・・くるしいよぉ また出ない・・・」
結絵は便座に座ったまま脂汗をかく。
年頃の女の子にありがちな事だが、結絵もスタイルを気にするため食が細い。
当然そうなると便秘になりがちなのだが、結絵の場合はもう1週間以上も便が出ていなかった。
今回こそは!と期待してトイレに入ったものの、またしてもそれが出てくる気配はない。
「だめかぁ・・・」
結局、結絵はそれ以上頑張ることを諦めてトイレを出た。
「結絵さん?顔色が優れないようですけれど、どこか体調が優れないのですか?」
美樹は結絵の顔を覗きこみ、心配そうに言った。
「えっ・・・ううん、大丈夫だよ!」
「そうですか・・・」
結絵はとっさに強がって見せたが、肌の艶はなくなり、いつもの元気も影を潜めているのを見れば、彼女が本調子でないことは容易に見てとれる。
(美樹ちゃんに隠し事はしたくないな・・・)
そう思い直した結絵は、思い切ってここ最近の悩みを美樹に打ち明ける。
「え!?1週間以上もですか?」
「し~っ!!美樹ちゃん声が大きいよ!!」
「あ、すみません。 でも1週間以上はさすがに普通ではないですね。 美容にもよくありませんよ。
それに便秘はこじらすと最終的には大腸ガンの原因にもなったりするって言いますし・・・」
「そうだよねぇ・・・ガンは怖いなぁ・・」
二人の間に沈黙が流れる。
「そう言えば、便秘に良く効くお薬があるとお母さまから聞いたことがあります。あした結絵さんに持ってきてあげますね!」
翌日
美樹は小さな紙袋を結絵に手渡した。
「お薬と言ってもこれはお浣腸なんですが・・・、効き目は優しいって言っていました。良かったら使ってみて下さい」
「うん、ありがと!」
結絵は自分の部屋に帰り、今しがた美樹に手渡された紙袋を開ける。
中から出てきたのはいわゆるイチジク型の浣腸だった。
正直、結絵は浣腸にまで手を出すのをためらって敬遠していたのだが、親友の美樹がわざわざ用意してくれたものを無駄にするのは気が引ける。
それに結絵自身、便秘による体調不良を我慢するのが限界に近かったことが後押しした。
それらの一つ一つはパッケージに入っておらず、どうやら一般に流通している物とは少し違うようだ。
結絵はそのうちのひとつを手に取ると、ぬるま湯で浣腸液を温めてからトイレに入る。
「うわぁ・・・緊張する」
初めての経験に不慣れな様子の結絵だが、気持ちの悪い感覚を我慢してどうにか肛門に挿入することに成功した。
―――つむっ・・・
「あっ・・・」
馴れない感触に結絵は思わず声を上げた。
―――ちゅうぅぅうぅ じゅりゅ・・・・
結絵はそのまま浣腸液を全て腸内に出すと、ゆっくり浣腸器を引き抜いた。
それから5分余り、結絵に久しぶりに訪れた便意は最高潮に達した。
結絵は括約筋の力を徐々に抜くと肛門からは久方ぶりとなる便が次々に出てくる。
「はぁぁぁ・・・」
結絵は一週間以上ぶりの排泄にほっと胸を撫で下ろした。
体に痞えているものが無くなり、結絵の体は文字通り軽くなった。
「明日、美樹ちゃんにはお礼を言わなくちゃ」
結絵は自分を心配してくれた美樹に感謝するとともに、やっぱり持つべきものは親友だなと感じていた。
しかし、結絵は気づいていなかった。
先程注入した浣腸液の中には小さい透明な卵の様なものが無数に含まれていたことを。
そして、注入された卵のほとんどが排泄されずに腸の襞の中に留まっていることを。
187 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/12(金) 19:10:40 ID:ILdNICMI
―――翌日
「美樹ちゃん、ありがとう助かったよ! おかげで絶好調だよ」
「ふふ、それは良かったです。また何かありましたら言って下さいね」
「うん!ありがと、美樹ちゃん」
太陽のように明るく微笑む結絵。
しかし結絵は、美樹の笑顔の下にどす黒く渦巻く本心に気付くことが出来なかった。
「う~ん、また使おうかな・・・」
結絵はまた3日ほどお通じがなかった。
基本的に食生活は変わっていないので、一度排泄した所でまた再び便秘になることは自明の理だ。
きっとこれ以上体に溜め込んでは毒になるに違いない。
結絵はそう思ってまた美樹にもらった浣腸を使う事に決めた。
彼女は前回よりスムーズな手つきで浣腸液を腸内に注ぎ込むと、訪れる便意をじっと我慢する。
「くはぁぁぁ・・・・」
10分後、我慢に我慢を重ねた便意を一気に解放して黄金色の塊を一気に放出するカタルシスは病みつきになりそうだった。
―――2週間後の夜
美樹にもらった浣腸は3日前に使い切ってしまった。
定期的に排泄をしたので、そのままお通じのサイクルが正常に向かうことを期待したのだが、やはり自然な排便と強制的な排便では違うらしく、
また3日前を最後にぱったりと止まってしまっていた。
(明日あたりまた美樹ちゃんにお浣腸もらおうかな・・・)
結絵はベッドの中でそんな事を思っていた。
188 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/12(金) 19:12:51 ID:ILdNICMI
明くる日、美樹の部屋に遊びに来ていた結絵は、美樹にまた浣腸用意してもらうようお願いする。
「ええ、構わないですよ。前回少し余分に貰って来たので帰る時にお渡しします」
「えへへ、美樹ちゃん、ありがと!」
結絵はそう言って出された紅茶に口をつける。
その瞬間、
ぷちっ・・ぷちぷちっ・・・
何の予告も無しに結絵のお腹の中が突如熱をもったように熱くなる。
「ああぁっ!! いやぁぁぁっ・・・な、何なの・・・?」
それは、結絵の腸内に留まっていた卵が一斉に孵化を開始した瞬間だった。
孵化をした小さな線虫のような生物たちは、ビチビチと腸液の海を跳ねながら手近な腸壁に頭を潜り込ませる。
「ひぃぃっ うう・・・」
体の中心を熱く灼かれ、結絵はほとんど体を動かすことが出来なかった。
「あら?ついに孵りましたか。ふふっ、結絵さん。腸内で卵が一斉に孵化する感覚はいかがです?
結絵さんのお腹の中の蟲達は、今まさに頭を潜り込ませて結絵さんと同化しようと頑張ってるんですよ」
身動きが取れない程、もがき苦しんでいる親友を前に美樹は淡々と嬉しそうに喋る。
「そういえば結絵さん、またお腹の中に不要なモノを溜めこんでるんですよね?
家に帰ってからと言わず、今ここで出してしまったらいかがですか?」
美樹はそう言って立ち上がると、部屋の奥の引き出しから巨大なシリンダーとあの透明な卵がたくさん入った透明な粘液を持って来た。
「やめ・・てぇ・・・」
結絵は拒絶の意思を表すが、美樹は結絵が体を思うように動かせないのをいい事に、彼女のスカートを捲り、下着を降ろす。
そして結絵の体をうつ伏せにして尻を突き上げた格好を取らすと、美樹はシリンダーの中になみなみと粘液を充填する。
「さぁ、力を抜いてくださいね・・・」
―――つぷっ・・・
美樹はそう言うと、結絵のこじんまりとして可愛い菊門にシリンダーの先を挿入する。
「いやぁぁっ!!」
結絵は力を振り絞って液体が流れ込むのを阻止しようと尻を振るが、
「結絵さん、あんまり動いてしまっては腸壁を傷つけて取り返しのつかない事になりますよ」
優しく脅迫する美樹の言葉に怯え、結絵は抵抗することをやめた。
美樹がシリンダーの後端を押すたびに、ひんやりとした粘液が結絵の腸内に流れ込む。
結絵はその地獄の責め苦を甘んじて受けるほかなかった。
やがて中身を全て注ぎ込んだ美樹は、結絵の肛門からシリンダーを引き抜く。
その時ぷしゃっ、と力の入らない結絵の肛門からは注入した粘液が溢れ出てしまった。
「あらあら、お尻に力が入らないんですか? でしたらこれを貸して差し上げます」
そう言って美樹はアナルプラグを取り出して結絵の肛門にぎゅっと挿入する。
「うっ・・く いやぁぁ!!」
異物を肛門に詰められ結絵は思わず声を上げる。
そして美樹は結絵の体をひっくり返し、仰向けにしておしめを取り換えるようなポーズを取らせると、
大量に粘液を注入され、膨らんだ結絵の下腹部を愛おしそうに撫で、何物も踏み入った事のない結絵の膣口に舌を挿しこむ。
ぺろっ・・・ちゅっ にゅっ にゅるっ・・・
「いやぁっ・・・やめて 美樹ちゃん・・・そんなとこ 汚いよぉ・・・」
そんな結絵の懇願を無視して美樹は一心不乱に結絵の膣内を舐めまわす。
一通り舐め終わった美樹は結絵の秘所からすっと口を離すと、
「汚いなんて事ありませんよ。結絵さんのものでしたら例え排泄物であっても口に出来ますわ」
そう言って今度は結絵のクリトリスを口に含む。美樹は丁寧に唇で皮を剥き、現れた小さい若芽を舌先で優しくこする。
「ひぁぁぁっ!!」
今まで触れた事のない神経の塊を優しく愛撫され、拒絶する意識とは別に徐々に結絵の体は快感を感じ始めていた。
美樹は手技と舌技を駆使して徹底的に結絵の秘唇を責め立てる。
189 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/12(金) 19:13:45 ID:ILdNICMI
すると、やがて
―――ぐるるるっ ぎゅるる
抵抗することを半ばあきらめて、されるがままでいた結絵の下腹部がごろごろと音を立て始める。
「ふふっ、結絵さん。そろそろこちらがキツくなって来たんじゃありませんか?」
コクンと首を縦に振る結絵。
「そうですか・・・、では出したくなったらお願いをして下さい」
「え・・・?お願いって?」
「そう、お願いですよ。何をどうしたいか解りやすく私に伝えて下さい」
(うそ・・・、そんな事言えないよ・・・)
結絵はそう思った。
「言いたくないんでしたら結構です。そのままそこで指一本動かせずに悶え苦しんでいて下さい」
―――しばしの沈黙。
美樹にお願いすることを拒んだ結絵は大腸や結腸が蠕動する苦痛に耐え、じっとりと全身から脂汗を浮かべていた。
排泄できない苦痛に悶える結絵を忖度する様子もなく、美樹はまた黙々と結絵の膣を舐めまわす。
少量ならばともかく、あれだけ大量に浣腸された結絵の我慢はそれほど長く続くはずもなかった。
「うぅ・・・出したいよぉ・・」
結絵の秘所から口を離し、美樹が尋ねる。
「何を出したいのですか?」
ストレートに聞かれた結絵は口篭もる。
「・・・う ・・んち 出したいです・・・」
「何ですって?よく聞き取れません。それが他人にお願いする態度なのでしょうか」
「うんちを出したいです!!もう苦しいの!助けてぇ!!」
涙で潤んだ目で結絵がはっきりとお願いをしてきた事に、美樹は全知全能の神になったような支配する悦びを感じていた。
「可愛いですね、結絵さん。私も結絵さんがそんなにも苦しむ姿を見たくありません。 いいでしょう、結絵さんを解放いたします」
そう言って美樹は結絵のアナルプラグに手をかけた。
「ちょ・・・えっ? ト、トイレに連れてってくれるんじゃないの?」
「いえ、そのままここでして頂いて構いませんよ」
「いやっ!恥ずかしい!! 床が汚れちゃう・・・」
「私は構いませんよ。先程も言った通り、結絵さんに汚い所なんて無いのですから・・・」
美樹はアナルプラグを躊躇いも無く、ぐっと引き抜いた。
―――ぶしゃあぁぁぁっ!!
「いやぁぁぁっ!!」
結絵の悲鳴と共に茶色い液体が結絵の肛門から噴き出す。
しかし結絵はトイレ以外の場所で排泄するショックを感じる間もなく、予想外の感覚に戸惑う。
「・・・なにこれ・・・ き・・きもちいぃ・・・」
排泄物の塊が大腸を通り、肛門を通過する度に結絵は信じられないような快感を感じていた。
「気持ちよさそうですね。 結絵さんの腸と肛門には先程の蟲たちが喰いついて同化を始めてるはずです。
その仔達は結絵さんの神経と直接つながって、何らかの刺激を受けるたびに
宿主である結絵さんに人外の快感を提供するんですよ」
美樹の言葉はほとんど結絵に伝わっていなかった。
腸内の排泄物が移動する度に頭が絶望的な快感が襲ってきて、結絵は正気を保つのが精一杯だった。
結絵がその小さな肛門から黄金色の迸りを出すたび、膣から愛液が溢れ出てくる。
「あ・・・あがっ・・・あはぁっ・・・」
可愛い顔を醜く歪めて、結絵は暴虐的な排泄の快感を小さな体で受け止めていた。
190 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/12(金) 19:15:19 ID:ILdNICMI
結絵が目を覚ますと、そこに美樹の姿はなかった。
自分が排泄したはずの汚物は綺麗に片づけられ、汚れてしまった体まで綺麗に清められている。
鉛のように重い体を動かすと、結絵は美樹の部屋を後にした。
夕暮れの街の中を結絵は疾走する。
心臓はオーバーレブし、呼吸も限界だったが、それでも彼女は走った。
結絵は親友だと思っていた美樹があんな風に豹変してしまった事に深いショックを感じていた。
『美樹ちゃんを助けたい』
一心にそれだけを願うと、力になってくれるに違いないもう一人の仲間のもとに急いだ。
―――ピンポンピンポンピンポン!!
結絵は乱暴に呼びだしのベルを鳴らした。
はい、という言葉と共に中から綾音が出てきた。
「どうしたんですか?そんなに急いで」
そんな自然体な綾音を見ると、結絵の心が一瞬で安らぎ、代わりに堰を切ったように大粒の涙が両方の瞳から溢れる。
「ひっ・・・ひぐっ みきちゃんがぁ・・・みきちゃんがおかしくなっちゃったぁ・・・」
玄関前で大泣きをし始めた結絵を見て、綾音は自分の部屋の中に招き入れる。
「どうぞ、これでも飲んで落ち着いて下さい」
綾音は電子レンジで温めたホットミルクを結絵に差し出した。
結絵はミルクにちびちびと舌を付けると、体と一緒に心まで温まってくる気がする。
「それで、美樹さんが一体どうしたんですか?」
結絵は一呼吸置いてから喋り出した。
「何か・・・美樹ちゃんがいつもの美樹ちゃんじゃなかったの・・・。何かに乗っ取られてるって言うか・・・。
普段なら絶対に言わないような冷たい言葉を言ったり、いやらしい事をしてきたの・・・」
ふん・・・と一瞬考えたような仕草を見せた後、綾音は口を開く。
「いやらしいって、どの位いやらしかったのですか?」
「え?」
結絵は質問の意味が理解できずに聞き返した。
ポカンと口を開けている結絵を尻目に綾音はやおら立ち上がると、ふぁさっと突然着ていた服を脱ぎ始め、結絵の前で全裸になってしまった。
想像の斜め上を行く綾音の行動に結絵はマグカップを持ったまま固まってしまう。
「結絵さん、この私と美樹。どっちの方がいやらしいですか?」
綾音はそう言うと結絵の目の前で濃厚なオナニーを始める。
膣に挿入した指を鉤状に丸め、反対の手で形が変わる程胸を揉みしだく。
ちゅっ くちゅっ くちゅっ・・ ぐちゅっ・・・
「うん・・あはぁっ・・ くはぁ 」
ごぷっ、と膣から溢れて来た愛液は早くも白濁し、綾音が本気で感じている事を証明する。
思考が停止して現実感が全く湧かず、TVの中の出来事のように眺めていた結絵だが、意識がふと我に返った。
「きゃあぁぁぁっ!!」
結絵は持っていたマグカップを床に落とすと、縺れた足のまま何度も転びながら玄関まで行く。
ほんの数メートルしかない廊下がひどく長いものに感じられる。
玄関に置いてあった靴を何とか握りしめると、裸足のまま結絵は綾音の家を飛び出した。
191 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/12(金) 19:16:26 ID:ILdNICMI
「なんで・・・なんで・・・」
結絵は誰に問うわけでもなく疑問を口にする。
「美樹ちゃんだけじゃない・・・綾音ちゃんもおかしくなってる・・・」
頼る人がいなくなってしまった結絵は、最後の望みの綱である麻衣の部屋に向かって全力で走っていた。
何とか靴を履き走る事が出来た結絵だが、足の裏は砂利で傷つき、両膝や肘も転んで擦り傷をたくさん作ってしまっていた。
体中のあちこちから、もう限界だと悲鳴が上がる。
綾音の家から麻衣の部屋まではこんなにも距離があったものなのか・・・。
日が沈んで辺りは暗くなり、人影がほとんど無い道を走っていると、
結絵はこの世界に自分の味方が居なくなってしまったんじゃないかと急に心細くなる。
美樹と綾音。共に誰よりも信頼していた二人に裏切られたショックは、結絵の心を限りなくネガティブにしていく。
それでも結絵は必死に歯を食いしばって麻衣の部屋に向かっていた。
―――ドンドンドンドンドンッ!!
扉が壊れてしまうほどの勢いで激しくノックする結絵。
今の時間ならおそらく麻衣は居るだろう。
「麻衣さん!・・・っ麻衣さん! 開けて!! 助けて!」
力強く打ちつけて赤くなってしまった拳は、それでもなお必死にドアを叩き続ける。
―――ドンドンドンドンッ!!
そんな彼女の後ろからすっと近づいてくる人影があった。
しかし夢中でノックをしている結絵は背後に迫る人影に気づかない。
そして、
すっ・・・
「むぐっ・・・!?」
大きく肩で呼吸をしていた結絵は、口元にあてがわれた布から発する刺激臭を思わず吸い込むと
結絵の視界は途端に暗くなり、そのまま意識を失ってしまった。
192 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/12(金) 19:18:41 ID:ILdNICMI
「・・・・んっ・・・」
結絵は軽く呻くとゆっくりと目を覚ます。
ぼんやりとにじむ視界が徐々にクリアになる。
そこは見た事のない部屋だった。
うっすらと寒さを感じると思ったら、結絵は着ていたはずの服を脱がされ全裸になっていた。
「痛っ・・・!」
痛みに違和感を感じてそちらに目をやると、彼女の細い両手首は太い麻縄の様なもので拘束され、
爪先立ちになるかならないか位の位置で天井から吊るされている。
結絵は気を失う前の記憶を手繰り寄せ、状況を整理する。
(あれ・・・確か 麻衣さんの部屋をノックしてたら、急に変な匂いがして意識を失ったんだっけ・・・?)
(っていう事は麻衣さんも誰かに襲われてしまったかも・・・!!)
―――ガチャッ
突如、ドアが開く。
部屋に入ってきたのは麻衣だった。
「麻衣さん! 無事だったんですね!! 良かったぁ・・・」
結絵は麻衣が無事な事を確認するとほっと胸を撫で下ろした。
「麻衣さん、これ 手首が痛いんですぅ。 解いてくださ~い」
ようやくこの辛い体勢から解放されると思っていた結絵だが、目の前で腕を組み、全く縄を解いてくれる素振りを見せない麻衣を見て
とてつもなく嫌な予感に襲われた。
「え・・・? まさか・・・麻衣さん?」
麻衣は妖艶に微笑むと、扉の外に向かい呼びかける。
「あなた達、入りなさい」
結絵は反射的に扉の方を向くと、そこから綾音と美樹が中に入ってきた。
「ひっ・・・!!」
部屋に入ってきた二人は何も感情を持たないガラス玉の様な瞳で結絵を凝視し、麻衣の後ろに控える。
「フフ、そうやって縛られている結絵の姿、とっても素敵よ」
「麻衣さんも・・・おかしくなっちゃったんですか・・・?」
「おかしくなった? いいえ、私はしっかりしてるわ」
「もしかして、3人とも妖魔に操られているんじゃぁ・・・」
「確かに、私たちは妖魔界に身を捧げる事を誓ったわ。でも、私も綾音も美樹も自ら進んでそれを選択したのよ」
「やっぱり・・・。麻衣さん、美樹ちゃん、綾音ちゃん、お願いだから目を覚ましてぇっ!!!」
「結絵、あなたは勘違いしているわ。本当に目を覚ますべきなのは結絵、あなたなのよ」
「どういうことですか!?」
「あなたも妖魔界に身を捧げなさいと言っているの」
「なんで!?妖魔は悪い奴なんだよ!そんな奴らに操られちゃだめぇ!!」
「妖魔が悪い? それは本当なのかしら」
「そうに決まってるじゃないですか! だってそんなのは昔から誰もが知っている事じゃないですか!!」
193 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/12(金) 19:22:35 ID:ILdNICMI
ふぅ、と一呼吸置くと麻衣は結絵に問いかける。
「何故、妖魔が悪者なのかしら?」
(何故って言われても・・・)
「妖魔は悪い奴だよ!! だって人間に危害を加えるもん」
「確かに知性の低い下級妖魔は、偶然その場に居合わせた人間に危害を加えてしまう事もまま有るわ。
だけど、それがどうかしたのかしら?」
「え!?」
「偶然人間に危害を加えてしまったとして、それは妖魔全体を滅しなければならない程の理由なの?」
「うぅ・・・ そうだよ!妖魔は滅しなければならないもん!」
「そう・・・では、あなたの理論だと人間に危害を加えたライオンという種族はこの世から根絶やしにしなければならない。そういうことなのね?」
「・・え ??」
結絵の頭は混乱していた。
幼い頃から妖魔は敵だ、倒さなければならない敵だと教え込まれ続けたので、今の今まで妖魔を滅する事に何の疑問を持った事も無かった。
しかし、いま改めて問われると麻衣の言う事の方が筋が通っている気がする・・・。
今までの価値観と新たな価値観が結絵の頭の中でせめぎ合い、彼女の思考回路がショートする。
結絵の頭のショートした空白地帯に悪魔の様な麻衣の囁きがするりと滑り込む。
「ねえ、結絵。本当は平和に暮らしていた妖魔達の世界を脅かした侵略者は他の誰でも無い、私達退魔師なんじゃないかしら」
「・・・本当の悪者は、 あたし達・・・?」
麻衣の言葉が紡ぐ新たな価値観は、まるでウィルスのように結絵の思考に寄生して増殖すると、あっという間にその思考を汚染する。
「・・わたしたちが ・・・・・わるもの・・・?」
結絵の瞳は段々と光を失い、濁っていく。
麻衣は結絵のアイデンティティーがガラガラと音を立てて崩れて行く様子を見てニンマリと微笑む。
「そうよ、本当に悪いのは私達なの。 悪い事をしてしまったら何をしなければならないの? そう、償いよ」
「 つぐない?・・・ですか?」
「今まで私たちが滅してしまった妖魔の数を元に戻すよう、妖魔界に貢献するのよ」
「な・・・なにをするんですか?」
「妖魔を産むのよ」
「妖魔を産むんですか・・・?」
「そう、減らしてしまったのだから増やせば良いだけ。簡単な話よ」
「・・・・・・・」
沈黙が部屋に響き渡る。
結絵の心は九分九厘麻衣に従おうと決めていた。
しかし、最後の最後で何かが結絵を踏みとどめる。
心の中で葛藤を続ける結絵の体を、突然ふわりと良い匂いと温かい体温が包み込む。
ふと見上げると裸の結絵の体を美樹が抱きすくめていた。
「結絵さん、無理をしないで下さい。 心配しないで。さぁ、私達と一緒に罪を償いましょう」
「み・・みきちゃぁん・・・・」
結絵は聖母のように優しく抱擁する美樹の胸元に顔を埋めると、今まで味わったことのない安心感に包まれる。
「そうですよ、結絵さん。 妖魔界に償いながら私たちも気持ち良くなれる・・・こんな素敵な事は無いんじゃない?」
綾音はそう言いながら結絵の背後に回り込むと、結絵の後ろの窄まりにそっと指を入れる。
194 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/12(金) 19:23:30 ID:ILdNICMI
くちゅっ
「ひぅぅっ!!」
「さぁ、結絵さん心と体に素直になって・・・全てを受け入れましょう」
ぐっちゃ ぐちゃ くちゃっ
すっかり忘れていた快感が瞬時にフラッシュバックする。
「あぁ・・・き、きもちいいよぉぉ・・・」
美樹に頭を撫でてもらいながら綾音に肛門を掻き回してもらうと、結絵はえも言われぬ幸福感を感じる。
肛門を責める綾音の指は1本から2本に、そして2本から3本に数を増やしていくと、結絵の膣口からはそれに比例するように愛液が流れる。
「あひぃ・・・みきちゃん おかしくなるぅ!・・・おかしくなっちゃうよぉ!」
快楽と恐怖に結絵は怯え、美樹の胸元で悲鳴を上げる。
「今、楽にしてあげますね」
美樹はそう言って結絵の両手首を拘束している縄を解いてやると、結絵は小さな子供のようにがばっと美樹に抱きつく。
「ひぃ!! ひぃぃ!! もう・・・だめぇ・・・」
下半身からせり上がってくる快感の波に呑まれないように一層強く美樹にしがみつく。
そして、徐々に挿入する指の数を増やしていった綾音が遂に拳を丸々肛門の中に挿れてしまう。
「あぎゃぁぁぁぁっ!!!!」
蟲に寄生された結絵の肛門は柔軟性に富み、裂ける事無く綾音の拳を受け入れる。
ぐちゅっ!ぬちゅっ!!ぎゅちゅっ!!!
綾音が拳を突き入れるたびに結絵の薄い腹はボコッ!ボコッ!と膨らみを見せる。
常人では苦痛以外の何物でもない行為だが、腸壁や肛門に同化した蟲達の尻尾は
刺激を受けるたびに何倍にも増幅した快感を結絵の神経に伝える。
愛液なのか腸液なのか尿なのか区別のつかない液体を撒き散らしながら結絵は拳を受け入れた。
その傍らに寄り添って麻衣が呟く。
「10年前、上級妖魔との闘いに敗れた私は妖魔達の苗床にされるべく、犯しつくされたわ・・・。
でも残念なことに、私の体は妖魔を受胎することが出来なかったの。
私を苗床にすることを諦めた彼らは、私の子宮を人間の物とそっくりなダミーのものにすり替えたわ。
その後解放された私は救助され、全身を洗浄され清められた。
だけど周りの人は勿論、私自身も子宮そっくりに擬態した妖魔になっていた事に気付かなかったの。
それから10年、子宮に擬態した妖魔は少しずつ少しずつ私の人格を乗っ取ったわ。
そう、私の中の子宮が囁くの・・・。『償え・・・苗床を、苗床を妖魔界に捧げよ』ってね。
あなた達ほどの霊力の高い若い子宮なら上級妖魔をたくさん産む事が出来るわ。 思う存分その身を捧げなさい」
美樹が結絵に優しく話しかける。
「だそうですよ、結絵さん。 これから頑張って元気な赤ちゃんを一杯産みましょうね」
「産むぅ!! 赤ちゃんいっぱい産むぅぅぅ!!!!!」
「そうそう、美樹。あなたはその触手パンツを穿いたままでは妖魔を産むことはできないわね・・・。
あちらに行ったらあなたの心臓をその触手パンツと同じ機能の物に取り換えてあげるわ。
想像してごらんなさい、きっと気持ちいいわよ・・・。 心臓が鼓動する度にあなたの中の不浄な人間の血が浄化されていくのよ」
「はい!! ありがとうございます・・・」
背後から結絵の菊門を奥深くまでフィストファックしながら、綾音は結絵に尋ねる。
「じゃあ結絵さん、そろそろ聞かせて下さい。妖魔界に未来永劫忠誠を誓いますか?」
「忠誠を誓います!!私の体は妖魔様にささげますぅ!!!」
「よくできました。それでは結絵さん、イってください・・・」
綾音はズン!をより一層奥まで腕を突っ込むと、結絵の腸内をメチャクチャに突く。
「あひぃ・・何か来るぅ!! イっちゃうう イっちゃうよぉ・・・ あああああぁぁぁぁぁああっぁぁっ!!!」
涙、鼻水、よだれ、汗、愛液、尿、潮、腸液・・・・結絵の体の全ての体液を噴出し、壮絶なアクメを迎えた結絵。
しかしその顔はどこか安らいだような表情を見せ、結絵の意識は闇に沈む。
その下腹部には美樹や綾音とお揃いの刻印が浮かび上がっていた・・・。
195 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/12(金) 19:24:39 ID:ILdNICMI
妖気と瘴気が織りなす異次元の空間。
妖魔界の片隅で三人の少女は仰向けになって横たわっている。
少女たちは一様に皆、年齢に不相応な大きい腹を抱えて、終わりの無い凌辱に身を委ねている。
それは、かつて退魔の巫女のホープと呼ばれていた少女達のなれの果てだった。
彼女たちの傍にはヒト型の形をした妖魔達がぐるりと彼女達を取り囲むように立っており、白濁の粘液にまみれた彼女らを見下ろしていた。
妖魔の中でもヒト型を維持できる妖魔は数少ない。よって、彼らはかなりの上級妖魔と推察できる。
彼らの影から生まれた触手はいたいけな少女達の性器をこれでもかという程掻き回す。
一時も休むことなく挿入され続けた彼女らの膣は無残にも赤く腫れあがっていた。そこに追い打ちをかけるように妖魔達は熱い粘液を射精する。
誰が見ても明らかに身篭っているのにも拘らず、妖魔達は手を緩めることなく全力で快感を与え続ける。
それは、仔を宿してから出産するまでの間母体がイけばイく程、より強大な力を持った妖魔が産まれてくるからである。
食事をとることも眠ることも無いまま、イかされ続ける彼女達であったが、
それぞれの体に寄生している蟲や妖魔が瘴気をエネルギーに変え宿主に供給する為、彼女達は休息を必要としなかった。
どれほど時間が経ったのだろう。
不意に大きな腹を揺らしている巫女の一人が声を上げる。
「はぅぅぅ・・・ 産まれちゃうよぉ!!」
びちゃっ ぶしゃぁぁぁっっ!!
絶頂よりも激しく下腹部を波打たせながら、大量の羊水を胎外に排出する。
「あぁ・・・羨ましい 私も産みたい・・・」
「あぁん! はぅぁん! 結絵 さん がんばって・・・」
隣で結絵が産気づいた事に気付いた綾音と美樹は、羨望の眼差しで結絵を励ます。
結絵は出産に備えて股を大きく広げ、虚空を掴むように足の指先をぎゅっと丸める。
「ひぎぃぃぃ!うまれるぅぅ!!!!」
出産することに苦痛は無い、そこに待ち受けるのは絶望的な程の巨大な快楽。
結絵が絶叫すると産道はこれ以上ない程拡張を強要され、ボトっ・・・という音と共に中から臍の緒のつながった異形の物が生み出される。
―――アギャァアァァァ!!
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」
「ふふっ、また元気の良い仔が生れたわね。これで何体目かしら?」
どこからともなく現れた麻衣は結絵が産み落とした妖魔を拾い上げると、臍の緒を丁寧に切る。
「じゃあ、続けて頑張ってね、結絵」
まだ目も開かぬ妖魔の仔を両手で抱えると、くるりと踵を返す。
周りにいた妖魔達は少女の腹の中が空になったことを確認すると、一斉に大小無数の触手を出産直後の膣に突きたてる。
その凄まじい触手の圧力は、出産をして元に戻った腹を再び臨月間近の妊婦のように膨らませた。
「あひぁっ! ひぃっ だめぇ イきすぎちゃうよぉ・・・あたまおかしくなるぅ」
膣が快感でビクビクっと収縮する度に、結絵の乳首からは噴水のように母乳が噴き出る。
「あひぃ・・んぁ・・・あ あっ・・・」
「うぁぁっっ! くはっ・・・んはっ・・・ひぃぃ 」
「きもちぃぃ もっとぉ・・・ もっと突いてぇ・・・」
ぐちゃぐちゃとした水音と少女達の喘ぎ声は永遠に途切れることなく、無限の彼方まで木霊する。
これからもずっと彼女達は妖魔の仔達を生み続けるだろう。
そして、その末路を知る者は誰もいない。
―了―
196 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/12(金) 19:27:05 ID:ILdNICMI
以上で終わりです。お付き合いいただき有難うございました。
>>182
情報THX
時間があれば八重垣と美保もまわりたいです。
>>183
ご指摘ごもっともです・・・。
以前私もメイデンフォースを読んだ事があります。素晴らしい内容のSSで自分好みのシチュが多く、感動しました。
今回、妄想に任せて書き殴っている途中、正直に言うと、自分でも似ているなと思ってしまいました。
なので違いが出るように色々修正を加えて、一応あちらのSSと一線を画す物が出来たと自分では思っていました。
ですが、そうご指摘を頂いたという事は、単純に私の力量が無かった事に他なりません。
今回投下したのは、今までSSと言う物を書いた事が無かったので、
次回以降またSSを書くことがあった時に皆さんの批評を参考にしようと思い立ったからです。
ですので、他人の褌で相撲を取り二匹目のドジョウを狙ったつもりは毛頭ありませんでした・・・。
不快な思いをさせてしまったら申し訳ありません。
後学の為に、他の方々もネタは勿論、文章の読みにくかった所などを指摘して頂けると嬉しいです。
もっと実力が付くまで勉強して来ますので宜しくお願いいたします。
有難うございました。
197 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/12(金) 19:43:22 ID:ILdNICMI
あ、読み返したらミスを発見しました。
麻衣は10年前に彼女の子宮を子宮そっくりに擬態した妖魔と交換させられました。
あとは脳内補完よろしくです。
一昨日から長々とこの場をお借りしましたが、今夜で最後です。
今日の属性は、MC・浣腸(スカ注意)・出産になります。
苦手な方はご注意ください。
ではよろしくお願いいたします。
186 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/12(金) 19:09:14 ID:ILdNICMI
「っくぅぅ・・・くるしいよぉ また出ない・・・」
結絵は便座に座ったまま脂汗をかく。
年頃の女の子にありがちな事だが、結絵もスタイルを気にするため食が細い。
当然そうなると便秘になりがちなのだが、結絵の場合はもう1週間以上も便が出ていなかった。
今回こそは!と期待してトイレに入ったものの、またしてもそれが出てくる気配はない。
「だめかぁ・・・」
結局、結絵はそれ以上頑張ることを諦めてトイレを出た。
「結絵さん?顔色が優れないようですけれど、どこか体調が優れないのですか?」
美樹は結絵の顔を覗きこみ、心配そうに言った。
「えっ・・・ううん、大丈夫だよ!」
「そうですか・・・」
結絵はとっさに強がって見せたが、肌の艶はなくなり、いつもの元気も影を潜めているのを見れば、彼女が本調子でないことは容易に見てとれる。
(美樹ちゃんに隠し事はしたくないな・・・)
そう思い直した結絵は、思い切ってここ最近の悩みを美樹に打ち明ける。
「え!?1週間以上もですか?」
「し~っ!!美樹ちゃん声が大きいよ!!」
「あ、すみません。 でも1週間以上はさすがに普通ではないですね。 美容にもよくありませんよ。
それに便秘はこじらすと最終的には大腸ガンの原因にもなったりするって言いますし・・・」
「そうだよねぇ・・・ガンは怖いなぁ・・」
二人の間に沈黙が流れる。
「そう言えば、便秘に良く効くお薬があるとお母さまから聞いたことがあります。あした結絵さんに持ってきてあげますね!」
翌日
美樹は小さな紙袋を結絵に手渡した。
「お薬と言ってもこれはお浣腸なんですが・・・、効き目は優しいって言っていました。良かったら使ってみて下さい」
「うん、ありがと!」
結絵は自分の部屋に帰り、今しがた美樹に手渡された紙袋を開ける。
中から出てきたのはいわゆるイチジク型の浣腸だった。
正直、結絵は浣腸にまで手を出すのをためらって敬遠していたのだが、親友の美樹がわざわざ用意してくれたものを無駄にするのは気が引ける。
それに結絵自身、便秘による体調不良を我慢するのが限界に近かったことが後押しした。
それらの一つ一つはパッケージに入っておらず、どうやら一般に流通している物とは少し違うようだ。
結絵はそのうちのひとつを手に取ると、ぬるま湯で浣腸液を温めてからトイレに入る。
「うわぁ・・・緊張する」
初めての経験に不慣れな様子の結絵だが、気持ちの悪い感覚を我慢してどうにか肛門に挿入することに成功した。
―――つむっ・・・
「あっ・・・」
馴れない感触に結絵は思わず声を上げた。
―――ちゅうぅぅうぅ じゅりゅ・・・・
結絵はそのまま浣腸液を全て腸内に出すと、ゆっくり浣腸器を引き抜いた。
それから5分余り、結絵に久しぶりに訪れた便意は最高潮に達した。
結絵は括約筋の力を徐々に抜くと肛門からは久方ぶりとなる便が次々に出てくる。
「はぁぁぁ・・・」
結絵は一週間以上ぶりの排泄にほっと胸を撫で下ろした。
体に痞えているものが無くなり、結絵の体は文字通り軽くなった。
「明日、美樹ちゃんにはお礼を言わなくちゃ」
結絵は自分を心配してくれた美樹に感謝するとともに、やっぱり持つべきものは親友だなと感じていた。
しかし、結絵は気づいていなかった。
先程注入した浣腸液の中には小さい透明な卵の様なものが無数に含まれていたことを。
そして、注入された卵のほとんどが排泄されずに腸の襞の中に留まっていることを。
187 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/12(金) 19:10:40 ID:ILdNICMI
―――翌日
「美樹ちゃん、ありがとう助かったよ! おかげで絶好調だよ」
「ふふ、それは良かったです。また何かありましたら言って下さいね」
「うん!ありがと、美樹ちゃん」
太陽のように明るく微笑む結絵。
しかし結絵は、美樹の笑顔の下にどす黒く渦巻く本心に気付くことが出来なかった。
「う~ん、また使おうかな・・・」
結絵はまた3日ほどお通じがなかった。
基本的に食生活は変わっていないので、一度排泄した所でまた再び便秘になることは自明の理だ。
きっとこれ以上体に溜め込んでは毒になるに違いない。
結絵はそう思ってまた美樹にもらった浣腸を使う事に決めた。
彼女は前回よりスムーズな手つきで浣腸液を腸内に注ぎ込むと、訪れる便意をじっと我慢する。
「くはぁぁぁ・・・・」
10分後、我慢に我慢を重ねた便意を一気に解放して黄金色の塊を一気に放出するカタルシスは病みつきになりそうだった。
―――2週間後の夜
美樹にもらった浣腸は3日前に使い切ってしまった。
定期的に排泄をしたので、そのままお通じのサイクルが正常に向かうことを期待したのだが、やはり自然な排便と強制的な排便では違うらしく、
また3日前を最後にぱったりと止まってしまっていた。
(明日あたりまた美樹ちゃんにお浣腸もらおうかな・・・)
結絵はベッドの中でそんな事を思っていた。
188 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/12(金) 19:12:51 ID:ILdNICMI
明くる日、美樹の部屋に遊びに来ていた結絵は、美樹にまた浣腸用意してもらうようお願いする。
「ええ、構わないですよ。前回少し余分に貰って来たので帰る時にお渡しします」
「えへへ、美樹ちゃん、ありがと!」
結絵はそう言って出された紅茶に口をつける。
その瞬間、
ぷちっ・・ぷちぷちっ・・・
何の予告も無しに結絵のお腹の中が突如熱をもったように熱くなる。
「ああぁっ!! いやぁぁぁっ・・・な、何なの・・・?」
それは、結絵の腸内に留まっていた卵が一斉に孵化を開始した瞬間だった。
孵化をした小さな線虫のような生物たちは、ビチビチと腸液の海を跳ねながら手近な腸壁に頭を潜り込ませる。
「ひぃぃっ うう・・・」
体の中心を熱く灼かれ、結絵はほとんど体を動かすことが出来なかった。
「あら?ついに孵りましたか。ふふっ、結絵さん。腸内で卵が一斉に孵化する感覚はいかがです?
結絵さんのお腹の中の蟲達は、今まさに頭を潜り込ませて結絵さんと同化しようと頑張ってるんですよ」
身動きが取れない程、もがき苦しんでいる親友を前に美樹は淡々と嬉しそうに喋る。
「そういえば結絵さん、またお腹の中に不要なモノを溜めこんでるんですよね?
家に帰ってからと言わず、今ここで出してしまったらいかがですか?」
美樹はそう言って立ち上がると、部屋の奥の引き出しから巨大なシリンダーとあの透明な卵がたくさん入った透明な粘液を持って来た。
「やめ・・てぇ・・・」
結絵は拒絶の意思を表すが、美樹は結絵が体を思うように動かせないのをいい事に、彼女のスカートを捲り、下着を降ろす。
そして結絵の体をうつ伏せにして尻を突き上げた格好を取らすと、美樹はシリンダーの中になみなみと粘液を充填する。
「さぁ、力を抜いてくださいね・・・」
―――つぷっ・・・
美樹はそう言うと、結絵のこじんまりとして可愛い菊門にシリンダーの先を挿入する。
「いやぁぁっ!!」
結絵は力を振り絞って液体が流れ込むのを阻止しようと尻を振るが、
「結絵さん、あんまり動いてしまっては腸壁を傷つけて取り返しのつかない事になりますよ」
優しく脅迫する美樹の言葉に怯え、結絵は抵抗することをやめた。
美樹がシリンダーの後端を押すたびに、ひんやりとした粘液が結絵の腸内に流れ込む。
結絵はその地獄の責め苦を甘んじて受けるほかなかった。
やがて中身を全て注ぎ込んだ美樹は、結絵の肛門からシリンダーを引き抜く。
その時ぷしゃっ、と力の入らない結絵の肛門からは注入した粘液が溢れ出てしまった。
「あらあら、お尻に力が入らないんですか? でしたらこれを貸して差し上げます」
そう言って美樹はアナルプラグを取り出して結絵の肛門にぎゅっと挿入する。
「うっ・・く いやぁぁ!!」
異物を肛門に詰められ結絵は思わず声を上げる。
そして美樹は結絵の体をひっくり返し、仰向けにしておしめを取り換えるようなポーズを取らせると、
大量に粘液を注入され、膨らんだ結絵の下腹部を愛おしそうに撫で、何物も踏み入った事のない結絵の膣口に舌を挿しこむ。
ぺろっ・・・ちゅっ にゅっ にゅるっ・・・
「いやぁっ・・・やめて 美樹ちゃん・・・そんなとこ 汚いよぉ・・・」
そんな結絵の懇願を無視して美樹は一心不乱に結絵の膣内を舐めまわす。
一通り舐め終わった美樹は結絵の秘所からすっと口を離すと、
「汚いなんて事ありませんよ。結絵さんのものでしたら例え排泄物であっても口に出来ますわ」
そう言って今度は結絵のクリトリスを口に含む。美樹は丁寧に唇で皮を剥き、現れた小さい若芽を舌先で優しくこする。
「ひぁぁぁっ!!」
今まで触れた事のない神経の塊を優しく愛撫され、拒絶する意識とは別に徐々に結絵の体は快感を感じ始めていた。
美樹は手技と舌技を駆使して徹底的に結絵の秘唇を責め立てる。
189 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/12(金) 19:13:45 ID:ILdNICMI
すると、やがて
―――ぐるるるっ ぎゅるる
抵抗することを半ばあきらめて、されるがままでいた結絵の下腹部がごろごろと音を立て始める。
「ふふっ、結絵さん。そろそろこちらがキツくなって来たんじゃありませんか?」
コクンと首を縦に振る結絵。
「そうですか・・・、では出したくなったらお願いをして下さい」
「え・・・?お願いって?」
「そう、お願いですよ。何をどうしたいか解りやすく私に伝えて下さい」
(うそ・・・、そんな事言えないよ・・・)
結絵はそう思った。
「言いたくないんでしたら結構です。そのままそこで指一本動かせずに悶え苦しんでいて下さい」
―――しばしの沈黙。
美樹にお願いすることを拒んだ結絵は大腸や結腸が蠕動する苦痛に耐え、じっとりと全身から脂汗を浮かべていた。
排泄できない苦痛に悶える結絵を忖度する様子もなく、美樹はまた黙々と結絵の膣を舐めまわす。
少量ならばともかく、あれだけ大量に浣腸された結絵の我慢はそれほど長く続くはずもなかった。
「うぅ・・・出したいよぉ・・」
結絵の秘所から口を離し、美樹が尋ねる。
「何を出したいのですか?」
ストレートに聞かれた結絵は口篭もる。
「・・・う ・・んち 出したいです・・・」
「何ですって?よく聞き取れません。それが他人にお願いする態度なのでしょうか」
「うんちを出したいです!!もう苦しいの!助けてぇ!!」
涙で潤んだ目で結絵がはっきりとお願いをしてきた事に、美樹は全知全能の神になったような支配する悦びを感じていた。
「可愛いですね、結絵さん。私も結絵さんがそんなにも苦しむ姿を見たくありません。 いいでしょう、結絵さんを解放いたします」
そう言って美樹は結絵のアナルプラグに手をかけた。
「ちょ・・・えっ? ト、トイレに連れてってくれるんじゃないの?」
「いえ、そのままここでして頂いて構いませんよ」
「いやっ!恥ずかしい!! 床が汚れちゃう・・・」
「私は構いませんよ。先程も言った通り、結絵さんに汚い所なんて無いのですから・・・」
美樹はアナルプラグを躊躇いも無く、ぐっと引き抜いた。
―――ぶしゃあぁぁぁっ!!
「いやぁぁぁっ!!」
結絵の悲鳴と共に茶色い液体が結絵の肛門から噴き出す。
しかし結絵はトイレ以外の場所で排泄するショックを感じる間もなく、予想外の感覚に戸惑う。
「・・・なにこれ・・・ き・・きもちいぃ・・・」
排泄物の塊が大腸を通り、肛門を通過する度に結絵は信じられないような快感を感じていた。
「気持ちよさそうですね。 結絵さんの腸と肛門には先程の蟲たちが喰いついて同化を始めてるはずです。
その仔達は結絵さんの神経と直接つながって、何らかの刺激を受けるたびに
宿主である結絵さんに人外の快感を提供するんですよ」
美樹の言葉はほとんど結絵に伝わっていなかった。
腸内の排泄物が移動する度に頭が絶望的な快感が襲ってきて、結絵は正気を保つのが精一杯だった。
結絵がその小さな肛門から黄金色の迸りを出すたび、膣から愛液が溢れ出てくる。
「あ・・・あがっ・・・あはぁっ・・・」
可愛い顔を醜く歪めて、結絵は暴虐的な排泄の快感を小さな体で受け止めていた。
190 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/12(金) 19:15:19 ID:ILdNICMI
結絵が目を覚ますと、そこに美樹の姿はなかった。
自分が排泄したはずの汚物は綺麗に片づけられ、汚れてしまった体まで綺麗に清められている。
鉛のように重い体を動かすと、結絵は美樹の部屋を後にした。
夕暮れの街の中を結絵は疾走する。
心臓はオーバーレブし、呼吸も限界だったが、それでも彼女は走った。
結絵は親友だと思っていた美樹があんな風に豹変してしまった事に深いショックを感じていた。
『美樹ちゃんを助けたい』
一心にそれだけを願うと、力になってくれるに違いないもう一人の仲間のもとに急いだ。
―――ピンポンピンポンピンポン!!
結絵は乱暴に呼びだしのベルを鳴らした。
はい、という言葉と共に中から綾音が出てきた。
「どうしたんですか?そんなに急いで」
そんな自然体な綾音を見ると、結絵の心が一瞬で安らぎ、代わりに堰を切ったように大粒の涙が両方の瞳から溢れる。
「ひっ・・・ひぐっ みきちゃんがぁ・・・みきちゃんがおかしくなっちゃったぁ・・・」
玄関前で大泣きをし始めた結絵を見て、綾音は自分の部屋の中に招き入れる。
「どうぞ、これでも飲んで落ち着いて下さい」
綾音は電子レンジで温めたホットミルクを結絵に差し出した。
結絵はミルクにちびちびと舌を付けると、体と一緒に心まで温まってくる気がする。
「それで、美樹さんが一体どうしたんですか?」
結絵は一呼吸置いてから喋り出した。
「何か・・・美樹ちゃんがいつもの美樹ちゃんじゃなかったの・・・。何かに乗っ取られてるって言うか・・・。
普段なら絶対に言わないような冷たい言葉を言ったり、いやらしい事をしてきたの・・・」
ふん・・・と一瞬考えたような仕草を見せた後、綾音は口を開く。
「いやらしいって、どの位いやらしかったのですか?」
「え?」
結絵は質問の意味が理解できずに聞き返した。
ポカンと口を開けている結絵を尻目に綾音はやおら立ち上がると、ふぁさっと突然着ていた服を脱ぎ始め、結絵の前で全裸になってしまった。
想像の斜め上を行く綾音の行動に結絵はマグカップを持ったまま固まってしまう。
「結絵さん、この私と美樹。どっちの方がいやらしいですか?」
綾音はそう言うと結絵の目の前で濃厚なオナニーを始める。
膣に挿入した指を鉤状に丸め、反対の手で形が変わる程胸を揉みしだく。
ちゅっ くちゅっ くちゅっ・・ ぐちゅっ・・・
「うん・・あはぁっ・・ くはぁ 」
ごぷっ、と膣から溢れて来た愛液は早くも白濁し、綾音が本気で感じている事を証明する。
思考が停止して現実感が全く湧かず、TVの中の出来事のように眺めていた結絵だが、意識がふと我に返った。
「きゃあぁぁぁっ!!」
結絵は持っていたマグカップを床に落とすと、縺れた足のまま何度も転びながら玄関まで行く。
ほんの数メートルしかない廊下がひどく長いものに感じられる。
玄関に置いてあった靴を何とか握りしめると、裸足のまま結絵は綾音の家を飛び出した。
191 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/12(金) 19:16:26 ID:ILdNICMI
「なんで・・・なんで・・・」
結絵は誰に問うわけでもなく疑問を口にする。
「美樹ちゃんだけじゃない・・・綾音ちゃんもおかしくなってる・・・」
頼る人がいなくなってしまった結絵は、最後の望みの綱である麻衣の部屋に向かって全力で走っていた。
何とか靴を履き走る事が出来た結絵だが、足の裏は砂利で傷つき、両膝や肘も転んで擦り傷をたくさん作ってしまっていた。
体中のあちこちから、もう限界だと悲鳴が上がる。
綾音の家から麻衣の部屋まではこんなにも距離があったものなのか・・・。
日が沈んで辺りは暗くなり、人影がほとんど無い道を走っていると、
結絵はこの世界に自分の味方が居なくなってしまったんじゃないかと急に心細くなる。
美樹と綾音。共に誰よりも信頼していた二人に裏切られたショックは、結絵の心を限りなくネガティブにしていく。
それでも結絵は必死に歯を食いしばって麻衣の部屋に向かっていた。
―――ドンドンドンドンドンッ!!
扉が壊れてしまうほどの勢いで激しくノックする結絵。
今の時間ならおそらく麻衣は居るだろう。
「麻衣さん!・・・っ麻衣さん! 開けて!! 助けて!」
力強く打ちつけて赤くなってしまった拳は、それでもなお必死にドアを叩き続ける。
―――ドンドンドンドンッ!!
そんな彼女の後ろからすっと近づいてくる人影があった。
しかし夢中でノックをしている結絵は背後に迫る人影に気づかない。
そして、
すっ・・・
「むぐっ・・・!?」
大きく肩で呼吸をしていた結絵は、口元にあてがわれた布から発する刺激臭を思わず吸い込むと
結絵の視界は途端に暗くなり、そのまま意識を失ってしまった。
192 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/12(金) 19:18:41 ID:ILdNICMI
「・・・・んっ・・・」
結絵は軽く呻くとゆっくりと目を覚ます。
ぼんやりとにじむ視界が徐々にクリアになる。
そこは見た事のない部屋だった。
うっすらと寒さを感じると思ったら、結絵は着ていたはずの服を脱がされ全裸になっていた。
「痛っ・・・!」
痛みに違和感を感じてそちらに目をやると、彼女の細い両手首は太い麻縄の様なもので拘束され、
爪先立ちになるかならないか位の位置で天井から吊るされている。
結絵は気を失う前の記憶を手繰り寄せ、状況を整理する。
(あれ・・・確か 麻衣さんの部屋をノックしてたら、急に変な匂いがして意識を失ったんだっけ・・・?)
(っていう事は麻衣さんも誰かに襲われてしまったかも・・・!!)
―――ガチャッ
突如、ドアが開く。
部屋に入ってきたのは麻衣だった。
「麻衣さん! 無事だったんですね!! 良かったぁ・・・」
結絵は麻衣が無事な事を確認するとほっと胸を撫で下ろした。
「麻衣さん、これ 手首が痛いんですぅ。 解いてくださ~い」
ようやくこの辛い体勢から解放されると思っていた結絵だが、目の前で腕を組み、全く縄を解いてくれる素振りを見せない麻衣を見て
とてつもなく嫌な予感に襲われた。
「え・・・? まさか・・・麻衣さん?」
麻衣は妖艶に微笑むと、扉の外に向かい呼びかける。
「あなた達、入りなさい」
結絵は反射的に扉の方を向くと、そこから綾音と美樹が中に入ってきた。
「ひっ・・・!!」
部屋に入ってきた二人は何も感情を持たないガラス玉の様な瞳で結絵を凝視し、麻衣の後ろに控える。
「フフ、そうやって縛られている結絵の姿、とっても素敵よ」
「麻衣さんも・・・おかしくなっちゃったんですか・・・?」
「おかしくなった? いいえ、私はしっかりしてるわ」
「もしかして、3人とも妖魔に操られているんじゃぁ・・・」
「確かに、私たちは妖魔界に身を捧げる事を誓ったわ。でも、私も綾音も美樹も自ら進んでそれを選択したのよ」
「やっぱり・・・。麻衣さん、美樹ちゃん、綾音ちゃん、お願いだから目を覚ましてぇっ!!!」
「結絵、あなたは勘違いしているわ。本当に目を覚ますべきなのは結絵、あなたなのよ」
「どういうことですか!?」
「あなたも妖魔界に身を捧げなさいと言っているの」
「なんで!?妖魔は悪い奴なんだよ!そんな奴らに操られちゃだめぇ!!」
「妖魔が悪い? それは本当なのかしら」
「そうに決まってるじゃないですか! だってそんなのは昔から誰もが知っている事じゃないですか!!」
193 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/12(金) 19:22:35 ID:ILdNICMI
ふぅ、と一呼吸置くと麻衣は結絵に問いかける。
「何故、妖魔が悪者なのかしら?」
(何故って言われても・・・)
「妖魔は悪い奴だよ!! だって人間に危害を加えるもん」
「確かに知性の低い下級妖魔は、偶然その場に居合わせた人間に危害を加えてしまう事もまま有るわ。
だけど、それがどうかしたのかしら?」
「え!?」
「偶然人間に危害を加えてしまったとして、それは妖魔全体を滅しなければならない程の理由なの?」
「うぅ・・・ そうだよ!妖魔は滅しなければならないもん!」
「そう・・・では、あなたの理論だと人間に危害を加えたライオンという種族はこの世から根絶やしにしなければならない。そういうことなのね?」
「・・え ??」
結絵の頭は混乱していた。
幼い頃から妖魔は敵だ、倒さなければならない敵だと教え込まれ続けたので、今の今まで妖魔を滅する事に何の疑問を持った事も無かった。
しかし、いま改めて問われると麻衣の言う事の方が筋が通っている気がする・・・。
今までの価値観と新たな価値観が結絵の頭の中でせめぎ合い、彼女の思考回路がショートする。
結絵の頭のショートした空白地帯に悪魔の様な麻衣の囁きがするりと滑り込む。
「ねえ、結絵。本当は平和に暮らしていた妖魔達の世界を脅かした侵略者は他の誰でも無い、私達退魔師なんじゃないかしら」
「・・・本当の悪者は、 あたし達・・・?」
麻衣の言葉が紡ぐ新たな価値観は、まるでウィルスのように結絵の思考に寄生して増殖すると、あっという間にその思考を汚染する。
「・・わたしたちが ・・・・・わるもの・・・?」
結絵の瞳は段々と光を失い、濁っていく。
麻衣は結絵のアイデンティティーがガラガラと音を立てて崩れて行く様子を見てニンマリと微笑む。
「そうよ、本当に悪いのは私達なの。 悪い事をしてしまったら何をしなければならないの? そう、償いよ」
「 つぐない?・・・ですか?」
「今まで私たちが滅してしまった妖魔の数を元に戻すよう、妖魔界に貢献するのよ」
「な・・・なにをするんですか?」
「妖魔を産むのよ」
「妖魔を産むんですか・・・?」
「そう、減らしてしまったのだから増やせば良いだけ。簡単な話よ」
「・・・・・・・」
沈黙が部屋に響き渡る。
結絵の心は九分九厘麻衣に従おうと決めていた。
しかし、最後の最後で何かが結絵を踏みとどめる。
心の中で葛藤を続ける結絵の体を、突然ふわりと良い匂いと温かい体温が包み込む。
ふと見上げると裸の結絵の体を美樹が抱きすくめていた。
「結絵さん、無理をしないで下さい。 心配しないで。さぁ、私達と一緒に罪を償いましょう」
「み・・みきちゃぁん・・・・」
結絵は聖母のように優しく抱擁する美樹の胸元に顔を埋めると、今まで味わったことのない安心感に包まれる。
「そうですよ、結絵さん。 妖魔界に償いながら私たちも気持ち良くなれる・・・こんな素敵な事は無いんじゃない?」
綾音はそう言いながら結絵の背後に回り込むと、結絵の後ろの窄まりにそっと指を入れる。
194 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/12(金) 19:23:30 ID:ILdNICMI
くちゅっ
「ひぅぅっ!!」
「さぁ、結絵さん心と体に素直になって・・・全てを受け入れましょう」
ぐっちゃ ぐちゃ くちゃっ
すっかり忘れていた快感が瞬時にフラッシュバックする。
「あぁ・・・き、きもちいいよぉぉ・・・」
美樹に頭を撫でてもらいながら綾音に肛門を掻き回してもらうと、結絵はえも言われぬ幸福感を感じる。
肛門を責める綾音の指は1本から2本に、そして2本から3本に数を増やしていくと、結絵の膣口からはそれに比例するように愛液が流れる。
「あひぃ・・・みきちゃん おかしくなるぅ!・・・おかしくなっちゃうよぉ!」
快楽と恐怖に結絵は怯え、美樹の胸元で悲鳴を上げる。
「今、楽にしてあげますね」
美樹はそう言って結絵の両手首を拘束している縄を解いてやると、結絵は小さな子供のようにがばっと美樹に抱きつく。
「ひぃ!! ひぃぃ!! もう・・・だめぇ・・・」
下半身からせり上がってくる快感の波に呑まれないように一層強く美樹にしがみつく。
そして、徐々に挿入する指の数を増やしていった綾音が遂に拳を丸々肛門の中に挿れてしまう。
「あぎゃぁぁぁぁっ!!!!」
蟲に寄生された結絵の肛門は柔軟性に富み、裂ける事無く綾音の拳を受け入れる。
ぐちゅっ!ぬちゅっ!!ぎゅちゅっ!!!
綾音が拳を突き入れるたびに結絵の薄い腹はボコッ!ボコッ!と膨らみを見せる。
常人では苦痛以外の何物でもない行為だが、腸壁や肛門に同化した蟲達の尻尾は
刺激を受けるたびに何倍にも増幅した快感を結絵の神経に伝える。
愛液なのか腸液なのか尿なのか区別のつかない液体を撒き散らしながら結絵は拳を受け入れた。
その傍らに寄り添って麻衣が呟く。
「10年前、上級妖魔との闘いに敗れた私は妖魔達の苗床にされるべく、犯しつくされたわ・・・。
でも残念なことに、私の体は妖魔を受胎することが出来なかったの。
私を苗床にすることを諦めた彼らは、私の子宮を人間の物とそっくりなダミーのものにすり替えたわ。
その後解放された私は救助され、全身を洗浄され清められた。
だけど周りの人は勿論、私自身も子宮そっくりに擬態した妖魔になっていた事に気付かなかったの。
それから10年、子宮に擬態した妖魔は少しずつ少しずつ私の人格を乗っ取ったわ。
そう、私の中の子宮が囁くの・・・。『償え・・・苗床を、苗床を妖魔界に捧げよ』ってね。
あなた達ほどの霊力の高い若い子宮なら上級妖魔をたくさん産む事が出来るわ。 思う存分その身を捧げなさい」
美樹が結絵に優しく話しかける。
「だそうですよ、結絵さん。 これから頑張って元気な赤ちゃんを一杯産みましょうね」
「産むぅ!! 赤ちゃんいっぱい産むぅぅぅ!!!!!」
「そうそう、美樹。あなたはその触手パンツを穿いたままでは妖魔を産むことはできないわね・・・。
あちらに行ったらあなたの心臓をその触手パンツと同じ機能の物に取り換えてあげるわ。
想像してごらんなさい、きっと気持ちいいわよ・・・。 心臓が鼓動する度にあなたの中の不浄な人間の血が浄化されていくのよ」
「はい!! ありがとうございます・・・」
背後から結絵の菊門を奥深くまでフィストファックしながら、綾音は結絵に尋ねる。
「じゃあ結絵さん、そろそろ聞かせて下さい。妖魔界に未来永劫忠誠を誓いますか?」
「忠誠を誓います!!私の体は妖魔様にささげますぅ!!!」
「よくできました。それでは結絵さん、イってください・・・」
綾音はズン!をより一層奥まで腕を突っ込むと、結絵の腸内をメチャクチャに突く。
「あひぃ・・何か来るぅ!! イっちゃうう イっちゃうよぉ・・・ あああああぁぁぁぁぁああっぁぁっ!!!」
涙、鼻水、よだれ、汗、愛液、尿、潮、腸液・・・・結絵の体の全ての体液を噴出し、壮絶なアクメを迎えた結絵。
しかしその顔はどこか安らいだような表情を見せ、結絵の意識は闇に沈む。
その下腹部には美樹や綾音とお揃いの刻印が浮かび上がっていた・・・。
195 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/12(金) 19:24:39 ID:ILdNICMI
妖気と瘴気が織りなす異次元の空間。
妖魔界の片隅で三人の少女は仰向けになって横たわっている。
少女たちは一様に皆、年齢に不相応な大きい腹を抱えて、終わりの無い凌辱に身を委ねている。
それは、かつて退魔の巫女のホープと呼ばれていた少女達のなれの果てだった。
彼女たちの傍にはヒト型の形をした妖魔達がぐるりと彼女達を取り囲むように立っており、白濁の粘液にまみれた彼女らを見下ろしていた。
妖魔の中でもヒト型を維持できる妖魔は数少ない。よって、彼らはかなりの上級妖魔と推察できる。
彼らの影から生まれた触手はいたいけな少女達の性器をこれでもかという程掻き回す。
一時も休むことなく挿入され続けた彼女らの膣は無残にも赤く腫れあがっていた。そこに追い打ちをかけるように妖魔達は熱い粘液を射精する。
誰が見ても明らかに身篭っているのにも拘らず、妖魔達は手を緩めることなく全力で快感を与え続ける。
それは、仔を宿してから出産するまでの間母体がイけばイく程、より強大な力を持った妖魔が産まれてくるからである。
食事をとることも眠ることも無いまま、イかされ続ける彼女達であったが、
それぞれの体に寄生している蟲や妖魔が瘴気をエネルギーに変え宿主に供給する為、彼女達は休息を必要としなかった。
どれほど時間が経ったのだろう。
不意に大きな腹を揺らしている巫女の一人が声を上げる。
「はぅぅぅ・・・ 産まれちゃうよぉ!!」
びちゃっ ぶしゃぁぁぁっっ!!
絶頂よりも激しく下腹部を波打たせながら、大量の羊水を胎外に排出する。
「あぁ・・・羨ましい 私も産みたい・・・」
「あぁん! はぅぁん! 結絵 さん がんばって・・・」
隣で結絵が産気づいた事に気付いた綾音と美樹は、羨望の眼差しで結絵を励ます。
結絵は出産に備えて股を大きく広げ、虚空を掴むように足の指先をぎゅっと丸める。
「ひぎぃぃぃ!うまれるぅぅ!!!!」
出産することに苦痛は無い、そこに待ち受けるのは絶望的な程の巨大な快楽。
結絵が絶叫すると産道はこれ以上ない程拡張を強要され、ボトっ・・・という音と共に中から臍の緒のつながった異形の物が生み出される。
―――アギャァアァァァ!!
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」
「ふふっ、また元気の良い仔が生れたわね。これで何体目かしら?」
どこからともなく現れた麻衣は結絵が産み落とした妖魔を拾い上げると、臍の緒を丁寧に切る。
「じゃあ、続けて頑張ってね、結絵」
まだ目も開かぬ妖魔の仔を両手で抱えると、くるりと踵を返す。
周りにいた妖魔達は少女の腹の中が空になったことを確認すると、一斉に大小無数の触手を出産直後の膣に突きたてる。
その凄まじい触手の圧力は、出産をして元に戻った腹を再び臨月間近の妊婦のように膨らませた。
「あひぁっ! ひぃっ だめぇ イきすぎちゃうよぉ・・・あたまおかしくなるぅ」
膣が快感でビクビクっと収縮する度に、結絵の乳首からは噴水のように母乳が噴き出る。
「あひぃ・・んぁ・・・あ あっ・・・」
「うぁぁっっ! くはっ・・・んはっ・・・ひぃぃ 」
「きもちぃぃ もっとぉ・・・ もっと突いてぇ・・・」
ぐちゃぐちゃとした水音と少女達の喘ぎ声は永遠に途切れることなく、無限の彼方まで木霊する。
これからもずっと彼女達は妖魔の仔達を生み続けるだろう。
そして、その末路を知る者は誰もいない。
―了―
196 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/12(金) 19:27:05 ID:ILdNICMI
以上で終わりです。お付き合いいただき有難うございました。
>>182
情報THX
時間があれば八重垣と美保もまわりたいです。
>>183
ご指摘ごもっともです・・・。
以前私もメイデンフォースを読んだ事があります。素晴らしい内容のSSで自分好みのシチュが多く、感動しました。
今回、妄想に任せて書き殴っている途中、正直に言うと、自分でも似ているなと思ってしまいました。
なので違いが出るように色々修正を加えて、一応あちらのSSと一線を画す物が出来たと自分では思っていました。
ですが、そうご指摘を頂いたという事は、単純に私の力量が無かった事に他なりません。
今回投下したのは、今までSSと言う物を書いた事が無かったので、
次回以降またSSを書くことがあった時に皆さんの批評を参考にしようと思い立ったからです。
ですので、他人の褌で相撲を取り二匹目のドジョウを狙ったつもりは毛頭ありませんでした・・・。
不快な思いをさせてしまったら申し訳ありません。
後学の為に、他の方々もネタは勿論、文章の読みにくかった所などを指摘して頂けると嬉しいです。
もっと実力が付くまで勉強して来ますので宜しくお願いいたします。
有難うございました。
197 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/12(金) 19:43:22 ID:ILdNICMI
あ、読み返したらミスを発見しました。
麻衣は10年前に彼女の子宮を子宮そっくりに擬態した妖魔と交換させられました。
あとは脳内補完よろしくです。
(償いの巫女 美樹編)
165 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 22:09:43 ID:OJG4BOwC
GJ言って下さった方々、ありがとうございます。
初めて知ったんですが、自分好みのシチュエーションを書いてるはずなのに何故か自分のSSを見てもヌけないんですね。
興奮はするんですけど…。
ですのでレベルが低いかもと心配になってしまいました。
今日と明日で終わるつもりです。
タイトルは考えてなかったのですが、『贖いの巫女』とかで良いですかね?
ではよろしくお願いいたします。
(今日の属性は 蟲・背徳・触手・SMです)
166 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 22:10:56 ID:OJG4BOwC
身を切るような清冽な空気を切り裂き、美しい少女の声と人ならざるモノたちの叫びが木霊する。
ここは周りに民家のない山の中。
結絵・美樹・綾音の三人は妖魔退治の出動要請に従った。
「祓へ給ひ清め給へと 白すことを聞こし召せと 恐み恐みも白す」
鈴が響くような美しい祝詞を朗誦し、美樹は霊力のこもった一撃を妖魔に喰らわせる。
グギギゲェッィィイィ!!
妖魔は美樹の祝詞に反比例するかのように醜悪な断末魔の叫びをあげ、塵になって消えていく。
今日の妖魔は20体ほど。一抱えほどの大きさのあるナメクジの様な妖魔だ。
あまり強い妖気を感じないことからおそらく下等妖魔と思われる。数が多いのは厄介だが結絵と綾音と三人で力を合わせばこの程度は物の数ではない。
結絵と綾音は少し離れた場所で各々同型の妖魔を相手にしていた。
おそらくすぐに決着がつくであろう。
いつも冷静な美樹だったが、相手が下等妖魔だと見くびって、ほんの僅かであったが心に隙が生じていた。
「掛けまくも畏き 伊邪那岐大神 筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原に 禊ぎ祓へ給ひし時に・・・」
短期決戦を仕掛けるため、自分の周囲の妖魔を一斉に殲滅させる祝詞を朗誦している最中、美樹の死角から一匹の妖魔がにじり寄る。
そしてやおら、ぷしゅぁっっ!!という音を立てて死角にいたナメクジ型の妖魔は粘液を美樹に吹きかける。
「きゃあっっ!!」
突然のことに、美樹は集中力を完全に失ってしまった。
途中まで織り上げていた霊力はまるで霧のように、文字通り霧消する。
「いや・・・何なの?」
頭からほぼ全身にわたって粘液をくらってしまった美樹は自分の体を見回す。
そして、血の気がさーっと音を立てて引いたのを美樹は聞いた気がした。
粘液に混じって十数匹の蛭の様な形をした数cmの蟲が美樹の体の上を這っていた。
「いやぁぁっ!!」
いくら下等妖魔とは言え、うら若き少女にとって自分の体の上に蛭が這っているという構図は、精神的に堪えるものがある。
一瞬軽いパニックに陥った美樹は、祝詞の詠唱もなしに潜在的な霊力を暴発させる。
―――ごうぅぅぅっっ
グゲィィギギギッ!!!
ギャギィィィッッ!!
突然周囲に竜巻のように吹き荒れた美樹の霊力は近くにいた妖魔も巻き込んで塵に帰してしまった。
「はぁ はぁ はぁ・・・」
妖魔を殲滅した安心感と大量に霊力を使ってしまった脱力感で美樹はその場にへなへなとへたり込む。
「はぁ~、良かったです。 あ、結絵さんと綾音さんを助けに行かなくちゃ、ですね」
そう言って立ち上がろうとした時、美樹は腕にチクっとした痛みを感じた。
「・・・っ痛」
何事かと袖をまくってみると、そこには美樹の腕に先ほどの蛭の一匹が喰い付き、血を啜っている姿があった。
「きゃっ!」
台風の中心が意外に無風なのと同じように、先ほど吹き荒れた霊力の嵐も偶然に中心付近にいたこの一匹だけは逆に生き残ることが出来たようだ。
ちくんとした痛みは最初だけで、あとはそれほど痛くはなかったのだが、美樹の腕に食いついた蛭はみるみるその体を膨張させ、彼女の血液を奪う。
美樹は恐る恐る指先に霊力を集中させると、
「えいっ!!」
と掛け声とともに蛭を潰す。蛭は断末魔の叫び声をあげることも無く、しゅうぅぅ、と塵に帰る。
「ふぅ・・・」
美樹は安堵感に胸を撫で下ろす。
しかし・・・先程の感覚は何だったのだろう?
ちくんとした痛みの後、蛭が丸々と膨らんでいくにしたがって蛭が噛みついていた部分から甘い痺れの様な感じが伝わってきた。
正直に告白すると、その感触は決して不快ではなかった。
いや、むしろ気持ちよかったと言ったほうが正しいかもしれない。
美樹は複雑な心境のままその場を後にしたのだった。
167 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 22:12:09 ID:OJG4BOwC
「・・・ちゃん・・・美樹ちゃん、どうしたの?」
「え!? いえ、何でもないですよ」
美樹は結絵の問いかけにあわてて返答する。
ナメクジ型妖魔を殲滅させた明くる日、美樹は結絵と共に遊びに出掛けていた。
色々なお店を回り、財布の中身と相談しながらたくさんの服やCDや本を買い、最後に立ち寄った喫茶店で結絵とお喋りをしていた。
趣味の話やTVの話など色々な話に熱中していた二人だが、お互いに話の種が尽きて生まれた短い沈黙の間、美樹は昨日の出来事を反芻していた。
脳が昨日の記憶を思い起こしてくるのと同時に、肉体はあの一瞬に味わった未知の快感を鮮明に思い起こす。
それに意識の大半を費やしている時、不意に結絵から呼びかけられたのだ。
「美樹ちゃんどうしたの? ぼーっとしちゃって。 熱っぽいのかな? 何か顔が赤いよ?」
「いえ!大丈夫です。つい考え事をしてしまって・・・ごめんなさい」
「う~ん?な~にを考えていたのかにゃ? 彼氏か?彼氏だな~?」
「前にも言った通り私にはお付き合いをしている男性はいませんよ、そんな事は考えてません」
「ちぇ~、つまんないの! じゃあなんか楽しいことでも想像してた?」
「・・楽しいこと・・・。 そうですね、楽しいことを考えていましたよ」
「え? どんな?どんな?」
「それは秘密です」
「それも秘密? まったく美樹ちゃんは秘密主義者なんだからぁ」
愛らしく口を尖らせてむくれる結絵を見て美樹はにっこりと微笑んだ。
168 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 22:13:32 ID:OJG4BOwC
その夜、麻衣からの出動要請に結絵・美樹・綾音の三人は昨日の山中に程近い現場に急行する。
今日の妖魔も昨日と全く同型のナメクジ型妖魔だった。
ただ一点、昨日と違うのは出現した妖魔の数が昨日よりも若干多いこと。
「手分けして退治しましょう!」
結絵と美樹にそう呼びかけると、綾音は足早に森の奥へ消えていく。
「そうですね、綾音さんのおっしゃる通りその方が良いかもしれませんね、良いですか?結絵さん」
「うん!いいよ~!! じゃああっちにいる奴らをやっつけに行くね~」
「ええ、わかりました。気を付けてください」
結絵は、ぱちっと美樹にウィンクを投げると茂みの奥に消えて行った。
そして、美樹の近くの10匹程の妖魔は様子を窺いながらじりじりと間合いを詰めてくる。
昨日はちょっとした油断から遅れを取ってしまった美樹だが、今日はそんなミスは犯さない。
四方八方に注意を払いながら魔を滅するための祝詞を朗誦する。
「祓給ひ清給ふ事を 諸聞食せと宣る卜部等 大川道に持退出て祓却と宣る」
刹那、霊気の雷が龍神のように辺りを飛び回り、魔の気を放つ存在を悉く喰いつくす。
1対10で一見数的に不利に見えたこの戦闘は蓋を開ければ美樹の圧勝だった。
そもそも油断さえしなければこの程度の妖魔はいくら出てこようが物の数ではない。
この戦闘を制圧した美樹は結絵か綾音の援護に駆けつけようと走り出した足をはたと止めた。
先程の龍神にその場にいた妖魔は全て滅せられたと思ったが、一匹だけ半身を食いちぎられながらも生き残っている。
美樹はそのナメクジにとどめの一撃を喰らわそうと近寄り御神刀を上段に構えた時、食いちぎられた腹の中から一匹の蛭がうねうねと頭を覗かせていた。
「!」
その存在を確認した美樹の無意識は同時に昨日の甘美な快感を思い出す。
戦闘中だというのに、美樹の視界は妖魔の真っ赤に裂けた腹の中に蠢く蛭が大写しになり、一杯になった。
美樹は振り上げた御神刀を鞘に仕舞うと微かに震える指先で恐る恐る蟲を摘み上げる。
そして、昨日と同じ柔らかな腕にそっと近付けると、蛭は喜んで美樹の血を啜り始める。
「・・・っはぁぁ ん・・・、はぁ はぁ」
蛭の腹が膨らむにつれて咬まれた美樹の腕からは今まで感じたことのない心地よさが全身に広がる。
「・・・んぁ、 だ・・め こんなこと・・・ おか・・しく なる・・・」
快楽の津波の押し流されまいと、美樹に残った一片の理性は必死の抵抗を試みる。
しかし、押しては引き返す快楽の波状攻撃に理性の欠片は儚くも流されようとしていた。
「 ひぃ・・・な、なにか くる! いやっ・・・こわい ひぃっ・・・あああああぁぁっっ!!」
ビクン ビクンッ!
美樹は声をあげて生まれて初めての絶頂を迎える。
だが、性的な経験が一切ない美樹は、たった今自らが享受した快楽が性的快感と同一であることを知らない。
放心状態の彼女の無垢の花園からは透明な蜜がとろとろと流れ、ショーツにシミを作っていた。
―――数分後
ようやく虚脱状態から脱した美樹は、満腹になって地面に転がっていた蛭を滅すると、いまいち力の入らない下半身に鞭を打ってどうにか立ち上がる。
湿ったショーツがべたべたと張りつき、不快を感じる美樹。
しかし、そんなことはどうでも良くなる程の禁断の蜜の味を知ってしまった。
(・・・・・あのアダムとイブが食べてしまった果実はこんな味がしたのかしら・・・それとも不老不死の桃の味?)
快楽の余韻が残る美樹の頭の中はそんな取り留めのない考えが渦巻いていた。
169 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 22:14:56 ID:OJG4BOwC
―――数日後
キシャァァ!!
「またあいつかぁ、なんか最近あいつらいっぱい出てくるね。なんなんだろ、ほんとに」
結絵の言うとおりだった。
ここ最近、妖魔撃退の出動要請は増加気味なのだが、その中でも目立って増えてきたのがこのナメクジ型の妖魔であった。
「う~ん、異常発生するってことはやっぱり地球温暖化と何か関係があるのかな?」
「そんなことはないと思います、よ」
どうやら本気で言ってるらしい結絵の天真爛漫なボケに、美樹は一応突っ込みを入れる。
今日の妖魔発生ポイントは二つ。
綾音は事情があって来られないという連絡は先程麻衣から受けたので、今日は結絵と美樹の二人組だ。
「・・・・・」
美樹はある計画を秘めていた。
「結絵さん、ここは私が引き受けます。結絵さんはもう一つのポイントのほうに向かっていただけますか?」
「え? だってこっちの方が向こうよりも数が多いよ?二人で力を合わせたほうがいいんじゃない??」
「いえ、大丈夫です。この位でしたら朝飯前です。結絵さんは先に行ってください」
「? うん、わかった。じゃあ先に言ってるね!」
結絵はいつもの美樹らしくない少し強引な提案に若干の違和感を感じながらも、美樹の言葉を信じてその場を後にする。
美樹は結絵が去っていったことを確認すると祝詞を朗誦する。
「天津菅麻を本刈り断ち末刈り切りて 八針に取裂きて 天津祝詞の太祝詞事を宣れ!!」
刹那、ぱあぁぁっと青白い霊力のフラッシュが瞬くと、その光を浴びたナメクジ型の妖魔たちは金縛りにあったようにその場に転がる。
術が成功したことを慎重に確認すると、美樹は懐から苦無を取り出す。
そして一番近くに転がる妖魔のもとにしゃがみ込み、まるでカエルの解剖のように妖魔の腹を真一文字に切り裂く。
ギャッ・・・ギャァァ・・
美樹はうめき声をあげる妖魔を気にする様子もなく、臓物の中を探ると目的の物を探し当てる。
それは、あの蛭がたくさん詰まった子袋だった。
薄膜に包まれた半透明な子袋を切開すると中の蛭を摘み出す。
中に居た蛭も先程の美樹の術の影響を受けているようで、その動きは非常に緩慢だ。
美樹は懐から蓋つきの瓶を取り出すと、一匹一匹丁寧にその蛭達を採集する。
やがてその瓶は採集された蛭で一杯になる。
まるで宝物のように大事に瓶を持ち上げると、美樹その中の蛭をうっとりと眺める。
端正な顔立ちの少女。その瞳の奥には確かに暗い狂気の光が存在していた。
そんな様子を見守る一つの人影。
その正体は今日ここには来られないと連絡があったはずの綾音だった。
綾音は先程からの美樹の行動の一部始終を観察していた。
採集に熱中している美樹には気づく由もない。
「・・・フフ」
綾音はかつての仲間がまばゆいばかりの光の彼方から暗い暗い闇の深淵に堕ちて行く様を見て、嬉しそうにその口の端を歪めた。
170 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 22:16:39 ID:OJG4BOwC
その夜、
彼女の部屋の机の上に乗った瓶を眺めると、美樹は期待で胸がいっぱいになる。
瓶の中身である蛭は金縛りの術の効力が切れ、今はいつも通りの動きを取り戻している。
互いに絡み合い、瓶の内壁にも粘液の跡を残しながら這いずる蛭達を見て、美樹は一種の愛しさの様なものを感じていた。
「・・・・・」
美樹は無言で立ち上がると、瓶を持ってバスルームへと移動する。
そして美樹は着ていた服を脱ぎ、そのギリシャの彫像の様な豊満な肉体を晒すと、湯が張られていない空のバスタブに入る。
美樹はおもむろに瓶のふたを開けると、中から一匹の蛭を摘む。
「・・・こ、こんなことって・・・・」
彼女の指はぷるぷると小刻みに震えていた。
それは緊張からだけではない。期待・不安・そして背徳感・・・、それらが綯い交ぜになった何とも言えない高揚感が彼女を包む。
巫女である自分が妖魔を使って快楽を得る。
そんな巫女としても人間としても倫理上許されない行為に手を染めようとしている。
そのシチュエーションが知らず知らずの内にスパイスになり、彼女が自覚していなかった生来のMの素質が、暗い情念のように燃え上がろうとしていた。
美樹は摘んだ蛭の口をそっと左腕に近付ける。
蛭は本能で己が欲する物が近くにあることを悟り、白く柔らかな美樹の二の腕にカプっと噛みつく。
「・・・っ」
美樹の腕に軽い痛みが走る。しかし、この痛みも美樹にとってはすぐに甘美なものへと変化する。
「あぁ・・ んっはぁ・・」
蛭は体を脈動させて御馳走を目一杯頬張る。
実はこの時、蛭は一見単純に血を吸っているように見せて、吸う・戻す・吸う・戻すを小刻みに繰り返していた。
蛭の体内に取り込まれた血液は、瞬時に人間に中毒性の強い快楽物質に変質し、蛭がそれを再度人間の血流に流すことによって
血を吸われている人間は快感を感じるという仕組みである。
「いいっ!! あっはぁ・・・気持ちいいぃ ひぃ・・・ ああああっ!!!」
美樹の喘ぎ声がバスルームに響き渡る。
絶頂を迎えて肩で息をしている美樹だったが、ゼイゼイとした呼吸を整えると再び瓶の蓋に手をかける。
そう、今日は自分の部屋だ。この前の戦闘中のように誰に気を使う必要はなく、朝までエンドレスに快楽を味わえる・・・。
そう考えただけで彼女の胸ははち切れんばかりに高鳴った。
美樹は新たな蟲を一匹摘む。
そして一瞬躊躇った後、乳首にそっと蟲を近付ける。
かぷっ・・・
その蛭は迷わず目の前に差し出された柔らかい桜桃に咬みついた。
「ふあぁぁぁああっ!!」
美樹はたまらず快楽の雄叫びを上げた。
確信はなかったが、美樹はここを吸ってもらったら気持ちいいのではないか、という本能の囁きに従ったことが正解であったことに満足する。
腕の動脈ほど思うように血が吸えず四苦八苦している蛭を見て、美樹は母性を感じさせる笑みを浮かべる。
美樹は乳首に蛭がぶら下がっている乳房を持ち上げると、母乳を絞り出すようにゆっくりと揉みしだく。
「ああ・・ん っはぁ・・・気持ちいぃ もっと吸ってぇ・・・」
そんな思いが通じたのか、蛭は一心不乱に美樹の乳首に吸い付いて心地よい疼きを与える。
美樹は再び瓶を手にするともう一匹蛭を摘み出す。
元気良く体をくねらせる蛭を、美樹は自分の秘所に近づけた。
蟲はどこに食い付くか一瞬逡巡したのち、一番の突起物であるクリトリスに咬みつく。
ちゅっ・・・
「ひぃあぁぁぁぁっっっ!!!」
敏感な部分に牙を立てられ、ひと際大きい嬌声を上げて悶える。
神経が密集した陰核を直接咬まれた感覚は想像を超え、美樹の目蓋の裏にはいくつもの火花が飛び散る。
「あっ・・ はぁっ・・ はっ・・ はぁっ・・・」
美樹の脳と肉体は享受できるギリギリの量の快楽を受容して、その証となる淫蜜を滔々と膣奥から垂れ流すのだった。
「あぁぁん・・・だめぇ・・・」
結局、美樹は体力と意識が続く限り蛭が与えるその快楽を貪り続けた・・・。
171 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 22:21:22 ID:OJG4BOwC
――― 二週間後
「素敵・・・」
美樹はうっとりとした表情で心情を吐露する。
今、目の前ではバスタブが一杯になる程、蛭で溢れ返っている。
連日の戦闘の最中、結絵たちの目を盗みナメクジ型妖魔から採集した大量の蛭を全てバスタブに放ち、湯の代わりに蛭で一杯にする。
ウネウネとまるでひと固まりの生き物のように蠢く浴槽を目にして、美樹の膣は既に愛液を垂れ流していた。
(この中に入ったらどうなってしまうんだろう・・・)
もちろんタダで済むはずがない。場合によっては生命の危機にさらされる可能性もあるだろう。
しかし、美樹の本心はそんな冷静な理性の答えを踏まえた上で、この中に身を沈めたいと本気で思っている。
体中の皮膚を食い破られ血を吸われ、場合によっては膣や肛門にまで蟲が侵入してしまうかもしれない・・・。
それでも、狂ってしまう程の快楽に身を委ねたい。
そんな破壊衝動に駆られ、想像するだけでも美樹は絶頂しそうになる。
「足だけなら・・・大丈夫よね・・・」
頑固に反抗する理性を無理やり納得させるように、美樹は足先を恐る恐る浴槽の中にずぶっと沈める。
かぷっ・・・かぷっ ちゅっ・・ちゅっ
美樹が足を沈めた瞬間、蛭達は目の前の御馳走に我先にと喰い付く。
「ああっ!!ああああぁぁっっ!!!!」
蛭達にもたらされる快楽にすっかり慣らされてしまった美樹の体は、瞬間的に絶頂に上り詰める。
ぷちっ・・・
頭の中で自分の理性を保っていた最後の糸が切れる音を美樹は聞いた気がした。
美樹は発作的に浴槽に身を投げ、肩まで蛭達の蟲風呂に浸かる。
かぷっちゅっ、ちゅっ・・ちゅっかぷっ・・
腕 太腿 乳房 陰唇 首筋 蛭達は一斉に余す所なく美樹の体に喰らい付いた。
「ひぎぃっ!!ぐっぁぁっ!!ああああぁぁっっ!!!」
美樹はとても人間の少女が上げるとは思えない獣の様な声を上げ、暴力的で苦痛を伴う快感に晒される。
そして水圧のように美樹の体に四方八方から押し寄せる蛭は、容赦なく絶頂を迎えて緩んだ膣口や肛門や尿道の中に侵入する。
にゅるん にゅるっ・・・ かぷっ ちゅぷっ・・
「・・・・・・ぃ・・・・・っ!!!!!」
体の表面だけでなく、内臓までも咬みつかれてしまった美樹は、金魚のようにパクパク口を開けて声無き声を上げる。
まるで嵐の中の木の葉のように体を痙攣させ、神楽を踊るように右に左に体が舞った。
普段の美樹からは想像もつかないほど淫らに開いた口の端からは透明なよだれが垂れ、膣口からも白濁した愛液が後から後から分泌される。
目の焦点が合わぬまま、美樹の膣口は繰り返し繰り返し潮を吹く。
美樹は人外の快楽に人間の尊厳を売り渡すと、いつ果てるとも知れぬ快楽に身を委ねた。
172 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 22:22:14 ID:OJG4BOwC
ガラッ!!
突如、バスルームの扉が開かれた。
しかし美樹の視線と意識は遥か遠くに飛んでいて、その闖入者を認識することはできなかった。
「あら、随分と気持ちよさそうなことをしているじゃないですか。でもお楽しみのところ申し訳ないですが、少し中断させていただきますよ」
その闖入者は
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
普通の人間には聞き取ることが出来ぬ呪を唱えると、たちまちの内に美樹に喰い付いていた浴槽内の蟲達がヘドロのように溶けていく。
快楽物質の供給がストップされ、快感に蕩けきっていた美樹の脳が少しずつ回復する。
「・・・あや・・・ね・・さん・・・?」
美樹は無意識に目の前に佇む少女の名を呼んだ。
「美樹さん、あなた退魔の巫女という立場を忘れ、よりによって妖魔を使って快楽を得るなど、巫女として許されない事をやっている自覚はあるんですか?」
美樹の意識は未だ快楽の海をたゆたっていたが、彼女に蔑んだ目で罵倒されているという事は認識できる。
「何とか言ったらどうです、美樹さん。あなた、人間以下の雌豚に成り下がっているんですよ?」
綾音に詰られた美樹は、正論を吐く凛々しい彼女の姿と、浅ましく快楽を追い求めヘドロまみれになった醜い自分の姿を見比べて
「あ・・はぁぁん そうです・・わたしは 醜い雌豚ですぅ・・・」
と、自らを貶める台詞を呟くと、彼女の膣からは白濁した愛液がごぼっと溢れだす。
「ふふっ・・・自分の醜さを認めるんですね。 いいでしょう、そんな素直な美樹さんには素敵なプレゼントを差し上げます」
綾音はまた短く呪を唱えると、彼女の手の上に一抱えほどの妖魔が姿を現す。
「美樹さん、これを見てください。これはあなたの為に作らせた特注の妖魔なんですよ・・・。ほら・・・」
綾音はその妖魔を両手で広げると、妖魔は絡まっていた触手をほどき、ショーツの様な形を形成する。
「姿形は違いますが、これは美樹さんの大好きなあの蛭と同系統の妖魔です。
これを穿けば、美樹さんの血液の中にこの妖魔の体液を循環させて、寝る時だって、食事中だって、いつだって天にも昇る快感を感じられますよ」
「ほ・・欲しい・・・ 欲しいですぅ・・」
「でもお願いするだけでは駄目です。美樹さんは未来永劫、妖魔に身を捧げる事を誓えますか?」
綾音が紡ぐ甘美な誘惑は、まるでまっさらな紙に書かれた文字のようにストンと美樹の心に上書きされた。
「はい!・・・誓います! 私は醜い妖魔様達の雌奴隷です!!」
美樹は空腹の犬が餌に飛び付くような勢いで隷従の言葉を口にした。
「ふふっ、良く出来ました。じゃあ美樹さんにこれを差し上げます」
そう言って綾音は美樹に触手パンツを差し出す。
美樹は受け取って初めて気付いたが、そのショーツの内側にはちょうど膣と肛門のあたりに男性器よりも一回り大きい肉の突起が聳え立っていた。
ごくっ・・・
美樹はおぞましさとそれ以上の期待感で無意識の内に生唾を飲み込んだ。
そして美樹は触手パンツに足を通すと、肉の突起を膣と肛門にあてがい、ゆっくりと装着する。
にゅる・・・くちゃっ・・・
「ふぁぁあぁぁん!!」
どちらの穴も未開通の通路であったはずだが、散々快楽に慣らされて淫蕩になった美樹の肉体はその二本の剛直を苦もなく呑み込んでいく。
「はぁ はぁ はぁ・・」
美樹はとうとう奥まで剛直を呑み込み、しっかりと触手パンツを穿いてしまった。
その時、美樹の胎内深くの剛直に変化が顕れる。
楔のように胎内に打ち込まれた肉の棒からは更に細い触手が次々と発生し、美樹の膣奥や直腸、更には子宮口をこじ開けて子宮内にまで達する。
それらが美樹の肉壁にズブっと突き刺さると、瞬く間に彼女の血管との融合を始めた。
そして、その触手パンツは突如 ドクン!ドクン!と脈動を始める。
「ひぃぃぃっっ!!」
美樹は脳幹がしびれる程の快感に思わず絶叫を上げる。
触手パンツは美樹から血液を吸い取ると、その中で自身の体液と混合させ再度美樹の血流に戻す。
その体液は脳や内臓は勿論のこと、全身に隈なく行き渡る。
妖魔の血液透析は細胞の一つ一つはおろか、美樹の魂の欠片まで汚しぬいていた。
173 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 22:23:57 ID:OJG4BOwC
とある昼下がり
いつものように美樹の部屋に遊びに来た結絵は、お?って言う声と共に
「あれ?美樹ちゃん。さてはまたここが成長したな、このぉ~!!」
結絵はそう言うと美樹の背後に回り込み、両手でがしっと美樹の胸をつかむと、むにゅむにゅと揉み始めた。
「ちくしょ~、あたしなんて全然大きくならないのに~」
そこまで言うと結絵は美樹のリアクションが無いことに気がついた。
(あれ・・・?てっきり「やめてください!!」とか「女の子同士で馬鹿なことしないでください!」って言うと思ったのに・・・?)
結絵は不思議に思って両手を離すと美樹はそのまま前のめりに倒れる。
びっくりした結絵は慌てて様子を見る。
「はぁ・・はぁ・・はぁ・・」
美樹は肩で息をし、表情は虚ろだ。尋常ならざる事態なのは一目見ればわかる。
苦しげに開いた口から見える舌はやけに生々しくて、それを見た結絵は思わずドキリとしてしまった。
「美樹ちゃん大丈夫!?ごめんね、調子悪かったの?」
「・・・はぁ・・・い、いえ、大丈夫です。ご心配かけてすみません」
「でも全然大丈夫そうにみえないよ?救急車か麻衣さんを呼ぶ?」
「・・では、麻衣さんを呼んでいただけますでしょうか・・・」
「うん、わかった!ちょっと待ってて」
結絵はそう言うと携帯電話を取り出して麻衣に電話を繋ぐ。
状況を一通り説明すると結絵はパタンと携帯をたたむ。
「今すぐに来てくれるってさ、ちょっとがまんしててね!」
「・・・はい」
20分後、ピンポンと呼び鈴が鳴る音に反応して結絵が迎えに出る。
そこには大きなバッグを持った麻衣が立っていた。
結絵は麻衣を部屋に招き入れると美樹のもとへ案内する。
美樹は頬を上気させて麻衣を見上げた。
「美樹、もう大丈夫よ。 それで結絵・・・ちょっと申し訳ないんだけど、今日は家に帰ってもらえるかしら?」
「え!?」
「診察するには上を脱いでもらったりしなければならないから・・・、それに今日のところは美樹を休ませてあげて」
「はぁい、わかりましたぁ。じゃあ美樹ちゃん、お大事にね!」
そう言うと結絵は美樹の部屋から出ていく。
174 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 22:24:41 ID:OJG4BOwC
―――ガチャン・・・
玄関が閉まり結絵が部屋を出ていったことを確認すると、美樹を冷たく見降ろして言い放つ。
「美樹・・・あなた結絵に胸を揉まれて、はしたなくイってしまったのね?」
「はぁ・・い 結絵さんに揉まれて我慢できずイっちゃいましたぁ・・・」
罵られれば罵られるほど快感を感じる美樹は、麻衣の冷たい視線を感じるだけでもう一度イきそうになる。
「わかったわ、それじゃあいやらしい雌豚のいやらしいおっぱいを見せてもらえるかしら?」
美樹は命令されるまま服を脱ぎ、ブラジャーと触手パンツのみになる。
しかし、一見ブラジャーに見えた『それ』は布で出来た代物ではなかった。
ピンク色と言うよりかは肉色と言った方が正鵠を射た色で、
美樹の両の乳房の間にぶら下がっている肉塊は、まるで心臓のようにドクンドクンと絶えず脈打つ。
それは美樹が穿いている触手パンツと同じく、触手で編まれたブラジャーだった。
美樹の大きい乳房にピッタリと密着したそれは、常に美樹の乳首をテロテロと舐め回す。
そして内部から突き出る針金状の細い触手は美樹の乳腺から乳房の中へ網の目状に根を張り、そこから美樹の血液や母乳と妖魔の体液を交換していた。
吸い取られる快楽と注入される快楽が同時進行的に美樹の体を駆け巡り、呼吸もままならないほど脳髄を痺れさせる。
上と下から絶えず送られてくる悦楽に美樹は体を右に左にくねらせて身悶える。
そんな美樹を見た麻衣は、持って来たバッグの中から鞭を取り出し
ピシィィィッ!!
美樹の背中を激しく打擲する。
「親友の結絵が心配してくれているのに、あなたはその隣で股を濡らして快楽を貪っていたのかしら?
人間失格ね・・・まさに雌豚という言葉はあなたの為に存在しているんじゃないかしら」
そこまで言うと麻衣は再び鋭く鞭を振り下ろす。
妖魔の体液は血流に乗って美樹の体の細胞を隅々まで侵し続け、やがてそれらは痛みすらも悦楽に変換するよう変質していた。
皮膚を裂くような鋭い痛みがもたらした快感に美樹は堪らずぷしゃぁっと潮を吹いたが、
触手パンツに阻まれてその潮が外に出てくることはなかった。
「はぁぁん・・ そうです・・わたしは、醜い 雌豚ですぅ・・・」
「そうね、その通りだと思うわ。 でもあなただけがこんなに気持ち良くなっているなんて不公平でしょ?
結絵にもこの気持ちよさを教えてあげるのが親友としての最低限の義務なんじゃないかしら」
「・・結絵に 教えるのが 最低限の・・・義務 ・・・?」
美樹は麻衣の言葉を何度も何度も噛みしめるように復唱する。
「そうよ、それが優しさというものよ」
麻衣が美樹に囁く狂った価値観は何の抵抗も無く彼女の脳に沁みわたる。
「はぁい・・結絵も 一緒に・・気持ち良くなりますぅ」
「良く出来たわね、美樹。でも、それにはまず妖魔界にその身を捧げることを誓わなくてはならないの、わかる?」
「はい・・・誓います 私の体の血の一滴まで、妖魔界に捧げますぅ・・・」
連日の麻衣と綾音による調教で、既に彼女が十数年間培ってきた価値観や倫理観の大半を壊されていた美樹は、あっさりと妖魔への忠誠を誓った。
「わかりました、それではご褒美を上げましょう」
麻衣は再び鞭を振り下ろして美樹に数多の赤い蚯蚓腫れをプレゼントする。
頭のてっぺんから足先まで痺れるような甘い快楽を受け止める美樹。
まさしく豚の様な鳴き声を上げて立て続けに絶頂を迎える。
その彼女の下腹部には綾音と同じ妖魔界の雌奴隷となった証の文様がくっきりと浮かび上がっていた。
175 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 22:50:39 ID:OJG4BOwC
とりあえず今日の分は終わりです。
いやー、ほんと巫女ってエロいですよね。
というのも、『古事記』や『日本書紀』に描かれている日本神話は最初から最後まで、そこはかとないエロさを感じます。
例えば「天岩戸隠れ」では引き籠ってしまったアマテラスを外に誘い出すために、
アメノウズメが大勢の神の前で胸や陰部を晒して踊り狂うという一節があります。
(参考wiki http://ja.wikipedia.org/wiki/天岩戸)
最近では「神話は現実を元にして作られており、100%の創作はほとんど無い」と言うのが割と定説の1つだと思いますが、
だとしたら現実には、八百万の神とアメノウズメの輪姦もしくは乱交に混ざりたくなって、アマテラスは外に出たのではないでしょうか。
現在の神話を知らない日本人にも、そのDNAが脈々と受け継がれているからこそ、こんなに巫女にエロさを感じるんではないでしょうか。
そんな事を常々妄想しています。
まぁ、何が言いたいかと言うと、巫女とエロの相性は抜群だぜイヤッホウゥゥということです。
明日まで宜しければお付き合い下さい。
GJ言って下さった方々、ありがとうございます。
初めて知ったんですが、自分好みのシチュエーションを書いてるはずなのに何故か自分のSSを見てもヌけないんですね。
興奮はするんですけど…。
ですのでレベルが低いかもと心配になってしまいました。
今日と明日で終わるつもりです。
タイトルは考えてなかったのですが、『贖いの巫女』とかで良いですかね?
ではよろしくお願いいたします。
(今日の属性は 蟲・背徳・触手・SMです)
166 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 22:10:56 ID:OJG4BOwC
身を切るような清冽な空気を切り裂き、美しい少女の声と人ならざるモノたちの叫びが木霊する。
ここは周りに民家のない山の中。
結絵・美樹・綾音の三人は妖魔退治の出動要請に従った。
「祓へ給ひ清め給へと 白すことを聞こし召せと 恐み恐みも白す」
鈴が響くような美しい祝詞を朗誦し、美樹は霊力のこもった一撃を妖魔に喰らわせる。
グギギゲェッィィイィ!!
妖魔は美樹の祝詞に反比例するかのように醜悪な断末魔の叫びをあげ、塵になって消えていく。
今日の妖魔は20体ほど。一抱えほどの大きさのあるナメクジの様な妖魔だ。
あまり強い妖気を感じないことからおそらく下等妖魔と思われる。数が多いのは厄介だが結絵と綾音と三人で力を合わせばこの程度は物の数ではない。
結絵と綾音は少し離れた場所で各々同型の妖魔を相手にしていた。
おそらくすぐに決着がつくであろう。
いつも冷静な美樹だったが、相手が下等妖魔だと見くびって、ほんの僅かであったが心に隙が生じていた。
「掛けまくも畏き 伊邪那岐大神 筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原に 禊ぎ祓へ給ひし時に・・・」
短期決戦を仕掛けるため、自分の周囲の妖魔を一斉に殲滅させる祝詞を朗誦している最中、美樹の死角から一匹の妖魔がにじり寄る。
そしてやおら、ぷしゅぁっっ!!という音を立てて死角にいたナメクジ型の妖魔は粘液を美樹に吹きかける。
「きゃあっっ!!」
突然のことに、美樹は集中力を完全に失ってしまった。
途中まで織り上げていた霊力はまるで霧のように、文字通り霧消する。
「いや・・・何なの?」
頭からほぼ全身にわたって粘液をくらってしまった美樹は自分の体を見回す。
そして、血の気がさーっと音を立てて引いたのを美樹は聞いた気がした。
粘液に混じって十数匹の蛭の様な形をした数cmの蟲が美樹の体の上を這っていた。
「いやぁぁっ!!」
いくら下等妖魔とは言え、うら若き少女にとって自分の体の上に蛭が這っているという構図は、精神的に堪えるものがある。
一瞬軽いパニックに陥った美樹は、祝詞の詠唱もなしに潜在的な霊力を暴発させる。
―――ごうぅぅぅっっ
グゲィィギギギッ!!!
ギャギィィィッッ!!
突然周囲に竜巻のように吹き荒れた美樹の霊力は近くにいた妖魔も巻き込んで塵に帰してしまった。
「はぁ はぁ はぁ・・・」
妖魔を殲滅した安心感と大量に霊力を使ってしまった脱力感で美樹はその場にへなへなとへたり込む。
「はぁ~、良かったです。 あ、結絵さんと綾音さんを助けに行かなくちゃ、ですね」
そう言って立ち上がろうとした時、美樹は腕にチクっとした痛みを感じた。
「・・・っ痛」
何事かと袖をまくってみると、そこには美樹の腕に先ほどの蛭の一匹が喰い付き、血を啜っている姿があった。
「きゃっ!」
台風の中心が意外に無風なのと同じように、先ほど吹き荒れた霊力の嵐も偶然に中心付近にいたこの一匹だけは逆に生き残ることが出来たようだ。
ちくんとした痛みは最初だけで、あとはそれほど痛くはなかったのだが、美樹の腕に食いついた蛭はみるみるその体を膨張させ、彼女の血液を奪う。
美樹は恐る恐る指先に霊力を集中させると、
「えいっ!!」
と掛け声とともに蛭を潰す。蛭は断末魔の叫び声をあげることも無く、しゅうぅぅ、と塵に帰る。
「ふぅ・・・」
美樹は安堵感に胸を撫で下ろす。
しかし・・・先程の感覚は何だったのだろう?
ちくんとした痛みの後、蛭が丸々と膨らんでいくにしたがって蛭が噛みついていた部分から甘い痺れの様な感じが伝わってきた。
正直に告白すると、その感触は決して不快ではなかった。
いや、むしろ気持ちよかったと言ったほうが正しいかもしれない。
美樹は複雑な心境のままその場を後にしたのだった。
167 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 22:12:09 ID:OJG4BOwC
「・・・ちゃん・・・美樹ちゃん、どうしたの?」
「え!? いえ、何でもないですよ」
美樹は結絵の問いかけにあわてて返答する。
ナメクジ型妖魔を殲滅させた明くる日、美樹は結絵と共に遊びに出掛けていた。
色々なお店を回り、財布の中身と相談しながらたくさんの服やCDや本を買い、最後に立ち寄った喫茶店で結絵とお喋りをしていた。
趣味の話やTVの話など色々な話に熱中していた二人だが、お互いに話の種が尽きて生まれた短い沈黙の間、美樹は昨日の出来事を反芻していた。
脳が昨日の記憶を思い起こしてくるのと同時に、肉体はあの一瞬に味わった未知の快感を鮮明に思い起こす。
それに意識の大半を費やしている時、不意に結絵から呼びかけられたのだ。
「美樹ちゃんどうしたの? ぼーっとしちゃって。 熱っぽいのかな? 何か顔が赤いよ?」
「いえ!大丈夫です。つい考え事をしてしまって・・・ごめんなさい」
「う~ん?な~にを考えていたのかにゃ? 彼氏か?彼氏だな~?」
「前にも言った通り私にはお付き合いをしている男性はいませんよ、そんな事は考えてません」
「ちぇ~、つまんないの! じゃあなんか楽しいことでも想像してた?」
「・・楽しいこと・・・。 そうですね、楽しいことを考えていましたよ」
「え? どんな?どんな?」
「それは秘密です」
「それも秘密? まったく美樹ちゃんは秘密主義者なんだからぁ」
愛らしく口を尖らせてむくれる結絵を見て美樹はにっこりと微笑んだ。
168 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 22:13:32 ID:OJG4BOwC
その夜、麻衣からの出動要請に結絵・美樹・綾音の三人は昨日の山中に程近い現場に急行する。
今日の妖魔も昨日と全く同型のナメクジ型妖魔だった。
ただ一点、昨日と違うのは出現した妖魔の数が昨日よりも若干多いこと。
「手分けして退治しましょう!」
結絵と美樹にそう呼びかけると、綾音は足早に森の奥へ消えていく。
「そうですね、綾音さんのおっしゃる通りその方が良いかもしれませんね、良いですか?結絵さん」
「うん!いいよ~!! じゃああっちにいる奴らをやっつけに行くね~」
「ええ、わかりました。気を付けてください」
結絵は、ぱちっと美樹にウィンクを投げると茂みの奥に消えて行った。
そして、美樹の近くの10匹程の妖魔は様子を窺いながらじりじりと間合いを詰めてくる。
昨日はちょっとした油断から遅れを取ってしまった美樹だが、今日はそんなミスは犯さない。
四方八方に注意を払いながら魔を滅するための祝詞を朗誦する。
「祓給ひ清給ふ事を 諸聞食せと宣る卜部等 大川道に持退出て祓却と宣る」
刹那、霊気の雷が龍神のように辺りを飛び回り、魔の気を放つ存在を悉く喰いつくす。
1対10で一見数的に不利に見えたこの戦闘は蓋を開ければ美樹の圧勝だった。
そもそも油断さえしなければこの程度の妖魔はいくら出てこようが物の数ではない。
この戦闘を制圧した美樹は結絵か綾音の援護に駆けつけようと走り出した足をはたと止めた。
先程の龍神にその場にいた妖魔は全て滅せられたと思ったが、一匹だけ半身を食いちぎられながらも生き残っている。
美樹はそのナメクジにとどめの一撃を喰らわそうと近寄り御神刀を上段に構えた時、食いちぎられた腹の中から一匹の蛭がうねうねと頭を覗かせていた。
「!」
その存在を確認した美樹の無意識は同時に昨日の甘美な快感を思い出す。
戦闘中だというのに、美樹の視界は妖魔の真っ赤に裂けた腹の中に蠢く蛭が大写しになり、一杯になった。
美樹は振り上げた御神刀を鞘に仕舞うと微かに震える指先で恐る恐る蟲を摘み上げる。
そして、昨日と同じ柔らかな腕にそっと近付けると、蛭は喜んで美樹の血を啜り始める。
「・・・っはぁぁ ん・・・、はぁ はぁ」
蛭の腹が膨らむにつれて咬まれた美樹の腕からは今まで感じたことのない心地よさが全身に広がる。
「・・・んぁ、 だ・・め こんなこと・・・ おか・・しく なる・・・」
快楽の津波の押し流されまいと、美樹に残った一片の理性は必死の抵抗を試みる。
しかし、押しては引き返す快楽の波状攻撃に理性の欠片は儚くも流されようとしていた。
「 ひぃ・・・な、なにか くる! いやっ・・・こわい ひぃっ・・・あああああぁぁっっ!!」
ビクン ビクンッ!
美樹は声をあげて生まれて初めての絶頂を迎える。
だが、性的な経験が一切ない美樹は、たった今自らが享受した快楽が性的快感と同一であることを知らない。
放心状態の彼女の無垢の花園からは透明な蜜がとろとろと流れ、ショーツにシミを作っていた。
―――数分後
ようやく虚脱状態から脱した美樹は、満腹になって地面に転がっていた蛭を滅すると、いまいち力の入らない下半身に鞭を打ってどうにか立ち上がる。
湿ったショーツがべたべたと張りつき、不快を感じる美樹。
しかし、そんなことはどうでも良くなる程の禁断の蜜の味を知ってしまった。
(・・・・・あのアダムとイブが食べてしまった果実はこんな味がしたのかしら・・・それとも不老不死の桃の味?)
快楽の余韻が残る美樹の頭の中はそんな取り留めのない考えが渦巻いていた。
169 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 22:14:56 ID:OJG4BOwC
―――数日後
キシャァァ!!
「またあいつかぁ、なんか最近あいつらいっぱい出てくるね。なんなんだろ、ほんとに」
結絵の言うとおりだった。
ここ最近、妖魔撃退の出動要請は増加気味なのだが、その中でも目立って増えてきたのがこのナメクジ型の妖魔であった。
「う~ん、異常発生するってことはやっぱり地球温暖化と何か関係があるのかな?」
「そんなことはないと思います、よ」
どうやら本気で言ってるらしい結絵の天真爛漫なボケに、美樹は一応突っ込みを入れる。
今日の妖魔発生ポイントは二つ。
綾音は事情があって来られないという連絡は先程麻衣から受けたので、今日は結絵と美樹の二人組だ。
「・・・・・」
美樹はある計画を秘めていた。
「結絵さん、ここは私が引き受けます。結絵さんはもう一つのポイントのほうに向かっていただけますか?」
「え? だってこっちの方が向こうよりも数が多いよ?二人で力を合わせたほうがいいんじゃない??」
「いえ、大丈夫です。この位でしたら朝飯前です。結絵さんは先に行ってください」
「? うん、わかった。じゃあ先に言ってるね!」
結絵はいつもの美樹らしくない少し強引な提案に若干の違和感を感じながらも、美樹の言葉を信じてその場を後にする。
美樹は結絵が去っていったことを確認すると祝詞を朗誦する。
「天津菅麻を本刈り断ち末刈り切りて 八針に取裂きて 天津祝詞の太祝詞事を宣れ!!」
刹那、ぱあぁぁっと青白い霊力のフラッシュが瞬くと、その光を浴びたナメクジ型の妖魔たちは金縛りにあったようにその場に転がる。
術が成功したことを慎重に確認すると、美樹は懐から苦無を取り出す。
そして一番近くに転がる妖魔のもとにしゃがみ込み、まるでカエルの解剖のように妖魔の腹を真一文字に切り裂く。
ギャッ・・・ギャァァ・・
美樹はうめき声をあげる妖魔を気にする様子もなく、臓物の中を探ると目的の物を探し当てる。
それは、あの蛭がたくさん詰まった子袋だった。
薄膜に包まれた半透明な子袋を切開すると中の蛭を摘み出す。
中に居た蛭も先程の美樹の術の影響を受けているようで、その動きは非常に緩慢だ。
美樹は懐から蓋つきの瓶を取り出すと、一匹一匹丁寧にその蛭達を採集する。
やがてその瓶は採集された蛭で一杯になる。
まるで宝物のように大事に瓶を持ち上げると、美樹その中の蛭をうっとりと眺める。
端正な顔立ちの少女。その瞳の奥には確かに暗い狂気の光が存在していた。
そんな様子を見守る一つの人影。
その正体は今日ここには来られないと連絡があったはずの綾音だった。
綾音は先程からの美樹の行動の一部始終を観察していた。
採集に熱中している美樹には気づく由もない。
「・・・フフ」
綾音はかつての仲間がまばゆいばかりの光の彼方から暗い暗い闇の深淵に堕ちて行く様を見て、嬉しそうにその口の端を歪めた。
170 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 22:16:39 ID:OJG4BOwC
その夜、
彼女の部屋の机の上に乗った瓶を眺めると、美樹は期待で胸がいっぱいになる。
瓶の中身である蛭は金縛りの術の効力が切れ、今はいつも通りの動きを取り戻している。
互いに絡み合い、瓶の内壁にも粘液の跡を残しながら這いずる蛭達を見て、美樹は一種の愛しさの様なものを感じていた。
「・・・・・」
美樹は無言で立ち上がると、瓶を持ってバスルームへと移動する。
そして美樹は着ていた服を脱ぎ、そのギリシャの彫像の様な豊満な肉体を晒すと、湯が張られていない空のバスタブに入る。
美樹はおもむろに瓶のふたを開けると、中から一匹の蛭を摘む。
「・・・こ、こんなことって・・・・」
彼女の指はぷるぷると小刻みに震えていた。
それは緊張からだけではない。期待・不安・そして背徳感・・・、それらが綯い交ぜになった何とも言えない高揚感が彼女を包む。
巫女である自分が妖魔を使って快楽を得る。
そんな巫女としても人間としても倫理上許されない行為に手を染めようとしている。
そのシチュエーションが知らず知らずの内にスパイスになり、彼女が自覚していなかった生来のMの素質が、暗い情念のように燃え上がろうとしていた。
美樹は摘んだ蛭の口をそっと左腕に近付ける。
蛭は本能で己が欲する物が近くにあることを悟り、白く柔らかな美樹の二の腕にカプっと噛みつく。
「・・・っ」
美樹の腕に軽い痛みが走る。しかし、この痛みも美樹にとってはすぐに甘美なものへと変化する。
「あぁ・・ んっはぁ・・」
蛭は体を脈動させて御馳走を目一杯頬張る。
実はこの時、蛭は一見単純に血を吸っているように見せて、吸う・戻す・吸う・戻すを小刻みに繰り返していた。
蛭の体内に取り込まれた血液は、瞬時に人間に中毒性の強い快楽物質に変質し、蛭がそれを再度人間の血流に流すことによって
血を吸われている人間は快感を感じるという仕組みである。
「いいっ!! あっはぁ・・・気持ちいいぃ ひぃ・・・ ああああっ!!!」
美樹の喘ぎ声がバスルームに響き渡る。
絶頂を迎えて肩で息をしている美樹だったが、ゼイゼイとした呼吸を整えると再び瓶の蓋に手をかける。
そう、今日は自分の部屋だ。この前の戦闘中のように誰に気を使う必要はなく、朝までエンドレスに快楽を味わえる・・・。
そう考えただけで彼女の胸ははち切れんばかりに高鳴った。
美樹は新たな蟲を一匹摘む。
そして一瞬躊躇った後、乳首にそっと蟲を近付ける。
かぷっ・・・
その蛭は迷わず目の前に差し出された柔らかい桜桃に咬みついた。
「ふあぁぁぁああっ!!」
美樹はたまらず快楽の雄叫びを上げた。
確信はなかったが、美樹はここを吸ってもらったら気持ちいいのではないか、という本能の囁きに従ったことが正解であったことに満足する。
腕の動脈ほど思うように血が吸えず四苦八苦している蛭を見て、美樹は母性を感じさせる笑みを浮かべる。
美樹は乳首に蛭がぶら下がっている乳房を持ち上げると、母乳を絞り出すようにゆっくりと揉みしだく。
「ああ・・ん っはぁ・・・気持ちいぃ もっと吸ってぇ・・・」
そんな思いが通じたのか、蛭は一心不乱に美樹の乳首に吸い付いて心地よい疼きを与える。
美樹は再び瓶を手にするともう一匹蛭を摘み出す。
元気良く体をくねらせる蛭を、美樹は自分の秘所に近づけた。
蟲はどこに食い付くか一瞬逡巡したのち、一番の突起物であるクリトリスに咬みつく。
ちゅっ・・・
「ひぃあぁぁぁぁっっっ!!!」
敏感な部分に牙を立てられ、ひと際大きい嬌声を上げて悶える。
神経が密集した陰核を直接咬まれた感覚は想像を超え、美樹の目蓋の裏にはいくつもの火花が飛び散る。
「あっ・・ はぁっ・・ はっ・・ はぁっ・・・」
美樹の脳と肉体は享受できるギリギリの量の快楽を受容して、その証となる淫蜜を滔々と膣奥から垂れ流すのだった。
「あぁぁん・・・だめぇ・・・」
結局、美樹は体力と意識が続く限り蛭が与えるその快楽を貪り続けた・・・。
171 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 22:21:22 ID:OJG4BOwC
――― 二週間後
「素敵・・・」
美樹はうっとりとした表情で心情を吐露する。
今、目の前ではバスタブが一杯になる程、蛭で溢れ返っている。
連日の戦闘の最中、結絵たちの目を盗みナメクジ型妖魔から採集した大量の蛭を全てバスタブに放ち、湯の代わりに蛭で一杯にする。
ウネウネとまるでひと固まりの生き物のように蠢く浴槽を目にして、美樹の膣は既に愛液を垂れ流していた。
(この中に入ったらどうなってしまうんだろう・・・)
もちろんタダで済むはずがない。場合によっては生命の危機にさらされる可能性もあるだろう。
しかし、美樹の本心はそんな冷静な理性の答えを踏まえた上で、この中に身を沈めたいと本気で思っている。
体中の皮膚を食い破られ血を吸われ、場合によっては膣や肛門にまで蟲が侵入してしまうかもしれない・・・。
それでも、狂ってしまう程の快楽に身を委ねたい。
そんな破壊衝動に駆られ、想像するだけでも美樹は絶頂しそうになる。
「足だけなら・・・大丈夫よね・・・」
頑固に反抗する理性を無理やり納得させるように、美樹は足先を恐る恐る浴槽の中にずぶっと沈める。
かぷっ・・・かぷっ ちゅっ・・ちゅっ
美樹が足を沈めた瞬間、蛭達は目の前の御馳走に我先にと喰い付く。
「ああっ!!ああああぁぁっっ!!!!」
蛭達にもたらされる快楽にすっかり慣らされてしまった美樹の体は、瞬間的に絶頂に上り詰める。
ぷちっ・・・
頭の中で自分の理性を保っていた最後の糸が切れる音を美樹は聞いた気がした。
美樹は発作的に浴槽に身を投げ、肩まで蛭達の蟲風呂に浸かる。
かぷっちゅっ、ちゅっ・・ちゅっかぷっ・・
腕 太腿 乳房 陰唇 首筋 蛭達は一斉に余す所なく美樹の体に喰らい付いた。
「ひぎぃっ!!ぐっぁぁっ!!ああああぁぁっっ!!!」
美樹はとても人間の少女が上げるとは思えない獣の様な声を上げ、暴力的で苦痛を伴う快感に晒される。
そして水圧のように美樹の体に四方八方から押し寄せる蛭は、容赦なく絶頂を迎えて緩んだ膣口や肛門や尿道の中に侵入する。
にゅるん にゅるっ・・・ かぷっ ちゅぷっ・・
「・・・・・・ぃ・・・・・っ!!!!!」
体の表面だけでなく、内臓までも咬みつかれてしまった美樹は、金魚のようにパクパク口を開けて声無き声を上げる。
まるで嵐の中の木の葉のように体を痙攣させ、神楽を踊るように右に左に体が舞った。
普段の美樹からは想像もつかないほど淫らに開いた口の端からは透明なよだれが垂れ、膣口からも白濁した愛液が後から後から分泌される。
目の焦点が合わぬまま、美樹の膣口は繰り返し繰り返し潮を吹く。
美樹は人外の快楽に人間の尊厳を売り渡すと、いつ果てるとも知れぬ快楽に身を委ねた。
172 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 22:22:14 ID:OJG4BOwC
ガラッ!!
突如、バスルームの扉が開かれた。
しかし美樹の視線と意識は遥か遠くに飛んでいて、その闖入者を認識することはできなかった。
「あら、随分と気持ちよさそうなことをしているじゃないですか。でもお楽しみのところ申し訳ないですが、少し中断させていただきますよ」
その闖入者は
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
普通の人間には聞き取ることが出来ぬ呪を唱えると、たちまちの内に美樹に喰い付いていた浴槽内の蟲達がヘドロのように溶けていく。
快楽物質の供給がストップされ、快感に蕩けきっていた美樹の脳が少しずつ回復する。
「・・・あや・・・ね・・さん・・・?」
美樹は無意識に目の前に佇む少女の名を呼んだ。
「美樹さん、あなた退魔の巫女という立場を忘れ、よりによって妖魔を使って快楽を得るなど、巫女として許されない事をやっている自覚はあるんですか?」
美樹の意識は未だ快楽の海をたゆたっていたが、彼女に蔑んだ目で罵倒されているという事は認識できる。
「何とか言ったらどうです、美樹さん。あなた、人間以下の雌豚に成り下がっているんですよ?」
綾音に詰られた美樹は、正論を吐く凛々しい彼女の姿と、浅ましく快楽を追い求めヘドロまみれになった醜い自分の姿を見比べて
「あ・・はぁぁん そうです・・わたしは 醜い雌豚ですぅ・・・」
と、自らを貶める台詞を呟くと、彼女の膣からは白濁した愛液がごぼっと溢れだす。
「ふふっ・・・自分の醜さを認めるんですね。 いいでしょう、そんな素直な美樹さんには素敵なプレゼントを差し上げます」
綾音はまた短く呪を唱えると、彼女の手の上に一抱えほどの妖魔が姿を現す。
「美樹さん、これを見てください。これはあなたの為に作らせた特注の妖魔なんですよ・・・。ほら・・・」
綾音はその妖魔を両手で広げると、妖魔は絡まっていた触手をほどき、ショーツの様な形を形成する。
「姿形は違いますが、これは美樹さんの大好きなあの蛭と同系統の妖魔です。
これを穿けば、美樹さんの血液の中にこの妖魔の体液を循環させて、寝る時だって、食事中だって、いつだって天にも昇る快感を感じられますよ」
「ほ・・欲しい・・・ 欲しいですぅ・・」
「でもお願いするだけでは駄目です。美樹さんは未来永劫、妖魔に身を捧げる事を誓えますか?」
綾音が紡ぐ甘美な誘惑は、まるでまっさらな紙に書かれた文字のようにストンと美樹の心に上書きされた。
「はい!・・・誓います! 私は醜い妖魔様達の雌奴隷です!!」
美樹は空腹の犬が餌に飛び付くような勢いで隷従の言葉を口にした。
「ふふっ、良く出来ました。じゃあ美樹さんにこれを差し上げます」
そう言って綾音は美樹に触手パンツを差し出す。
美樹は受け取って初めて気付いたが、そのショーツの内側にはちょうど膣と肛門のあたりに男性器よりも一回り大きい肉の突起が聳え立っていた。
ごくっ・・・
美樹はおぞましさとそれ以上の期待感で無意識の内に生唾を飲み込んだ。
そして美樹は触手パンツに足を通すと、肉の突起を膣と肛門にあてがい、ゆっくりと装着する。
にゅる・・・くちゃっ・・・
「ふぁぁあぁぁん!!」
どちらの穴も未開通の通路であったはずだが、散々快楽に慣らされて淫蕩になった美樹の肉体はその二本の剛直を苦もなく呑み込んでいく。
「はぁ はぁ はぁ・・」
美樹はとうとう奥まで剛直を呑み込み、しっかりと触手パンツを穿いてしまった。
その時、美樹の胎内深くの剛直に変化が顕れる。
楔のように胎内に打ち込まれた肉の棒からは更に細い触手が次々と発生し、美樹の膣奥や直腸、更には子宮口をこじ開けて子宮内にまで達する。
それらが美樹の肉壁にズブっと突き刺さると、瞬く間に彼女の血管との融合を始めた。
そして、その触手パンツは突如 ドクン!ドクン!と脈動を始める。
「ひぃぃぃっっ!!」
美樹は脳幹がしびれる程の快感に思わず絶叫を上げる。
触手パンツは美樹から血液を吸い取ると、その中で自身の体液と混合させ再度美樹の血流に戻す。
その体液は脳や内臓は勿論のこと、全身に隈なく行き渡る。
妖魔の血液透析は細胞の一つ一つはおろか、美樹の魂の欠片まで汚しぬいていた。
173 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 22:23:57 ID:OJG4BOwC
とある昼下がり
いつものように美樹の部屋に遊びに来た結絵は、お?って言う声と共に
「あれ?美樹ちゃん。さてはまたここが成長したな、このぉ~!!」
結絵はそう言うと美樹の背後に回り込み、両手でがしっと美樹の胸をつかむと、むにゅむにゅと揉み始めた。
「ちくしょ~、あたしなんて全然大きくならないのに~」
そこまで言うと結絵は美樹のリアクションが無いことに気がついた。
(あれ・・・?てっきり「やめてください!!」とか「女の子同士で馬鹿なことしないでください!」って言うと思ったのに・・・?)
結絵は不思議に思って両手を離すと美樹はそのまま前のめりに倒れる。
びっくりした結絵は慌てて様子を見る。
「はぁ・・はぁ・・はぁ・・」
美樹は肩で息をし、表情は虚ろだ。尋常ならざる事態なのは一目見ればわかる。
苦しげに開いた口から見える舌はやけに生々しくて、それを見た結絵は思わずドキリとしてしまった。
「美樹ちゃん大丈夫!?ごめんね、調子悪かったの?」
「・・・はぁ・・・い、いえ、大丈夫です。ご心配かけてすみません」
「でも全然大丈夫そうにみえないよ?救急車か麻衣さんを呼ぶ?」
「・・では、麻衣さんを呼んでいただけますでしょうか・・・」
「うん、わかった!ちょっと待ってて」
結絵はそう言うと携帯電話を取り出して麻衣に電話を繋ぐ。
状況を一通り説明すると結絵はパタンと携帯をたたむ。
「今すぐに来てくれるってさ、ちょっとがまんしててね!」
「・・・はい」
20分後、ピンポンと呼び鈴が鳴る音に反応して結絵が迎えに出る。
そこには大きなバッグを持った麻衣が立っていた。
結絵は麻衣を部屋に招き入れると美樹のもとへ案内する。
美樹は頬を上気させて麻衣を見上げた。
「美樹、もう大丈夫よ。 それで結絵・・・ちょっと申し訳ないんだけど、今日は家に帰ってもらえるかしら?」
「え!?」
「診察するには上を脱いでもらったりしなければならないから・・・、それに今日のところは美樹を休ませてあげて」
「はぁい、わかりましたぁ。じゃあ美樹ちゃん、お大事にね!」
そう言うと結絵は美樹の部屋から出ていく。
174 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 22:24:41 ID:OJG4BOwC
―――ガチャン・・・
玄関が閉まり結絵が部屋を出ていったことを確認すると、美樹を冷たく見降ろして言い放つ。
「美樹・・・あなた結絵に胸を揉まれて、はしたなくイってしまったのね?」
「はぁ・・い 結絵さんに揉まれて我慢できずイっちゃいましたぁ・・・」
罵られれば罵られるほど快感を感じる美樹は、麻衣の冷たい視線を感じるだけでもう一度イきそうになる。
「わかったわ、それじゃあいやらしい雌豚のいやらしいおっぱいを見せてもらえるかしら?」
美樹は命令されるまま服を脱ぎ、ブラジャーと触手パンツのみになる。
しかし、一見ブラジャーに見えた『それ』は布で出来た代物ではなかった。
ピンク色と言うよりかは肉色と言った方が正鵠を射た色で、
美樹の両の乳房の間にぶら下がっている肉塊は、まるで心臓のようにドクンドクンと絶えず脈打つ。
それは美樹が穿いている触手パンツと同じく、触手で編まれたブラジャーだった。
美樹の大きい乳房にピッタリと密着したそれは、常に美樹の乳首をテロテロと舐め回す。
そして内部から突き出る針金状の細い触手は美樹の乳腺から乳房の中へ網の目状に根を張り、そこから美樹の血液や母乳と妖魔の体液を交換していた。
吸い取られる快楽と注入される快楽が同時進行的に美樹の体を駆け巡り、呼吸もままならないほど脳髄を痺れさせる。
上と下から絶えず送られてくる悦楽に美樹は体を右に左にくねらせて身悶える。
そんな美樹を見た麻衣は、持って来たバッグの中から鞭を取り出し
ピシィィィッ!!
美樹の背中を激しく打擲する。
「親友の結絵が心配してくれているのに、あなたはその隣で股を濡らして快楽を貪っていたのかしら?
人間失格ね・・・まさに雌豚という言葉はあなたの為に存在しているんじゃないかしら」
そこまで言うと麻衣は再び鋭く鞭を振り下ろす。
妖魔の体液は血流に乗って美樹の体の細胞を隅々まで侵し続け、やがてそれらは痛みすらも悦楽に変換するよう変質していた。
皮膚を裂くような鋭い痛みがもたらした快感に美樹は堪らずぷしゃぁっと潮を吹いたが、
触手パンツに阻まれてその潮が外に出てくることはなかった。
「はぁぁん・・ そうです・・わたしは、醜い 雌豚ですぅ・・・」
「そうね、その通りだと思うわ。 でもあなただけがこんなに気持ち良くなっているなんて不公平でしょ?
結絵にもこの気持ちよさを教えてあげるのが親友としての最低限の義務なんじゃないかしら」
「・・結絵に 教えるのが 最低限の・・・義務 ・・・?」
美樹は麻衣の言葉を何度も何度も噛みしめるように復唱する。
「そうよ、それが優しさというものよ」
麻衣が美樹に囁く狂った価値観は何の抵抗も無く彼女の脳に沁みわたる。
「はぁい・・結絵も 一緒に・・気持ち良くなりますぅ」
「良く出来たわね、美樹。でも、それにはまず妖魔界にその身を捧げることを誓わなくてはならないの、わかる?」
「はい・・・誓います 私の体の血の一滴まで、妖魔界に捧げますぅ・・・」
連日の麻衣と綾音による調教で、既に彼女が十数年間培ってきた価値観や倫理観の大半を壊されていた美樹は、あっさりと妖魔への忠誠を誓った。
「わかりました、それではご褒美を上げましょう」
麻衣は再び鞭を振り下ろして美樹に数多の赤い蚯蚓腫れをプレゼントする。
頭のてっぺんから足先まで痺れるような甘い快楽を受け止める美樹。
まさしく豚の様な鳴き声を上げて立て続けに絶頂を迎える。
その彼女の下腹部には綾音と同じ妖魔界の雌奴隷となった証の文様がくっきりと浮かび上がっていた。
175 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 22:50:39 ID:OJG4BOwC
とりあえず今日の分は終わりです。
いやー、ほんと巫女ってエロいですよね。
というのも、『古事記』や『日本書紀』に描かれている日本神話は最初から最後まで、そこはかとないエロさを感じます。
例えば「天岩戸隠れ」では引き籠ってしまったアマテラスを外に誘い出すために、
アメノウズメが大勢の神の前で胸や陰部を晒して踊り狂うという一節があります。
(参考wiki http://ja.wikipedia.org/wiki/天岩戸)
最近では「神話は現実を元にして作られており、100%の創作はほとんど無い」と言うのが割と定説の1つだと思いますが、
だとしたら現実には、八百万の神とアメノウズメの輪姦もしくは乱交に混ざりたくなって、アマテラスは外に出たのではないでしょうか。
現在の神話を知らない日本人にも、そのDNAが脈々と受け継がれているからこそ、こんなに巫女にエロさを感じるんではないでしょうか。
そんな事を常々妄想しています。
まぁ、何が言いたいかと言うと、巫女とエロの相性は抜群だぜイヤッホウゥゥということです。
明日まで宜しければお付き合い下さい。
(償いの巫女 綾音編)
140 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 00:58:01 ID:OJG4BOwC
part5あたりからROMってましたが、初書き込みです。
SS書いてみたんですが、投下してみてもよろしいですか?
属性的には巫女・寄生・洗脳・etcな感じですが・・・。
141 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 01:03:37 ID:LCJ3koMT
バッチコーイ
142 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 01:09:55 ID:O1Gg7YJB
とりあえず脱いだ
143 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 01:32:08 ID:OJG4BOwC
>>141
>>142
早っ!
じゃあ、とりあえずキリのいい所まで投下してみます。
144 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 01:33:44 ID:OJG4BOwC
――― 最っ低!! 最悪!!
綾音は心の中で何度も何度もそう吐き捨てた。
人一倍プライドの高い彼女にとって、下等妖魔ごときに服を汚されるなどあってはならない事。
今日も妖魔撃退の要請に応じて出動したものの、現場に居たのは知能・妖力ともに劣る淫蟲型の妖魔。
少しでも上位の妖魔を華麗に倒し、自分の優秀さをアピールすることに生きがいを感じている彼女にとって下等妖魔の撃退など、
言ってみればドブ掃除と同じくらい地味でつまらなく忌避すべき仕事であった。
そこに油断が生じていた。
通常、妖魔は祝詞や霊力を込めた御神刀で滅すると砂のように崩れ去り、塵となって消える。
しかし今日の妖魔は致命的なダメージを与えた瞬間、断末魔の叫び声をあげ パチュッ!!という音を立てて弾け飛んだのだ。
予想外の事態に反応が遅れた綾音は至近距離で弾けた妖魔の体液を浴び、そのまっさらな白衣と緋袴を汚してしまった。
「おつかれ~」
「今日のお仕事は簡単だった、ですね」
同じ巫女装束に身を包んだ同年代の二人の少女 結絵と美樹が揃って綾音にねぎらいの言葉をかける。
「・・・えぇ、まぁ大したことない相手ですから」
毒づく心の声をぐっと飲み込み、綾音は努めて冷静に言葉を発する。
何事にも前向きで明るい結絵と、名家の出身で良家のお嬢様という言葉がピッタリとはまる美樹、
そして百年に一度の退魔師と呼ばれ、天才の名前を欲しいままにする綾音。
この三人の少女こそ現代の日本において対妖界の切り札とされる退魔師なのだ。
普段はこの程度の仕事はもっと下級の退魔師が出動し解決するのだが、今日は全員が出払っていたこともあり
彼女達の上司兼頼れる姉的存在である麻衣に出動を指示された。
「お疲れ様。悪いわね、あなたたちにこんな仕事を回しちゃって」
「い~え、いつもいつも上級妖魔ばっかりだと肩が凝っちゃう! サクサクっと終わる仕事もたまにはいいんじゃないかと!」
「ええ、結絵さんの言う通り。 たまにはこんな仕事も良いですよ」
「・・・・・」
速攻で仕事を片付けたことにはしゃぐ結絵といつも通りのマイペースな美樹。
そんな二人を横目で見ながら綾音は早く家に帰ってシャワーを浴びたいとずっと考えていた。
結絵たちの話が盛り上がる中、綾音は彼女たちに帰宅する旨を伝える。
「・・・じゃあ、お先に失礼します」
「あ、おつかれ~!!」
「お疲れ様です」
「ゆっくり休んでね、綾音」
そして部屋を後にする綾音。
しかし、綾音を見送る三人の中に
妖魔の体液のシミが残る巫女装束の後姿を見て
「・・・・フフ 」
微かに笑みを浮かべる女がいた。
145 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 01:36:05 ID:OJG4BOwC
「最低な一日だったな・・・」
ベッドの中でぽつりと綾音はつぶやく。
家に帰りシャワーを浴びて身を清めた後、夕飯もそこそこに綾音は床に就いた。
嫌なことはさっさと忘れて眠ってしまおう、綾音はそう思った。
明かりを消して15分ほど経ち、彼女が少しまどろんで来た頃に異変は起こった。
昼間彼女が浴びた妖魔の体液の中には、よくよく注意せねばわからぬほどの小さい糸ミミズのような淫蟲型妖魔が紛れ込んでいたのだ。
妖魔の体液が放つ悪臭と妖気の陰に隠れて、その微力な妖気は綾音の霊感を持ってしても検知できないレベルにかき消されてしまっていた。
彼女の艶やかな黒髪の中に紛れ込んでいたその妖魔はゆっくりと服の間を潜り抜けてうっすらと淡い恥毛が生えそろうショーツの中に入り込む。
そして妖魔は淫蟲の本能に従い、迷うことなく綾音の未開の膣口に侵入する。
「っっ!?」
ここに来て綾音はようやく己が身に起きた異変に気付いた。
僅かだが妖気を纏ったモノが、あろうことか自分の大事な部分に入り込む感覚に、彼女の背筋にぞっとしたものが走る。
「嫌っ!!」
綾音は短く悲鳴を上げると、ベッドの上に起き上がり急いでパンティを降ろす。
あわてて自分の秘部を見てみるが既に妖魔の姿は確認できない。
しかし、確実に体内に潜り込もうとしている妖魔の動きを感じることができる。
全く濡れていなかった処女の膣口だったが、妖魔は己が粘液と細身の体を生かして既に綾音の膣の中ほど過ぎまで侵入していた。
「嘘!ふざけないでよ!!」
蟲を祓うため右手の指先に霊力を込め左手で秘所をくつろげるものの、今まで性交はもちろんオナニーもしたことのない綾音は
膣内に指を入れることを本能的に拒否してしまっていた。
そうやって綾音が逡巡している間に妖魔は綾音の膣奥、子宮口にまで達する。
「くっ・・・」
膣内に指を入れて直接祓う事をあきらめた綾音は、今度は手のひら全体に霊力を集めて蟲の活動を少しでも抑える作戦に切り替えた。
精神を集中させて霊力を集める綾音だったが、
「ひぅっ!!!!」
集めた霊力が霧散してしまう。
それもその筈、膣奥にまで達した蟲は迷うことなく子宮口に食いつきさらに奥へ奥へと侵入する。
軽いパニックになり次に何をしたら良いかが思いつかず、蟲にされるがままの綾音。
真夜中の奇襲、自分の大事な部分を侵略されている感覚、明らかに格下の妖魔からの翻弄。
すべての要素が彼女にとってマイナス方面に働いていた。
やがて
その淫蟲型妖魔は綾音の細い子宮頚管を通り抜け、最奥の子宮に鎮座する。
結局、綾音はその夜一睡もすることが出来なかった。
146 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 01:37:56 ID:OJG4BOwC
「・・・・くぅ ちくしょう 」
周りの人間に聞き取れないほどの小声で毒づく綾音。
焦燥感と後悔と不安を胸に一夜を明かした彼女の眼もとにはうっすらと隈ができ、かわいらしい彼女の相貌に影が差している。
当然・・・綾音は誰にも相談してなかった。
子宮に侵入された後、もしそのまま胎内を食い破ろうとでもしたならば、いくらプライドの高い彼女でも応援を呼ぶことはやぶさかではない。
しかし、淫蟲は目的の場所に達してからは全くと言っていいほど動きがなかった。
こんな恥ずかしい所へ侵入され、しかもそれが自分のミスが原因であったのでは他人に相談することは気が引けた。
とりあえず破魔のお札を秘所に張り体内の霊気をお腹に集中させていることが功を奏しているのかもしれないが、蟲を滅するレベルには至ってないらしい。
何より普通退魔師は妖魔を火花散る戦闘の末に撃退するものであって、
自分の体の中に入り込んだモノを撃退することなど滅多にあるシチュエーションではない。
こんな時どうしたらよいかわからない綾音は手探り状態だった。
「絶対に滅してやるんだから・・・!」
綾音は心に誓った。
三日後
「 っ! 嘘・・・!」
綾音の背中を嫌な冷たさの汗が流れ落ちる。
胎内に感じる違和感は時が経つにつれて大きくなり、集中力を欠くようになった綾音は徐々に日常生活に影響をきたすようになった。
目を閉じて、そんな乱れがちな精神をぐっと集中させ自分の胎内の異物を霊視する。
すると
「やっぱり間違いない・・・こいつ 成長してる・・・」
綾音の霊視通り、糸ミミズほどだった淫蟲は今や小指ほどの大きさに成長していた。
そのせいか若干体も重い感じがする。自分の体にいつものキレがない。
とりあえず表だって何か悪さをしてきているわけではないが、自分の胎内で妖魔が成長しているという現実に綾音は言いようのない不安に苛まれる。
綾音はぐっと拳を握りしめてある決断をした。
「どうしたの? あなたから相談があるっていうのも珍しい話ね」
二人っきりの麻衣の部屋。
綾音は本部の中にある綾音の個人の部屋を訪れていた。
彼女は身の回りで一番信用できる麻衣に相談を持ちかけたのだった。
今でこそ綾音たち三巫女の上司兼マネージャーの様な役割の麻衣だが、十年ほど前まではこの業界において知らぬ者などいない名うての巫女だった。
ある事件がきっかけで彼女は退魔師業は引退することになったのだ。
といっても彼女はもとより、事の顛末を知っている一部の人間も揃ってその件に関しては口を噤んでいるために、
具体的に何があったのかは綾音は知らない。
ともかく、引退してからの彼女はそれまでに得た知識や経験をベースにし、更には東洋医学も含めた現代医学を学んで、
綾音ら次世代の巫女たちを全面的にバックアップする裏方に徹するようになった。
今でこそ天才少女と言えば綾音の通り名のようになっているが、もともとは麻衣のために在った言葉。
よく昔の麻衣と比較されて嫌な気分になったこともあるが、何より綾音は麻衣の優秀さに関しては素直に認め、かなりの信頼を置いていた。
なので麻衣に相談を持ちかけたのも当然の流れと言える。
「実は・・・」
綾音は重い口を開き、この数日間に起こった出来事を伝える。
当初びっくりした表情で綾音の話を聞いていた麻衣だったが、綾音が話し終えると
「何でもっと早く相談してくれなかったのかしら?」
真剣な表情で綾音を見据えて麻衣は怒る。
予想通りの反応だ。
「・・・ごめんなさい」
やや俯きがちの綾音は素直に謝罪の言葉を口にした。
「あなた達は周りの人たちの期待も背負っていることだし、あなた達の体はあなた達だけの物じゃないのよ。
・・・っていうのもあるけどね、あなたの身に何かあったら悲しむ人たちが周りにいるっていう事を忘れないで頂戴」
そういうと麻衣は綾音の顔をそっと胸に抱きよせてそっと包み込むように抱いた。
「あ、ありがとうございます」
やっぱりこの人に相談したことは間違いじゃなかったんだ。
綾音は暖かい麻衣の胸の中で自分の取った選択肢は間違いじゃなかった、とホッと胸を撫で下ろした。
147 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 01:39:49 ID:OJG4BOwC
――― コン コン!
扉がたたかれる音が響く。
明くる日、綾音は再び麻衣の部屋を訪ねていた。
綾音は昨日の相談の後、綾音の数倍の霊視能力がある麻衣に診察をしてもらい、その後明日また部屋に来るように言われていた。
「どうぞ、開いているわよ」
凛とした麻衣の声が不安に駆られる綾音の心を解きほぐす。
部屋に入った綾音はおずおずと麻衣に尋ねる。
「あの、何か対策は見つかりましたか?」
「ええ、とりあえずはね。昨日も言った通りあなたの体の中で成長し始めた蟲は既にあなたの体と癒着をし始めているの。
このまま放っておいたら取り返しのつかない事態になるわ。かと言って外科的な手術をしてしまうと多分あなたは一生子供の産めない体になってしまう」
衝撃的な麻衣の言葉に綾音は言葉を失う。
「心配しないで、綾音。そうならないように最善の道を探したわ。摘出することが無理なら投薬で子宮の中の妖魔を滅する以外ないわね」
「投薬・・・ですか?」
「そう、直接これで蟲を滅するのが一番あなたにとって負担が少ないと思うの」
直接。その言葉が綾音の中で引っ掛かった。
「直接っていうと、具体的には何をするんですか?」
「ちょっと待ってて」
そう言うと麻衣はガラス戸の戸棚を開け、中からスポイトの様な物と透明な薬瓶に入った白い液体を持ってきた。
「このスポイトで薬液を直接あなたの子宮の中に注入して胎内の妖魔を滅します」
「え・・・!?」
なんとなく想像はついていたが、まさか本当に直接子宮内に投薬をするとは俄かに信じ難かった。
「まぁ、びっくりするのも無理はないわ・・・。でもこれがあなたの体の為には一番負担が少なくてベストな選択肢だと思うの。私を信じて頂戴」
真正面から綾音を見据えて麻衣は言う。
あの綾音がベストの選択と言うのなら間違いはないはず。何よりこのままジリ貧で悪化していくよりも何倍もマシなのではないか。
結局、答えは最初から決まっていた。
「お、お願いします」
それでもやや躊躇いがちに綾音は承諾したのだった。
148 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 01:41:23 ID:OJG4BOwC
「じゃあそこのベッドの上にあがって、下を脱いでもらえるかしら」
言われた通り綾音はベッドに上がり、スカートと下着に手をあてて降ろすとベッドの上に仰向けになった。
「そう、そのまま力を抜いてリラックスして。ゆっくり足を広げてね」
麻衣は綾音の膝に手をかけるとそっと左右に割広げる。
いわゆるM字開脚の態勢をとらされた綾音は思わず顔を真っ赤にして目を背ける。
いくら同姓だから、治療のためだからと言っても他人の前でこのような格好をするのが初めてな綾音は羞恥心で頭がいっぱいになる。
「う~ん、困ったわね。こんなにがちがちに緊張されると先に進めないわ・・・」
そう言うと麻衣は先ほどの戸棚に向かうと、注射器とアンプルを持って来た。
「これは筋肉の緊張を緩和させる注射よ、麻酔ではないから感覚は残るし呼吸もできるけど、体は動かせなくなるからね。まぁ心配しないで」
麻衣は注射器の中に中身を移すと、色白ですらっとして青い血管の浮く綾音の太腿に注射をする。
「うっ」
冷たい液体が血流に乗る感触に綾音は思わずうめき声をあげた。
数分後、綾音の体から無用な力が抜ける。
「じゃあ続きをするわよ」
麻衣は綾音の女陰を優しくくつろげると、スポイトで透明なローションのような液体を彼女の膣に流し込む。
「あなたの中が傷つかないようにする為よ」
人肌の温度に温めてあったとはいえ、綾音は違和感をぬぐえない。
そして麻衣は例の薬液をスポイトに移し取った。
その薬液は思ったよりも少し粘度があるようで、なかなかスポイトに入らない。
綾音は顔を動かせるほど力が入らないため、横目でそんな様子を眺めていた。
やがて細身のガラス管いっぱいに薬液を含んだスポイトを手に、麻衣は綾音の真正面に陣取る。
麻衣はクスコと呼ばれる医療器具を優しく綾音の膣に挿入すると、そのくちばしを広げ綾音の膣口を拡張する。
ライトを照らされ、初々しいピンク色の中身をさらけ出した綾音の膣は、本人の意思とは無関係にヒクッヒクッと絶えず動く。
「ちょっと苦しいかもしれないけど我慢してね」
麻衣は綾音の処女膜を傷つけないように慎重に細身のスポイトを中に入れる。
やがて綾音の膣の最奥に突き当たると、軽くスポイトの先端で綾音の子宮口をつつき、挿入するタイミングを見計らう。
そして、何回も子宮口をつついている内に一瞬パクっと子宮口が口を開けた瞬間、麻衣は隙を逃さずスポイトをさらに奥まで挿入する。
一番の関門であった子宮口を過ぎた後はほとんどなんの抵抗もなく奥まで入り、やがてスポイトの先端は綾音の子宮底に近いところまで達する。
「薬を注入するわね」
そう言うと麻衣はスポイトのゴム球を握り、綾音の子宮内に薬液を注入する。
「ひぃっ つ、冷たい・・・」
その薬液は温度以上の冷たさを持って、確かに子宮内の注ぎこまれたと綾音に主張する。
二度三度とスポイトのゴム球を握り、白い液体が綾音の子宮内に吐き出される。
やがて麻衣は中身が全部注入されたことを確認すると、ゆっくりと彼女の膣からスポイトを引き抜く。
「はい、今日はこれで終わり。お疲れ様、綾音。この治療は一回や二回で終わらないけど根気よくやれば確実に良くなるわ。
明日もまたここにきて頂戴ね」
麻衣は綾音に優しく微笑む。
綾音は今日の治療が終わったことと、確実に良くなることに対する安堵感で久しぶりに不安を忘れていた・・・。
149 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 01:43:01 ID:OJG4BOwC
一週間後
「・・・っん はぁ」
麻衣の部屋で綾音は継続して治療を受けていた。
初めの数日間は麻衣の前で股を開くことに抵抗を感じていた綾音だったが、もう既にほとんど恥じらいを感じることはなくなっていた。
今日も綾音に例の薬液を注入してもらう。
治療が功を奏しているのだろう、胎内の蟲はあれから成長している様子は無い。
しかし
「・・・ん、 くぅ。 ・・・はぁ はぁ」
綾音は別の症状に悩まされていた。
さして室温は高くもないのに綾音のすらりとした太腿に大粒の汗が流れる。
よく見ると綾音は太腿だけではなく全身に珠のような汗をかき、虚ろな眼差しでもぞもぞと全身をくねらせる。
傍から見る分には風邪かインフルエンザにうなされているようにも見える。
だが、今しがた薬液を注入するためにスポイトが差し込まれていた綾音の女陰からは
潤滑を良くする為のローションが、何故か使用した量以上になって膣口から溢れ出てくる。
「はぁ はぁ はぁ」
何とか呼吸を整えた綾音は濡れタオルで体をふき、重い体に鞭を打って身なりを整えた。
「ま、麻衣さん?」
「ん、なぁに?綾音」
「あの・・・何かここ数日、ちょっと変なんですけど・・・」
「変ってどういう風に変なの?」
「それは・・・」
綾音は言い淀む。
「え・・・っと、一日中、特に夜とか・・・気分が落ち着かないんです。集中力が乱れるというか」
「治療方針を変えたほうが良いかしら・・・?」
「い、いえ。ここで治療を受けるとしばらくの間はすごく落ち着いた気分になります」
「そう、ちなみに体のほうは?何か変なところはない?」
体・・・そのフレーズを聞いた瞬間に綾音の頬は真っ赤に染まる。
「だ、大丈夫です。体のほうは特に問題ありません」
「そう。だったらしばらくこのまま治療を続けて様子を見ましょう。一度癒着した蟲を引き剥がすのは容易なことではないわ。
蟲の活動自体は弱まっているから治療方針に間違いはないと思うけど、念のため明日からは少し薬液の量を増やしましょうか」
「わかりました、よろしくお願いします」
「ええ、じゃあお大事にね」
「ありがとうございました」
パタン―――
軽い音を立てて麻衣の部屋のドアが閉まる。
綾音はまだ軽い動悸が続いていた。
『体のほうは?』
麻衣にそう聞かれた時に、綾音は素直に答えることができなかった。
何故なら、
(薬液を子宮に注入されると、気持ちいいです・・・)
そんなことをそのまま口に出しては恥ずかしくて死んでしまうかもしれない。
だが実際あの白い液体が子宮に注がれると、今まで感じた事の無い多幸感と快感を感じてしまう。
けれどもこれは治療なのだ。
治療とはあくまで体の悪いところを治す医療行為なのであって、断じて快感を得るための行為ではない。
綾音は自分自身にピシャっと言い聞かせる。
しかし、心のどこかで毎日この時間に麻衣に治療してもらう事を楽しみにしている自分がいる。
「・・・はぁ」
綾音は新たな懸案事項が出来てしまったことに軽く嘆息をし、帰宅の途に就いた。
150 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 01:45:13 ID:OJG4BOwC
その日の晩、綾音はベッドの中で身悶えていた。
「ん・・・あ ・・くっ・・・・」
ちらり、と時計を見ると麻衣に治療を施してもらってから6時間ほどが経過していた。
綾音の体はやり場のない焦燥感に苛まれ、体をくねらせて綾音の中で燻り続ける炎にじっと耐える。
この正体不明の焦燥感は日に日に大きくなり、綾音が安らかに寝付こうとする事を許さない。
彼女の寝巻は大粒の汗を吸収し、じっとりとしている。
「・・・薬・・ 薬が欲しい・・・」
治療を受けるとこの身を焼く焦燥感が消えることを綾音は気づいていた。
この状況を打開するにはあの薬が必要だと直感的に綾音は感じる。
このまま身を持て余していたら、今晩は眠ることはできないだろう。
綾音はベッドの上で身を起こすと、濡れて重くなったショーツをゆっくりと降ろす。
ショーツは汗とは違う液体をたっぷりと含んでおり、その液体は布地と綾乃の秘所との間に透明な架け橋を架ける。
「・・・やだ ここ、こんなになってる・・・」
綾音の膣は後から後から愛液を分泌し、ヒクっと収縮する度に中から濃厚な愛液があふれ出す。
彼女は今まで進んで触れたことのない穴に恐る恐る指を挿入する。
「あん・・・!!」
愛液でぬめる狭い膣口に指を挿入すると、足先から脊髄にまでビクン!っとした電流が走る。
初めて体験するその電流は綾音にはちっとも不快に感じられなかった。
むしろもう一度その電撃を体が欲し、もう少し深くまで指を突っ込む。
「んく・・・ あはっ あっ あっ・・・」
綾音はまるで快楽に教えられるようにその指を動かした。
やがて綾音は挿入した中指をいつも治療で使っているスポイトに見立てて膣の最奥、子宮口付近にまで深く挿入した。
通常、閉じているかパスタ一本分くらいしか開いていないはずの子宮口は、度重なる麻衣の治療によって開き気味になっており、
膣が収縮するタイミングに合わせてパクパクと口を開いていた。
綾音は挿入した指をかき回し子宮口を探り当てると、ぐっと指先に力を入れて子宮口に中に指を入れる。
くちゅっ
「ああぁぁぁっ!!」
その瞬間綾音は絶頂を迎えて大きく下腹部を蠕動させる。
頭の中が真っ白になり、その一瞬は不安感や焦燥感などあらゆる心配ごとから解放され、まさに体に翼が生えて天にも昇る幸せを感じていた。
「はぁ はぁ はぁ はぁ」
荒く、肩で息をしている綾音だったが、絶頂の大波が過ぎるとまたあの焦燥感が徐々に体を蝕むのを感じていた。
何かが足りない・・・。どうやらこれでは根本的な解決にはならないらしい。
しかし他に有効な手段を持ち合わせていない綾音は、明日朝一番で麻衣の部屋に行こうと決心しつつ、
その晩は疲れて気絶するまでオナニーをし続けた。
151 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 01:46:31 ID:OJG4BOwC
――― コン コン!
綾音は震える手で麻衣の部屋のドアをノックした。
「どうぞ」
「・・・失礼します」
「あら、随分早いのね。どうしたの?」
そう尋ねられると綾音は堰を切ったように言葉を発する。
「薬が!薬が欲しいんです!! 昨日なんかまともに眠ることができませんでした! 助けてください・・・」
「わかったわ、ちょっと落ち着きなさい。 とりあえずちょっと様子を見せて。 ベッドに上がって下着を脱いで頂戴」
綾音は言われるがままに下着を脱ぎ、ベッドの上でM字開脚の姿勢をとる。
麻衣のところに来る前に、綾音は一応シャワーを浴びてから来たのだが、綾音の秘所は既に潤み切っており、その愛液は太腿にまで垂れていた。
「フフフ・・・」
発情しきって熟成された雌のフェロモン臭を発する綾音の秘所を見て、麻衣は満足げな笑みを浮かべた。
「綾音、これが欲しいの?」
麻衣はいつもの薬液とスポイトを手に綾音に尋ねる。
綾音はその白い液体を見るとカクカクっと首を縦に上下させた。
昨日の晩から待ち焦がれていたものを見て、綾音の表情はうっとりとしたものになる。
「ふふっ、もうローションなんか使う必要のない位濡れてるわね・・・」
麻衣はちゅうぅっと薬液をスポイトに吸い取ると、綾音の濡れそぼった膣に挿入する。
そしてスポイトの先端は子宮口を貫通すると、子宮の奥深くでその白濁を吐き出す。
「はぁぁぁっ・・・・」
薬液が子宮全体に沁みわたると、自分の体が軽くなって羽毛のようにひらひらと空を舞っているような錯覚を感じる。
圧倒的な快感と多幸感で、普段は凛々しい綾音の相貌はだらしなく緩み、口の端からは透明な雫が垂れる。
10分後、ようやく瞳に理性を取り戻した綾音に麻衣は告げる。
「どうやら今がヤマのようね。あなたの胎内の蟲を退治するにはこまめに薬を注入してあげる必要があるわ」
そう言うと麻衣は紙袋に入ったスポイトと白い液体が入った薬瓶数本を綾音に手渡す。
「これで必要に応じて自分で薬を注入して頂戴」
「はい・・・わかりました」
「薬が無くなったら私のところに来てね、代わりのをあげるから」
綾音は思いがけず必要としている薬を手に入れることが出来、喜びを隠しきれずにいた。
「はい!ありがとうございます」
綾音は満面の笑みを浮かべて礼を言ったのだった。
152 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 01:48:50 ID:OJG4BOwC
「っはぁぁ・・・」
とあるコンビニのトイレの中。
綾音は肺の奥から絞り出すように艶っぽいため息を漏らした。
体を駆け巡る狂おしい程の快楽に身を委ね、くぱぁ、と左手で膣口をくつろげたポーズのまま綾音は脱力する。
今しがたスポイトを抜き取ったばっかりの子宮口は、もっと、もっと、とより多くの薬液をねだる様にヒクつき、
手を放しても尚、だらしなく口を開いたままの膣口からはダラダラと止めどなく愛液が垂れ落ち、便器の中の水と混じっていく。
あの日麻衣から薬を受け取って以来、焦燥感を感じる度に綾音は薬液を使用した。
初めの内は日に二回程の使用で済んでいたが、今は就寝前、起床後、妖魔との戦闘前、戦闘後、更には今のように少し体がむずっとした時など
日に日にその使用頻度が増えていた。
綾音の中の時間の感覚と平衡感覚が奇妙に混ざり合う。
時間と空間の区別が無くなる感覚を感じながら綾音は便座に全体重を預けて、薬液がもたらす至福の快感の中をたゆたう。
やがて
―――コンコンコン
ドアがノックされる音に綾音の意識が暗がりの奥深くからゆっくりと浮上する。
綾音は気だるそうにトイレットペーパーで愛液に汚れた秘所を拭うと、身なりを整えて個室から出る。
ドアの前にはそのコンビニの女性店員が立っていた。
「あの、大丈夫ですか? どこかお体の具合でも悪いのですか?」
「い、いえ。大丈夫です。」
慌てて否定すると、飲み物だけを買ってそそくさと店を後にする。
携帯電話で時間を確認すると、コンビニに入った時から30分以上時間が過ぎていた。
その事実に軽い衝撃を受けつつ、綾音は再び歩き出した。
153 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 01:50:08 ID:OJG4BOwC
淫臭漂う綾音の部屋。
カーテンを閉め切った薄暗い部屋の中、綾音はベッドの上で思う存分心地よい気だるさを甘受していた。
今日は起きた時からずっと断続的に薬を使っていた。
泥のようにベッドの上に横たわる綾音の秘所は、傍目には失禁したと見紛うばかりの愛液を垂れ流し、シーツにシミをつくる。
綾音の白いお腹は、時折思い出したかのようにビクッ、ビクッ、と痙攣をする。
時間の感覚がまるで解らない。
一時たりとも子宮内の薬液が空になることを受け付けなくなってしまった綾音は体の要求に従って薬液を子宮の中に注ぎ込む。
吸収される量よりも多くの薬液を注ぎ込んだ結果、子宮の中は一杯に満たされて綾音の下腹部は僅かに膨らみを見せた。
「もう少し・・・入れようかな・・・・」
快楽に濁った瞳のまま、綾音はぽつりと呟いて薬瓶を手にする。
「あ・・・」
しかし、手に取ったその瓶は既に空だった。みるみる落胆の表情を浮かべる綾音。
他の瓶に目をやるが、そのどれもが中身が無く瓶の向こう側の景色を無情に映している。
名残惜しく、瓶の中のやや生臭い薬液を指でこそぎ取ると、滔々と蜜をしたらせる蜜壺の中に塗りたくる。
「あぁぁっ ああぁん ああ・・・」
くちゅくちゅと指をかき回して一通りの快感を貪ると、綾音は新たな薬液を貰いに行くことを決意する。
(あの薬が無いと、わたしはもう生きていけない・・・)
それは偽らざる本音だった。
綾音は愛液に汚れた体を気にする様子もなく、そのまま上から服を羽織るとパンプスをつっかけ麻衣のもとに向かった。
154 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 01:53:46 ID:OJG4BOwC
「どうぞ」
麻衣の声に誘われるようにして綾音が麻衣の部屋に入る。
「・・・・くすり・・・ くすりを・・下さい・・・」
うわ言のように薬液を求める言葉がついて出る。
「フフフ・・・綾音、あなたすごい匂いを出しているわね。 いやらしくて、とっても素敵よ・・・」
麻衣は綾音から発しているねっとりとした淫臭を胸一杯に吸い込んで言う。
「でもごめんなさい、あの薬はいま品切れなのよ」
「え・・・!?」
「まぁまぁ、そう焦らないで。 だから今日は直接あなたに薬液を注ぎ込んであげようと思って」
「・・・?」
彼女の言っている意味がよく解らず、綾音は頭の上に?を浮かべる。
「いつも通り服を脱いでベッドの上で待って頂戴」
その指示に従って綾音は裸になり、ベッドの上でいつもの態勢をとる。
麻衣は奥の戸棚を開け、ギラっと銀色に光る手錠を二つ持ち出すと
ガチャリ!!
綾音の両手をベッドの端のパイプに万歳の態勢で固定してしまった。
いつもとは少し様子の違う麻衣の雰囲気に綾音は気圧されながら、麻衣をじっと見つめる。
麻衣は着ていた服や下着を脱ぎさって、一糸纏わぬ姿になる。
その日本人離れしたグラマラスなボディに綾音が見惚れていると、麻衣はその体を見せつけるようにして綾音の傍に歩み寄った。
「ねぇ、綾音。 あの薬はどうやって作っているか知ってる?」
その問いに綾音は首を横に振って返事をする。
「ふふっ、いいわ。 じゃあ今それを見せてあげる」
そう言うと麻衣は突如二本の指を己が膣口に突っ込むと、奥にある何かを引っ張り出そうとするようにクチュクチュとしはじめた。
突然始まった麻衣のオナニーショーに綾音は目を丸くして驚いていたが、更に信じられない光景を目の当たりにする。
「あっ 出ちゃう・・・出ちゃうのぉ・・・ああぁぁぁっ!!」
その膣奥の『何か』を探り当てた麻衣は苦痛よりも快感に意識を失わないように我慢をしながら、ずるずると細い触手の様なものを引っ張り出した!
「あふぅ・・ はっ はぁっ・・・」
軽い絶頂に達してしまった麻衣は呼吸を整えると、膣から生えているへその緒の様な細い触手を綾音の顔に近付けた。
「きゃあっ!!」
綾音は短く悲鳴を上げる。
美しい麻衣の肢体から生えているその触手は、ウネウネと何かを求めるように宙を彷徨い、綾音の頬に一筋の粘液の線を残す。
何故麻衣からそんなものが出てくるのか意味がわからなかったし、その姿はグロテスク以外の何物でもなかった。
「そんなに嫌がらないで頂戴・・・これからあなたの大好きなあのお薬が出来るんですから」
麻衣はそう言うと、左手で乳房を揉みしだき、右手でクリトリスを刺激してオナニーをし始めた。
155 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 01:55:52 ID:OJG4BOwC
「はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ」
犬のように舌を出し、快感を享受している麻衣の体は先程の絶頂の余韻が残っていたために、程なく高みへと上り詰める。
「あ、綾音・・・出す・・わよ ああぁぁぁっん!!!」
ぶっ!! ぶびゅる!!びゅるるるーーーっ!!
ひと際大きい喘ぎ声と共に、細い触手の先端からは白濁した濃厚な粘液が噴き出した。
大量に噴出した粘液は綾音の顔や髪、体などに隈なく降り注ぐ。
全身に熱い液体を喰らった綾音は、その液体の匂いを吸いこむ。
青臭く若干栗の花を思わせるその香りは間違いなくあの薬液と同じ物だ。ただ、匂いの強さは圧倒的にこちらの方が濃い。
その匂いを吸いこむ度に綾音の表情は陶酔したものへと変化する。
「ふふ・・・どう?原液の香りは。 あなたにはこれを薄めたものをずっと処方していたのよ。
あなたの淫乱な体ではもう薄めた物じゃ満足できなくなっているみたいね」
その言葉を聞いた綾音は僅かに残った理性が
(淫乱・・・? あれ? わたしは治療をしてもらってたはずでは・・・?)
という疑問が頭をよぎったが、呼吸をして粘液の匂いを吸いこむと、吐く息と一緒にその疑問は頭から流れ出てしまった。
代わりに綾音の口からは沸々と沸き上がる肉体の欲求に従って卑猥な言葉がついて出る。
「ま、麻衣さん お願い、挿れてぇ!! わたしの子宮の中に注ぎ込んでぇ!!」
「あらあら、いやらしいわね。そんなおねだりをするなんて。 わかったわ、あなたの子宮の中、これで一杯にしてあげるわ」
麻衣は触手の先端を綾音の膣口に当てると、ずぶずぶと腰を進めて奥に挿入する。
「くっ・・・あっ あっ・・・」
指ともスポイトとも違う柔らかで筋肉質な物が、自分の大事な所を割広げて侵入する感触は想像以上に気持ちが良かった。
やがて触手は緩みきった子宮口を貫通し、綾音の小さな子宮の中でとぐろを巻いた。
「さぁ、綾音。 二人で楽しみましょう」
麻衣はそう言うと、綾音の膣から噴き出す大量の愛液をローション代わりにして貝合わせを始める。
「ああぁん はぁ はぁっ はぁ・・・」
「あっ ひぃ ひぃ・・・きもちいぃ・・・きもちいいよぉ ・・・」
うわ言のように呟く綾音の唇を麻衣は奪うと、舌を絡ませて泡立った唾液を交換する。
初めは受け身であったが、勝手がわかると綾音の方から積極的に体を擦り付ける。
二匹の盛った雌はぬめった体を絡ませて、お互いに快楽の質を高めてゆく。
「ふああぁあぁぁっ!!」
そして綾音が絶頂に達しようとした瞬間、麻衣はピタリとその動きを止めてしまった。
156 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 01:56:49 ID:OJG4BOwC
「・・え・・・?」
宙ぶらりんのまま放り投げられてしまった綾音は何事かと麻衣を見る。
麻衣は妖しい笑みを浮かべたまま綾音に問いかける。
「どう?綾音 続きが欲しいかしら?」
綾音はコクコクと首肯する。
「この続きが欲しいなら、今ここで妖魔界に対して忠誠を誓いなさい」
(・・・え?どうして・・・妖魔界は私たちの敵の筈じゃあ・・・)
続きを欲しがっている体と、幼い頃から教え込まれた妖魔は敵だという概念が綾音の中でぶつかり合い、返答に窮してしまった。
麻衣は即答できずにいる綾音を見ると
「そう、残念だったわね・・・」
そう言ってズルっと腰を引いて綾音の子宮の中に入り込んでいた触手を抜きにかかる。
「!!!」
綾音は背筋に冷たい汗を感じた。
ここで麻衣に見捨てられたら、生きていけない・・・。自分はあの薬が無ければ明日から生きていけない・・・。
彼女は慌てて麻衣に忠誠を誓う
「誓います! 妖魔界に忠誠を誓います!! だからお願い、見捨てないでぇ!!」
「即答できなかった人を信用するほど、私もお人好しじゃないのよ」
「ごめんなさいぃ!!絶対に誓いますからぁ・・・信じてください!!」
なりふり構わず懇願する綾音の姿を見て、麻衣は満足げにほくそ笑む。
(ふふっ、堕ちるところまで堕ちたわね)
洗脳が完璧に成功したことに麻衣は満足した。
ここまでこうなってしまっては仮に洗脳が解けてしまっても、その肉の疼きは一生彼女を解放することはないだろう。
その時はまた洗脳し直してやれば良いだけのこと。
捨てられた子犬のように心細げな瞳で自分を見つめる綾音を見て、麻衣は愛情の様なものを感じていた。
「良く出来ましたね、綾音。さぁ、一緒に妖魔界に忠誠を誓って気持ち良くなりましょうね」
「はい!!誓いますっ!!」
麻衣は抜きかけた触手を再び綾音の子宮の中に挿入すると、綾音と貝合わせの続きを始める。
くちゃっくちゃっ、と粘ついた水音と雌の喘ぎ声が響き渡る。
やがて、
「あああぁぁあぁっっ!!」
「あああぁぁあぁっっ!!」
シンクロした二人の声と共に
ドクッ、ドクッ、ドクッ・・・・
綾音の子宮内に薬液とは比較にならない程濃厚な白濁が注ぎ込まれる。
「はぁぁぁ・・・」
かつての凛々しい顔を微塵も感じさせない白痴のような表情で綾音は大きくため息を吐いた。
触手を引き抜いた麻衣が下に目を落とすと、満足げにヒクつく彼女の下腹部には、
妖魔界の雌奴隷となった証の文様が焼印のように浮かび上がっていたのだった。
157 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 02:04:29 ID:OJG4BOwC
長くなって済みません。
とりあえず綾音編は終わりです。
続きもあるんですが、文章のレベルが低い等であまり評判が芳しくなさそうなら尻尾を巻いて逃げますw
もし宜しければ明日も投下させて下さい。
part5あたりからROMってましたが、初書き込みです。
SS書いてみたんですが、投下してみてもよろしいですか?
属性的には巫女・寄生・洗脳・etcな感じですが・・・。
141 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 01:03:37 ID:LCJ3koMT
バッチコーイ
142 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 01:09:55 ID:O1Gg7YJB
とりあえず脱いだ
143 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 01:32:08 ID:OJG4BOwC
>>141
>>142
早っ!
じゃあ、とりあえずキリのいい所まで投下してみます。
144 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 01:33:44 ID:OJG4BOwC
――― 最っ低!! 最悪!!
綾音は心の中で何度も何度もそう吐き捨てた。
人一倍プライドの高い彼女にとって、下等妖魔ごときに服を汚されるなどあってはならない事。
今日も妖魔撃退の要請に応じて出動したものの、現場に居たのは知能・妖力ともに劣る淫蟲型の妖魔。
少しでも上位の妖魔を華麗に倒し、自分の優秀さをアピールすることに生きがいを感じている彼女にとって下等妖魔の撃退など、
言ってみればドブ掃除と同じくらい地味でつまらなく忌避すべき仕事であった。
そこに油断が生じていた。
通常、妖魔は祝詞や霊力を込めた御神刀で滅すると砂のように崩れ去り、塵となって消える。
しかし今日の妖魔は致命的なダメージを与えた瞬間、断末魔の叫び声をあげ パチュッ!!という音を立てて弾け飛んだのだ。
予想外の事態に反応が遅れた綾音は至近距離で弾けた妖魔の体液を浴び、そのまっさらな白衣と緋袴を汚してしまった。
「おつかれ~」
「今日のお仕事は簡単だった、ですね」
同じ巫女装束に身を包んだ同年代の二人の少女 結絵と美樹が揃って綾音にねぎらいの言葉をかける。
「・・・えぇ、まぁ大したことない相手ですから」
毒づく心の声をぐっと飲み込み、綾音は努めて冷静に言葉を発する。
何事にも前向きで明るい結絵と、名家の出身で良家のお嬢様という言葉がピッタリとはまる美樹、
そして百年に一度の退魔師と呼ばれ、天才の名前を欲しいままにする綾音。
この三人の少女こそ現代の日本において対妖界の切り札とされる退魔師なのだ。
普段はこの程度の仕事はもっと下級の退魔師が出動し解決するのだが、今日は全員が出払っていたこともあり
彼女達の上司兼頼れる姉的存在である麻衣に出動を指示された。
「お疲れ様。悪いわね、あなたたちにこんな仕事を回しちゃって」
「い~え、いつもいつも上級妖魔ばっかりだと肩が凝っちゃう! サクサクっと終わる仕事もたまにはいいんじゃないかと!」
「ええ、結絵さんの言う通り。 たまにはこんな仕事も良いですよ」
「・・・・・」
速攻で仕事を片付けたことにはしゃぐ結絵といつも通りのマイペースな美樹。
そんな二人を横目で見ながら綾音は早く家に帰ってシャワーを浴びたいとずっと考えていた。
結絵たちの話が盛り上がる中、綾音は彼女たちに帰宅する旨を伝える。
「・・・じゃあ、お先に失礼します」
「あ、おつかれ~!!」
「お疲れ様です」
「ゆっくり休んでね、綾音」
そして部屋を後にする綾音。
しかし、綾音を見送る三人の中に
妖魔の体液のシミが残る巫女装束の後姿を見て
「・・・・フフ 」
微かに笑みを浮かべる女がいた。
145 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 01:36:05 ID:OJG4BOwC
「最低な一日だったな・・・」
ベッドの中でぽつりと綾音はつぶやく。
家に帰りシャワーを浴びて身を清めた後、夕飯もそこそこに綾音は床に就いた。
嫌なことはさっさと忘れて眠ってしまおう、綾音はそう思った。
明かりを消して15分ほど経ち、彼女が少しまどろんで来た頃に異変は起こった。
昼間彼女が浴びた妖魔の体液の中には、よくよく注意せねばわからぬほどの小さい糸ミミズのような淫蟲型妖魔が紛れ込んでいたのだ。
妖魔の体液が放つ悪臭と妖気の陰に隠れて、その微力な妖気は綾音の霊感を持ってしても検知できないレベルにかき消されてしまっていた。
彼女の艶やかな黒髪の中に紛れ込んでいたその妖魔はゆっくりと服の間を潜り抜けてうっすらと淡い恥毛が生えそろうショーツの中に入り込む。
そして妖魔は淫蟲の本能に従い、迷うことなく綾音の未開の膣口に侵入する。
「っっ!?」
ここに来て綾音はようやく己が身に起きた異変に気付いた。
僅かだが妖気を纏ったモノが、あろうことか自分の大事な部分に入り込む感覚に、彼女の背筋にぞっとしたものが走る。
「嫌っ!!」
綾音は短く悲鳴を上げると、ベッドの上に起き上がり急いでパンティを降ろす。
あわてて自分の秘部を見てみるが既に妖魔の姿は確認できない。
しかし、確実に体内に潜り込もうとしている妖魔の動きを感じることができる。
全く濡れていなかった処女の膣口だったが、妖魔は己が粘液と細身の体を生かして既に綾音の膣の中ほど過ぎまで侵入していた。
「嘘!ふざけないでよ!!」
蟲を祓うため右手の指先に霊力を込め左手で秘所をくつろげるものの、今まで性交はもちろんオナニーもしたことのない綾音は
膣内に指を入れることを本能的に拒否してしまっていた。
そうやって綾音が逡巡している間に妖魔は綾音の膣奥、子宮口にまで達する。
「くっ・・・」
膣内に指を入れて直接祓う事をあきらめた綾音は、今度は手のひら全体に霊力を集めて蟲の活動を少しでも抑える作戦に切り替えた。
精神を集中させて霊力を集める綾音だったが、
「ひぅっ!!!!」
集めた霊力が霧散してしまう。
それもその筈、膣奥にまで達した蟲は迷うことなく子宮口に食いつきさらに奥へ奥へと侵入する。
軽いパニックになり次に何をしたら良いかが思いつかず、蟲にされるがままの綾音。
真夜中の奇襲、自分の大事な部分を侵略されている感覚、明らかに格下の妖魔からの翻弄。
すべての要素が彼女にとってマイナス方面に働いていた。
やがて
その淫蟲型妖魔は綾音の細い子宮頚管を通り抜け、最奥の子宮に鎮座する。
結局、綾音はその夜一睡もすることが出来なかった。
146 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 01:37:56 ID:OJG4BOwC
「・・・・くぅ ちくしょう 」
周りの人間に聞き取れないほどの小声で毒づく綾音。
焦燥感と後悔と不安を胸に一夜を明かした彼女の眼もとにはうっすらと隈ができ、かわいらしい彼女の相貌に影が差している。
当然・・・綾音は誰にも相談してなかった。
子宮に侵入された後、もしそのまま胎内を食い破ろうとでもしたならば、いくらプライドの高い彼女でも応援を呼ぶことはやぶさかではない。
しかし、淫蟲は目的の場所に達してからは全くと言っていいほど動きがなかった。
こんな恥ずかしい所へ侵入され、しかもそれが自分のミスが原因であったのでは他人に相談することは気が引けた。
とりあえず破魔のお札を秘所に張り体内の霊気をお腹に集中させていることが功を奏しているのかもしれないが、蟲を滅するレベルには至ってないらしい。
何より普通退魔師は妖魔を火花散る戦闘の末に撃退するものであって、
自分の体の中に入り込んだモノを撃退することなど滅多にあるシチュエーションではない。
こんな時どうしたらよいかわからない綾音は手探り状態だった。
「絶対に滅してやるんだから・・・!」
綾音は心に誓った。
三日後
「 っ! 嘘・・・!」
綾音の背中を嫌な冷たさの汗が流れ落ちる。
胎内に感じる違和感は時が経つにつれて大きくなり、集中力を欠くようになった綾音は徐々に日常生活に影響をきたすようになった。
目を閉じて、そんな乱れがちな精神をぐっと集中させ自分の胎内の異物を霊視する。
すると
「やっぱり間違いない・・・こいつ 成長してる・・・」
綾音の霊視通り、糸ミミズほどだった淫蟲は今や小指ほどの大きさに成長していた。
そのせいか若干体も重い感じがする。自分の体にいつものキレがない。
とりあえず表だって何か悪さをしてきているわけではないが、自分の胎内で妖魔が成長しているという現実に綾音は言いようのない不安に苛まれる。
綾音はぐっと拳を握りしめてある決断をした。
「どうしたの? あなたから相談があるっていうのも珍しい話ね」
二人っきりの麻衣の部屋。
綾音は本部の中にある綾音の個人の部屋を訪れていた。
彼女は身の回りで一番信用できる麻衣に相談を持ちかけたのだった。
今でこそ綾音たち三巫女の上司兼マネージャーの様な役割の麻衣だが、十年ほど前まではこの業界において知らぬ者などいない名うての巫女だった。
ある事件がきっかけで彼女は退魔師業は引退することになったのだ。
といっても彼女はもとより、事の顛末を知っている一部の人間も揃ってその件に関しては口を噤んでいるために、
具体的に何があったのかは綾音は知らない。
ともかく、引退してからの彼女はそれまでに得た知識や経験をベースにし、更には東洋医学も含めた現代医学を学んで、
綾音ら次世代の巫女たちを全面的にバックアップする裏方に徹するようになった。
今でこそ天才少女と言えば綾音の通り名のようになっているが、もともとは麻衣のために在った言葉。
よく昔の麻衣と比較されて嫌な気分になったこともあるが、何より綾音は麻衣の優秀さに関しては素直に認め、かなりの信頼を置いていた。
なので麻衣に相談を持ちかけたのも当然の流れと言える。
「実は・・・」
綾音は重い口を開き、この数日間に起こった出来事を伝える。
当初びっくりした表情で綾音の話を聞いていた麻衣だったが、綾音が話し終えると
「何でもっと早く相談してくれなかったのかしら?」
真剣な表情で綾音を見据えて麻衣は怒る。
予想通りの反応だ。
「・・・ごめんなさい」
やや俯きがちの綾音は素直に謝罪の言葉を口にした。
「あなた達は周りの人たちの期待も背負っていることだし、あなた達の体はあなた達だけの物じゃないのよ。
・・・っていうのもあるけどね、あなたの身に何かあったら悲しむ人たちが周りにいるっていう事を忘れないで頂戴」
そういうと麻衣は綾音の顔をそっと胸に抱きよせてそっと包み込むように抱いた。
「あ、ありがとうございます」
やっぱりこの人に相談したことは間違いじゃなかったんだ。
綾音は暖かい麻衣の胸の中で自分の取った選択肢は間違いじゃなかった、とホッと胸を撫で下ろした。
147 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 01:39:49 ID:OJG4BOwC
――― コン コン!
扉がたたかれる音が響く。
明くる日、綾音は再び麻衣の部屋を訪ねていた。
綾音は昨日の相談の後、綾音の数倍の霊視能力がある麻衣に診察をしてもらい、その後明日また部屋に来るように言われていた。
「どうぞ、開いているわよ」
凛とした麻衣の声が不安に駆られる綾音の心を解きほぐす。
部屋に入った綾音はおずおずと麻衣に尋ねる。
「あの、何か対策は見つかりましたか?」
「ええ、とりあえずはね。昨日も言った通りあなたの体の中で成長し始めた蟲は既にあなたの体と癒着をし始めているの。
このまま放っておいたら取り返しのつかない事態になるわ。かと言って外科的な手術をしてしまうと多分あなたは一生子供の産めない体になってしまう」
衝撃的な麻衣の言葉に綾音は言葉を失う。
「心配しないで、綾音。そうならないように最善の道を探したわ。摘出することが無理なら投薬で子宮の中の妖魔を滅する以外ないわね」
「投薬・・・ですか?」
「そう、直接これで蟲を滅するのが一番あなたにとって負担が少ないと思うの」
直接。その言葉が綾音の中で引っ掛かった。
「直接っていうと、具体的には何をするんですか?」
「ちょっと待ってて」
そう言うと麻衣はガラス戸の戸棚を開け、中からスポイトの様な物と透明な薬瓶に入った白い液体を持ってきた。
「このスポイトで薬液を直接あなたの子宮の中に注入して胎内の妖魔を滅します」
「え・・・!?」
なんとなく想像はついていたが、まさか本当に直接子宮内に投薬をするとは俄かに信じ難かった。
「まぁ、びっくりするのも無理はないわ・・・。でもこれがあなたの体の為には一番負担が少なくてベストな選択肢だと思うの。私を信じて頂戴」
真正面から綾音を見据えて麻衣は言う。
あの綾音がベストの選択と言うのなら間違いはないはず。何よりこのままジリ貧で悪化していくよりも何倍もマシなのではないか。
結局、答えは最初から決まっていた。
「お、お願いします」
それでもやや躊躇いがちに綾音は承諾したのだった。
148 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 01:41:23 ID:OJG4BOwC
「じゃあそこのベッドの上にあがって、下を脱いでもらえるかしら」
言われた通り綾音はベッドに上がり、スカートと下着に手をあてて降ろすとベッドの上に仰向けになった。
「そう、そのまま力を抜いてリラックスして。ゆっくり足を広げてね」
麻衣は綾音の膝に手をかけるとそっと左右に割広げる。
いわゆるM字開脚の態勢をとらされた綾音は思わず顔を真っ赤にして目を背ける。
いくら同姓だから、治療のためだからと言っても他人の前でこのような格好をするのが初めてな綾音は羞恥心で頭がいっぱいになる。
「う~ん、困ったわね。こんなにがちがちに緊張されると先に進めないわ・・・」
そう言うと麻衣は先ほどの戸棚に向かうと、注射器とアンプルを持って来た。
「これは筋肉の緊張を緩和させる注射よ、麻酔ではないから感覚は残るし呼吸もできるけど、体は動かせなくなるからね。まぁ心配しないで」
麻衣は注射器の中に中身を移すと、色白ですらっとして青い血管の浮く綾音の太腿に注射をする。
「うっ」
冷たい液体が血流に乗る感触に綾音は思わずうめき声をあげた。
数分後、綾音の体から無用な力が抜ける。
「じゃあ続きをするわよ」
麻衣は綾音の女陰を優しくくつろげると、スポイトで透明なローションのような液体を彼女の膣に流し込む。
「あなたの中が傷つかないようにする為よ」
人肌の温度に温めてあったとはいえ、綾音は違和感をぬぐえない。
そして麻衣は例の薬液をスポイトに移し取った。
その薬液は思ったよりも少し粘度があるようで、なかなかスポイトに入らない。
綾音は顔を動かせるほど力が入らないため、横目でそんな様子を眺めていた。
やがて細身のガラス管いっぱいに薬液を含んだスポイトを手に、麻衣は綾音の真正面に陣取る。
麻衣はクスコと呼ばれる医療器具を優しく綾音の膣に挿入すると、そのくちばしを広げ綾音の膣口を拡張する。
ライトを照らされ、初々しいピンク色の中身をさらけ出した綾音の膣は、本人の意思とは無関係にヒクッヒクッと絶えず動く。
「ちょっと苦しいかもしれないけど我慢してね」
麻衣は綾音の処女膜を傷つけないように慎重に細身のスポイトを中に入れる。
やがて綾音の膣の最奥に突き当たると、軽くスポイトの先端で綾音の子宮口をつつき、挿入するタイミングを見計らう。
そして、何回も子宮口をつついている内に一瞬パクっと子宮口が口を開けた瞬間、麻衣は隙を逃さずスポイトをさらに奥まで挿入する。
一番の関門であった子宮口を過ぎた後はほとんどなんの抵抗もなく奥まで入り、やがてスポイトの先端は綾音の子宮底に近いところまで達する。
「薬を注入するわね」
そう言うと麻衣はスポイトのゴム球を握り、綾音の子宮内に薬液を注入する。
「ひぃっ つ、冷たい・・・」
その薬液は温度以上の冷たさを持って、確かに子宮内の注ぎこまれたと綾音に主張する。
二度三度とスポイトのゴム球を握り、白い液体が綾音の子宮内に吐き出される。
やがて麻衣は中身が全部注入されたことを確認すると、ゆっくりと彼女の膣からスポイトを引き抜く。
「はい、今日はこれで終わり。お疲れ様、綾音。この治療は一回や二回で終わらないけど根気よくやれば確実に良くなるわ。
明日もまたここにきて頂戴ね」
麻衣は綾音に優しく微笑む。
綾音は今日の治療が終わったことと、確実に良くなることに対する安堵感で久しぶりに不安を忘れていた・・・。
149 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 01:43:01 ID:OJG4BOwC
一週間後
「・・・っん はぁ」
麻衣の部屋で綾音は継続して治療を受けていた。
初めの数日間は麻衣の前で股を開くことに抵抗を感じていた綾音だったが、もう既にほとんど恥じらいを感じることはなくなっていた。
今日も綾音に例の薬液を注入してもらう。
治療が功を奏しているのだろう、胎内の蟲はあれから成長している様子は無い。
しかし
「・・・ん、 くぅ。 ・・・はぁ はぁ」
綾音は別の症状に悩まされていた。
さして室温は高くもないのに綾音のすらりとした太腿に大粒の汗が流れる。
よく見ると綾音は太腿だけではなく全身に珠のような汗をかき、虚ろな眼差しでもぞもぞと全身をくねらせる。
傍から見る分には風邪かインフルエンザにうなされているようにも見える。
だが、今しがた薬液を注入するためにスポイトが差し込まれていた綾音の女陰からは
潤滑を良くする為のローションが、何故か使用した量以上になって膣口から溢れ出てくる。
「はぁ はぁ はぁ」
何とか呼吸を整えた綾音は濡れタオルで体をふき、重い体に鞭を打って身なりを整えた。
「ま、麻衣さん?」
「ん、なぁに?綾音」
「あの・・・何かここ数日、ちょっと変なんですけど・・・」
「変ってどういう風に変なの?」
「それは・・・」
綾音は言い淀む。
「え・・・っと、一日中、特に夜とか・・・気分が落ち着かないんです。集中力が乱れるというか」
「治療方針を変えたほうが良いかしら・・・?」
「い、いえ。ここで治療を受けるとしばらくの間はすごく落ち着いた気分になります」
「そう、ちなみに体のほうは?何か変なところはない?」
体・・・そのフレーズを聞いた瞬間に綾音の頬は真っ赤に染まる。
「だ、大丈夫です。体のほうは特に問題ありません」
「そう。だったらしばらくこのまま治療を続けて様子を見ましょう。一度癒着した蟲を引き剥がすのは容易なことではないわ。
蟲の活動自体は弱まっているから治療方針に間違いはないと思うけど、念のため明日からは少し薬液の量を増やしましょうか」
「わかりました、よろしくお願いします」
「ええ、じゃあお大事にね」
「ありがとうございました」
パタン―――
軽い音を立てて麻衣の部屋のドアが閉まる。
綾音はまだ軽い動悸が続いていた。
『体のほうは?』
麻衣にそう聞かれた時に、綾音は素直に答えることができなかった。
何故なら、
(薬液を子宮に注入されると、気持ちいいです・・・)
そんなことをそのまま口に出しては恥ずかしくて死んでしまうかもしれない。
だが実際あの白い液体が子宮に注がれると、今まで感じた事の無い多幸感と快感を感じてしまう。
けれどもこれは治療なのだ。
治療とはあくまで体の悪いところを治す医療行為なのであって、断じて快感を得るための行為ではない。
綾音は自分自身にピシャっと言い聞かせる。
しかし、心のどこかで毎日この時間に麻衣に治療してもらう事を楽しみにしている自分がいる。
「・・・はぁ」
綾音は新たな懸案事項が出来てしまったことに軽く嘆息をし、帰宅の途に就いた。
150 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 01:45:13 ID:OJG4BOwC
その日の晩、綾音はベッドの中で身悶えていた。
「ん・・・あ ・・くっ・・・・」
ちらり、と時計を見ると麻衣に治療を施してもらってから6時間ほどが経過していた。
綾音の体はやり場のない焦燥感に苛まれ、体をくねらせて綾音の中で燻り続ける炎にじっと耐える。
この正体不明の焦燥感は日に日に大きくなり、綾音が安らかに寝付こうとする事を許さない。
彼女の寝巻は大粒の汗を吸収し、じっとりとしている。
「・・・薬・・ 薬が欲しい・・・」
治療を受けるとこの身を焼く焦燥感が消えることを綾音は気づいていた。
この状況を打開するにはあの薬が必要だと直感的に綾音は感じる。
このまま身を持て余していたら、今晩は眠ることはできないだろう。
綾音はベッドの上で身を起こすと、濡れて重くなったショーツをゆっくりと降ろす。
ショーツは汗とは違う液体をたっぷりと含んでおり、その液体は布地と綾乃の秘所との間に透明な架け橋を架ける。
「・・・やだ ここ、こんなになってる・・・」
綾音の膣は後から後から愛液を分泌し、ヒクっと収縮する度に中から濃厚な愛液があふれ出す。
彼女は今まで進んで触れたことのない穴に恐る恐る指を挿入する。
「あん・・・!!」
愛液でぬめる狭い膣口に指を挿入すると、足先から脊髄にまでビクン!っとした電流が走る。
初めて体験するその電流は綾音にはちっとも不快に感じられなかった。
むしろもう一度その電撃を体が欲し、もう少し深くまで指を突っ込む。
「んく・・・ あはっ あっ あっ・・・」
綾音はまるで快楽に教えられるようにその指を動かした。
やがて綾音は挿入した中指をいつも治療で使っているスポイトに見立てて膣の最奥、子宮口付近にまで深く挿入した。
通常、閉じているかパスタ一本分くらいしか開いていないはずの子宮口は、度重なる麻衣の治療によって開き気味になっており、
膣が収縮するタイミングに合わせてパクパクと口を開いていた。
綾音は挿入した指をかき回し子宮口を探り当てると、ぐっと指先に力を入れて子宮口に中に指を入れる。
くちゅっ
「ああぁぁぁっ!!」
その瞬間綾音は絶頂を迎えて大きく下腹部を蠕動させる。
頭の中が真っ白になり、その一瞬は不安感や焦燥感などあらゆる心配ごとから解放され、まさに体に翼が生えて天にも昇る幸せを感じていた。
「はぁ はぁ はぁ はぁ」
荒く、肩で息をしている綾音だったが、絶頂の大波が過ぎるとまたあの焦燥感が徐々に体を蝕むのを感じていた。
何かが足りない・・・。どうやらこれでは根本的な解決にはならないらしい。
しかし他に有効な手段を持ち合わせていない綾音は、明日朝一番で麻衣の部屋に行こうと決心しつつ、
その晩は疲れて気絶するまでオナニーをし続けた。
151 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 01:46:31 ID:OJG4BOwC
――― コン コン!
綾音は震える手で麻衣の部屋のドアをノックした。
「どうぞ」
「・・・失礼します」
「あら、随分早いのね。どうしたの?」
そう尋ねられると綾音は堰を切ったように言葉を発する。
「薬が!薬が欲しいんです!! 昨日なんかまともに眠ることができませんでした! 助けてください・・・」
「わかったわ、ちょっと落ち着きなさい。 とりあえずちょっと様子を見せて。 ベッドに上がって下着を脱いで頂戴」
綾音は言われるがままに下着を脱ぎ、ベッドの上でM字開脚の姿勢をとる。
麻衣のところに来る前に、綾音は一応シャワーを浴びてから来たのだが、綾音の秘所は既に潤み切っており、その愛液は太腿にまで垂れていた。
「フフフ・・・」
発情しきって熟成された雌のフェロモン臭を発する綾音の秘所を見て、麻衣は満足げな笑みを浮かべた。
「綾音、これが欲しいの?」
麻衣はいつもの薬液とスポイトを手に綾音に尋ねる。
綾音はその白い液体を見るとカクカクっと首を縦に上下させた。
昨日の晩から待ち焦がれていたものを見て、綾音の表情はうっとりとしたものになる。
「ふふっ、もうローションなんか使う必要のない位濡れてるわね・・・」
麻衣はちゅうぅっと薬液をスポイトに吸い取ると、綾音の濡れそぼった膣に挿入する。
そしてスポイトの先端は子宮口を貫通すると、子宮の奥深くでその白濁を吐き出す。
「はぁぁぁっ・・・・」
薬液が子宮全体に沁みわたると、自分の体が軽くなって羽毛のようにひらひらと空を舞っているような錯覚を感じる。
圧倒的な快感と多幸感で、普段は凛々しい綾音の相貌はだらしなく緩み、口の端からは透明な雫が垂れる。
10分後、ようやく瞳に理性を取り戻した綾音に麻衣は告げる。
「どうやら今がヤマのようね。あなたの胎内の蟲を退治するにはこまめに薬を注入してあげる必要があるわ」
そう言うと麻衣は紙袋に入ったスポイトと白い液体が入った薬瓶数本を綾音に手渡す。
「これで必要に応じて自分で薬を注入して頂戴」
「はい・・・わかりました」
「薬が無くなったら私のところに来てね、代わりのをあげるから」
綾音は思いがけず必要としている薬を手に入れることが出来、喜びを隠しきれずにいた。
「はい!ありがとうございます」
綾音は満面の笑みを浮かべて礼を言ったのだった。
152 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 01:48:50 ID:OJG4BOwC
「っはぁぁ・・・」
とあるコンビニのトイレの中。
綾音は肺の奥から絞り出すように艶っぽいため息を漏らした。
体を駆け巡る狂おしい程の快楽に身を委ね、くぱぁ、と左手で膣口をくつろげたポーズのまま綾音は脱力する。
今しがたスポイトを抜き取ったばっかりの子宮口は、もっと、もっと、とより多くの薬液をねだる様にヒクつき、
手を放しても尚、だらしなく口を開いたままの膣口からはダラダラと止めどなく愛液が垂れ落ち、便器の中の水と混じっていく。
あの日麻衣から薬を受け取って以来、焦燥感を感じる度に綾音は薬液を使用した。
初めの内は日に二回程の使用で済んでいたが、今は就寝前、起床後、妖魔との戦闘前、戦闘後、更には今のように少し体がむずっとした時など
日に日にその使用頻度が増えていた。
綾音の中の時間の感覚と平衡感覚が奇妙に混ざり合う。
時間と空間の区別が無くなる感覚を感じながら綾音は便座に全体重を預けて、薬液がもたらす至福の快感の中をたゆたう。
やがて
―――コンコンコン
ドアがノックされる音に綾音の意識が暗がりの奥深くからゆっくりと浮上する。
綾音は気だるそうにトイレットペーパーで愛液に汚れた秘所を拭うと、身なりを整えて個室から出る。
ドアの前にはそのコンビニの女性店員が立っていた。
「あの、大丈夫ですか? どこかお体の具合でも悪いのですか?」
「い、いえ。大丈夫です。」
慌てて否定すると、飲み物だけを買ってそそくさと店を後にする。
携帯電話で時間を確認すると、コンビニに入った時から30分以上時間が過ぎていた。
その事実に軽い衝撃を受けつつ、綾音は再び歩き出した。
153 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 01:50:08 ID:OJG4BOwC
淫臭漂う綾音の部屋。
カーテンを閉め切った薄暗い部屋の中、綾音はベッドの上で思う存分心地よい気だるさを甘受していた。
今日は起きた時からずっと断続的に薬を使っていた。
泥のようにベッドの上に横たわる綾音の秘所は、傍目には失禁したと見紛うばかりの愛液を垂れ流し、シーツにシミをつくる。
綾音の白いお腹は、時折思い出したかのようにビクッ、ビクッ、と痙攣をする。
時間の感覚がまるで解らない。
一時たりとも子宮内の薬液が空になることを受け付けなくなってしまった綾音は体の要求に従って薬液を子宮の中に注ぎ込む。
吸収される量よりも多くの薬液を注ぎ込んだ結果、子宮の中は一杯に満たされて綾音の下腹部は僅かに膨らみを見せた。
「もう少し・・・入れようかな・・・・」
快楽に濁った瞳のまま、綾音はぽつりと呟いて薬瓶を手にする。
「あ・・・」
しかし、手に取ったその瓶は既に空だった。みるみる落胆の表情を浮かべる綾音。
他の瓶に目をやるが、そのどれもが中身が無く瓶の向こう側の景色を無情に映している。
名残惜しく、瓶の中のやや生臭い薬液を指でこそぎ取ると、滔々と蜜をしたらせる蜜壺の中に塗りたくる。
「あぁぁっ ああぁん ああ・・・」
くちゅくちゅと指をかき回して一通りの快感を貪ると、綾音は新たな薬液を貰いに行くことを決意する。
(あの薬が無いと、わたしはもう生きていけない・・・)
それは偽らざる本音だった。
綾音は愛液に汚れた体を気にする様子もなく、そのまま上から服を羽織るとパンプスをつっかけ麻衣のもとに向かった。
154 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 01:53:46 ID:OJG4BOwC
「どうぞ」
麻衣の声に誘われるようにして綾音が麻衣の部屋に入る。
「・・・・くすり・・・ くすりを・・下さい・・・」
うわ言のように薬液を求める言葉がついて出る。
「フフフ・・・綾音、あなたすごい匂いを出しているわね。 いやらしくて、とっても素敵よ・・・」
麻衣は綾音から発しているねっとりとした淫臭を胸一杯に吸い込んで言う。
「でもごめんなさい、あの薬はいま品切れなのよ」
「え・・・!?」
「まぁまぁ、そう焦らないで。 だから今日は直接あなたに薬液を注ぎ込んであげようと思って」
「・・・?」
彼女の言っている意味がよく解らず、綾音は頭の上に?を浮かべる。
「いつも通り服を脱いでベッドの上で待って頂戴」
その指示に従って綾音は裸になり、ベッドの上でいつもの態勢をとる。
麻衣は奥の戸棚を開け、ギラっと銀色に光る手錠を二つ持ち出すと
ガチャリ!!
綾音の両手をベッドの端のパイプに万歳の態勢で固定してしまった。
いつもとは少し様子の違う麻衣の雰囲気に綾音は気圧されながら、麻衣をじっと見つめる。
麻衣は着ていた服や下着を脱ぎさって、一糸纏わぬ姿になる。
その日本人離れしたグラマラスなボディに綾音が見惚れていると、麻衣はその体を見せつけるようにして綾音の傍に歩み寄った。
「ねぇ、綾音。 あの薬はどうやって作っているか知ってる?」
その問いに綾音は首を横に振って返事をする。
「ふふっ、いいわ。 じゃあ今それを見せてあげる」
そう言うと麻衣は突如二本の指を己が膣口に突っ込むと、奥にある何かを引っ張り出そうとするようにクチュクチュとしはじめた。
突然始まった麻衣のオナニーショーに綾音は目を丸くして驚いていたが、更に信じられない光景を目の当たりにする。
「あっ 出ちゃう・・・出ちゃうのぉ・・・ああぁぁぁっ!!」
その膣奥の『何か』を探り当てた麻衣は苦痛よりも快感に意識を失わないように我慢をしながら、ずるずると細い触手の様なものを引っ張り出した!
「あふぅ・・ はっ はぁっ・・・」
軽い絶頂に達してしまった麻衣は呼吸を整えると、膣から生えているへその緒の様な細い触手を綾音の顔に近付けた。
「きゃあっ!!」
綾音は短く悲鳴を上げる。
美しい麻衣の肢体から生えているその触手は、ウネウネと何かを求めるように宙を彷徨い、綾音の頬に一筋の粘液の線を残す。
何故麻衣からそんなものが出てくるのか意味がわからなかったし、その姿はグロテスク以外の何物でもなかった。
「そんなに嫌がらないで頂戴・・・これからあなたの大好きなあのお薬が出来るんですから」
麻衣はそう言うと、左手で乳房を揉みしだき、右手でクリトリスを刺激してオナニーをし始めた。
155 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 01:55:52 ID:OJG4BOwC
「はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ」
犬のように舌を出し、快感を享受している麻衣の体は先程の絶頂の余韻が残っていたために、程なく高みへと上り詰める。
「あ、綾音・・・出す・・わよ ああぁぁぁっん!!!」
ぶっ!! ぶびゅる!!びゅるるるーーーっ!!
ひと際大きい喘ぎ声と共に、細い触手の先端からは白濁した濃厚な粘液が噴き出した。
大量に噴出した粘液は綾音の顔や髪、体などに隈なく降り注ぐ。
全身に熱い液体を喰らった綾音は、その液体の匂いを吸いこむ。
青臭く若干栗の花を思わせるその香りは間違いなくあの薬液と同じ物だ。ただ、匂いの強さは圧倒的にこちらの方が濃い。
その匂いを吸いこむ度に綾音の表情は陶酔したものへと変化する。
「ふふ・・・どう?原液の香りは。 あなたにはこれを薄めたものをずっと処方していたのよ。
あなたの淫乱な体ではもう薄めた物じゃ満足できなくなっているみたいね」
その言葉を聞いた綾音は僅かに残った理性が
(淫乱・・・? あれ? わたしは治療をしてもらってたはずでは・・・?)
という疑問が頭をよぎったが、呼吸をして粘液の匂いを吸いこむと、吐く息と一緒にその疑問は頭から流れ出てしまった。
代わりに綾音の口からは沸々と沸き上がる肉体の欲求に従って卑猥な言葉がついて出る。
「ま、麻衣さん お願い、挿れてぇ!! わたしの子宮の中に注ぎ込んでぇ!!」
「あらあら、いやらしいわね。そんなおねだりをするなんて。 わかったわ、あなたの子宮の中、これで一杯にしてあげるわ」
麻衣は触手の先端を綾音の膣口に当てると、ずぶずぶと腰を進めて奥に挿入する。
「くっ・・・あっ あっ・・・」
指ともスポイトとも違う柔らかで筋肉質な物が、自分の大事な所を割広げて侵入する感触は想像以上に気持ちが良かった。
やがて触手は緩みきった子宮口を貫通し、綾音の小さな子宮の中でとぐろを巻いた。
「さぁ、綾音。 二人で楽しみましょう」
麻衣はそう言うと、綾音の膣から噴き出す大量の愛液をローション代わりにして貝合わせを始める。
「ああぁん はぁ はぁっ はぁ・・・」
「あっ ひぃ ひぃ・・・きもちいぃ・・・きもちいいよぉ ・・・」
うわ言のように呟く綾音の唇を麻衣は奪うと、舌を絡ませて泡立った唾液を交換する。
初めは受け身であったが、勝手がわかると綾音の方から積極的に体を擦り付ける。
二匹の盛った雌はぬめった体を絡ませて、お互いに快楽の質を高めてゆく。
「ふああぁあぁぁっ!!」
そして綾音が絶頂に達しようとした瞬間、麻衣はピタリとその動きを止めてしまった。
156 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 01:56:49 ID:OJG4BOwC
「・・え・・・?」
宙ぶらりんのまま放り投げられてしまった綾音は何事かと麻衣を見る。
麻衣は妖しい笑みを浮かべたまま綾音に問いかける。
「どう?綾音 続きが欲しいかしら?」
綾音はコクコクと首肯する。
「この続きが欲しいなら、今ここで妖魔界に対して忠誠を誓いなさい」
(・・・え?どうして・・・妖魔界は私たちの敵の筈じゃあ・・・)
続きを欲しがっている体と、幼い頃から教え込まれた妖魔は敵だという概念が綾音の中でぶつかり合い、返答に窮してしまった。
麻衣は即答できずにいる綾音を見ると
「そう、残念だったわね・・・」
そう言ってズルっと腰を引いて綾音の子宮の中に入り込んでいた触手を抜きにかかる。
「!!!」
綾音は背筋に冷たい汗を感じた。
ここで麻衣に見捨てられたら、生きていけない・・・。自分はあの薬が無ければ明日から生きていけない・・・。
彼女は慌てて麻衣に忠誠を誓う
「誓います! 妖魔界に忠誠を誓います!! だからお願い、見捨てないでぇ!!」
「即答できなかった人を信用するほど、私もお人好しじゃないのよ」
「ごめんなさいぃ!!絶対に誓いますからぁ・・・信じてください!!」
なりふり構わず懇願する綾音の姿を見て、麻衣は満足げにほくそ笑む。
(ふふっ、堕ちるところまで堕ちたわね)
洗脳が完璧に成功したことに麻衣は満足した。
ここまでこうなってしまっては仮に洗脳が解けてしまっても、その肉の疼きは一生彼女を解放することはないだろう。
その時はまた洗脳し直してやれば良いだけのこと。
捨てられた子犬のように心細げな瞳で自分を見つめる綾音を見て、麻衣は愛情の様なものを感じていた。
「良く出来ましたね、綾音。さぁ、一緒に妖魔界に忠誠を誓って気持ち良くなりましょうね」
「はい!!誓いますっ!!」
麻衣は抜きかけた触手を再び綾音の子宮の中に挿入すると、綾音と貝合わせの続きを始める。
くちゃっくちゃっ、と粘ついた水音と雌の喘ぎ声が響き渡る。
やがて、
「あああぁぁあぁっっ!!」
「あああぁぁあぁっっ!!」
シンクロした二人の声と共に
ドクッ、ドクッ、ドクッ・・・・
綾音の子宮内に薬液とは比較にならない程濃厚な白濁が注ぎ込まれる。
「はぁぁぁ・・・」
かつての凛々しい顔を微塵も感じさせない白痴のような表情で綾音は大きくため息を吐いた。
触手を引き抜いた麻衣が下に目を落とすと、満足げにヒクつく彼女の下腹部には、
妖魔界の雌奴隷となった証の文様が焼印のように浮かび上がっていたのだった。
157 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/11(木) 02:04:29 ID:OJG4BOwC
長くなって済みません。
とりあえず綾音編は終わりです。
続きもあるんですが、文章のレベルが低い等であまり評判が芳しくなさそうなら尻尾を巻いて逃げますw
もし宜しければ明日も投下させて下さい。