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魔法なんて……と。
251 魔法なんて……と、1日目。 ◆8wovNSzFUo sage 2012/07/19(木) 00:00:39.09 ID:90Ra2CnJ
【どうも、ダブルコネクトの人ですがまた、投降させていただきます。】
【では、即興ですが予告どおりに参ります。魔法少女の新機軸? どうぞ。】
少女は泣いた、慟哭した。
変わり果てた街並みを見据えて――魔法、それさえ有れば――と嘆き苦しんだ。
数日前、私の家に天使を名乗るぬいぐるみが現れた。
必要に契約をせびろうそれが、はたして本物だったのかは分からない。
ただ、少女の友人達が変わり果てた姿で街を蹂躙しているのは確かだ。
例えばその姿は、全身から汚猥な蟲を垂れ流す巨大な蛞蝓だったり、
或いは妊婦の様に膨らんだ腹部に口を開けて生物をそこで貪ったりなど様々だが、
どれも嘆かわしい姿で有るのは事実だった。
「彼女達を……救いたいかい?」
可愛らしい少女の様な声が耳をつつく。
そこには白いくまの姿のぬいぐるみ、頭には天使の輪を浮かべ、小さな翼で羽ばたいていた。
「貴方は、この前の天使?」
「そうだよ、君にとっては晴天の霹靂って奴なのかな?」
「ねぇ、お願い! 私を魔法少女にして!!」
彼が自分を天使だと認めた瞬間、私は彼に懇願した。
みんなを助けたかった、これ以上知り合いや友達が犠牲になるのは見ていられなかった。
次は自分かも知れないし、自分の家族かも知れない。そんな怯えた日々はもう嫌だった。
「良いんだね? 取り消しはできないよ、君は今日から魔法少女ライムスターチャイルドになる。それでもいいね?」
「うん、良いよ。私戦うよ……みんなを救いたいから、護りたいから!」
「なら、僕の頭に手を置いて? 契約の儀式と、肩慣らしを始めようじゃないか」
そして、私は彼の頭に手を添えた。腕の中を鈍痛が走り、力の連結を伝えた。
輪っかの奥に押し付ける様に手をあてがうと、どばっと光が満ち溢れる。
止めどなく流れ込むそれを、顔を苦痛に歪ませながらも受け止める。
血管の中、そして見えない精神世界へも流れ込む魔力、満たされる感覚を感じた。
焦がれるそれを胸に抱き、私は脳裏に浮かんだ言葉を叫んだ。
「エンゲージ、インパクト!!」
そして、《力》は目覚めた。
体を走りぬけ、魔法少女の可愛らしい衣装を光が紡ぎだす。
ラバー状のインナーにリボン、スカートなどが自動で精製される。
力が溢れてくる、体の中、秘所の神域で渦巻くのを感じる。
「ボクの力は強大だから、呑まれない様に気をつけてね? 後は体がやってくれるよ!」
252 魔法なんて……と、1日目。 ◆8wovNSzFUo sage 2012/07/19(木) 00:25:10.12 ID:FeW6l10N
――ふふふ、馬鹿だよね?
これで契約は完了した、これで彼女は天界の尖兵だ。
ボクの魔力源は《夢》、それこそナーサリーライム、子供達の夢の様な力だ。
彼女の願いを触媒に、ボクの魔力が彼女を魔法少女へと変貌させた。
是非正義の為に戦って欲しい訳だけど、
ボクの力に?み込まれ、淫夢に溺れ、嘆かわしい姿になった異形を片付けてもらわないとね?
女神に昇華するとか依然に、失敗作の処理が最優先なんだよね。
保身、保身っと――
「ライムスターチャイルド、行きます!」
スカートとリボンがはためく、そして私は地を蹴り飛んだ。
高台から家々を何件も飛び越え、妊婦の様な異形と相対する。
ぶちぶちといやらしい音を立てるそれに、自然と体がつっこんでいく。そして、技を放つ。
「浄化の光、スターライトクオリアッ!!」
十字架の光が幾重にもクロスして走り、敵へと直撃する。
代償なのか、胸の奥がぐちゅりと音を鳴らした。
攻撃の霧が晴れると、敵の姿が顕になった。
無傷だ、しかも伸びてきた数多の触手に雁字搦めにされてしまう。
このままじゃ、食べられちゃう! そう思った瞬間だった。
べちょ、お尻の辺りに冷たく蠢く感覚。
なんと、私の肛門から黒々とした蚯蚓の様な影がはみ出した。
「いやあああっ!! ………・・・あれ?」
私、何を考えていたのかしら? これは具現化した魔力じゃないの。
怖がる必要は無い、むしろどんどん魔力を増やさなくては。
魔法少女は、魔力を生み出す永久機関なのだから。
あれ、私おかしいな。不気味なはずなのに凄くキモチイイ。
いや、これがアタリマエなんだ、私はマホウショウジョなのダカラ。
――そうだね、そろそろ脳味噌も真っ黒だよね。
過ぎた薬は毒だっていうけど、魔力も麻薬に似てるよね。
過剰摂取は良くないね、異形と戦わせるのが酷になっちゃうよ――
異形は元魔法少女だ。だから彼女らも魔力を生んでいる。
しかし、入りきらない魔力は溢れ出し、捉えた肉体へと流し込まれる。
そうでもしないと、本当に彼女らは魔力を生むだけの塊になってしまう。
だから、異形たちは意を決して人を襲い、溢れた魔力の媒介へと造り替えたのだった。
これが、異形が芋蔓式に増えるトリックだった。
気持ちいい、脚が黒く染まり、魔力に犯されていく。
引寄せられ、異形の中、触手蠢く膣内へと押し込まれそうになる。
膣は聖域、一番の魔力がたまる場所であり、胎盤を介して魔力を送る器官を生みやすかったのだ。
?み込んだ少女に、次々と触手を突き刺し、溢れる魔力を注ぎ込む。
それで少女がどうなろうと、異形は魔力を注ぎ込む異常なまでの快楽を味わえれば満足だった。
253 魔法なんて……と、1日目。 ◆8wovNSzFUo sage 2012/07/19(木) 00:39:54.50 ID:FeW6l10N
「あんっ、いやっ……ううん、もっと、もっと!!」
魔力、魔力、魔力……体中が蠢き、それは脳をも侵食し始める。
最初、頭に触れたとき、瞬時に針でそれは送り込まれていた。
ゲル状の黒い芋虫、それが魔力を生み出す根源だった。
自分の腹部と乳首、膣と肛門から溢れるそれを見れば理解できた。
自分は罠に嵌められたんだと、自分は利用されていたんだと。
「はあぁんっ! くる、くるぅ!」
口の中に触手が押し込まれ、黄緑の粘液をばら撒かれる。
その中にも無数に魔力源が渦巻いていた。
溢れそうな力に、膣が焼けそうに熱くなる。
その時、目前に出現した極太の触手が私の中へと絡みつき、しゃぶる様に進入した。
「ふあああああああああっ!! ら、らめ、ええええ、えっちぃ……!」
そうだ、《夢》の力に、いつしか少女は夢に誘われていた。
無数の触手に犯されてゆく淫夢、それが現実だとも知らないで。
半分現実、半分夢、しかし全部が魔力に食われた中で少女が嘶く。
どくん、と少女の全身が波打つように呼応し、少女は黄色い声と汁を漏らした。
「きゃんっ! あぅうう……」
次の瞬間には、全身が魔力源と合一を果たしていた。
気持ち良い、身体を内から解かされる感覚。
擽られ、愛撫され、嬲られる狂気。
「あんっ、あわわわわ……あヴぇ、あへっ、えへへへ」
壊れ、貪られる感覚。流し込まれ、破裂する感覚。
(つづきは、あしたで。)
255 魔法なんて……と2日目。 ◆8wovNSzFUo sage 2012/07/21(土) 20:16:34.33 ID:N0ImvcPr
(あわわ……、ごめんなさいです! ん……なんかお腹が……。)
(ゼラチン質のゲル状寄生体にサナダ虫モドキ孕まされ続けてましたのです!?)
(ああっ……また……。そんな感じでにゅるんりゅ謝罪させていただきます。)
(では、本編をどうぞです! 誠にすいませんでした、貴方に生涯病原体駆除する寄生虫をどうぞ。)
――そして、時は過ぎた。
魔力の醸し出す純粋なる毒気、機械に対する真水にも似た臭気に犯された街並。
人に取って異物でしかないそれが街往く人々を犯し続けるのを尻目に、
魔法少女と異形は強固に結びついていた、さながら胎児と母胎の様に。
「……はふっ……はふっ……はふんっ!?」
少女の魔力源は体内を巡回し、少女の意識を、肉体を侵食し続ける。
臍の緒の如き器官で接続された異形からも、それは比例するかの如く送られる。
全身の穴、肛門、膣口、口、耳、鼻、涙腺、そして汗腺や毛穴からでさえも彼ら、
魔力源がにゅるにゅると顔を出したり引っ込めたりする。
摺れる様な心地よさ、貫く様な刺激、込み上げる様な快楽。
それらは全て、黒光りするサナダ虫にも見えるそれが齎すものだった。
「ひうっ! ひひっ! ふ、ふにゃああああっ!?」
お尻に差し込まれたガソリンスタンドの給油機に似たそれから、
肛門が張り裂けそうになる程の魔力源を流し込まれる。
ふと見ると、その異形が心なしか収縮し、ヒトデの様な形に萎んでいる事に気付いた。
そこまで気を回せるのは、この快楽が日常に変貌しつつあるからなのだろうか?
そう思うと、秘所からずるりと生理みたいにゲルが滴り落ちた。
無数の魔力源、虫が蠢く様に悪寒を覚えるも、すぐさまそれは高揚に変わった。
「おうぇ、でる……おひっこ、びぃゆーびゅーでちゃう! はん! ヴぁううっ!?」
尿道を辿り、噴出した汁は黄緑。そそがれた液体にもにたゼラチン質で、
つまり気味なそれを押し出す所がぶぶぶと震える。
少しの逆流の感覚、鈍い痛みを伴う快楽。
どぽどぽと穢れた、いや清浄なる失禁を繰り返し、少女は蝦の様に反り返る。
その瞬間、表皮を泡立つ様に魔力源が逆上する。
「ヴぇええああああああああああああああっ!!」
そんな私の事なんて気にも留めない様に、異形が触手を突き出した。
その矛先は臍。十数年前までは母と繋がっていたそこへとかぶりつく。
われた先端から無数の食指が伸び、私の閉じた器官を再開発する。
「あああ、ああ…………あ。」
そして、異形はそのヒトデの如き黒い塊の五肢をそこに添え、一体化して殺到する。
熱を持ち、繋がる瞬間。回路を過電圧が狂わせるが如き情感と扇情の熱。
熱い、熱い、熱い、熱い、熱い熱い熱い熱いあついあついあついアツイアツイアツイアツイッ!!
256 魔法なんて……と2日目。 ◆8wovNSzFUo sage 2012/07/21(土) 20:44:29.87 ID:N0ImvcPr
全部、流れ込んでくる。魔力源と共に、その異形の本質でさえも。
その異形が、魔法少女の熟れの果てだっただなんて事でさえも。
熱と愉悦、最大級の波に意識そのものを単一化される中、私のそれは癒合した。
シンクロ、《夢》と《夢》とが飽くなき共振を始めた証であった。
ナーサリーライム、夢の色香、子供の……と呼ぶには些か似合わぬ中身だが、
それはどう捉えても、目前に形を現しだした幼き少女のものだった。
――それは遡る事、五日程前の事でした。でも、もっともっと……前だったのかもしれません。
『ねえ、ユキちゃんは魔法を使いたくはなぁい?』
いつも、私が抱いていたお人形さんが動き始めた。
そして少女の様な声で言ったのだ。茶色いウサギのお人形さんだった。
甘い、大人のお姉さんみたいな声だった。神様みたいだ、と思った。
『魔法使いさんに、なれるの……?』
『そうだよ、なんでも思い通り。《ソウゾウ》の力をユキちゃんにプレゼントしちゃうよ?』
『《ソウゾウ》……? カボチャの馬車も、綺麗なドレスも作れる?』
そう聞くと、ウサギは窓の冊子に飛び上がり、月夜を背にして嗤った。
×印の口が動いた訳でも、声を発した訳でもなかった。ただ、そんな気がした。
不気味だけど、好奇心旺盛な少女が勝てるわけが無かった。
子供っぽい、小学校のお友達に笑われ続けてきた。絵本が好きな私。
想像していた、魔法少女、いわゆる魔法使いになった私を。夢見ていた。
『契約、したげよっか? 良いんだよ? 《ソウゾウ》して……深く、鮮明に、くっきりと――』
『うん…………』
胸に手を当てる、ぎゅっと握り締める。熱が生まれる、熱い熱い心の熱が。
それを手にして縋りつくと、ウサギは静かに目線を下げた。見下ろされた。
そして、天使みたいな輪っかを光らせて、悪魔の様にウサギは嗤った。
『夢の国、ワンダーランドオブアリス。迷い込んだ、哀れな子羊……』
そして、縋りついた私の頭にウサギが手を置く。
撫でるように、揺らされる手から溢れ出る程の黒いうねうねが……溢れた。
『うわあああああああああああああああああああああっ!!!』
『魔法少女アマリリクス・アリス』
頭に直接それが飛び込んできて、ぐちゅぐちゅ、ぐちゃぐちゃ、ごにょごにょぎゅるぎゅる。
べきべき、ぼきょ、がりり、べりばり、ぬちゃ、にちゃにちゃにゅるんっ、ぷつん。
わたしを、めきょして、こわしちぇ、めちゃんこにしゅみゅままにりゅってごしゅごしゅした。
『ユキちゃん、君の名前は――今日からアリスだ。』
257 魔法なんて……と2日目。 ◆8wovNSzFUo sage 2012/07/21(土) 21:08:45.74 ID:N0ImvcPr
――そんな少女、アリスは後に力に呑まれた。
その、アリスを呑み込んだ異常な量の魔力が私に流れ込む。
残滓の一滴、粕の一欠片も残さないように、最後には体温計の液溜めの様な形で、
拓かれた臍から身体へと進入し、私へと移住をはじめる。
目前の少女、アリスはその記憶どおりの姿に戻り、
一糸纏わぬ姿で路上に崩れ落ちた。眠る様に丸くなり、静かな呼吸と共に動かなくなる。
寄生され、その相性の悪さ故に全てを吸い尽くされた少女。
静かに動く胸の奥、魔力の気配は既に無かった。
快楽に打ち震え、嗤い続けていた膝が静まり始める。
目前の光景、体内に淫猥な音と共に引っ込んでゆく魔力源。
アリスから押し付けられたそれ、《ソウゾウ》の力も交わり、《夢》は進化を始める。
黒い魔力に包まれた脚が、赤い光と共にそれをタイツに変貌させる。
膝丈までのタイツとガーターベルト。股間を覆う部分には、楔の様に穴を封じる下着が生まれた。
体の中で魔力源を押し留めるそれに、純粋な魔力が吸い込まれていく。
破れた聖域から溢れ出る魔力を抑え、さらに体内で増幅させ、共振させるのだ。
そのむず痒い感覚、下腹部の焼けおちそうな熱が堪らなく癖になる。
緩んだ口元を笑みに変え、より荘厳な姿へと変貌した神々しき魔法少女。
適格者がそこには居た。
《夢創》の力、銀河の様に煌く蒼銀の髪、煉獄の如き真紅の衣。
《物語》を生む少女、数多の魔力源を孕む魔法少女は向日葵に滴る油の如き瞳、
獣の如く縦に裂けた瞳孔をぱちくりさせて嗤った。
私は、遂にマホウショウジョになれた。嬉しい、ウレシイな。ウレシイよね?
ぎゅるると唸るお腹、渦巻く魔力は飽きたらじゅるり、新たな媒介を求めて疼きだす。
幸い、いや、幸か不幸か街中にはなりぞこないが沢山居る。
それぞれが思い思いに犯し、陵辱し植えつける。芋蔓式に異形のドールは増えていた。
それを全部食べれたら、貪れたらみんな……助かるんだよね?
だって、私にはそれができるんだから。
物語の種、瞬く星の子供達、それらを全て宿せたら、私はもっと――
もっと――
もっト――
モット――……?
――ミンナヲ、シアワセニ……デキルンダヨ、ネ?
疼く、ごりゅごりゅしゅるりなお腹に、わたしはマホウを収めてイった。
私は、ミンナを――マモリタイカラ。メガミ、ナル。 fin
【どうも、ダブルコネクトの人ですがまた、投降させていただきます。】
【では、即興ですが予告どおりに参ります。魔法少女の新機軸? どうぞ。】
少女は泣いた、慟哭した。
変わり果てた街並みを見据えて――魔法、それさえ有れば――と嘆き苦しんだ。
数日前、私の家に天使を名乗るぬいぐるみが現れた。
必要に契約をせびろうそれが、はたして本物だったのかは分からない。
ただ、少女の友人達が変わり果てた姿で街を蹂躙しているのは確かだ。
例えばその姿は、全身から汚猥な蟲を垂れ流す巨大な蛞蝓だったり、
或いは妊婦の様に膨らんだ腹部に口を開けて生物をそこで貪ったりなど様々だが、
どれも嘆かわしい姿で有るのは事実だった。
「彼女達を……救いたいかい?」
可愛らしい少女の様な声が耳をつつく。
そこには白いくまの姿のぬいぐるみ、頭には天使の輪を浮かべ、小さな翼で羽ばたいていた。
「貴方は、この前の天使?」
「そうだよ、君にとっては晴天の霹靂って奴なのかな?」
「ねぇ、お願い! 私を魔法少女にして!!」
彼が自分を天使だと認めた瞬間、私は彼に懇願した。
みんなを助けたかった、これ以上知り合いや友達が犠牲になるのは見ていられなかった。
次は自分かも知れないし、自分の家族かも知れない。そんな怯えた日々はもう嫌だった。
「良いんだね? 取り消しはできないよ、君は今日から魔法少女ライムスターチャイルドになる。それでもいいね?」
「うん、良いよ。私戦うよ……みんなを救いたいから、護りたいから!」
「なら、僕の頭に手を置いて? 契約の儀式と、肩慣らしを始めようじゃないか」
そして、私は彼の頭に手を添えた。腕の中を鈍痛が走り、力の連結を伝えた。
輪っかの奥に押し付ける様に手をあてがうと、どばっと光が満ち溢れる。
止めどなく流れ込むそれを、顔を苦痛に歪ませながらも受け止める。
血管の中、そして見えない精神世界へも流れ込む魔力、満たされる感覚を感じた。
焦がれるそれを胸に抱き、私は脳裏に浮かんだ言葉を叫んだ。
「エンゲージ、インパクト!!」
そして、《力》は目覚めた。
体を走りぬけ、魔法少女の可愛らしい衣装を光が紡ぎだす。
ラバー状のインナーにリボン、スカートなどが自動で精製される。
力が溢れてくる、体の中、秘所の神域で渦巻くのを感じる。
「ボクの力は強大だから、呑まれない様に気をつけてね? 後は体がやってくれるよ!」
252 魔法なんて……と、1日目。 ◆8wovNSzFUo sage 2012/07/19(木) 00:25:10.12 ID:FeW6l10N
――ふふふ、馬鹿だよね?
これで契約は完了した、これで彼女は天界の尖兵だ。
ボクの魔力源は《夢》、それこそナーサリーライム、子供達の夢の様な力だ。
彼女の願いを触媒に、ボクの魔力が彼女を魔法少女へと変貌させた。
是非正義の為に戦って欲しい訳だけど、
ボクの力に?み込まれ、淫夢に溺れ、嘆かわしい姿になった異形を片付けてもらわないとね?
女神に昇華するとか依然に、失敗作の処理が最優先なんだよね。
保身、保身っと――
「ライムスターチャイルド、行きます!」
スカートとリボンがはためく、そして私は地を蹴り飛んだ。
高台から家々を何件も飛び越え、妊婦の様な異形と相対する。
ぶちぶちといやらしい音を立てるそれに、自然と体がつっこんでいく。そして、技を放つ。
「浄化の光、スターライトクオリアッ!!」
十字架の光が幾重にもクロスして走り、敵へと直撃する。
代償なのか、胸の奥がぐちゅりと音を鳴らした。
攻撃の霧が晴れると、敵の姿が顕になった。
無傷だ、しかも伸びてきた数多の触手に雁字搦めにされてしまう。
このままじゃ、食べられちゃう! そう思った瞬間だった。
べちょ、お尻の辺りに冷たく蠢く感覚。
なんと、私の肛門から黒々とした蚯蚓の様な影がはみ出した。
「いやあああっ!! ………・・・あれ?」
私、何を考えていたのかしら? これは具現化した魔力じゃないの。
怖がる必要は無い、むしろどんどん魔力を増やさなくては。
魔法少女は、魔力を生み出す永久機関なのだから。
あれ、私おかしいな。不気味なはずなのに凄くキモチイイ。
いや、これがアタリマエなんだ、私はマホウショウジョなのダカラ。
――そうだね、そろそろ脳味噌も真っ黒だよね。
過ぎた薬は毒だっていうけど、魔力も麻薬に似てるよね。
過剰摂取は良くないね、異形と戦わせるのが酷になっちゃうよ――
異形は元魔法少女だ。だから彼女らも魔力を生んでいる。
しかし、入りきらない魔力は溢れ出し、捉えた肉体へと流し込まれる。
そうでもしないと、本当に彼女らは魔力を生むだけの塊になってしまう。
だから、異形たちは意を決して人を襲い、溢れた魔力の媒介へと造り替えたのだった。
これが、異形が芋蔓式に増えるトリックだった。
気持ちいい、脚が黒く染まり、魔力に犯されていく。
引寄せられ、異形の中、触手蠢く膣内へと押し込まれそうになる。
膣は聖域、一番の魔力がたまる場所であり、胎盤を介して魔力を送る器官を生みやすかったのだ。
?み込んだ少女に、次々と触手を突き刺し、溢れる魔力を注ぎ込む。
それで少女がどうなろうと、異形は魔力を注ぎ込む異常なまでの快楽を味わえれば満足だった。
253 魔法なんて……と、1日目。 ◆8wovNSzFUo sage 2012/07/19(木) 00:39:54.50 ID:FeW6l10N
「あんっ、いやっ……ううん、もっと、もっと!!」
魔力、魔力、魔力……体中が蠢き、それは脳をも侵食し始める。
最初、頭に触れたとき、瞬時に針でそれは送り込まれていた。
ゲル状の黒い芋虫、それが魔力を生み出す根源だった。
自分の腹部と乳首、膣と肛門から溢れるそれを見れば理解できた。
自分は罠に嵌められたんだと、自分は利用されていたんだと。
「はあぁんっ! くる、くるぅ!」
口の中に触手が押し込まれ、黄緑の粘液をばら撒かれる。
その中にも無数に魔力源が渦巻いていた。
溢れそうな力に、膣が焼けそうに熱くなる。
その時、目前に出現した極太の触手が私の中へと絡みつき、しゃぶる様に進入した。
「ふあああああああああっ!! ら、らめ、ええええ、えっちぃ……!」
そうだ、《夢》の力に、いつしか少女は夢に誘われていた。
無数の触手に犯されてゆく淫夢、それが現実だとも知らないで。
半分現実、半分夢、しかし全部が魔力に食われた中で少女が嘶く。
どくん、と少女の全身が波打つように呼応し、少女は黄色い声と汁を漏らした。
「きゃんっ! あぅうう……」
次の瞬間には、全身が魔力源と合一を果たしていた。
気持ち良い、身体を内から解かされる感覚。
擽られ、愛撫され、嬲られる狂気。
「あんっ、あわわわわ……あヴぇ、あへっ、えへへへ」
壊れ、貪られる感覚。流し込まれ、破裂する感覚。
(つづきは、あしたで。)
255 魔法なんて……と2日目。 ◆8wovNSzFUo sage 2012/07/21(土) 20:16:34.33 ID:N0ImvcPr
(あわわ……、ごめんなさいです! ん……なんかお腹が……。)
(ゼラチン質のゲル状寄生体にサナダ虫モドキ孕まされ続けてましたのです!?)
(ああっ……また……。そんな感じでにゅるんりゅ謝罪させていただきます。)
(では、本編をどうぞです! 誠にすいませんでした、貴方に生涯病原体駆除する寄生虫をどうぞ。)
――そして、時は過ぎた。
魔力の醸し出す純粋なる毒気、機械に対する真水にも似た臭気に犯された街並。
人に取って異物でしかないそれが街往く人々を犯し続けるのを尻目に、
魔法少女と異形は強固に結びついていた、さながら胎児と母胎の様に。
「……はふっ……はふっ……はふんっ!?」
少女の魔力源は体内を巡回し、少女の意識を、肉体を侵食し続ける。
臍の緒の如き器官で接続された異形からも、それは比例するかの如く送られる。
全身の穴、肛門、膣口、口、耳、鼻、涙腺、そして汗腺や毛穴からでさえも彼ら、
魔力源がにゅるにゅると顔を出したり引っ込めたりする。
摺れる様な心地よさ、貫く様な刺激、込み上げる様な快楽。
それらは全て、黒光りするサナダ虫にも見えるそれが齎すものだった。
「ひうっ! ひひっ! ふ、ふにゃああああっ!?」
お尻に差し込まれたガソリンスタンドの給油機に似たそれから、
肛門が張り裂けそうになる程の魔力源を流し込まれる。
ふと見ると、その異形が心なしか収縮し、ヒトデの様な形に萎んでいる事に気付いた。
そこまで気を回せるのは、この快楽が日常に変貌しつつあるからなのだろうか?
そう思うと、秘所からずるりと生理みたいにゲルが滴り落ちた。
無数の魔力源、虫が蠢く様に悪寒を覚えるも、すぐさまそれは高揚に変わった。
「おうぇ、でる……おひっこ、びぃゆーびゅーでちゃう! はん! ヴぁううっ!?」
尿道を辿り、噴出した汁は黄緑。そそがれた液体にもにたゼラチン質で、
つまり気味なそれを押し出す所がぶぶぶと震える。
少しの逆流の感覚、鈍い痛みを伴う快楽。
どぽどぽと穢れた、いや清浄なる失禁を繰り返し、少女は蝦の様に反り返る。
その瞬間、表皮を泡立つ様に魔力源が逆上する。
「ヴぇええああああああああああああああっ!!」
そんな私の事なんて気にも留めない様に、異形が触手を突き出した。
その矛先は臍。十数年前までは母と繋がっていたそこへとかぶりつく。
われた先端から無数の食指が伸び、私の閉じた器官を再開発する。
「あああ、ああ…………あ。」
そして、異形はそのヒトデの如き黒い塊の五肢をそこに添え、一体化して殺到する。
熱を持ち、繋がる瞬間。回路を過電圧が狂わせるが如き情感と扇情の熱。
熱い、熱い、熱い、熱い、熱い熱い熱い熱いあついあついあついアツイアツイアツイアツイッ!!
256 魔法なんて……と2日目。 ◆8wovNSzFUo sage 2012/07/21(土) 20:44:29.87 ID:N0ImvcPr
全部、流れ込んでくる。魔力源と共に、その異形の本質でさえも。
その異形が、魔法少女の熟れの果てだっただなんて事でさえも。
熱と愉悦、最大級の波に意識そのものを単一化される中、私のそれは癒合した。
シンクロ、《夢》と《夢》とが飽くなき共振を始めた証であった。
ナーサリーライム、夢の色香、子供の……と呼ぶには些か似合わぬ中身だが、
それはどう捉えても、目前に形を現しだした幼き少女のものだった。
――それは遡る事、五日程前の事でした。でも、もっともっと……前だったのかもしれません。
『ねえ、ユキちゃんは魔法を使いたくはなぁい?』
いつも、私が抱いていたお人形さんが動き始めた。
そして少女の様な声で言ったのだ。茶色いウサギのお人形さんだった。
甘い、大人のお姉さんみたいな声だった。神様みたいだ、と思った。
『魔法使いさんに、なれるの……?』
『そうだよ、なんでも思い通り。《ソウゾウ》の力をユキちゃんにプレゼントしちゃうよ?』
『《ソウゾウ》……? カボチャの馬車も、綺麗なドレスも作れる?』
そう聞くと、ウサギは窓の冊子に飛び上がり、月夜を背にして嗤った。
×印の口が動いた訳でも、声を発した訳でもなかった。ただ、そんな気がした。
不気味だけど、好奇心旺盛な少女が勝てるわけが無かった。
子供っぽい、小学校のお友達に笑われ続けてきた。絵本が好きな私。
想像していた、魔法少女、いわゆる魔法使いになった私を。夢見ていた。
『契約、したげよっか? 良いんだよ? 《ソウゾウ》して……深く、鮮明に、くっきりと――』
『うん…………』
胸に手を当てる、ぎゅっと握り締める。熱が生まれる、熱い熱い心の熱が。
それを手にして縋りつくと、ウサギは静かに目線を下げた。見下ろされた。
そして、天使みたいな輪っかを光らせて、悪魔の様にウサギは嗤った。
『夢の国、ワンダーランドオブアリス。迷い込んだ、哀れな子羊……』
そして、縋りついた私の頭にウサギが手を置く。
撫でるように、揺らされる手から溢れ出る程の黒いうねうねが……溢れた。
『うわあああああああああああああああああああああっ!!!』
『魔法少女アマリリクス・アリス』
頭に直接それが飛び込んできて、ぐちゅぐちゅ、ぐちゃぐちゃ、ごにょごにょぎゅるぎゅる。
べきべき、ぼきょ、がりり、べりばり、ぬちゃ、にちゃにちゃにゅるんっ、ぷつん。
わたしを、めきょして、こわしちぇ、めちゃんこにしゅみゅままにりゅってごしゅごしゅした。
『ユキちゃん、君の名前は――今日からアリスだ。』
257 魔法なんて……と2日目。 ◆8wovNSzFUo sage 2012/07/21(土) 21:08:45.74 ID:N0ImvcPr
――そんな少女、アリスは後に力に呑まれた。
その、アリスを呑み込んだ異常な量の魔力が私に流れ込む。
残滓の一滴、粕の一欠片も残さないように、最後には体温計の液溜めの様な形で、
拓かれた臍から身体へと進入し、私へと移住をはじめる。
目前の少女、アリスはその記憶どおりの姿に戻り、
一糸纏わぬ姿で路上に崩れ落ちた。眠る様に丸くなり、静かな呼吸と共に動かなくなる。
寄生され、その相性の悪さ故に全てを吸い尽くされた少女。
静かに動く胸の奥、魔力の気配は既に無かった。
快楽に打ち震え、嗤い続けていた膝が静まり始める。
目前の光景、体内に淫猥な音と共に引っ込んでゆく魔力源。
アリスから押し付けられたそれ、《ソウゾウ》の力も交わり、《夢》は進化を始める。
黒い魔力に包まれた脚が、赤い光と共にそれをタイツに変貌させる。
膝丈までのタイツとガーターベルト。股間を覆う部分には、楔の様に穴を封じる下着が生まれた。
体の中で魔力源を押し留めるそれに、純粋な魔力が吸い込まれていく。
破れた聖域から溢れ出る魔力を抑え、さらに体内で増幅させ、共振させるのだ。
そのむず痒い感覚、下腹部の焼けおちそうな熱が堪らなく癖になる。
緩んだ口元を笑みに変え、より荘厳な姿へと変貌した神々しき魔法少女。
適格者がそこには居た。
《夢創》の力、銀河の様に煌く蒼銀の髪、煉獄の如き真紅の衣。
《物語》を生む少女、数多の魔力源を孕む魔法少女は向日葵に滴る油の如き瞳、
獣の如く縦に裂けた瞳孔をぱちくりさせて嗤った。
私は、遂にマホウショウジョになれた。嬉しい、ウレシイな。ウレシイよね?
ぎゅるると唸るお腹、渦巻く魔力は飽きたらじゅるり、新たな媒介を求めて疼きだす。
幸い、いや、幸か不幸か街中にはなりぞこないが沢山居る。
それぞれが思い思いに犯し、陵辱し植えつける。芋蔓式に異形のドールは増えていた。
それを全部食べれたら、貪れたらみんな……助かるんだよね?
だって、私にはそれができるんだから。
物語の種、瞬く星の子供達、それらを全て宿せたら、私はもっと――
もっと――
もっト――
モット――……?
――ミンナヲ、シアワセニ……デキルンダヨ、ネ?
疼く、ごりゅごりゅしゅるりなお腹に、わたしはマホウを収めてイった。
私は、ミンナを――マモリタイカラ。メガミ、ナル。 fin
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