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魔剣・後編
663 魔剣・後編 sage 2008/12/25(木) 17:41:36 ID:V9zIxBze
《まったく……手こずらせてくれたわね》
先ほどまで嬲っていた少女が気を失うのを確認すると、私は身体(というより刀身)をゆっくりと少女の胎内から引き抜き、すぅっと少女の真上へと移動した。
無意識に快楽に反応しているのか、少女の膣は未だにヒクヒクと蠢いていて、時折小気味の良い音を立てて潮を吹いている。
(さすがにちょっとやりすぎたかしら?)
久々の宿主だったので、少しハメを外しすぎたのかもしれない、と少し反省した。
宿主が発狂したり、精神を病んだりしたりするぐらいならまだ良いのだが、下手をすると本当に発狂死していたかもしれない。
死体を乗っ取って動かすこともできなくはない。
だが、そうすると乗っ取った身体を動かすのに余分な力を割いてしまい、全体的な能力が低下してしまう。
そしてそれは再封印の危険性が高まることを意味している。
逆に生きたまま意識を乗っ取ることができれば、無理やり心臓などの内臓を動かすために力を割く必要はなくなる。
そうすれば全体的な能力の向上に繋がり、結果的に生存率の向上に繋がる。。
(とにかく生きているから問題ないか……)
とりあえず、宿主は生きているようだし余分な力云々の心配はしなくてよさそうだ。
折角、久々に外界に出られるというのに即再封印などでは目も当てられない。
何のために封印中にちびちびと集めた魔力を使って彼女をここに呼び込んだのか、わからなくなってしまう。
(まぁ、『私』のことを詳しく伝え聞いているような奴が居ないことを願うばかりね)
できれば、誰も知らないと良いのだが、そればかりはどうしようもない。そう考えながら私は新たな宿主となる少女を見下ろした。
664 魔剣・後編 sage 2008/12/25(木) 17:42:29 ID:V9zIxBze
《……にしても、珍しい宿主よね》
横たわる少女の肢体を眺めながら、私は一人呟いた
別に女の宿主が珍しいというわけではない。
確かに男女比なら圧倒的に男の宿主が多かったが、女の宿主も相当数いた。しかし、そのほとんどが筋肉ムチムチの熟女だったり、如何にも経験豊富そうな騎士だったりで、大半がそれなりに成熟した成人女性だった。
人格を持つ以前はわからないが、覚えている限りでは今回のような少女の宿主は皆無だったのだ。
しかし少女とはいえ、剣士としての技量が十分なのは体つきを見れば判るし、来ていた服から判断すると地位もそれなりにあるのだろう。
年齢を考えれば、非常に将来性があると言えるだろう。
(それに顔も結構可愛いし、久々に大当たりかしら)
別段、容姿が良し悪しで宿主を選ぶ訳ではないが、できるならば顔立ちの良い宿主の方が色々と都合が良い。
その点ならば、この少女は整った顔立ちに、日の光を溶かし込んだような蜂蜜色の髪、深い海の底を写したようなマリンブルーの瞳とかなりの美少女だ。
まだ、少しあどけなさが残るものの、後数年もすれば大人の魅力を持った美しい女性になるのではないかと推測できる。
そういう意味でも将来が非常に楽しみであるといえる――ただ一点を除いて
(でも、こっちは絶望的よね……)
少女の臍から少し上、女性の母性の象徴とも言える胸部を見て、私は横たわる少女にそう哀悼の意を表した。
――そこは、一切の希望が存在していなかった――
そこは丘ですらなかった。まさに草原、断崖絶壁と呼ぶにふさわしいものだった。
膨らみの類は一切なく、下手をすれば少年だと思われかねない胸。ここまでペッタンコだと逆に清々しく思えてくる。
というより、これを胸と評していいのかどうか。
性行為の直後で未だ勃起したままの乳首が淫靡さよりも、妙な哀愁を醸し出している辺り、色々な意味で凄い。
ひょっとすると、ここに費やすはずの希望が全て他の部分に行ってしまったのだろうか。
あまりに悲惨すぎて、冗談だと一蹴できない。
(とりあえず、こっちの方は後でどうにかするとして……)
とにかく、いつまでもじろじろと胸を見ている訳にもいかない。
なけなしの魔力を使って久々に手にいれた宿主だ、また抵抗でもされると厄介である。
意識が戻ることはない筈だが、散々梃子摺らせてくれたことを加味すると、あながち無いとも言い切れない。
厄介ごとが起こる前に私はさっさと寄生を済ませることにした。
膣内から引き抜いた刀身の先を宿主の心臓の辺りに当てると、私はゆっくりと刀身を宿主の中に沈めていく。
大振りな剣が刺さっているにも関わらず、宿主の身体からはまったく血が流ることはない。傍目には剣が少女に刺さっているように見えるかもしれないが、実際は『融合』している、と評した方が正しいだろう。
そして身体の中に入り込んだ刀身は細く長い触手となり、宿主の身体を作り変えていく。
665 魔剣・後編 sage 2008/12/25(木) 17:43:59 ID:V9zIxBze
筋肉を作り変え、より強靭な肉体を形成し
神経を書き換え、より鋭敏な感覚を持たせ
骨の構造を作り変え、より頑強な骨組みを作り上げ
脳の構造を弄り、より的確な判断能力を持たせる
快楽を感じているのか少女の身体が時折小さく跳ねるが、ほとんど抵抗はない。私は私はそれに満足すると、少女の身体をより自分に都合の良いものに作り変えていく。
しばらくすると変化は外面にも現れ始めた。下腹部から金色の光の筋が糸のように伸びると首から下の身体全体に魔方陣のような幾何学的な文様を描き始める。
そして全身に広がると淡い金色の光を放出し始めた。
《ふふ、どうやらホントに大当たりだったみたいね》
この金色の紋様は、寄生した宿主全員に出るわけではない。
適正が高くない者の場合は魔剣との融合自体に魔力を費やすので、全体的に身体スペックが落ちてしまう。
統計を取ったわけではないが、1割以上魔力を融合に費やすと紋様は出ないと思われる上に、紋様が出る者でも大抵は黒や青紫で発光もしない。
一応、感覚的に鮮やかな色の方がスペックが高いことは知っていたが、私自身ここまで鮮やかな者は始めて見る。
つまりこの少女は、今までの中でも最高峰の逸材と言えるのだ。それを考えればこの薄暗い宝物庫で埃を被っていた甲斐があったというものだ。
(さて、そろそろ終わりかしら。これでやっとこんな薄暗い所ともさよならね)
そうこうしている内に寄生は最終段階に進んでいた。1m弱程あった刀身はすべて少女の身体の中に納まり、後は大きな赤い宝石(私の意識の本体でもある)が誂えられた柄の部分を残すのみとなった。
これを宿主の心臓に埋め込めば、寄生の最終段階が完了する。
身体は魔剣の物となり、宿主の精神は消去される、今まで何十回、何百回と繰り返されてきた新しい身体を得るための儀式。
宿主への罪悪感などない。そもそもこれは自業自得だ、力への渇望を押さえられなかった自分自身の業、そのツケを自らの身体で払うだけのことだ。
それのどこに自分が罪悪感を持たなければならないのか?
少なくても、今まではそう考えていた。
だが――
(「ごめんね」か……)
何故か彼女の最後の言葉が頭の中から離れなかった。
それは守りたいと願った者への懺悔だったのだろうか?私には判りかねた。
少なくても今までの宿主はそんな言葉を吐かなかった、答えのほとんどが現実や私への呪詛ばかりであり、中は既に精神を病んでいた者もいた。
だが、この少女は違った。幾度となく快楽の嵐に耐え、そして自分の死の間際になっても他人の事を気遣うそぶりさえみせた。正直信じられなかった。
(考えてみれば、この子は別に自分の為に私を手に入れようとした訳じゃないのよね)
今までの宿主はそのほぼ全てが自分の欲望――富や権力、名声――のために私を手に入れ、利用しようと企んでいた。だから私もそいつ等の身体を奪うことに躊躇いはなかった。
だが彼女は違う。彼女は自分の故郷、そして愛すべき主君を守りたかったから、私を手に入れようとしたのだ。
そこに邪な欲望はなかった。彼女はただ守りたかっただけだ。
もし別に良い手段があれば彼女はそれを選んだだろうし、祖国に危機が訪れなければ、きっと平穏な暮らしを続けていただろう。
666 魔剣・後編 sage 2008/12/25(木) 17:45:12 ID:V9zIxBze
彼女は私を手に入れたかったのではない、手に入れざるを得なかったのだ。
(……私も馬鹿ね、余計なこと考えるんじゃなかったわ)
さっさと寄生を済ませばよかったのかもしれない。彼女の呟いた事など無視して精神を塗り替え、身体を奪い、久々の自由を謳歌すべきだったのかもしれない。
そうすれば、彼女に――哀れみなど感じなかったかもしれないのに。
でも、もう遅過ぎた。
同情の念を抱いてしまった以上、何食わぬ顔をして精神を書き換えるなど、できそうもない。
一体何時の間にこんなに情に脆くなってしまったのか。
あるいは、長年の孤独が人の温もりを欲したのか。
どちらにせよ、昔の自分では考えられないことだった。
(……私も焼きが回ったかしら、ね)
もし今の私を昔の仲間が見ていたら、鼻で笑われるだろう。
「何を血迷ったのじゃ、とうとう頭が御花畑なったか?このナマクラ剣が!」などと軽蔑されるかもしれない。
だが、不思議と不快な気分ではなかった。
とはいえ、やっと見つけた貴重な宿主、それもこの上無いほどの上物だ。
心を奪う気は失せてしまったが、見逃すつもりは毛頭ない。
そうなると、もう解決策は1つしか残されていない。
正直こんなことは初めてだし、どうなるかは判らない。いくらか不自由も出てくるだろう。
それでも、何故か私の心は不思議な高揚感に包まれていた。
(まぁ、良い暇つぶしになるかもしれないし、この子に付き合ってあげようかしら)。
柄もなくそんなことを考えながら、私はゆっくりと柄を宿主の身体へと沈めていった。
この決断が後の私の将来を大きく左右するなど、この時の私は知る由もない。
667 魔剣・後編 sage 2008/12/25(木) 17:46:25 ID:V9zIxBze
それから1ヶ月余りの時が流れた。
一時、国家崩壊の危機にあった帝国だったが、即位した新皇帝マリーア・ロートヴェンデが周囲の予想以上の巧みな政治的、外交的手腕を発揮。
更には、その配下にある騎士団が驚異的な活躍を見せ、反乱の機を窺っていた諸侯たちを次々と討ち取ることに成功、土壇場で国家としての命脈を保つことに成功した。
国は――私が守りたかった国は救われた。
そして、私は――――――
「ひぁ、あふっ、あひぃぃぃ!」
《ほらほら、どうかしら? 私の刀身、太くてとっても気持ち良いでしょう?》
近衛騎士団の寮にある自室のベッドで、私はあられもない声をあげて喘いでいた。
膣には魔剣の刀身が根元まで刺さっており、動かされる度に、脳髄を焼き尽くすような快感が駆け抜けていく。
「い、いや、ちょっと、少し……少し、だけ休ませて…」
《フフフ、ダメ♪ 今日も朝までたっぷり可愛がって上げる♪》
「ちょ、ひゃあ!…私の胎内、掻き混ぜないでぇぇ!」
《ほらほら、さっさとイッちゃいなさい♪ そうすれば楽になれるわよぉ?》
脳内に楽しそうな《彼女》の声が響く。
それに呼応して《彼女》の支配下にある刀身が、
まるで身体の中に杭を射ち込まれるような、強烈なストローク。
それに加えて、刀身を捻り込むようにして送り込まれる強引な横回転。
一つ一つだけでも強烈な快感をもたらす二つの責めが融合し、膣壁を抉り取るのような螺旋運動へと昇華され、私を更なる高みへと導いていく。
「らめぇ!…オマ○コが!オマ○コが!ゴリュゴリュってしてるぅぅぅぅ!!」
頭の中が真っ白になるような快感。
それに耐えられず、私は堪らず絶頂を迎えてしまった。
「ひゃぁ、らめぇぇ!…イクッ!イッちゃうぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!」
プシァァァァァァァ!!
そんな小気味の良い音と共に、私は刀身と膣の結合部から盛大に潮を噴き上げた――
あの後、何故か《彼女》は私の身体を奪わなかった。
それどころか、私に魔剣を自由に使って良い、とまで言ってきたのだ。
私は正直、信じられなかった。あれほど身体を奪うことに執着していたのだ。
どうして今更になって態度を翻したのか、それが腑に落ちなかった。
そのことを《彼女》に問いただすと――
《別に貴方の為じゃないわ。気が変わっただけ。珍しいタイプの契約者だったから、ちょっと付き合ってやろうと思っただけよ。》
と一蹴された。
心なしか拗ねている様にも聞こえたが、きっと気のせいだろう。
もっとも、[自分の試練に耐えられれば私が魔剣を、屈すれば魔剣が私を自由に扱うことが出来る]というのが契約内容だったから、別に身体を奪うか奪わないかは《彼女》の自由だ。
実際に、私の身体の中に魔剣は埋め込まれていたし(情事の際に使っていたのは、私の元々使っていた剣を魔剣の力で変質させたものだ)、そういう意味では別におかしいことは無い。
腑に落ちないことは幾つかあったが、とりあえず力が借りられるなら、それに越したことはない。
そういうわけで私と《彼女》の奇妙な同居生活が始まったのだった。
668 魔剣・後編 sage 2008/12/25(木) 17:47:29 ID:V9zIxBze
《フフフ、今日は随分と感じてたわね。そんなに良かったかしら?》
「……はぁ、はぁ、あんなことされたら誰だって……」
からかってくる《彼女》にそう返すと、私はぐったりとベッドに倒れこんだ。
太い刀身に散々に抉られた膣からは、未だゴボゴボと音を立てながら愛液を噴き出していており、その感覚でまた軽くイッてしまいそうなる。
《でも、気持ちよかったんでしょう? 最近は喜んで喘ぎ声をあげているじゃない》
「そ、それは……」
そう言われると言い返せない。気持ちよかったのは事実だし。
あれ以来、夜の情事はすっかり日課になってしまった。
最初こそ初対面の時の記憶のせいか、行為に嫌悪感がいくらかあったが、今ではすっかり消え去り、夜な夜な情けない喘ぎ声を上げるようになってしまった。
(…でも、気持ちいいから別にいいかも……)
《さて……もう一回しましょうか?》
「えっ!?ちょ、ちょっと少し休ませ…ひゃあ!!」
《ダメよ。今日は朝までシテあげる♪》
そう言うと、《彼女》はゆっくりと浮かび上がると、だらしなく口を開けたままの私の胎内に、その身を沈めていった――
ひょっとすると、私はすっかり虜になってしまっているのかもしれない。
でも、不思議と嫌な気分じゃない。
周辺国はまだ帝国を攻め落とそうと画策しているし、危機が完全に去ったわけでもない。
先のことは、まだ何もわからない。
でも、それでも――
《彼女》と一緒なら、どんな苦難でも乗り越えられる、そんな気がした。
少しだけ開いたカーテンの間から見える山々。
その隙間から漏れ出した朝日が、私達の未来を祝福するように思えた。
FIN
669 魔剣・後編 sage 2008/12/25(木) 17:48:37 ID:V9zIxBze
おまけ
(それにしても……)
《彼女》の刀身に膣口を愛撫されながら、私は自分の胸を見下ろした。
そこには、大きな山がダブルで鎮座していた。
その様は正に熟れたスイカ。それでいて水風船のような張り、マシュマロのような感触を併せ持つ、正に完璧な胸。パーフェクトおっぱいだった。
(私の胸……私だけの胸……うふふふふふふふ)
降り注ぐ朝日が私の(スタイル的な)未来も祝福しているような気がした。
あとがき
というわけで、魔剣後編でした。どうみても力量不足……
最初書き上げた時は、エロ分皆無でした。ついでに寄生分もほぼ皆無でしたorz
もっとも、今もエロ&寄生分あるのか甚だ疑問ですが……
とりあえず、「魔剣」はこれで完結です。
この後、騎士団の同僚とか他国の暗殺者とかとエロエロしたり、皇女さまが他の魔道具に寄生されちゃったりとか、一応構想はありますが多分無理だと思いますorz
にしても他の方々のエロエロ描写が本当に羨ましいです。所詮俺はこの程度か……
それでは、もし機会があればまたお会いしましょう。
こんな駄文にお付き合い頂き、ありがとうございました。
後、寄生でおっぱいが大きくなるのは、最高だと思います。
《まったく……手こずらせてくれたわね》
先ほどまで嬲っていた少女が気を失うのを確認すると、私は身体(というより刀身)をゆっくりと少女の胎内から引き抜き、すぅっと少女の真上へと移動した。
無意識に快楽に反応しているのか、少女の膣は未だにヒクヒクと蠢いていて、時折小気味の良い音を立てて潮を吹いている。
(さすがにちょっとやりすぎたかしら?)
久々の宿主だったので、少しハメを外しすぎたのかもしれない、と少し反省した。
宿主が発狂したり、精神を病んだりしたりするぐらいならまだ良いのだが、下手をすると本当に発狂死していたかもしれない。
死体を乗っ取って動かすこともできなくはない。
だが、そうすると乗っ取った身体を動かすのに余分な力を割いてしまい、全体的な能力が低下してしまう。
そしてそれは再封印の危険性が高まることを意味している。
逆に生きたまま意識を乗っ取ることができれば、無理やり心臓などの内臓を動かすために力を割く必要はなくなる。
そうすれば全体的な能力の向上に繋がり、結果的に生存率の向上に繋がる。。
(とにかく生きているから問題ないか……)
とりあえず、宿主は生きているようだし余分な力云々の心配はしなくてよさそうだ。
折角、久々に外界に出られるというのに即再封印などでは目も当てられない。
何のために封印中にちびちびと集めた魔力を使って彼女をここに呼び込んだのか、わからなくなってしまう。
(まぁ、『私』のことを詳しく伝え聞いているような奴が居ないことを願うばかりね)
できれば、誰も知らないと良いのだが、そればかりはどうしようもない。そう考えながら私は新たな宿主となる少女を見下ろした。
664 魔剣・後編 sage 2008/12/25(木) 17:42:29 ID:V9zIxBze
《……にしても、珍しい宿主よね》
横たわる少女の肢体を眺めながら、私は一人呟いた
別に女の宿主が珍しいというわけではない。
確かに男女比なら圧倒的に男の宿主が多かったが、女の宿主も相当数いた。しかし、そのほとんどが筋肉ムチムチの熟女だったり、如何にも経験豊富そうな騎士だったりで、大半がそれなりに成熟した成人女性だった。
人格を持つ以前はわからないが、覚えている限りでは今回のような少女の宿主は皆無だったのだ。
しかし少女とはいえ、剣士としての技量が十分なのは体つきを見れば判るし、来ていた服から判断すると地位もそれなりにあるのだろう。
年齢を考えれば、非常に将来性があると言えるだろう。
(それに顔も結構可愛いし、久々に大当たりかしら)
別段、容姿が良し悪しで宿主を選ぶ訳ではないが、できるならば顔立ちの良い宿主の方が色々と都合が良い。
その点ならば、この少女は整った顔立ちに、日の光を溶かし込んだような蜂蜜色の髪、深い海の底を写したようなマリンブルーの瞳とかなりの美少女だ。
まだ、少しあどけなさが残るものの、後数年もすれば大人の魅力を持った美しい女性になるのではないかと推測できる。
そういう意味でも将来が非常に楽しみであるといえる――ただ一点を除いて
(でも、こっちは絶望的よね……)
少女の臍から少し上、女性の母性の象徴とも言える胸部を見て、私は横たわる少女にそう哀悼の意を表した。
――そこは、一切の希望が存在していなかった――
そこは丘ですらなかった。まさに草原、断崖絶壁と呼ぶにふさわしいものだった。
膨らみの類は一切なく、下手をすれば少年だと思われかねない胸。ここまでペッタンコだと逆に清々しく思えてくる。
というより、これを胸と評していいのかどうか。
性行為の直後で未だ勃起したままの乳首が淫靡さよりも、妙な哀愁を醸し出している辺り、色々な意味で凄い。
ひょっとすると、ここに費やすはずの希望が全て他の部分に行ってしまったのだろうか。
あまりに悲惨すぎて、冗談だと一蹴できない。
(とりあえず、こっちの方は後でどうにかするとして……)
とにかく、いつまでもじろじろと胸を見ている訳にもいかない。
なけなしの魔力を使って久々に手にいれた宿主だ、また抵抗でもされると厄介である。
意識が戻ることはない筈だが、散々梃子摺らせてくれたことを加味すると、あながち無いとも言い切れない。
厄介ごとが起こる前に私はさっさと寄生を済ませることにした。
膣内から引き抜いた刀身の先を宿主の心臓の辺りに当てると、私はゆっくりと刀身を宿主の中に沈めていく。
大振りな剣が刺さっているにも関わらず、宿主の身体からはまったく血が流ることはない。傍目には剣が少女に刺さっているように見えるかもしれないが、実際は『融合』している、と評した方が正しいだろう。
そして身体の中に入り込んだ刀身は細く長い触手となり、宿主の身体を作り変えていく。
665 魔剣・後編 sage 2008/12/25(木) 17:43:59 ID:V9zIxBze
筋肉を作り変え、より強靭な肉体を形成し
神経を書き換え、より鋭敏な感覚を持たせ
骨の構造を作り変え、より頑強な骨組みを作り上げ
脳の構造を弄り、より的確な判断能力を持たせる
快楽を感じているのか少女の身体が時折小さく跳ねるが、ほとんど抵抗はない。私は私はそれに満足すると、少女の身体をより自分に都合の良いものに作り変えていく。
しばらくすると変化は外面にも現れ始めた。下腹部から金色の光の筋が糸のように伸びると首から下の身体全体に魔方陣のような幾何学的な文様を描き始める。
そして全身に広がると淡い金色の光を放出し始めた。
《ふふ、どうやらホントに大当たりだったみたいね》
この金色の紋様は、寄生した宿主全員に出るわけではない。
適正が高くない者の場合は魔剣との融合自体に魔力を費やすので、全体的に身体スペックが落ちてしまう。
統計を取ったわけではないが、1割以上魔力を融合に費やすと紋様は出ないと思われる上に、紋様が出る者でも大抵は黒や青紫で発光もしない。
一応、感覚的に鮮やかな色の方がスペックが高いことは知っていたが、私自身ここまで鮮やかな者は始めて見る。
つまりこの少女は、今までの中でも最高峰の逸材と言えるのだ。それを考えればこの薄暗い宝物庫で埃を被っていた甲斐があったというものだ。
(さて、そろそろ終わりかしら。これでやっとこんな薄暗い所ともさよならね)
そうこうしている内に寄生は最終段階に進んでいた。1m弱程あった刀身はすべて少女の身体の中に納まり、後は大きな赤い宝石(私の意識の本体でもある)が誂えられた柄の部分を残すのみとなった。
これを宿主の心臓に埋め込めば、寄生の最終段階が完了する。
身体は魔剣の物となり、宿主の精神は消去される、今まで何十回、何百回と繰り返されてきた新しい身体を得るための儀式。
宿主への罪悪感などない。そもそもこれは自業自得だ、力への渇望を押さえられなかった自分自身の業、そのツケを自らの身体で払うだけのことだ。
それのどこに自分が罪悪感を持たなければならないのか?
少なくても、今まではそう考えていた。
だが――
(「ごめんね」か……)
何故か彼女の最後の言葉が頭の中から離れなかった。
それは守りたいと願った者への懺悔だったのだろうか?私には判りかねた。
少なくても今までの宿主はそんな言葉を吐かなかった、答えのほとんどが現実や私への呪詛ばかりであり、中は既に精神を病んでいた者もいた。
だが、この少女は違った。幾度となく快楽の嵐に耐え、そして自分の死の間際になっても他人の事を気遣うそぶりさえみせた。正直信じられなかった。
(考えてみれば、この子は別に自分の為に私を手に入れようとした訳じゃないのよね)
今までの宿主はそのほぼ全てが自分の欲望――富や権力、名声――のために私を手に入れ、利用しようと企んでいた。だから私もそいつ等の身体を奪うことに躊躇いはなかった。
だが彼女は違う。彼女は自分の故郷、そして愛すべき主君を守りたかったから、私を手に入れようとしたのだ。
そこに邪な欲望はなかった。彼女はただ守りたかっただけだ。
もし別に良い手段があれば彼女はそれを選んだだろうし、祖国に危機が訪れなければ、きっと平穏な暮らしを続けていただろう。
666 魔剣・後編 sage 2008/12/25(木) 17:45:12 ID:V9zIxBze
彼女は私を手に入れたかったのではない、手に入れざるを得なかったのだ。
(……私も馬鹿ね、余計なこと考えるんじゃなかったわ)
さっさと寄生を済ませばよかったのかもしれない。彼女の呟いた事など無視して精神を塗り替え、身体を奪い、久々の自由を謳歌すべきだったのかもしれない。
そうすれば、彼女に――哀れみなど感じなかったかもしれないのに。
でも、もう遅過ぎた。
同情の念を抱いてしまった以上、何食わぬ顔をして精神を書き換えるなど、できそうもない。
一体何時の間にこんなに情に脆くなってしまったのか。
あるいは、長年の孤独が人の温もりを欲したのか。
どちらにせよ、昔の自分では考えられないことだった。
(……私も焼きが回ったかしら、ね)
もし今の私を昔の仲間が見ていたら、鼻で笑われるだろう。
「何を血迷ったのじゃ、とうとう頭が御花畑なったか?このナマクラ剣が!」などと軽蔑されるかもしれない。
だが、不思議と不快な気分ではなかった。
とはいえ、やっと見つけた貴重な宿主、それもこの上無いほどの上物だ。
心を奪う気は失せてしまったが、見逃すつもりは毛頭ない。
そうなると、もう解決策は1つしか残されていない。
正直こんなことは初めてだし、どうなるかは判らない。いくらか不自由も出てくるだろう。
それでも、何故か私の心は不思議な高揚感に包まれていた。
(まぁ、良い暇つぶしになるかもしれないし、この子に付き合ってあげようかしら)。
柄もなくそんなことを考えながら、私はゆっくりと柄を宿主の身体へと沈めていった。
この決断が後の私の将来を大きく左右するなど、この時の私は知る由もない。
667 魔剣・後編 sage 2008/12/25(木) 17:46:25 ID:V9zIxBze
それから1ヶ月余りの時が流れた。
一時、国家崩壊の危機にあった帝国だったが、即位した新皇帝マリーア・ロートヴェンデが周囲の予想以上の巧みな政治的、外交的手腕を発揮。
更には、その配下にある騎士団が驚異的な活躍を見せ、反乱の機を窺っていた諸侯たちを次々と討ち取ることに成功、土壇場で国家としての命脈を保つことに成功した。
国は――私が守りたかった国は救われた。
そして、私は――――――
「ひぁ、あふっ、あひぃぃぃ!」
《ほらほら、どうかしら? 私の刀身、太くてとっても気持ち良いでしょう?》
近衛騎士団の寮にある自室のベッドで、私はあられもない声をあげて喘いでいた。
膣には魔剣の刀身が根元まで刺さっており、動かされる度に、脳髄を焼き尽くすような快感が駆け抜けていく。
「い、いや、ちょっと、少し……少し、だけ休ませて…」
《フフフ、ダメ♪ 今日も朝までたっぷり可愛がって上げる♪》
「ちょ、ひゃあ!…私の胎内、掻き混ぜないでぇぇ!」
《ほらほら、さっさとイッちゃいなさい♪ そうすれば楽になれるわよぉ?》
脳内に楽しそうな《彼女》の声が響く。
それに呼応して《彼女》の支配下にある刀身が、
まるで身体の中に杭を射ち込まれるような、強烈なストローク。
それに加えて、刀身を捻り込むようにして送り込まれる強引な横回転。
一つ一つだけでも強烈な快感をもたらす二つの責めが融合し、膣壁を抉り取るのような螺旋運動へと昇華され、私を更なる高みへと導いていく。
「らめぇ!…オマ○コが!オマ○コが!ゴリュゴリュってしてるぅぅぅぅ!!」
頭の中が真っ白になるような快感。
それに耐えられず、私は堪らず絶頂を迎えてしまった。
「ひゃぁ、らめぇぇ!…イクッ!イッちゃうぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!」
プシァァァァァァァ!!
そんな小気味の良い音と共に、私は刀身と膣の結合部から盛大に潮を噴き上げた――
あの後、何故か《彼女》は私の身体を奪わなかった。
それどころか、私に魔剣を自由に使って良い、とまで言ってきたのだ。
私は正直、信じられなかった。あれほど身体を奪うことに執着していたのだ。
どうして今更になって態度を翻したのか、それが腑に落ちなかった。
そのことを《彼女》に問いただすと――
《別に貴方の為じゃないわ。気が変わっただけ。珍しいタイプの契約者だったから、ちょっと付き合ってやろうと思っただけよ。》
と一蹴された。
心なしか拗ねている様にも聞こえたが、きっと気のせいだろう。
もっとも、[自分の試練に耐えられれば私が魔剣を、屈すれば魔剣が私を自由に扱うことが出来る]というのが契約内容だったから、別に身体を奪うか奪わないかは《彼女》の自由だ。
実際に、私の身体の中に魔剣は埋め込まれていたし(情事の際に使っていたのは、私の元々使っていた剣を魔剣の力で変質させたものだ)、そういう意味では別におかしいことは無い。
腑に落ちないことは幾つかあったが、とりあえず力が借りられるなら、それに越したことはない。
そういうわけで私と《彼女》の奇妙な同居生活が始まったのだった。
668 魔剣・後編 sage 2008/12/25(木) 17:47:29 ID:V9zIxBze
《フフフ、今日は随分と感じてたわね。そんなに良かったかしら?》
「……はぁ、はぁ、あんなことされたら誰だって……」
からかってくる《彼女》にそう返すと、私はぐったりとベッドに倒れこんだ。
太い刀身に散々に抉られた膣からは、未だゴボゴボと音を立てながら愛液を噴き出していており、その感覚でまた軽くイッてしまいそうなる。
《でも、気持ちよかったんでしょう? 最近は喜んで喘ぎ声をあげているじゃない》
「そ、それは……」
そう言われると言い返せない。気持ちよかったのは事実だし。
あれ以来、夜の情事はすっかり日課になってしまった。
最初こそ初対面の時の記憶のせいか、行為に嫌悪感がいくらかあったが、今ではすっかり消え去り、夜な夜な情けない喘ぎ声を上げるようになってしまった。
(…でも、気持ちいいから別にいいかも……)
《さて……もう一回しましょうか?》
「えっ!?ちょ、ちょっと少し休ませ…ひゃあ!!」
《ダメよ。今日は朝までシテあげる♪》
そう言うと、《彼女》はゆっくりと浮かび上がると、だらしなく口を開けたままの私の胎内に、その身を沈めていった――
ひょっとすると、私はすっかり虜になってしまっているのかもしれない。
でも、不思議と嫌な気分じゃない。
周辺国はまだ帝国を攻め落とそうと画策しているし、危機が完全に去ったわけでもない。
先のことは、まだ何もわからない。
でも、それでも――
《彼女》と一緒なら、どんな苦難でも乗り越えられる、そんな気がした。
少しだけ開いたカーテンの間から見える山々。
その隙間から漏れ出した朝日が、私達の未来を祝福するように思えた。
FIN
669 魔剣・後編 sage 2008/12/25(木) 17:48:37 ID:V9zIxBze
おまけ
(それにしても……)
《彼女》の刀身に膣口を愛撫されながら、私は自分の胸を見下ろした。
そこには、大きな山がダブルで鎮座していた。
その様は正に熟れたスイカ。それでいて水風船のような張り、マシュマロのような感触を併せ持つ、正に完璧な胸。パーフェクトおっぱいだった。
(私の胸……私だけの胸……うふふふふふふふ)
降り注ぐ朝日が私の(スタイル的な)未来も祝福しているような気がした。
あとがき
というわけで、魔剣後編でした。どうみても力量不足……
最初書き上げた時は、エロ分皆無でした。ついでに寄生分もほぼ皆無でしたorz
もっとも、今もエロ&寄生分あるのか甚だ疑問ですが……
とりあえず、「魔剣」はこれで完結です。
この後、騎士団の同僚とか他国の暗殺者とかとエロエロしたり、皇女さまが他の魔道具に寄生されちゃったりとか、一応構想はありますが多分無理だと思いますorz
にしても他の方々のエロエロ描写が本当に羨ましいです。所詮俺はこの程度か……
それでは、もし機会があればまたお会いしましょう。
こんな駄文にお付き合い頂き、ありがとうございました。
後、寄生でおっぱいが大きくなるのは、最高だと思います。
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