スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
(不気味なエイリアンに寄生して虜にした娘に寄生されて虜になる娘)
366 名無しさん@ピンキー sage 2010/10/27(水) 01:37:28 ID:PUpXlu0I
1ヶ月以上経ってしまって、今頃感でいっぱいですが、>>167氏、>>168氏などの書き込みを見て、続きを書いてみました。
他の方の続きの場つなぎにでも、読んで下さればありがたいです。
では、場所をお借りします。
367 名無しさん@ピンキー sage 2010/10/27(水) 01:38:04 ID:PUpXlu0I
「いやぁああっ! やっ、くぁぅ、だめぇ、こわえるぅぅぅ!」
「はぁぅう! ぅんっ! あはっ、大丈夫っ、だよっ! 私とっ、一緒にっ、してっ、あげっ、るぅううううう!」
「ひゅぁっ!? ぃやあああああああああっっっっ!」
その状況を見ずとも、鼓膜を震わせる音の数々で隣の部屋の状況がリオンには鮮明に理解できた。
肉と肉がぶつかり合う音、びちゃびちゃとはしたない水音、少女と侵入者の喘ぎ声、そして最後に聞こえたのはねっとりとした液体がどこかに注ぎ込まれるこもった音……。
リオンには分かっている。シェルターに入る1年前から、学校の授業で、宿題で、そしてそれまでだったら絶対に放送なんてできなかった地上波のテレビでも、そういう知識を飽きるほどに叩き込まれているから。
それほどまでに、しっかりとしたヒトとしての繁殖術を、リオンを始めとした少年少女達は覚える必要があった。
文字通り、彼らが人類という種を残すための最後の希望だったため。
だからリオンには分かる。隣の部屋で行われていたのは、おそらく“交尾”だと言うことが。
しかし、分からない。
交尾、というのは同じ種同士で、そして異性と行うものである、と教えられてきたから。
なのに、隣で行われているのはヒト同士の交わりではなく、しかし種は違えどおそらくは、同じ性別同士の交わりであった。
なぜ、リオンにはそれが分かったか。
それは、2時間前にこのシェルターの扉を暗証番号でご丁寧に開き、29人の仲間たちがこぞって出迎えたその生き物は、
身体つきは変わってしまっていたものの、その顔は間違いなく自分のたちの仲間の一人であるエミルのものだっただからだ。
そして……エミル、という存在はリオンの中ではこのシェルターにいる仲間たちの中でも、一際特別な存在だった。だから、リオンが見間違うはずはない。
あれは、エミルだった!
だけど、エミルじゃない!
……そんな矛盾した2つの答えがリオンの頭の中を何度も交錯する。
どちらが正しいのか、その真実を見抜く前に、リオンの隠れる部屋の電動ドアがシャーッ、と静かに開かれた。
「んぁぅっ……あはっぅ……きもちぃぃ……いぃぃ……ぁうぅ」
甘ったるい声が、わずかに聞こえた。それはドアという壁が今まであったから聞こえなかった声。
だけど、その声の主はおそらくさっきまでいやだいやだと、喚いていた子と同じ。何ヶ月も共に生きてきたリオンには当然、それが分かる。
でも……その子は、女の子だ。生物学的に言えば、「メス」である。
368 名無しさん@ピンキー sage 2010/10/27(水) 01:38:58 ID:PUpXlu0I
そして、エミルも女の子……扉の前で出迎えたあの侵入者も……目こそモンスターのように真っ赤ではあったけど、その見た目は……「メス」だった。
……もちろん、リオンだって知っている。人間の中には同性と交わりたがるヒトもいることを。
だけど……エミルは違かったはず。いや、むしろこのシェルターにそんな子はいなかったはずである。
じゃあ、やっぱりあのエミルは……別人……?
「あれぇ……ここにもいない……」
その声に、エミルの考えはすぐさま揺らぐ。
いつものんびり……というより、ちょっと眠そうな声。時々、舌ったらずな言い方になったりしたりもする面白い話し方。
間違うはずがない。それはやはりエミルの声だ。
そうと分かれば、こうしてベットの下に隠れているのさえ馬鹿馬鹿しい、とリオンは苦笑いを浮かべる。
が、右手を狭いベットの下から出そうとしたところで、やはり動きが止まる。
……エミルに銀色の尻尾などあっただろうか? エミルの目は赤かっただろうか?
エミルが、仲間を襲うだろうか?
「あはっ」
そんな声がリオンの背後から聞こえた。
誰の声? すぐにリオンには分かっていた。それなのに振り向けない。
振り向いて、そこに居るのは……ヒトなのか? それとも……。
リオンは、背筋を走る鳥肌に必死の警鐘を鳴らされながらも、振り向かざるを得なかった。
省エネで薄暗い部屋の電気、しかしその光はベットの下を覗くその生き物の横顔をしっかりと照らす。
にこりと安堵の笑みを浮かべるエミル、確かに頭にモンスターの頭部を載せたり、尻尾は付いてたりするけど……眼は、彼女が本来持っている蒼さを取り戻していた。
「エミル、だよね……?」
「リオン……もぅ、心配したんだから……」
それどころか、エミルはぎゅっと目を閉じ、その両目に涙を浮かべる。
その顔がエミルじゃないなら、その涙がヒトのものでないなら、その生き物は一体……?
それが全てだった。だから、リオンは自らエミルに左手を伸ばす。
「ヤット、ミツケタ……」
「え……?」
左手の手首を摑まれた、と思った次の瞬間には、既に身体をエミルに抱きしめられていた。
リオンの身体は光を逃れたベットの下から、その上へと瞬く間に投げ出され、すかさずエミルがその上へとのしかかる。
「え、エミ……ル……?」
薄暗い光を背負って上に乗るその姿は、さながら大きな影が自分の上に居るかのような景色だった。
やがてその影の頭部に……赤い光が2つ灯り、リオンの頬に粘っこい液体が降りかかる。
それはモンスターが獲物を前にして悦に入った表情を浮かべているかのように思え、リオンは自らの死を悟った。
369 名無しさん@ピンキー sage 2010/10/27(水) 01:39:47 ID:PUpXlu0I
しかし、悟ったところで、13歳になったばかりの少年が死への覚悟など到底出来るはずがない。
「……いやだ……いやだぁあああああああっっっっ!」
「リオンッッッッッッ!」
赤い光が、点から線へと変わる。その先端の光が強い部分が段々とこちらに近づき、大きくなっている。
リオンはギュッと、目を閉じて一切の視界を遮る。それは幼い少年がこの世への未練を立とうとする
「んんんんっ!」
影が視界を覆った瞬間、口の中、いや喉仏まで届くほどの細長い何かがリオンの口の中に入ってきた。
一瞬消えた赤い光が、再び灯る。
今度は文字通り、目の前で。
「んんんんんっっっっ! ぐぼっ! んぅあぅっっっぅ!」
リオンはとにかく逃れようと暴れる。何から? それさえも分からず、ただ頭の中に鳴り響く、本能の警告音の従うままにっっ!
リオンはとにかくこの生き物から離れようと、冷たい鉄のようなその肩を殴り、ヒトらしいやわらかな腹部を膝で穿つ!
なのに……口の中で暴れまわるその生き物は一瞬も動きを止めない。痛みさえ感じていないようなその反応に、リオンは本当にこの生き物がただの影なのではないかとさえ思えてくる。
「ぅあぅうっ、ぶはっっ! このっ、くそっっ! ……えっ?」
とにかく必死に暴れていたため、リオンは自分の口の中からエミルの長い舌がいなくなってからも、しばらく拳を宙で往復させていた。
「やっぱり、リオン、嫌いなんだ……っ」
リオンがギュッと閉じた目を開くと、そこには赤い瞳が再び遠くに離れ、わずかにそれはにじんでいた。
まるでデジャブのように似たような光景を、リオンは思い出す。
「……エミル、なの……?」
その問いに声の返事はなく、しかし影の上からわずかに覗いた光がその生き物の顔をひっそりと照らす。
3日前の光景と、今目の前の光景がバチッと重なる。
このシェルターの中でやるべきこと。それはひたすらに子を成す事だけ。だからここにいる全員はお互いに気が向けば朝も昼も関係なく交わり続けていた。
そこに愛があるかどうかは定かではないが、しかしリオンはエミルに恋心を抱いていた。
しかし、成長の遅いリオンは男の中でもひ弱そうな身体つきに加え、生殖機能も13歳になった今でも未発達のものだった。
簡単に言ってしまえば……勃たないのだ。そんなものだから前戯はしたことがあっても、誰かと交わったことはない。
だが3日前、それはエミルがあの危険な薬を試す前夜の食事の時間にエミルがリオンを誘ってきたのだ。
その日はつまり、エミルがヒトとして生きる最期の夜、リオンはその相手として選ばれたということ。
370 名無しさん@ピンキー sage 2010/10/27(水) 01:40:17 ID:PUpXlu0I
実のところ、エミルは誘いがあればそれを受け入れるが、自ら誰かを誘うタイプではない。逆にリオンは誰かを誘えるような状態ではないのは言うに及ばず(それでも幼げな容姿に他の女の子から誘われることはあった)。
なので2人が一夜を共にするのはそれが最初で、そして最後だった。
そんな大事で、掛けがえのない夜……エミルは何か言うわけでもなく淡々とフ○ラをしたり、手○キをしたりしてリオンのモノを隆起させようとやっきになっていた。リオンもできるだけ興奮しようと、意識を集中させる。
それなのに……結局、2人は交わることはなかった。
最後は、へたり込んだままのリオンのモノと交わろうと、エミルは服も脱がずにリオンの上にのしかかって何度もそれを受け入れようとしてくれた。
だけど、もういいよ、と言って行為を終わらせたのは、リオンのほうだった。
これ以上、役立たずの自らのモノに最後の時間を費やしてもらう、ということが耐えられなかったから。
リオンの言葉にエミルは、今まさにリオンの上にのしかかっているこの生き物……エミルと同じように、しばらく気まずそうにうつむいた後、走って部屋を出て行ってしまった。
その背中に、リオンは何を言えるはずもなく、そしてそれがリオンの見た最後のエミルの姿だった。
「……でも、もう関係ないよ。……私がっ、ャでも……無理やりにやっちゃうんだからっ!」
リオンが苦い思い出を思い出していたわずかな瞬間に、再びエミルの瞳の赤い光が近づき始め、そしてまた唇をふさがれる。
しかし今度はそれだけでは終わらない。リオンが着ている服を爪で器用に引き裂き、あの時と同じようにリオンは全裸をエミルに晒す。
「んんあぅ……ぷはぅっ……ふふっ、問答無用で……食べちゃうからっ」
口内をぐちゃぐちゃに犯され、呆けた意識でリオンはその言葉を聴き、そして上に跨るエミルの背後に、ゆらりと細身の新しい影を一瞬だけ目にした。
その影が、視界から消えると同時に、予想だにしていなかったところに感覚を覚える。
「くぁひっ!? そっ、こっ……だ、めぇぅっっ……!」
「あはははっ、女の子みたいな声……んっ、大丈夫。ちから、抜いて……」
赤い光が顔の横を通り抜け、耳元で甘い声がささやく。しかしそうは言われても無理だろう。
誰だって、ア○ルを急に突かれれば力は入ってしまう。
シェルターに帰ってきたエミルの姿を目にしているリオンには、自分の尻の中に入り込んでいるものがおそらく尻尾であるだろう、ということはもちろん分かっていた。
ただ、てっきり自分は頭からこう……バクリ、と文字通り食べられてしまうのだと、リオンは思っていたためだ。
あの尻尾は、モンスターの生殖時にメスに挿して種を送り込む、いわゆるリオンの股間についているモノと同じ役割を果たすもの。
371 名無しさん@ピンキー sage 2010/10/27(水) 01:41:44 ID:PUpXlu0I
しかし別の種族で、しかもオスであるリオンにそれを挿したところで一体何をするのかと……ちょうど、リオンがそんな疑問を考える余裕が出てきたときだった。
「ひぁぁあっ!? なっっっ!? くぁぅうっううううっっっ!」
「あはっ! ここだっっ!」
それまでは硬い尻尾の皮膚が無理やりに広げてくる痛みだけだった感覚に、ビリリッ、とした電気のような感覚がリオンに割り込んでくる。
「なっ、なにをっっ? うぁぅっっっ!」
「くすくすっ、前立腺にね、私の体液を注いでるのっっ。……くすくすっ、ほらっ」
それを見せ付けるためだろう、エミルが前立腺への刺激を中断してリオンに言う。
リオンはピリピリとした刺激の余韻に頭を白黒させながらも、股間に集まる熱を感じてわずかに頭を上げてそれを見た。
しなびてばかりだったリオンのモノが、立派に勃っていた。その大きさや太さも、成人男性のそれと同じぐらい、いやそれよりもあるかもしれない、というほどに。
「ふふふっ。これでリオンともっと……繋がれるっ」
「ふぇっ……? な、なにっ、んぁうぅぅっっ!」
少しだけ、感慨深げな表情で小さく呟いたエミルの言葉を聞き直そうとリオンがしたところで、再びあのビリビリとした感覚が戻ってくる。
「ふふっ、逃がさないから」
ドロリとした笑顔をリオンに向けながらエミルはわずかに身体を動かし、ふとリオンは自分のモノの先っぽにぬちゃりとした液体の感触を覚えた。絶え間なく送られてくる快感に悶えながらも、リオンはその光景を目にする。
リオンの股間からそびえ立つモノの上、エミルがこちらに見せ付けるように腰を前に突き出しながら、鉄のような皮膚に覆われた股間を指で横に引き伸ばし、くぱぁ、と現れた割れ目から出る異常な量の愛蜜をリオンのモノに垂れ流していた。
「くすっ……リオンのどーてい、も~らぃいっっっ!」
「ぃあはあっ! くぁぅぅつぅつッッッッ!」
もはや言葉にならない感覚がリオンを襲う。身体の背面からは注入され続けている媚薬の刺激が、前面からはエミルの中にすっぽりと包まれたモノの快感が。
「くぁぅぅっ! からみっ、ついてくるっっっ!」
リオンが情けない声で喘ぐ。しかし無理もない。ヒト相手でも感じやすそうなリオンの初相手は、もはやヒトではないのだから。
外側こそ硬い皮膚に覆われているものの、それを横に伸ばせばヒトのものとあまり大差がないエミルの蜜壷。
しかし、その中はヒトのそれとはまるで違う。細い触手がウネウネと動き回り、包み込んだリオンのモノを撫で、絡み、そして……侵入してくるのだ。
372 名無しさん@ピンキー sage 2010/10/27(水) 01:42:14 ID:PUpXlu0I
「ひんぁっ! リオンの、おっきくてぇ……おいひいぃぃっ……」
「だ、めぇえっ! 入ってきちゃ、だめぇええっ!」
本来、一方通行のリオンのモノの先から入り込んだ一本の触手。そこから感じるのは痛みではなく、少しの気持ち悪さと、普段感じることのない部分から与えられる異常な快感。加えてエミルはリオンの上で激しいピストン運動を繰り返している。
そんなレベルの高い攻めに、初々しいリオンがそう長く耐えられるはずもなく――
「もうっっ、だめっ、でるぅっ、でるぅぅぅつっっっ!」
こちらも異常な量で、しかも濃厚な白い液体をエミルの中へ溢れんばかりに吐き出した。
「んぁやぁはぁぁあああんっっっっっ……ふぁぅっ、あっついぃぃのぉ、いっぱいぃぃ……」
それを受け取ったエミルも軽い絶頂を向かえ、ビクビクと身体を震わせながらリオンの身体へと倒れこむ。ごぽっ、と結合部から2人の混ざり合った液体が喉を鳴らした。
「はぁはぁっ……リオン、まだだからねぇ? リオンの中、空っぽになるまで私が全部、食べちゃうからっ」
「はぁはぁ、ぇ? ぅぁああっ!? ぇぐぁぁ……ぉ、なっ、かっっっ……」
いつの間にか止まっていたエミルの尻尾が再び動き出す。もっとリオンの奥へ奥へと、腸を拡張しながらドンドン入り込んでくる。その現在地を教えるかのように、リオンの下腹部が渦を巻くかのように膨らんでいく。
「ぐぇっっ、んぁはっ、がぁうあっっっっ……!」
エミルが存分に撒き散らしている媚薬のお陰で痛みはないが、あまりにおかしな感覚に言葉が出ない。
一方のエミルはといえば、リオンのその反応さえも楽しんでいるかのように微笑みながら、しかし遠慮することなくドンドンリオンの奥へと侵入していく。
やがて尻尾の先端がリオンの胃の中に頭を出したとき、エミルはにやりと笑みを歪めてレオンを見下ろし、小さな鼻の先っぽをペロリと舐めた。
「リオン、リオンリオンリオン……さっ、今度は私の番だからねっっ」
「くぁはぅつっっ……」
エミルの言葉の意味を聞く余裕はない。しかし、ただ単純に身体の力を抜けばいいとか、深く深呼吸をすれば楽になるとか、そういう次元の交わりではもはやなくなってしまったこの行為は、もうエミルのされるがままに身を任す他はないのだ。
「ぎぁっ! ぐぅぁっぅぐぅっ! うごいっ、ちゃぁっっ、ぁめえぇっっ!」
「や~だぁっ! リオンのなかぁっ、あったかくてぇぇっ、はぁんっ、きもちぃいぃっ!」
エミルの尻尾がリオンの中を前後に動き、その頭が胃の出口を出たり入ったり繰り返している。
普通の人間なら、その時点で食道が傷つき、痛みを伴うはずなのにリオンに痛みはなく、むしろ快楽が湧き水のように脳髄へと叩き込まれていた。
それは、もはやリオンがヒトではなくなり始めている証拠でもあった。
373 名無しさん@ピンキー sage 2010/10/27(水) 01:42:45 ID:PUpXlu0I
「ふあぁうっ! おか、ひぃよぉっ! こんなのっ、きもひよくはんか、ないひゃずなのにっ! ぅああっ!」
「あああんっ! すごっ、リオンのおち○ぽから、いっぱい、いっぱいでてきてるぅっっっ!」
胃の出口をエミルが2、3度突くたび、その衝撃でリオンのモノからは勢いのよい子種が飛び出し、エミルの中へと吸い込まれていく。そちらも刺激しようとエミルは身体をはねさせ、くわえて尻尾も動かしているのだから器用なものである。
が、そんな強烈な攻めを同時に受けているリオンはたまったものではなく、彼自身はただベットの上に倒れているだけのに身体の中からすべてを奪われていく。
しかし、リオンもわずかに気づき始めた。相手に出しているのは、自分だけではないことに。
「きあっっっ! おっ、なかっ、あつっ、いっ?! ぁぁあっ!」
「きゃはんっっ! んっ、やっと、気付いたっ? んはっ! リオンのっ、中にっ、たねっ、だしてるのっ! リオンはっ、私とっ、同じにっっ、くぅぅっ、なっちゃうんだよっっ!」
尻尾の先から頭を出した触手、尻尾についている細かな穴から黒い液体がリオンの胃の中、腸の中へと溢れ出し、内臓へ吸収されると全体に染み渡っていく。
それこそがエミルが出す子種。それが同種の生き物なら相手を孕ませるが、そうでない場合は……。
「ぅあああああっ! おかしくっ、なっちゃぅううっ! ボクがっ、ボクじゃっ、なくなるぅぅううっ!」
リオンの身体中が溶けてしまいそうなくらいに熱を持ち始める。エミルの子種が身体中に染み渡り始めた証拠だ。
一方のエミルはその様子に満足げな笑みを漏らす。リオンには分からないだろうが、パジャマの隙間から見える日を浴びていない真っ白な彼の肌が、少しずつ黒く変色し始め、魚のうろこのように硬い部分が浮かび上がってきているのを、エミルは目にすることができたからだ。
エミルの中に放ったリオンの子種は、残念ながらエミルに根付くことはないが、しかしそれはリオンを変貌させる子種の栄養となってすぐさま媚薬に混じってリオンの中に帰ってくる。もはやリオンの子種はイノチのチカラに満ち溢れた栄養満点の餌となっていた。
「んぅっ、リオン~ッ……もぅっ、すぐっ、んんっ」
もはや煙突のように白い息を吐き続けるリオンの口にエミルは半ば強引に自らの唇を重ねる。ただし、それは愛情を示すだけの行為ではない。
「んんっ、ぐぅうっ!? んんんっ、ごぽぁっ! んぐううぅぅううっっ!」
リオンの舌の上に乗っかったエミルのそれは、喉を通り越して食道の入り口まで入り込み、そしてエミルがリオンに向かって怪しく微笑むと、彼女の喉の奥から一本の触手がエミルの舌のレールに沿ってリオンの中に入り込み、その奥で更に子種を吐き出し始めた。
それが喉よりも手前だったらそれらは嗚咽で吐き出せたかもしれないが、エミルの触手はリオンの胃の入り口の手前まで伸び、その出口もまた、リオンのお尻から入り込んだ触手がふさいでいた。
入り口も出口もふさがれたその子種は胃の中に溜まり、そして……リオンに吸収されていく。いや、子種が自らリオンの身体に染み込んでいるのだ。
374 名無しさん@ピンキー sage 2010/10/27(水) 01:48:25 ID:PUpXlu0I
「ふぁぅっっ! ぁんぁっ! んぁっ、きもひぃっ、いぃっよっっ! ぅあぁうっっうっ!」
身体の内外から犯され続けるリオンの意識はもうもやがかかっていたが、しかし身体は疲れきっているはずなのにいまだ過敏な快感だけは脳髄を揺さぶり続け、気絶することさえもままならない。
もはや人ではないエミルはと言えば、白目を向きながらも乱れ喘ぐリオンの声にエクスタシーを感じつつ、リオンの子種を奪って悦に入った表情を浮かべ、すぐさまそれを栄養分に自らの尻尾と口の触手からリオンの中に戻していく。
リオンの背中の皮膚は浮かび上がった硬い甲殻に消え、エミルのそれと同じように形を成し始めたモンスターの頭部がリオンの頭の上に少しずつ現れ、腕や足から肌の色合いが消えていく。
しかしそれだけではまだエミルと同じには慣れない。なぜならエミルはヒトの女性だったが、リオンはヒトの男性で、新しい種になれるのはヒトの女性だけだから。
だから、変わる。リオンの身体に注ぎ込まれた子種は、それさえも変えてしまう。
「んぅぐっっっ……ぷはぅっ、ふふっ。リオン、分かる? ほらっ、リオンの胸……こんなに大きくなっちゃって」
「ぁぅぅあううぅっっ、む……ねぇ……? ひぁっ!」
痩せ型で胸板だけだったリオンの胸は、いまや小さいながらも立派なお椀型の小山がゆるやかな曲線を描いている。もともと中性的だった顔立ちや身体の肉付きも、独特な丸みが加わって一気に女性的な容姿へと変貌し始めていた。
まるで少しずつ空気を入れている風船のように膨らみ始めた胸が、はやくもパジャマの生地をぎゅうぎゅうと押し始め、見かねたエミルがボタンがはちきれる前にそのボタンを外す。
「ぐぽっっっ! ふぁあっ!」
「きゃっ! ぅあぅぅ……私より、おっきぃかもっ……っ」
リオンの胸元のボタンにエミルが軽く指を掛けた瞬間、待ってましたとばかりにボタンはパチンとはじけ飛び、まるでメロンのように膨らんだ大きな果実が2つ、その姿を露にした。
「ひぁぁぁぅぅぅっっっ……」
ものの5分ほどで立派に実った自身の胸を見て、リオンはわずかに残った男の本能的な部分で顔を紅潮させるが、エミルは驚いた表情を少し浮かべた後、なにやら頬を膨らませて直に2つの果実を掴み取った。
「ひゃぁああんっ!」
「うぐぅううっ! ず、ずるいっ! な、なんで私よりっっ!」
女としての嫉妬心がリオンの成り立て果実をもみくちゃにする。しかし、エミルの胸だってヒトの女性のそれに比べたら十分に巨乳の上位にめり込む。
が、リオンのそれはエミルのものより更に一回り大きい。それが、つい数日前まで胸の膨らみのなさに日頃から嘆いていたエミルにはなんとも憎らしいのだ。
だから、弄る。嫉妬心に妖しく顔を歪めながらたわわな胸を揉み、敏感な桃色の針先を指で弾き、甘噛みをする。
「ぅぁああああんっ! らめっ、らめぇええええっ!」
「くぅっ! うるさいうるさいっ! 揉まれる度に興奮してち○こ大きくしてる癖に文句言うなぁぁあっっっ!」
オンナの胸になったのに、いまだリオンのモノはエミルの中でそり立っていた。
しかしそこから出すためのリオンのヒトとしての子種を作る器官は変貌し、もはやそこから何も出さなくなるそのモノはもうじきその役目を終えるが、これが最後の仕事というわけなのか、メスとして変貌した部分の快感も混ざり合い、それまでにないほど“元気”になっていた。
「あっぁあっ! ボクッ、ボクッッ!」
「はんぁっ! あはっ、腰が、跳ねてるっ!」
リオンの身体はもはや快感の虜となっていて、エミルの胴体に腕を回して、必死に下から快楽を弄ぐり始める。エミルが上で跳ねるぐらいでは、リオンの身体の熱はもう収まらない。
「エミルッ! もうっボクッッッ!」
「あはっ! リオン、変わってっ! 私と、おんなじにッッッ! ふぁああああんっ!」
「んきゅあっ、ぅあぁああああああんっ!」
びゅるっ、っとぬめっこい液体が飛び出る音が大音量で鳴いた瞬間、エミルはリオンの首根っこに腕を回してリオンを強く抱きしめた。リオンの熱、汗、そして子種を全て自分のものにするために。
最後のリオンの子種はモンスターとなったエミルの中にも全て入りきらず、結合部からお互いの愛が混ざり合った白い液体がだらりと、まるで2人の子供のように顔を出して流れ出ていく。
「はぁはぁはぁ……ボクッ、ボクッ……」
375 名無しさん@ピンキー sage 2010/10/27(水) 01:49:30 ID:PUpXlu0I
「ふぁぅっ……リオンッッ……もぅ、これで一緒だからっ」
機関車のように白い息を吐き続けるリオンの耳元で、エミルは満足げな笑みと共にそう囁き、ふとリオンの身体をゆっくりと持ち上げた。
「はぁはぁ、んあっ……エ、ミルッ……? ふあぁっ!? か、身体が、熱いっ! 熱いっ! 熱いよっ!」
興奮の熱がようやく収まり始めた思った瞬間、今度はまた違った熱さ、身体の内側から全てを燃やしてしまうのではないかと言うほどの熱が身体を襲い、リオンは不安に顔を歪ませた。
「くすっ、大丈夫。すぐ終わるよ。それまでずっと、抱きしめててあげるっ」
対照的にエミルが浮かべたのは子供に寄り添うような母親の優しい微笑み。そして、ギュッと身体を震わすリオンを抱きしめ、黒髪ごと後頭部を優しく撫でつける。
その髪さえ、シェルターで纏めて切られた乱暴なショートヘアーから、大和撫子を髣髴とさせるような綺麗な長髪へと変化していた。
それだけではなく、今のリオンの身体のところどころには皮膚から浮かび上がった黒い液体がべっとりと付着しており、それが少しずつリオンの身体を作り変えていく。
頭の上にはモンスターの頭蓋骨の兜が、肩から胸に掛けてははしたなく穴の開いた鎧が、背中と腰から下の部分には銀色の鉄のような殻が、それぞれあっという間に構築されてしまった。
「はぁはぁ……ぼ、ボクのな、なんか、身体がっ……!」
「んっ、大丈夫。ほらっ、もう、おわるよ」
「えっ……? うぁっ! くるっ! なんか、くるよぉっ!」
エミルがリオンに見せた笑みが最後の2つの変化のスイッチとなり、リオンは再び身をよがらせた。
「ほらっ、リオンのおち○ちんが引っ込んでいくよ。あはっ、すごいすごいっ。消えてっちゃう!」
子種を出し切ってすっかりと萎えたリオンのモノがみるみるうちに小さくなり、まるでリオンの中に吸い込まれるようにその形を崩していく。
「こっ、こんな……んぁあっ! お、お尻、がっ……!」
リオンは情けない声を上げながら、エミルの身体にしがみついた。痛みがあるわけではないが、怖さはあった。
しかし、感覚はむしろ快感のほうが勝っており、エミルもそれが分かっていたため、その興奮を少しだけ呷ってあげようとリオンの胸を弄った。
「ひゃっ! ら、らめっ! いま、そんなことされたらぁっ!」
「これでいいのっ。さっ、雄たけびを上げて。リオンっ」
エミルに期待を込めた笑顔でそう促されると、リオンの身体の中で興奮が駆け巡り、そしてその全てがお尻、性格にはお尻の少し上に集中し、
「くぁっ、ふぁあああああああああんっ!」
リオンは最後の変化として尻尾を生やしながら、黒い液体を部屋中に撒き散らし、そしてリオンはこの世から消えた。
「ふぁっっ! あははっ、この子、感じちゃってるっ」
「んっっ……くすっ、本当。こっちも、すごくっ、締めつけてるよっ……」
満月に照らされた廃墟の街の裏路地から聞こえる声。それは取り留めのない話でもしているかのような口調だった。
「がぁ、ぐぉあっっっ……! ぅうう、あぁぅっっ!」
その軽々しい声と対照的に、言葉にならない声もその間に挟まってくる。
しかしそれは重苦しい呻き声ではなく、跳ね上がるような喘ぎ声。
生命の鼓動がほとんど感じられないその一角。しかしそこに存在する3体の生命体は、ほとんど一つの影になりながらも、ぐにゃぐにゃといかにも生物的な動きをその場で繰り返していた。
「ねぇ、エミルっ。ぅぁ……この子、どんな顔、してるっ?」
376 名無しさん@ピンキー sage 2010/10/27(水) 01:50:48 ID:PUpXlu0I
「んっ、えっとね……あはっ、すごく可愛い顔っ。いじめたくなっちゃう。“リアン”と似てるっ」
よく通るの声の子がいたずらっぽく笑うと、リアンと呼ばれたもう一人の方はむぅ、とわずかに頬を膨らませた。
2人の間には、1匹のモンスターがいた。
だが、もうその身体の半分はモンスターではなくなっていた。
「ぐあふぅ! がぅあぅうぅ!」
「うぁっっ! ……くすくすっ、可愛いなぁ、この子」
モンスターの目の前でエミルと呼ばれた子はうっとりと目を細める。
その赤き眼球に映るのは、全身を銀色の殻に覆われたモンスター。
しかしその顔の下、本来ならば顎から首に掛けての部分にはもう一つの顔があった。
サラサラと流れるようなショートヘアーと八重歯がチラチラと見える小さな口、そして欲情に濡れた2つの赤い瞳がついたその形は、誰がどう見ても人間の少女の顔そのものだった。
「ほらっ、んっっ! 声だって」
「くっきゃぅっっ! んぁぅっっ!」
「女の子っぽくなってきちゃってっ、あんっ、感じちゃうっ!」
エミルはこみ上げる愛情を表すかのようにモンスターに浮かび上がった少女の唇を奪う。どちらかと言えばまだエミルのほうが人間に近い姿かたちをしているのに、その荒々しさはまさに獣のよう。
「あぅ、ずるいっ。ボクもっ、んっ!」
モンスターを後ろからせめているリアンも、好き勝手に遊んでいるエミルに負けじと首をめぐらし、モンスターの後ろ髪からちらりと姿を見せた、生まれたばかりのうなじに噛み付いた。
「ひあっっ!? にゃううっっ!」
途端にモンスターは甘ったるい声で悲鳴を上げ、エミルの尻尾が入り込んでいる前の穴と、リアンのそれが入り込んでいる後ろの穴をきゅっ、と強く締め付けた。
「ぁうぅっ! わたしっ、でっ、ちゃうぅうっ!」
「くはぁぁあうぅぅっ! ボクっ、もぉっぅうっ!」
その刺激が2人の性感帯に電流を流し、それぞれの尻尾の先から黒くねばっこい液体をモンスターの中にこれでもかと言うほどに吐き出された。
「きぁあああああっ! んんんっっっっっっ!」
その犯された悲鳴をモンスターが上げるころには、既にモンスターとしての頭部は完全に機能を停止し、その瞳に灯っていた光もスッと消えうせた。
代わりにモンスターの頭部の下からすっかりと形を成した少女の顔に血が通い、見開かれた2つの瞳から乱れた感情の涙が零れ落ちた。
エミルと向かい合うそのモンスターの頭部は、エミルやリアンとなんら変わりない種族のものへとなっていた。
それに続くように、全身を覆っていた銀色の殻がパラパラと崩れ始め、桃色のやわらかそうな肉付きの足、女性的な丸みを帯びた腹部、そしてポヨンと膨らんだ胸がその殻の下から姿を現す。
まるで豪胆な騎士がその甲冑を脱ぎ、見目麗しいその裸体をはしたなくさらすかにような、そんな生物の変化の映像だった。
もう、その少女はモンスターではなくなった。全身のどこをどう見ても、エミルやリアンと同じ生物種族の固体に変化させられてしまった。
「くすっ……これであなたも私たちと一緒……」
「うんっ、ボクたちの仲間……ううん、家族」
「ひぁっ……はぁ……んぁっ……」
新たな生を注ぎ込まれたその少女はうつろな瞳のまま、新たな生物として身体を駆け巡る血の温もりと、その身体になると同時に流し込まれた快感の波に身体をビクビクと震わせていた。
377 名無しさん@ピンキー sage 2010/10/27(水) 01:53:06 ID:PUpXlu0I
「エミル、さすがに休ませてあげないと」
「あははっ、そうだね。んっ、しよ」
「きゃっ、ぁぅ……」
2人が尻尾を少女から引き抜くと、少女はエミルの身体に寄りかかり、もらすような小さな喘ぎ声を零した。可愛らしいそのしぐさにエミルとリアンは顔を見合わせて笑いを浮かべる。
そして、その少女をゆっくりと荒廃した地面へ寝かせると、突然エミルがリアンに抱きついた。
「っと。エミル、どうしたの?」
「リアン……私のこと、好きになってくれた?」
自分より膨らんだリアンの胸に顔を埋め、エミルはいつになく不安げな様子で問いかけた。
あまりにそぐわないエミルの様子に、リアンは困惑の表情をわずかに浮かべたが、すぐにその意味を理解して、そして行動に移った。
「……ねぇ、リア、ぅあ!? ぅくぅぅぁあうぅっ!」
驚きがリアンからエミルへと移る。何の前触れもなく、自分の身体の内側に入り込んでくる異物感と、内側を満たされる快感に思わず声を上げた。
「リア、んんっ!」
驚きが引かないまま、思わず顔を上げると今度は唇をふさがれた。間髪いれずに、長い舌がエミルの小さな口をところ狭しと駆け巡り、エミルの舌へ蛇のように絡みつく。
「んっ、じゅるんっ、ぷぁっ。ちょ、ちょっ、きゃっ! だっ、ダメッ! そんなに動いたら、私っっ……!」
新たな身体になって3日。思えば誰かを犯すことはあっても、犯されることのなかったエミルは、それまでと違う逆の快感に身をよがらせた。
「エミルのなかっ、やっぱり、っぅ、きもちいいよっ! んっ!」
エミルの身体を持ち上げ、壁との間に挟んでよりエミルの深い部分を突くリアンは尻尾から伝わる快感を加速度にエミルを一方的に蹂躙し、そちらの経験が浅いエミルは瞬く間に快感の頂点へと達しようとしていた。
「リア、やんっ! だめっ、そんなに激しくやられたらぁっ!」
偶然にも、それはリアンも同じだった。
「ボクも、もうっ、くぅぅぅううううううっっっ!」
「くうぁうっ! うぁあああああああんっ! かぁっ……あっ、ちゅいぃっっ……」
リアンに抱き寄せられたエミルは本能的にリアンの身体を強く抱き、そして身体の中に放たれる熱い液体を震える身体で受け入れた。
そこでようやくリアンの責めが終わり、エミルは火照った身体を持ち上げられたままその言葉を聞いた。
「……エミル、好きだよっ。大好き」
「ぇっ……?」
「あの時……ううん。ずっと、前から」
自分のことを見つめながら話すリアンの顔を、エミルはどこか夢見心地な心境で、しかし恋が実は愛だったことに気づきながら、ぼんやりと見つめ返していた。
「リ……オン、が、私のこと……?」
コクリと、リアンは頷く。
「だけど、ボクはもうリオンじゃない」
続いて放たれたのは、否定。確かに今、エミルの目の前に存在し、エミルを抱いた少女はリオンではなく、リアンだ。
そのことに気づき、エミルは不安げな心と共に、しかしやっぱりそれを聞いた。
「……じゃあ、リアンは私の事、嫌い?」
「えっ? ……くすっ」
だが、リアンにとってはそんなことを聞かれることが意外で、目を丸くしたあと思わず吹き出した。
自分にとってはそれはとても大きな問題なのに、さもおかしげに笑うリアンにちょっとだけムッとした表情をエミルは浮かべた。
「嫌いだったら、こんなことしないよ」
「……信じられない」
疑いに目を細めてエミルは言い返す。それはそうだ。この身体になれば、四六時中交わりを求めるようになってしまっているのは自分がよく知っているのだから。
それを分かっているリオンはここでついに困惑した表情を浮かべ、何か言い返そうとエミルと一度向かい合い、その疑り深げな彼女の表情には勝てず、結局俯いてしまった。
そして独り言のようにポツリと零す。
378 名無しさん@ピンキー sage 2010/10/27(水) 01:53:52 ID:PUpXlu0I
「……嬉しかったんだ」
「嬉しかった?」
予想もしていない言葉に、エミルは首を傾げて聞き返した。
するとバッ、と顔を上げてリオンはたじろくエミルに説いた。
「だってさ、エミルとリオンは血の繋がってない他人でしょ? どれだけ相手を愛して、交わって、仮に子供が出来ても……2人の身体自体につながり生まれない」
「ま、まぁ、そりゃそうでしょ」
交わりあった2人が直接繋がるわけではなく、その間に子供が出来てやっと愛は形となる。それはたしかに当たり前のことだった。
「でも、エミルが種を植え付けてボクはリアンになった。エミルがボクを生んでくれた。繋がれたんだよ、ボクとエミルは2人だけでも」
意気消沈をしていた先ほどとは別人であるかのように、目を輝かせてリアンはその素晴らしさを力説し、エミルはポカンとした様子でそれを見ていた。
だけどその目の輝きがウソでないことは分かる。
なぜなら、身体に入り込んでいるリアンの尻尾が力説するたびにビクンと跳ねたから。
「……くすっ」
「え? エミル?」
ふと笑いを零したエミルに今度はリアンが首を傾げる。
「そんなこと考えもしなかったなぁ。でも、そうかもね。同じ種同士の交わりなら、オスがメスに種を放って、メスが子を落とす。これはずっと変わらない。
だから、私がしたように、他の種に自分の種を植え付けて、その相手を自分と同じにした、っていうのは……本当は奇跡なのかもしれない」
「そうだよ! ボクたちは繋がってる! 家族なんだよ!」
文字通り繋がったままその場で跳ね、自分の中でもビクビクと反応し、更には大きい胸を高潮するかのように揺らすリアンは、エミルにとっては少しうるさくもあり、そして同じように嬉しくもあった。
「なら、私が生んだ娘に母親である私は犯されちゃった、と」
「あっ……そうだね。……ごめん」
エミルの指摘にしゅん、と肩を落とすリアン。同時に身体の中の尻尾がへたってしまったのが分かった。
しかし、リアンにとってはその反応があまりにも可愛く、そしてまた嬉しい。
「くすっ。私も嫌じゃないよ。むしろ……好き、かな」
「……エミル」
「ぁぅ、もう……また跳ねた」
ウソ発見器などもはや不要なほどの分かりやすいリアンの反応に、エミルは呆れながらもリアンを抱きしめた。
「じゃ、あの子も私の子供ってことだね」
視線を感じ、エミルが向いた先をリアンも追う。
「あ、そうだね。じゃあ、ボクの妹かな」
そこには先ほどまで横になっていた元モンスターの少女。
彼女を彼女にしたのは、もちろんエミルの種の影響だ。
「ありゃ、リアンが姉なんだ。妹じゃなくて?」
「え、えっ? だ、だってボクより幼げだし……」
「いやぁ、頭は良さそうだよ? くすっ」
「え、エミルぅ……」
勘弁してよ、とリアンは情けない顔でため息を吐き、その反応にリアンは楽しそうに笑う。
そして、新たに家族となった少女は2人のその反応に首をかしげ、それから2人の家族に見つめられてニコリと元気な笑いを返すのだった。
(終)
1ヶ月以上経ってしまって、今頃感でいっぱいですが、>>167氏、>>168氏などの書き込みを見て、続きを書いてみました。
他の方の続きの場つなぎにでも、読んで下さればありがたいです。
では、場所をお借りします。
367 名無しさん@ピンキー sage 2010/10/27(水) 01:38:04 ID:PUpXlu0I
「いやぁああっ! やっ、くぁぅ、だめぇ、こわえるぅぅぅ!」
「はぁぅう! ぅんっ! あはっ、大丈夫っ、だよっ! 私とっ、一緒にっ、してっ、あげっ、るぅううううう!」
「ひゅぁっ!? ぃやあああああああああっっっっ!」
その状況を見ずとも、鼓膜を震わせる音の数々で隣の部屋の状況がリオンには鮮明に理解できた。
肉と肉がぶつかり合う音、びちゃびちゃとはしたない水音、少女と侵入者の喘ぎ声、そして最後に聞こえたのはねっとりとした液体がどこかに注ぎ込まれるこもった音……。
リオンには分かっている。シェルターに入る1年前から、学校の授業で、宿題で、そしてそれまでだったら絶対に放送なんてできなかった地上波のテレビでも、そういう知識を飽きるほどに叩き込まれているから。
それほどまでに、しっかりとしたヒトとしての繁殖術を、リオンを始めとした少年少女達は覚える必要があった。
文字通り、彼らが人類という種を残すための最後の希望だったため。
だからリオンには分かる。隣の部屋で行われていたのは、おそらく“交尾”だと言うことが。
しかし、分からない。
交尾、というのは同じ種同士で、そして異性と行うものである、と教えられてきたから。
なのに、隣で行われているのはヒト同士の交わりではなく、しかし種は違えどおそらくは、同じ性別同士の交わりであった。
なぜ、リオンにはそれが分かったか。
それは、2時間前にこのシェルターの扉を暗証番号でご丁寧に開き、29人の仲間たちがこぞって出迎えたその生き物は、
身体つきは変わってしまっていたものの、その顔は間違いなく自分のたちの仲間の一人であるエミルのものだっただからだ。
そして……エミル、という存在はリオンの中ではこのシェルターにいる仲間たちの中でも、一際特別な存在だった。だから、リオンが見間違うはずはない。
あれは、エミルだった!
だけど、エミルじゃない!
……そんな矛盾した2つの答えがリオンの頭の中を何度も交錯する。
どちらが正しいのか、その真実を見抜く前に、リオンの隠れる部屋の電動ドアがシャーッ、と静かに開かれた。
「んぁぅっ……あはっぅ……きもちぃぃ……いぃぃ……ぁうぅ」
甘ったるい声が、わずかに聞こえた。それはドアという壁が今まであったから聞こえなかった声。
だけど、その声の主はおそらくさっきまでいやだいやだと、喚いていた子と同じ。何ヶ月も共に生きてきたリオンには当然、それが分かる。
でも……その子は、女の子だ。生物学的に言えば、「メス」である。
368 名無しさん@ピンキー sage 2010/10/27(水) 01:38:58 ID:PUpXlu0I
そして、エミルも女の子……扉の前で出迎えたあの侵入者も……目こそモンスターのように真っ赤ではあったけど、その見た目は……「メス」だった。
……もちろん、リオンだって知っている。人間の中には同性と交わりたがるヒトもいることを。
だけど……エミルは違かったはず。いや、むしろこのシェルターにそんな子はいなかったはずである。
じゃあ、やっぱりあのエミルは……別人……?
「あれぇ……ここにもいない……」
その声に、エミルの考えはすぐさま揺らぐ。
いつものんびり……というより、ちょっと眠そうな声。時々、舌ったらずな言い方になったりしたりもする面白い話し方。
間違うはずがない。それはやはりエミルの声だ。
そうと分かれば、こうしてベットの下に隠れているのさえ馬鹿馬鹿しい、とリオンは苦笑いを浮かべる。
が、右手を狭いベットの下から出そうとしたところで、やはり動きが止まる。
……エミルに銀色の尻尾などあっただろうか? エミルの目は赤かっただろうか?
エミルが、仲間を襲うだろうか?
「あはっ」
そんな声がリオンの背後から聞こえた。
誰の声? すぐにリオンには分かっていた。それなのに振り向けない。
振り向いて、そこに居るのは……ヒトなのか? それとも……。
リオンは、背筋を走る鳥肌に必死の警鐘を鳴らされながらも、振り向かざるを得なかった。
省エネで薄暗い部屋の電気、しかしその光はベットの下を覗くその生き物の横顔をしっかりと照らす。
にこりと安堵の笑みを浮かべるエミル、確かに頭にモンスターの頭部を載せたり、尻尾は付いてたりするけど……眼は、彼女が本来持っている蒼さを取り戻していた。
「エミル、だよね……?」
「リオン……もぅ、心配したんだから……」
それどころか、エミルはぎゅっと目を閉じ、その両目に涙を浮かべる。
その顔がエミルじゃないなら、その涙がヒトのものでないなら、その生き物は一体……?
それが全てだった。だから、リオンは自らエミルに左手を伸ばす。
「ヤット、ミツケタ……」
「え……?」
左手の手首を摑まれた、と思った次の瞬間には、既に身体をエミルに抱きしめられていた。
リオンの身体は光を逃れたベットの下から、その上へと瞬く間に投げ出され、すかさずエミルがその上へとのしかかる。
「え、エミ……ル……?」
薄暗い光を背負って上に乗るその姿は、さながら大きな影が自分の上に居るかのような景色だった。
やがてその影の頭部に……赤い光が2つ灯り、リオンの頬に粘っこい液体が降りかかる。
それはモンスターが獲物を前にして悦に入った表情を浮かべているかのように思え、リオンは自らの死を悟った。
369 名無しさん@ピンキー sage 2010/10/27(水) 01:39:47 ID:PUpXlu0I
しかし、悟ったところで、13歳になったばかりの少年が死への覚悟など到底出来るはずがない。
「……いやだ……いやだぁあああああああっっっっ!」
「リオンッッッッッッ!」
赤い光が、点から線へと変わる。その先端の光が強い部分が段々とこちらに近づき、大きくなっている。
リオンはギュッと、目を閉じて一切の視界を遮る。それは幼い少年がこの世への未練を立とうとする
「んんんんっ!」
影が視界を覆った瞬間、口の中、いや喉仏まで届くほどの細長い何かがリオンの口の中に入ってきた。
一瞬消えた赤い光が、再び灯る。
今度は文字通り、目の前で。
「んんんんんっっっっ! ぐぼっ! んぅあぅっっっぅ!」
リオンはとにかく逃れようと暴れる。何から? それさえも分からず、ただ頭の中に鳴り響く、本能の警告音の従うままにっっ!
リオンはとにかくこの生き物から離れようと、冷たい鉄のようなその肩を殴り、ヒトらしいやわらかな腹部を膝で穿つ!
なのに……口の中で暴れまわるその生き物は一瞬も動きを止めない。痛みさえ感じていないようなその反応に、リオンは本当にこの生き物がただの影なのではないかとさえ思えてくる。
「ぅあぅうっ、ぶはっっ! このっ、くそっっ! ……えっ?」
とにかく必死に暴れていたため、リオンは自分の口の中からエミルの長い舌がいなくなってからも、しばらく拳を宙で往復させていた。
「やっぱり、リオン、嫌いなんだ……っ」
リオンがギュッと閉じた目を開くと、そこには赤い瞳が再び遠くに離れ、わずかにそれはにじんでいた。
まるでデジャブのように似たような光景を、リオンは思い出す。
「……エミル、なの……?」
その問いに声の返事はなく、しかし影の上からわずかに覗いた光がその生き物の顔をひっそりと照らす。
3日前の光景と、今目の前の光景がバチッと重なる。
このシェルターの中でやるべきこと。それはひたすらに子を成す事だけ。だからここにいる全員はお互いに気が向けば朝も昼も関係なく交わり続けていた。
そこに愛があるかどうかは定かではないが、しかしリオンはエミルに恋心を抱いていた。
しかし、成長の遅いリオンは男の中でもひ弱そうな身体つきに加え、生殖機能も13歳になった今でも未発達のものだった。
簡単に言ってしまえば……勃たないのだ。そんなものだから前戯はしたことがあっても、誰かと交わったことはない。
だが3日前、それはエミルがあの危険な薬を試す前夜の食事の時間にエミルがリオンを誘ってきたのだ。
その日はつまり、エミルがヒトとして生きる最期の夜、リオンはその相手として選ばれたということ。
370 名無しさん@ピンキー sage 2010/10/27(水) 01:40:17 ID:PUpXlu0I
実のところ、エミルは誘いがあればそれを受け入れるが、自ら誰かを誘うタイプではない。逆にリオンは誰かを誘えるような状態ではないのは言うに及ばず(それでも幼げな容姿に他の女の子から誘われることはあった)。
なので2人が一夜を共にするのはそれが最初で、そして最後だった。
そんな大事で、掛けがえのない夜……エミルは何か言うわけでもなく淡々とフ○ラをしたり、手○キをしたりしてリオンのモノを隆起させようとやっきになっていた。リオンもできるだけ興奮しようと、意識を集中させる。
それなのに……結局、2人は交わることはなかった。
最後は、へたり込んだままのリオンのモノと交わろうと、エミルは服も脱がずにリオンの上にのしかかって何度もそれを受け入れようとしてくれた。
だけど、もういいよ、と言って行為を終わらせたのは、リオンのほうだった。
これ以上、役立たずの自らのモノに最後の時間を費やしてもらう、ということが耐えられなかったから。
リオンの言葉にエミルは、今まさにリオンの上にのしかかっているこの生き物……エミルと同じように、しばらく気まずそうにうつむいた後、走って部屋を出て行ってしまった。
その背中に、リオンは何を言えるはずもなく、そしてそれがリオンの見た最後のエミルの姿だった。
「……でも、もう関係ないよ。……私がっ、ャでも……無理やりにやっちゃうんだからっ!」
リオンが苦い思い出を思い出していたわずかな瞬間に、再びエミルの瞳の赤い光が近づき始め、そしてまた唇をふさがれる。
しかし今度はそれだけでは終わらない。リオンが着ている服を爪で器用に引き裂き、あの時と同じようにリオンは全裸をエミルに晒す。
「んんあぅ……ぷはぅっ……ふふっ、問答無用で……食べちゃうからっ」
口内をぐちゃぐちゃに犯され、呆けた意識でリオンはその言葉を聴き、そして上に跨るエミルの背後に、ゆらりと細身の新しい影を一瞬だけ目にした。
その影が、視界から消えると同時に、予想だにしていなかったところに感覚を覚える。
「くぁひっ!? そっ、こっ……だ、めぇぅっっ……!」
「あはははっ、女の子みたいな声……んっ、大丈夫。ちから、抜いて……」
赤い光が顔の横を通り抜け、耳元で甘い声がささやく。しかしそうは言われても無理だろう。
誰だって、ア○ルを急に突かれれば力は入ってしまう。
シェルターに帰ってきたエミルの姿を目にしているリオンには、自分の尻の中に入り込んでいるものがおそらく尻尾であるだろう、ということはもちろん分かっていた。
ただ、てっきり自分は頭からこう……バクリ、と文字通り食べられてしまうのだと、リオンは思っていたためだ。
あの尻尾は、モンスターの生殖時にメスに挿して種を送り込む、いわゆるリオンの股間についているモノと同じ役割を果たすもの。
371 名無しさん@ピンキー sage 2010/10/27(水) 01:41:44 ID:PUpXlu0I
しかし別の種族で、しかもオスであるリオンにそれを挿したところで一体何をするのかと……ちょうど、リオンがそんな疑問を考える余裕が出てきたときだった。
「ひぁぁあっ!? なっっっ!? くぁぅうっううううっっっ!」
「あはっ! ここだっっ!」
それまでは硬い尻尾の皮膚が無理やりに広げてくる痛みだけだった感覚に、ビリリッ、とした電気のような感覚がリオンに割り込んでくる。
「なっ、なにをっっ? うぁぅっっっ!」
「くすくすっ、前立腺にね、私の体液を注いでるのっっ。……くすくすっ、ほらっ」
それを見せ付けるためだろう、エミルが前立腺への刺激を中断してリオンに言う。
リオンはピリピリとした刺激の余韻に頭を白黒させながらも、股間に集まる熱を感じてわずかに頭を上げてそれを見た。
しなびてばかりだったリオンのモノが、立派に勃っていた。その大きさや太さも、成人男性のそれと同じぐらい、いやそれよりもあるかもしれない、というほどに。
「ふふふっ。これでリオンともっと……繋がれるっ」
「ふぇっ……? な、なにっ、んぁうぅぅっっ!」
少しだけ、感慨深げな表情で小さく呟いたエミルの言葉を聞き直そうとリオンがしたところで、再びあのビリビリとした感覚が戻ってくる。
「ふふっ、逃がさないから」
ドロリとした笑顔をリオンに向けながらエミルはわずかに身体を動かし、ふとリオンは自分のモノの先っぽにぬちゃりとした液体の感触を覚えた。絶え間なく送られてくる快感に悶えながらも、リオンはその光景を目にする。
リオンの股間からそびえ立つモノの上、エミルがこちらに見せ付けるように腰を前に突き出しながら、鉄のような皮膚に覆われた股間を指で横に引き伸ばし、くぱぁ、と現れた割れ目から出る異常な量の愛蜜をリオンのモノに垂れ流していた。
「くすっ……リオンのどーてい、も~らぃいっっっ!」
「ぃあはあっ! くぁぅぅつぅつッッッッ!」
もはや言葉にならない感覚がリオンを襲う。身体の背面からは注入され続けている媚薬の刺激が、前面からはエミルの中にすっぽりと包まれたモノの快感が。
「くぁぅぅっ! からみっ、ついてくるっっっ!」
リオンが情けない声で喘ぐ。しかし無理もない。ヒト相手でも感じやすそうなリオンの初相手は、もはやヒトではないのだから。
外側こそ硬い皮膚に覆われているものの、それを横に伸ばせばヒトのものとあまり大差がないエミルの蜜壷。
しかし、その中はヒトのそれとはまるで違う。細い触手がウネウネと動き回り、包み込んだリオンのモノを撫で、絡み、そして……侵入してくるのだ。
372 名無しさん@ピンキー sage 2010/10/27(水) 01:42:14 ID:PUpXlu0I
「ひんぁっ! リオンの、おっきくてぇ……おいひいぃぃっ……」
「だ、めぇえっ! 入ってきちゃ、だめぇええっ!」
本来、一方通行のリオンのモノの先から入り込んだ一本の触手。そこから感じるのは痛みではなく、少しの気持ち悪さと、普段感じることのない部分から与えられる異常な快感。加えてエミルはリオンの上で激しいピストン運動を繰り返している。
そんなレベルの高い攻めに、初々しいリオンがそう長く耐えられるはずもなく――
「もうっっ、だめっ、でるぅっ、でるぅぅぅつっっっ!」
こちらも異常な量で、しかも濃厚な白い液体をエミルの中へ溢れんばかりに吐き出した。
「んぁやぁはぁぁあああんっっっっっ……ふぁぅっ、あっついぃぃのぉ、いっぱいぃぃ……」
それを受け取ったエミルも軽い絶頂を向かえ、ビクビクと身体を震わせながらリオンの身体へと倒れこむ。ごぽっ、と結合部から2人の混ざり合った液体が喉を鳴らした。
「はぁはぁっ……リオン、まだだからねぇ? リオンの中、空っぽになるまで私が全部、食べちゃうからっ」
「はぁはぁ、ぇ? ぅぁああっ!? ぇぐぁぁ……ぉ、なっ、かっっっ……」
いつの間にか止まっていたエミルの尻尾が再び動き出す。もっとリオンの奥へ奥へと、腸を拡張しながらドンドン入り込んでくる。その現在地を教えるかのように、リオンの下腹部が渦を巻くかのように膨らんでいく。
「ぐぇっっ、んぁはっ、がぁうあっっっっ……!」
エミルが存分に撒き散らしている媚薬のお陰で痛みはないが、あまりにおかしな感覚に言葉が出ない。
一方のエミルはといえば、リオンのその反応さえも楽しんでいるかのように微笑みながら、しかし遠慮することなくドンドンリオンの奥へと侵入していく。
やがて尻尾の先端がリオンの胃の中に頭を出したとき、エミルはにやりと笑みを歪めてレオンを見下ろし、小さな鼻の先っぽをペロリと舐めた。
「リオン、リオンリオンリオン……さっ、今度は私の番だからねっっ」
「くぁはぅつっっ……」
エミルの言葉の意味を聞く余裕はない。しかし、ただ単純に身体の力を抜けばいいとか、深く深呼吸をすれば楽になるとか、そういう次元の交わりではもはやなくなってしまったこの行為は、もうエミルのされるがままに身を任す他はないのだ。
「ぎぁっ! ぐぅぁっぅぐぅっ! うごいっ、ちゃぁっっ、ぁめえぇっっ!」
「や~だぁっ! リオンのなかぁっ、あったかくてぇぇっ、はぁんっ、きもちぃいぃっ!」
エミルの尻尾がリオンの中を前後に動き、その頭が胃の出口を出たり入ったり繰り返している。
普通の人間なら、その時点で食道が傷つき、痛みを伴うはずなのにリオンに痛みはなく、むしろ快楽が湧き水のように脳髄へと叩き込まれていた。
それは、もはやリオンがヒトではなくなり始めている証拠でもあった。
373 名無しさん@ピンキー sage 2010/10/27(水) 01:42:45 ID:PUpXlu0I
「ふあぁうっ! おか、ひぃよぉっ! こんなのっ、きもひよくはんか、ないひゃずなのにっ! ぅああっ!」
「あああんっ! すごっ、リオンのおち○ぽから、いっぱい、いっぱいでてきてるぅっっっ!」
胃の出口をエミルが2、3度突くたび、その衝撃でリオンのモノからは勢いのよい子種が飛び出し、エミルの中へと吸い込まれていく。そちらも刺激しようとエミルは身体をはねさせ、くわえて尻尾も動かしているのだから器用なものである。
が、そんな強烈な攻めを同時に受けているリオンはたまったものではなく、彼自身はただベットの上に倒れているだけのに身体の中からすべてを奪われていく。
しかし、リオンもわずかに気づき始めた。相手に出しているのは、自分だけではないことに。
「きあっっっ! おっ、なかっ、あつっ、いっ?! ぁぁあっ!」
「きゃはんっっ! んっ、やっと、気付いたっ? んはっ! リオンのっ、中にっ、たねっ、だしてるのっ! リオンはっ、私とっ、同じにっっ、くぅぅっ、なっちゃうんだよっっ!」
尻尾の先から頭を出した触手、尻尾についている細かな穴から黒い液体がリオンの胃の中、腸の中へと溢れ出し、内臓へ吸収されると全体に染み渡っていく。
それこそがエミルが出す子種。それが同種の生き物なら相手を孕ませるが、そうでない場合は……。
「ぅあああああっ! おかしくっ、なっちゃぅううっ! ボクがっ、ボクじゃっ、なくなるぅぅううっ!」
リオンの身体中が溶けてしまいそうなくらいに熱を持ち始める。エミルの子種が身体中に染み渡り始めた証拠だ。
一方のエミルはその様子に満足げな笑みを漏らす。リオンには分からないだろうが、パジャマの隙間から見える日を浴びていない真っ白な彼の肌が、少しずつ黒く変色し始め、魚のうろこのように硬い部分が浮かび上がってきているのを、エミルは目にすることができたからだ。
エミルの中に放ったリオンの子種は、残念ながらエミルに根付くことはないが、しかしそれはリオンを変貌させる子種の栄養となってすぐさま媚薬に混じってリオンの中に帰ってくる。もはやリオンの子種はイノチのチカラに満ち溢れた栄養満点の餌となっていた。
「んぅっ、リオン~ッ……もぅっ、すぐっ、んんっ」
もはや煙突のように白い息を吐き続けるリオンの口にエミルは半ば強引に自らの唇を重ねる。ただし、それは愛情を示すだけの行為ではない。
「んんっ、ぐぅうっ!? んんんっ、ごぽぁっ! んぐううぅぅううっっ!」
リオンの舌の上に乗っかったエミルのそれは、喉を通り越して食道の入り口まで入り込み、そしてエミルがリオンに向かって怪しく微笑むと、彼女の喉の奥から一本の触手がエミルの舌のレールに沿ってリオンの中に入り込み、その奥で更に子種を吐き出し始めた。
それが喉よりも手前だったらそれらは嗚咽で吐き出せたかもしれないが、エミルの触手はリオンの胃の入り口の手前まで伸び、その出口もまた、リオンのお尻から入り込んだ触手がふさいでいた。
入り口も出口もふさがれたその子種は胃の中に溜まり、そして……リオンに吸収されていく。いや、子種が自らリオンの身体に染み込んでいるのだ。
374 名無しさん@ピンキー sage 2010/10/27(水) 01:48:25 ID:PUpXlu0I
「ふぁぅっっ! ぁんぁっ! んぁっ、きもひぃっ、いぃっよっっ! ぅあぁうっっうっ!」
身体の内外から犯され続けるリオンの意識はもうもやがかかっていたが、しかし身体は疲れきっているはずなのにいまだ過敏な快感だけは脳髄を揺さぶり続け、気絶することさえもままならない。
もはや人ではないエミルはと言えば、白目を向きながらも乱れ喘ぐリオンの声にエクスタシーを感じつつ、リオンの子種を奪って悦に入った表情を浮かべ、すぐさまそれを栄養分に自らの尻尾と口の触手からリオンの中に戻していく。
リオンの背中の皮膚は浮かび上がった硬い甲殻に消え、エミルのそれと同じように形を成し始めたモンスターの頭部がリオンの頭の上に少しずつ現れ、腕や足から肌の色合いが消えていく。
しかしそれだけではまだエミルと同じには慣れない。なぜならエミルはヒトの女性だったが、リオンはヒトの男性で、新しい種になれるのはヒトの女性だけだから。
だから、変わる。リオンの身体に注ぎ込まれた子種は、それさえも変えてしまう。
「んぅぐっっっ……ぷはぅっ、ふふっ。リオン、分かる? ほらっ、リオンの胸……こんなに大きくなっちゃって」
「ぁぅぅあううぅっっ、む……ねぇ……? ひぁっ!」
痩せ型で胸板だけだったリオンの胸は、いまや小さいながらも立派なお椀型の小山がゆるやかな曲線を描いている。もともと中性的だった顔立ちや身体の肉付きも、独特な丸みが加わって一気に女性的な容姿へと変貌し始めていた。
まるで少しずつ空気を入れている風船のように膨らみ始めた胸が、はやくもパジャマの生地をぎゅうぎゅうと押し始め、見かねたエミルがボタンがはちきれる前にそのボタンを外す。
「ぐぽっっっ! ふぁあっ!」
「きゃっ! ぅあぅぅ……私より、おっきぃかもっ……っ」
リオンの胸元のボタンにエミルが軽く指を掛けた瞬間、待ってましたとばかりにボタンはパチンとはじけ飛び、まるでメロンのように膨らんだ大きな果実が2つ、その姿を露にした。
「ひぁぁぁぅぅぅっっっ……」
ものの5分ほどで立派に実った自身の胸を見て、リオンはわずかに残った男の本能的な部分で顔を紅潮させるが、エミルは驚いた表情を少し浮かべた後、なにやら頬を膨らませて直に2つの果実を掴み取った。
「ひゃぁああんっ!」
「うぐぅううっ! ず、ずるいっ! な、なんで私よりっっ!」
女としての嫉妬心がリオンの成り立て果実をもみくちゃにする。しかし、エミルの胸だってヒトの女性のそれに比べたら十分に巨乳の上位にめり込む。
が、リオンのそれはエミルのものより更に一回り大きい。それが、つい数日前まで胸の膨らみのなさに日頃から嘆いていたエミルにはなんとも憎らしいのだ。
だから、弄る。嫉妬心に妖しく顔を歪めながらたわわな胸を揉み、敏感な桃色の針先を指で弾き、甘噛みをする。
「ぅぁああああんっ! らめっ、らめぇええええっ!」
「くぅっ! うるさいうるさいっ! 揉まれる度に興奮してち○こ大きくしてる癖に文句言うなぁぁあっっっ!」
オンナの胸になったのに、いまだリオンのモノはエミルの中でそり立っていた。
しかしそこから出すためのリオンのヒトとしての子種を作る器官は変貌し、もはやそこから何も出さなくなるそのモノはもうじきその役目を終えるが、これが最後の仕事というわけなのか、メスとして変貌した部分の快感も混ざり合い、それまでにないほど“元気”になっていた。
「あっぁあっ! ボクッ、ボクッッ!」
「はんぁっ! あはっ、腰が、跳ねてるっ!」
リオンの身体はもはや快感の虜となっていて、エミルの胴体に腕を回して、必死に下から快楽を弄ぐり始める。エミルが上で跳ねるぐらいでは、リオンの身体の熱はもう収まらない。
「エミルッ! もうっボクッッッ!」
「あはっ! リオン、変わってっ! 私と、おんなじにッッッ! ふぁああああんっ!」
「んきゅあっ、ぅあぁああああああんっ!」
びゅるっ、っとぬめっこい液体が飛び出る音が大音量で鳴いた瞬間、エミルはリオンの首根っこに腕を回してリオンを強く抱きしめた。リオンの熱、汗、そして子種を全て自分のものにするために。
最後のリオンの子種はモンスターとなったエミルの中にも全て入りきらず、結合部からお互いの愛が混ざり合った白い液体がだらりと、まるで2人の子供のように顔を出して流れ出ていく。
「はぁはぁはぁ……ボクッ、ボクッ……」
375 名無しさん@ピンキー sage 2010/10/27(水) 01:49:30 ID:PUpXlu0I
「ふぁぅっ……リオンッッ……もぅ、これで一緒だからっ」
機関車のように白い息を吐き続けるリオンの耳元で、エミルは満足げな笑みと共にそう囁き、ふとリオンの身体をゆっくりと持ち上げた。
「はぁはぁ、んあっ……エ、ミルッ……? ふあぁっ!? か、身体が、熱いっ! 熱いっ! 熱いよっ!」
興奮の熱がようやく収まり始めた思った瞬間、今度はまた違った熱さ、身体の内側から全てを燃やしてしまうのではないかと言うほどの熱が身体を襲い、リオンは不安に顔を歪ませた。
「くすっ、大丈夫。すぐ終わるよ。それまでずっと、抱きしめててあげるっ」
対照的にエミルが浮かべたのは子供に寄り添うような母親の優しい微笑み。そして、ギュッと身体を震わすリオンを抱きしめ、黒髪ごと後頭部を優しく撫でつける。
その髪さえ、シェルターで纏めて切られた乱暴なショートヘアーから、大和撫子を髣髴とさせるような綺麗な長髪へと変化していた。
それだけではなく、今のリオンの身体のところどころには皮膚から浮かび上がった黒い液体がべっとりと付着しており、それが少しずつリオンの身体を作り変えていく。
頭の上にはモンスターの頭蓋骨の兜が、肩から胸に掛けてははしたなく穴の開いた鎧が、背中と腰から下の部分には銀色の鉄のような殻が、それぞれあっという間に構築されてしまった。
「はぁはぁ……ぼ、ボクのな、なんか、身体がっ……!」
「んっ、大丈夫。ほらっ、もう、おわるよ」
「えっ……? うぁっ! くるっ! なんか、くるよぉっ!」
エミルがリオンに見せた笑みが最後の2つの変化のスイッチとなり、リオンは再び身をよがらせた。
「ほらっ、リオンのおち○ちんが引っ込んでいくよ。あはっ、すごいすごいっ。消えてっちゃう!」
子種を出し切ってすっかりと萎えたリオンのモノがみるみるうちに小さくなり、まるでリオンの中に吸い込まれるようにその形を崩していく。
「こっ、こんな……んぁあっ! お、お尻、がっ……!」
リオンは情けない声を上げながら、エミルの身体にしがみついた。痛みがあるわけではないが、怖さはあった。
しかし、感覚はむしろ快感のほうが勝っており、エミルもそれが分かっていたため、その興奮を少しだけ呷ってあげようとリオンの胸を弄った。
「ひゃっ! ら、らめっ! いま、そんなことされたらぁっ!」
「これでいいのっ。さっ、雄たけびを上げて。リオンっ」
エミルに期待を込めた笑顔でそう促されると、リオンの身体の中で興奮が駆け巡り、そしてその全てがお尻、性格にはお尻の少し上に集中し、
「くぁっ、ふぁあああああああああんっ!」
リオンは最後の変化として尻尾を生やしながら、黒い液体を部屋中に撒き散らし、そしてリオンはこの世から消えた。
「ふぁっっ! あははっ、この子、感じちゃってるっ」
「んっっ……くすっ、本当。こっちも、すごくっ、締めつけてるよっ……」
満月に照らされた廃墟の街の裏路地から聞こえる声。それは取り留めのない話でもしているかのような口調だった。
「がぁ、ぐぉあっっっ……! ぅうう、あぁぅっっ!」
その軽々しい声と対照的に、言葉にならない声もその間に挟まってくる。
しかしそれは重苦しい呻き声ではなく、跳ね上がるような喘ぎ声。
生命の鼓動がほとんど感じられないその一角。しかしそこに存在する3体の生命体は、ほとんど一つの影になりながらも、ぐにゃぐにゃといかにも生物的な動きをその場で繰り返していた。
「ねぇ、エミルっ。ぅぁ……この子、どんな顔、してるっ?」
376 名無しさん@ピンキー sage 2010/10/27(水) 01:50:48 ID:PUpXlu0I
「んっ、えっとね……あはっ、すごく可愛い顔っ。いじめたくなっちゃう。“リアン”と似てるっ」
よく通るの声の子がいたずらっぽく笑うと、リアンと呼ばれたもう一人の方はむぅ、とわずかに頬を膨らませた。
2人の間には、1匹のモンスターがいた。
だが、もうその身体の半分はモンスターではなくなっていた。
「ぐあふぅ! がぅあぅうぅ!」
「うぁっっ! ……くすくすっ、可愛いなぁ、この子」
モンスターの目の前でエミルと呼ばれた子はうっとりと目を細める。
その赤き眼球に映るのは、全身を銀色の殻に覆われたモンスター。
しかしその顔の下、本来ならば顎から首に掛けての部分にはもう一つの顔があった。
サラサラと流れるようなショートヘアーと八重歯がチラチラと見える小さな口、そして欲情に濡れた2つの赤い瞳がついたその形は、誰がどう見ても人間の少女の顔そのものだった。
「ほらっ、んっっ! 声だって」
「くっきゃぅっっ! んぁぅっっ!」
「女の子っぽくなってきちゃってっ、あんっ、感じちゃうっ!」
エミルはこみ上げる愛情を表すかのようにモンスターに浮かび上がった少女の唇を奪う。どちらかと言えばまだエミルのほうが人間に近い姿かたちをしているのに、その荒々しさはまさに獣のよう。
「あぅ、ずるいっ。ボクもっ、んっ!」
モンスターを後ろからせめているリアンも、好き勝手に遊んでいるエミルに負けじと首をめぐらし、モンスターの後ろ髪からちらりと姿を見せた、生まれたばかりのうなじに噛み付いた。
「ひあっっ!? にゃううっっ!」
途端にモンスターは甘ったるい声で悲鳴を上げ、エミルの尻尾が入り込んでいる前の穴と、リアンのそれが入り込んでいる後ろの穴をきゅっ、と強く締め付けた。
「ぁうぅっ! わたしっ、でっ、ちゃうぅうっ!」
「くはぁぁあうぅぅっ! ボクっ、もぉっぅうっ!」
その刺激が2人の性感帯に電流を流し、それぞれの尻尾の先から黒くねばっこい液体をモンスターの中にこれでもかと言うほどに吐き出された。
「きぁあああああっ! んんんっっっっっっ!」
その犯された悲鳴をモンスターが上げるころには、既にモンスターとしての頭部は完全に機能を停止し、その瞳に灯っていた光もスッと消えうせた。
代わりにモンスターの頭部の下からすっかりと形を成した少女の顔に血が通い、見開かれた2つの瞳から乱れた感情の涙が零れ落ちた。
エミルと向かい合うそのモンスターの頭部は、エミルやリアンとなんら変わりない種族のものへとなっていた。
それに続くように、全身を覆っていた銀色の殻がパラパラと崩れ始め、桃色のやわらかそうな肉付きの足、女性的な丸みを帯びた腹部、そしてポヨンと膨らんだ胸がその殻の下から姿を現す。
まるで豪胆な騎士がその甲冑を脱ぎ、見目麗しいその裸体をはしたなくさらすかにような、そんな生物の変化の映像だった。
もう、その少女はモンスターではなくなった。全身のどこをどう見ても、エミルやリアンと同じ生物種族の固体に変化させられてしまった。
「くすっ……これであなたも私たちと一緒……」
「うんっ、ボクたちの仲間……ううん、家族」
「ひぁっ……はぁ……んぁっ……」
新たな生を注ぎ込まれたその少女はうつろな瞳のまま、新たな生物として身体を駆け巡る血の温もりと、その身体になると同時に流し込まれた快感の波に身体をビクビクと震わせていた。
377 名無しさん@ピンキー sage 2010/10/27(水) 01:53:06 ID:PUpXlu0I
「エミル、さすがに休ませてあげないと」
「あははっ、そうだね。んっ、しよ」
「きゃっ、ぁぅ……」
2人が尻尾を少女から引き抜くと、少女はエミルの身体に寄りかかり、もらすような小さな喘ぎ声を零した。可愛らしいそのしぐさにエミルとリアンは顔を見合わせて笑いを浮かべる。
そして、その少女をゆっくりと荒廃した地面へ寝かせると、突然エミルがリアンに抱きついた。
「っと。エミル、どうしたの?」
「リアン……私のこと、好きになってくれた?」
自分より膨らんだリアンの胸に顔を埋め、エミルはいつになく不安げな様子で問いかけた。
あまりにそぐわないエミルの様子に、リアンは困惑の表情をわずかに浮かべたが、すぐにその意味を理解して、そして行動に移った。
「……ねぇ、リア、ぅあ!? ぅくぅぅぁあうぅっ!」
驚きがリアンからエミルへと移る。何の前触れもなく、自分の身体の内側に入り込んでくる異物感と、内側を満たされる快感に思わず声を上げた。
「リア、んんっ!」
驚きが引かないまま、思わず顔を上げると今度は唇をふさがれた。間髪いれずに、長い舌がエミルの小さな口をところ狭しと駆け巡り、エミルの舌へ蛇のように絡みつく。
「んっ、じゅるんっ、ぷぁっ。ちょ、ちょっ、きゃっ! だっ、ダメッ! そんなに動いたら、私っっ……!」
新たな身体になって3日。思えば誰かを犯すことはあっても、犯されることのなかったエミルは、それまでと違う逆の快感に身をよがらせた。
「エミルのなかっ、やっぱり、っぅ、きもちいいよっ! んっ!」
エミルの身体を持ち上げ、壁との間に挟んでよりエミルの深い部分を突くリアンは尻尾から伝わる快感を加速度にエミルを一方的に蹂躙し、そちらの経験が浅いエミルは瞬く間に快感の頂点へと達しようとしていた。
「リア、やんっ! だめっ、そんなに激しくやられたらぁっ!」
偶然にも、それはリアンも同じだった。
「ボクも、もうっ、くぅぅぅううううううっっっ!」
「くうぁうっ! うぁあああああああんっ! かぁっ……あっ、ちゅいぃっっ……」
リアンに抱き寄せられたエミルは本能的にリアンの身体を強く抱き、そして身体の中に放たれる熱い液体を震える身体で受け入れた。
そこでようやくリアンの責めが終わり、エミルは火照った身体を持ち上げられたままその言葉を聞いた。
「……エミル、好きだよっ。大好き」
「ぇっ……?」
「あの時……ううん。ずっと、前から」
自分のことを見つめながら話すリアンの顔を、エミルはどこか夢見心地な心境で、しかし恋が実は愛だったことに気づきながら、ぼんやりと見つめ返していた。
「リ……オン、が、私のこと……?」
コクリと、リアンは頷く。
「だけど、ボクはもうリオンじゃない」
続いて放たれたのは、否定。確かに今、エミルの目の前に存在し、エミルを抱いた少女はリオンではなく、リアンだ。
そのことに気づき、エミルは不安げな心と共に、しかしやっぱりそれを聞いた。
「……じゃあ、リアンは私の事、嫌い?」
「えっ? ……くすっ」
だが、リアンにとってはそんなことを聞かれることが意外で、目を丸くしたあと思わず吹き出した。
自分にとってはそれはとても大きな問題なのに、さもおかしげに笑うリアンにちょっとだけムッとした表情をエミルは浮かべた。
「嫌いだったら、こんなことしないよ」
「……信じられない」
疑いに目を細めてエミルは言い返す。それはそうだ。この身体になれば、四六時中交わりを求めるようになってしまっているのは自分がよく知っているのだから。
それを分かっているリオンはここでついに困惑した表情を浮かべ、何か言い返そうとエミルと一度向かい合い、その疑り深げな彼女の表情には勝てず、結局俯いてしまった。
そして独り言のようにポツリと零す。
378 名無しさん@ピンキー sage 2010/10/27(水) 01:53:52 ID:PUpXlu0I
「……嬉しかったんだ」
「嬉しかった?」
予想もしていない言葉に、エミルは首を傾げて聞き返した。
するとバッ、と顔を上げてリオンはたじろくエミルに説いた。
「だってさ、エミルとリオンは血の繋がってない他人でしょ? どれだけ相手を愛して、交わって、仮に子供が出来ても……2人の身体自体につながり生まれない」
「ま、まぁ、そりゃそうでしょ」
交わりあった2人が直接繋がるわけではなく、その間に子供が出来てやっと愛は形となる。それはたしかに当たり前のことだった。
「でも、エミルが種を植え付けてボクはリアンになった。エミルがボクを生んでくれた。繋がれたんだよ、ボクとエミルは2人だけでも」
意気消沈をしていた先ほどとは別人であるかのように、目を輝かせてリアンはその素晴らしさを力説し、エミルはポカンとした様子でそれを見ていた。
だけどその目の輝きがウソでないことは分かる。
なぜなら、身体に入り込んでいるリアンの尻尾が力説するたびにビクンと跳ねたから。
「……くすっ」
「え? エミル?」
ふと笑いを零したエミルに今度はリアンが首を傾げる。
「そんなこと考えもしなかったなぁ。でも、そうかもね。同じ種同士の交わりなら、オスがメスに種を放って、メスが子を落とす。これはずっと変わらない。
だから、私がしたように、他の種に自分の種を植え付けて、その相手を自分と同じにした、っていうのは……本当は奇跡なのかもしれない」
「そうだよ! ボクたちは繋がってる! 家族なんだよ!」
文字通り繋がったままその場で跳ね、自分の中でもビクビクと反応し、更には大きい胸を高潮するかのように揺らすリアンは、エミルにとっては少しうるさくもあり、そして同じように嬉しくもあった。
「なら、私が生んだ娘に母親である私は犯されちゃった、と」
「あっ……そうだね。……ごめん」
エミルの指摘にしゅん、と肩を落とすリアン。同時に身体の中の尻尾がへたってしまったのが分かった。
しかし、リアンにとってはその反応があまりにも可愛く、そしてまた嬉しい。
「くすっ。私も嫌じゃないよ。むしろ……好き、かな」
「……エミル」
「ぁぅ、もう……また跳ねた」
ウソ発見器などもはや不要なほどの分かりやすいリアンの反応に、エミルは呆れながらもリアンを抱きしめた。
「じゃ、あの子も私の子供ってことだね」
視線を感じ、エミルが向いた先をリアンも追う。
「あ、そうだね。じゃあ、ボクの妹かな」
そこには先ほどまで横になっていた元モンスターの少女。
彼女を彼女にしたのは、もちろんエミルの種の影響だ。
「ありゃ、リアンが姉なんだ。妹じゃなくて?」
「え、えっ? だ、だってボクより幼げだし……」
「いやぁ、頭は良さそうだよ? くすっ」
「え、エミルぅ……」
勘弁してよ、とリアンは情けない顔でため息を吐き、その反応にリアンは楽しそうに笑う。
そして、新たに家族となった少女は2人のその反応に首をかしげ、それから2人の家族に見つめられてニコリと元気な笑いを返すのだった。
(終)
コメント
コメントの投稿