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無限の果肉 第八話<暴露>+設定
126 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/07 11:25 ID:g894VvQB
<暴露 前編>
(私どうなっちゃうのかな?)
夜の帳も降り、体制の為に一度寝巻きへと着替えたネーアは、
人外との逢引きまでの時間、物思いに耽っていた。
思い出されるのは、昼間の一件。
「私、メライガさん襲っちゃった」
まるで他人事のように呟く。実感が無いのだ。
あの時は、メライガの怪我から流れる血の匂いのせいで、
熱に浮かされたようにぼうっとしていた。
それは明らかに渇望と性的興奮を含んでおり、気が付けば、
抑えられなくなった欲情と飢えに身を任せ、
彼女を押し倒した。
そして彼女の直りかけた傷口をわざわざ広げてまでその血啜った。
(すごく、美味しかった)
その時の味覚が、今でも舌に残っている。
舌に、喉に染み付みついたそれは、まるで上質のワインを飲んだよう。
(また、飲んでみたい。いやらしい音を立てながら、
股を濡らしながら、怯える同僚たちの顔を見ながら)
いつか、ティジフォーンを挑発した時。昼間メライガを押し倒した時のように、
心の中で黒い感情が生まれる。性的興奮すら覚え、子宮が疼く。
気が付けば、口の端を歪め、微笑を浮かべていた。
「あ……」
まただ。
気を抜けば、すぐに自分が自分でなくなってしまうような錯覚を覚える。
正直、昼間ウラヌスを拒絶した事は重要ではない。
すでに自分には心に決めた主人が居るのだ。
昼間の事は、二股をかけているような後ろ暗さを断ち切る為のけじめに過ぎない。
『少なくともネーアはそう思っている』
ベッドに腰掛けながら、きつく自分の体を抱きしめる。
「怖い、怖いよ……」
127 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/07 11:26 ID:g894VvQB
(でも、それも少しの辛抱だよ)
もう少で『いつもの時間』を迎える。
それは、自分をこの世のしがらみから解き放ってくれる。
圧倒的な快楽と、心休まる温もりと、これ以上無い幸福を与えてくれる。
新しい主人に奉公する事が出来る。
新しい主人は人ではないけれど、そんな事はどうでもいい。
主と従者。そのどちらもが満たされるのだから。
――どくんっ。
子宮の中に棲む『何か』が脈動した。
時間だ。
はやる気持ちを抑えながら、制服へと着替える。
そして滅多にしない化粧をする。
今日は、御主人様にとびっきりのご奉仕をするのだ。
身だしなみには余念が無い。
着替えも化粧も終わると、小さな籠に、予備のメイド服をたたみ入れる。
準備は出来た。部屋から出ると鍵を掛ける。
「今行きますね御主人様」
手には籠を、懐には鍵を。
慎ましい笑顔を浮かべながら、それがたしなみであるかのように静かに歩く。
その内側に狂気と劣情を秘めながら。
***
「動き出したわよ」
『分かりました。ティジフォーン様と合流して、集合場所に向かいます。
そちらも速やかに移動を』
「はいはい――便利ねこれ」
レアクトはつい今しがたまで、『メライガの姿が映っていた』手鏡のような
物を見つめた。掌サイズで長方形のそれは、メライガが『現場の映像』を記録し、
物的証拠にする為に用意した魔道具だった。
128 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/07 11:28 ID:g894VvQB
「二枚あればこうやって、連絡も取り合えるのね」
(メライガってこういう怪しい道具どれだけ、持ってるのかしら?)
蠢く張り型。護身用の魔石。映像を記録する手鏡。きっとそれだけではないだろう。
「まあ、どうでもいいわよね」
今は。この魔法の手鏡を使って、ネーアの弱みを握る事が先決だ。
(まあ、弱みを握るってのも今更って気がするけど……やっぱり物的証拠があった方が
説得力があるしね)
レアクトは声を忍ばせて笑いながら部屋を出た。
ネーアのどんな痴態を記録しようかと、想像を膨らませながら。
***
ネーアは胸を高鳴らしながら、金属製の扉を開けた。
前回のように力任せに開けたりはしない。扉の向こう側は完全な漆黒。
その中へと躊躇なく足を踏み入れる。
『折檻』をされていた時の事を思い出す。
あの時は惨めで寂しくて、静寂が暗闇が怖かった。
扉をゆっくりと後ろ手に閉める。
月の光さえ遮られ、小さな密室は暗闇で包まれた。
その中で、ネーアの両目が赤く、血のように赤く輝いている。
――暗闇も、静寂も、怖くはなかった。
だが、それらが好きな訳ではない。
今のネーアは、暗闇よりも太陽の光を、
静寂よりも、卑猥な粘着質な音を、望んでいる。
部屋の中心へと歩み、封印を開放する。
赤い光が溢れ、室内の蝋燭に明かりが灯る。
正面の壁が上方へとスライドする。
ごうん。振動と共にスライドが止まり、ネーアの子宮を振るわせる。
「……はぁ……はぁ……」
途端に、あの嗅ぎ慣れた花のような匂いが流れ込み、ネーアの体と心を犯す。
パブロフの犬のように、愛液が吹き出る。
129 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/07 11:29 ID:g894VvQB
「……はぁ……ぁんっ」
既に、乳首が勃起しており、歩く度に胸に快楽が弾けた。
パタタッ――紋様の中心に、吸水量を超えた愛液が滴り落ちた。
ふと、思う。
(――御主人様。喜んでくれるかな)
今日は、いつも『可愛がってくれる』御主人様の為に、おめかしをして来たのだ。
化粧をして、勝負下着を着て、制服を着たままご奉仕するのだ。
(きっと、喜んでくれるよね?)
初めてのデートに喜ぶ少女のように、顔を綻ばせる。
だが、ぼんやりとする意識の中で、ネーアは気付いていない。
綻んだ顔は、妖艶な笑みを浮かべている事に。
乙女のような心の奥底に、狂気とも言える劣情が潜んでいる事に。
「御主人様ぁ……」
うわ言のように呟きながら、階段を降りる。
思考に、徐々に霞が掛かっていく中、ブラの下地に擦れた乳首から、
断続的に発生する官能に足元がふらつく。
甘く痺れるような快楽に脳が蕩け、表情が蕩け、だらしなく口が半開きになる。
いつしかネーアは。地面に点々と、愛液の足跡を付けていく。
そして、眼前に現れた、主人を封印する扉の傍に、籠を置くと、
めくるめく快楽と背徳の扉を開いた。
「はぁっ……はぁっ……んっ……はぁっ……」
これ以上無い背徳的で淫らな期待に胸が壊れたように高鳴る。
息を荒げながら歩く彼女の目は、劣情に潤み、あどけなさを残す顔には、
妖艶な笑みを浮かべている。
自己主張した乳首が発する官能に股を濡らしながら、肉と臭気で包まれた
淫靡な空間を渡り歩く。そして――
「御主人様?」
主の下に歩み寄った、メイド姿のネーアが首を傾げる。
130 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/07 11:30 ID:g894VvQB
目の前には甘酸っぱい匂いを放つ、肉色をした巨大な花のつぼみがある。
それは従者が来たにも関わらず、ぴくりとも動かなかった。
(……? どうしたんだろう?)
言いようの無い不安感に襲われる。
背筋に嫌な予感が走り抜け、淫欲に染まっていた思考をある程度正常化した。
(……そう言えば)
辺りを見渡し、異変に気付く。
昨日、一昨日と、視界が濁るほど魔の花は淫臭を吐き出していたが、今日はそれがない。
屋敷と同じほどの広さを持つこの空間の隅から隅まで見渡す事が出来る。
そして、地面で脈打っている血管のような、魔の花の根にも動きが見られない。
歩く毎に粘着質な音を立てながら、糸を引いた地面は、湿った程度しか濡れていない。
(ひょっとして、何かの病気じゃ)
「……御主人様……」
胸の中の不安が急速に膨らむ。それを振り払うように、つぼみの胴に、額を押し付けた。
(……大丈夫ですか?)
――返事は無い。
(今日はもう、お休みになられますか?)
このまま帰れば、溜めに溜めた劣情に、気が違えてしまうかもしれない。
それでも、正気に戻ったネーアには主人の体の方が大事だった。
そして――
『シンパイ、スルナ』
思考に直接割り込むような声。いや、それは声というよりも、抽象的で、あやふやな『意志』。
これは『心配するな』という意図を、ネーアが感じたに過ぎない。
だがそれは、淫らな従者とその主は、より正確な意思疎通を可能としていた。
「御主人様? 大丈夫ですか?」
応えるようにつぼみがゆっくりと開いていった。
途端に、鼻腔内に流れ込んで来る、濃厚な香り。
(んぁ……)
その匂いに、理性が性的興奮に取って代わっていく。
131 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/07 11:32 ID:g894VvQB
(あ……私、どきどきして……)
いつものように十二本の触手を伸ばし、体を絡め取り、中心部へと運ぶ。
「はあ……はあ……はあ……」
いつもの『指定席』に下ろされた時、興奮に息を荒げていた。
興奮と比例し、思考に靄が掛かっていく。その中で、ふと思い出した。
「御主人様、私、今日、同僚の人を襲っちゃいました」
ぞわぞわと動いていた触手がその動きを止める。
「その人、怪我をしてて、右手の親指から、血を流したんです。そしたら私、
その匂いを嗅いで、ものすごく興奮して、怪我を治す、って『心にも無い事を言って』
連れ出して。そしたら偶然、前の御主人様に会って。その人と決別して。
それはけじめだから、何の憂いも無いはずなのに。ただすっきりするはずなのに。
私、どうしてか凄く悲しくなって。心がどろどろに溶けて。気が付いたら……
気が付いたら、私、その子の事。押し倒してたんです」
不安と興奮がごちゃ混ぜになって、わけが分からなくなってくる。
悲しいのか嬉しいのか。不安か、期待か。
「それからは、自分の事、抑えられなくなって。その子の血を、沢山啜りました。
それがすごく、すごく美味しかったんです。今思い出しても、胸が高鳴ります。
――私、どうしちゃったんですか? どうなるんですか?」
『オソレルナ』
「あ……」
ゆっくりと包み込むように、触手達がネーアの体に絡みつく。
粘る体液でメイド服をべとべとに汚しながら、そのうちの一本が、頬を濡らす涙を
優しく拭い、粘液の糸を引く。
だが、ネーアの心はそれだけで安らぎを得られた。
飼い犬が甘えるように、涙を拭った触手に頬をすり寄せ、自ら粘液を広げる。
『ウケイレロ』
その言葉は――意思はまるで麻薬。思考を犯し、心を酔わせる。
もう、不安は無かった。あるのは主人への絶対の信頼と、そして心温まる幸福。
「……はい。御主人様ぁ……」
従者の体をいたぶる為、ざわざわと触手が蠢き始める。
『……アト、スコシダ』
132 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/07 11:33 ID:g894VvQB
その言葉(意思)が何を意味するのか、ネーアには分からなかった。
***
そして、三人のメイドが『折檻部屋』の目前に集った。
「では、不埒な娘に引導を渡しに行きましょう」
「そうね、もったいぶる理由もないしね」
メライガも無言で頷く。
レアクトが扉に手を掛け、思い切り開け放つ――
「――あら? 鍵が掛かってる」
「お退きなさい!」
ティジフォーンがレアクトと入れ替わり、手に持った鍵を鍵穴に差込み、回す。
がちょん、と高い音を立てて鍵が外れる。
同時にレアクトが扉を開け放つ。
立て続けにメライガが例の手鏡を手に持ち、部屋の中へと滑り込んだ。
「……っ?」
踏み込んだメライガが息を呑む。
「観念しなさいネーア! これで貴方も――って誰も居ないじゃない」
「ど、どういう事です!?」
予想外の出来事にティジフォーンが取り乱す。
「落ち着いてください、ティジフォーン様」
「これが落ち着いていられますか! ――さては貴方達、この私を謀りましたね!?」
(半分辺りです)
メライガが内心でほくそ笑む。
「そんな事して誰がどんな得をするって言うのよ?」
げんなりとした口調でレアクトが抗議した。
「そんな事を言ながら、内心では二人で私の事を嘲っているのでしょうっ。
『この姑女』と!」
「化けの皮が剥がれたわね」
元々仲の悪い二人だ。今までは目標をネーアに絞る事で衝突を避けていたが、
久方振りに罵り合う。それを尻目に、メライガは一人考えていた。
133 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/07 11:35 ID:g894VvQB
(明かりは、灯っている。レアクトが嘘をつく理由は――今の所考えられません。
となると、ネーアは確かにここに来た、という事になります)
ではどこに行ったのか。さらに思考しようとした所で、地面の異常に気が付いた。
「……これは」
部屋の中心に、ぼんやりと赤く輝く紋様がある。メライガは屈み込み目を凝らした。
蝋燭の炎に紛れて、気付かなかったが、確かに光っている。
(何かの魔法陣……でも最後に来た時、こんなものは無かった)
今でも暇を見ては蓄えている魔導の知識を総動員して、魔法陣の意味を解読する。
(第三……封印……血……資格……闇……乙女……第二……封印……同資格……淫液)
嫌な予感がする。誇りを払い、更に読み込んだ。
(第一……封印……神位……呪文……ウラヌス!?)
これは、最悪の事態ではないのか。
(……封印されし……花の魔物……侵す……人の心……体……匂い)
「メライガさんっ。貴方もこの礼儀知らずに何か言っておやりなさい!」
「ちょっとメライガ。このババア何とかしてくれない? さっきから
きんきんとうるさく……メライガ? 何してんの?」
(第三……封印……必要……他者……ここからは補足ですか)
「ふう……」
(嫌な予感が的中しました。成る程、それならネーアの変化も理解出来る)
この時、メライガはようやく理解した。すでにネーアが人としての有り方を
侵されたという事を。
異常な力。食欲の減退。過剰なまでの水分摂取。香水のような体臭。
全て、『これ』が原因だった。
「ちょっとメライガ? 聞いてる?」
「何ですか?」
「何ですかはこっちの台詞よ。どうしたのよ?」
「ネーアの居場所が分かりました」
「何ですって!? どこです!? 言いなさい! 隠すと為になりませんよ!」
「その前に。知ってしますか。ここにはウラヌス様に封印された魔物がいる事を」
「それくらい知っています」「それくらい知っているわよ」
134 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/07 11:36 ID:g894VvQB
「そういう事です」
呆気に取られた顔をするティジフォーンとメライガを尻目に、昼間怪我をした
左親指の傷口に歯を当てた。
「……っ」
顎に力をいれ、傷口を噛み切る。傷口からは血の玉が浮かび上がり、
親指を伝って爪先まで垂れてきた。
「メライガ、何をやって、」
「今に分かります」
手首を振り、血を払い落とす。払われた少量の血は、紋様の上に落ちて、
突如地面が赤く発光した。
『!?』
異変はそれだけに止まらない。石臼を使った時のような重い音を立てながら、
奥の壁が上方へとスライドしていく。
「メライガさん! これは一体どういう事ですか!?」
「事態は私達が思っていた以上に深刻だという事です」
ごうん、と一際大きい音を立てて、スライドが停止した。
「遠まわしな言い方は止めてくれない? はっきりと言ってよ、はっきり――
――ちょっとやだ。何よこの匂いっ……?」
ぽっかりと口を開けた通路の奥から流れこんでくる、甘酸っぱい匂いに、
レアクトが眉をしかめる。
メライガはその匂いに覚えがあった。
昼間、ネーアが放っていた体臭と同じものだ。
「……現状を説明します。ネーアが、封印されていた魔物を開放しました」
「冗談でしょ!?」「それは本当ですか!?」
「この壁の仕掛け――第三の封印を私でも解除する事が出来ました。
『資格者』が一度封印を解いた証拠です。それでも信じられないというならば、
見に行きましょう。百聞は一見にしかずです」
ティジフォーンが息を呑む中、レアクトが鼻を鳴らした。
「面白そうじゃない。私行くわよ」
「どちらにせよ貴方に様子を見に行ってもらうつもりでした」
「何その言い方? 行くのは私だけ?」
135 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/07 11:38 ID:g894VvQB
「はい、今のネーアは獣のように敏感です。三人より一人の方が良いでしょう」
「ふうん。まあ良いわ。例のアイテムを使ってそっちに様子を
送れるわけだしね。じゃあ早速、行って来るわよ」
レアクトが背を見せ、明かりの点いた緩やかな階段を下りていく。
「一つ注意を。この匂いには人の精神を狂わせる効果があるようです。
どんな事があっても気をしっかりと持ってください」
レアクトが背を向けたまま手を振った。
レアクトの姿が遠ざかり、自動的に隠し扉が音を立てて閉じる。
「――まさか」
何かを考え込むような仕草をしていたティジフォーンが、唐突に呟いた。
「どうかしましたか?」
「メライガさん。貴方は確か、ネーアがウラヌス様とは別の誰かと付き合っている、
そう仰いましたね?」
「そうです」
口からのでまかせのつもりだったが。それは事実になるつつある。
「なら、その相手というのは」
ティジフォーンが壁の向こうを見つめる。その向こう側で蠢く、化け物を見るように。
「――そうなのでしょうね」
ティジフォーンの言わんとしている事を汲み取り、同意する。
(正直、そのような事は信じられませんが。元々落ちるところまで落ちていた娘です。
ネーアなら人間外の生物と肉体的な関係を持っても、何ら不思議はありません)
「事と次第によっては。面白いものが見れるかもしれませんよ」
そう言って、メライガは嗜虐的な笑みを浮かべた。
186 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/16 12:50 ID:QiEwlX+b
<暴露 後編>
「あんっ、ちょ、待って下さい、御主人様。今日は、その、私にご奉仕させて下さい」
スカートの裾から、袖口から、襟元から進入しようとする触手に喘ぎながら、
主におねだりをする。
「私、昨日も、一昨日も、御主人様にばっかりしてもらって、あんっ、
『メイドらしい事』一つも、あんっ、してないじゃないですか……だから……」
触手達の動きが止まった。服の内と外でのたうっていた触手が
濡れた音を立てながらネーアから離れていく。
「ん……ありがとうございます」
――と、目の前で怪しく揺らぐ十二本の触手が、螺旋状に絡まっていく。
三本の触手が束なり、あの巨大な生殖器と同等の大きさになる。
それが三本。ネーアの前で姿をなした。
(……あれ?)
だがこの触手は、合計で十二本ある筈だ。ネーアは首を傾げ、
「きゃんっ」
突如、服の中に滑り込んできた三本の触手に嬌声を上げる。
「ああんっ、もう、ご主人さまあっ」
抗議の声を出すが、体は正直だ。ブラの上から優しく二つの膨らみを
マッサージされ、下着の上から縦皺をゆっくりと撫でられると、
全身を甘ったるい快楽で満たされてゆく。
(ああ、ご主人さま、じょうずぅ……)
「――きゃっ」
一人快楽に脳を焦がしていると、目の前の触手が鼻先を突付いた。
「ん、ごめんなさい、ご主人さま」
お詫びにと、触手に自ら顔を寄せ、三つの先端についばむようなキスをした。
お返しとばかりに、それらが口を開け舌を伸ばす。
やがて、ネーアの舌と触手達の伸ばす舌が絡み合う。
「チュッ……チュッ……チュバッ……チュルルッ……」
(ああ、ご主人さまの涎、あまくて、あんっ、おいしいよぅ)
寄ってたかる三本の舌から、粘液を啜り取るように口をあけ舌を動かす。
「チュルルッ、チュルルッ……ぷあっ」
187 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/16 12:51 ID:QiEwlX+b
伸ばされた舌がゆっくりと引いていく。
「はあっ、はあっ、はあっ、――ぁん」
三本の繊毛触手とディープキスを交わしたネーアの顔は、
お互いの体液でべとべとになり、鼻腔の中が女の性臭と花の香りでいっぱいになる。
(あはぁ……いいにおい……)
「はあ、……あん……あむ……」
暴走する性欲に任せて、先程濃厚なキスを交わした螺旋触手をくわえ込む。
成人男性のペニスより遥かに太いそれは、ネーアの口内に捻り込むように入り、
その中で繊毛を展開する。
「んっ!……んむうっ! んじゅっ! んじゅっ! んじゅっ!」
顎が外れてしまいそうな錯覚を受けながらも、懸命に頭をピストンさせる。
(んん、すこし……くるし……)
だが我慢しなければ、今は主人にご奉仕をしているのだ。これくらいで、
根を上げていられない。
(ご主人さま、きもちいいですか)
――――――
脳内に『肯定』の意思が流れ込んでくる。
きゅうっ、と胸から嬉しさがこみ上げてきた。
(わたし、もっと、がんばります)
フェラチオを続けながら、開いた両手で残り二本の螺旋触手を掴む。
そしてぎこちながらも手コキを始めた。
――ジュッ、ジュッ、ジュッ、ニチャニチャッ――
「んじゅうっ! んじゅっ! ヌプッ! ヌプッ!」
二本の手と口、それらがグチュグチュニチュニチュと淫らな音を奏でる。
その粘着質の音を聞く度に、ネーアの中の牝が際限なく高められていく。
息苦しさにも慣れ、鼻でフンフンと犬のように息をする。
するとすけべな匂いまでも一緒に取り込んでしまい、更に興奮する。
淫らなループを繰り返すたびに――
口内で暴れる繊毛達が舌を伸ばし、歯茎や舌を舐めしゃぶる感触や。
手の中でのた打ち回る螺旋触手が、びくびくと脈打つ感触が敏感に感じ取れる。
188 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/16 12:52 ID:QiEwlX+b
(ご主人さま、ぴくぴくしてる……はあっ♪ きもちいいんですね♪)
服の中からネーアを弄ぶ細い触手も、その動きを活発化させ、
ネーアの下着と裸身に、狂ったように粘液を塗りたくっていく。
メイド服が奇妙に捩れ、膨らみ――這い回る触手の動きを淫らにトレースした。
――ニチニチッ! ジュプッ! クチュクチュクチュッ!
制服の内と外からは――何千ものミミズがバケツの中でのた打ち回るような、
信じられないほど淫らな粘着音が響いてくる。
「んぷんぷっ! んーっ!」
(ご主人さまっ、ご主人さまっ)
胸と股間から流れ込んでくる燃えるような快楽に体がわななく。
思考力などとうに消え失せ、肉のトンネルが湯気立つような濃い牝汁を搾り出す。
高まった劣情と快楽にネーアの子宮が絶頂の予感に震え――
そして、ネーアがオルガズムに達する直前。
十二本の触手達が一斉にその先端を弾けさせた。
(ああ、でるぅ、でてくるっ! ごしゅじんさま! ごしゅじんさまぁっ!)
――びしゅっ! びしゅっ! びびしゅっ! びしゅびしゅびしゅっ!
「んーーっ!」
口内の触手が喉の奥へと粘液をぶちまける。
右手でしごいていた触手が顔面へとあますことなく吐き出す。
左手の触手は直前で三つに別れ、メイド服を汚し、
服の中で三本の触手が粘液を飛び散らせる。
「んく……んく……こく……あはぁ……」
(苦ぁい、ご主人さまの、精液の味がするぅ♪)
嚥下した粘液はキスの時とは別物らしい、苦しょっぱい味する。
(それに、このにおい、ああん、くさくて、あたま、くらくらするよう)
「はあっ、はあっ、はあっ……うわあ」
主の射精を受けるため閉じていた目をゆっくりと開けると、メイド服の上で
大量の白濁液が糸を引いていた。細い触手からも、精液を出せるらしい。
(あはっ♪ お洋服の外も、中も、すっごいベトベトォ♪
頭から、バケツに汲んだ精液を、かぶったみたい♪)
189 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/16 12:52 ID:QiEwlX+b
身じろぎするだけで体中からニチャニチャと水音を発し、粘液に濡れた服が
肌に張り付いてくる。と――
「あんっ」
突如触手が動き出し、体の内と外の大量の粘液をこね回し、
肌と服へとすりこんで行く。
「あ、あンっ……もうっ、ごしゅじんさまぁ、私、自分でしますぅ」
オルガズムに達しそこねた、興奮しきったネーアには
その発言がおかしいとも思わない。
(あはぁ、ねちゃねちゃしてるぅ……♪)
ネーアには顎から垂れ落ちる精液を掌で受け、手の中で糸を引いてそれを弄ぶと、
「はあっ、はあっ、はあっ……! ん……っ」
伸ばした粘液をリップした唇の上から塗りつけ、
睫毛から垂れている粘液をすくい、アイラインに、頬に塗りつけていく。
(わたし、すごい、おかしなことしてるっ……!)
そのあまりにも変態的で背徳的な行為に、ぞくぞくと総毛立つ。
「あっ、あっ、あンっ!」
ネーアが自らの顔に淫らな化粧を施している間。
触手達は一斉に服の下へと潜り込み、ネーアの肌にぶちまけた白濁液を
伸ばし、揉み込んでいく。
体中から、塗り広げられた精液が、女を狂わせる青臭い匂いを放つ。
(ああ、だめっ……! もっと、もっとエッチな事、したいっ!)
「ご主人さまぁ、アソコに、ご奉仕させてください……
わたし、いい事考えたんです……」
精液でべとべとになった顔に微笑を浮かべる。
触手達がネーアから離れ、ネーアも邪魔にならぬよう花の中心から、
花弁の方へと動いた。
――ジュヌヌヌヌヌッ。
空気と粘液が掻き回される音と共に花の中心から乳白色の巨大生殖器が現れる。
(ああ、ご主人様の、いつ見ても、ドキドキする……)
その太さに、色に、形に、強烈な匂いに、頭が痺れてくる。
『ドウスル?』
190 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/16 12:53 ID:QiEwlX+b
「ネーアのお胸を使って下さい、と言いたい所、なんですけど……
私、胸、あまり大きくありませんから、こっちで……」
スカートを結び目のある腰までたくし上げる。
スカートの下から、ネーアの生足と黒い柄物のガーダー付きソックス。
そしてそれとお揃いの、下着が現れた。
今日の為にと用意した勝負下着だったが、例外なく主の粘液に白く汚れている。
ショーツに限っては、ネーア自身が搾り出した牝の汁のせいで、
意思を持ったかのように蠢く大陰唇にべったりと張り付き、透けていた。
花弁に仰向けに寝転がると股を開く。
「お股と、手と、口でご奉仕します」
ガーターをずり下げ、股に張り付く下着をずり下げる。
ぬちゃぁ。
淫裂から溢れ出していた汁が、下着とワレメの間に長く、太く、濃い、
スケベな糸を引く。
(や、わたし、こんなに、ぬれて)
羞恥心に頭が真っ白になり、一瞬後にそれは背徳という快感に取って代わる。
「……さ、ご主人さま。ネーアのお股を使って下さい」
男を誘うように股を開ける。淫らな期待に陰部が蠢き、じゅく、と汁を垂らした。
魔物が意を汲み取り、そのグロテスクな生殖器の胴体を、ネーアの股へとあてがう。
にち、と淫らな接触音。
「ぁんっ」
思わず鼻にかかった声を出してしまう。
(だ、だめっ、ご奉仕、しないと)
生殖器を挟み込むように股を閉じる。
(あぁ、ご主人様の、ぴくぴくしてる)
その熱さに、太さに、形に、興奮する。
「はあ……はあ……あの、ご主人さま、動いて、いいですよ――あンっ!?」
生殖器が動く。従者の媚肉を味わうように、肉の密着点をゆっくりストローク
していく。
くち、くち、くち、くち、くちっ。
「あ、あ、あ、あ、あンっ」
191 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/16 12:54 ID:QiEwlX+b
(あぁっ、エラがわたしのおま○こ、絡み付いてっ、めくってっ)
乳白色の性器が閉じられた内股をスライドする度に、にちにちと音を立てて、
表面の凶悪な多重エラが女の肉土手をごつごつとまくり上げ、抉って行く。
肉の愉悦が弾け、下半身がびりびりと痺れる。
「あっ、あっ、あっ、あっ、あっ、あっ――あぁ?」
細い触手が、たしなめるようにネーアの顔を叩く。
(あぅ。いけない……わたしも、しなくちゃ)
にちにちっと音を立てて眼前に突き出てくる巨大な性器に脳を痺れさせながらも、
ほうきでも持つように、両手で握った。
(あ、ご主人さまの、びくびくしてるぅ……)
胴に垂れ流れてくる粘ついた白濁液の感触を楽しみながら、手に触れた主人の一物
その巨大さ、存在感に惚れ惚れする。
「ご主人さまぁ、ああぁっ、今、あうんっ、気持ちよく、してあげますねぇ」
従順な気持ちに満たされると、そのまま、主のストロークとは逆方向に扱く。
にちちちちちちっ!
淫らな擦過音が二倍になる。
「はあっ、はあっ、はあっ!」
淫裂を擦り上げられ、快楽に脳と下半身を蕩けさせながら、懸命に両手を動かす。
性器を押し進められれば、根元へと手を動かし、引けばこちらも引く。
擦りたてた巨大な陰茎が、陰部がより強い性臭を放ち、
ネーアの理性をこそぎ落としていく。
粘着音を立てながら、何度も何度も眼前に突き出される生殖器の先端、
その十字の切れ込みを間近で眺めると。その先端から垂れ流される白濁とした
粘液のイカ臭い匂いを嗅ぐと、どうにかなってしまいそうになる。
「はあんっ、はん、はあっ! ――んちゅうっ」
いつしかネーアは、眼前に突き出されるその先端に、口付けをしていた。
精液でリップした幼い唇が、異形の先端に一瞬密着し、尿道の液体を啜る。
(んはあ……おいしい)
生臭さとエグ苦さが口の中で広がり、恍惚とする。
にちゃちゃちゃちゃちゃちゃっ!
「あうんっ」
192 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/16 12:55 ID:QiEwlX+b
生殖器が口から離れ、愛液と精液でぐちょぐちょになっている女淫を擦りたてる。
扱いている手が、跳ねた粘液で白く穢れた。
そして休む間も無く、せり上がってくる巨根。
「ああっ、ああっ!?」
喘ぎながらも先端に口付けをする。
すぐに引き込み、ネーアを快楽で満たす。
その淫らなループを何回もすると、互いに限界を迎えた。
(んっ! ご主人さまの、ビクビク震えてっ! ああっ、私も、わたしもっ!)
突き込むように口内の中に捻り込む主人のそれを、甘噛みしつつ、思い切り吸す。
白い肉が弾けた。
びゅるぅっ! びゅるぅっ!
「んんっ! んんんっ!」
音を立てて吐き出される白濁液を反射的に嚥下していき、
「んんん! ……ぷあっ!」
飲みきれなくなると向こうから生殖器を引き抜き、
精液化粧の施されていたネーアの顔の上から更に粘液を吹きかける。
(熱いっ、ご主人さまの熱くて! ああん! あそこが、ぐちぐちってめくれてっ!
あんっ! おまたがっ、たくさんこすれて! お、お豆さんがごつごつ当たって!
あああああああぁっ………)
「あああああぁぁぁんっ♪」
先程の奉仕の時よりも熱く、濃く、臭い、異形のスペルマが、
髪に、顔に、襟元に、服に、ぼたぼたと音を立てて全身を汚していく感触に、
ネーアは絶頂を迎えた。
体が痙攣し、白い肉と又の隙間から、牝の汁が飛び散った。
「はあ! はあっ……はぁぁぁん♪」
呼吸を整え、脳に酸素を回す。
(あはあ♪ すごい匂いぃ♪ いままでで一番、臭いよぅ……)
「ああ、見てくださいぃご主人さまぁ。おめかしてきた服、ご主人様ので
どろどろになっちゃいましたぁ」
193 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/16 12:56 ID:QiEwlX+b
スカートを胸元までたくし上げられたワンピースはエプロンともども
黄色っぽい精液でぐちょぐちょに汚れ、皺の隙間に栗の花の匂いを放つ小さな池溜まりが
できている。
そしてそれに負けないくらい、欲情した牝の匂いが濃くなってきた。
(や、わたしのも、凄く匂うよぅ)
その匂いに羞恥と興奮を覚えながら目線を自分の体から外す。
目の前に未だ衰えを見せない主人の物があった。
「……あ、ご主人さま、まだ、こんなに」
(こんなに出したのに、すごい)
「はあ……はあ……はあっ」
気が付けば欲情している自分が居た。
(そういえば、今日は、まだ中に出してもらって無い)
それを自覚した瞬間、胎内に潜む何かが蠕動した。
「はあっ、はあっ、はあっ!」
同時に性欲のボルテージが高まる。
飢えた獣が獲物を目前にした時の様に、気持ちが高ぶる。
(セックス、したい!)
体中に吹きかけられた、この生臭い汁を、今度は子宮の中にぶちまけられたい。
「ご主人さまぁ♪」
自分でも驚くくらいの猫撫で声が出た。
「今日は沢山、ご奉仕しましたから……その、ごほうびを、くれませんかぁ?」
――了承の意が伝わる。
同時に触手が服の内側へと滑り込み、ネーアからメイド服を起用に脱ぎさっていく。
あっという間に全裸になった。
人外の快楽を何度も味わったその体は、鼻の曲がりそうな異臭を放ち、汗と涎、精液と性液の
混合液でてらてらと輝いている。
少女から、女性へと移り変わる未成熟な自分の体がここまで汚される事に、
ネーアは倒錯的な快感に震えた。
「ぁん♪」
触手が絡みつき、リードしてくる。
にちにちと粘膜同士を擦れ合わせるような音とともに、体がゆっくりと引きずられる。
194 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/16 12:57 ID:QiEwlX+b
白い肉根は一度その身を花弁の中心へと沈め、その真上に、ネーアの体を配置する。
「はあっ、はあっ、はあっ……」
次に訪れる感覚に期待が広がり、息が荒くなる。
えさをおあずけされた、犬の気分だった。
「はあっ! はあっ! はあっ! ……ぁあんっ♪」
歓喜の瞬間が訪れた。
花弁の中心の穴。そこから魔物の白い肉棒が飛び出し、一息に如陰を貫いた。
ネーアの腕とさほど変わらない太さのそれが、肉の洞窟を拡張するように捩じ込んでくる。
(うああああっ、すごい、すごいよう!)
――ずじゅじゅ、ずじゅじゅ、すじゅじゅっ。
姦通の衝撃にわななく間も無く、ピストン運動が始まる。
二度の人外の交合で敏感になった媚肉は、主人のそれで抉られる度に痺れるような快楽を生んだ。
「あン、あン、あン、あン、あン、あンっ♪」
何度も犯され『こなれた』膣内は、その膨大な官能をすぐに受け入れ始め、
痺れるような快感はやがて、脳まで蕩けるような甘い快楽へと変わる。
(これ、これぇ! これがほしかったのっ!)
「もっと、もっと突いてくださいっ! たくさん抉ってくださいぃ!」
細かなピストンが豪快なストロークへと変わる。
女を狂わす多重のエラエラが、ネーアの塾女顔負けの肉ビラを巻き込み、掻き出して行く。
「ああンっ♪ ああンっ♪ ああンっ♪」
(蕩けるぅっ、アソコが蕩けちゃぅっ……気持ちいいようぅ♪)
白い男根の先端が、こじ開けんとばかりに子宮口へと突き込まれる。
膣内の無数の肉ヒダを、揉み洗うように掻き回される。
甘ったるい喘ぎ声と共に、舌を垂れ、糸を引く涎を垂らす。
充血し、限界近くまで割り広げられた舌の口も、魔物の先走りとは別に、
白濁とした本気汁を垂れ流していた。
「ひああんっ!? ああ! そこっ、そこがいいのぉっ♪」
力の入れ加減でたまたまクリトリスの裏側、Gスポットを小突かれ強烈な官能が
体中を駆け回った。その快楽が何度も味わいたくて、自分から腰を動かすようになる。
「うあぁん♪ ああああっ♪」
195 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/16 12:57 ID:QiEwlX+b
ピストンにあわせるように、グラインドさせ、腰で淫らな文字を書く。
肉のチューブを掻き回すように「の」の字を描き、広げるように「し」の字を描く。
膣内の粘液と空気が混じり合い、白っぽい泡になって吹き零れる。
(もっと、もっと!)
「ああ、あああっ! はあっ、はあっ♪ はん! あン♪ あン♪ ああンっ♪」
劣情は止まる事を知らない。グラインドするだけだった腰は、ストロークに合わせて、
上下に動く事を覚えた。
じゅじゅじゅっ、じゅじゅじゅっ! じゅくぅぅぅっ、じゅくぅぅぅっ――
時には腰をくねらせ、時には上下させ、貧欲に快楽を貪る。
やがて、
「ああン♪ ああン♪ ああンっ♪ あン♪ あン! あン! あっ、ああっ!」
膨大な快楽の前に体がわななき始め、
「イッちゃう! イッちゃう! わたし、イッちゃう!
ああん! あっ! あン! あっ! あっ、あっ、あっ、あ、あ、あ、あ、あああっ!」
ビクンとその体を震わせて、
「ご、ごしゅじんさまああぁぁぁっっ!!」
アクメを迎えた。
子宮が痙攣し、膣が蠕動する。挿し込められた、肉棒から、いやらしい粘液を搾り取るように。
応えるように白い生殖器が脈打った。
(ああ! 出る! またでるぅ! ごしゅじんさまの、あつくて、濃いせいえきが!)
「だし、だしてぇ、わらしのなかに、たくさん注いでくらさいぃぃっ!」
呂律も回らなくなったネーアに、中出しへの強烈な衝動が湧き上がり、
同時に『性交で開くはずの無い子宮口がその口を開ける』。
人外の快楽を何度も貪ったネーアの体は、既にヒトとしての機能を犯されていた。
そして――
口を開けた子宮口に、大好きな男根の先端、十字の切れ込みが押し入り、
びゅるるるっ! びゅるるるっ!
196 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/16 12:58 ID:QiEwlX+b
念願のスペルマを吐き出した。
体内に潜む、『何か』に直接吹きかけるように。
(――――あっ)
「あああぁぁぁぁぁぁああああぁぁぁああああああぁぁぁっっっ♪」
子宮壁と『何か』を直接ビチャビチャと打つ熱い感触に、肉体と本能が、歓喜に震えた。
(すごいっ! すごい! すごいの!)
その、意識が真っ白に塗りつぶされてしまうような激感に、ネーアは涎を垂らしながら
首を振りたくった。同時に、
(おいしい! おいしい! ごしゅじんさまの! すごくっ、おいしい!)
吐き出される粘液を『美味』だと感じてしまう。まるで子宮自体に味覚があるかのように。
「――っ!! ―――っ!! ――♪ ――はっ……あぁ……♪」
絶倫かと思うほど大量の精液を吐き出し終えると、
マタタビを食った猫のように体を弛緩させた。
たっぷり、数十秒かけて息を整えながら、交合の余韻に浸る。
(すご、すごかった……ご主人さま、すごすぎだよぅ。私、壊れるかと思っちゃった……)
そう思いながらも、頬はだらしなく歪み、牝の顔以外の何でもない表情を浮かべている。
その顔が、不意に微笑を浮かべた。妖艶さと優しさ、決して交わる事の無い表情を交え、
微笑んでいた。
(私、今すごい幸せ……)
人以外、いや、自分の新しい主と交わり、その余韻に浸るこの時間が、
人生で最も幸福な時間だった。
「ご主人さま。愛しています」
ふと呟いた言葉に嘘偽りは無い。
世界中の誰よりも強い愛だと思い、
世界中で最も幸せな主従だと思った。
そう思った矢先に、
ビクン――胎内の『何か』が脈動する。
197 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/16 12:59 ID:QiEwlX+b
「きゃんっ」
ビクン――再び脈動。
「あんっ、な、なに? こ、これ何ですか? ご主人さま?」
ビクン、ビクン――脈動は止まらない。
だが、不快感は無い。むしろ開放感・快感を伴って、『何か』は脈動を続け――
「あ、」
唐突に、
「あああああぁぁぁぁぁぁああぁぁぁあぁぁあああぁぁぁっっっ!!」
それは、ネーアの体中に、根を張り始めた。
子宮から伸びた肉の根は、子宮壁にめり込み、内臓を文字通り『侵し』ながら、
頭の方へと伸びていく。同時に、その根は太もも筋肉にも侵蝕し、広がっていく。
(……っ!! ……っ!!)
まるで、頭のから指先までを、数え切れないほどのミミズが這っていくような感触だった。
そして、その部分は、人間としての組織から、何かへと変異していく。
痛覚が無くなり、快楽神経に成り代わる。胃が腸が、心臓が、肺が、得体の知れない器官へと
姿を変えていく。
思考が真っ白に塗りつぶされる。
体は絶頂に達した時の様にがくがくと痙攣し、
――否。
(ああっ! ああああっ! しゅ、しゅごいっ!!)
実際に、彼女は、自身の体を人外のモノへと変えられていく感触に背徳的な快楽を覚えていた。
まだ、人間としての機能を留めている器官――子宮が痙攣し、挿入されたままの巨根と
股間の間から泡っぽい愛液を噴出した。
「ああ……っ! あああぁっ!」
恍惚の表情を浮かべているネーアの体を、四つの花弁が包み込む。
まるで、哺乳類の親が生まれたばかりの我が子を愛でるように。
こうして、ネーアは人外へと生まれ変わった。
198 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/16 13:00 ID:QiEwlX+b
***
その一部始終を目撃していたレアクトが、ネーアの着替えが置かれた扉の前で、固唾を呑んだ。
(何よ、これっ……何よこれ!?)
ネーアが魔物の封印を解いた、というメライガの言葉も冗談半分で――正確には、面白半分で
聞いていた。それがどういう意味なのか考えもせず、ただ単純に、丁度良い暇つぶしが出来た
と思っていた。
ところがどうだ。
目の前で繰り広げられている、狂気に満ちた光景は何だ。
肉の花に貪られながらも、喘ぎ声を上げているのは、本当にあのネーアか。
喘ぐというより、狂う、と言われた方がまだ説得力のあるそのよがりっぷりに、
レアクトは表情を蒼くした。
面白みなんて欠片も無い。そこにあるのは、心から人間を止めた者だけが味わえる最悪の背徳と、
見るものを不快にさせる、おぞましさだけが有った。
だが、レアクトは何とか理性を繋ぎ止め、魔鏡を使って映像を撮ることには成功していた。
「ああ……っ! あああぁっ!」
ネーアが今まで以上の嬌声を上げると、花弁が閉じ、彼女の体を包み込んだ。
『……もう、戻ってください。十分です』
その手鏡状の魔道具から、メライガの声が響く。
何の脈絡も無く響いたその声に、心臓が飛び出すかと思った。
「そ、そうね……」
何とか平静を装いながら、返事をすると踵を返す。
何故か――後ろ髪を引かれるような錯覚を覚えた。
気のせいだと思いながら、明かりの点いた通路を歩きながら、メライガに問いかける。
「それで、どうするの? あの化け物。まさか放っておくつもりじゃないでしょう?」
むしろ自分達の手に余るのではないかと思う。
「やっぱり、ウラヌス様に報せた方がいいんじゃない?」
『いえ、私達で処理します』
199 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/16 13:08 ID:QiEwlX+b
「どうして?」
『元々、彼女が魔物の封印を解くきっかけになったのは私達ですよ?』
「そうなの? ……いえ、そうかもしれないわね」
『ウラヌス様も、私達とネーアの関係には薄々気付いているかもしれません』
「ああ、分かった。この事を話せば、ネーアが封印を解いた事を話せば、
その原因は誰だ、って事になるわけね」
『そうです。これ以上ウラヌス様に疑心を抱かせるわけにはいきません』
「成る程。で? 具体的にはどうするわけ? どうにか出来るの? あんな化け物?」
階段を上りながら問う。メライガは少し沈黙を挟んだ後、きっぱりと言い放った。
『焼き払いましょう。得体の知れないものを片付けるには、これが一番です』
176 名前:乙×風【無限の果肉】人物設定 :04/07/13 11:32 ID:USQl1zRi
138氏の意見に応えて人物紹介です。
登場人物は十人近くと確かに多いですが、四グループくらいに
分けられるので、まずはそこから覚えると分かりやすい?
1、メイド(中立組)
・ネーア(ヒロイン)
屋敷に住み込みながら働くメイドの一人であり、魔物アドニスの母体。
戦災孤児となった所をウラヌスに引き取られ、以後メイドとして働いている。
そんな経緯もあってか、ウラヌスに対して特別な感情を抱いている。
性格は臆病で引っ込み思案。言いたい事が言えないタイプであり、そんな自分に
コンプレックスを抱いている。だがアドニスと交わってからは性格が反転。
・テミス(第七話前編に登場)
メイドとしての経験は浅いが、奉公する事を前提に実家で家事、雑事を
教え込まれていた。エリート的存在。
性格も、プライドが高く、仕事に私欲を挟まないキャリアウーマン。
そして、重度の潔癖症。
・ソーイ(未登場)
元はドジッ娘だったが努力と経験で今ではベテランの眼鏡っ娘メイド。
主に医務を担当をしている彼女は、発情期になったフェルナの『手助け』も
する事がある。
性格はおしとやかで落ち着いているが、実は結構すけべ。
庭師のシレノスに調教され済み。
177 名前:乙×風【無限の果肉】人物設定 :04/07/13 11:37 ID:USQl1zRi
2、メイド(イジメイド三人組)
・ティジフォーン(メイド長。第二話登場)
ウラヌスにぞっこんのオバサン。彼に可愛がられ、そしてよく粗相を
しでかすネーアの事を心良く思っていない。イジメの言い出しっぺ。
それに加え、性格も粘質で腹黒い。見た目は美人。
・レアクト(第一話登場)
ティジフォーンの企みに同調したイジメイドその1。
勝気でさばさばした性格で、口より先に手が出てしまうタイプ。
ネーアの普段の役立たずぶりに、仲の悪いティジフォーン
と共闘する事を選ぶ。
・メライガ(第三話登場)
レアクトと同期のイジメイドその2。
常に無表情で何を考えているか分からない彼女は実は確信犯。
ティジフォーンとレアクトのいがみ合いや、苛められているネーアを
ネタに心の中でほくそえんでいる悪女。
178 名前:乙×風【無限の果肉】人物設定 :04/07/13 11:43 ID:USQl1zRi
3、メイド(年少組)
・フェルナ(第二話登場)
ネーアより随分と先にウラヌスに拾われた犬娘。
最年少だがメイド達の中ではティジフォーンに続くメイド暦の持ち主。
性格は温和で、脳天気だが、年に四回ある発情期に頭を悩ませている。
メイド達の中でも珍しくネーアとは仲が良い。
・コルタス(第七話登場 サイドテール)
レアクト・メライガ組みより後に入ってきた新人双子ロリメイドの妹。
物静かで礼儀正しいが、いつも姉に振り回せれている苦労人。
異性が気になるお年頃で、意外と面食い。奥手でウブ。
・ポリタス(第七話登場 ツインテール)
コルタスの姉。金髪ツインテールのアッパー系であり、トラブルメーカー。
妹のコルタスとフェルナとでロリメイド三人組を結成。非常に仲が良い。
オマセさんで、ネーアとイジメイドの関係を敏感に察知し、独自に調査をしたり。
179 名前:乙×風【無限の果肉】人物設定 :04/07/13 11:54 ID:USQl1zRi
4、野郎キャラ
・ウラヌス(第三話登場)
魔導士ギルド<タイタンズ>の創設者であり、屋敷の家主。
二年前に起こった大戦争で、<タイタンズ>が魔物を軍事利用する事に
反対し、自分が創設した組織から追放された。
温和な性格の持ち主で、朴念仁。
・シレノス(未登場)
ウラヌスが舞台となる屋敷で隠遁生活を始めた頃から仕えている庭師。
庭師になる前までは『大人の道具』を取り扱う商売をやっていおり、
ウラヌスはとある理由で彼の常連客だった。
性格は(見た目や雰囲気も)鬼作やら臭作やらあの辺。助平。
こんなものですか。
ウラヌスとシレノスの関係に関してはやや込み入っているので、
本編中で説明すると思います。
さらに補足(蛇足?)するなら、ウラヌスの性格が性格なので、
戦災に巻き込まれ、行き倒れになった人間を次々とメイドにしています。
(男が少ないのは女運がいいから?)そんな設定があるのでメイド人口
は更に増えるかもしれません。
これ以上名前のあるキャラを増やすつもりはありませんが。
さて、続いて封印部屋の設定もいってみましょう。
180 名前:乙×風【無限の果肉】封印部屋設定 :04/07/13 11:56 ID:USQl1zRi
魔物アドニスを封じ込めた場所で、
屋敷を囲む山林に横から埋め込むように設置された、石造りの部屋。
鉄製の重い扉には錠前が掛けられた上で、鍵はウラヌスとティジフォーンが
管理し、通常メイド達は立ち入る事が出来ない。
中は古くなったソファやベッド、ネーアがへまをして欠損してしまった
調度品を収納する為の物置となっており、壁には燭台が掛けられている。
元々、足の踏み場もないくらいに、汚い場所だったが、
(メイド達を遠ざけるように、ウラヌスがあえて片付けさせなかった)
ネーアを折檻(調教)する際に、中を少し整理し、スペースを確保している。
また、ごみに紛れ、折檻の際に使用する道具も隠してある。
(ただし。病気を懸念し、性器に直接接触させるような道具は本人達で管理)
部屋の中心近くの床には、魔物(アドニス)を封印する為の魔法陣が描かれており、
魔物と、相性が良い(精神面で)女が、この陣に血液を注ぐ事で、
魔物の封印を『仮解放』する事が出来る(第一封印の解放とも言う)。
この女性は『資格者』となり、その後、血液を注がなくとも、
任意で『仮解放』に行えるようになる。
また、一度『仮解放』を行うと、同じ手順でどんな女性でも『仮解放』
を行う事が出来る。
181 名前:乙×風【無限の果肉】封印部屋設定 :04/07/13 12:03 ID:USQl1zRi
『仮解放』を行うと、部屋の奥にある壁が上方へとスライドし、
奥に、魔物が封印された地下へと続く、緩やかな階段が現れる。
その通路には、等間隔に燭台が設置されており、魔物の魔力を強制的に
吸い出す事で灯りを点している。つまり、ネーアが魔物に会う度に、
魔物は徐々に衰弱していく。
二、三分で階段は途切れ、少し歩いた先に、金属製の扉がある。
その足元の地面には、最後の封印を記した魔法陣が描かれている。
この陣に『資格者』が血液以外の二種類の体液を一定量垂らす事で、
扉を開く事が出来る(第二封印の解放)。
二度目以降は『仮解放』と同じ要領で、女性ならば
体液を用意する事で扉を開く事が出来る。又、一度開かれた扉は、
内部に人が居る間、閉まる事はない。
魔物が封印されている地下空間は、魔物自体が伸ばした根で、
天井、壁、床ともに埋め尽くされており、元はただの土であったのを、
魔物の組織の一部へと変異させた。
また、変異した組織は、いたる所から人を発情させるガスを噴出し、
地下空間を満たしている。このガスは通常、第一封印の隠し扉で、
完璧に遮断されているが、『仮解放』を行った瞬間から、徐々に
外へと漏れ出し、屋敷の住人達(特にフェルナに)に、少しずつ
影響を与えている。
封印部屋に関してはこんなところでしょうか。
本来なら本編中で説明するつもりでしたけど、こっちの方が
分かりやすいですね。
さて、第八話後編ですが、上手くいけば今週中に出来上がるかもしれません。
……多分。
<暴露 前編>
(私どうなっちゃうのかな?)
夜の帳も降り、体制の為に一度寝巻きへと着替えたネーアは、
人外との逢引きまでの時間、物思いに耽っていた。
思い出されるのは、昼間の一件。
「私、メライガさん襲っちゃった」
まるで他人事のように呟く。実感が無いのだ。
あの時は、メライガの怪我から流れる血の匂いのせいで、
熱に浮かされたようにぼうっとしていた。
それは明らかに渇望と性的興奮を含んでおり、気が付けば、
抑えられなくなった欲情と飢えに身を任せ、
彼女を押し倒した。
そして彼女の直りかけた傷口をわざわざ広げてまでその血啜った。
(すごく、美味しかった)
その時の味覚が、今でも舌に残っている。
舌に、喉に染み付みついたそれは、まるで上質のワインを飲んだよう。
(また、飲んでみたい。いやらしい音を立てながら、
股を濡らしながら、怯える同僚たちの顔を見ながら)
いつか、ティジフォーンを挑発した時。昼間メライガを押し倒した時のように、
心の中で黒い感情が生まれる。性的興奮すら覚え、子宮が疼く。
気が付けば、口の端を歪め、微笑を浮かべていた。
「あ……」
まただ。
気を抜けば、すぐに自分が自分でなくなってしまうような錯覚を覚える。
正直、昼間ウラヌスを拒絶した事は重要ではない。
すでに自分には心に決めた主人が居るのだ。
昼間の事は、二股をかけているような後ろ暗さを断ち切る為のけじめに過ぎない。
『少なくともネーアはそう思っている』
ベッドに腰掛けながら、きつく自分の体を抱きしめる。
「怖い、怖いよ……」
127 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/07 11:26 ID:g894VvQB
(でも、それも少しの辛抱だよ)
もう少で『いつもの時間』を迎える。
それは、自分をこの世のしがらみから解き放ってくれる。
圧倒的な快楽と、心休まる温もりと、これ以上無い幸福を与えてくれる。
新しい主人に奉公する事が出来る。
新しい主人は人ではないけれど、そんな事はどうでもいい。
主と従者。そのどちらもが満たされるのだから。
――どくんっ。
子宮の中に棲む『何か』が脈動した。
時間だ。
はやる気持ちを抑えながら、制服へと着替える。
そして滅多にしない化粧をする。
今日は、御主人様にとびっきりのご奉仕をするのだ。
身だしなみには余念が無い。
着替えも化粧も終わると、小さな籠に、予備のメイド服をたたみ入れる。
準備は出来た。部屋から出ると鍵を掛ける。
「今行きますね御主人様」
手には籠を、懐には鍵を。
慎ましい笑顔を浮かべながら、それがたしなみであるかのように静かに歩く。
その内側に狂気と劣情を秘めながら。
***
「動き出したわよ」
『分かりました。ティジフォーン様と合流して、集合場所に向かいます。
そちらも速やかに移動を』
「はいはい――便利ねこれ」
レアクトはつい今しがたまで、『メライガの姿が映っていた』手鏡のような
物を見つめた。掌サイズで長方形のそれは、メライガが『現場の映像』を記録し、
物的証拠にする為に用意した魔道具だった。
128 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/07 11:28 ID:g894VvQB
「二枚あればこうやって、連絡も取り合えるのね」
(メライガってこういう怪しい道具どれだけ、持ってるのかしら?)
蠢く張り型。護身用の魔石。映像を記録する手鏡。きっとそれだけではないだろう。
「まあ、どうでもいいわよね」
今は。この魔法の手鏡を使って、ネーアの弱みを握る事が先決だ。
(まあ、弱みを握るってのも今更って気がするけど……やっぱり物的証拠があった方が
説得力があるしね)
レアクトは声を忍ばせて笑いながら部屋を出た。
ネーアのどんな痴態を記録しようかと、想像を膨らませながら。
***
ネーアは胸を高鳴らしながら、金属製の扉を開けた。
前回のように力任せに開けたりはしない。扉の向こう側は完全な漆黒。
その中へと躊躇なく足を踏み入れる。
『折檻』をされていた時の事を思い出す。
あの時は惨めで寂しくて、静寂が暗闇が怖かった。
扉をゆっくりと後ろ手に閉める。
月の光さえ遮られ、小さな密室は暗闇で包まれた。
その中で、ネーアの両目が赤く、血のように赤く輝いている。
――暗闇も、静寂も、怖くはなかった。
だが、それらが好きな訳ではない。
今のネーアは、暗闇よりも太陽の光を、
静寂よりも、卑猥な粘着質な音を、望んでいる。
部屋の中心へと歩み、封印を開放する。
赤い光が溢れ、室内の蝋燭に明かりが灯る。
正面の壁が上方へとスライドする。
ごうん。振動と共にスライドが止まり、ネーアの子宮を振るわせる。
「……はぁ……はぁ……」
途端に、あの嗅ぎ慣れた花のような匂いが流れ込み、ネーアの体と心を犯す。
パブロフの犬のように、愛液が吹き出る。
129 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/07 11:29 ID:g894VvQB
「……はぁ……ぁんっ」
既に、乳首が勃起しており、歩く度に胸に快楽が弾けた。
パタタッ――紋様の中心に、吸水量を超えた愛液が滴り落ちた。
ふと、思う。
(――御主人様。喜んでくれるかな)
今日は、いつも『可愛がってくれる』御主人様の為に、おめかしをして来たのだ。
化粧をして、勝負下着を着て、制服を着たままご奉仕するのだ。
(きっと、喜んでくれるよね?)
初めてのデートに喜ぶ少女のように、顔を綻ばせる。
だが、ぼんやりとする意識の中で、ネーアは気付いていない。
綻んだ顔は、妖艶な笑みを浮かべている事に。
乙女のような心の奥底に、狂気とも言える劣情が潜んでいる事に。
「御主人様ぁ……」
うわ言のように呟きながら、階段を降りる。
思考に、徐々に霞が掛かっていく中、ブラの下地に擦れた乳首から、
断続的に発生する官能に足元がふらつく。
甘く痺れるような快楽に脳が蕩け、表情が蕩け、だらしなく口が半開きになる。
いつしかネーアは。地面に点々と、愛液の足跡を付けていく。
そして、眼前に現れた、主人を封印する扉の傍に、籠を置くと、
めくるめく快楽と背徳の扉を開いた。
「はぁっ……はぁっ……んっ……はぁっ……」
これ以上無い背徳的で淫らな期待に胸が壊れたように高鳴る。
息を荒げながら歩く彼女の目は、劣情に潤み、あどけなさを残す顔には、
妖艶な笑みを浮かべている。
自己主張した乳首が発する官能に股を濡らしながら、肉と臭気で包まれた
淫靡な空間を渡り歩く。そして――
「御主人様?」
主の下に歩み寄った、メイド姿のネーアが首を傾げる。
130 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/07 11:30 ID:g894VvQB
目の前には甘酸っぱい匂いを放つ、肉色をした巨大な花のつぼみがある。
それは従者が来たにも関わらず、ぴくりとも動かなかった。
(……? どうしたんだろう?)
言いようの無い不安感に襲われる。
背筋に嫌な予感が走り抜け、淫欲に染まっていた思考をある程度正常化した。
(……そう言えば)
辺りを見渡し、異変に気付く。
昨日、一昨日と、視界が濁るほど魔の花は淫臭を吐き出していたが、今日はそれがない。
屋敷と同じほどの広さを持つこの空間の隅から隅まで見渡す事が出来る。
そして、地面で脈打っている血管のような、魔の花の根にも動きが見られない。
歩く毎に粘着質な音を立てながら、糸を引いた地面は、湿った程度しか濡れていない。
(ひょっとして、何かの病気じゃ)
「……御主人様……」
胸の中の不安が急速に膨らむ。それを振り払うように、つぼみの胴に、額を押し付けた。
(……大丈夫ですか?)
――返事は無い。
(今日はもう、お休みになられますか?)
このまま帰れば、溜めに溜めた劣情に、気が違えてしまうかもしれない。
それでも、正気に戻ったネーアには主人の体の方が大事だった。
そして――
『シンパイ、スルナ』
思考に直接割り込むような声。いや、それは声というよりも、抽象的で、あやふやな『意志』。
これは『心配するな』という意図を、ネーアが感じたに過ぎない。
だがそれは、淫らな従者とその主は、より正確な意思疎通を可能としていた。
「御主人様? 大丈夫ですか?」
応えるようにつぼみがゆっくりと開いていった。
途端に、鼻腔内に流れ込んで来る、濃厚な香り。
(んぁ……)
その匂いに、理性が性的興奮に取って代わっていく。
131 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/07 11:32 ID:g894VvQB
(あ……私、どきどきして……)
いつものように十二本の触手を伸ばし、体を絡め取り、中心部へと運ぶ。
「はあ……はあ……はあ……」
いつもの『指定席』に下ろされた時、興奮に息を荒げていた。
興奮と比例し、思考に靄が掛かっていく。その中で、ふと思い出した。
「御主人様、私、今日、同僚の人を襲っちゃいました」
ぞわぞわと動いていた触手がその動きを止める。
「その人、怪我をしてて、右手の親指から、血を流したんです。そしたら私、
その匂いを嗅いで、ものすごく興奮して、怪我を治す、って『心にも無い事を言って』
連れ出して。そしたら偶然、前の御主人様に会って。その人と決別して。
それはけじめだから、何の憂いも無いはずなのに。ただすっきりするはずなのに。
私、どうしてか凄く悲しくなって。心がどろどろに溶けて。気が付いたら……
気が付いたら、私、その子の事。押し倒してたんです」
不安と興奮がごちゃ混ぜになって、わけが分からなくなってくる。
悲しいのか嬉しいのか。不安か、期待か。
「それからは、自分の事、抑えられなくなって。その子の血を、沢山啜りました。
それがすごく、すごく美味しかったんです。今思い出しても、胸が高鳴ります。
――私、どうしちゃったんですか? どうなるんですか?」
『オソレルナ』
「あ……」
ゆっくりと包み込むように、触手達がネーアの体に絡みつく。
粘る体液でメイド服をべとべとに汚しながら、そのうちの一本が、頬を濡らす涙を
優しく拭い、粘液の糸を引く。
だが、ネーアの心はそれだけで安らぎを得られた。
飼い犬が甘えるように、涙を拭った触手に頬をすり寄せ、自ら粘液を広げる。
『ウケイレロ』
その言葉は――意思はまるで麻薬。思考を犯し、心を酔わせる。
もう、不安は無かった。あるのは主人への絶対の信頼と、そして心温まる幸福。
「……はい。御主人様ぁ……」
従者の体をいたぶる為、ざわざわと触手が蠢き始める。
『……アト、スコシダ』
132 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/07 11:33 ID:g894VvQB
その言葉(意思)が何を意味するのか、ネーアには分からなかった。
***
そして、三人のメイドが『折檻部屋』の目前に集った。
「では、不埒な娘に引導を渡しに行きましょう」
「そうね、もったいぶる理由もないしね」
メライガも無言で頷く。
レアクトが扉に手を掛け、思い切り開け放つ――
「――あら? 鍵が掛かってる」
「お退きなさい!」
ティジフォーンがレアクトと入れ替わり、手に持った鍵を鍵穴に差込み、回す。
がちょん、と高い音を立てて鍵が外れる。
同時にレアクトが扉を開け放つ。
立て続けにメライガが例の手鏡を手に持ち、部屋の中へと滑り込んだ。
「……っ?」
踏み込んだメライガが息を呑む。
「観念しなさいネーア! これで貴方も――って誰も居ないじゃない」
「ど、どういう事です!?」
予想外の出来事にティジフォーンが取り乱す。
「落ち着いてください、ティジフォーン様」
「これが落ち着いていられますか! ――さては貴方達、この私を謀りましたね!?」
(半分辺りです)
メライガが内心でほくそ笑む。
「そんな事して誰がどんな得をするって言うのよ?」
げんなりとした口調でレアクトが抗議した。
「そんな事を言ながら、内心では二人で私の事を嘲っているのでしょうっ。
『この姑女』と!」
「化けの皮が剥がれたわね」
元々仲の悪い二人だ。今までは目標をネーアに絞る事で衝突を避けていたが、
久方振りに罵り合う。それを尻目に、メライガは一人考えていた。
133 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/07 11:35 ID:g894VvQB
(明かりは、灯っている。レアクトが嘘をつく理由は――今の所考えられません。
となると、ネーアは確かにここに来た、という事になります)
ではどこに行ったのか。さらに思考しようとした所で、地面の異常に気が付いた。
「……これは」
部屋の中心に、ぼんやりと赤く輝く紋様がある。メライガは屈み込み目を凝らした。
蝋燭の炎に紛れて、気付かなかったが、確かに光っている。
(何かの魔法陣……でも最後に来た時、こんなものは無かった)
今でも暇を見ては蓄えている魔導の知識を総動員して、魔法陣の意味を解読する。
(第三……封印……血……資格……闇……乙女……第二……封印……同資格……淫液)
嫌な予感がする。誇りを払い、更に読み込んだ。
(第一……封印……神位……呪文……ウラヌス!?)
これは、最悪の事態ではないのか。
(……封印されし……花の魔物……侵す……人の心……体……匂い)
「メライガさんっ。貴方もこの礼儀知らずに何か言っておやりなさい!」
「ちょっとメライガ。このババア何とかしてくれない? さっきから
きんきんとうるさく……メライガ? 何してんの?」
(第三……封印……必要……他者……ここからは補足ですか)
「ふう……」
(嫌な予感が的中しました。成る程、それならネーアの変化も理解出来る)
この時、メライガはようやく理解した。すでにネーアが人としての有り方を
侵されたという事を。
異常な力。食欲の減退。過剰なまでの水分摂取。香水のような体臭。
全て、『これ』が原因だった。
「ちょっとメライガ? 聞いてる?」
「何ですか?」
「何ですかはこっちの台詞よ。どうしたのよ?」
「ネーアの居場所が分かりました」
「何ですって!? どこです!? 言いなさい! 隠すと為になりませんよ!」
「その前に。知ってしますか。ここにはウラヌス様に封印された魔物がいる事を」
「それくらい知っています」「それくらい知っているわよ」
134 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/07 11:36 ID:g894VvQB
「そういう事です」
呆気に取られた顔をするティジフォーンとメライガを尻目に、昼間怪我をした
左親指の傷口に歯を当てた。
「……っ」
顎に力をいれ、傷口を噛み切る。傷口からは血の玉が浮かび上がり、
親指を伝って爪先まで垂れてきた。
「メライガ、何をやって、」
「今に分かります」
手首を振り、血を払い落とす。払われた少量の血は、紋様の上に落ちて、
突如地面が赤く発光した。
『!?』
異変はそれだけに止まらない。石臼を使った時のような重い音を立てながら、
奥の壁が上方へとスライドしていく。
「メライガさん! これは一体どういう事ですか!?」
「事態は私達が思っていた以上に深刻だという事です」
ごうん、と一際大きい音を立てて、スライドが停止した。
「遠まわしな言い方は止めてくれない? はっきりと言ってよ、はっきり――
――ちょっとやだ。何よこの匂いっ……?」
ぽっかりと口を開けた通路の奥から流れこんでくる、甘酸っぱい匂いに、
レアクトが眉をしかめる。
メライガはその匂いに覚えがあった。
昼間、ネーアが放っていた体臭と同じものだ。
「……現状を説明します。ネーアが、封印されていた魔物を開放しました」
「冗談でしょ!?」「それは本当ですか!?」
「この壁の仕掛け――第三の封印を私でも解除する事が出来ました。
『資格者』が一度封印を解いた証拠です。それでも信じられないというならば、
見に行きましょう。百聞は一見にしかずです」
ティジフォーンが息を呑む中、レアクトが鼻を鳴らした。
「面白そうじゃない。私行くわよ」
「どちらにせよ貴方に様子を見に行ってもらうつもりでした」
「何その言い方? 行くのは私だけ?」
135 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/07 11:38 ID:g894VvQB
「はい、今のネーアは獣のように敏感です。三人より一人の方が良いでしょう」
「ふうん。まあ良いわ。例のアイテムを使ってそっちに様子を
送れるわけだしね。じゃあ早速、行って来るわよ」
レアクトが背を見せ、明かりの点いた緩やかな階段を下りていく。
「一つ注意を。この匂いには人の精神を狂わせる効果があるようです。
どんな事があっても気をしっかりと持ってください」
レアクトが背を向けたまま手を振った。
レアクトの姿が遠ざかり、自動的に隠し扉が音を立てて閉じる。
「――まさか」
何かを考え込むような仕草をしていたティジフォーンが、唐突に呟いた。
「どうかしましたか?」
「メライガさん。貴方は確か、ネーアがウラヌス様とは別の誰かと付き合っている、
そう仰いましたね?」
「そうです」
口からのでまかせのつもりだったが。それは事実になるつつある。
「なら、その相手というのは」
ティジフォーンが壁の向こうを見つめる。その向こう側で蠢く、化け物を見るように。
「――そうなのでしょうね」
ティジフォーンの言わんとしている事を汲み取り、同意する。
(正直、そのような事は信じられませんが。元々落ちるところまで落ちていた娘です。
ネーアなら人間外の生物と肉体的な関係を持っても、何ら不思議はありません)
「事と次第によっては。面白いものが見れるかもしれませんよ」
そう言って、メライガは嗜虐的な笑みを浮かべた。
186 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/16 12:50 ID:QiEwlX+b
<暴露 後編>
「あんっ、ちょ、待って下さい、御主人様。今日は、その、私にご奉仕させて下さい」
スカートの裾から、袖口から、襟元から進入しようとする触手に喘ぎながら、
主におねだりをする。
「私、昨日も、一昨日も、御主人様にばっかりしてもらって、あんっ、
『メイドらしい事』一つも、あんっ、してないじゃないですか……だから……」
触手達の動きが止まった。服の内と外でのたうっていた触手が
濡れた音を立てながらネーアから離れていく。
「ん……ありがとうございます」
――と、目の前で怪しく揺らぐ十二本の触手が、螺旋状に絡まっていく。
三本の触手が束なり、あの巨大な生殖器と同等の大きさになる。
それが三本。ネーアの前で姿をなした。
(……あれ?)
だがこの触手は、合計で十二本ある筈だ。ネーアは首を傾げ、
「きゃんっ」
突如、服の中に滑り込んできた三本の触手に嬌声を上げる。
「ああんっ、もう、ご主人さまあっ」
抗議の声を出すが、体は正直だ。ブラの上から優しく二つの膨らみを
マッサージされ、下着の上から縦皺をゆっくりと撫でられると、
全身を甘ったるい快楽で満たされてゆく。
(ああ、ご主人さま、じょうずぅ……)
「――きゃっ」
一人快楽に脳を焦がしていると、目の前の触手が鼻先を突付いた。
「ん、ごめんなさい、ご主人さま」
お詫びにと、触手に自ら顔を寄せ、三つの先端についばむようなキスをした。
お返しとばかりに、それらが口を開け舌を伸ばす。
やがて、ネーアの舌と触手達の伸ばす舌が絡み合う。
「チュッ……チュッ……チュバッ……チュルルッ……」
(ああ、ご主人さまの涎、あまくて、あんっ、おいしいよぅ)
寄ってたかる三本の舌から、粘液を啜り取るように口をあけ舌を動かす。
「チュルルッ、チュルルッ……ぷあっ」
187 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/16 12:51 ID:QiEwlX+b
伸ばされた舌がゆっくりと引いていく。
「はあっ、はあっ、はあっ、――ぁん」
三本の繊毛触手とディープキスを交わしたネーアの顔は、
お互いの体液でべとべとになり、鼻腔の中が女の性臭と花の香りでいっぱいになる。
(あはぁ……いいにおい……)
「はあ、……あん……あむ……」
暴走する性欲に任せて、先程濃厚なキスを交わした螺旋触手をくわえ込む。
成人男性のペニスより遥かに太いそれは、ネーアの口内に捻り込むように入り、
その中で繊毛を展開する。
「んっ!……んむうっ! んじゅっ! んじゅっ! んじゅっ!」
顎が外れてしまいそうな錯覚を受けながらも、懸命に頭をピストンさせる。
(んん、すこし……くるし……)
だが我慢しなければ、今は主人にご奉仕をしているのだ。これくらいで、
根を上げていられない。
(ご主人さま、きもちいいですか)
――――――
脳内に『肯定』の意思が流れ込んでくる。
きゅうっ、と胸から嬉しさがこみ上げてきた。
(わたし、もっと、がんばります)
フェラチオを続けながら、開いた両手で残り二本の螺旋触手を掴む。
そしてぎこちながらも手コキを始めた。
――ジュッ、ジュッ、ジュッ、ニチャニチャッ――
「んじゅうっ! んじゅっ! ヌプッ! ヌプッ!」
二本の手と口、それらがグチュグチュニチュニチュと淫らな音を奏でる。
その粘着質の音を聞く度に、ネーアの中の牝が際限なく高められていく。
息苦しさにも慣れ、鼻でフンフンと犬のように息をする。
するとすけべな匂いまでも一緒に取り込んでしまい、更に興奮する。
淫らなループを繰り返すたびに――
口内で暴れる繊毛達が舌を伸ばし、歯茎や舌を舐めしゃぶる感触や。
手の中でのた打ち回る螺旋触手が、びくびくと脈打つ感触が敏感に感じ取れる。
188 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/16 12:52 ID:QiEwlX+b
(ご主人さま、ぴくぴくしてる……はあっ♪ きもちいいんですね♪)
服の中からネーアを弄ぶ細い触手も、その動きを活発化させ、
ネーアの下着と裸身に、狂ったように粘液を塗りたくっていく。
メイド服が奇妙に捩れ、膨らみ――這い回る触手の動きを淫らにトレースした。
――ニチニチッ! ジュプッ! クチュクチュクチュッ!
制服の内と外からは――何千ものミミズがバケツの中でのた打ち回るような、
信じられないほど淫らな粘着音が響いてくる。
「んぷんぷっ! んーっ!」
(ご主人さまっ、ご主人さまっ)
胸と股間から流れ込んでくる燃えるような快楽に体がわななく。
思考力などとうに消え失せ、肉のトンネルが湯気立つような濃い牝汁を搾り出す。
高まった劣情と快楽にネーアの子宮が絶頂の予感に震え――
そして、ネーアがオルガズムに達する直前。
十二本の触手達が一斉にその先端を弾けさせた。
(ああ、でるぅ、でてくるっ! ごしゅじんさま! ごしゅじんさまぁっ!)
――びしゅっ! びしゅっ! びびしゅっ! びしゅびしゅびしゅっ!
「んーーっ!」
口内の触手が喉の奥へと粘液をぶちまける。
右手でしごいていた触手が顔面へとあますことなく吐き出す。
左手の触手は直前で三つに別れ、メイド服を汚し、
服の中で三本の触手が粘液を飛び散らせる。
「んく……んく……こく……あはぁ……」
(苦ぁい、ご主人さまの、精液の味がするぅ♪)
嚥下した粘液はキスの時とは別物らしい、苦しょっぱい味する。
(それに、このにおい、ああん、くさくて、あたま、くらくらするよう)
「はあっ、はあっ、はあっ……うわあ」
主の射精を受けるため閉じていた目をゆっくりと開けると、メイド服の上で
大量の白濁液が糸を引いていた。細い触手からも、精液を出せるらしい。
(あはっ♪ お洋服の外も、中も、すっごいベトベトォ♪
頭から、バケツに汲んだ精液を、かぶったみたい♪)
189 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/16 12:52 ID:QiEwlX+b
身じろぎするだけで体中からニチャニチャと水音を発し、粘液に濡れた服が
肌に張り付いてくる。と――
「あんっ」
突如触手が動き出し、体の内と外の大量の粘液をこね回し、
肌と服へとすりこんで行く。
「あ、あンっ……もうっ、ごしゅじんさまぁ、私、自分でしますぅ」
オルガズムに達しそこねた、興奮しきったネーアには
その発言がおかしいとも思わない。
(あはぁ、ねちゃねちゃしてるぅ……♪)
ネーアには顎から垂れ落ちる精液を掌で受け、手の中で糸を引いてそれを弄ぶと、
「はあっ、はあっ、はあっ……! ん……っ」
伸ばした粘液をリップした唇の上から塗りつけ、
睫毛から垂れている粘液をすくい、アイラインに、頬に塗りつけていく。
(わたし、すごい、おかしなことしてるっ……!)
そのあまりにも変態的で背徳的な行為に、ぞくぞくと総毛立つ。
「あっ、あっ、あンっ!」
ネーアが自らの顔に淫らな化粧を施している間。
触手達は一斉に服の下へと潜り込み、ネーアの肌にぶちまけた白濁液を
伸ばし、揉み込んでいく。
体中から、塗り広げられた精液が、女を狂わせる青臭い匂いを放つ。
(ああ、だめっ……! もっと、もっとエッチな事、したいっ!)
「ご主人さまぁ、アソコに、ご奉仕させてください……
わたし、いい事考えたんです……」
精液でべとべとになった顔に微笑を浮かべる。
触手達がネーアから離れ、ネーアも邪魔にならぬよう花の中心から、
花弁の方へと動いた。
――ジュヌヌヌヌヌッ。
空気と粘液が掻き回される音と共に花の中心から乳白色の巨大生殖器が現れる。
(ああ、ご主人様の、いつ見ても、ドキドキする……)
その太さに、色に、形に、強烈な匂いに、頭が痺れてくる。
『ドウスル?』
190 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/16 12:53 ID:QiEwlX+b
「ネーアのお胸を使って下さい、と言いたい所、なんですけど……
私、胸、あまり大きくありませんから、こっちで……」
スカートを結び目のある腰までたくし上げる。
スカートの下から、ネーアの生足と黒い柄物のガーダー付きソックス。
そしてそれとお揃いの、下着が現れた。
今日の為にと用意した勝負下着だったが、例外なく主の粘液に白く汚れている。
ショーツに限っては、ネーア自身が搾り出した牝の汁のせいで、
意思を持ったかのように蠢く大陰唇にべったりと張り付き、透けていた。
花弁に仰向けに寝転がると股を開く。
「お股と、手と、口でご奉仕します」
ガーターをずり下げ、股に張り付く下着をずり下げる。
ぬちゃぁ。
淫裂から溢れ出していた汁が、下着とワレメの間に長く、太く、濃い、
スケベな糸を引く。
(や、わたし、こんなに、ぬれて)
羞恥心に頭が真っ白になり、一瞬後にそれは背徳という快感に取って代わる。
「……さ、ご主人さま。ネーアのお股を使って下さい」
男を誘うように股を開ける。淫らな期待に陰部が蠢き、じゅく、と汁を垂らした。
魔物が意を汲み取り、そのグロテスクな生殖器の胴体を、ネーアの股へとあてがう。
にち、と淫らな接触音。
「ぁんっ」
思わず鼻にかかった声を出してしまう。
(だ、だめっ、ご奉仕、しないと)
生殖器を挟み込むように股を閉じる。
(あぁ、ご主人様の、ぴくぴくしてる)
その熱さに、太さに、形に、興奮する。
「はあ……はあ……あの、ご主人さま、動いて、いいですよ――あンっ!?」
生殖器が動く。従者の媚肉を味わうように、肉の密着点をゆっくりストローク
していく。
くち、くち、くち、くち、くちっ。
「あ、あ、あ、あ、あンっ」
191 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/16 12:54 ID:QiEwlX+b
(あぁっ、エラがわたしのおま○こ、絡み付いてっ、めくってっ)
乳白色の性器が閉じられた内股をスライドする度に、にちにちと音を立てて、
表面の凶悪な多重エラが女の肉土手をごつごつとまくり上げ、抉って行く。
肉の愉悦が弾け、下半身がびりびりと痺れる。
「あっ、あっ、あっ、あっ、あっ、あっ――あぁ?」
細い触手が、たしなめるようにネーアの顔を叩く。
(あぅ。いけない……わたしも、しなくちゃ)
にちにちっと音を立てて眼前に突き出てくる巨大な性器に脳を痺れさせながらも、
ほうきでも持つように、両手で握った。
(あ、ご主人さまの、びくびくしてるぅ……)
胴に垂れ流れてくる粘ついた白濁液の感触を楽しみながら、手に触れた主人の一物
その巨大さ、存在感に惚れ惚れする。
「ご主人さまぁ、ああぁっ、今、あうんっ、気持ちよく、してあげますねぇ」
従順な気持ちに満たされると、そのまま、主のストロークとは逆方向に扱く。
にちちちちちちっ!
淫らな擦過音が二倍になる。
「はあっ、はあっ、はあっ!」
淫裂を擦り上げられ、快楽に脳と下半身を蕩けさせながら、懸命に両手を動かす。
性器を押し進められれば、根元へと手を動かし、引けばこちらも引く。
擦りたてた巨大な陰茎が、陰部がより強い性臭を放ち、
ネーアの理性をこそぎ落としていく。
粘着音を立てながら、何度も何度も眼前に突き出される生殖器の先端、
その十字の切れ込みを間近で眺めると。その先端から垂れ流される白濁とした
粘液のイカ臭い匂いを嗅ぐと、どうにかなってしまいそうになる。
「はあんっ、はん、はあっ! ――んちゅうっ」
いつしかネーアは、眼前に突き出されるその先端に、口付けをしていた。
精液でリップした幼い唇が、異形の先端に一瞬密着し、尿道の液体を啜る。
(んはあ……おいしい)
生臭さとエグ苦さが口の中で広がり、恍惚とする。
にちゃちゃちゃちゃちゃちゃっ!
「あうんっ」
192 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/16 12:55 ID:QiEwlX+b
生殖器が口から離れ、愛液と精液でぐちょぐちょになっている女淫を擦りたてる。
扱いている手が、跳ねた粘液で白く穢れた。
そして休む間も無く、せり上がってくる巨根。
「ああっ、ああっ!?」
喘ぎながらも先端に口付けをする。
すぐに引き込み、ネーアを快楽で満たす。
その淫らなループを何回もすると、互いに限界を迎えた。
(んっ! ご主人さまの、ビクビク震えてっ! ああっ、私も、わたしもっ!)
突き込むように口内の中に捻り込む主人のそれを、甘噛みしつつ、思い切り吸す。
白い肉が弾けた。
びゅるぅっ! びゅるぅっ!
「んんっ! んんんっ!」
音を立てて吐き出される白濁液を反射的に嚥下していき、
「んんん! ……ぷあっ!」
飲みきれなくなると向こうから生殖器を引き抜き、
精液化粧の施されていたネーアの顔の上から更に粘液を吹きかける。
(熱いっ、ご主人さまの熱くて! ああん! あそこが、ぐちぐちってめくれてっ!
あんっ! おまたがっ、たくさんこすれて! お、お豆さんがごつごつ当たって!
あああああああぁっ………)
「あああああぁぁぁんっ♪」
先程の奉仕の時よりも熱く、濃く、臭い、異形のスペルマが、
髪に、顔に、襟元に、服に、ぼたぼたと音を立てて全身を汚していく感触に、
ネーアは絶頂を迎えた。
体が痙攣し、白い肉と又の隙間から、牝の汁が飛び散った。
「はあ! はあっ……はぁぁぁん♪」
呼吸を整え、脳に酸素を回す。
(あはあ♪ すごい匂いぃ♪ いままでで一番、臭いよぅ……)
「ああ、見てくださいぃご主人さまぁ。おめかしてきた服、ご主人様ので
どろどろになっちゃいましたぁ」
193 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/16 12:56 ID:QiEwlX+b
スカートを胸元までたくし上げられたワンピースはエプロンともども
黄色っぽい精液でぐちょぐちょに汚れ、皺の隙間に栗の花の匂いを放つ小さな池溜まりが
できている。
そしてそれに負けないくらい、欲情した牝の匂いが濃くなってきた。
(や、わたしのも、凄く匂うよぅ)
その匂いに羞恥と興奮を覚えながら目線を自分の体から外す。
目の前に未だ衰えを見せない主人の物があった。
「……あ、ご主人さま、まだ、こんなに」
(こんなに出したのに、すごい)
「はあ……はあ……はあっ」
気が付けば欲情している自分が居た。
(そういえば、今日は、まだ中に出してもらって無い)
それを自覚した瞬間、胎内に潜む何かが蠕動した。
「はあっ、はあっ、はあっ!」
同時に性欲のボルテージが高まる。
飢えた獣が獲物を目前にした時の様に、気持ちが高ぶる。
(セックス、したい!)
体中に吹きかけられた、この生臭い汁を、今度は子宮の中にぶちまけられたい。
「ご主人さまぁ♪」
自分でも驚くくらいの猫撫で声が出た。
「今日は沢山、ご奉仕しましたから……その、ごほうびを、くれませんかぁ?」
――了承の意が伝わる。
同時に触手が服の内側へと滑り込み、ネーアからメイド服を起用に脱ぎさっていく。
あっという間に全裸になった。
人外の快楽を何度も味わったその体は、鼻の曲がりそうな異臭を放ち、汗と涎、精液と性液の
混合液でてらてらと輝いている。
少女から、女性へと移り変わる未成熟な自分の体がここまで汚される事に、
ネーアは倒錯的な快感に震えた。
「ぁん♪」
触手が絡みつき、リードしてくる。
にちにちと粘膜同士を擦れ合わせるような音とともに、体がゆっくりと引きずられる。
194 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/16 12:57 ID:QiEwlX+b
白い肉根は一度その身を花弁の中心へと沈め、その真上に、ネーアの体を配置する。
「はあっ、はあっ、はあっ……」
次に訪れる感覚に期待が広がり、息が荒くなる。
えさをおあずけされた、犬の気分だった。
「はあっ! はあっ! はあっ! ……ぁあんっ♪」
歓喜の瞬間が訪れた。
花弁の中心の穴。そこから魔物の白い肉棒が飛び出し、一息に如陰を貫いた。
ネーアの腕とさほど変わらない太さのそれが、肉の洞窟を拡張するように捩じ込んでくる。
(うああああっ、すごい、すごいよう!)
――ずじゅじゅ、ずじゅじゅ、すじゅじゅっ。
姦通の衝撃にわななく間も無く、ピストン運動が始まる。
二度の人外の交合で敏感になった媚肉は、主人のそれで抉られる度に痺れるような快楽を生んだ。
「あン、あン、あン、あン、あン、あンっ♪」
何度も犯され『こなれた』膣内は、その膨大な官能をすぐに受け入れ始め、
痺れるような快感はやがて、脳まで蕩けるような甘い快楽へと変わる。
(これ、これぇ! これがほしかったのっ!)
「もっと、もっと突いてくださいっ! たくさん抉ってくださいぃ!」
細かなピストンが豪快なストロークへと変わる。
女を狂わす多重のエラエラが、ネーアの塾女顔負けの肉ビラを巻き込み、掻き出して行く。
「ああンっ♪ ああンっ♪ ああンっ♪」
(蕩けるぅっ、アソコが蕩けちゃぅっ……気持ちいいようぅ♪)
白い男根の先端が、こじ開けんとばかりに子宮口へと突き込まれる。
膣内の無数の肉ヒダを、揉み洗うように掻き回される。
甘ったるい喘ぎ声と共に、舌を垂れ、糸を引く涎を垂らす。
充血し、限界近くまで割り広げられた舌の口も、魔物の先走りとは別に、
白濁とした本気汁を垂れ流していた。
「ひああんっ!? ああ! そこっ、そこがいいのぉっ♪」
力の入れ加減でたまたまクリトリスの裏側、Gスポットを小突かれ強烈な官能が
体中を駆け回った。その快楽が何度も味わいたくて、自分から腰を動かすようになる。
「うあぁん♪ ああああっ♪」
195 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/16 12:57 ID:QiEwlX+b
ピストンにあわせるように、グラインドさせ、腰で淫らな文字を書く。
肉のチューブを掻き回すように「の」の字を描き、広げるように「し」の字を描く。
膣内の粘液と空気が混じり合い、白っぽい泡になって吹き零れる。
(もっと、もっと!)
「ああ、あああっ! はあっ、はあっ♪ はん! あン♪ あン♪ ああンっ♪」
劣情は止まる事を知らない。グラインドするだけだった腰は、ストロークに合わせて、
上下に動く事を覚えた。
じゅじゅじゅっ、じゅじゅじゅっ! じゅくぅぅぅっ、じゅくぅぅぅっ――
時には腰をくねらせ、時には上下させ、貧欲に快楽を貪る。
やがて、
「ああン♪ ああン♪ ああンっ♪ あン♪ あン! あン! あっ、ああっ!」
膨大な快楽の前に体がわななき始め、
「イッちゃう! イッちゃう! わたし、イッちゃう!
ああん! あっ! あン! あっ! あっ、あっ、あっ、あ、あ、あ、あ、あああっ!」
ビクンとその体を震わせて、
「ご、ごしゅじんさまああぁぁぁっっ!!」
アクメを迎えた。
子宮が痙攣し、膣が蠕動する。挿し込められた、肉棒から、いやらしい粘液を搾り取るように。
応えるように白い生殖器が脈打った。
(ああ! 出る! またでるぅ! ごしゅじんさまの、あつくて、濃いせいえきが!)
「だし、だしてぇ、わらしのなかに、たくさん注いでくらさいぃぃっ!」
呂律も回らなくなったネーアに、中出しへの強烈な衝動が湧き上がり、
同時に『性交で開くはずの無い子宮口がその口を開ける』。
人外の快楽を何度も貪ったネーアの体は、既にヒトとしての機能を犯されていた。
そして――
口を開けた子宮口に、大好きな男根の先端、十字の切れ込みが押し入り、
びゅるるるっ! びゅるるるっ!
196 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/16 12:58 ID:QiEwlX+b
念願のスペルマを吐き出した。
体内に潜む、『何か』に直接吹きかけるように。
(――――あっ)
「あああぁぁぁぁぁぁああああぁぁぁああああああぁぁぁっっっ♪」
子宮壁と『何か』を直接ビチャビチャと打つ熱い感触に、肉体と本能が、歓喜に震えた。
(すごいっ! すごい! すごいの!)
その、意識が真っ白に塗りつぶされてしまうような激感に、ネーアは涎を垂らしながら
首を振りたくった。同時に、
(おいしい! おいしい! ごしゅじんさまの! すごくっ、おいしい!)
吐き出される粘液を『美味』だと感じてしまう。まるで子宮自体に味覚があるかのように。
「――っ!! ―――っ!! ――♪ ――はっ……あぁ……♪」
絶倫かと思うほど大量の精液を吐き出し終えると、
マタタビを食った猫のように体を弛緩させた。
たっぷり、数十秒かけて息を整えながら、交合の余韻に浸る。
(すご、すごかった……ご主人さま、すごすぎだよぅ。私、壊れるかと思っちゃった……)
そう思いながらも、頬はだらしなく歪み、牝の顔以外の何でもない表情を浮かべている。
その顔が、不意に微笑を浮かべた。妖艶さと優しさ、決して交わる事の無い表情を交え、
微笑んでいた。
(私、今すごい幸せ……)
人以外、いや、自分の新しい主と交わり、その余韻に浸るこの時間が、
人生で最も幸福な時間だった。
「ご主人さま。愛しています」
ふと呟いた言葉に嘘偽りは無い。
世界中の誰よりも強い愛だと思い、
世界中で最も幸せな主従だと思った。
そう思った矢先に、
ビクン――胎内の『何か』が脈動する。
197 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/16 12:59 ID:QiEwlX+b
「きゃんっ」
ビクン――再び脈動。
「あんっ、な、なに? こ、これ何ですか? ご主人さま?」
ビクン、ビクン――脈動は止まらない。
だが、不快感は無い。むしろ開放感・快感を伴って、『何か』は脈動を続け――
「あ、」
唐突に、
「あああああぁぁぁぁぁぁああぁぁぁあぁぁあああぁぁぁっっっ!!」
それは、ネーアの体中に、根を張り始めた。
子宮から伸びた肉の根は、子宮壁にめり込み、内臓を文字通り『侵し』ながら、
頭の方へと伸びていく。同時に、その根は太もも筋肉にも侵蝕し、広がっていく。
(……っ!! ……っ!!)
まるで、頭のから指先までを、数え切れないほどのミミズが這っていくような感触だった。
そして、その部分は、人間としての組織から、何かへと変異していく。
痛覚が無くなり、快楽神経に成り代わる。胃が腸が、心臓が、肺が、得体の知れない器官へと
姿を変えていく。
思考が真っ白に塗りつぶされる。
体は絶頂に達した時の様にがくがくと痙攣し、
――否。
(ああっ! ああああっ! しゅ、しゅごいっ!!)
実際に、彼女は、自身の体を人外のモノへと変えられていく感触に背徳的な快楽を覚えていた。
まだ、人間としての機能を留めている器官――子宮が痙攣し、挿入されたままの巨根と
股間の間から泡っぽい愛液を噴出した。
「ああ……っ! あああぁっ!」
恍惚の表情を浮かべているネーアの体を、四つの花弁が包み込む。
まるで、哺乳類の親が生まれたばかりの我が子を愛でるように。
こうして、ネーアは人外へと生まれ変わった。
198 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/16 13:00 ID:QiEwlX+b
***
その一部始終を目撃していたレアクトが、ネーアの着替えが置かれた扉の前で、固唾を呑んだ。
(何よ、これっ……何よこれ!?)
ネーアが魔物の封印を解いた、というメライガの言葉も冗談半分で――正確には、面白半分で
聞いていた。それがどういう意味なのか考えもせず、ただ単純に、丁度良い暇つぶしが出来た
と思っていた。
ところがどうだ。
目の前で繰り広げられている、狂気に満ちた光景は何だ。
肉の花に貪られながらも、喘ぎ声を上げているのは、本当にあのネーアか。
喘ぐというより、狂う、と言われた方がまだ説得力のあるそのよがりっぷりに、
レアクトは表情を蒼くした。
面白みなんて欠片も無い。そこにあるのは、心から人間を止めた者だけが味わえる最悪の背徳と、
見るものを不快にさせる、おぞましさだけが有った。
だが、レアクトは何とか理性を繋ぎ止め、魔鏡を使って映像を撮ることには成功していた。
「ああ……っ! あああぁっ!」
ネーアが今まで以上の嬌声を上げると、花弁が閉じ、彼女の体を包み込んだ。
『……もう、戻ってください。十分です』
その手鏡状の魔道具から、メライガの声が響く。
何の脈絡も無く響いたその声に、心臓が飛び出すかと思った。
「そ、そうね……」
何とか平静を装いながら、返事をすると踵を返す。
何故か――後ろ髪を引かれるような錯覚を覚えた。
気のせいだと思いながら、明かりの点いた通路を歩きながら、メライガに問いかける。
「それで、どうするの? あの化け物。まさか放っておくつもりじゃないでしょう?」
むしろ自分達の手に余るのではないかと思う。
「やっぱり、ウラヌス様に報せた方がいいんじゃない?」
『いえ、私達で処理します』
199 名前:乙×風【無限の果肉 第八話】 :04/07/16 13:08 ID:QiEwlX+b
「どうして?」
『元々、彼女が魔物の封印を解くきっかけになったのは私達ですよ?』
「そうなの? ……いえ、そうかもしれないわね」
『ウラヌス様も、私達とネーアの関係には薄々気付いているかもしれません』
「ああ、分かった。この事を話せば、ネーアが封印を解いた事を話せば、
その原因は誰だ、って事になるわけね」
『そうです。これ以上ウラヌス様に疑心を抱かせるわけにはいきません』
「成る程。で? 具体的にはどうするわけ? どうにか出来るの? あんな化け物?」
階段を上りながら問う。メライガは少し沈黙を挟んだ後、きっぱりと言い放った。
『焼き払いましょう。得体の知れないものを片付けるには、これが一番です』
176 名前:乙×風【無限の果肉】人物設定 :04/07/13 11:32 ID:USQl1zRi
138氏の意見に応えて人物紹介です。
登場人物は十人近くと確かに多いですが、四グループくらいに
分けられるので、まずはそこから覚えると分かりやすい?
1、メイド(中立組)
・ネーア(ヒロイン)
屋敷に住み込みながら働くメイドの一人であり、魔物アドニスの母体。
戦災孤児となった所をウラヌスに引き取られ、以後メイドとして働いている。
そんな経緯もあってか、ウラヌスに対して特別な感情を抱いている。
性格は臆病で引っ込み思案。言いたい事が言えないタイプであり、そんな自分に
コンプレックスを抱いている。だがアドニスと交わってからは性格が反転。
・テミス(第七話前編に登場)
メイドとしての経験は浅いが、奉公する事を前提に実家で家事、雑事を
教え込まれていた。エリート的存在。
性格も、プライドが高く、仕事に私欲を挟まないキャリアウーマン。
そして、重度の潔癖症。
・ソーイ(未登場)
元はドジッ娘だったが努力と経験で今ではベテランの眼鏡っ娘メイド。
主に医務を担当をしている彼女は、発情期になったフェルナの『手助け』も
する事がある。
性格はおしとやかで落ち着いているが、実は結構すけべ。
庭師のシレノスに調教され済み。
177 名前:乙×風【無限の果肉】人物設定 :04/07/13 11:37 ID:USQl1zRi
2、メイド(イジメイド三人組)
・ティジフォーン(メイド長。第二話登場)
ウラヌスにぞっこんのオバサン。彼に可愛がられ、そしてよく粗相を
しでかすネーアの事を心良く思っていない。イジメの言い出しっぺ。
それに加え、性格も粘質で腹黒い。見た目は美人。
・レアクト(第一話登場)
ティジフォーンの企みに同調したイジメイドその1。
勝気でさばさばした性格で、口より先に手が出てしまうタイプ。
ネーアの普段の役立たずぶりに、仲の悪いティジフォーン
と共闘する事を選ぶ。
・メライガ(第三話登場)
レアクトと同期のイジメイドその2。
常に無表情で何を考えているか分からない彼女は実は確信犯。
ティジフォーンとレアクトのいがみ合いや、苛められているネーアを
ネタに心の中でほくそえんでいる悪女。
178 名前:乙×風【無限の果肉】人物設定 :04/07/13 11:43 ID:USQl1zRi
3、メイド(年少組)
・フェルナ(第二話登場)
ネーアより随分と先にウラヌスに拾われた犬娘。
最年少だがメイド達の中ではティジフォーンに続くメイド暦の持ち主。
性格は温和で、脳天気だが、年に四回ある発情期に頭を悩ませている。
メイド達の中でも珍しくネーアとは仲が良い。
・コルタス(第七話登場 サイドテール)
レアクト・メライガ組みより後に入ってきた新人双子ロリメイドの妹。
物静かで礼儀正しいが、いつも姉に振り回せれている苦労人。
異性が気になるお年頃で、意外と面食い。奥手でウブ。
・ポリタス(第七話登場 ツインテール)
コルタスの姉。金髪ツインテールのアッパー系であり、トラブルメーカー。
妹のコルタスとフェルナとでロリメイド三人組を結成。非常に仲が良い。
オマセさんで、ネーアとイジメイドの関係を敏感に察知し、独自に調査をしたり。
179 名前:乙×風【無限の果肉】人物設定 :04/07/13 11:54 ID:USQl1zRi
4、野郎キャラ
・ウラヌス(第三話登場)
魔導士ギルド<タイタンズ>の創設者であり、屋敷の家主。
二年前に起こった大戦争で、<タイタンズ>が魔物を軍事利用する事に
反対し、自分が創設した組織から追放された。
温和な性格の持ち主で、朴念仁。
・シレノス(未登場)
ウラヌスが舞台となる屋敷で隠遁生活を始めた頃から仕えている庭師。
庭師になる前までは『大人の道具』を取り扱う商売をやっていおり、
ウラヌスはとある理由で彼の常連客だった。
性格は(見た目や雰囲気も)鬼作やら臭作やらあの辺。助平。
こんなものですか。
ウラヌスとシレノスの関係に関してはやや込み入っているので、
本編中で説明すると思います。
さらに補足(蛇足?)するなら、ウラヌスの性格が性格なので、
戦災に巻き込まれ、行き倒れになった人間を次々とメイドにしています。
(男が少ないのは女運がいいから?)そんな設定があるのでメイド人口
は更に増えるかもしれません。
これ以上名前のあるキャラを増やすつもりはありませんが。
さて、続いて封印部屋の設定もいってみましょう。
180 名前:乙×風【無限の果肉】封印部屋設定 :04/07/13 11:56 ID:USQl1zRi
魔物アドニスを封じ込めた場所で、
屋敷を囲む山林に横から埋め込むように設置された、石造りの部屋。
鉄製の重い扉には錠前が掛けられた上で、鍵はウラヌスとティジフォーンが
管理し、通常メイド達は立ち入る事が出来ない。
中は古くなったソファやベッド、ネーアがへまをして欠損してしまった
調度品を収納する為の物置となっており、壁には燭台が掛けられている。
元々、足の踏み場もないくらいに、汚い場所だったが、
(メイド達を遠ざけるように、ウラヌスがあえて片付けさせなかった)
ネーアを折檻(調教)する際に、中を少し整理し、スペースを確保している。
また、ごみに紛れ、折檻の際に使用する道具も隠してある。
(ただし。病気を懸念し、性器に直接接触させるような道具は本人達で管理)
部屋の中心近くの床には、魔物(アドニス)を封印する為の魔法陣が描かれており、
魔物と、相性が良い(精神面で)女が、この陣に血液を注ぐ事で、
魔物の封印を『仮解放』する事が出来る(第一封印の解放とも言う)。
この女性は『資格者』となり、その後、血液を注がなくとも、
任意で『仮解放』に行えるようになる。
また、一度『仮解放』を行うと、同じ手順でどんな女性でも『仮解放』
を行う事が出来る。
181 名前:乙×風【無限の果肉】封印部屋設定 :04/07/13 12:03 ID:USQl1zRi
『仮解放』を行うと、部屋の奥にある壁が上方へとスライドし、
奥に、魔物が封印された地下へと続く、緩やかな階段が現れる。
その通路には、等間隔に燭台が設置されており、魔物の魔力を強制的に
吸い出す事で灯りを点している。つまり、ネーアが魔物に会う度に、
魔物は徐々に衰弱していく。
二、三分で階段は途切れ、少し歩いた先に、金属製の扉がある。
その足元の地面には、最後の封印を記した魔法陣が描かれている。
この陣に『資格者』が血液以外の二種類の体液を一定量垂らす事で、
扉を開く事が出来る(第二封印の解放)。
二度目以降は『仮解放』と同じ要領で、女性ならば
体液を用意する事で扉を開く事が出来る。又、一度開かれた扉は、
内部に人が居る間、閉まる事はない。
魔物が封印されている地下空間は、魔物自体が伸ばした根で、
天井、壁、床ともに埋め尽くされており、元はただの土であったのを、
魔物の組織の一部へと変異させた。
また、変異した組織は、いたる所から人を発情させるガスを噴出し、
地下空間を満たしている。このガスは通常、第一封印の隠し扉で、
完璧に遮断されているが、『仮解放』を行った瞬間から、徐々に
外へと漏れ出し、屋敷の住人達(特にフェルナに)に、少しずつ
影響を与えている。
封印部屋に関してはこんなところでしょうか。
本来なら本編中で説明するつもりでしたけど、こっちの方が
分かりやすいですね。
さて、第八話後編ですが、上手くいけば今週中に出来上がるかもしれません。
……多分。
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