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魔本の夜
535 名無しさん@ピンキー sage 2007/01/26(金) 02:43:38 ID:IPytnXjY
「うーん・・・どうしよう・・・・」
紗希は財布をにらみつけながら迷っていた。
遡ること僅か30分。古本屋で、ある本に目を止めたのがきっかけだった。
気分屋で悪戯の好きな紗希は、目移りが激しい。こういう風に知らない店に
立ち寄る事も少なくない。
今日もそんないつもの帰り道だと思っていた。
違うのは、惹きつけられる本があったことだ。
内容も分からない洋書なのに、なぜか目が惹き付けられる。
だが、買ってしまえばしばらく遊ぶこともできないだろう。
散々財布とにらみ合いの末、紗希は本を抱えレジへと向かった。
「はぁ・・・買っちゃった・・・・これ」
部屋でベッドに腰を下ろし、本に目をやる。
「なんでこんな本を買っちゃったのかな・・・・・」
表紙にはなにやら図形や呪文のようなものが描かれ、まるで魔法の書の様だった。
「も・・・・もしかして魔法の書?」
紗希はまるで取り付かれたように読み続けていく。
1時間ほど読んだだろうか。紗希は実際に試したいという悪戯心でいっぱいだった。
「これなんか短いし・・・・できるかな?」
選んだのは一番最初に載っているもので、特に解説も図も載っていない。
「くぁ・・・wせd・・・rf・・tgyふ・・じ・・・・・こ」
なんだ、これだけ?と思うほどの短いものだった。・・・・・・・が、数分待っても何も起こらない。
「何も起こるわけないか・・・寝よっかな」
急に眠気に襲われ、紗希は本を放り出し、そのままベッドで寝てしまった。
しかし、その呪文は制作者の邪念が込められた禁呪だった。
手にした者に憑りつき、本の虜とする。
カーテンからもれる光に当たり、魔本は紫色の光を放った。
536 535 sage 2007/01/26(金) 03:19:23 ID:IPytnXjY
勢いに任せたらこんな事に…
気にしないで頂けるとありがたいです。
544 535 sage 2007/01/26(金) 19:56:09 ID:aUZCjcVL
<第1夜>
闇の中、月光を浴びる。魔本は紫の光を放ち、まるで笑うかのように小さく震えた。
本に封じられた淫魔の1体。紗希に眠気が襲った元凶である。
何百年も封じられていた彼が目を覚ましたのは、例の呪文のせいであった。
『久しぶりの外界(そと)か……月を見るのも何百年振りだ?』
ククク、と笑いながら考える。まさか、この女も予測がつかなかっただろう。
まさか魔法の書に見せかけたそれが、数百もの淫魔を封じ込めた書だとは。
本屋で手に取られ、ついにここまでやって来た。光を浴び、今度は自分が外に出れるのだ。
計画通り、とでも語るかのように、淫魔の口元が歪む。
『さて、こいつをどんな風に変えてやるか……』
本の光は力を増し、部屋全体を覆いつくした。
紗希が目を覚ますと、もう日が高かった。今日は土曜、部活も無いのんびりとした昼だ。
昼食のパンをかじり、テレビをつける。ニュースでは、いつもの事件を報道していた。
海外で、1つの地域の人間が一斉に消えたらしい。最近では全く離れた他の国でも同様の事件が相次ぎ、
番組ではよく討論を繰り返している。
興味の無い紗希には、そうしたニュースもBGM程度に聞いていた。
少々寝すぎたか…とおもいつつ部屋に戻った。
戻ってきて初めて気がついたのだが、昨日の本が見つからない。
ベッドの下にも落ちていないし、部屋中のどこにも無かった。
「まぁいっか。あれ、何も起こらないみたいだし」
あれだけ財布と相談したのに、今では金欠の事など忘れてしまっていた。
「……あれ?」
……ふと気がつくと、頭がボーっとしてきた。微熱があるようで、体もなんだか熱い。
「昨日あのまま寝ちゃったのがマズかったかな……」
しかし、風邪の時のような寒気は無く、体の芯が熱い。
今まで紗希が体験した事の無い、全く未知の感覚だった。
「身体が……熱……んっ…」
熱に浮かされたような顔で、紗希は無意識のうちに手を動かしていた。
この感覚がどういう物かも分からず、右手が股間へと伸びていく。
「あぁ…熱い…あっ!…は…ぁんっ…」
ついに指が陰部に届いてしまった。思わず声が高くなる。
「ん…っ……なんで…こんな……ひぅっ!!」
戸惑うが、自慰経験の少ない紗希は指のもたらす快感には逆らえなかった。
数時間後。
紗希は、完全に快感に浸りきっていた。
「あぁ…んっ!!あぁんっ!!!……気持ちいひ…よぉ……」
クチュクチュ、という水音と少女の嬌声のみが室内に響く。
もう、何回イッてしまったのだろうか?時間の感覚も無く、紗希は虚ろな瞳で秘所を弄り続ける。
そんな時、快感の海に漂う紗希の頭に低い声が語りかけてきた。
『どうだ……?この身体は。気持ちいいだろう?』
その太く響く声に紗希は無意識に答える。
「あ…ぁっ!!…うん…気持ち…気持ちいいよぉ……」
ククク、と低い声が笑う。
『そうか…では、もっと…強い快楽をお前に与えることができる、と言ったらどうする?』
「……もっと、気持ちいい、の?」
『その通りだ。それこそ今の何倍も…だ』
脳が痺れたように、紗希は何も考えることができない。その声が何なのか、と疑うことはできなかった。
自然と喉がコクリと鳴り、口から言葉が出てしまう。
「もっと…これ……もっと欲しい…」
『ククククク……いいだろう。明日の朝を楽しみにするんだな』
その言葉を聞くか聞かない内に、紗希の意識は泥のような眠りに落ちていった。
549 535 ◆SMnKEfN42o sage 2007/01/27(土) 12:15:12 ID:IlQbXbtM
というわけで続き投下します。
<第2夜>
淫魔は笑う。計画通りだ。
第一段階で、まず人間を快楽漬けにする。そして・・・・・・・
邪悪な笑顔を浮かべた彼は、計画の次の段階へ移った。
「ん・・・もう朝?」
紗希が目を覚ますと、そこは床の上だった。
寝相が悪くはない紗希がこうやって目を覚ますのは珍しいことだった。
落ちた時によく起きなかったな・・・・と思いつつ、体の痛みに顔をしかめる。
「痛ッ・・・・」
それに加えて、腰の周辺がなんだかだるい。
しかし、本人は自分に何が起きていかを覚えていない。
「あれ?・・・もしかして丸1日寝てた・・・・?」
携帯を見て気づいた紗希はゴソゴソと学校へ行く準備を始めた。
「おはよー梨沙!!!」
「朝からハイだねー、紗希」
紗希は幼馴染の梨沙と登校するのが習慣だった。
中学で出会った2人は、アクセルとブレーキのようにいつも対になっている。
もう扱いも手馴れたものだ。
「あれ、紗希。右手が赤くなってるよ?」
梨沙が紗希の右手の甲を指しながら言う。
「ホントだ。どこでやっちゃったんだろ」
「そーいえば土日は何してたの?誘ったのに返事来ないし」
「え?・・・ああ、土日ね。土日は・・・・あれ?・・・・」
何か変だ。土日の記憶が曖昧になっている。それに加え、手の痣。
考えても考えても、思い出せない。
唯一覚えているのは、なんだか心地よい・・・・・
ビクッ!!!!
その瞬間、体の中の「何か」が震えた。
「紗希、どうかした?」
自分の意志ではないのに息があがる。
足が震え、立っていられないほどの愉悦が体中から伝わってくる。
「あ・・・・だッ・・大丈夫・・・・」
何とか答えるが、体の異変は止まらない。
頭が・・・・何も考えられなくなってくる。
「ちょっと・・・・トイレ行ってくる・・・ね」
心配する幼馴染を振り切り、紗希は人のいない校舎裏へと走った。
「なんで・・・こんな時に・・・んんッ!!」
容赦なく襲う快楽の嵐。何故、学校でこんな風になってしまったのか。
「・・はぁ・・・・ぁあん!!」
思い当たるのは、土日の話をしようとしたときだ。
「イッちゃう・・また・・・・ん!!!ああああぁぁん!!!」
そして、魔術の書。自分の体の異常は全てそこからだと思った。
ふと、手に当たる感触。消えたはずの魔術書が、そこにあった。
550 535 ◆SMnKEfN42o sage 2007/01/27(土) 12:18:30 ID:L+6nkUEN
紗希がなぜ、こんな所に?と思う暇もなく、本は紫色の光で包まれた。
光の下から現れた「モノ」は、液体のようだった。
紫、青、緑・・・不気味な色に光るその液体を、紗希は手を止めて見つめていた。
突然のことで、自分が学校で、さらに衣類を脱いだ状態でいるのも忘れていた。
そんな紗希を、液体からゲル状に変化した「モノ」が襲いかかるのには1秒もかからなかった。
「キャアッ!!!!」
ヌルッ・・・・ビチャ・・・
異物が体を這う感触。
「ヒッ・・・・いやぁ・・・」
ゲル状の「モノ」・・・・・「ゲル」でいいや。
ゲルは紗希の体を這い回った後、体中の穴という穴へと侵入を開始した。
「ガッ・・・ハッ・・・」
液体化したゲルの進入は阻むことができない。
ビチュ・・・・グチュ・・・・
「ガハッ!!ギヒイイ!!!」
沈黙。
失神してしまった沙希の体が、時折ビクン、と跳ねる。
完全に侵入を果たしたゲルは、肉体に浸透し、体組織の改造を開始した。
再び目を覚ました紗希は、それまでと雰囲気が変わっていた。
肉体はより女性らしく、身長も伸びている。
瞳は深い紫色をし、髪は紫紺の長髪になっていた。
しかし、現在の状況を把握していないような表情をしている。
「・・・・一体何が・・ゲルみたいのに襲われて・・・・・それで・・・・」
状況を飲み込めない紗希は、自分の体の変化には気づいていない。
ガサッ・・・・
足音がした方向を向くと、梨沙が驚愕した顔で紗希を見ていた。
551 535 ◆SMnKEfN42o sage 2007/01/27(土) 12:21:02 ID:L+6nkUEN
「紗・・・希・・・・だよね?」
「梨沙・・・来ちゃだめ・・・・」
もし来たら、どうなるか。それは女の体を前にざわめく体が語っている。
以前とは違う自分の体だが、肉体が求めているモノは明らかだ。
「紗希何があったの?様子がおかしいから探しに来たんだけど・・・・」
だめだ。近づいてきては。
そう言いたいのに、体は言う事を聞かない。まるで餌を前に伏せて構える獣のように、微動だにしない。
(梨沙・・・近づいちゃダメ・・・・ちか・づ・・・・メ・・・・)
ドクン・・・・・
頭の中で声が聞こえる。
『女を犯せ』
(そんなことできない・・・)
『体はそうは言っていないぞ?』
(そんなこと・・・・・ひんッ!!・・あああぁぁんッ!!!)
『他人を犯すときの快楽と征服感はこんなものではない』
(梨沙を・・・んっ・・・犯す・・?・・快楽・・・梨沙・・・・気持ちいい・・)
(快楽・・・気持ちいのぉ・・・もっと・・・・もっと欲しいのぉ・・・・)
「大丈夫?」
気づくと、そう言う梨沙の顔が目の前にあった。
体の欲求に従い、紗希は迷わず唇を重ねた。
「さっ・・・・・ん・・・ん・・・むぅ・・・」
梨沙は思わずビクッとし、体を強張らせる。しかし紗希はそんな事に構わず口内に舌をねじ込ませ、
強引にその舌を絡める。次第に梨沙の顔が紅潮し、瞳が熱を帯び始めた。
紗希の唾液をすすり、舌を絡ませだす。
体も緊張状態が解け、紗希の体に密着させてきた。
まるで、快楽を貪る事しか頭に無いようだった。
「ン・・・チュッ・・ふぅ・・・チュパ・・ひぃッ!・・ん・・ぁんッ・・・」
紗希の左手は梨沙の胸をまさぐっている。時折声が跳ねるのは、紗希がその胸の頂点を撫でた時だ。
気がつけば梨沙はもっと、と言わんばかりに胸を突き出す格好になっていた。
「梨沙・・・胸・・・・弄って欲しいの?」
紗希が乳首を触りながらそう聞くと、
「ひぃん!!!・・・胸・・・胸が・・あぁぁん!!!」
「ちゃんと言えないとココでお終いだよ?」
『征服』という事に快感を覚えた紗希は、あえてベタな台詞で梨沙をじらす。
「あ・・・胸・・ひゃん・・・胸を弄って下さひィ!!!!・・あぁぁぁんッ!!!!!」
言い終えると同時に乳首を軽く捻ってやる。
(全く、思い通りに動いてくれる女だ)
既に、紗希に同化したゲルの影響で紗希の思考の半分は犯されていた。
快感を得る為なら、今の紗希はどんなことでもするだろう。
梨沙を攻めている間も、紗希自身は愛液をだらだらと零し、子宮が淫靡に光る。
「ふぅ・・・ん・・・・んッ!!・・・・あぁんっ!!」
ゲルを取り込み、紗希は征服欲というものに目覚めた。つまり悪戯という行為で満たしていたサドの一面が開花した。
人を屈服させ、下僕とする。攻めを加えることで自分も性欲を満たしているのである。
552 535 ◆SMnKEfN42o sage 2007/01/27(土) 12:23:30 ID:CMEV8j1L
どこかで鐘の音がする。
どうやら、もう正午を過ぎたようである。通る人の声が聞こえる。
紗希は、放心している梨沙を寝かせ、立ち上がって本を取り出した。
「隠密用・・・この術だよね」
唱え始めたのは、人から認識されない呪法。姿と、若干の音を周囲の人間に気づかれない呪法だ。
もちろん、この呪法を唱えた事は言わず、理沙を抱えて堂々と校門へと歩いていく。
「ふぇ・・・・?ここは・・・校門!?」
人の通りが多いここは、理沙の羞恥を煽るのにはピッタリの場所だった。
「ほら~皆に理沙の胸も、マ○コも、お尻も見えてるよ?」
紗希はからかうように理沙に話しかける。当の梨沙は羞恥で真っ赤だった。
「ひぅ・・・み、見ないでぇ・・・あぁんっ!!!」
攻めている方が恥ずかしいほど、紗希の攻めが激しくなった。
両胸をもみ、乳首を執拗にこねくり回す。身を捩って逃げようとするのを押さえつける。
「あぁん!!!・・・み、みみぃ!!・・耳・・んっ・・・いいよぉ・・・!!!!」
その間、長い舌は梨沙の耳を刺激し続けている。
耳は理沙の弱点で、ふっ・・・っと息をかけただけでゾクゾクっとした表情を浮かべ、愉悦に体を震わせる。
「はぁんッ!!!・・・ひぃっ!!!・・ひゃぅッ!!!」
「そろそろ・・・んっ!!・・・いいかな?」
紗希は自分の股間に手をやる。と、ゲル状に変化した愛液が集まり、擬似ペニスを形成した。
ゲルの寄生した者からの分泌液は非常に特殊で、自分の意志でその形状・状態を変化させることができる。
ツプッ・・
「ひぁぁぁぁぁんっ!!!!!」
「なんだ、堪え性がないなー梨沙は」
既に虜となっている梨沙は、先端が触れただけで愉悦の声を上げる。
ズッ・・・・
「ひぃッ!!!!おく、奥ま、で・・っうぅん!!!!」
変幻自在の巨大なペニスは、容赦なく梨沙の膣内をかきまわす。
単調に攻めるのもつまらないので、紗希は理沙の中のペニスに、回転する動きを与える。
「ああああ!!!!膣内、なかで暴れッ・・・んくぅ!!!いやぁ!!!!」
「イイの?イヤなの?どっちか答えないと・・・・・・」
ここでもじらす振りをすると、梨沙は半狂乱になって叫んだ。
「あぁ!!!やめないでぇ!!!いいですぅ!!!気持ちいいんですぅっ!!!」
そうかそうか、と腰を進めてやると、梨沙は何度か痙攣し、イッてしまった。
「続きは夜に家でやろうかな」
そういい残し、紗希は幸せそうな顔で眠る梨沙を抱え、転移魔法を使った。
553 535 ◆SMnKEfN42o sage 2007/01/27(土) 12:32:32 ID:CMEV8j1L
一応ここで一段落です。
ゲルの描写少なくてすみません。
精神面の堕ちが好きなんでつい台詞が疎かになってしまいます。
この後は幼馴染の徹底調教と屈服、周囲の人間を狩るというベタな展開になります。
何か好きなプレイとかありますか?
580 535 ◆SMnKEfN42o sage 2007/02/01(木) 14:37:26 ID:ZhLXiMtQ
<第3夜>
「・・・ん・・・っ・・・」
梨沙は、冷たい感触に目をさました。どうやら紗希の部屋の床に転がされていたようだ。
もちろん、魔法によって先程学校で何があったか、という事は「一時的に」忘れていた。
部屋を見回したが、紗希の姿は無い。部屋の様子はいつもと変わっていないようだ。
「・・・・・・本?」
体を起こし、目に付いたのは古い本だった。部屋と全く合わない、妙な本である。
何の本だか分からないが、興味がわいた梨沙はおもむろに手を伸ばした。
中身は外国語なので当然梨沙は読めないが、ペラペラとページをめくる。
『ククク、上手くいってるな』
突然の声。この本に宿る淫魔の声が、梨沙の頭の中で響いた。
「・・・・・え?」
『まぁいきなり分かるはずも無いな、順を追って話してやろう』
「何?・・・・この声・・・」
戸惑う梨沙に構わず、一方的に話し続ける淫魔。
『お前にとって親友になるのか、あの紗希という女は。奴は今、ある者に寄生されている』
「!! 紗希が・・・寄生・・・?」
『その通りだ。"ある魔法"の効果でな、本能に逆らえなくなり、終いには淫魔と化すだろう』
梨沙は全てを思いだした。私は学校で、紗希に・・・・・。
思い出してしまい、顔を赤らめる梨沙。あれを魔法のせいと思えば、この声も不思議と真実味を帯びて響いてきた。
『あれを元に戻したいだろ?』
「え?」
クク、という声が淫魔の口から洩れる。まるで、獲物を罠に導くように。
『お前の持つ本・・・この本の中の呪文を唱えるだけだ。3秒で終わる』
「元に・・・戻せるの?」
『俺はあの女がああなった原因だから、戻し方もわかる。
しかし、この呪文は実体を持つ者が、絶頂時に唱えることで効果が表れる。
これを唱えれば魔法効果の進行速度を変えることができる筈だが、残念だが俺は体を持たない』
笑いなど一切含まない声で、あの女の為に呪文を唱えろと淫魔は言った。
梨沙も、紗希を助けたい一心でうなずいた。この異常な状態から脱するため、その呪文を覚えるべく本をめくった。
「ただいまー」
どうやら、紗希は外に出ていた様だ。がさがさ、と袋を抱えて帰ってきた。
「紗希・・・・」
「やっと目が覚めた?起きないから心配になっちゃったよ」
笑いながら話す紗希は、どうやら梨沙の記憶が戻ったことに気付いていないらしい。
これなら・・・紗希を誘い、イかせてもらえば・・・・
「紗希・・・私・・・・」
「あ、わかった。我慢できなくなっちゃった?」
仕方なく、コクンとうなずく。しかし、体があの快楽を求めて蜜を垂らしているのも真実だった。
「しょうがないな・・・こっちおいでよ」
紗希は、梨沙をベッドに誘う。フラフラと近づくその足を一撫でされただけで梨沙はビク、と震えた。
ベッドに腰を落とすと、紗希が唇を寄せてきた。
「・・ん・・・ふぅ・・・・」
やわらかい、触れるようなキスだった。そのやさしく甘い感触に、思わず声を上げてしまう。
紗希はその声を聞き、唇を割って舌を入れてきた。
「ん・・・ちゅ・・・ん・・・・」
グチャグチャと掻きまわされる口内の感触にうっとりし、梨沙は自ら舌を絡ませる。
ぴちゃ・・・ぴちゃ・・・・
しばらくの間、部屋に響くのは2人の口から洩れる声と水音だけだった。
581 535 ◆SMnKEfN42o sage 2007/02/01(木) 14:39:33 ID:PjpJDHy7
たっぷり時間をかけ、紗希は梨沙の舌を貪欲に貪った。
再び唇を離したとき、梨沙は恍惚の表情を浮かべていた。目的は分かっているのに、体が動かない。
「こっちはもう大丈夫かな?」
「ひゃぁあん!!!!」
紗希の指が、いきなり梨沙の股間をえぐった。いきなりの事で、声にならず口をパクパクさせるしかない。
「これだけ濡れてればいきなりでもいいよね?」
「!・・・待っ・・・て・・・んんっ!!!」
制止しようとする梨沙の声を華麗に聞き流し、紗希は己の擬似ペニスを秘所に押し入れた。
前よりも大きさを増し、より硬く熱いソレが、梨沙の中へ強引に侵入していく。
「んぁあ!!・・ああッ!!・・・あんっ!!!はぁん!!」
紗希のペニスが梨沙の全てを掻きだすような激しい動きをみせる。 形を変え、凶悪なエラで膣壁を擦りあげる。
「ぁん!!!・・・んひいい!!!・・・ぁあああ!!!」
(このまま・・・イッちゃえば・・・呪文を・・・・・・)
イッた瞬間に言わなければ意味が無いのだが、梨沙の意識は今にも消し飛びそうだった。
「ほらほら、これ気持ちいいでしょ?」
「ひぃああぁあああ!!」
紗希の回転を加えた動きが、ゴツゴツとしたイボが、梨沙の頭を真っ白に塗りつぶしていた。
もはや口からは快楽を示す言葉しか出ない。
「いいの!!!いい!!!もっと・・っ!!・・・突いてぇ!!!」
腰が自然にうねるような動きをし、紗希をより深く飲み込もうとする。
「梨沙・・ふぅ!!・・・そんなにエロい動きしちゃって・・・っ!!!・・・イキたいのぉ?」
自分もペニスから得られる快感に酔いながら、紗希は涎を垂らして喘ぐ梨沙に問いかけた。
ぐちゅぐちゅぐちゃっぐちゅっ、わざと音を立て、梨沙を追い込む。
「イキたいっ!!!イカせてぇっ!!!!」
2人で腰をぶつけ合うその交わりは、まるで獣のようだ。二人の結合部からは溢れた液体が、口から涎が、舌が垂れている。
ゲルでできたそれでしか不可能な柔軟な動き。そして、そこから生まれる身も蕩けるような快楽。
もはや梨沙はこのペニスの虜と化し、頭の中では「早くイキたい」という思考が爆発しそうだった。
「いいぃっ!!!キちゃう!!!!イッちゃうぅ!!!」
「私・・・もッ!!!・・限界・・・んぅ!!!!」
亀頭がゴツ、と奥に当たるたびに頭の中で弾ける光が、次第に数を増していく。
追い討ちのように、紗希のペニスが更に勢いを増し、ピストン運動を続ける。
両手で乳首をきつく捻り、耳に舌を伸ばす。その責めに、梨沙は耐え切れる筈がなかった。
「イく!!!!イくッ!!!!イくううううううう!!!!!」
ビク、ビク、と体を振るわせ、梨沙はついにイってしまった。
ズル・・・・・と、紗希はゲルを引き抜いた。
「ふぅ・・・疲れた」
一息ついて、梨沙の方を見やるとまだ絶頂が続いているようだ。体がビクリ、と痙攣している。
口もかすかに動き、なにかブツブツ言っているようだ。
「激しかったから壊れちゃったかな・・・ッ!!!ガァッ!!!!」
突然頭を襲う激痛。その横で、理沙が体を起こした。その凛とした顔は、もうイッた直後の惚けた顔ではない。
「・・・梨沙・・・・何を・・・」
「動かないで」
自分でも驚くほど、落ち着いた声だ。
「紗希を元に戻すためだから」
梨沙は腕で軌跡を描き、呪文を唱え始めた。
「グ・・・ガッ!!!!・・・グア"ッ!!!!・・・や、やめ・・・ガァアァアアァアアアアア!!!!!!
頭を押さえ、紗希がもがきだした。頭をバットで殴るような衝撃が、絶えず紗希を襲っているのだ。
頭の造りを全て作り変えてしまうようなその痛みは、呪文を唱えてしばらくしても続き、ピタリと止まった。
そして紗希も、呪文を唱え終わった理沙も、同時に崩れ落ちた。
582 535 ◆SMnKEfN42o sage 2007/02/01(木) 14:42:26 ID:1acm8bGh
『クハハハハハハハ』
淫魔は事の顛末を見届け、いつもの笑い声で笑った。
『まぁ、魔力の無い女に無理矢理唱えさせたからな。倒れるのは当然だろう。後は、覚醒を待つのみだ』
淫魔は梨沙に、全てを伝えてはいない。進行具合を早め、淫魔に近づけるなどと。
魔力を上げ、ゲルをさらに強力にし、本能と理性を統一させるなどと。そして元に戻るかという質問に、Yesといっていないことを。
淫魔の目は爛爛と輝き、倒れ伏す2人の姿を見つめていた。
「ふぅ・・・・・」
紗希は頭を抱え、起きあがった。梨沙は未だに倒れているようだ。
あの苦痛はもう無いのだが、自分の体の違和感に気付いた。
あれだけ熱を持っていた体が、治まっている。ゲルに襲われてから、この体は「女」に反応するようになった。
親友である筈の梨沙の顔を見た途端に、目の前の雌を犯すという「本能」が目覚めた。
本来持つ筈の無い、『女を欲する欲求』
「本能」は頭を狂わせ、理性を嘲笑うかのごとく絶えず快感を流し込んできた。
それが、今は治まってしまった。
「・・・何だったんだ・・・」
さっきまで自分のしていた事が信じられない。まるで別人のようだ。
体は昼間よりもゲルに馴染んだようだ。指先までその力が満たされているのがわかる。
梨沙の唱えた呪文は、自分の体を元に戻すものではなかったのか?
考えを巡らせながら頭の痛みが消えたことに安堵していると、そんな紗希の頭へと声が響いた。
『どうした?目の前にいる女を犯さないのか?』
ノイズがかかったような掠れた声はそう言った。
(・・・・・できない。)
『そんな筈はないな。先ほどのは何だ?こいつを犯した瞬間に喜び震えたのはお前だろう』
紗希には
頭の中で見ていたかのような口で"声"は続けた。
(・・・でも・・・・・)
『お前は理性。そして俺は本能だ。俺の望むことは、当然お前自身の望みだ。』
紗希の頭の中で思い出されるのは、梨沙を犯したときの情景。本当はどうだったのか。
『理性というのは俺の欲求を抑えている。 お前が禁じていることは俺には実行できないわけだ。
しかし、お前は拒まなかった。女を犯すことを』
自分が、加虐を好んでいた・・・・・?
紗希の回りには紫の煙が渦巻いている。声は、言い聞かせるように続けた。
『理性の本質は、その本能を満たす為の手段を考え、実行する事だ。
昼、お前のした事は何ら他の人間と違いない。欲求を満たすための当然のこと。』
当・・・然・・・・?
『その通り』
紗希がいまだに戸惑っていたのは、自分が梨沙を犯した、という罪悪感からだった。
しかしこの"声"は、それが当然の事と言う。それが自分の役目だと。紗希は何が正しいかわからなくなっていた。
『お前は、自分の思い通りにやればいい。俺が望むまま。全て、俺に委ねて何をしたいか考えろ』
私の・・・思い通り・・・・・?
583 535 ◆SMnKEfN42o sage 2007/02/01(木) 14:47:09 ID:ZhLXiMtQ
『そうだ。この肉体。魔法。お前の思うままにやればいい。』
あの・・・気持ち、いいの・・も・・・・?
『勿論だ』
「んッ!!!」
紗希の体に甘い電撃が流れる。
『気持ちいいだろ?』
「ん・・・ぁ・・・いい・・・これ・・・ぁんッ』
『お前の望みは?』
「私の・・・望み・・・は」
『究極の快楽を得ること』
「きゅう・・極の快楽を・・・」
『女を犯せ』
「犯す・・・」
思考をやめたかのように、言葉を反復する。
『犯す。全てを』
「犯す。全てを」
そして。
『俺の欲望は、』
「・・・私の欲望だ」
甘い快感の中で紗希がその言葉を復唱するのと、紫の煙が消えるのは同時だった。
煙が突如霧散した。そこに立っていたのは紗希。しかしその瞳に迷いはなく、魔力を満ちた体は紫色に光った。
「・・・・んっ・・・・・」
冷たい感触に梨沙は目を覚ました。起きた場所は窓も戸もない、真っ白な箱の中だった。
「なんで・・・どこ・・・?」
段々と鮮明になってくる記憶。その中で、自分は紗希に犯されていた。
「そうだ・・・呪文が・・・」
全く状況が掴めなかったが、あの時感じた快感が蘇ってきて、思わず床に膝をついてしまった。
「あ・・・・私・・・紗希に・・呪文を・・・んんッ!!!」
思い出しただけなのに、梨沙の体は愛液を分泌し始め、思考が虚ろになっていく。
「ぅうん・・・あぁん・・・紗希に・・・あぁん!!!」
その時の快感を思い出し、指が股間にのびていく。
「くぅん!!・・・紗希のアレ・・ッ・・・突っ込まれ・・はぁん!!」
一人うなされるように突っ伏し、自慰を続ける梨沙。
その瞳にはもう光は無く、口からは涎と嬌声がもれ流れるのみだった。
「んんっ・・・胸・・ッ!!・・・あそこも・・・弄ってぇ・・・・」
「楽しそうだね・・・・・・梨沙」
急に声をかけられ。ビクッと体を震わせる梨沙。
振り返ると、そこには漆黒の服を纏い悠然と立つ紗希の姿があった。
「紗希・・・」
「あれ、もうやめちゃうの?ほら、続けなよ・・・・」
584 535 ◆SMnKEfN42o sage 2007/02/01(木) 14:50:02 ID:PjpJDHy7
フフ、と笑う口元が小さく動く。
梨沙の手が、体が、その口の動きに合わせて反応して梨沙の自慰を再開させた。
「何・・・手が・・・ッ!!!足も・・・勝手にぃっ!!・・・んあぁ!!!」
「ほらほら、話してる暇はないよ?」
自分の意思で動かない体に戸惑い、与えられる快楽に歓喜する梨沙の姿はまるで寄生前の紗希だった。
今や攻める側となっ紗希は、自ら動く事なく指一本で梨沙を操っている。
「良いでしょ?オナニー見られながらするの」
「そんなっ・・・ん!!!・・・いいッ!!!・・・ぁうん!!!・・いぃんっ!!!!いい!!!!」
抵抗や否定の言葉は次第に減り、梨沙はただ喘ぐだけになっていた。
「ひぃん!!!イッ!!!・・イッちゃう!!!!イくうううううう!!!!!!!」
「まだ弱い・・・完全に屈服させないと・・・・脳を弄るのも良いけど間違ったら危ないし・・・」
紗希はイき続ける梨沙を見ながら、彼女を完全に堕とす方法を考えていた。
今の力を得たのは梨沙の唱えた呪文のおかげだが、あの時の痛み。
あの頭がおかしくなるような痛み以上の苦痛を、理沙に与えなければ気がすまない。
「とりあえず感度を上げて・・・でも頭の方が大丈夫かな・・・・」
狂ってしまっては意味が無い。そんなのは虐めても価値の無い肉でしかない。
「寄生させて・・・無理矢理・・触手・・拷問・・・・調教・・・全部・・?・・・いや、直接・・・・ハッ!!!!」
何か閃いた紗希の口元がには、あの妖しい笑みが浮かんでいた。
紗希はまず、ゲル状の物体を体から分泌した。あのゲルと違うのは、このゲルの色が赤味を帯びている事だ。
その物体は袖から流れ落ち床に付くと同時に、梨沙に向かって飛びついた。
「ん・・・きゃぁああ!!」
以前の紗希では出せなかったであろう、「女を堕とす」という目的で造られたゲルだ。
ゲルは動きを増し、梨沙の体を覆う。数秒も経たないうちに、ゲルは全身を覆いつくした。
液体とも固体ともとれないその形状で、ゲルはあらゆる責めを行う。
脳内物質の分泌に作用し、不可能な程の快楽を与えるが、達することはできない。
どれだけ身を捩り、腰を貪欲に動かしても頂点を知らぬ快楽は神経回路を焼き尽くす。
この責めを受けた後に残るのは、イきたいという欲のみだ。
『アぁああぁぁぁあアァあああああああ!!!!!』
梨沙の口から出るのは、声にならない叫びだった。口にはゲルが入りこんで声が出せない。
口だけではなく、膣内とアナルにもその責めは加えられていた。感度をあげる成分を分泌し、擦り上げ、こねくり回し、舌をねぶる。
赤いゲルの与える快楽は、理沙の精神をいともたやすく崩壊させた。
本能からか、口の中のゲルをしゃぶり、腰を大きく動かして快楽を得ようとする。が、その瞬間にゲルの動きが停止した。
紗希が指を振って止めたのである。
「まだ、言葉はわかるよね。どう?それは。もうそれ無しじゃいられないでしょ」
笑いながら、紗希は理沙に近づいていく。
「ぁ・・・ぁぅ・・ん・・・ぁ・・・な・・なんで・・・・」
なんで、途中でやめてしっまったのか。
「なんで止めたか?ふふ、分かってると思うけどそのままじゃイけないの。私が直にやらないと・・・」
「直・・・・に・・・あんな・・・」
「あれ、嫌だったのかな・・・一生イけない地獄の中がいい?」
つまり、あのゲルの中に一生、という事だ。散々焦らされ、愛撫された梨沙の体に、ゾクッと寒気が走る。
「いやぁああああ!!!・・・あんなのはイヤぁ!!!イきたいぃ!!!イきたいのぉぉ!!!!!」
あの色地獄に一生受けたら・・・と考えた梨沙は半狂乱で叫ぶ。必死に懇願するその様は、紗希に満足感を与えた。
「ほら、もう泣かないの。これから言うことを聞けば、イかせてあげるから」
「ほ・・んと・・・・?」
「好きなだけね。いいでしょ?」
「はい・・・言うこと・・・聞きます・・・」
その瞳に光はあるものの、その目つきはこれから得られる快楽を期待する牝の目だった。
585 535 ◆SMnKEfN42o sage 2007/02/01(木) 14:52:06 ID:PjpJDHy7
その後、紗希は3日もかけて梨沙を仕込み、改造した。
感情の無い色狂いでは、紗希を満足させることができない。責めに耐え、快楽を得るという狭間で苦しむ姿がいいのだ。
理性と本能のせめぎ合いの後、もはや淫魔の化身と化した紗希は、邪まな笑みを浮かべて笑った。
「次は・・・・・・学校を襲おうかな・・・・・」
『計画通り、と言うべきか。むしろ上手くいきすぎかもな』
淫魔は計画の順調さに驚いていた。魔力・肉体・欲求・・・全て良い上昇率だ。
今の淫魔は煙のような存在でしかないが、いずれ・・・・。
あの女は、本能に従い、それを理性によってどんな手段を講じても実行する。
いい淫魔になりそうだ・・・・・・
笑いながら、本の中へ姿を消した。
586 535 ◆SMnKEfN42o sage 2007/02/01(木) 14:57:45 ID:PjpJDHy7
という訳で一段落です。
FBXさんいらっしゃったので、急いで書き上げてしまい誤字脱字あると思いますが
その辺は脳内補完でお願いします。
では。
「うーん・・・どうしよう・・・・」
紗希は財布をにらみつけながら迷っていた。
遡ること僅か30分。古本屋で、ある本に目を止めたのがきっかけだった。
気分屋で悪戯の好きな紗希は、目移りが激しい。こういう風に知らない店に
立ち寄る事も少なくない。
今日もそんないつもの帰り道だと思っていた。
違うのは、惹きつけられる本があったことだ。
内容も分からない洋書なのに、なぜか目が惹き付けられる。
だが、買ってしまえばしばらく遊ぶこともできないだろう。
散々財布とにらみ合いの末、紗希は本を抱えレジへと向かった。
「はぁ・・・買っちゃった・・・・これ」
部屋でベッドに腰を下ろし、本に目をやる。
「なんでこんな本を買っちゃったのかな・・・・・」
表紙にはなにやら図形や呪文のようなものが描かれ、まるで魔法の書の様だった。
「も・・・・もしかして魔法の書?」
紗希はまるで取り付かれたように読み続けていく。
1時間ほど読んだだろうか。紗希は実際に試したいという悪戯心でいっぱいだった。
「これなんか短いし・・・・できるかな?」
選んだのは一番最初に載っているもので、特に解説も図も載っていない。
「くぁ・・・wせd・・・rf・・tgyふ・・じ・・・・・こ」
なんだ、これだけ?と思うほどの短いものだった。・・・・・・・が、数分待っても何も起こらない。
「何も起こるわけないか・・・寝よっかな」
急に眠気に襲われ、紗希は本を放り出し、そのままベッドで寝てしまった。
しかし、その呪文は制作者の邪念が込められた禁呪だった。
手にした者に憑りつき、本の虜とする。
カーテンからもれる光に当たり、魔本は紫色の光を放った。
536 535 sage 2007/01/26(金) 03:19:23 ID:IPytnXjY
勢いに任せたらこんな事に…
気にしないで頂けるとありがたいです。
544 535 sage 2007/01/26(金) 19:56:09 ID:aUZCjcVL
<第1夜>
闇の中、月光を浴びる。魔本は紫の光を放ち、まるで笑うかのように小さく震えた。
本に封じられた淫魔の1体。紗希に眠気が襲った元凶である。
何百年も封じられていた彼が目を覚ましたのは、例の呪文のせいであった。
『久しぶりの外界(そと)か……月を見るのも何百年振りだ?』
ククク、と笑いながら考える。まさか、この女も予測がつかなかっただろう。
まさか魔法の書に見せかけたそれが、数百もの淫魔を封じ込めた書だとは。
本屋で手に取られ、ついにここまでやって来た。光を浴び、今度は自分が外に出れるのだ。
計画通り、とでも語るかのように、淫魔の口元が歪む。
『さて、こいつをどんな風に変えてやるか……』
本の光は力を増し、部屋全体を覆いつくした。
紗希が目を覚ますと、もう日が高かった。今日は土曜、部活も無いのんびりとした昼だ。
昼食のパンをかじり、テレビをつける。ニュースでは、いつもの事件を報道していた。
海外で、1つの地域の人間が一斉に消えたらしい。最近では全く離れた他の国でも同様の事件が相次ぎ、
番組ではよく討論を繰り返している。
興味の無い紗希には、そうしたニュースもBGM程度に聞いていた。
少々寝すぎたか…とおもいつつ部屋に戻った。
戻ってきて初めて気がついたのだが、昨日の本が見つからない。
ベッドの下にも落ちていないし、部屋中のどこにも無かった。
「まぁいっか。あれ、何も起こらないみたいだし」
あれだけ財布と相談したのに、今では金欠の事など忘れてしまっていた。
「……あれ?」
……ふと気がつくと、頭がボーっとしてきた。微熱があるようで、体もなんだか熱い。
「昨日あのまま寝ちゃったのがマズかったかな……」
しかし、風邪の時のような寒気は無く、体の芯が熱い。
今まで紗希が体験した事の無い、全く未知の感覚だった。
「身体が……熱……んっ…」
熱に浮かされたような顔で、紗希は無意識のうちに手を動かしていた。
この感覚がどういう物かも分からず、右手が股間へと伸びていく。
「あぁ…熱い…あっ!…は…ぁんっ…」
ついに指が陰部に届いてしまった。思わず声が高くなる。
「ん…っ……なんで…こんな……ひぅっ!!」
戸惑うが、自慰経験の少ない紗希は指のもたらす快感には逆らえなかった。
数時間後。
紗希は、完全に快感に浸りきっていた。
「あぁ…んっ!!あぁんっ!!!……気持ちいひ…よぉ……」
クチュクチュ、という水音と少女の嬌声のみが室内に響く。
もう、何回イッてしまったのだろうか?時間の感覚も無く、紗希は虚ろな瞳で秘所を弄り続ける。
そんな時、快感の海に漂う紗希の頭に低い声が語りかけてきた。
『どうだ……?この身体は。気持ちいいだろう?』
その太く響く声に紗希は無意識に答える。
「あ…ぁっ!!…うん…気持ち…気持ちいいよぉ……」
ククク、と低い声が笑う。
『そうか…では、もっと…強い快楽をお前に与えることができる、と言ったらどうする?』
「……もっと、気持ちいい、の?」
『その通りだ。それこそ今の何倍も…だ』
脳が痺れたように、紗希は何も考えることができない。その声が何なのか、と疑うことはできなかった。
自然と喉がコクリと鳴り、口から言葉が出てしまう。
「もっと…これ……もっと欲しい…」
『ククククク……いいだろう。明日の朝を楽しみにするんだな』
その言葉を聞くか聞かない内に、紗希の意識は泥のような眠りに落ちていった。
549 535 ◆SMnKEfN42o sage 2007/01/27(土) 12:15:12 ID:IlQbXbtM
というわけで続き投下します。
<第2夜>
淫魔は笑う。計画通りだ。
第一段階で、まず人間を快楽漬けにする。そして・・・・・・・
邪悪な笑顔を浮かべた彼は、計画の次の段階へ移った。
「ん・・・もう朝?」
紗希が目を覚ますと、そこは床の上だった。
寝相が悪くはない紗希がこうやって目を覚ますのは珍しいことだった。
落ちた時によく起きなかったな・・・・と思いつつ、体の痛みに顔をしかめる。
「痛ッ・・・・」
それに加えて、腰の周辺がなんだかだるい。
しかし、本人は自分に何が起きていかを覚えていない。
「あれ?・・・もしかして丸1日寝てた・・・・?」
携帯を見て気づいた紗希はゴソゴソと学校へ行く準備を始めた。
「おはよー梨沙!!!」
「朝からハイだねー、紗希」
紗希は幼馴染の梨沙と登校するのが習慣だった。
中学で出会った2人は、アクセルとブレーキのようにいつも対になっている。
もう扱いも手馴れたものだ。
「あれ、紗希。右手が赤くなってるよ?」
梨沙が紗希の右手の甲を指しながら言う。
「ホントだ。どこでやっちゃったんだろ」
「そーいえば土日は何してたの?誘ったのに返事来ないし」
「え?・・・ああ、土日ね。土日は・・・・あれ?・・・・」
何か変だ。土日の記憶が曖昧になっている。それに加え、手の痣。
考えても考えても、思い出せない。
唯一覚えているのは、なんだか心地よい・・・・・
ビクッ!!!!
その瞬間、体の中の「何か」が震えた。
「紗希、どうかした?」
自分の意志ではないのに息があがる。
足が震え、立っていられないほどの愉悦が体中から伝わってくる。
「あ・・・・だッ・・大丈夫・・・・」
何とか答えるが、体の異変は止まらない。
頭が・・・・何も考えられなくなってくる。
「ちょっと・・・・トイレ行ってくる・・・ね」
心配する幼馴染を振り切り、紗希は人のいない校舎裏へと走った。
「なんで・・・こんな時に・・・んんッ!!」
容赦なく襲う快楽の嵐。何故、学校でこんな風になってしまったのか。
「・・はぁ・・・・ぁあん!!」
思い当たるのは、土日の話をしようとしたときだ。
「イッちゃう・・また・・・・ん!!!ああああぁぁん!!!」
そして、魔術の書。自分の体の異常は全てそこからだと思った。
ふと、手に当たる感触。消えたはずの魔術書が、そこにあった。
550 535 ◆SMnKEfN42o sage 2007/01/27(土) 12:18:30 ID:L+6nkUEN
紗希がなぜ、こんな所に?と思う暇もなく、本は紫色の光で包まれた。
光の下から現れた「モノ」は、液体のようだった。
紫、青、緑・・・不気味な色に光るその液体を、紗希は手を止めて見つめていた。
突然のことで、自分が学校で、さらに衣類を脱いだ状態でいるのも忘れていた。
そんな紗希を、液体からゲル状に変化した「モノ」が襲いかかるのには1秒もかからなかった。
「キャアッ!!!!」
ヌルッ・・・・ビチャ・・・
異物が体を這う感触。
「ヒッ・・・・いやぁ・・・」
ゲル状の「モノ」・・・・・「ゲル」でいいや。
ゲルは紗希の体を這い回った後、体中の穴という穴へと侵入を開始した。
「ガッ・・・ハッ・・・」
液体化したゲルの進入は阻むことができない。
ビチュ・・・・グチュ・・・・
「ガハッ!!ギヒイイ!!!」
沈黙。
失神してしまった沙希の体が、時折ビクン、と跳ねる。
完全に侵入を果たしたゲルは、肉体に浸透し、体組織の改造を開始した。
再び目を覚ました紗希は、それまでと雰囲気が変わっていた。
肉体はより女性らしく、身長も伸びている。
瞳は深い紫色をし、髪は紫紺の長髪になっていた。
しかし、現在の状況を把握していないような表情をしている。
「・・・・一体何が・・ゲルみたいのに襲われて・・・・・それで・・・・」
状況を飲み込めない紗希は、自分の体の変化には気づいていない。
ガサッ・・・・
足音がした方向を向くと、梨沙が驚愕した顔で紗希を見ていた。
551 535 ◆SMnKEfN42o sage 2007/01/27(土) 12:21:02 ID:L+6nkUEN
「紗・・・希・・・・だよね?」
「梨沙・・・来ちゃだめ・・・・」
もし来たら、どうなるか。それは女の体を前にざわめく体が語っている。
以前とは違う自分の体だが、肉体が求めているモノは明らかだ。
「紗希何があったの?様子がおかしいから探しに来たんだけど・・・・」
だめだ。近づいてきては。
そう言いたいのに、体は言う事を聞かない。まるで餌を前に伏せて構える獣のように、微動だにしない。
(梨沙・・・近づいちゃダメ・・・・ちか・づ・・・・メ・・・・)
ドクン・・・・・
頭の中で声が聞こえる。
『女を犯せ』
(そんなことできない・・・)
『体はそうは言っていないぞ?』
(そんなこと・・・・・ひんッ!!・・あああぁぁんッ!!!)
『他人を犯すときの快楽と征服感はこんなものではない』
(梨沙を・・・んっ・・・犯す・・?・・快楽・・・梨沙・・・・気持ちいい・・)
(快楽・・・気持ちいのぉ・・・もっと・・・・もっと欲しいのぉ・・・・)
「大丈夫?」
気づくと、そう言う梨沙の顔が目の前にあった。
体の欲求に従い、紗希は迷わず唇を重ねた。
「さっ・・・・・ん・・・ん・・・むぅ・・・」
梨沙は思わずビクッとし、体を強張らせる。しかし紗希はそんな事に構わず口内に舌をねじ込ませ、
強引にその舌を絡める。次第に梨沙の顔が紅潮し、瞳が熱を帯び始めた。
紗希の唾液をすすり、舌を絡ませだす。
体も緊張状態が解け、紗希の体に密着させてきた。
まるで、快楽を貪る事しか頭に無いようだった。
「ン・・・チュッ・・ふぅ・・・チュパ・・ひぃッ!・・ん・・ぁんッ・・・」
紗希の左手は梨沙の胸をまさぐっている。時折声が跳ねるのは、紗希がその胸の頂点を撫でた時だ。
気がつけば梨沙はもっと、と言わんばかりに胸を突き出す格好になっていた。
「梨沙・・・胸・・・・弄って欲しいの?」
紗希が乳首を触りながらそう聞くと、
「ひぃん!!!・・・胸・・・胸が・・あぁぁん!!!」
「ちゃんと言えないとココでお終いだよ?」
『征服』という事に快感を覚えた紗希は、あえてベタな台詞で梨沙をじらす。
「あ・・・胸・・ひゃん・・・胸を弄って下さひィ!!!!・・あぁぁぁんッ!!!!!」
言い終えると同時に乳首を軽く捻ってやる。
(全く、思い通りに動いてくれる女だ)
既に、紗希に同化したゲルの影響で紗希の思考の半分は犯されていた。
快感を得る為なら、今の紗希はどんなことでもするだろう。
梨沙を攻めている間も、紗希自身は愛液をだらだらと零し、子宮が淫靡に光る。
「ふぅ・・・ん・・・・んッ!!・・・・あぁんっ!!」
ゲルを取り込み、紗希は征服欲というものに目覚めた。つまり悪戯という行為で満たしていたサドの一面が開花した。
人を屈服させ、下僕とする。攻めを加えることで自分も性欲を満たしているのである。
552 535 ◆SMnKEfN42o sage 2007/01/27(土) 12:23:30 ID:CMEV8j1L
どこかで鐘の音がする。
どうやら、もう正午を過ぎたようである。通る人の声が聞こえる。
紗希は、放心している梨沙を寝かせ、立ち上がって本を取り出した。
「隠密用・・・この術だよね」
唱え始めたのは、人から認識されない呪法。姿と、若干の音を周囲の人間に気づかれない呪法だ。
もちろん、この呪法を唱えた事は言わず、理沙を抱えて堂々と校門へと歩いていく。
「ふぇ・・・・?ここは・・・校門!?」
人の通りが多いここは、理沙の羞恥を煽るのにはピッタリの場所だった。
「ほら~皆に理沙の胸も、マ○コも、お尻も見えてるよ?」
紗希はからかうように理沙に話しかける。当の梨沙は羞恥で真っ赤だった。
「ひぅ・・・み、見ないでぇ・・・あぁんっ!!!」
攻めている方が恥ずかしいほど、紗希の攻めが激しくなった。
両胸をもみ、乳首を執拗にこねくり回す。身を捩って逃げようとするのを押さえつける。
「あぁん!!!・・・み、みみぃ!!・・耳・・んっ・・・いいよぉ・・・!!!!」
その間、長い舌は梨沙の耳を刺激し続けている。
耳は理沙の弱点で、ふっ・・・っと息をかけただけでゾクゾクっとした表情を浮かべ、愉悦に体を震わせる。
「はぁんッ!!!・・・ひぃっ!!!・・ひゃぅッ!!!」
「そろそろ・・・んっ!!・・・いいかな?」
紗希は自分の股間に手をやる。と、ゲル状に変化した愛液が集まり、擬似ペニスを形成した。
ゲルの寄生した者からの分泌液は非常に特殊で、自分の意志でその形状・状態を変化させることができる。
ツプッ・・
「ひぁぁぁぁぁんっ!!!!!」
「なんだ、堪え性がないなー梨沙は」
既に虜となっている梨沙は、先端が触れただけで愉悦の声を上げる。
ズッ・・・・
「ひぃッ!!!!おく、奥ま、で・・っうぅん!!!!」
変幻自在の巨大なペニスは、容赦なく梨沙の膣内をかきまわす。
単調に攻めるのもつまらないので、紗希は理沙の中のペニスに、回転する動きを与える。
「ああああ!!!!膣内、なかで暴れッ・・・んくぅ!!!いやぁ!!!!」
「イイの?イヤなの?どっちか答えないと・・・・・・」
ここでもじらす振りをすると、梨沙は半狂乱になって叫んだ。
「あぁ!!!やめないでぇ!!!いいですぅ!!!気持ちいいんですぅっ!!!」
そうかそうか、と腰を進めてやると、梨沙は何度か痙攣し、イッてしまった。
「続きは夜に家でやろうかな」
そういい残し、紗希は幸せそうな顔で眠る梨沙を抱え、転移魔法を使った。
553 535 ◆SMnKEfN42o sage 2007/01/27(土) 12:32:32 ID:CMEV8j1L
一応ここで一段落です。
ゲルの描写少なくてすみません。
精神面の堕ちが好きなんでつい台詞が疎かになってしまいます。
この後は幼馴染の徹底調教と屈服、周囲の人間を狩るというベタな展開になります。
何か好きなプレイとかありますか?
580 535 ◆SMnKEfN42o sage 2007/02/01(木) 14:37:26 ID:ZhLXiMtQ
<第3夜>
「・・・ん・・・っ・・・」
梨沙は、冷たい感触に目をさました。どうやら紗希の部屋の床に転がされていたようだ。
もちろん、魔法によって先程学校で何があったか、という事は「一時的に」忘れていた。
部屋を見回したが、紗希の姿は無い。部屋の様子はいつもと変わっていないようだ。
「・・・・・・本?」
体を起こし、目に付いたのは古い本だった。部屋と全く合わない、妙な本である。
何の本だか分からないが、興味がわいた梨沙はおもむろに手を伸ばした。
中身は外国語なので当然梨沙は読めないが、ペラペラとページをめくる。
『ククク、上手くいってるな』
突然の声。この本に宿る淫魔の声が、梨沙の頭の中で響いた。
「・・・・・え?」
『まぁいきなり分かるはずも無いな、順を追って話してやろう』
「何?・・・・この声・・・」
戸惑う梨沙に構わず、一方的に話し続ける淫魔。
『お前にとって親友になるのか、あの紗希という女は。奴は今、ある者に寄生されている』
「!! 紗希が・・・寄生・・・?」
『その通りだ。"ある魔法"の効果でな、本能に逆らえなくなり、終いには淫魔と化すだろう』
梨沙は全てを思いだした。私は学校で、紗希に・・・・・。
思い出してしまい、顔を赤らめる梨沙。あれを魔法のせいと思えば、この声も不思議と真実味を帯びて響いてきた。
『あれを元に戻したいだろ?』
「え?」
クク、という声が淫魔の口から洩れる。まるで、獲物を罠に導くように。
『お前の持つ本・・・この本の中の呪文を唱えるだけだ。3秒で終わる』
「元に・・・戻せるの?」
『俺はあの女がああなった原因だから、戻し方もわかる。
しかし、この呪文は実体を持つ者が、絶頂時に唱えることで効果が表れる。
これを唱えれば魔法効果の進行速度を変えることができる筈だが、残念だが俺は体を持たない』
笑いなど一切含まない声で、あの女の為に呪文を唱えろと淫魔は言った。
梨沙も、紗希を助けたい一心でうなずいた。この異常な状態から脱するため、その呪文を覚えるべく本をめくった。
「ただいまー」
どうやら、紗希は外に出ていた様だ。がさがさ、と袋を抱えて帰ってきた。
「紗希・・・・」
「やっと目が覚めた?起きないから心配になっちゃったよ」
笑いながら話す紗希は、どうやら梨沙の記憶が戻ったことに気付いていないらしい。
これなら・・・紗希を誘い、イかせてもらえば・・・・
「紗希・・・私・・・・」
「あ、わかった。我慢できなくなっちゃった?」
仕方なく、コクンとうなずく。しかし、体があの快楽を求めて蜜を垂らしているのも真実だった。
「しょうがないな・・・こっちおいでよ」
紗希は、梨沙をベッドに誘う。フラフラと近づくその足を一撫でされただけで梨沙はビク、と震えた。
ベッドに腰を落とすと、紗希が唇を寄せてきた。
「・・ん・・・ふぅ・・・・」
やわらかい、触れるようなキスだった。そのやさしく甘い感触に、思わず声を上げてしまう。
紗希はその声を聞き、唇を割って舌を入れてきた。
「ん・・・ちゅ・・・ん・・・・」
グチャグチャと掻きまわされる口内の感触にうっとりし、梨沙は自ら舌を絡ませる。
ぴちゃ・・・ぴちゃ・・・・
しばらくの間、部屋に響くのは2人の口から洩れる声と水音だけだった。
581 535 ◆SMnKEfN42o sage 2007/02/01(木) 14:39:33 ID:PjpJDHy7
たっぷり時間をかけ、紗希は梨沙の舌を貪欲に貪った。
再び唇を離したとき、梨沙は恍惚の表情を浮かべていた。目的は分かっているのに、体が動かない。
「こっちはもう大丈夫かな?」
「ひゃぁあん!!!!」
紗希の指が、いきなり梨沙の股間をえぐった。いきなりの事で、声にならず口をパクパクさせるしかない。
「これだけ濡れてればいきなりでもいいよね?」
「!・・・待っ・・・て・・・んんっ!!!」
制止しようとする梨沙の声を華麗に聞き流し、紗希は己の擬似ペニスを秘所に押し入れた。
前よりも大きさを増し、より硬く熱いソレが、梨沙の中へ強引に侵入していく。
「んぁあ!!・・ああッ!!・・・あんっ!!!はぁん!!」
紗希のペニスが梨沙の全てを掻きだすような激しい動きをみせる。 形を変え、凶悪なエラで膣壁を擦りあげる。
「ぁん!!!・・・んひいい!!!・・・ぁあああ!!!」
(このまま・・・イッちゃえば・・・呪文を・・・・・・)
イッた瞬間に言わなければ意味が無いのだが、梨沙の意識は今にも消し飛びそうだった。
「ほらほら、これ気持ちいいでしょ?」
「ひぃああぁあああ!!」
紗希の回転を加えた動きが、ゴツゴツとしたイボが、梨沙の頭を真っ白に塗りつぶしていた。
もはや口からは快楽を示す言葉しか出ない。
「いいの!!!いい!!!もっと・・っ!!・・・突いてぇ!!!」
腰が自然にうねるような動きをし、紗希をより深く飲み込もうとする。
「梨沙・・ふぅ!!・・・そんなにエロい動きしちゃって・・・っ!!!・・・イキたいのぉ?」
自分もペニスから得られる快感に酔いながら、紗希は涎を垂らして喘ぐ梨沙に問いかけた。
ぐちゅぐちゅぐちゃっぐちゅっ、わざと音を立て、梨沙を追い込む。
「イキたいっ!!!イカせてぇっ!!!!」
2人で腰をぶつけ合うその交わりは、まるで獣のようだ。二人の結合部からは溢れた液体が、口から涎が、舌が垂れている。
ゲルでできたそれでしか不可能な柔軟な動き。そして、そこから生まれる身も蕩けるような快楽。
もはや梨沙はこのペニスの虜と化し、頭の中では「早くイキたい」という思考が爆発しそうだった。
「いいぃっ!!!キちゃう!!!!イッちゃうぅ!!!」
「私・・・もッ!!!・・限界・・・んぅ!!!!」
亀頭がゴツ、と奥に当たるたびに頭の中で弾ける光が、次第に数を増していく。
追い討ちのように、紗希のペニスが更に勢いを増し、ピストン運動を続ける。
両手で乳首をきつく捻り、耳に舌を伸ばす。その責めに、梨沙は耐え切れる筈がなかった。
「イく!!!!イくッ!!!!イくううううううう!!!!!」
ビク、ビク、と体を振るわせ、梨沙はついにイってしまった。
ズル・・・・・と、紗希はゲルを引き抜いた。
「ふぅ・・・疲れた」
一息ついて、梨沙の方を見やるとまだ絶頂が続いているようだ。体がビクリ、と痙攣している。
口もかすかに動き、なにかブツブツ言っているようだ。
「激しかったから壊れちゃったかな・・・ッ!!!ガァッ!!!!」
突然頭を襲う激痛。その横で、理沙が体を起こした。その凛とした顔は、もうイッた直後の惚けた顔ではない。
「・・・梨沙・・・・何を・・・」
「動かないで」
自分でも驚くほど、落ち着いた声だ。
「紗希を元に戻すためだから」
梨沙は腕で軌跡を描き、呪文を唱え始めた。
「グ・・・ガッ!!!!・・・グア"ッ!!!!・・・や、やめ・・・ガァアァアアァアアアアア!!!!!!
頭を押さえ、紗希がもがきだした。頭をバットで殴るような衝撃が、絶えず紗希を襲っているのだ。
頭の造りを全て作り変えてしまうようなその痛みは、呪文を唱えてしばらくしても続き、ピタリと止まった。
そして紗希も、呪文を唱え終わった理沙も、同時に崩れ落ちた。
582 535 ◆SMnKEfN42o sage 2007/02/01(木) 14:42:26 ID:1acm8bGh
『クハハハハハハハ』
淫魔は事の顛末を見届け、いつもの笑い声で笑った。
『まぁ、魔力の無い女に無理矢理唱えさせたからな。倒れるのは当然だろう。後は、覚醒を待つのみだ』
淫魔は梨沙に、全てを伝えてはいない。進行具合を早め、淫魔に近づけるなどと。
魔力を上げ、ゲルをさらに強力にし、本能と理性を統一させるなどと。そして元に戻るかという質問に、Yesといっていないことを。
淫魔の目は爛爛と輝き、倒れ伏す2人の姿を見つめていた。
「ふぅ・・・・・」
紗希は頭を抱え、起きあがった。梨沙は未だに倒れているようだ。
あの苦痛はもう無いのだが、自分の体の違和感に気付いた。
あれだけ熱を持っていた体が、治まっている。ゲルに襲われてから、この体は「女」に反応するようになった。
親友である筈の梨沙の顔を見た途端に、目の前の雌を犯すという「本能」が目覚めた。
本来持つ筈の無い、『女を欲する欲求』
「本能」は頭を狂わせ、理性を嘲笑うかのごとく絶えず快感を流し込んできた。
それが、今は治まってしまった。
「・・・何だったんだ・・・」
さっきまで自分のしていた事が信じられない。まるで別人のようだ。
体は昼間よりもゲルに馴染んだようだ。指先までその力が満たされているのがわかる。
梨沙の唱えた呪文は、自分の体を元に戻すものではなかったのか?
考えを巡らせながら頭の痛みが消えたことに安堵していると、そんな紗希の頭へと声が響いた。
『どうした?目の前にいる女を犯さないのか?』
ノイズがかかったような掠れた声はそう言った。
(・・・・・できない。)
『そんな筈はないな。先ほどのは何だ?こいつを犯した瞬間に喜び震えたのはお前だろう』
紗希には
頭の中で見ていたかのような口で"声"は続けた。
(・・・でも・・・・・)
『お前は理性。そして俺は本能だ。俺の望むことは、当然お前自身の望みだ。』
紗希の頭の中で思い出されるのは、梨沙を犯したときの情景。本当はどうだったのか。
『理性というのは俺の欲求を抑えている。 お前が禁じていることは俺には実行できないわけだ。
しかし、お前は拒まなかった。女を犯すことを』
自分が、加虐を好んでいた・・・・・?
紗希の回りには紫の煙が渦巻いている。声は、言い聞かせるように続けた。
『理性の本質は、その本能を満たす為の手段を考え、実行する事だ。
昼、お前のした事は何ら他の人間と違いない。欲求を満たすための当然のこと。』
当・・・然・・・・?
『その通り』
紗希がいまだに戸惑っていたのは、自分が梨沙を犯した、という罪悪感からだった。
しかしこの"声"は、それが当然の事と言う。それが自分の役目だと。紗希は何が正しいかわからなくなっていた。
『お前は、自分の思い通りにやればいい。俺が望むまま。全て、俺に委ねて何をしたいか考えろ』
私の・・・思い通り・・・・・?
583 535 ◆SMnKEfN42o sage 2007/02/01(木) 14:47:09 ID:ZhLXiMtQ
『そうだ。この肉体。魔法。お前の思うままにやればいい。』
あの・・・気持ち、いいの・・も・・・・?
『勿論だ』
「んッ!!!」
紗希の体に甘い電撃が流れる。
『気持ちいいだろ?』
「ん・・・ぁ・・・いい・・・これ・・・ぁんッ』
『お前の望みは?』
「私の・・・望み・・・は」
『究極の快楽を得ること』
「きゅう・・極の快楽を・・・」
『女を犯せ』
「犯す・・・」
思考をやめたかのように、言葉を反復する。
『犯す。全てを』
「犯す。全てを」
そして。
『俺の欲望は、』
「・・・私の欲望だ」
甘い快感の中で紗希がその言葉を復唱するのと、紫の煙が消えるのは同時だった。
煙が突如霧散した。そこに立っていたのは紗希。しかしその瞳に迷いはなく、魔力を満ちた体は紫色に光った。
「・・・・んっ・・・・・」
冷たい感触に梨沙は目を覚ました。起きた場所は窓も戸もない、真っ白な箱の中だった。
「なんで・・・どこ・・・?」
段々と鮮明になってくる記憶。その中で、自分は紗希に犯されていた。
「そうだ・・・呪文が・・・」
全く状況が掴めなかったが、あの時感じた快感が蘇ってきて、思わず床に膝をついてしまった。
「あ・・・・私・・・紗希に・・呪文を・・・んんッ!!!」
思い出しただけなのに、梨沙の体は愛液を分泌し始め、思考が虚ろになっていく。
「ぅうん・・・あぁん・・・紗希に・・・あぁん!!!」
その時の快感を思い出し、指が股間にのびていく。
「くぅん!!・・・紗希のアレ・・ッ・・・突っ込まれ・・はぁん!!」
一人うなされるように突っ伏し、自慰を続ける梨沙。
その瞳にはもう光は無く、口からは涎と嬌声がもれ流れるのみだった。
「んんっ・・・胸・・ッ!!・・・あそこも・・・弄ってぇ・・・・」
「楽しそうだね・・・・・・梨沙」
急に声をかけられ。ビクッと体を震わせる梨沙。
振り返ると、そこには漆黒の服を纏い悠然と立つ紗希の姿があった。
「紗希・・・」
「あれ、もうやめちゃうの?ほら、続けなよ・・・・」
584 535 ◆SMnKEfN42o sage 2007/02/01(木) 14:50:02 ID:PjpJDHy7
フフ、と笑う口元が小さく動く。
梨沙の手が、体が、その口の動きに合わせて反応して梨沙の自慰を再開させた。
「何・・・手が・・・ッ!!!足も・・・勝手にぃっ!!・・・んあぁ!!!」
「ほらほら、話してる暇はないよ?」
自分の意思で動かない体に戸惑い、与えられる快楽に歓喜する梨沙の姿はまるで寄生前の紗希だった。
今や攻める側となっ紗希は、自ら動く事なく指一本で梨沙を操っている。
「良いでしょ?オナニー見られながらするの」
「そんなっ・・・ん!!!・・・いいッ!!!・・・ぁうん!!!・・いぃんっ!!!!いい!!!!」
抵抗や否定の言葉は次第に減り、梨沙はただ喘ぐだけになっていた。
「ひぃん!!!イッ!!!・・イッちゃう!!!!イくうううううう!!!!!!!」
「まだ弱い・・・完全に屈服させないと・・・・脳を弄るのも良いけど間違ったら危ないし・・・」
紗希はイき続ける梨沙を見ながら、彼女を完全に堕とす方法を考えていた。
今の力を得たのは梨沙の唱えた呪文のおかげだが、あの時の痛み。
あの頭がおかしくなるような痛み以上の苦痛を、理沙に与えなければ気がすまない。
「とりあえず感度を上げて・・・でも頭の方が大丈夫かな・・・・」
狂ってしまっては意味が無い。そんなのは虐めても価値の無い肉でしかない。
「寄生させて・・・無理矢理・・触手・・拷問・・・・調教・・・全部・・?・・・いや、直接・・・・ハッ!!!!」
何か閃いた紗希の口元がには、あの妖しい笑みが浮かんでいた。
紗希はまず、ゲル状の物体を体から分泌した。あのゲルと違うのは、このゲルの色が赤味を帯びている事だ。
その物体は袖から流れ落ち床に付くと同時に、梨沙に向かって飛びついた。
「ん・・・きゃぁああ!!」
以前の紗希では出せなかったであろう、「女を堕とす」という目的で造られたゲルだ。
ゲルは動きを増し、梨沙の体を覆う。数秒も経たないうちに、ゲルは全身を覆いつくした。
液体とも固体ともとれないその形状で、ゲルはあらゆる責めを行う。
脳内物質の分泌に作用し、不可能な程の快楽を与えるが、達することはできない。
どれだけ身を捩り、腰を貪欲に動かしても頂点を知らぬ快楽は神経回路を焼き尽くす。
この責めを受けた後に残るのは、イきたいという欲のみだ。
『アぁああぁぁぁあアァあああああああ!!!!!』
梨沙の口から出るのは、声にならない叫びだった。口にはゲルが入りこんで声が出せない。
口だけではなく、膣内とアナルにもその責めは加えられていた。感度をあげる成分を分泌し、擦り上げ、こねくり回し、舌をねぶる。
赤いゲルの与える快楽は、理沙の精神をいともたやすく崩壊させた。
本能からか、口の中のゲルをしゃぶり、腰を大きく動かして快楽を得ようとする。が、その瞬間にゲルの動きが停止した。
紗希が指を振って止めたのである。
「まだ、言葉はわかるよね。どう?それは。もうそれ無しじゃいられないでしょ」
笑いながら、紗希は理沙に近づいていく。
「ぁ・・・ぁぅ・・ん・・・ぁ・・・な・・なんで・・・・」
なんで、途中でやめてしっまったのか。
「なんで止めたか?ふふ、分かってると思うけどそのままじゃイけないの。私が直にやらないと・・・」
「直・・・・に・・・あんな・・・」
「あれ、嫌だったのかな・・・一生イけない地獄の中がいい?」
つまり、あのゲルの中に一生、という事だ。散々焦らされ、愛撫された梨沙の体に、ゾクッと寒気が走る。
「いやぁああああ!!!・・・あんなのはイヤぁ!!!イきたいぃ!!!イきたいのぉぉ!!!!!」
あの色地獄に一生受けたら・・・と考えた梨沙は半狂乱で叫ぶ。必死に懇願するその様は、紗希に満足感を与えた。
「ほら、もう泣かないの。これから言うことを聞けば、イかせてあげるから」
「ほ・・んと・・・・?」
「好きなだけね。いいでしょ?」
「はい・・・言うこと・・・聞きます・・・」
その瞳に光はあるものの、その目つきはこれから得られる快楽を期待する牝の目だった。
585 535 ◆SMnKEfN42o sage 2007/02/01(木) 14:52:06 ID:PjpJDHy7
その後、紗希は3日もかけて梨沙を仕込み、改造した。
感情の無い色狂いでは、紗希を満足させることができない。責めに耐え、快楽を得るという狭間で苦しむ姿がいいのだ。
理性と本能のせめぎ合いの後、もはや淫魔の化身と化した紗希は、邪まな笑みを浮かべて笑った。
「次は・・・・・・学校を襲おうかな・・・・・」
『計画通り、と言うべきか。むしろ上手くいきすぎかもな』
淫魔は計画の順調さに驚いていた。魔力・肉体・欲求・・・全て良い上昇率だ。
今の淫魔は煙のような存在でしかないが、いずれ・・・・。
あの女は、本能に従い、それを理性によってどんな手段を講じても実行する。
いい淫魔になりそうだ・・・・・・
笑いながら、本の中へ姿を消した。
586 535 ◆SMnKEfN42o sage 2007/02/01(木) 14:57:45 ID:PjpJDHy7
という訳で一段落です。
FBXさんいらっしゃったので、急いで書き上げてしまい誤字脱字あると思いますが
その辺は脳内補完でお願いします。
では。
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