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永久の果肉11
89 乙×風 ◆VBguGDzqNI sage 2010/04/19(月) 18:05:04 ID:gpT5qXPc
>>79氏
GJでした。
ワサビと醤油は基本ですがおろし生姜も結構いけますよ。たこの刺身的に。
最近は暗い話ばかり書いてるので純正和姦寄生とかとっても癒されました。
この調子でチンコ虫もSS化ですね。わかります。
>>70氏
百合はあれども幼女同士でドロドロねちょねちょとHするてのはあんまりないんですよね。
だからやりました(キリッ
あ。誤字の指摘ありがとうございます。
どうやら肝心なシーンで台詞回しがおかしくなるのが多いようですね私は。
はい。という訳で投下です。
NGワードは、
(騎上位? 人外化、逆レイプ、種付け、バトル)
花形の魔物の上に跨って自分で腰を使うオニャノコってエロイと思います。
こう、女の子座りで。
目の前の花弁に手を付いてクイクイと。
そんな感じのエロシーンあります。
というわけで以下本編です。18レス程消費します。ごゆっくりどうぞー。
90 永久の果肉11 ◆VBguGDzqNI sage 2010/04/19(月) 18:06:58 ID:gpT5qXPc
第十一話 愛と絶望に満たされた街
ふと誰かに呼ばれたような気がしてクロトは目を覚ました。
淫臭漂うベッドの上で、ゆっくりと体を起こす。
辺りをぼんやりと見渡すと、息も絶え絶えになった男が四人、大の字で床に倒れている。
そして二つあるベッドの間には、成長したアドニスの花が咲いていた。
(…私の…花…)
寄生されていたとはいえ、この腹から生み出した魔の花は子供のようなものだ。
快楽付けされ、倫理観が曲げられてしまった感性は、肉の花を愛しく思う。
「おっきく…なってるの…?」
ラフレシア型の花は、今やその直径を二メートル近くまで肥大化させていた。
ついさっきまではこの腹に収まっていた筈なのに、何という成長速度だろうか。
メイドの少女を通して、淫魔から大量の魔力を注がれたせいだった。
(…あ…良い匂い…)
意識がはっきりしてくると、この巨大な花から甘い香りが漂ってくるのが分かる。
それに誘われるように、四つん這いでアドニスの元へと近付いた。
しゅるしゅる。
「きゃぁんっ」
花弁の付け根から生えた何本もの触手がクロトの体を捕らえる。
恐怖感は無い。突然の事に驚いただけだ。
おしべ触手は、顔に似合わずグラマラスな体を持ち上げ、花の真上へと移動させる。
(あ、匂い、濃い…)
花の真上まで運ばれると、催淫香もずっと濃密だ。
頭がくらくらして、胸が高鳴る。
じゅん、と膣が新鮮な愛液を搾り出して、子宮が疼くのを感じた。
(おマンコみたい…)
眼下に広がるアドニスの花は、まるで巨大な女性器だ。
肉ヒダが連なる花弁の内側。それに大陰唇を思わせる花の中央部。
肉色をしたそれらが甘い香りを放つ粘液に濡れて艶かしく輝いている。
と、その中央部からずるずると音を立てながら生殖器が生え出した。
多重のエラ。亀頭部分の大量の疣。
間違いない。淫魔が股から生やしていたモノと同じ形状だ。
だが成体となったアドニスの生殖器はそこで倒れている男達の二の腕と同じほど太い。
(こ、こんなのに…犯されたら…)
きっと今度こそ狂ってしまうかもしれない。
そうだ。そうやって人間の心を壊されて、アネモネへと変わっていくのだろう。
「…あは…」
ぞくぞくした。壊れた感情が、自分が魔物へと変わっていく予感に倒錯的な官能を覚える。
体を持ち上げている触手から徐々に力が抜け、クロトの高度を下げる。
女芯へと狙いを定めて、細い肢体が余りにも太い肉棒へと緩慢に近付く。
そして、ぐちり、とその先端が埋没した。
「んあぁっ!?」
(すごっ、おっき、すぎるぅ)
出産した直後でぽっかりと開いたヴァギナ。その穴に合わせたかのようなサイズだった。
――体を拘束していた触手が急に離れた。
ともすれば重力に引かれ、体が落ちる。
次の瞬間訪れるであろう刺激に期待して、クロトは淫靡な笑みを浮かべた。
ずるるるるっ!
「んああぁぁぁぁあぁぁぁあぁぁああぁぁぁぁっっ!!?」
極太の触手は拡張された産道を更に押し広げ、あっと言う間に子宮の内側まで入り込んだ。
(中、中までっ、入ってきてるぅっ!!)
腹を圧迫する感覚がやや苦しく、涙目でひゅーひゅーと空気を取り入れる。
91 永久の果肉11 ◆VBguGDzqNI sage 2010/04/19(月) 18:08:41 ID:gpT5qXPc
視線を下げれば巨根を受け入れた下腹部が、歪な形に盛り上がっていた。
全部入っている。あのおぞましくも、いやらしい触手が。
(はっ、あっ、苦しいけど、熱くてっ、気持ち良いっ…!)
圧迫感もあるが快楽もある。
いや、それ以上に――何と言うのか『しっくりくるのだ』。
この花はついさっきまでこの腹の中で育った魔物だ。
それが元の鞘に戻るのだから、当然なのかもしれない。
言わば、この触手は自分専用。この体を犯す為に生まれてきた。
そして、散々犯された女性器はアドニスの寄生から解放された後でも敏感だ。
それを、こんな凶悪なモノで掘り返されたら。
「んっ、んんんっ!」
クロトは自ら腰を動かし始めた。
女の子座りの体勢から、正面の花弁に手を突き、腰を持ち上げる。
「あっ!? あぁぁぁあぁぁぁっっ!!」
ごりごりと子宮口を。Gスポットを触手に削られる。
(何これっ!? 気持ち、良すぎてっ)
ブツブツとした亀頭部分が子宮口を内側から抉る。
やすりでも掛けるように、多重エラがガリガリと膣内の『しこり』を削る。
視界で何度も火花が散った。
二箇所から与えられる桃色の刺激が背筋を駆け上がり、半開きの口から喘ぎとなって出る。
予想以上の快楽に、力が抜けていく。
持ち上げた腰が、徐々に落下して、
ずりゅりゅりゅっ!
「いああああぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!?」
どすん、と子宮の奥に触手の先端を打ち付けてしまう。
腹の底を突き破られてしまいそうな感覚だった。
だが卑猥な形状をした触手に肉の穴がかき乱され。
あまつさえ性感帯となった子宮を揺さぶられ。
その激感にクロトは前後不覚に陥った。
「…あっ…! っ、…はっ、ぁあっ…っ♪」
軽く達したらしい。
舌を垂らし、ぶしゅう、と結合部から潮を吹く。
揺さぶられた子宮が、きゅん、と痙攣して触手を締め付けた。
(いいっ、これ、いいっ)
子宮ごと犯される快感。その味を覚えてしまったクロトは再び腰を動かす。
ずるるるるっ――
「あうんんんんっ…!」
ゆっくりと触手を引き抜き――
ずりゅりゅっ!
「んああぁぁんっっ!!」
――落とす。
肉の穴が耕され、どんどん敏感になっていく。
子宮の奥を突かれる度に、今まで味わった事の無い法悦を感じた。
「いいっ! これいいっ!! ああぁぁぁぁっっ!!!」
ずりゅりゅっ! ずるるるるっ…! ずりゅりゅっ!! ずるるるるっ――
大陰唇から子宮の奥まで。20センチ以上の肉のチューブを自らの意思で責め立てる。
ピストンのペースも徐々に上昇し、捻りや回転と言った動きまで混じり始めた。
「んああぁっ! いいっ! お花っ! 気持ちいいのっ!!
あぁっ!? イクぅっ! ああっ! ぁっ! あぁっ! あっ! あっ! あ!
凄いのっ、きちゃうきちゃう!! ああぁっ!」
じゅぷじゅぷと結合部から卑猥な音が響いていた。
濃密なアドニスの催淫香にクロトの発情臭が混じる。
空気に混じり、下品な音を立てる本気汁はクロトが感じている証拠だ。
腹の圧迫感は殆ど無い。それが霞んでしまうほどの快楽が、彼女を襲っていた。
舌を垂らし、眉根をハの字に寄せ、涙と鼻水と涎を垂らしている。
だらしなく弛んだ頬や、半開きの口はまさしくメスそのもの。
92 永久の果肉11 ◆VBguGDzqNI sage 2010/04/19(月) 18:11:41 ID:gpT5qXPc
もう、快楽を貪る事しか考えられなかった。
「あっ!! あぁっ!! イクっ、イクイクイクイク!!
アクメって、クサマンコびくびくさせますぅっ!! あぁぁっ!?
あっ! あっ、あっ、あっ! あっ、あ、あ、あ、あ、あぁん!!
んおあおああぁぁぁっっらめぇあぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!!」
絶頂。
自分で宣言したとおり子宮を、膣を収斂させ、触手を何度も締め付ける。
その瞬間。
先端から糸状の触手が溢れ出し子宮を内側から貫いた!
「んぎいいいぃぃぃぃぃっっっっ!!!!?」
痛みとも快楽ともつかない刺激に、クロトが白目を剥く。
子宮を刺し貫き、ミクロ単位の穴をいくつもあけた極細触手が内臓へと侵入。
自身を神経の根として、クロトの体を犯し始めた。
「おおあぁぁっ、あぁ、あ、あ、あ、あっ、あぁ、ああぁぁぁぁぁっっ…!!」
体中に、生殖器から溢れ出した触手が満たされていく。
細いミミズか何かに、体の隅々まで犯されるような感覚だ。
(……気持ちいいっ!)
だがそんなおぞましい感覚すらも、今のクロトには快感だった。
びゅるっ! どびゅっ! どぷどぷどぷどぷ!!
「んひゃあぁぁぇぇあぇぁえええぇぁあぁぁぁぁぁっっ!!?」
突如子宮内で大量の射精。
熱い粘液の感触に、子宮が再び悦びに打ち震える。
更に子種をせがむように何度も痙攣し、触手から精を搾り取る。
同時に、体中に広がった繊毛触手も、何かしらの液体を滲み出していた。
(熱いいっ!!? 熱いィィイ!! あはぁっ!!!)
体の内側から熱湯が溢れ出すような感覚に、クロトは悶絶した。
潮だけでは飽き足らず、股から小水を漏らし、アドニスの糧にする。
直後に変異が始まった。
体中に根を下ろした繊毛触手がクロトの体を作り変えていく。
絹のような肌が鮮やかな浅葱色へと染まっていく。
元でも大きめのバストが一回りも二回りも肥大化した。
子宮を姦通していた雌しべ触手の疣から繊毛触手が生え出し、内側から串刺しにする。
それすらも神経としてクロトの内臓に根ざしていく。
「んああぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁあぁっっっ!!!?」
(気持ちいいひぃぃっ!!)
体を内側から作り変えられる感覚。それは快楽だった。
子宮を中心に、どろどろと溶かされ、一つに融合していく。
子宮に根ざした神経の束はクロトと同化し、もうアドニスから離れる事は出来ない。
(変わっていく…! 私、アネモネになっていく…!)
白魚のような脚は、大陰唇を彷彿とさせる花の中央部分に何時の間にか飲み込まれていた。
どうなったのか視認する事は出来なかったが、アドニスの花と同化したのだろう。
股から下の感覚が無くなっていた。
更にずるずると、触手を貪欲に咥え込んだ結合部すらもアドニスへと飲み込まれていく。
(一緒に、なるんですね…この花と…)
もう二本の脚で歩く事は出来ないだろう。その事に後悔はない。
この肉の花の下に生えた大量の触手が脚の代わりだからだ。
そしてより卑猥になった体は男も女も誘惑する。あのグリーズも。
催淫香につられて寄ってくるメス達をこの体で溺れさせ、種付けをしていくのだ。
そしてそれはとてもすばらしい事だと思った。
「あはあぁぁぁぁあぁっっっ…♪」
歓喜の涙が頬を伝い、流れる。
歯車が噛みあうように、本体であるアドニスと神経が完全に繋がった。
まるで下半身が肥大化してしまったようだ。
(あ、触手…動かせる…)
花弁の根元から伸びるおしべ状の触手を眼前でゆらゆらと動かす。
地に付いた触手の一本一本にも神経が通っているようだ。
93 永久の果肉11 ◆VBguGDzqNI sage 2010/04/19(月) 18:13:10 ID:gpT5qXPc
薄汚れた絨毯を踏みしているのが分かる。
「はあぁぁぁぁぁっっ…♪」
感嘆の溜息を吐き出す。
同時におしべ触手から、ブシュウと催淫ガスが噴出した。
(…あはぁ…♪ ガスを噴出すのも…なんか気持ちいいです…♪)
体中に精力が溢れている。
だが頭の中はまるでぬるま湯につかっているようだ。
ただひたすらに甘く、緩い愉悦に全身が覆われている。
『おめでとうクロトさん』
その時、腹の底から声が聞こえた気がした。
下半身のアドニスが、その声を我が主と認識する。
『完全にアネモネになったみたいだね』
(…あ、リオ様、ですか…?)
意識を集中すれば、アドニス本体を通して淫魔の気配を感じる事が出来た。
今は、移動中、だろうか。特に火照った体を持て余している訳でもないようだ。
離れていてもアドニス同士で繋がっている。それを感慨深く思った。
『うん。ほったらかしにしちゃってごめんね? ね、今どんな気分?』
(あはぁ♪ 何だかふわふわして、夢の中にいるみたいですぅ…♪)
『――そっか。アネモネになったらそんな感じなんだね。
……あ、今私ね、北東の城壁に来て皆に結界を解除してもらってるとこなの。
私はこのまま北上して屋敷を目指すから、クロトさんは南西と北西の結界を解除して?』
(はい♪ おおせのままに♪)
そうだ。主である淫魔は、リビディスタの奥様に復讐をする為にこの街に侵入した。
そして結界の解除は彼女との『約束』を叶えて貰う為の条件だった。
(あぁ、グリーズ様、グリーズ様、私、早く貴方様に会いたいです…)
会って、滾るこの想いの赴くまま、情事に耽りたい。
だからその為にも、今は働かなくては。
『あ、そうだ。今パセットちゃんが一足先に屋敷に向かってるの。
クロトさんは出来るだけ派手に暴れてもらえるかな?
そうすればパセットちゃんも安全に屋敷に潜入出来ると思うから』
(お任せ下さい♪ 沢山女の子に種付けをして、この快感を教え込んで差し上げます♪)
『うん。よろしくね』
それっきり主の声は聞こえなくなった。
どぉん。変わりにすぐ近くで爆発音。
森の魔物達が侵入しているのだろう。住民の悲鳴らしい声が外から響いてくる。
クロトは得意の探索魔術を起動した。
アドニスの真下に、青い魔術陣が展開し、周囲に魔力の波動を放出する。
アネモネとなり人外の力を手に入れたクロトのそれは、人の時よりも強化されていた。
魔力は波紋となり半径四キロ周囲へと広がっていく。
(はぁ…♪ 人間、沢山いるぅ♪)
南東の城壁からモンスターが侵入しているらしい。
街の外から侵入する赤い光点から逃げるように、青い光点が街の中央へと移動していた。
クロトが居るこの小屋は南西の城壁からやや街の中央寄りの場所に位置している。
逃げ惑う人々は路地裏を通り、中央通りへと集っているようだった。
アレエスの街の中心には要塞がある。
リビディスタの屋敷よりも大きいそこは、有事の際、住民が避難する場所となっていた。
街の大結界の発生装置が安置している場所でもある。
そういえば、魔物達の侵入を図るならその装置を無効化する手段もある筈なのだ。
どうして淫魔は、部分的に結界の解除をしていくなど回りくどい事をするのだろう。
要塞内に侵入するリスクが高すぎると考えたのだろうか。
(まあ、どうでもいいですね)
今は、城壁の結界を解除する事だけを考えればいい。
その過程で、出来るだけ多くの女達に種付けをしよう。
はぁ、と甘い吐息を漏らすとクロトは移動を開始した。
94 永久の果肉11 ◆VBguGDzqNI sage 2010/04/19(月) 18:15:00 ID:gpT5qXPc
***
「あんっ♪ にゃんっ♪ はぁっ♪ いいっ♪
お兄さんのおチンポっ♪ とってもいいよう♪」
北東の城壁内にて。リオは結界術士達の逆レイプに励んでいた。
アドニスの催淫香を居住空間の中に満たし、甘い喘ぎを上げている。
これだけならいつもどおりなのだが。
「うわ、暫く見ない間にエロエロになってるわねぇ」
横合いからの声にだらしなく弛緩した顔を向ける。
「あっ!? メデューサのお姉さん!」
そこには朝方、森の中で出会った魔物の姿があった。
いや、それだけではない。
街の外へと続く重い門は開かれ、そこから多種多様なモンスター達が侵入しているのだ。
リオ達は屋上へと続く階段の踊り場で性交を愉しんでいた。
もしも床でこんな事をしていたら魔物達の進撃に踏み潰されていただろう。
「さっき出会った時もいきなり空飛んできたから驚いたけど。
こうやって人間を『食べて』いるところ見るともっと驚くわぁ」
「あー。お姉さんにはあげませんよぉ。この人達はリオが捕まえたんですから♪」
「はいはい。街に侵入出来たのもアンタのお陰だからね。
それくらいは譲ったげるよ。ところでアンタ。
さっき森で会った時は目両方と赤じゃなかったっけ?
なんで今片方青になってるの?」
「うにゃ?」
(あ、そういえば。そうかも)
自分の瞳が何色かなんて気にしていなかったが、改めて指摘されると首をひねってしまう。
青になったり赤になったり、忙しい右目だ。
「さあ? わかんないです♪」
何よそれ、とメデューサが胡散臭そうなものを見る目つきでこちらを睨んだ。
「あーそれにしても臭い臭いっ。アドニス臭い!!
あたしゃもう行くよ? こんな所、一秒でも長居したくないからねっ」
言い捨てると尻尾をのたうたせながら階段を器用に下りていく。
それを見送るとなんとなく自分の胸元や脇に鼻を押付けすんすんと匂いを嗅いだ。
(…そんなに酷いんだ。私達の匂い…?)
アドニスの催淫香は人間には甘く香るが凶悪な魔物には悪臭なのだ。
どうにも実感を伴わなかったが、嫌がるメデューサや急ぎ足で城壁をくぐる魔物を見ると。
「うーん。やっぱり効いてるんだねー」
などとしんみり思ってしまう。
セックスの際にも他の魔物に邪魔にされないので有益な能力だった。進化の賜物だろうか。
(さあ、もうちょっと愉しみたいけど…屋敷に向かったパセットちゃんも気になるし。
他の結界はクロトさんに任せて私も屋敷に向かおうかな?)
胎内のアドニスを通して、先程クロトが完全にアネモネ化したのを確認した。
今も彼女がどのような状況なのか大体把握出来る。
向こうも、ある程度ならこちらの思考や状態を感じる事が出来る筈だ。
(アドニスって、繋がってるんだね)
犯したものと犯されたもの。
上下の関係は厳しく、被害者は自分を犯したアネモネに逆らう事は出来ない。
だが、こうやって互いを感じる事が出来ればそこに摩擦は生まれない。
同し種同士争う事も無いだろう。この世で最も統制の取れた種族。
(皆がアネモネになれば、誰も悲しい思いをしなくて済むのかな?)
例えば、親が子供を殺そうとしたり。
その子供が、親に復讐をしようとしたり。
そんな事が起きない、平和な世界になるのではないのだろうか。
「まさかね」
そんな事はありえないだろうけど、ついそんな夢物語を思い描いてしまった。
でもこの街だけなら、そんな世界にしてもいい。そう思った。
その矢先に、
「きゃあぁぁぁあああぁぁぁぁぁっっ!!?」
95 永久の果肉11 ◆VBguGDzqNI sage 2010/04/19(月) 18:17:05 ID:gpT5qXPc
街の中から女の悲鳴が木霊した。猫耳がぴくりと持ち上がる。
「にゃっ?」
魔物達から逃げそびれたのだろう。この世の終わりかと思わせるような悲痛な叫びだった。
(……どっちにしろ移動するつもりだったし)
「またね。お兄さん達」
いつものように感謝のキスを二人の結界術士にプレゼント。
その後、足取りも軽く、階段を駆け上がる。
屋上に頭を出すとその真上をびゅん、とハーピーが一匹通り過ぎた。
ここの――北東の結界が解除されているので、この辺りからは空からも侵入したい放題だ。
それを何となく見送ると、リオは見張り台から街を見渡した。
(あ、親子連れだ)
城壁から少し離れた民家の前で、母親と思しき女性とその娘が魔物達に取り囲まれていた。
「げへへへっ。もう逃げられないどっ」
下品な笑い声を上げながら近付くのは豚面をした魔物だ。
肥満気味の巨体を揺らしながら、涎を垂らすそのモンスターはトロルという。
一応知性を持った魔物だが強暴で好色だとモンスター図鑑に載っていたのを思い出した。
「お願いしますっ! 私はどうなっても構いません! でも、この子だけはっ」
(…ふぅん。あんなお母さんも居るんだね…)
自分の体を身代わりに、子供だけを助けるというのか。
まるで母親の鏡だ。どこかの鬼ババアに爪の垢でも煎じて飲ましてやりたい。
「ぎゃっぎゃっぎゃっ!! そいつは無理な相談だなぁ?
お前はいい体してるからぁ、たーぷり可愛がってやるけどよぉ。
このチビはそうもいかねえだろぉ? しょんべん臭えしぃ。好みじゃねえんだぁ。
だからこいつは食ってやるよぉ。お前の目の前でなぁ?
あぎゃっぎゃっぎゃっぎゃっ!!」
「…最低…」
自分もすでに人に身ではないのだが。
ああいう下品な輩を見ると流石に不快になる。
このまま見過ごせば母親は死ぬまで陵辱され、娘も食い殺されてしまうだろう。
(…どうしよう…)
こうなるのは最初から分かっていた筈だ。
自分の復讐のせいで、何の罪も無い人間が犠牲になってしまう。
覚悟、していた筈だ。
だが、どうやら納得は出来ていなかったらしい。
(…私、悩んでるの? もう、身も心も魔物になったと思ったのに)
両手を握り締める。
パセットに注ぎ、消耗した分の魔力は、さっき二人の結界術士から補充した。
体の奥から、人外の力が溢れ出しているのが分かる。
「さぁっ、先ずは腹ごしらえだぁ! ここんところいいもん食ってなかったからなぁ!
このガキを食って、それからお前も犯してやるぅ!!」
「いやああぁぁぁっっ!! おかーさん! おかーさぁんっ!!」
母親の腕から、娘が奪われた。
泣きぼくろが愛らしい、おさげ髪の少女は、自分と同い年くらいだろうか。
その周りでは興奮した豚どもが群れながら汚い言葉で囃し立てている。
少女の顔が絶望に染まる。
必死の形相で、母親が娘に向かって手を伸ばしていた。
「――決めた」
見張り台の縁に手を掛け、勢いを付けて外へと飛び出す。
地面までの高さはざっと五十メートル程。
地面に激突すれば、即死は免れない。
だがリオは背中の蝙蝠の翼をはためかすと、トロルの群れへと一直線に突っ込んでいく。
風を切る音が耳元で唸った。
(悪魔の血が混じっていて良かった)
空を飛ぶだけだが、その悪魔の力が、人を救う為に使われようとしている。
96 永久の果肉11 ◆VBguGDzqNI sage 2010/04/19(月) 18:19:06 ID:gpT5qXPc
それを考えると胸の奥から何か形容し難い感情が溢れ出してきた。
その感覚を噛み締めながら、
「女の子を、」
ふとこちらに気付いた先頭のトロルに、
「苛めるにゃぁあぁぁぁっっっ!!!」
渾身の飛び蹴りを喰らわせた!
「ぷぎいっっ!?」
べきゃぁ、という物凄い打撃音がしてトロルの顔面が潰れると、彼方へと吹っ飛ぶ。
でっぷりとした巨体が高速で錐揉み回転させながら弧を描いて飛翔し――
ずどん、と音を立てて十軒程隣の民家の屋根に激突した。
助けられた親子もトロル達も突然の出来事に口を『あ』の字に開けたまま硬直している。
その間に地面に着地したリオは、素早く親子とトロル達の間に滑り込んだ。
「な、なんだてめぇ!?」
「俺らのボスになんて真似しやがる!」
「こんな事してただで済むと思うなっ」
「お前から、」
「フシャーーーーーーーーーーーーーーーっっっ!!!!!!!」
口々と吼えるトロル達に、牙を剥き出しにして威嚇した。
四つん這いの姿勢で尻尾と髪を逆立て、赤と青の猫目で睨み付ける。
トロル達はそんなリオの気迫に押されて『ひぃっ』と情け無い声を出した。
「何してるの? 早く逃げて」
ところが背中の親子ときたら未だに状況が判らないのか、呆然としたままだ。
魔物に襲われていたところを魔物に助けられる、という状況が彼女を混乱させていた。
「え……? あの…?」
「その子がどうなってもいいの!?」
「…っ!?」
肩越しに喝を入れてやると、それでようやく母親は弾かれたように動き出した。
娘を抱き上げ、中央通りの方へと駆け出していく。
「ちゃんとその子を守らないと私が許さないからっ…!
その子を泣かしたらっ、許さないから!」
走り去る親子の背中に向けて、言葉を投げかける。
そんな事を言われなくても分かっているのだろう。
シュトリの力は、母親が強い決意と感謝の気持ちを抱いているのを感じた。
(私のお母さんが生きていたら。
同じような事があっても私の事、守ろうとしてくれたかな?)
体を張って、この身を救おうとしてくれただろうか。
だが顔も、人柄もよく知らない母親を想像する事は出来なかった。
(居ない人の事を考えても、しょうがないか)
だがもし今も母が生きていたら。
沢山、甘えたりする事は出来たのだろう。
それを思うと胸がきゅん、と苦しくなった。
「あっ、逃げるぞっ」
「お、追え! 久しぶりの獲物を、」
「フーーーーーーーーーっっっ!!!」
『ひぃっ』
追い掛けようとするトロル達を再び牽制。少し八つ当たり気味だった。
「なんだよこのチビ、メチャクチャおっかねぇ…っ」
97 永久の果肉11 ◆VBguGDzqNI sage 2010/04/19(月) 18:20:43 ID:gpT5qXPc
(…こんな可愛い子におっかないんなんて、失礼な豚さん)
何なら全員、今此処で『食べて』しまおうか。
どろり、とした感情が溢れ出して来る。
それは淫魔の――いや、悪魔の血が持っている凶暴性だ。
欲望のままに他者を貶め、快楽を求めるリオの心の闇。
「ふふふ。おっかない? なーにトロルさん達。
リオみたいなちっちゃな女の子に怯えてるの? かーわいー♪」
煽った瞬間、馬鹿共は牙を剥き出しにして口々と喚き散らす。
やれ、舐めるなだの、やれチビのくせにだの、頭の悪そうな台詞を吐き出していく。
「ふーん? そう思うなら、リオの事、好きにしてみればいいんだよ?
ふふふ。溜まってるんでしょ? いいよ♪
リオがぁ、トロルさん達のくっさいザーメンカラカラになるまで搾り取ってあげる♪
――あ、そうだ。どうせ童貞ちゃんだよね♪ 優しくしてあげないと駄目だね♪」
『て、てめーーーーーぇぇぇっ!!!』
トロル達の怒りが頂点に達した。
目を血走らせ、地面を踏みしめながらこちらへと近付いてくる。
怒りに興奮したトロル達の股座から、濃い精気が溢れ出しているのが分かった。
思わずぺろり、と舌なめずりをし、
その瞬間、
「ありがとー! 猫耳の悪魔さん!」
と、背中から女の子の声が聞こえた。
「……ぁ…」
それだけでどす黒い気持ちが霧散し、代わりに幸せな気持ちが溢れてくる。
(あ、ありがとう、って言われちゃった)
ネーアに言われたのを除けば、本当に久しぶりだった。
というより最後にありがとう、と言われたのがいつか思い出せない。
ほわほわとした気持ちが溢れ出してきて、気恥ずかしくて頬がほんのりと紅く色づいた。
「でもっ、おパンツくらい穿いた方がいいよー!? 風邪引いちゃうよー!?」
「よ、余計なお世話にゃぁっ!」
他人に指摘されたせいか、淫魔状態の格好が無性に恥ずかしく思えてきた。
こんな羞恥心とは無縁のような衣服をよく考え付いたものだ。
素面ではとても着ていられない。
「はあ? なんだこいつ? 照れてやがんのか?」
「見た目の割には人間臭いな」
「俺らと同じモンスターの癖に人間助けやがるし」
「う、うるさいにゃ! あの人達はねぇ、えー、そのっ、だからぁ――
そ、そう! リオが後で食べるの! あの人達はリオの獲物なの!!
助けたわけじゃにゃいの!! 断じて!」
何と言うツンデレだろうか。これでは怪しまれても仕方が無い。
現に豚面の胡散臭い視線が次々と突き刺さって痛い。
「そんな事はどうでもいいんだよっ」
「そうだそうだ! 言ったからには責任とって俺達の相手をしろ!」
口々と文句を言うトロル達。
それでもこちらに手を出してこない当たり小心者というか虎の威を借りた猫というか。
いや、猫はこっちだった。
「ごめんね? なんか、そんな気分じゃなくなっちゃった♪」
ウィンク一つしてリオは飛び立った。
「ってそりゃねーよ!!」
足元からトロル達の文句や野次が次々と飛んでくる。
「べー、だ」
空からあっかんべーで答えてやると地団太を踏んでトロル達が悔しがった。
それを指刺しながら上空で腹を抱えて笑う。
(あー、面白かった♪ そだ、あの人達、無事かな?)
逃げた親子を上空から探すと、丁度街の警備兵に保護されているところを発見した。
「…良かった…」
98 永久の果肉11 ◆VBguGDzqNI sage 2010/04/19(月) 18:22:15 ID:gpT5qXPc
折角助けたのだから事が終わるまで生き残って欲しい。
そう。ドルキに復讐する時まで。
(…やっぱり、私は義母様の事、許せそうにない)
パセットと交わってから少し人間らしい感情を取り戻せた気がするが、それとこれは別だ。
ドルキに復讐を果たした後、出来るだけ多くのアドニスの花を咲かせよう。
そうすれば、ネーアの恩返しにもなる筈だ。
「そうだ。パセットちゃん、どうしてるかな?」
今頃屋敷に侵入出来ただろうか。
色んなところで混乱が拡がれば、ドルキの意識も逸らせるし、戦力も分散する。
今はひたすら、状況をかき乱してやる必要があるのだ。
(あー、飛んでると警備の人に見つかるかな?)
下手をすると遠距離から狙撃系の魔術で撃ち落とされるかもしれない。
リオは路地に降り立つと、アドニスを通じて、パセットと連絡を取るのだった。
***
一方その頃。
アネモネへと変異したクロトは街の中央通にて人外の生を謳歌していた。
様々な露天が立ち並ぶ大通りの一角が、ピンク色の霧に包まれている。
「…こんな所に、アネモネが…っ」
「うふふ♪ そんな事どうでもいいじゃないですかぁ♪
皆で一緒に気持ちよくなりましょう?」
運悪く催淫ガスを吸い込み、その場にへたり込む人間が何人も居た。
警備の者。住民。併せて十人は下らない。正に選り取り見取り。
クロトは顔を赤くしながら欲情する体に抗う人々の中から、うら若い女性に目を留めた。
歳は自分と同じ、二十歳程だろうか。
短い黒髪の下に、鋭い眼光が輝いている。
体が言う事は聞かなくても、その心だけは折れていないようだった。
「――あぁ。誰かと思ったらティーシャさんじゃないですかぁ♪」
魔術士のローブに身を包んだ女は、クロトと同期のリビディスタの門下生だった。
「…クロト…? まさかお前、クロトなのか!?」
精悍な顔つきは中性的な印象を与えるが、その言動も男勝りだった。
赤い外套に身を包んだ彼女の名はティーシャ。
七つ星の、攻撃魔術に長けた魔術師だ。
「せいかーい♪ 私ねぇ、リオ様に犯されてぇ、アネモネになってしまったんですぅ♪」
「リオ、様に…? なんだ? 何を言ってるんだ!?」
「あーそっかぁ、ティーシャさんはリオ様が行方不明になった事知らなかったですよね?
でも、それはもういいんです。うふふふ。ねえティーシャさん?
アネモネってすごいんですよぉ? なんか、全身が気持ちいいんです♪
頭がぼーってして、ずーっと夢見心地なんです♪
こうやってガスを撒くのも――あぁん…♪」
ぶしゅうと催淫ガスを触手から噴出して、その快感に甘い声を漏らす。
「はぁ…気持ちいい…♪
でもぉ、女の子に種付けする時は、もっと気持ち良いんですよぉ?」
触手を動かし、腰を砕けのティーシャへとゆっくりと近付く。
「よ、寄るなっ! それ以上近付くと、攻撃するぞっ」
「攻撃? まさか私に、魔術を撃つんですかぁ?」
「そうだっ、だから、動くなっ、私は、お前を、」
「くすくすっ。催淫ガスを吸い込んだまま魔術が使えるわけないじゃないですかぁ。
ほんとは体が疼いてしょうがないんでしょう?
おマンコがじくじくして、指でぐちゅぐちゅ掻き回したいんでしょう?」
「く、クロトっ、お前、何て言葉をっ」
猥語に羞恥心を煽られたティーシャが赤い顔を更に赤くさせた。
直情系でボーイッシュな彼女も、猥談においては自分と同じく純情系だ。
そんな彼女の反応を愛しく思いながら、腹の中で生殖器が疼くのを感じた。
「あぁ、ティーシャさんっ、可愛いっ、とても可愛いです!」
(種付けしたいっ、我慢出来ないっ!
ティーシャさんのおマンコに、びゅるびゅるザーメン注いで種子を植え付けたい!)
99 永久の果肉11 ◆VBguGDzqNI sage 2010/04/19(月) 18:23:46 ID:gpT5qXPc
はぁ、はぁ、と息を荒げるクロトに貞操の危機を感じたのだろう。
ティーシャは手にしていたロッドをこちらに突きつけると、
「く、来るなぁあっっ」
ロッドの先から魔術陣が生み出される。
陣の色は攻撃を意味する赤。その中心から、拳大の火球が生み出された。
(あ、凄いです。このガスの中でまともな攻撃魔術を使えるなんて)
関心した瞬間。火球がこちらに向かって飛来した。
どおんっ!!
大気を振るわせる爆発音。
着弾の瞬間に衝撃波が生まれ、熱気と風圧がガスを吹き飛ばす。
力加減を誤ったのか周囲の住民達が爆風に煽られて地面を転がった。
「しまったっ!?」
魔術を使った本人が顔を青くしていた。
一般人を巻き込んでしまった事。
それに何より知人に向けて容赦の無い攻撃を行った事に、後悔する。
だが。
「くすくす」
爆煙を挿んだ向こう側に笑い声。
風が煙を徐々に晴らしていく。
その先に、無傷で佇むアネモネの姿があった。
「…防御魔術…っ、アネモネになっても使えたのかっ」
ひし形のタイルを繋ぎ合わせたような光の壁が、クロトの全身を覆っていた。
「はい♪ それどころかアドニスと融合した事で魔力の総量も上がってるみたいです♪
私達魔術士としては良い事尽くしですねぇ♪」
「馬鹿を言うな! 人を捨ててまで、そんな力なんて必要ないっ」
「真面目ですねぇティーシャさんはぁ。
その凝り固まった頭を、私が柔らかくしてあげますね♪」
ぶしゅう、と再び催淫ガスを撒き散らす。
「…っ!? くそっ」
防御魔術でガスを防ごうとするが、ティーシャは攻撃専門だ。
圧倒的な力の差に、魔力で編み出された光の壁があっと言う間に崩壊する。
さっきと同じだった。
突如横合いの路地から出現したアネモネがガスを撒き散らし、こちらの動きを封じる。
「抵抗なんて無駄ですよぉ? 諦めて、私に種付けされて下さい♪
大丈夫です♪ 催淫効果たっぷりの体液を沢山使ってあげますから。
ちーっとも痛くありませんよぉ? くすくすっ。くすくすくすくすっ」
笑いながら触手を伸ばす。
あ、と声を上げる間もなく、ティーシャの体を拘束した。
「は、離せっ――うわっ!?」
暴れる彼女の体を引き上げ、花弁の上に招待する。
びりいっ――おしべ触手を使い、魔術士の衣服を乱雑に引き裂く。
「ば、馬鹿っ、やめろっ! お前は正気を失ってるんだ!
屋敷に戻ってちゃんとした治療を受ければ――むぐぅっ!?」
おしべ触手でけたたましい口を塞ぐ。
むーと唸るだけになった女を微笑ましく眺め、それでも込み上げる欲情は抑えられない。
息をやや荒げながらぼろぼろになった衣服を脱がす。
その下から現れたのは魔術師とは思えないほど引き締まった肢体。
二の腕にも腹にも、余分な脂肪は付いておらず、脚は力強く、しなやかだ。
まるで野生の肉食動物を彷彿とさせるスタイルに、はう、と感嘆の息を漏らしてしまう。
「けれど胸は控えめですねぇ」
「んんーー!! ぼふぇーばぼめまま!!」
余計なお世話だ、とでも言いたいのだろうか。
「くすくす。何もそんなに悲観する事はありませんよぉ?
アネモネになれば、スタイルだってよくなるんですからねぇ?」
ティーシャの目前で見せ付けるように、自らの胸を寄せて上げる。
ぼよぉん、とまるで生き物のように跳ねる二つの脂肪の塊にティーシャが目を見張った。
100 永久の果肉11 ◆VBguGDzqNI sage 2010/04/19(月) 18:25:06 ID:gpT5qXPc
催淫ガスの中で男衆がおおっ、とどよめく。
「だからぁ、ティーシャさんもぉ、心置きなくアネモネになって下さいねぇ♪」
体を持ち上げる。
触手が、腕を万歳の格好に縛り上げ、彼女の股下を目線の高さまで吊り上げる。
嫌がる彼女を無視し、きつく閉じられた股を開いていく。
「むー!! んーーんーー!!」
触手に開脚させられると、そこにはきらきらと濡れ輝く羞恥の丘がある。
うっすらと恥毛を帯びたそこは閉じられ、だがその割れ目から一筋の愛液が流れている。
クロトはそこに鼻先を押付けるとすんすんと匂いを嗅ぎ始めた。
ティーシャの唸り声が大きくなり、がくがくと体が震える。
「あはぁ…♪ ティーシャさんのおマンコ、とっても良い匂いがしますぅ♪
処女の、乙女のおマンコの匂いですぅ♪」
鼻先に愛液を付着させながらうっとりと呟く。
「でもぉ、まだあんまり濡れてませんねぇ? 少し解しておきましょうかぁ♪」
言うや否やティーシャの口に突っ込んでいた触手をピストンさせた!
じゅぷっ! じゅぷっ!
「んっ!? んむぅっ!!」
「あはっ♪ これぇっ…! 触手、とっても感じちゃいますぅっ♪
ティーシャさんの口マンコっ、いいっ♪ 気持ち良いんですぅ♪」
親指大の触手を三本口に突っ込まれたティーシャは目を白黒させながら口姦に悶える。
少し苦しそうだが、こちらは加減出来そうに無い。
アネモネと化した心に、人間の良心など残っていないのだ。
ただ、人間の頃の性格や記憶はそのまま引き継がれるので、趣味や嗜好は変わらない。
痛がる姿は見たくないので、媚薬をたっぷり注いでやるのだ。
(あぁ、それにしても、お口の中、気持ちいいです…♪)
突っ込んだ触手の胴を口蓋へと擦り付ける。
或いは先端を開き、その舌ごと咥え込み、吸引する。
他にも先端から繊毛触手を生やし、歯茎や下の裏などを嘗め回した。
触手の性感は鋭く、それら一連の行為に蕩けそうな快感を覚えてしまう。
かと思えば、触手の生え際から熱い何かがせり上がって来るのを感じた。
「あぁっ!? 射精しますぅっ。ティーシャさんの口マンコにっ…!
熱いお汁、いっぱい噴出しちゃいますぅ! あっ! あっ! あっ!
いいっ! 触手気持ちいいっ! 出る出るっ! 出ますっ!
あっはぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁっっ!!」
びゅるびゅるっ!! どぴゅどぴゅどぴゅっ!
「んむぅぅぅっっ!?」
頭が真っ白になった。
触手の中を体液が通る感触は男性の射精とは比べ物にならないくらい気持ち良い。
そもそも男の輸精管よりも敏感な触手のそれは、男のそれとは長さが全く違う。
ペニスから噴出す射精の快感を二倍、三倍と長く味わう事が出来るのだ。
それも複数本同時に。
ともなれば男の快楽を全く知らなかったクロトが、その快楽に溺れるのも無理はない。
「…あっ…っ、はっ…♪ っ、あぁっ…っ、…♪」
体を痙攣させながら、初めての射精『もどき』の快感に酔い痴れる。
ぼんやりとティーシャを見ると口から大量の体液を吐き出しているのが見えた。
加減を間違えて多く出し過ぎたらしい。無色透明のそれは催淫効果を持った蜜だ。
更に言うと、彼女を拘束していた別の触手の先端からも蜜を吐き出していた。
催淫ガスの原液とも言えるそれらが、クロトとティーシャの体をべたべたに汚していく。
傾き始めた太陽に二人の裸体が照らされて、ぬらぬらと淫靡に輝いていた。
(もう、十分ですね…♪)
口の中から束ねていた触手を引き抜く。
おえぇっ、と下品にえずくと、ティーシャは盛大にむせ始めた。
「がはっ! げはっ、げほぉっ!! はぁっ! はぁっ! くそっ! げほっ!」
「あらあら、ごめんなさい? 初めてこんな事するから、加減を間違えてしまいました。
苦しかったですよね?」
「あ、当たり前だっ」
「そうですか。でも、もう大丈夫ですよ?」
「な、何…? ――うっ?」
101 永久の果肉11 ◆VBguGDzqNI sage 2010/04/19(月) 18:26:24 ID:gpT5qXPc
ティーシャが自分の体に異変が起きていると気付いた時にはもう遅い。
「あっ、あぁぁぁぁっっ!?」
目を見開き、がくがくと体を痙攣させ始める。
先程噴出した蜜は催淫ガスの原液。それを惜しむ事無く口内と体中にぶちまけたのだ。
今、ティーシャの体は想像絶する疼きが襲っているのだろう。
「あ、あついぃっ! 体がぁ!」
「熱いだけですかぁ? 切ないんじゃないんですか? くすくす。こことか、ね?」
ぞろり。クロトが眼前の割れ目に舌を這わせた。
「ひああぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!?」
それだけでティ-シャは高みへと打ち上げられる。
体を痙攣させ、上と下の口からだらだらと涎を垂らした。
「あらぁ? ひょっとしてもうイったんですかぁ?
ちょっとお薬を使いすぎたみたいですねぇ? くすくす♪」
「あ、あぁっ…!」
呻くティーシャからは完全に力が抜けていた。
抵抗する意思も無いらしく、吊り上げられた状態のまま体をぐったりと弛緩させている。
だというのに彼女の下半身だけは何かをねだるように小さく揺すられているのだ。
「あはぁ♪ ねぇねぇティーシャさん? 気付いています?
貴女のおマンコ、もうドロドロですよぉ♪」
一度アクメを迎えたティーシャのヴァギナは大きく口を開き、内部を露出させていた。
露になった肉ビラが、グロテスクにひくひくと蠢動している。
「いやぁ…、見ないでぇ…」
羞恥心を訴える言葉もボーイッシュな彼女からは考えられないほど色気を帯びている。
アクメから降りてきた彼女は、はぁ、と艶かしい吐息を漏らした。
「…あ、嘘…、アソコ、ジンジン疼くの、全然治ってない…!」
「くすくす。これだけの蜜を浴びたんですから、簡単に収まりませんよ?」
「そ、そんなぁ…いやだ…っ、こんなのっ、おかしくなるっ」
「大丈夫、大丈夫ですよティーシャさぁん?」
ずるずるずるっ!
アドニスから生殖器を引き出す。
体の内側から敏感な触手が生え出す感覚に背筋がぞくぞくした。
(はぁっ♪ 触手チンポ引き出すの、気持ち良いっ♪)
「えぇっ!? そ、それっ」
ティーシャと言えば目の前に現れたとんでもない大きさの触手に狼狽している。
いや――鎌首をもたげる、その雌しべ触手に熱い視線を送っているのか。
目元を潤ませ、艶かしい吐息が敏感な粘膜を刺激した。
「そうですよぉ? これがぁ、ティーシャちゃんの処女マンコに入っちゃうんですぅ。
どうですかぁ? 大きいでしょぉ? 気持ちよさそうでしょぉ?
くすくすっ。そんな目で見なくても、ちゃぁんとハメハメしてあげますからねぇ♪」
「い、いらないっ、大体、そんなの入る訳がないっ」
「大丈夫ですよぉ。私だって入ったんですからぁ♪」
ぐちり、とその先端をティーシャの割れ目にあてがう。
それだけで甘く、蕩けるような刺激がクロトを襲う。
人外化し、ぐずぐずに溶かされた理性が更に溶かされ、アネモネとしての本能だけが残る。
即ち、人間のメスへの種付け。
「ティーシャさんっ、私、もう我慢出来ませんっ。
ティーシャさんの事、ずぼずぼ犯してあげますっ」
「い、嫌だっ! 私はっ、アネモネなんかになりたくないぃっ!!」
泣き叫んで嫌がるティーシャを肴に、
ずりりりりっ!!
「いぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁっっ!!?」
処女を頂いた。
「ふあぁっ!?」
(何これっ、触手チンポ、とっても締め付けられますぅっ)
元でも敏感な雌しべの性感に翻弄されているというのに。
ヴァギナに絞め付けされる感触に更に追い討ちを掛けられてしまう。
「す、凄いですっ! 触手チンポっ、気持ちよすぎですっ」
人外の快楽に堕ちたクロトはあっさりと飲み込まれ、それを貪ろうと触手を操った。
102 永久の果肉11 ◆VBguGDzqNI sage 2010/04/19(月) 18:27:49 ID:gpT5qXPc
じゅぷっ! じゅぷっ! じゅぷっ!
「ひぎっ!? ぎ、ぁっ!? ひうっ!!」
「あぁっ! いいっ! ティーシャちゃんの処女マンコっ!
きつきつでっ! あぁんっ♪ 蕩けてしまいますぅっ♪」
先端に生えている疣疣の一つ一つが陰核のように敏感なのだ。
それが処女膜の残骸に引っ掛かったり。
或いは、肉ヒダに磨かれたりする度に脳内がピンク色に染まる。
この快楽は人間の時には味わえなかった物だ。
それをもっと味わいたいと思い、ティーシャの体を抱き寄せる。
「んああぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁっっ!!?」
熱い抱擁を交わすと、ティーシャの股ぐらは花肉の真上へと押付けるような形となる。
痛みからかそれ以外のものからか。
狂ったような声をあげるティーシャの体をぐりぐりと触手へと押付ける。
アドニス本体が破瓜の血を啜った。
(あぁ、堪りませんっ♪ 人間の女の体っ♪)
いやらしく肥大化したニップルをティーシャのそれに押付け、蕾同士で擦り付けあう。
催淫粘液に濡れた柔肌同士がニチャニチャと音を立てて、もどかしい性感が生まれた。
あうん、と色っぽい声が漏れる。それはティーシャのものだった。
桜色の先端が触れ合う度に、きゅん、と雌しべが締め付けられるのだ。
「くすくす。ティーシャさん、チクビが好きなんですかぁ?
おっぱいが小さい人って感じやすいって言いますけど、ほんとだったんですねぇ♪
いいですよぉ♪ いっぱい感じさせてあげますぅ♪」
しゅるしゅるとおしべ触手を生やす。
起伏の少ない肉紐のような触手。その膨らんだ先端が開き、内部が露出する。
「えぇい♪」
ぱくり。
「んやああぁぁぁっっっ!?」
柔毛がびっしりと生えたおしべ触手に乳首を咥え込まれ、ティーシャが仰け反る。
(あっ♪ ティーシャさんのおマンコ、きゅん、ってなりましたぁ♪)
「やっぱり、おっぱいがいいんですねぇ♪ それそれぇ♪」
おしべを操る。
こりこりとしたピンク色の蕾を舐めしゃぶり、或いは柔毛でしごき立てる。
「ひやあぁっ!? おっぱいっ、おっぱいばっかりっ…!
んああぁぁぁっ!!? だめぇっ! 気持ちいいっ! 気持ちいいっ!」
雌しべに姦通されたままティーシャが喘ぎ悶える。
催淫液がいい塩梅に体に回ってきたようだ。
涎を垂らしながら彼女は悦んでいる。
快楽が強すぎるのか瞳が濁り、意思の光が消えかかっていた。
破瓜の痛みも、もう殆ど残っていないだろう。
「はぁっ…! はぁっ…! ティーシャさんっ、エロくなってきましたっ!
どうですかぁ? 気持ちいいですよねぇっ、でもおマンコはもっといいですよぉっ」
ごつんっ、と子宮口を雌しべの先端で小突く。
「ひやああぁぁぁぁぁっっ!!!?」
「あぁんっ♪ 触手チンポっ、締め付けられるぅっ♪
ねっ♪ いいでしょうっ? おマンコいいですよねぇっ?
もっとハメハメしてあげますっ」
じゅぷっ! じゅぷっ! じゅぷっ!
「ひやっ!? んあぁっ! ひいんっ!」
「あぁっ♪ いいっ♪ 処女マンコ気持ちよすぎますぅっ♪
あぁっ♪ ああぁぁっ♪ 種子がっ、種子が出ちゃいますっ♪」
雌しべの根元から熱い何かが込み上げてくる。
それは人間で言うところの射精直前の感覚に似ていた。
初の種付けを予感して、際限なく興奮してしまう。
雌しべ触手を何度も何度もピストンさせ、ティーシャの中を蹂躙する。
「あぁぁっ!! すごいっ! 触手っ! ごりごりされてっ!
お腹捲れるぅ! おかしくなるぅ!」
103 永久の果肉11 ◆VBguGDzqNI sage 2010/04/19(月) 18:29:30 ID:gpT5qXPc
「わ、わたしもっ…! ティーシャさんの処女マンコに…!
あぁんっ♪ もう、触手チンポ止まりません! ティーシャさんに種付けするまでっ!
――あぁっ!? 来たっ、来ましたっ! 触手チンポにっ!
ドロドロザーメンと、アドニスの種子が! あぁんっ♪ もう、ダメですぅっ♪」
どくどくと触手ペニスが脈動する。
「あぁっ!? 出ますっ! あぁっ♪ ああぁぁっ♪ すごいっ♪
ああぁっ♪ いいっ♪ あぁっ♪ ああっ、あっ、あっあっ、ああっ♪
出るっ、出ますっ! 触手チンポからっ! あぁんっ♪
こってりザーメンとっ…! あっ、あぁぁ、あぁっ♪ 種子がっ♪
出しちゃう種付けしますっ、ああぁっ! あぁぁっ! ああぁっっっ!
ティーシャさんに、種付けしますぅぅ、ああぁぁぁぁぁああああぁぁぁああっ!!」
子宮口に先端を食い込ませる。
同時に繊毛触手が生え出し、子宮口をこじ開けた!
びゅるるっ! どぴゅどぴゅどぴゅっ!!
「あはああぁぁぁぁぁぁぁっっっ♪」
「んやあああぁぁぁぁっっ!!? あちゅいぃっ!!?」
(すごっ、いっ、ですっ♪ しゃせー、気持ちよすぎですぅ!)
雌しべの中を精液と種子が通り抜ける。
種子が噴出する精液に推し進められて、細い輸精管を無理矢理拡張させられるのだ。
輸精管と同じくらいの性感帯となった尿道で結石が詰まったようなものだ。
その感覚は正に法悦。
未知の快楽にクロトは打ち震え、涎を垂らし、ティーシャを力強く抱きしめる。
その拍子に咥えていた二つの頂点を、思い切り吸引してしまった。
ちゅううううぅぅぅっ!
「うああああああああぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!?」
びくびくびくびくっ!!
中出しされた挙句、乳首を吸引されたティーシャがアクメを迎えた。
「あうっ!? ティーシャさぁんっ、すごい、おマンコっ!
触手チンポっ、もがれちゃうっ! 千切れちゃうっ! ああぁぁぁんっ!?
駄目ぇっ! また、また射精しちゃうっ! ザーメン出るぅっ!!」
びゅるるっ! どくどくどくっ!
「ああっぁぁぁんっっっ♪」
凶悪な絞め付けに再び射精。
ティーシャの子宮にどくどくと栄養を注ぐ。
陵辱されている当人はと言うと熱い熱いとうわ言の様に呟きながら白目を剥いていた。
大量射精をされたせいで子宮が膨らみ、下腹部が僅かに張っているのが分かる。
じょろろろろろろ――
(あっ♪ ティーシャさん、おしっこ漏らしてるぅ)
水分、特に人間の体液はアネモネにとってご馳走だ。
花の中央、陰唇のような部分がうぞうぞと蠢き、真上から零れ落ちる尿を啜る。
その味や匂いは同化したクロトにも伝わり、彼女はうっとりとした。
「はぁ…♪ おしっこ、美味しいぃ♪」
(種付けも出来て、とっても幸せですぅ♪)
ぎゅ、とティーシャの体を抱き寄せる。
種付けをした女は自分の部下であり、仲間だ。
今まで以上に彼女が愛しく思えてしまう。
「これでティーシャさんも、私の仲間ですからねぇ♪」
ちゅぅ、と親愛の証に、唇同士を合わせ、
突如、催淫ガス突き抜けて何かが飛来した。
ぎいんっ!
反射的に防御結界を展開し、無粋な横槍を受け流す。
甲高い音を立てながら地面に転がったのは一本の短剣だ。
投擲用に特化されているらしく、刃渡り40センチ程度のシンプルな黒剣だった。
「……もう。誰ですかぁ? 折角ティーシャさんと仲良しになっていたのにぃ」
返事の代わりに再び刀剣が飛んできた。今度は四本。
催淫ガスを突き抜けて、デザインも大きさも異なる剣が僅かな時間に投擲される。
104 永久の果肉11 ◆VBguGDzqNI sage 2010/04/19(月) 18:32:26 ID:gpT5qXPc
ぎんっ、ぎぎぎんっ!
「硬いな」
全ての剣を難なく防ぐと、ガスの向こうから男の声がした。
抑揚の無い声だ。その質も渋く、低い。
聞いた事のある、声だった。
(あ、まさか…この声は…)
人間を止めてもこの声を忘れる訳が無かった。
クロトの尊敬と恋慕の対象。
リビディスタの長。
剣神と謳われた最強の戦士。
ガスの向こうから、グリーズ=リビディスタが現れた。
彼が大地を踏みしめる度に、赤い甲冑が金属擦れの音を立てる。
重量感のあるその鎧には魔術による防御効果が付与されていた。
催淫ガスの効果は無く、彼は鉄面皮のままだ。
「――クロトか?」
その彼の眉が、僅かに跳ねた気がした。
「はぁい、そうです。グリーズ様ぁ♪ 私は、クロトでございますぅ♪」
ティーシャを花弁の上へと下ろし、グリーズへ満面の笑みを送る。
「アネモネへと堕ちたか……リオはどうした?」
「くすくす。私はですねぇ。そのリオ様に犯されて、アネモネになったんですよぉ?」
再び彼の片眉が跳ねる。それも先程に比べて大きく。
グリーズをずっと見てきたクロトには判る。
今彼は、狼狽しているのだ。
実の娘が人外である、と知らされた事に。
「リオは、どこに居る?」
「くすくす。グリーズ様の頼みでもそれは聞けませんねぇ?
ご自分でお探し下さぁい♪ でもその前にぃ…私と一つになりましょう♪」
触手を展開し、グリーズへと近付く。
「私、ずっとグリーズ様の事をお慕いしていたんですぅ。
好きだったんですぅ。だからぁ、お願いしますぅ。
私と、エッチしてくださぁい♪」
しゅるっ――グリーズへと触手を伸ばす。
剣を投げ放った彼は丸腰だ。恐れる事は無い。
そう思った次の瞬間、『グリーズの両手に一本ずつ、片刃の剣が握られていた』。
二本の剣が閃く。
齢五十近くとは思えないほど軽やかな動きで、体を回転させていた。
獅子のたてがみを彷彿とさせるブロンドの髪が舞い、ネービーブルーの外套がはためく。
まるでワルツでも踊っているような動きに、目が奪われてしまった。
そしてその間に、捕獲用に伸ばした八本の触手が全て切断されていた。
(……はぁ、素敵です…グリーズ様ぁ♪)
いやいや、感心している場合ではない。
丸腰だと思って手を出したのは安直過ぎたと言えよう。
何故なら彼の能力は――
「残念だが。お前を受け入れる訳にはいかぬ」
手にした二本の剣を地面へと突き刺し、グリーズは両手を空ける。
その掌から、青く光る魔術陣が生み出されていた。
そこを境界に、『新たな武器が出現する』。
彼の手には、墨を流したような黒い鞘が収まっていた。
――剣神と謳われたグリーズの力。
それは転移魔術だ。
但し、自分が転移するのではない。
リビディスタの屋敷に安置された彼専用の武器庫から、『得物』を転移させるのだ。
そして彼はありとあらゆる刀剣の扱いに長けている。
105 永久の果肉11 ◆VBguGDzqNI sage 2010/04/19(月) 18:33:50 ID:gpT5qXPc
更に、今まで培ってきた富と、傭兵時代に偶然手に入れた名剣の数々。
グリーズは戦う相手によって常に最適な武器を選び、手元へと引き寄せる。
剣神とは、あらゆる剣を扱う彼に与えられた称号なのだ。
「くすくす。流石は私のグリーズ様♪ 一筋縄ではいきませんねぇ?
ですが私の防御魔術も負けてはいませんよぉ?」
上昇した魔力を惜しみなく使い、防御結界を張る。
タイル状の物理障壁はドラゴンのテイルアタックすらも弾き返す代物だ。
それを二重、三重、四重と重ね掛けしていく。
戦術クラスの魔術攻撃ですら防御する事が可能だろう。
「なら試すか?」
(…あ…グリーズ様、笑った…?)
僅かだったが、彼の唇の端が釣り上がった気がした。
根っからの武人なのだろう。
自分の力を試す。その事に喜びを見出す男なのだ。
それがクロトには野蛮だとは思えない。自分の力を誇示する事なんて、誰だってする。
グリーズが踏み込んできた。
黒い鞘を腰溜めに構えたまま、左の親指で変わった意匠の鍔を弾く。
同時に前面に魔術障壁を収束させ、
グリーズの刀剣が、閃いた。
遠く離れていたにも関わらず、クロトには抜刀の瞬間を目に収める事が出来なかった。
彼の剣は既に振り抜かれており日の光を受けて刀身が美しく輝いている。
(…そんな…)
良く見ると結界が真横一文字に切り裂かれている。
ばりぃん、とガラスが割れるような音と共に結界が砕け散った。
紙でも切るように、彼の斬激が結界を切り裂いたのだった。
それも剣の間合いの遥か遠くで。
グリーズは居合いの際の剣圧だけで結界を破壊したのだ。
「ムラマサ、と言う異国の魔剣だ。魔力を無効化する力がある」
ひゅんひゅん、と刀剣を回転させ、鞘に収める。
「対魔術士用の切り札だ」
「…道理で私の結界があっさりと破られた訳ですね」
「まだ続けるか? 勝ち目は無いぞ」
「くすくす。おかしな事を言いますね?
続けるも何も完全にアネモネと化した私は、もう人間に戻れません。
人間に倒されるか、人間を襲うか。その二択しか無いのです。
それなのに、グリーズ様は私にどうするかお尋ねになっています。
くすくす。どうしてですか? まさか、躊躇っておられるのですか?
そうですよね? 私のような化け物でも、気を遣ってくれているのですね?
ああっ、なんてお優しいグリーズ様! 大好きですグリーズ様っ!」
魔物の本能が溢れ出す。
それは狂おしい程の愛と交わり、只、眼前の男の精を貪り尽くしたくなる。
「グリーズ様ああぁぁぁぁっっっ!!!」
触手を展開し、グリーズへと伸ばす。
それは攻撃といっても差し支えの無い勢いだった。
触手に魔力を通し、硬度を上げているのだ。
それが雨あられと言った具合に、グリーズ目掛けて降り注ぐ。
どがどがどがどがっ!!
触手が地面に穴を穿つ。まるで槍でも刺さったようだ。
だが、そんな死の雨の中をグリーズは躊躇無く踏み込んで来た。
体に大穴を開けようとする肉の槍を最低限の動きで避け、あるいはムラマサで迎撃する。
元より十歩と離れていなかった距離は、あっと言う間に縮まった。
106 永久の果肉11 ◆VBguGDzqNI sage 2010/04/19(月) 18:35:37 ID:gpT5qXPc
グリーズが跳躍する。
赤い甲冑は見た目以上に軽量らしい。
彼は花弁の上へと着地すると、こちらの喉元に刀を突きつける。
その鮮やかな動きに、攻撃しながらもクロトは見とれてしまった。
「何か言い残す事はあるか?」
問われて反射的に口を開き、すぐにそれを噤んだ。
死への恐怖は無い。
助けて下さい。リオ様と仲良くして下さい。ティーシャを連れて帰らないで。
言いたい事は色々ある筈だった。
だが結局。ここ死に際に来て、口をついた言葉は、
「貴方を愛しています」
グリーズはすまない、と呟いた。
それが答えだった。分かり切っていた答えだった。
だが、想いを告げられた、その事実だけで救われた気がした。
僅かに表情を曇らせる愛しい人に、満面の笑みを送る。
直後に白刃が閃いた。
***
リビディスタの戦士達、その実力が試される時が来た。
人間同士の訓練でもない。
森の中の、訓練と言う名目で行われていた『狩り』でもない。
森の魔物達との総力戦が今、始まろうとしている。
ドルキは思う。
グリーズと共に作り上げてきたリビディスタの家。そして最強の戦士達。
それらが有象無象の化け物どもに負ける筈が無い。
ドルキは出陣する門下生達に激励を与え、彼らの壮観な姿に興奮すら覚えた。
そのせいで死んでいたと思っていた娘が屋敷に入り込んだ事にも気付かない。
リオは、そんなドルキを嘲笑いながらパセットと共に屋敷の従者達を次々と犯していく。
パセットも同僚達を犯す悦びに目覚めてしまい、屋敷の中のメイド達を全て支配した。
さあ、復讐を始めよう。
準備は整った。
門下生達を送り出したリビディスタにはもうろくな戦力は残っていない。
囮になり、散っていったクロトの為にも、あの女に、引導を渡してくれる。
次回、永久の果肉十二話、
『愛憎劇―前編―』
107 乙×風 ◆VBguGDzqNI sage 2010/04/19(月) 18:37:48 ID:gpT5qXPc
グリーズの能力は金色の弓兵職な彼の宝具と同じですね。
剣神のレリーフもどこぞの固有結界をイメージしています。
剣が沢山地面に突き刺さってる感じのですね。
補足ですがグリーズが使っていたムラマサはレプリカで本物ではありませんw
剣自体はちゃんと使えるので本人は本物と信じているという設定ですw
ちなみに作者は、今回エロよりもリオとトロル達のシーンがお気に入りです。
猫娘かぁいいよ猫娘。
さあ、物語もいよいよクライマックスです。
次回はリオとドルキとのタイマンですね。
バトルメインになりますが、前半にパセットが同僚に種付けするシーンも入れる予定です。
シナリオ構成は次の『愛憎劇』を前編、後編と二話使い、決着。
その次でエピローグで丸々一話使うとして。
あと三回の投稿でシリーズ完結予定です。
うっはぁ、長かったなぁw まあ、一息つくのは少し早いですけどw
という訳で寄生スレの皆様、よろしければもう少しお付き合い下さいね。
あ。いつものように誤字脱字感想等なんでもお待ちしておりますー。
それでは今週はこの辺で。また来週お会いしましょう。
養女っ、ばん、ざああぁぁぁぁぁぁぁぁぁいいっっ!!!!
>>79氏
GJでした。
ワサビと醤油は基本ですがおろし生姜も結構いけますよ。たこの刺身的に。
最近は暗い話ばかり書いてるので純正和姦寄生とかとっても癒されました。
この調子でチンコ虫もSS化ですね。わかります。
>>70氏
百合はあれども幼女同士でドロドロねちょねちょとHするてのはあんまりないんですよね。
だからやりました(キリッ
あ。誤字の指摘ありがとうございます。
どうやら肝心なシーンで台詞回しがおかしくなるのが多いようですね私は。
はい。という訳で投下です。
NGワードは、
(騎上位? 人外化、逆レイプ、種付け、バトル)
花形の魔物の上に跨って自分で腰を使うオニャノコってエロイと思います。
こう、女の子座りで。
目の前の花弁に手を付いてクイクイと。
そんな感じのエロシーンあります。
というわけで以下本編です。18レス程消費します。ごゆっくりどうぞー。
90 永久の果肉11 ◆VBguGDzqNI sage 2010/04/19(月) 18:06:58 ID:gpT5qXPc
第十一話 愛と絶望に満たされた街
ふと誰かに呼ばれたような気がしてクロトは目を覚ました。
淫臭漂うベッドの上で、ゆっくりと体を起こす。
辺りをぼんやりと見渡すと、息も絶え絶えになった男が四人、大の字で床に倒れている。
そして二つあるベッドの間には、成長したアドニスの花が咲いていた。
(…私の…花…)
寄生されていたとはいえ、この腹から生み出した魔の花は子供のようなものだ。
快楽付けされ、倫理観が曲げられてしまった感性は、肉の花を愛しく思う。
「おっきく…なってるの…?」
ラフレシア型の花は、今やその直径を二メートル近くまで肥大化させていた。
ついさっきまではこの腹に収まっていた筈なのに、何という成長速度だろうか。
メイドの少女を通して、淫魔から大量の魔力を注がれたせいだった。
(…あ…良い匂い…)
意識がはっきりしてくると、この巨大な花から甘い香りが漂ってくるのが分かる。
それに誘われるように、四つん這いでアドニスの元へと近付いた。
しゅるしゅる。
「きゃぁんっ」
花弁の付け根から生えた何本もの触手がクロトの体を捕らえる。
恐怖感は無い。突然の事に驚いただけだ。
おしべ触手は、顔に似合わずグラマラスな体を持ち上げ、花の真上へと移動させる。
(あ、匂い、濃い…)
花の真上まで運ばれると、催淫香もずっと濃密だ。
頭がくらくらして、胸が高鳴る。
じゅん、と膣が新鮮な愛液を搾り出して、子宮が疼くのを感じた。
(おマンコみたい…)
眼下に広がるアドニスの花は、まるで巨大な女性器だ。
肉ヒダが連なる花弁の内側。それに大陰唇を思わせる花の中央部。
肉色をしたそれらが甘い香りを放つ粘液に濡れて艶かしく輝いている。
と、その中央部からずるずると音を立てながら生殖器が生え出した。
多重のエラ。亀頭部分の大量の疣。
間違いない。淫魔が股から生やしていたモノと同じ形状だ。
だが成体となったアドニスの生殖器はそこで倒れている男達の二の腕と同じほど太い。
(こ、こんなのに…犯されたら…)
きっと今度こそ狂ってしまうかもしれない。
そうだ。そうやって人間の心を壊されて、アネモネへと変わっていくのだろう。
「…あは…」
ぞくぞくした。壊れた感情が、自分が魔物へと変わっていく予感に倒錯的な官能を覚える。
体を持ち上げている触手から徐々に力が抜け、クロトの高度を下げる。
女芯へと狙いを定めて、細い肢体が余りにも太い肉棒へと緩慢に近付く。
そして、ぐちり、とその先端が埋没した。
「んあぁっ!?」
(すごっ、おっき、すぎるぅ)
出産した直後でぽっかりと開いたヴァギナ。その穴に合わせたかのようなサイズだった。
――体を拘束していた触手が急に離れた。
ともすれば重力に引かれ、体が落ちる。
次の瞬間訪れるであろう刺激に期待して、クロトは淫靡な笑みを浮かべた。
ずるるるるっ!
「んああぁぁぁぁあぁぁぁあぁぁああぁぁぁぁっっ!!?」
極太の触手は拡張された産道を更に押し広げ、あっと言う間に子宮の内側まで入り込んだ。
(中、中までっ、入ってきてるぅっ!!)
腹を圧迫する感覚がやや苦しく、涙目でひゅーひゅーと空気を取り入れる。
91 永久の果肉11 ◆VBguGDzqNI sage 2010/04/19(月) 18:08:41 ID:gpT5qXPc
視線を下げれば巨根を受け入れた下腹部が、歪な形に盛り上がっていた。
全部入っている。あのおぞましくも、いやらしい触手が。
(はっ、あっ、苦しいけど、熱くてっ、気持ち良いっ…!)
圧迫感もあるが快楽もある。
いや、それ以上に――何と言うのか『しっくりくるのだ』。
この花はついさっきまでこの腹の中で育った魔物だ。
それが元の鞘に戻るのだから、当然なのかもしれない。
言わば、この触手は自分専用。この体を犯す為に生まれてきた。
そして、散々犯された女性器はアドニスの寄生から解放された後でも敏感だ。
それを、こんな凶悪なモノで掘り返されたら。
「んっ、んんんっ!」
クロトは自ら腰を動かし始めた。
女の子座りの体勢から、正面の花弁に手を突き、腰を持ち上げる。
「あっ!? あぁぁぁあぁぁぁっっ!!」
ごりごりと子宮口を。Gスポットを触手に削られる。
(何これっ!? 気持ち、良すぎてっ)
ブツブツとした亀頭部分が子宮口を内側から抉る。
やすりでも掛けるように、多重エラがガリガリと膣内の『しこり』を削る。
視界で何度も火花が散った。
二箇所から与えられる桃色の刺激が背筋を駆け上がり、半開きの口から喘ぎとなって出る。
予想以上の快楽に、力が抜けていく。
持ち上げた腰が、徐々に落下して、
ずりゅりゅりゅっ!
「いああああぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!?」
どすん、と子宮の奥に触手の先端を打ち付けてしまう。
腹の底を突き破られてしまいそうな感覚だった。
だが卑猥な形状をした触手に肉の穴がかき乱され。
あまつさえ性感帯となった子宮を揺さぶられ。
その激感にクロトは前後不覚に陥った。
「…あっ…! っ、…はっ、ぁあっ…っ♪」
軽く達したらしい。
舌を垂らし、ぶしゅう、と結合部から潮を吹く。
揺さぶられた子宮が、きゅん、と痙攣して触手を締め付けた。
(いいっ、これ、いいっ)
子宮ごと犯される快感。その味を覚えてしまったクロトは再び腰を動かす。
ずるるるるっ――
「あうんんんんっ…!」
ゆっくりと触手を引き抜き――
ずりゅりゅっ!
「んああぁぁんっっ!!」
――落とす。
肉の穴が耕され、どんどん敏感になっていく。
子宮の奥を突かれる度に、今まで味わった事の無い法悦を感じた。
「いいっ! これいいっ!! ああぁぁぁぁっっ!!!」
ずりゅりゅっ! ずるるるるっ…! ずりゅりゅっ!! ずるるるるっ――
大陰唇から子宮の奥まで。20センチ以上の肉のチューブを自らの意思で責め立てる。
ピストンのペースも徐々に上昇し、捻りや回転と言った動きまで混じり始めた。
「んああぁっ! いいっ! お花っ! 気持ちいいのっ!!
あぁっ!? イクぅっ! ああっ! ぁっ! あぁっ! あっ! あっ! あ!
凄いのっ、きちゃうきちゃう!! ああぁっ!」
じゅぷじゅぷと結合部から卑猥な音が響いていた。
濃密なアドニスの催淫香にクロトの発情臭が混じる。
空気に混じり、下品な音を立てる本気汁はクロトが感じている証拠だ。
腹の圧迫感は殆ど無い。それが霞んでしまうほどの快楽が、彼女を襲っていた。
舌を垂らし、眉根をハの字に寄せ、涙と鼻水と涎を垂らしている。
だらしなく弛んだ頬や、半開きの口はまさしくメスそのもの。
92 永久の果肉11 ◆VBguGDzqNI sage 2010/04/19(月) 18:11:41 ID:gpT5qXPc
もう、快楽を貪る事しか考えられなかった。
「あっ!! あぁっ!! イクっ、イクイクイクイク!!
アクメって、クサマンコびくびくさせますぅっ!! あぁぁっ!?
あっ! あっ、あっ、あっ! あっ、あ、あ、あ、あ、あぁん!!
んおあおああぁぁぁっっらめぇあぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!!」
絶頂。
自分で宣言したとおり子宮を、膣を収斂させ、触手を何度も締め付ける。
その瞬間。
先端から糸状の触手が溢れ出し子宮を内側から貫いた!
「んぎいいいぃぃぃぃぃっっっっ!!!!?」
痛みとも快楽ともつかない刺激に、クロトが白目を剥く。
子宮を刺し貫き、ミクロ単位の穴をいくつもあけた極細触手が内臓へと侵入。
自身を神経の根として、クロトの体を犯し始めた。
「おおあぁぁっ、あぁ、あ、あ、あ、あっ、あぁ、ああぁぁぁぁぁっっ…!!」
体中に、生殖器から溢れ出した触手が満たされていく。
細いミミズか何かに、体の隅々まで犯されるような感覚だ。
(……気持ちいいっ!)
だがそんなおぞましい感覚すらも、今のクロトには快感だった。
びゅるっ! どびゅっ! どぷどぷどぷどぷ!!
「んひゃあぁぁぇぇあぇぁえええぇぁあぁぁぁぁぁっっ!!?」
突如子宮内で大量の射精。
熱い粘液の感触に、子宮が再び悦びに打ち震える。
更に子種をせがむように何度も痙攣し、触手から精を搾り取る。
同時に、体中に広がった繊毛触手も、何かしらの液体を滲み出していた。
(熱いいっ!!? 熱いィィイ!! あはぁっ!!!)
体の内側から熱湯が溢れ出すような感覚に、クロトは悶絶した。
潮だけでは飽き足らず、股から小水を漏らし、アドニスの糧にする。
直後に変異が始まった。
体中に根を下ろした繊毛触手がクロトの体を作り変えていく。
絹のような肌が鮮やかな浅葱色へと染まっていく。
元でも大きめのバストが一回りも二回りも肥大化した。
子宮を姦通していた雌しべ触手の疣から繊毛触手が生え出し、内側から串刺しにする。
それすらも神経としてクロトの内臓に根ざしていく。
「んああぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁあぁっっっ!!!?」
(気持ちいいひぃぃっ!!)
体を内側から作り変えられる感覚。それは快楽だった。
子宮を中心に、どろどろと溶かされ、一つに融合していく。
子宮に根ざした神経の束はクロトと同化し、もうアドニスから離れる事は出来ない。
(変わっていく…! 私、アネモネになっていく…!)
白魚のような脚は、大陰唇を彷彿とさせる花の中央部分に何時の間にか飲み込まれていた。
どうなったのか視認する事は出来なかったが、アドニスの花と同化したのだろう。
股から下の感覚が無くなっていた。
更にずるずると、触手を貪欲に咥え込んだ結合部すらもアドニスへと飲み込まれていく。
(一緒に、なるんですね…この花と…)
もう二本の脚で歩く事は出来ないだろう。その事に後悔はない。
この肉の花の下に生えた大量の触手が脚の代わりだからだ。
そしてより卑猥になった体は男も女も誘惑する。あのグリーズも。
催淫香につられて寄ってくるメス達をこの体で溺れさせ、種付けをしていくのだ。
そしてそれはとてもすばらしい事だと思った。
「あはあぁぁぁぁあぁっっっ…♪」
歓喜の涙が頬を伝い、流れる。
歯車が噛みあうように、本体であるアドニスと神経が完全に繋がった。
まるで下半身が肥大化してしまったようだ。
(あ、触手…動かせる…)
花弁の根元から伸びるおしべ状の触手を眼前でゆらゆらと動かす。
地に付いた触手の一本一本にも神経が通っているようだ。
93 永久の果肉11 ◆VBguGDzqNI sage 2010/04/19(月) 18:13:10 ID:gpT5qXPc
薄汚れた絨毯を踏みしているのが分かる。
「はあぁぁぁぁぁっっ…♪」
感嘆の溜息を吐き出す。
同時におしべ触手から、ブシュウと催淫ガスが噴出した。
(…あはぁ…♪ ガスを噴出すのも…なんか気持ちいいです…♪)
体中に精力が溢れている。
だが頭の中はまるでぬるま湯につかっているようだ。
ただひたすらに甘く、緩い愉悦に全身が覆われている。
『おめでとうクロトさん』
その時、腹の底から声が聞こえた気がした。
下半身のアドニスが、その声を我が主と認識する。
『完全にアネモネになったみたいだね』
(…あ、リオ様、ですか…?)
意識を集中すれば、アドニス本体を通して淫魔の気配を感じる事が出来た。
今は、移動中、だろうか。特に火照った体を持て余している訳でもないようだ。
離れていてもアドニス同士で繋がっている。それを感慨深く思った。
『うん。ほったらかしにしちゃってごめんね? ね、今どんな気分?』
(あはぁ♪ 何だかふわふわして、夢の中にいるみたいですぅ…♪)
『――そっか。アネモネになったらそんな感じなんだね。
……あ、今私ね、北東の城壁に来て皆に結界を解除してもらってるとこなの。
私はこのまま北上して屋敷を目指すから、クロトさんは南西と北西の結界を解除して?』
(はい♪ おおせのままに♪)
そうだ。主である淫魔は、リビディスタの奥様に復讐をする為にこの街に侵入した。
そして結界の解除は彼女との『約束』を叶えて貰う為の条件だった。
(あぁ、グリーズ様、グリーズ様、私、早く貴方様に会いたいです…)
会って、滾るこの想いの赴くまま、情事に耽りたい。
だからその為にも、今は働かなくては。
『あ、そうだ。今パセットちゃんが一足先に屋敷に向かってるの。
クロトさんは出来るだけ派手に暴れてもらえるかな?
そうすればパセットちゃんも安全に屋敷に潜入出来ると思うから』
(お任せ下さい♪ 沢山女の子に種付けをして、この快感を教え込んで差し上げます♪)
『うん。よろしくね』
それっきり主の声は聞こえなくなった。
どぉん。変わりにすぐ近くで爆発音。
森の魔物達が侵入しているのだろう。住民の悲鳴らしい声が外から響いてくる。
クロトは得意の探索魔術を起動した。
アドニスの真下に、青い魔術陣が展開し、周囲に魔力の波動を放出する。
アネモネとなり人外の力を手に入れたクロトのそれは、人の時よりも強化されていた。
魔力は波紋となり半径四キロ周囲へと広がっていく。
(はぁ…♪ 人間、沢山いるぅ♪)
南東の城壁からモンスターが侵入しているらしい。
街の外から侵入する赤い光点から逃げるように、青い光点が街の中央へと移動していた。
クロトが居るこの小屋は南西の城壁からやや街の中央寄りの場所に位置している。
逃げ惑う人々は路地裏を通り、中央通りへと集っているようだった。
アレエスの街の中心には要塞がある。
リビディスタの屋敷よりも大きいそこは、有事の際、住民が避難する場所となっていた。
街の大結界の発生装置が安置している場所でもある。
そういえば、魔物達の侵入を図るならその装置を無効化する手段もある筈なのだ。
どうして淫魔は、部分的に結界の解除をしていくなど回りくどい事をするのだろう。
要塞内に侵入するリスクが高すぎると考えたのだろうか。
(まあ、どうでもいいですね)
今は、城壁の結界を解除する事だけを考えればいい。
その過程で、出来るだけ多くの女達に種付けをしよう。
はぁ、と甘い吐息を漏らすとクロトは移動を開始した。
94 永久の果肉11 ◆VBguGDzqNI sage 2010/04/19(月) 18:15:00 ID:gpT5qXPc
***
「あんっ♪ にゃんっ♪ はぁっ♪ いいっ♪
お兄さんのおチンポっ♪ とってもいいよう♪」
北東の城壁内にて。リオは結界術士達の逆レイプに励んでいた。
アドニスの催淫香を居住空間の中に満たし、甘い喘ぎを上げている。
これだけならいつもどおりなのだが。
「うわ、暫く見ない間にエロエロになってるわねぇ」
横合いからの声にだらしなく弛緩した顔を向ける。
「あっ!? メデューサのお姉さん!」
そこには朝方、森の中で出会った魔物の姿があった。
いや、それだけではない。
街の外へと続く重い門は開かれ、そこから多種多様なモンスター達が侵入しているのだ。
リオ達は屋上へと続く階段の踊り場で性交を愉しんでいた。
もしも床でこんな事をしていたら魔物達の進撃に踏み潰されていただろう。
「さっき出会った時もいきなり空飛んできたから驚いたけど。
こうやって人間を『食べて』いるところ見るともっと驚くわぁ」
「あー。お姉さんにはあげませんよぉ。この人達はリオが捕まえたんですから♪」
「はいはい。街に侵入出来たのもアンタのお陰だからね。
それくらいは譲ったげるよ。ところでアンタ。
さっき森で会った時は目両方と赤じゃなかったっけ?
なんで今片方青になってるの?」
「うにゃ?」
(あ、そういえば。そうかも)
自分の瞳が何色かなんて気にしていなかったが、改めて指摘されると首をひねってしまう。
青になったり赤になったり、忙しい右目だ。
「さあ? わかんないです♪」
何よそれ、とメデューサが胡散臭そうなものを見る目つきでこちらを睨んだ。
「あーそれにしても臭い臭いっ。アドニス臭い!!
あたしゃもう行くよ? こんな所、一秒でも長居したくないからねっ」
言い捨てると尻尾をのたうたせながら階段を器用に下りていく。
それを見送るとなんとなく自分の胸元や脇に鼻を押付けすんすんと匂いを嗅いだ。
(…そんなに酷いんだ。私達の匂い…?)
アドニスの催淫香は人間には甘く香るが凶悪な魔物には悪臭なのだ。
どうにも実感を伴わなかったが、嫌がるメデューサや急ぎ足で城壁をくぐる魔物を見ると。
「うーん。やっぱり効いてるんだねー」
などとしんみり思ってしまう。
セックスの際にも他の魔物に邪魔にされないので有益な能力だった。進化の賜物だろうか。
(さあ、もうちょっと愉しみたいけど…屋敷に向かったパセットちゃんも気になるし。
他の結界はクロトさんに任せて私も屋敷に向かおうかな?)
胎内のアドニスを通して、先程クロトが完全にアネモネ化したのを確認した。
今も彼女がどのような状況なのか大体把握出来る。
向こうも、ある程度ならこちらの思考や状態を感じる事が出来る筈だ。
(アドニスって、繋がってるんだね)
犯したものと犯されたもの。
上下の関係は厳しく、被害者は自分を犯したアネモネに逆らう事は出来ない。
だが、こうやって互いを感じる事が出来ればそこに摩擦は生まれない。
同し種同士争う事も無いだろう。この世で最も統制の取れた種族。
(皆がアネモネになれば、誰も悲しい思いをしなくて済むのかな?)
例えば、親が子供を殺そうとしたり。
その子供が、親に復讐をしようとしたり。
そんな事が起きない、平和な世界になるのではないのだろうか。
「まさかね」
そんな事はありえないだろうけど、ついそんな夢物語を思い描いてしまった。
でもこの街だけなら、そんな世界にしてもいい。そう思った。
その矢先に、
「きゃあぁぁぁあああぁぁぁぁぁっっ!!?」
95 永久の果肉11 ◆VBguGDzqNI sage 2010/04/19(月) 18:17:05 ID:gpT5qXPc
街の中から女の悲鳴が木霊した。猫耳がぴくりと持ち上がる。
「にゃっ?」
魔物達から逃げそびれたのだろう。この世の終わりかと思わせるような悲痛な叫びだった。
(……どっちにしろ移動するつもりだったし)
「またね。お兄さん達」
いつものように感謝のキスを二人の結界術士にプレゼント。
その後、足取りも軽く、階段を駆け上がる。
屋上に頭を出すとその真上をびゅん、とハーピーが一匹通り過ぎた。
ここの――北東の結界が解除されているので、この辺りからは空からも侵入したい放題だ。
それを何となく見送ると、リオは見張り台から街を見渡した。
(あ、親子連れだ)
城壁から少し離れた民家の前で、母親と思しき女性とその娘が魔物達に取り囲まれていた。
「げへへへっ。もう逃げられないどっ」
下品な笑い声を上げながら近付くのは豚面をした魔物だ。
肥満気味の巨体を揺らしながら、涎を垂らすそのモンスターはトロルという。
一応知性を持った魔物だが強暴で好色だとモンスター図鑑に載っていたのを思い出した。
「お願いしますっ! 私はどうなっても構いません! でも、この子だけはっ」
(…ふぅん。あんなお母さんも居るんだね…)
自分の体を身代わりに、子供だけを助けるというのか。
まるで母親の鏡だ。どこかの鬼ババアに爪の垢でも煎じて飲ましてやりたい。
「ぎゃっぎゃっぎゃっ!! そいつは無理な相談だなぁ?
お前はいい体してるからぁ、たーぷり可愛がってやるけどよぉ。
このチビはそうもいかねえだろぉ? しょんべん臭えしぃ。好みじゃねえんだぁ。
だからこいつは食ってやるよぉ。お前の目の前でなぁ?
あぎゃっぎゃっぎゃっぎゃっ!!」
「…最低…」
自分もすでに人に身ではないのだが。
ああいう下品な輩を見ると流石に不快になる。
このまま見過ごせば母親は死ぬまで陵辱され、娘も食い殺されてしまうだろう。
(…どうしよう…)
こうなるのは最初から分かっていた筈だ。
自分の復讐のせいで、何の罪も無い人間が犠牲になってしまう。
覚悟、していた筈だ。
だが、どうやら納得は出来ていなかったらしい。
(…私、悩んでるの? もう、身も心も魔物になったと思ったのに)
両手を握り締める。
パセットに注ぎ、消耗した分の魔力は、さっき二人の結界術士から補充した。
体の奥から、人外の力が溢れ出しているのが分かる。
「さぁっ、先ずは腹ごしらえだぁ! ここんところいいもん食ってなかったからなぁ!
このガキを食って、それからお前も犯してやるぅ!!」
「いやああぁぁぁっっ!! おかーさん! おかーさぁんっ!!」
母親の腕から、娘が奪われた。
泣きぼくろが愛らしい、おさげ髪の少女は、自分と同い年くらいだろうか。
その周りでは興奮した豚どもが群れながら汚い言葉で囃し立てている。
少女の顔が絶望に染まる。
必死の形相で、母親が娘に向かって手を伸ばしていた。
「――決めた」
見張り台の縁に手を掛け、勢いを付けて外へと飛び出す。
地面までの高さはざっと五十メートル程。
地面に激突すれば、即死は免れない。
だがリオは背中の蝙蝠の翼をはためかすと、トロルの群れへと一直線に突っ込んでいく。
風を切る音が耳元で唸った。
(悪魔の血が混じっていて良かった)
空を飛ぶだけだが、その悪魔の力が、人を救う為に使われようとしている。
96 永久の果肉11 ◆VBguGDzqNI sage 2010/04/19(月) 18:19:06 ID:gpT5qXPc
それを考えると胸の奥から何か形容し難い感情が溢れ出してきた。
その感覚を噛み締めながら、
「女の子を、」
ふとこちらに気付いた先頭のトロルに、
「苛めるにゃぁあぁぁぁっっっ!!!」
渾身の飛び蹴りを喰らわせた!
「ぷぎいっっ!?」
べきゃぁ、という物凄い打撃音がしてトロルの顔面が潰れると、彼方へと吹っ飛ぶ。
でっぷりとした巨体が高速で錐揉み回転させながら弧を描いて飛翔し――
ずどん、と音を立てて十軒程隣の民家の屋根に激突した。
助けられた親子もトロル達も突然の出来事に口を『あ』の字に開けたまま硬直している。
その間に地面に着地したリオは、素早く親子とトロル達の間に滑り込んだ。
「な、なんだてめぇ!?」
「俺らのボスになんて真似しやがる!」
「こんな事してただで済むと思うなっ」
「お前から、」
「フシャーーーーーーーーーーーーーーーっっっ!!!!!!!」
口々と吼えるトロル達に、牙を剥き出しにして威嚇した。
四つん這いの姿勢で尻尾と髪を逆立て、赤と青の猫目で睨み付ける。
トロル達はそんなリオの気迫に押されて『ひぃっ』と情け無い声を出した。
「何してるの? 早く逃げて」
ところが背中の親子ときたら未だに状況が判らないのか、呆然としたままだ。
魔物に襲われていたところを魔物に助けられる、という状況が彼女を混乱させていた。
「え……? あの…?」
「その子がどうなってもいいの!?」
「…っ!?」
肩越しに喝を入れてやると、それでようやく母親は弾かれたように動き出した。
娘を抱き上げ、中央通りの方へと駆け出していく。
「ちゃんとその子を守らないと私が許さないからっ…!
その子を泣かしたらっ、許さないから!」
走り去る親子の背中に向けて、言葉を投げかける。
そんな事を言われなくても分かっているのだろう。
シュトリの力は、母親が強い決意と感謝の気持ちを抱いているのを感じた。
(私のお母さんが生きていたら。
同じような事があっても私の事、守ろうとしてくれたかな?)
体を張って、この身を救おうとしてくれただろうか。
だが顔も、人柄もよく知らない母親を想像する事は出来なかった。
(居ない人の事を考えても、しょうがないか)
だがもし今も母が生きていたら。
沢山、甘えたりする事は出来たのだろう。
それを思うと胸がきゅん、と苦しくなった。
「あっ、逃げるぞっ」
「お、追え! 久しぶりの獲物を、」
「フーーーーーーーーーっっっ!!!」
『ひぃっ』
追い掛けようとするトロル達を再び牽制。少し八つ当たり気味だった。
「なんだよこのチビ、メチャクチャおっかねぇ…っ」
97 永久の果肉11 ◆VBguGDzqNI sage 2010/04/19(月) 18:20:43 ID:gpT5qXPc
(…こんな可愛い子におっかないんなんて、失礼な豚さん)
何なら全員、今此処で『食べて』しまおうか。
どろり、とした感情が溢れ出して来る。
それは淫魔の――いや、悪魔の血が持っている凶暴性だ。
欲望のままに他者を貶め、快楽を求めるリオの心の闇。
「ふふふ。おっかない? なーにトロルさん達。
リオみたいなちっちゃな女の子に怯えてるの? かーわいー♪」
煽った瞬間、馬鹿共は牙を剥き出しにして口々と喚き散らす。
やれ、舐めるなだの、やれチビのくせにだの、頭の悪そうな台詞を吐き出していく。
「ふーん? そう思うなら、リオの事、好きにしてみればいいんだよ?
ふふふ。溜まってるんでしょ? いいよ♪
リオがぁ、トロルさん達のくっさいザーメンカラカラになるまで搾り取ってあげる♪
――あ、そうだ。どうせ童貞ちゃんだよね♪ 優しくしてあげないと駄目だね♪」
『て、てめーーーーーぇぇぇっ!!!』
トロル達の怒りが頂点に達した。
目を血走らせ、地面を踏みしめながらこちらへと近付いてくる。
怒りに興奮したトロル達の股座から、濃い精気が溢れ出しているのが分かった。
思わずぺろり、と舌なめずりをし、
その瞬間、
「ありがとー! 猫耳の悪魔さん!」
と、背中から女の子の声が聞こえた。
「……ぁ…」
それだけでどす黒い気持ちが霧散し、代わりに幸せな気持ちが溢れてくる。
(あ、ありがとう、って言われちゃった)
ネーアに言われたのを除けば、本当に久しぶりだった。
というより最後にありがとう、と言われたのがいつか思い出せない。
ほわほわとした気持ちが溢れ出してきて、気恥ずかしくて頬がほんのりと紅く色づいた。
「でもっ、おパンツくらい穿いた方がいいよー!? 風邪引いちゃうよー!?」
「よ、余計なお世話にゃぁっ!」
他人に指摘されたせいか、淫魔状態の格好が無性に恥ずかしく思えてきた。
こんな羞恥心とは無縁のような衣服をよく考え付いたものだ。
素面ではとても着ていられない。
「はあ? なんだこいつ? 照れてやがんのか?」
「見た目の割には人間臭いな」
「俺らと同じモンスターの癖に人間助けやがるし」
「う、うるさいにゃ! あの人達はねぇ、えー、そのっ、だからぁ――
そ、そう! リオが後で食べるの! あの人達はリオの獲物なの!!
助けたわけじゃにゃいの!! 断じて!」
何と言うツンデレだろうか。これでは怪しまれても仕方が無い。
現に豚面の胡散臭い視線が次々と突き刺さって痛い。
「そんな事はどうでもいいんだよっ」
「そうだそうだ! 言ったからには責任とって俺達の相手をしろ!」
口々と文句を言うトロル達。
それでもこちらに手を出してこない当たり小心者というか虎の威を借りた猫というか。
いや、猫はこっちだった。
「ごめんね? なんか、そんな気分じゃなくなっちゃった♪」
ウィンク一つしてリオは飛び立った。
「ってそりゃねーよ!!」
足元からトロル達の文句や野次が次々と飛んでくる。
「べー、だ」
空からあっかんべーで答えてやると地団太を踏んでトロル達が悔しがった。
それを指刺しながら上空で腹を抱えて笑う。
(あー、面白かった♪ そだ、あの人達、無事かな?)
逃げた親子を上空から探すと、丁度街の警備兵に保護されているところを発見した。
「…良かった…」
98 永久の果肉11 ◆VBguGDzqNI sage 2010/04/19(月) 18:22:15 ID:gpT5qXPc
折角助けたのだから事が終わるまで生き残って欲しい。
そう。ドルキに復讐する時まで。
(…やっぱり、私は義母様の事、許せそうにない)
パセットと交わってから少し人間らしい感情を取り戻せた気がするが、それとこれは別だ。
ドルキに復讐を果たした後、出来るだけ多くのアドニスの花を咲かせよう。
そうすれば、ネーアの恩返しにもなる筈だ。
「そうだ。パセットちゃん、どうしてるかな?」
今頃屋敷に侵入出来ただろうか。
色んなところで混乱が拡がれば、ドルキの意識も逸らせるし、戦力も分散する。
今はひたすら、状況をかき乱してやる必要があるのだ。
(あー、飛んでると警備の人に見つかるかな?)
下手をすると遠距離から狙撃系の魔術で撃ち落とされるかもしれない。
リオは路地に降り立つと、アドニスを通じて、パセットと連絡を取るのだった。
***
一方その頃。
アネモネへと変異したクロトは街の中央通にて人外の生を謳歌していた。
様々な露天が立ち並ぶ大通りの一角が、ピンク色の霧に包まれている。
「…こんな所に、アネモネが…っ」
「うふふ♪ そんな事どうでもいいじゃないですかぁ♪
皆で一緒に気持ちよくなりましょう?」
運悪く催淫ガスを吸い込み、その場にへたり込む人間が何人も居た。
警備の者。住民。併せて十人は下らない。正に選り取り見取り。
クロトは顔を赤くしながら欲情する体に抗う人々の中から、うら若い女性に目を留めた。
歳は自分と同じ、二十歳程だろうか。
短い黒髪の下に、鋭い眼光が輝いている。
体が言う事は聞かなくても、その心だけは折れていないようだった。
「――あぁ。誰かと思ったらティーシャさんじゃないですかぁ♪」
魔術士のローブに身を包んだ女は、クロトと同期のリビディスタの門下生だった。
「…クロト…? まさかお前、クロトなのか!?」
精悍な顔つきは中性的な印象を与えるが、その言動も男勝りだった。
赤い外套に身を包んだ彼女の名はティーシャ。
七つ星の、攻撃魔術に長けた魔術師だ。
「せいかーい♪ 私ねぇ、リオ様に犯されてぇ、アネモネになってしまったんですぅ♪」
「リオ、様に…? なんだ? 何を言ってるんだ!?」
「あーそっかぁ、ティーシャさんはリオ様が行方不明になった事知らなかったですよね?
でも、それはもういいんです。うふふふ。ねえティーシャさん?
アネモネってすごいんですよぉ? なんか、全身が気持ちいいんです♪
頭がぼーってして、ずーっと夢見心地なんです♪
こうやってガスを撒くのも――あぁん…♪」
ぶしゅうと催淫ガスを触手から噴出して、その快感に甘い声を漏らす。
「はぁ…気持ちいい…♪
でもぉ、女の子に種付けする時は、もっと気持ち良いんですよぉ?」
触手を動かし、腰を砕けのティーシャへとゆっくりと近付く。
「よ、寄るなっ! それ以上近付くと、攻撃するぞっ」
「攻撃? まさか私に、魔術を撃つんですかぁ?」
「そうだっ、だから、動くなっ、私は、お前を、」
「くすくすっ。催淫ガスを吸い込んだまま魔術が使えるわけないじゃないですかぁ。
ほんとは体が疼いてしょうがないんでしょう?
おマンコがじくじくして、指でぐちゅぐちゅ掻き回したいんでしょう?」
「く、クロトっ、お前、何て言葉をっ」
猥語に羞恥心を煽られたティーシャが赤い顔を更に赤くさせた。
直情系でボーイッシュな彼女も、猥談においては自分と同じく純情系だ。
そんな彼女の反応を愛しく思いながら、腹の中で生殖器が疼くのを感じた。
「あぁ、ティーシャさんっ、可愛いっ、とても可愛いです!」
(種付けしたいっ、我慢出来ないっ!
ティーシャさんのおマンコに、びゅるびゅるザーメン注いで種子を植え付けたい!)
99 永久の果肉11 ◆VBguGDzqNI sage 2010/04/19(月) 18:23:46 ID:gpT5qXPc
はぁ、はぁ、と息を荒げるクロトに貞操の危機を感じたのだろう。
ティーシャは手にしていたロッドをこちらに突きつけると、
「く、来るなぁあっっ」
ロッドの先から魔術陣が生み出される。
陣の色は攻撃を意味する赤。その中心から、拳大の火球が生み出された。
(あ、凄いです。このガスの中でまともな攻撃魔術を使えるなんて)
関心した瞬間。火球がこちらに向かって飛来した。
どおんっ!!
大気を振るわせる爆発音。
着弾の瞬間に衝撃波が生まれ、熱気と風圧がガスを吹き飛ばす。
力加減を誤ったのか周囲の住民達が爆風に煽られて地面を転がった。
「しまったっ!?」
魔術を使った本人が顔を青くしていた。
一般人を巻き込んでしまった事。
それに何より知人に向けて容赦の無い攻撃を行った事に、後悔する。
だが。
「くすくす」
爆煙を挿んだ向こう側に笑い声。
風が煙を徐々に晴らしていく。
その先に、無傷で佇むアネモネの姿があった。
「…防御魔術…っ、アネモネになっても使えたのかっ」
ひし形のタイルを繋ぎ合わせたような光の壁が、クロトの全身を覆っていた。
「はい♪ それどころかアドニスと融合した事で魔力の総量も上がってるみたいです♪
私達魔術士としては良い事尽くしですねぇ♪」
「馬鹿を言うな! 人を捨ててまで、そんな力なんて必要ないっ」
「真面目ですねぇティーシャさんはぁ。
その凝り固まった頭を、私が柔らかくしてあげますね♪」
ぶしゅう、と再び催淫ガスを撒き散らす。
「…っ!? くそっ」
防御魔術でガスを防ごうとするが、ティーシャは攻撃専門だ。
圧倒的な力の差に、魔力で編み出された光の壁があっと言う間に崩壊する。
さっきと同じだった。
突如横合いの路地から出現したアネモネがガスを撒き散らし、こちらの動きを封じる。
「抵抗なんて無駄ですよぉ? 諦めて、私に種付けされて下さい♪
大丈夫です♪ 催淫効果たっぷりの体液を沢山使ってあげますから。
ちーっとも痛くありませんよぉ? くすくすっ。くすくすくすくすっ」
笑いながら触手を伸ばす。
あ、と声を上げる間もなく、ティーシャの体を拘束した。
「は、離せっ――うわっ!?」
暴れる彼女の体を引き上げ、花弁の上に招待する。
びりいっ――おしべ触手を使い、魔術士の衣服を乱雑に引き裂く。
「ば、馬鹿っ、やめろっ! お前は正気を失ってるんだ!
屋敷に戻ってちゃんとした治療を受ければ――むぐぅっ!?」
おしべ触手でけたたましい口を塞ぐ。
むーと唸るだけになった女を微笑ましく眺め、それでも込み上げる欲情は抑えられない。
息をやや荒げながらぼろぼろになった衣服を脱がす。
その下から現れたのは魔術師とは思えないほど引き締まった肢体。
二の腕にも腹にも、余分な脂肪は付いておらず、脚は力強く、しなやかだ。
まるで野生の肉食動物を彷彿とさせるスタイルに、はう、と感嘆の息を漏らしてしまう。
「けれど胸は控えめですねぇ」
「んんーー!! ぼふぇーばぼめまま!!」
余計なお世話だ、とでも言いたいのだろうか。
「くすくす。何もそんなに悲観する事はありませんよぉ?
アネモネになれば、スタイルだってよくなるんですからねぇ?」
ティーシャの目前で見せ付けるように、自らの胸を寄せて上げる。
ぼよぉん、とまるで生き物のように跳ねる二つの脂肪の塊にティーシャが目を見張った。
100 永久の果肉11 ◆VBguGDzqNI sage 2010/04/19(月) 18:25:06 ID:gpT5qXPc
催淫ガスの中で男衆がおおっ、とどよめく。
「だからぁ、ティーシャさんもぉ、心置きなくアネモネになって下さいねぇ♪」
体を持ち上げる。
触手が、腕を万歳の格好に縛り上げ、彼女の股下を目線の高さまで吊り上げる。
嫌がる彼女を無視し、きつく閉じられた股を開いていく。
「むー!! んーーんーー!!」
触手に開脚させられると、そこにはきらきらと濡れ輝く羞恥の丘がある。
うっすらと恥毛を帯びたそこは閉じられ、だがその割れ目から一筋の愛液が流れている。
クロトはそこに鼻先を押付けるとすんすんと匂いを嗅ぎ始めた。
ティーシャの唸り声が大きくなり、がくがくと体が震える。
「あはぁ…♪ ティーシャさんのおマンコ、とっても良い匂いがしますぅ♪
処女の、乙女のおマンコの匂いですぅ♪」
鼻先に愛液を付着させながらうっとりと呟く。
「でもぉ、まだあんまり濡れてませんねぇ? 少し解しておきましょうかぁ♪」
言うや否やティーシャの口に突っ込んでいた触手をピストンさせた!
じゅぷっ! じゅぷっ!
「んっ!? んむぅっ!!」
「あはっ♪ これぇっ…! 触手、とっても感じちゃいますぅっ♪
ティーシャさんの口マンコっ、いいっ♪ 気持ち良いんですぅ♪」
親指大の触手を三本口に突っ込まれたティーシャは目を白黒させながら口姦に悶える。
少し苦しそうだが、こちらは加減出来そうに無い。
アネモネと化した心に、人間の良心など残っていないのだ。
ただ、人間の頃の性格や記憶はそのまま引き継がれるので、趣味や嗜好は変わらない。
痛がる姿は見たくないので、媚薬をたっぷり注いでやるのだ。
(あぁ、それにしても、お口の中、気持ちいいです…♪)
突っ込んだ触手の胴を口蓋へと擦り付ける。
或いは先端を開き、その舌ごと咥え込み、吸引する。
他にも先端から繊毛触手を生やし、歯茎や下の裏などを嘗め回した。
触手の性感は鋭く、それら一連の行為に蕩けそうな快感を覚えてしまう。
かと思えば、触手の生え際から熱い何かがせり上がって来るのを感じた。
「あぁっ!? 射精しますぅっ。ティーシャさんの口マンコにっ…!
熱いお汁、いっぱい噴出しちゃいますぅ! あっ! あっ! あっ!
いいっ! 触手気持ちいいっ! 出る出るっ! 出ますっ!
あっはぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁっっ!!」
びゅるびゅるっ!! どぴゅどぴゅどぴゅっ!
「んむぅぅぅっっ!?」
頭が真っ白になった。
触手の中を体液が通る感触は男性の射精とは比べ物にならないくらい気持ち良い。
そもそも男の輸精管よりも敏感な触手のそれは、男のそれとは長さが全く違う。
ペニスから噴出す射精の快感を二倍、三倍と長く味わう事が出来るのだ。
それも複数本同時に。
ともなれば男の快楽を全く知らなかったクロトが、その快楽に溺れるのも無理はない。
「…あっ…っ、はっ…♪ っ、あぁっ…っ、…♪」
体を痙攣させながら、初めての射精『もどき』の快感に酔い痴れる。
ぼんやりとティーシャを見ると口から大量の体液を吐き出しているのが見えた。
加減を間違えて多く出し過ぎたらしい。無色透明のそれは催淫効果を持った蜜だ。
更に言うと、彼女を拘束していた別の触手の先端からも蜜を吐き出していた。
催淫ガスの原液とも言えるそれらが、クロトとティーシャの体をべたべたに汚していく。
傾き始めた太陽に二人の裸体が照らされて、ぬらぬらと淫靡に輝いていた。
(もう、十分ですね…♪)
口の中から束ねていた触手を引き抜く。
おえぇっ、と下品にえずくと、ティーシャは盛大にむせ始めた。
「がはっ! げはっ、げほぉっ!! はぁっ! はぁっ! くそっ! げほっ!」
「あらあら、ごめんなさい? 初めてこんな事するから、加減を間違えてしまいました。
苦しかったですよね?」
「あ、当たり前だっ」
「そうですか。でも、もう大丈夫ですよ?」
「な、何…? ――うっ?」
101 永久の果肉11 ◆VBguGDzqNI sage 2010/04/19(月) 18:26:24 ID:gpT5qXPc
ティーシャが自分の体に異変が起きていると気付いた時にはもう遅い。
「あっ、あぁぁぁぁっっ!?」
目を見開き、がくがくと体を痙攣させ始める。
先程噴出した蜜は催淫ガスの原液。それを惜しむ事無く口内と体中にぶちまけたのだ。
今、ティーシャの体は想像絶する疼きが襲っているのだろう。
「あ、あついぃっ! 体がぁ!」
「熱いだけですかぁ? 切ないんじゃないんですか? くすくす。こことか、ね?」
ぞろり。クロトが眼前の割れ目に舌を這わせた。
「ひああぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!?」
それだけでティ-シャは高みへと打ち上げられる。
体を痙攣させ、上と下の口からだらだらと涎を垂らした。
「あらぁ? ひょっとしてもうイったんですかぁ?
ちょっとお薬を使いすぎたみたいですねぇ? くすくす♪」
「あ、あぁっ…!」
呻くティーシャからは完全に力が抜けていた。
抵抗する意思も無いらしく、吊り上げられた状態のまま体をぐったりと弛緩させている。
だというのに彼女の下半身だけは何かをねだるように小さく揺すられているのだ。
「あはぁ♪ ねぇねぇティーシャさん? 気付いています?
貴女のおマンコ、もうドロドロですよぉ♪」
一度アクメを迎えたティーシャのヴァギナは大きく口を開き、内部を露出させていた。
露になった肉ビラが、グロテスクにひくひくと蠢動している。
「いやぁ…、見ないでぇ…」
羞恥心を訴える言葉もボーイッシュな彼女からは考えられないほど色気を帯びている。
アクメから降りてきた彼女は、はぁ、と艶かしい吐息を漏らした。
「…あ、嘘…、アソコ、ジンジン疼くの、全然治ってない…!」
「くすくす。これだけの蜜を浴びたんですから、簡単に収まりませんよ?」
「そ、そんなぁ…いやだ…っ、こんなのっ、おかしくなるっ」
「大丈夫、大丈夫ですよティーシャさぁん?」
ずるずるずるっ!
アドニスから生殖器を引き出す。
体の内側から敏感な触手が生え出す感覚に背筋がぞくぞくした。
(はぁっ♪ 触手チンポ引き出すの、気持ち良いっ♪)
「えぇっ!? そ、それっ」
ティーシャと言えば目の前に現れたとんでもない大きさの触手に狼狽している。
いや――鎌首をもたげる、その雌しべ触手に熱い視線を送っているのか。
目元を潤ませ、艶かしい吐息が敏感な粘膜を刺激した。
「そうですよぉ? これがぁ、ティーシャちゃんの処女マンコに入っちゃうんですぅ。
どうですかぁ? 大きいでしょぉ? 気持ちよさそうでしょぉ?
くすくすっ。そんな目で見なくても、ちゃぁんとハメハメしてあげますからねぇ♪」
「い、いらないっ、大体、そんなの入る訳がないっ」
「大丈夫ですよぉ。私だって入ったんですからぁ♪」
ぐちり、とその先端をティーシャの割れ目にあてがう。
それだけで甘く、蕩けるような刺激がクロトを襲う。
人外化し、ぐずぐずに溶かされた理性が更に溶かされ、アネモネとしての本能だけが残る。
即ち、人間のメスへの種付け。
「ティーシャさんっ、私、もう我慢出来ませんっ。
ティーシャさんの事、ずぼずぼ犯してあげますっ」
「い、嫌だっ! 私はっ、アネモネなんかになりたくないぃっ!!」
泣き叫んで嫌がるティーシャを肴に、
ずりりりりっ!!
「いぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁっっ!!?」
処女を頂いた。
「ふあぁっ!?」
(何これっ、触手チンポ、とっても締め付けられますぅっ)
元でも敏感な雌しべの性感に翻弄されているというのに。
ヴァギナに絞め付けされる感触に更に追い討ちを掛けられてしまう。
「す、凄いですっ! 触手チンポっ、気持ちよすぎですっ」
人外の快楽に堕ちたクロトはあっさりと飲み込まれ、それを貪ろうと触手を操った。
102 永久の果肉11 ◆VBguGDzqNI sage 2010/04/19(月) 18:27:49 ID:gpT5qXPc
じゅぷっ! じゅぷっ! じゅぷっ!
「ひぎっ!? ぎ、ぁっ!? ひうっ!!」
「あぁっ! いいっ! ティーシャちゃんの処女マンコっ!
きつきつでっ! あぁんっ♪ 蕩けてしまいますぅっ♪」
先端に生えている疣疣の一つ一つが陰核のように敏感なのだ。
それが処女膜の残骸に引っ掛かったり。
或いは、肉ヒダに磨かれたりする度に脳内がピンク色に染まる。
この快楽は人間の時には味わえなかった物だ。
それをもっと味わいたいと思い、ティーシャの体を抱き寄せる。
「んああぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁっっ!!?」
熱い抱擁を交わすと、ティーシャの股ぐらは花肉の真上へと押付けるような形となる。
痛みからかそれ以外のものからか。
狂ったような声をあげるティーシャの体をぐりぐりと触手へと押付ける。
アドニス本体が破瓜の血を啜った。
(あぁ、堪りませんっ♪ 人間の女の体っ♪)
いやらしく肥大化したニップルをティーシャのそれに押付け、蕾同士で擦り付けあう。
催淫粘液に濡れた柔肌同士がニチャニチャと音を立てて、もどかしい性感が生まれた。
あうん、と色っぽい声が漏れる。それはティーシャのものだった。
桜色の先端が触れ合う度に、きゅん、と雌しべが締め付けられるのだ。
「くすくす。ティーシャさん、チクビが好きなんですかぁ?
おっぱいが小さい人って感じやすいって言いますけど、ほんとだったんですねぇ♪
いいですよぉ♪ いっぱい感じさせてあげますぅ♪」
しゅるしゅるとおしべ触手を生やす。
起伏の少ない肉紐のような触手。その膨らんだ先端が開き、内部が露出する。
「えぇい♪」
ぱくり。
「んやああぁぁぁっっっ!?」
柔毛がびっしりと生えたおしべ触手に乳首を咥え込まれ、ティーシャが仰け反る。
(あっ♪ ティーシャさんのおマンコ、きゅん、ってなりましたぁ♪)
「やっぱり、おっぱいがいいんですねぇ♪ それそれぇ♪」
おしべを操る。
こりこりとしたピンク色の蕾を舐めしゃぶり、或いは柔毛でしごき立てる。
「ひやあぁっ!? おっぱいっ、おっぱいばっかりっ…!
んああぁぁぁっ!!? だめぇっ! 気持ちいいっ! 気持ちいいっ!」
雌しべに姦通されたままティーシャが喘ぎ悶える。
催淫液がいい塩梅に体に回ってきたようだ。
涎を垂らしながら彼女は悦んでいる。
快楽が強すぎるのか瞳が濁り、意思の光が消えかかっていた。
破瓜の痛みも、もう殆ど残っていないだろう。
「はぁっ…! はぁっ…! ティーシャさんっ、エロくなってきましたっ!
どうですかぁ? 気持ちいいですよねぇっ、でもおマンコはもっといいですよぉっ」
ごつんっ、と子宮口を雌しべの先端で小突く。
「ひやああぁぁぁぁぁっっ!!!?」
「あぁんっ♪ 触手チンポっ、締め付けられるぅっ♪
ねっ♪ いいでしょうっ? おマンコいいですよねぇっ?
もっとハメハメしてあげますっ」
じゅぷっ! じゅぷっ! じゅぷっ!
「ひやっ!? んあぁっ! ひいんっ!」
「あぁっ♪ いいっ♪ 処女マンコ気持ちよすぎますぅっ♪
あぁっ♪ ああぁぁっ♪ 種子がっ、種子が出ちゃいますっ♪」
雌しべの根元から熱い何かが込み上げてくる。
それは人間で言うところの射精直前の感覚に似ていた。
初の種付けを予感して、際限なく興奮してしまう。
雌しべ触手を何度も何度もピストンさせ、ティーシャの中を蹂躙する。
「あぁぁっ!! すごいっ! 触手っ! ごりごりされてっ!
お腹捲れるぅ! おかしくなるぅ!」
103 永久の果肉11 ◆VBguGDzqNI sage 2010/04/19(月) 18:29:30 ID:gpT5qXPc
「わ、わたしもっ…! ティーシャさんの処女マンコに…!
あぁんっ♪ もう、触手チンポ止まりません! ティーシャさんに種付けするまでっ!
――あぁっ!? 来たっ、来ましたっ! 触手チンポにっ!
ドロドロザーメンと、アドニスの種子が! あぁんっ♪ もう、ダメですぅっ♪」
どくどくと触手ペニスが脈動する。
「あぁっ!? 出ますっ! あぁっ♪ ああぁぁっ♪ すごいっ♪
ああぁっ♪ いいっ♪ あぁっ♪ ああっ、あっ、あっあっ、ああっ♪
出るっ、出ますっ! 触手チンポからっ! あぁんっ♪
こってりザーメンとっ…! あっ、あぁぁ、あぁっ♪ 種子がっ♪
出しちゃう種付けしますっ、ああぁっ! あぁぁっ! ああぁっっっ!
ティーシャさんに、種付けしますぅぅ、ああぁぁぁぁぁああああぁぁぁああっ!!」
子宮口に先端を食い込ませる。
同時に繊毛触手が生え出し、子宮口をこじ開けた!
びゅるるっ! どぴゅどぴゅどぴゅっ!!
「あはああぁぁぁぁぁぁぁっっっ♪」
「んやあああぁぁぁぁっっ!!? あちゅいぃっ!!?」
(すごっ、いっ、ですっ♪ しゃせー、気持ちよすぎですぅ!)
雌しべの中を精液と種子が通り抜ける。
種子が噴出する精液に推し進められて、細い輸精管を無理矢理拡張させられるのだ。
輸精管と同じくらいの性感帯となった尿道で結石が詰まったようなものだ。
その感覚は正に法悦。
未知の快楽にクロトは打ち震え、涎を垂らし、ティーシャを力強く抱きしめる。
その拍子に咥えていた二つの頂点を、思い切り吸引してしまった。
ちゅううううぅぅぅっ!
「うああああああああぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!?」
びくびくびくびくっ!!
中出しされた挙句、乳首を吸引されたティーシャがアクメを迎えた。
「あうっ!? ティーシャさぁんっ、すごい、おマンコっ!
触手チンポっ、もがれちゃうっ! 千切れちゃうっ! ああぁぁぁんっ!?
駄目ぇっ! また、また射精しちゃうっ! ザーメン出るぅっ!!」
びゅるるっ! どくどくどくっ!
「ああっぁぁぁんっっっ♪」
凶悪な絞め付けに再び射精。
ティーシャの子宮にどくどくと栄養を注ぐ。
陵辱されている当人はと言うと熱い熱いとうわ言の様に呟きながら白目を剥いていた。
大量射精をされたせいで子宮が膨らみ、下腹部が僅かに張っているのが分かる。
じょろろろろろろ――
(あっ♪ ティーシャさん、おしっこ漏らしてるぅ)
水分、特に人間の体液はアネモネにとってご馳走だ。
花の中央、陰唇のような部分がうぞうぞと蠢き、真上から零れ落ちる尿を啜る。
その味や匂いは同化したクロトにも伝わり、彼女はうっとりとした。
「はぁ…♪ おしっこ、美味しいぃ♪」
(種付けも出来て、とっても幸せですぅ♪)
ぎゅ、とティーシャの体を抱き寄せる。
種付けをした女は自分の部下であり、仲間だ。
今まで以上に彼女が愛しく思えてしまう。
「これでティーシャさんも、私の仲間ですからねぇ♪」
ちゅぅ、と親愛の証に、唇同士を合わせ、
突如、催淫ガス突き抜けて何かが飛来した。
ぎいんっ!
反射的に防御結界を展開し、無粋な横槍を受け流す。
甲高い音を立てながら地面に転がったのは一本の短剣だ。
投擲用に特化されているらしく、刃渡り40センチ程度のシンプルな黒剣だった。
「……もう。誰ですかぁ? 折角ティーシャさんと仲良しになっていたのにぃ」
返事の代わりに再び刀剣が飛んできた。今度は四本。
催淫ガスを突き抜けて、デザインも大きさも異なる剣が僅かな時間に投擲される。
104 永久の果肉11 ◆VBguGDzqNI sage 2010/04/19(月) 18:32:26 ID:gpT5qXPc
ぎんっ、ぎぎぎんっ!
「硬いな」
全ての剣を難なく防ぐと、ガスの向こうから男の声がした。
抑揚の無い声だ。その質も渋く、低い。
聞いた事のある、声だった。
(あ、まさか…この声は…)
人間を止めてもこの声を忘れる訳が無かった。
クロトの尊敬と恋慕の対象。
リビディスタの長。
剣神と謳われた最強の戦士。
ガスの向こうから、グリーズ=リビディスタが現れた。
彼が大地を踏みしめる度に、赤い甲冑が金属擦れの音を立てる。
重量感のあるその鎧には魔術による防御効果が付与されていた。
催淫ガスの効果は無く、彼は鉄面皮のままだ。
「――クロトか?」
その彼の眉が、僅かに跳ねた気がした。
「はぁい、そうです。グリーズ様ぁ♪ 私は、クロトでございますぅ♪」
ティーシャを花弁の上へと下ろし、グリーズへ満面の笑みを送る。
「アネモネへと堕ちたか……リオはどうした?」
「くすくす。私はですねぇ。そのリオ様に犯されて、アネモネになったんですよぉ?」
再び彼の片眉が跳ねる。それも先程に比べて大きく。
グリーズをずっと見てきたクロトには判る。
今彼は、狼狽しているのだ。
実の娘が人外である、と知らされた事に。
「リオは、どこに居る?」
「くすくす。グリーズ様の頼みでもそれは聞けませんねぇ?
ご自分でお探し下さぁい♪ でもその前にぃ…私と一つになりましょう♪」
触手を展開し、グリーズへと近付く。
「私、ずっとグリーズ様の事をお慕いしていたんですぅ。
好きだったんですぅ。だからぁ、お願いしますぅ。
私と、エッチしてくださぁい♪」
しゅるっ――グリーズへと触手を伸ばす。
剣を投げ放った彼は丸腰だ。恐れる事は無い。
そう思った次の瞬間、『グリーズの両手に一本ずつ、片刃の剣が握られていた』。
二本の剣が閃く。
齢五十近くとは思えないほど軽やかな動きで、体を回転させていた。
獅子のたてがみを彷彿とさせるブロンドの髪が舞い、ネービーブルーの外套がはためく。
まるでワルツでも踊っているような動きに、目が奪われてしまった。
そしてその間に、捕獲用に伸ばした八本の触手が全て切断されていた。
(……はぁ、素敵です…グリーズ様ぁ♪)
いやいや、感心している場合ではない。
丸腰だと思って手を出したのは安直過ぎたと言えよう。
何故なら彼の能力は――
「残念だが。お前を受け入れる訳にはいかぬ」
手にした二本の剣を地面へと突き刺し、グリーズは両手を空ける。
その掌から、青く光る魔術陣が生み出されていた。
そこを境界に、『新たな武器が出現する』。
彼の手には、墨を流したような黒い鞘が収まっていた。
――剣神と謳われたグリーズの力。
それは転移魔術だ。
但し、自分が転移するのではない。
リビディスタの屋敷に安置された彼専用の武器庫から、『得物』を転移させるのだ。
そして彼はありとあらゆる刀剣の扱いに長けている。
105 永久の果肉11 ◆VBguGDzqNI sage 2010/04/19(月) 18:33:50 ID:gpT5qXPc
更に、今まで培ってきた富と、傭兵時代に偶然手に入れた名剣の数々。
グリーズは戦う相手によって常に最適な武器を選び、手元へと引き寄せる。
剣神とは、あらゆる剣を扱う彼に与えられた称号なのだ。
「くすくす。流石は私のグリーズ様♪ 一筋縄ではいきませんねぇ?
ですが私の防御魔術も負けてはいませんよぉ?」
上昇した魔力を惜しみなく使い、防御結界を張る。
タイル状の物理障壁はドラゴンのテイルアタックすらも弾き返す代物だ。
それを二重、三重、四重と重ね掛けしていく。
戦術クラスの魔術攻撃ですら防御する事が可能だろう。
「なら試すか?」
(…あ…グリーズ様、笑った…?)
僅かだったが、彼の唇の端が釣り上がった気がした。
根っからの武人なのだろう。
自分の力を試す。その事に喜びを見出す男なのだ。
それがクロトには野蛮だとは思えない。自分の力を誇示する事なんて、誰だってする。
グリーズが踏み込んできた。
黒い鞘を腰溜めに構えたまま、左の親指で変わった意匠の鍔を弾く。
同時に前面に魔術障壁を収束させ、
グリーズの刀剣が、閃いた。
遠く離れていたにも関わらず、クロトには抜刀の瞬間を目に収める事が出来なかった。
彼の剣は既に振り抜かれており日の光を受けて刀身が美しく輝いている。
(…そんな…)
良く見ると結界が真横一文字に切り裂かれている。
ばりぃん、とガラスが割れるような音と共に結界が砕け散った。
紙でも切るように、彼の斬激が結界を切り裂いたのだった。
それも剣の間合いの遥か遠くで。
グリーズは居合いの際の剣圧だけで結界を破壊したのだ。
「ムラマサ、と言う異国の魔剣だ。魔力を無効化する力がある」
ひゅんひゅん、と刀剣を回転させ、鞘に収める。
「対魔術士用の切り札だ」
「…道理で私の結界があっさりと破られた訳ですね」
「まだ続けるか? 勝ち目は無いぞ」
「くすくす。おかしな事を言いますね?
続けるも何も完全にアネモネと化した私は、もう人間に戻れません。
人間に倒されるか、人間を襲うか。その二択しか無いのです。
それなのに、グリーズ様は私にどうするかお尋ねになっています。
くすくす。どうしてですか? まさか、躊躇っておられるのですか?
そうですよね? 私のような化け物でも、気を遣ってくれているのですね?
ああっ、なんてお優しいグリーズ様! 大好きですグリーズ様っ!」
魔物の本能が溢れ出す。
それは狂おしい程の愛と交わり、只、眼前の男の精を貪り尽くしたくなる。
「グリーズ様ああぁぁぁぁっっっ!!!」
触手を展開し、グリーズへと伸ばす。
それは攻撃といっても差し支えの無い勢いだった。
触手に魔力を通し、硬度を上げているのだ。
それが雨あられと言った具合に、グリーズ目掛けて降り注ぐ。
どがどがどがどがっ!!
触手が地面に穴を穿つ。まるで槍でも刺さったようだ。
だが、そんな死の雨の中をグリーズは躊躇無く踏み込んで来た。
体に大穴を開けようとする肉の槍を最低限の動きで避け、あるいはムラマサで迎撃する。
元より十歩と離れていなかった距離は、あっと言う間に縮まった。
106 永久の果肉11 ◆VBguGDzqNI sage 2010/04/19(月) 18:35:37 ID:gpT5qXPc
グリーズが跳躍する。
赤い甲冑は見た目以上に軽量らしい。
彼は花弁の上へと着地すると、こちらの喉元に刀を突きつける。
その鮮やかな動きに、攻撃しながらもクロトは見とれてしまった。
「何か言い残す事はあるか?」
問われて反射的に口を開き、すぐにそれを噤んだ。
死への恐怖は無い。
助けて下さい。リオ様と仲良くして下さい。ティーシャを連れて帰らないで。
言いたい事は色々ある筈だった。
だが結局。ここ死に際に来て、口をついた言葉は、
「貴方を愛しています」
グリーズはすまない、と呟いた。
それが答えだった。分かり切っていた答えだった。
だが、想いを告げられた、その事実だけで救われた気がした。
僅かに表情を曇らせる愛しい人に、満面の笑みを送る。
直後に白刃が閃いた。
***
リビディスタの戦士達、その実力が試される時が来た。
人間同士の訓練でもない。
森の中の、訓練と言う名目で行われていた『狩り』でもない。
森の魔物達との総力戦が今、始まろうとしている。
ドルキは思う。
グリーズと共に作り上げてきたリビディスタの家。そして最強の戦士達。
それらが有象無象の化け物どもに負ける筈が無い。
ドルキは出陣する門下生達に激励を与え、彼らの壮観な姿に興奮すら覚えた。
そのせいで死んでいたと思っていた娘が屋敷に入り込んだ事にも気付かない。
リオは、そんなドルキを嘲笑いながらパセットと共に屋敷の従者達を次々と犯していく。
パセットも同僚達を犯す悦びに目覚めてしまい、屋敷の中のメイド達を全て支配した。
さあ、復讐を始めよう。
準備は整った。
門下生達を送り出したリビディスタにはもうろくな戦力は残っていない。
囮になり、散っていったクロトの為にも、あの女に、引導を渡してくれる。
次回、永久の果肉十二話、
『愛憎劇―前編―』
107 乙×風 ◆VBguGDzqNI sage 2010/04/19(月) 18:37:48 ID:gpT5qXPc
グリーズの能力は金色の弓兵職な彼の宝具と同じですね。
剣神のレリーフもどこぞの固有結界をイメージしています。
剣が沢山地面に突き刺さってる感じのですね。
補足ですがグリーズが使っていたムラマサはレプリカで本物ではありませんw
剣自体はちゃんと使えるので本人は本物と信じているという設定ですw
ちなみに作者は、今回エロよりもリオとトロル達のシーンがお気に入りです。
猫娘かぁいいよ猫娘。
さあ、物語もいよいよクライマックスです。
次回はリオとドルキとのタイマンですね。
バトルメインになりますが、前半にパセットが同僚に種付けするシーンも入れる予定です。
シナリオ構成は次の『愛憎劇』を前編、後編と二話使い、決着。
その次でエピローグで丸々一話使うとして。
あと三回の投稿でシリーズ完結予定です。
うっはぁ、長かったなぁw まあ、一息つくのは少し早いですけどw
という訳で寄生スレの皆様、よろしければもう少しお付き合い下さいね。
あ。いつものように誤字脱字感想等なんでもお待ちしておりますー。
それでは今週はこの辺で。また来週お会いしましょう。
養女っ、ばん、ざああぁぁぁぁぁぁぁぁぁいいっっ!!!!
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