スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
きせい・ろわいある 01:38→02:00
256 きせい・ろわいある sage 2009/10/12(月) 00:21:03 ID:koPpnfOp
1日目 1:48 某国秘密特殊部隊 アリス 【未寄生】 現在地:島北部・洋上
ゲーム終了まで……残り70時間12分 寄生完了数5人
『あの島が任務の目的地か……全員、波に流されてないな?』
『ジェニファー副隊長、状態良好です』
『ロック隊員、同じく』
『リリィ隊員、体力有り余ってますぜ、隊長』
島が見えてきた私たちは海底から洋上に頭を上げ、アレックス隊長の号令に階級の高い順番で返事をしていく。
『おい、アリス。まさか波に攫われて流されちまったか?』
「……アリス、問題なし」
隊長の再号令に私は渋々応答する。暗視ゴーグルを着けているのだから、わざわざ聞かずとも分かるだろうに……。
『か~っ、やっぱり可愛くねぇ奴だ! 顔はそんなに美人なのに、なんでそんなに性格捻じ曲がってるかねぇ?』
『まぁまぁロック、落ち着いて』
勝手な怒りの声を上げたロック隊員をジェニー副隊長が黙らせてくれた。
『はぁ……あいつらと違ってジェニー副隊長は外見も中身も最高です』
『おい、“ら”ってなんだよ。私だって外見も中身も最高なレディーだろ?』
『馬鹿言え。お前みたいに女らしくない女、軍隊には山ほどいるっての。アウチ!』
相変わらず減らず口を叩くロック隊員の頭をリリィ隊員が小突く。
『おいお前ら、冗談はそれぐらいにしとけ。そろそろ侵入方法を考えるぞ』
その隊長の一言にロック隊員の減らず口が無くなった。彼は軍の人間なのに口がうるさいのだ。敵に捕まり拷問などを受けたらすぐに情報を吐いてしまうだろう
この島に未確認生物兵器が運び込まれてる、との情報が入ったのはかれこれ16時間ほど前のこと。それからすぐに私達に潜入および偵察の命が下った。
私達はすぐに日本に向かい、島の近くまで船で接近して泳いで辿り着いた。レーダー等を警戒したためだ。
船から離れる最中に追加の情報として、女子高校生が拉致されてこの島につれて来られているらしいとの情報を得たが、未確認兵器に関しては以前情報が手に入らなかった。
『俺達はこれから島の中心部にある建物を目指す。衛星写真によればその建物の屋上に簡易のレーダー機器らしきものがあるらしい。おそらくそこに誰かがいるんだろう』
『じゃあ予定通り二班に分かれ、片方は北側から、もう片方はこのまま島の南に回り込んで潜入でいいですか?』
『その通りで大丈夫だろう、ジェニー。その班は俺とロックとアリス。回り込むのがジェニーとリリィにしようと思うんだが』
『待ってくださいよ、隊長』
257 きせい・ろわいある sage 2009/10/12(月) 00:21:34 ID:koPpnfOp
またしても割り込んできたのはロック隊員だった。彼は失礼にも私を指差しながら訴える。
『俺はこんな生意気な新人に命を預けられません。訓練のときもコイツは勝手に判断して行動しちまうじゃないですか。下手すりゃコイツのせいで死んじまいます』
『ったく……だが、アリス。確かにこの間の任務でもお前はやはり単独で動いた。結果的には問題なかったが……そのままだと仲間の信頼を失っちまうぞ』
隊長の言葉に私は押し黙る。何を言っても無駄なのだ。この間の任務も、あのまま傍観していれば人質の命が危うかったから私は思い切って動いたのだ。
効果のない交渉に、要求の先延ばしに犯人の苛立ちが溜まっていたのだ。あの時動かなければ一人や二人は死んでいた。
それを分かってくれないのだ。彼らは。
『隊長。アリスはこちらと一緒に行動してもらってもいいですか? ……女同士なら気も合いますし。いいよね、リリィ』
そんなことを言ったのはジェニファー副隊長だった。女同士ならだなんて……そんなこと戦場に出れば関係ないのに。
『ジェニーがいいのなら問題ねぇよ。まぁ、腕はあるんだ。足手まといにはならないだろ』
私が足手まといになるのではなく、あなたのほうが足手まといになりそうですがね、リリィ隊員。
『……分かった。まぁ寂しいがこっちは男二人で行くとしよう。じゃあ俺達は先に北の浜辺から上陸する。これ以降、こっちは無線を切る。傍受されると厄介だ』
『イエス、サー! 気をつけてください。隊長、ロック』
『くぅ~っ! ジェニー副隊長もお気をつけて!』
ロック隊員のやかましい返事を最後に、二人はゆっくりと島へと泳ぎだした。私達も東側から島を回り込むように移動を開始する。
『さぁて、私達はもう少しだけ遊泳を楽しむとしましょうか』
『りょ~かい、ジェニー。それにしても……なんか嫌な雰囲気の島だな』
『……ええ、本当に』
リリィ隊員の言葉にジェニファー副隊長も賛同の声を小さく上げる。……それに関してだけは、私も同じ気持ちだった。
暗闇のシルエットを浮かび上がらせるこの島で一体何が起こっているのか。
しかし、何が起きても私がやることに変わりはない。ただ、私は与えられた任務を忠実にこなすのみ。
それが兵士という職業の仕事なのだから。
258 きせい・ろわいある sage 2009/10/12(月) 00:22:28 ID:koPpnfOp
1日目 1:38 百合女子高3年 有馬 千尋 【未寄生】 現在地:島北部・住宅街
ゲーム終了まで……残り70時間22分 寄生完了数5人
右手の崖の先から聞こえる荒々しい波音を聞きながら私は海沿いに目的地を目指す。
この視界が取れない暗闇の中では警戒するより、むしろ迅速な移動が肝要。なにより、この草原では森の木々のように身を隠せるものは少なすぎる。
そのため私は全速力で走りながら時計を確認する。暗闇の中で、目が時計に擦るかぐらいの近さまでそれを近づける。
……廃校を出てから1時間と30分以上が過ぎている。あのルールブックに目を通したものは私以外に何人ほど居るだろうか。
1時間半前、私は校舎を後にすると、すぐに地図を確認して身を隠せそうな場所を探した。それは二つの理由のためだ。
一つはそこに一時的に身を隠すため。それは武器とルールブックの確認をしたかったからだ。しかし、私に配られた武器……なべのふた、という洒落にもならない品だった。
もう一つの理由は、そこが安全な場所ならばそのまま立て篭もるためだった。先ほどの説明を聞く限り、この試合は戦うよりどこかに隠れていたほうが有利であることは明白だったからだ。
そして目を付けたのは島の北東の端に存在する灯台であった。それはその高さと周りの海が、敵の侵入地点をかなり絞ってくれるためだった。
そこに辿り着くまでは特に問題はなかった。灯台の内部には、痛んではいたものの家具や道具が想像以上にあり、バリケードぐらいは作れそうだった。
しかし、その予定を狂わしたのがルールブックに記載されていた多くの事柄だった。
そしてその灯台を捨ててまで私が走っているのは、その事柄の一つを重要視したためだった。
それは……『PDA』という存在のためだった。
ルールブックに書かれていたのは、島の西、南、東、北のある部分に情報端末であるPDAを13個ずつ置いてある、ということだった。
つまりそのPDAは全部で52台。それらは支給されたバックのタグを差し込み、それと交換で手に入れることができるらしい。
詳しい記載は無かったが、それは今後この試合を生き残るために役立つものであるらしく、武器に恵まれなかった私としてはそれを手に入れざるを得なかった。
しかし急がなければならない。用意されている数が全参加者の半分しかないうえ……寄生された人物がこの情報を知っているとしたら、そこに待ち伏せされる可能性があるためだ。
それが置かれているのは、島の西部分の牧場、南部分の漁港、東部分の工場……そして北部分の教会だった。
その教会は先ほど私がいた灯台からそう離れた場所にはなく、寄生されている人物がまだ少ないと思われる今なら間に合うと確信したからだった。
灯台で支給されたバックに自分の持っていたバックの必需品を纏めることができ、そのことによって移動が大分楽になった。
そのお陰で灯台を出て20分ほど経ったとき、私の視界にそれが映りこんできた。
「……着いた」
私は闇に溶け込む明かりの灯っていない家々を目にする。ここは島で一番の住宅密集地であるらしく、その真ん中に教会は存在するとルールブックに記載されていた。
その静寂に包まれた住宅街に足を踏み入れた瞬間、その奥のほうから重い響きの鋭く短い音が聞こえた。
私の予想が間違っていないのなら……おそらくそれは銃声。
そして再びその音が二度三度響く。やはり寄生された人物が既に辿り着いているのだろうか?
……いや、違う。これは多分寄生されていない人間の……。
259 きせい・ろわいある sage 2009/10/12(月) 00:22:56 ID:koPpnfOp
私はそう確信し、家の陰に隠れられる路地を選びながら住宅街を縫うように走る。その間も銃声はやむことはなく、近づくたびに私の心拍数を上昇させていく。
やがて数分もしないうちに、私の目に光が差し込んできた。それは久しぶりに見る暖かな光だったが、鳴り止まぬ銃声のせいで私の心は休まらなかった。
家の影から顔を覗かせると、そこは他に比べて開けた広場のような場所であり、その奥に十字架を掲げて淡い光を放つ建物があった。
その手前で鋭く強い光が時折閃光し、わずかに遅れて轟音が私の耳に届いた。
それらの現象は教会を中心線として、右と左から光が放たれ音が鳴っていた。そしてその閃光に映る人の顔は左の人物は右に、右の人物は左を向いていた。
つまりそれは……銃撃戦をしていたのだ。まさしく教会を境界線として。
神聖な場所と一般的な見地のある、教会の目の前でのその光景はどこか滑稽な雰囲気を醸し出していた。
広場を右から回りこむようにして教会に近づくにつれてその原因が分かった。
その銃撃戦には……迫力が足りないのだ。
右側から左側に銃撃をしていたのは、同じクラスの中野であり、彼女達が盾にしている古めかしい車の影には他にも5人のクラスメイトの姿があった。
しかし、そのうち銃撃をしているのは中野ただ一人。他のクラスメイトはある者は耳を塞ぎ、ある者は車の影から向こう側を覗き、ある者はルールブックを確認していた。
おそらく……彼女達の中で銃器が当たったのは中野だけだったのだろう。そのせいで他のクラスメイトは何も出来ないのだ。
そしてそれは対する向こう側も同じ状況であるらしかった。
中野が撃ち、そして隠れ、また撃つという間延びする動作に対し、あちらは中野が撃つと隠れ、中野が隠れると撃つのだ。まるでもちつきか何かのような作業的な動作。
「やめてください! 神を信じれば寄生体など恐れることなどありません! さぁ皆さん、武器を捨てて神に祈りましょう!」
そんな声が聞こえたのは教会の中からだった。開け放たれたその扉の中には、赤いブレザーを着た同い年ぐらいの少女が5,6人ほど居るのが見えた。
更にこっそりと近づくと彼女らの前に、おそらく武器として彼女達に支給されたものがいくつか転がっていた。
「うるせぇ! お前らがPDAを他の奴にホイホイ渡しちまうからいけねぇんだろうが! こっちの5人分と、あっちの6人分じゃ2個も足りねぇんだよ!」
中野の怒号を聞きながら、教会の側面に回りこめた私は窓から教会の内部を覗く。
すると何百もの小さい蝋燭に囲まれた礼拝堂の司祭の机らしきところに、金属の板のようなものが置かれているのが見えた。
しかしその数は9個しかない。先ほど中野が言っていたことから推測するに、礼拝堂の中に居る少女達が誰かにそれを渡してしまったのだろう。
それに対し教会の外に居るのは、中野たちが5人、その向こう側に居るのが6人。……別に全員分を手に入れる必要もないだろうに。
おそらくこの教会に立てこもっている少女達は、まず武器を捨てているのだからPDAも取るつもりはないのだろう。
だが、この騒ぎは私が教会の中に侵入するにはかなりの手助けになった。
裏口のドアは鍵が閉まっていたものの、教会の中に居る少女達は中野たちの戦いに気を取られているために、銃声に合わせて私が窓の一つを割ったことに気付く者は居なかった。
そこから手を伸ばして窓を開けると、私は腰を低くしながらPDAの置かれている机まで素早く近づいた。
そしてバックに付いていたタグを取り外す。そのタグはシリアルナンバーのような英数字が刻まれた、いわゆる兵士の認識票のような薄く小さい金属だった。
PDAは机の上の鎖と繋がっているらしく、その鎖の根元にタグの挿入口があった。
その鎖のうち4本が外れており、その鎖の根元にはいずれもタグが既に差し込まれており、それらの鎖の先には既にPDAは無かった。
形と画面に表示されている内容はどのPDAも同じらしく、私はそのうちの一つの鎖の根元にタグを挿入した。
それと同時に金属音が鳴り、PDAに繋がっていた金属がするりと抜け落ちた。
260 きせい・ろわいある sage 2009/10/12(月) 00:23:34 ID:koPpnfOp
「えっ!? あ、あなたは誰ですか?!」
同時にそれが床に落ちてしまい、教会に居た少女達がこちらに視線を向けてきた。くっ……まぁこれが回収できたのなら問題ない。
私がそのまま裏口から逃走を図ろうとしたその時……突如悲鳴が教会の外から聞こえた。
「うぁああああっ! な、なんだよお前! はなれ、んんんんんっ!」
その声に教会に居た少女達は全員こちらから教会の外に視線を向けた。私も少女達に近づいてその背後から外の光景を覗く。
背後の淡い蝋燭の光に照らされて、中野たちと対立していた相手側の陣営が薄暗いながらも見えてくる。ちらりと逆側を見ると、中野たちもそちらの光景に目を奪われているようだった。
その光景とは……少女が少女に抱きしめられているという異様なものだった。片方はだらんと肩を垂らし、もう片方はその相手に腕を回して抱擁をしている。
更に二人はまるで男女の営みをするかのように接吻をしているようだった。その様子に、その二人の周りの何人かの少女達は各々の武器を構えながらも動けないでいる。
しかしそれもルールブックの内容をしっかりと見ているのなら納得がつく。あれは寄生体の能力の一つだろう。
寄生された人物、つまり宿主が接吻などで別の人間の体内に寄生体を侵入させることにより、その人間の一時的な支配が可能になるらしい。
あくまでそれは寄生ではなく一時的なものではあるが、そうして相手の行動を封じられれば寄生行為自体が確実なものになる。なにせ相手が抵抗しないのだから。
そして淫靡な水音が聞こえ始めた。おそらくあれは寄生をしているのだろう。宿主には男性器に似た寄生の為の器官が股間に生え、それを相手の膣に挿入して子宮に寄生体を放つらしい。
それが始まっても彼女の周りの少女達はその宿主に攻撃をしない。あれだけ密着していれば攻撃しようとすれば、襲われている仲間を盾にされる可能性もあるからだろう。
だが、一番の原因はそのためではなく単純な恐怖だろう。動けなくても動けないから、そこから逃げることもせずにその光景に目を奪われる。
対照的に中野たちはいつの間にか姿を消していた。おそらく先ほどの無駄な撃ち合いのせいで弾もなかったのだろうし、ここに来たということはルールブックから寄生体の特性を得ていたためだろう。
私もその光景から目を離して足元に転がっている武器の中から、一番役に立ちそうなものを手にした。
「あ、それは」
その私の様子に気付いた教会の少女の一人が口を開いた。私は彼女に背を向けて一つだけ忠告をしておく。
「……逃げたほうがいいですよ」
「え?」
その単語に少女の疑問の声が聞こえたが、私は構わず彼女から離れた。
おそらくこの教会の中に居た少女達は、先ほどの言動から考えて聖マリア女子高校の生徒なのだろう。
彼女達にとってこの教会が大切なものであるのかもしれないが、それに固着して目の前の状況を読めないようでは意味がない。
寄生された人間を撃退できないならば逃げ切るか、寄生されるかのほかに結末はないのだから。
私は教会の少女達を逃亡させる為に、教会の蝋燭の列をなぎ倒すように横に倒し、更にそこに近くの椅子などを投げつける。
「な、何をしてるんですか!」
私の行動に教会の少女達がこちらに駆け寄ってくるが、私はそれを彼女達が捨てた武器、日本刀の剣先を向けて牽制した。
その間に地面の絨毯に燃え移った蝋燭の火が、私が投げた椅子などに燃え移りその勢いを増す。
それを確認した私は更に近くの椅子をもう一つ持ち上げ、机の上に残っているPDAに向けて何度か振り下ろした。
残っていた8台のPDAの画面が真っ黒になったことを確認し、私は教会に残っている少女達を一瞥してから裏口から外へと飛び出した。
そして民家の陰に隠れながら私は教会から素早く離れる。行き先はとりあえず灯台の方角。
やがて住宅街の外れまでなんとか辿り着いた私は、走りながら振り返る。
深夜の住宅街の空が、淡く赤く染まっていた。
261 きせい・ろわいある sage 2009/10/12(月) 00:24:20 ID:koPpnfOp
1日目 2:00 聖マリア女子高校3年B組 戸塚 美紗(とつか みさ)【未寄生】 現在地:島北部・住宅街
ゲーム終了まで……残り70時間00分 寄生完了数7人
「ああっ、ふぁあああああああんっ!」
「くぁあううぅぅ……えへへっ、これであなたもわたしのなかま……よろしくね、んんっ」
扉の向こうでそんな声が聞こえる。しかし、ひたすらに祈りを捧げている私にはあまり関係のないことだった。
あぁ、どうか神様。あの逃げた仲間達を無事にお守り下さい。あの二人には愛すべき殿方がいるのです。どうかどうか、もう一度その殿方に会えるように……。
私はその二人の仲間の安全を、ここに残ってもう二人の仲間と一緒に祈っていた。私は彼女達にも逃げるように行ったのだが、私と同じで頑固な二人はここに残ってしまった。
私がここに残った理由は二つ、それはどちらもとても単純なものだった。
一つにこの島で神様に一番近い場所はおそらくここしかなく、もう私たちに逃げるにふさわしい場所などなかったからだ。
もう一つは、多くの人が神に祈ったであろうこの古びた教会が、誰にも看取られず孤独に逝ってしまうのをとても悲しく思ったからだった。
しかし私たちとて最初から、この教会と運命をともにしようと思っていたわけではなかった。
ただ祈りをはじめてしまったら不思議なことに誰一人として動けなくなってしまったのだ。火が近づいてきても横の二人は私と同じように微動だにしない。
おそらく神様がそうさせているのだろうと私たちは思い、だからこの教会と同じ最後を辿ることに決めたのだ。
「きゃっ! な、なにしてるの~!」
そんな風に祈りを捧げていると背後から声が聞こえ、私は誰かにブレザーの襟首を掴まれて放り出されるように教会から放り出されてしまった。
「あんっ!」
「そこでちょっと待ってて。他の二人も連れ出すから~」
そう言葉を残して燃えゆくに教会に戻っていったその女性は、あっという間に二人の親友も担ぐようにして外に運び出してしまった。
「ふぅ……。まったく、危ないじゃないですかぁ! 死んじゃいますよ、あんなところいたらぁ!」
……私の記憶が正しいのなら、目の前で説教をする彼女は先ほどこの教会に突然現れ、女生徒に不埒な行為をしていた人物のはずだった。
しかし、その彼女は私達を今度は火の手が回る教会から救い出してくれた。それは先ほどの行為からすれば意外なものだった。
「あ、わたしは泉女子高校の工藤 渚(くどう なぎさ)です~。どうぞ、よろしく~」
頭のリボンを揺らしながらペコリと礼をしてくれた工藤さんの後ろで、教会の屋根に付いていた十字架が崩れ落ちる。
その燃える教会を背景にした彼女の姿が……私には何故かまばゆく尊いものに見えた。
「それより! だめだよ~命を無駄にしちゃ~。……それだったら、わたしの仲間になってよ~」
そう言って彼女は自らスカートを捲り上げ……女の人には無いはずのものを私たちに見せた。
親友達を見ると、二人とも口を覆って言葉を失い、じりじりと後ずさりをしていた。
しかし、私はそれを見て驚きはしたけど、恐怖のようなものは感じなかった。
いえ……むしろ……。
「分かりました。ただ、私だけにして下さい。二人は逃がしてくれませんか?」
「「ミサちゃん!?」」
親友の二人が驚きの声を重ねて上げた。
「う~ん。けど、それであなたをくれるならいいかなぁ。えへへっ、私もちょっと生の女の子を味わいたくなっちゃったから~」
「交渉は成立ですね。さぁ、二人とも逃げて」
262 きせい・ろわいある sage 2009/10/12(月) 00:25:02 ID:koPpnfOp
私は二人の親友に微笑みを投げ、ゆっくりと歩み寄ってくる工藤さんを待った。
「な、なんでよ? 一緒に逃げようよ、ミサちゃん! わ、私が身代わりになるから!」
すると親友の一人……『ふみ』ちゃんが私に叫んでくれた。どうやら彼女は私が自己犠牲の精神で彼女達を助けようと思っているみたいだ。
「ふみちゃん、違うの。……私には、この工藤さんは神様の使者のように見えるの」
「し、使者?」
聞き返すふみちゃんに私は頷く。
「教会で祈っているときに、神様が私達に『死ぬな!』って思ってて、そこに通った工藤さんがその神様に代わって助けてくれたんじゃないか、ってね」
「ふふっ……私はただ偶然なんだけどね~」
「運命とはそういうものですよ」
私は目の前に座り込んだ工藤さんに笑いかけた。彼女は私の頬を擦りながら火照った息を吹きかけてくる。
「……じゃあ、私も残る」
突然の発言で、私の右隣に腰を降ろしたのはもう一人の親友、『ゆみ』ちゃんだった。その行動に彼女以外の三人が驚く。
私はそれに反対しようとしたが、私のそんな行動にいち早く気付いた彼女は、口に人差し指を立てながら笑いかけた。
「まったく、神様のお告げなら仕方ないわね」
「ふみちゃんまで……」
今度は私の左隣にふみちゃんが座り込んだ。しかし彼女はお世辞にも信仰に厚い教徒ではなかっただけに、私にもその発言が嘘であることにすぐ気付いた。
それでも彼女は先ほど、私と同じく教会に残る際に見せてくれた快活な笑顔を向けて、その意思が真であることを伝えてくれた。
「くすっ、いい友達だなぁ……じゃあ遠慮なく、みんなをもらっちゃうね~? もう私も待ちくたびれちゃったよ~」
そう言って彼女はそのほんわかとした表情に似合わない、ビクビクとそそり立つものを右手に持った。
「それじゃ、私から……」
そして私も白いショーツを脱ぎ、工藤さんのそれを受け入れる準備を整える。
「あれれ、ミサちゃんはもちろん“はじめて”だよねぇ~? あんまり濡れてないと、痛いかもしれないなぁ……」
「……くすっ、仕方ないわねぇ。ふみちゃん、私は下をやるから、胸とか頼むわ」
「んっ、わかった」
工藤さんの話を聞いたふみちゃんが不敵に笑い、彼女の呼びかけにゆみちゃんも追従する。
「え、ちょちょちょ、ちょっと! な、な……ひぁあんっ!」
そのまま戸惑う私のお股に顔を埋めたふみちゃんが、ぺろりと私の秘所を舐めて来たのだ。
「ふ、ふみちゃん、そこぉ、汚いからぁ、あんっ! って、ゆ、ゆみちゃんまで、なにを、んんっ!」
その横から私の顔を覗きこんできたゆみちゃんが、不意打ちで私の唇と自らの唇を重ねてきた。更にブレザーの上から私の胸を揉み解してくる。
私がその思いも寄らぬ行動に驚いている間に、ふみちゃんに下の穴は優しく舐められ、口の中ではゆみちゃんの舌が少し強引に暴れまわっている。
二人のそんな行為に驚きながら、私は不覚にもその快感に悶え始め、身体全体が熱く火照ってきていた。
「んんっ、ぷはっ……こんなものでいいでしょ。じゃ、工藤さん、お待たせしました」
263 きせい・ろわいある sage 2009/10/12(月) 00:25:47 ID:koPpnfOp
ふみちゃんがぺろりと口の周りを舐めながら、そのポジションを工藤さんに明け渡した。同時にゆみちゃんも私の口からするりと抜け出した。
「あうぅぅ、本当にいい友達だねぇ~。うらやましぃ~。……ふふっ、出来れば私も『なぎさ』ちゃんって呼んで欲しいなぁ~」
「あ、はい。……なぎさちゃん、あの、よろしくお願いします」
「おまかせあれ~。やさしく、きもちよ~く、やってあげるからね~」
優しい言葉と共に、なぎさちゃんが私の身体をゆっくりと押し倒して、私の穴の入り口にその大きなモノをこすり付けてきた。
「ふあぁぁ……それが、わたしの、なかにぃぃ……」
私は上半身を持ち上がらせて、そのなぎさちゃんのモノの大きさを再確認した。
「えへへ、じゃあ、ゆ~っくりいくよぉ~。ん、っしょ~」
「ああんっ! な、ぎさちゃんがぁ、はいって、くるうぅぅ……」
ついになぎさちゃんが、私の中にじわじわと入り始めた。私もなんとか力を抜いてそれを受け入れようとするが、初めてのその感覚に思わず力がこもってしまう。
「くんんっ! すごいぃ……しめつけてくるうぅぅ……」
なぎさちゃんが片目を瞑りながら絞るように声を上げる。
その様子を見ていたふみちゃんとゆみちゃんが視界の隅で頷き合うと、突如私の赤のブレザーとブラウスを乱雑に脱がせ始めた。
しかし今の私はそれどころではなく、抵抗するまもなくブラジャーまで外された私は胸元をはだけさせられてしまった。
「んんっ……な、なにを……ひぁああんっ!」
「わぁっ! んんんんんっ! ……ふあぁ、はいっちゃったぁ」
思わず私の身体から力が抜けたと同時に、なぎさちゃんのモノが一気に私の処女膜を破って埋まりこんだ。
その原因はふみちゃんとゆみちゃんが私の乳首をアマガミし、そして吸い舐めてきた行動によって私の力が抜けてしまったからだった。
「くあぁ……いっ、たぁいぃ……」
「ごめんね~、ミサちゃん。で~も、もうこれ以上痛いのはないから、安心して……ゆ~っくりと動いてあげるから」
「う、うん。くっ、ああぁ……ひっ、ぱられるうぅ……」
私の中を満たしたなぎさちゃんのモノが、私のヒダに絡みつきながら抜け出していく。まるで何かに吸い込まれるような感覚が私に伝わる。
「んっ、しょ。それで~、つぎはもういっかいぃ……いれるぅうう!」
「くぁ、ああああああんっ!」
なぎさちゃんのモノが抜け出し、私の穴が元の大きさに戻ろうとしたところで再びなぎさちゃんが帰ってくる。
しかし今度は痛みもわずかにしか襲ってこない上に、それと入れ替わるように感じたことのないような快感が私の身体をしびれさせた。
「んん~、ミサちゃん。ちくびもおいしいよぉ~」
一心不乱に私の乳首を吸い上げるふみちゃん。彼女の舌で乳首を転がされていると意識が蕩けてしまいそうになる。
「うん。こうふんして、かっちかち……あんっ、んんっ……」
かたや、ゆみちゃんの舌の動きはどこかぎこちなかったのだが、ちらりと彼女は片手を自分のスカート中にもぐりこませているのが見えた。
そんな愛すべき二人の親友の寵愛を受けて、私はなぎさちゃんと一緒に絶頂に達しようとしていた。
「くぁあ! だっ、めぇ! もう、いくぅ! いっ、ちゃ、うぅうううう!」
がっしりと私の身体を抱きしめたなぎさちゃんが、私の身体が壊れてしまいそうなぐらいに蹂躙していく。
ちらりと顔を横に向ければ、二人親友が火照った顔で自慰をしながら私を見守ってくれている。
264 きせい・ろわいある sage 2009/10/12(月) 00:27:03 ID:koPpnfOp
「んっ! じゃあ、いくよぉ! あんっ、くぁあああああああああんっ!」
「きゃぁあああああああああんっ!」
思わずお互いに抱き締め合って、なぎさちゃんのモノから出てくるものを私は受け取った。熱いものが、私の奥底へと入り込み、根付いていく。
同時に頭の中に何かが入ってくるような違和感を私は感じた。しかし、その違和感はすぐに私の中に吸収されていく。
「ふぁんっ……あ、ついぃぃ……んぁああうぅ!」
なぎさちゃんのモノが私の中から抜けると同時に私の身体は急激に熱くなり、そしてお股に……立派なモノが生えた。
「ふふっ、からだがほてってしかたないでしょ~? さ~あ、ふたりにもわたしたちのをわけてあげよ~」
なぎさちゃんの手を借りて私は立ち上がり、親友の二人に顔を向ける。
すると……二人をめちゃくちゃに犯したくてたまらないという欲求がふつふつと湧き上がってきた。
「ふぁっ、ふたりともぉ、わたしにぃ、いれさせてえぇ……」
私は二人にそう懇願しながらも、もう耐え切れずに無意識のうちに私のモノを自らの手で擦り始めてしまう。何故だろう、こうしていると少しだけ興奮が落ち着く。
「くすっ、りょ~かい。……んっ、はむっ」
「くぁああああああんっ!」
ふみちゃんが私の生えたものを、唾液で濡れた口の中に収めてしまう。それだけで私は目が回ってしまいそうなくらいの快感が溢れ出てくる。
けど口の中に出すわけにはいかなかった。出せばなぎさちゃんの言うところの、生の女の子が味わえなくなってしまうからだ。
先ほどなぎさちゃんに寄生された直後に、私の頭の中にはその寄生された素敵なものの情報がすぐさま流れ込んできた。
その中の一つに、『寄生体を子宮以外の体内に侵入させられれば、相手の意識を一時的に奪える』というものがった。
しかしこれは逆から言えば相手が私の行動に対して、あまり反応してくれなくなることを示していた。
この場合、せっかく自らふみちゃんが望んで身体を差し出してくれているのに、そんなことをしては彼女がよがる様を見れなくなってしまうので、そんなことはしたくなかった。
だから私はふみちゃんの舌の妙技に放出したい欲望を何とか押さえ込んで、彼女の口から私のモノを引っ張り出した。
「ふ、ふみちゃん。したの、おくちでしてえぇ」
「あらあら、も~う? ふふっ、仕方ないわねぇ……」
そう言って彼女は自らのショーツを脱ぎ始め、その隣に居たゆみちゃんがこっそりとなぎさちゃんに歩み寄る。
「なぎさ、ちゃん……あの……私の相手を……」
「くすっ、は~い。おまかせあ~れ」
その隣では、待ちきれなくなったゆみちゃんがなぎさちゃんの上に跨り始め、それに続くようにふみちゃんも私の上に乗っかる。
「さ~あ二人とも~、私たちの上で存分によがって踊って~」
なぎさちゃんが私と彼女のモノが、ふみちゃんとゆみちゃんの穴の入り口にピタリと着いたところで上にのる二人に促す。
そして二人が頷くと、ゆっくりと彼女達が腰を沈め始め、私となぎさちゃんのモノの頭が彼女達の中に包み込まれる。
「あ、ぐうぅぅ、お、っきいぃ……」
ふみちゃんが私の上で小さく声を漏らして、歯を食いしばっている。対する私も、口の中とは違ったその穴の感触に目を見開いてしまう。
265 きせい・ろわいある sage 2009/10/12(月) 00:27:27 ID:koPpnfOp
「あんっ、は、はやすぎるよぉ、ゆみ、ちゃん!」
その隣で早くもゆみちゃんはなぎさちゃんの上で激しく揺れていた。その大胆かつ貪欲な行動には、さすがのなぎさちゃんも驚いたような声をあげている。
「あぐうぅ……ゆ、みちゃん、す、ごいなぁ……」
「んっ、こ、こっちはゆっくりやろう? ね?」
足を震わしながら動けずにいるふみちゃんに私は口を開く。そう、私自身も頭がおかしくなってしまいそうなほどの快感の波が押し寄せてきていたため、少しずつゆっくりとやってほしかった。
しかし、私の言葉にふみちゃんは苦しそうにしながらもニヤリと不敵に笑うと、一気に腰を降ろして私のモノを飲み込んでしまった。
「くっ、ぁああああああああああああんっ!」
「あぅ?! うぁあああああああああああああああ!」
突然のことに私は驚き、息をするのさえ忘れてしまいそうな挿入の快感に思わず天を見上げて硬直する。
しかしふみちゃんは止まらない。
私のモノを全ておさめたと同時に彼女は腰を上げ、今度は勢いよく私のモノを引き抜いた。ぐちゃぐちゃの粘液と無数のヒダが私のモノに絡まり、私の快感の限界が早くも近づく。
「ぁあああんっ! ふみちゃん、だ、だめええぇ! こわれちゃうぅううううううう!」
「だめぇ、とまらなぃい! これぇ、きもちよすぎて、っ、とまれられないぃいいい!」
ふみちゃんの血と粘液が私の穴の中で混ざり合い、ぐちゃぐちゃと激しい水音をかもしだしている。
その隣でもゆみちゃんとなぎさちゃんが同じ音を出していて、私たちのそれと重なりいやらしいハーモニーを奏でている。
「でちゃぅううう! ふみちゃん、もうわたし、でちゃううううう!」
「んんんっ、だしてぇ……あんっ、なかにだしてえぇ、みさちゃんを、うえつけてぇえええええええ!」
ふみちゃんが大きくよがると、彼女は更に激しく踊り始めて私を絶頂へと誘ってくれる。
「ゆみ、ちゃん、くうぅ……わ、たしもおぉ、もう、でそうぅぅ」
「んあぅ、いいですよぉ……いっぱい、いっぱいぃ、なぎさちゃんのを、くださいぃいいい!」
隣のペアもより一層行為を激しくし、まるでクラシック楽曲の最後の盛り上がりのように水音が騒がしくなる。
「も、もうらめぇええ! だすうぅぅ……だしちゃうぅううううううう!」
「があっ!? くぁああああああああああああああんっ!」
私は絶頂を迎える瞬間にふみちゃんの腰を掴んで、彼女の一番奥に私のモノが差しまれると同時に彼女にたっぷりと種を放った。
「くあああぁぁうぅぅぅう!」
「うぁああんっ! あっいぃ! あついのがきてるぅううううう!」
ふみちゃんの中に出すのが精一杯で顔を向けることは出来なかったが、隣でもなぎさちゃんがゆみちゃんに種を植え付けたようだ。
やがて私がたっぷりと放ち終わると同時に、ふみちゃんがへたりと倒れこんできた。彼女の荒い息が耳に吹きかかってくる。
「はぁはぁ……きゃあああうぅ!?」
「あははっ、さわられただけでも、すごいでしょ?」
私は生えたばかりのふみちゃんのモノを右手で包み込んで囁いた。対してふみちゃんがコクコクと頷き返してくる。
「ふふっ、神さまが私たちの中に来てくれたんだもん……この幸せ、みんなにも分けてあげないと、ね?」
軽く上下にふみちゃんのモノを擦ってあげるだけで、彼女は体感したことのないであろうほどの快感に身を悶えさせる。
「くすっ、一緒に頑張ろうね、ふ・み、ちゃん。あはは、あははははははは!」
そう……みんなに教えてあげないと、この神さまを身体の中に招き入れることの素晴らしさを……ね。
266 名無しさん@ピンキー sage 2009/10/12(月) 00:32:55 ID:koPpnfOp
今回は以上で終わりです。お粗末さまでした!
さて、話は変わりましてなにやらTS寄生について話題があったみたいなのでちょっと質問。
TSって男→女、女→男……どちらがお好き?
お時間があるお方、参考までにお聞かせいただけると嬉しいです。
ちなみに自分は……どっちも好きですw
では、失礼します~
267 名無しさん@ピンキー sage 2009/10/12(月) 00:40:03 ID:H33vJy0T
今更にGJ、超GJ
投下乙であります
>どっちも好きですw
こたえはでているようだ…
1日目 1:48 某国秘密特殊部隊 アリス 【未寄生】 現在地:島北部・洋上
ゲーム終了まで……残り70時間12分 寄生完了数5人
『あの島が任務の目的地か……全員、波に流されてないな?』
『ジェニファー副隊長、状態良好です』
『ロック隊員、同じく』
『リリィ隊員、体力有り余ってますぜ、隊長』
島が見えてきた私たちは海底から洋上に頭を上げ、アレックス隊長の号令に階級の高い順番で返事をしていく。
『おい、アリス。まさか波に攫われて流されちまったか?』
「……アリス、問題なし」
隊長の再号令に私は渋々応答する。暗視ゴーグルを着けているのだから、わざわざ聞かずとも分かるだろうに……。
『か~っ、やっぱり可愛くねぇ奴だ! 顔はそんなに美人なのに、なんでそんなに性格捻じ曲がってるかねぇ?』
『まぁまぁロック、落ち着いて』
勝手な怒りの声を上げたロック隊員をジェニー副隊長が黙らせてくれた。
『はぁ……あいつらと違ってジェニー副隊長は外見も中身も最高です』
『おい、“ら”ってなんだよ。私だって外見も中身も最高なレディーだろ?』
『馬鹿言え。お前みたいに女らしくない女、軍隊には山ほどいるっての。アウチ!』
相変わらず減らず口を叩くロック隊員の頭をリリィ隊員が小突く。
『おいお前ら、冗談はそれぐらいにしとけ。そろそろ侵入方法を考えるぞ』
その隊長の一言にロック隊員の減らず口が無くなった。彼は軍の人間なのに口がうるさいのだ。敵に捕まり拷問などを受けたらすぐに情報を吐いてしまうだろう
この島に未確認生物兵器が運び込まれてる、との情報が入ったのはかれこれ16時間ほど前のこと。それからすぐに私達に潜入および偵察の命が下った。
私達はすぐに日本に向かい、島の近くまで船で接近して泳いで辿り着いた。レーダー等を警戒したためだ。
船から離れる最中に追加の情報として、女子高校生が拉致されてこの島につれて来られているらしいとの情報を得たが、未確認兵器に関しては以前情報が手に入らなかった。
『俺達はこれから島の中心部にある建物を目指す。衛星写真によればその建物の屋上に簡易のレーダー機器らしきものがあるらしい。おそらくそこに誰かがいるんだろう』
『じゃあ予定通り二班に分かれ、片方は北側から、もう片方はこのまま島の南に回り込んで潜入でいいですか?』
『その通りで大丈夫だろう、ジェニー。その班は俺とロックとアリス。回り込むのがジェニーとリリィにしようと思うんだが』
『待ってくださいよ、隊長』
257 きせい・ろわいある sage 2009/10/12(月) 00:21:34 ID:koPpnfOp
またしても割り込んできたのはロック隊員だった。彼は失礼にも私を指差しながら訴える。
『俺はこんな生意気な新人に命を預けられません。訓練のときもコイツは勝手に判断して行動しちまうじゃないですか。下手すりゃコイツのせいで死んじまいます』
『ったく……だが、アリス。確かにこの間の任務でもお前はやはり単独で動いた。結果的には問題なかったが……そのままだと仲間の信頼を失っちまうぞ』
隊長の言葉に私は押し黙る。何を言っても無駄なのだ。この間の任務も、あのまま傍観していれば人質の命が危うかったから私は思い切って動いたのだ。
効果のない交渉に、要求の先延ばしに犯人の苛立ちが溜まっていたのだ。あの時動かなければ一人や二人は死んでいた。
それを分かってくれないのだ。彼らは。
『隊長。アリスはこちらと一緒に行動してもらってもいいですか? ……女同士なら気も合いますし。いいよね、リリィ』
そんなことを言ったのはジェニファー副隊長だった。女同士ならだなんて……そんなこと戦場に出れば関係ないのに。
『ジェニーがいいのなら問題ねぇよ。まぁ、腕はあるんだ。足手まといにはならないだろ』
私が足手まといになるのではなく、あなたのほうが足手まといになりそうですがね、リリィ隊員。
『……分かった。まぁ寂しいがこっちは男二人で行くとしよう。じゃあ俺達は先に北の浜辺から上陸する。これ以降、こっちは無線を切る。傍受されると厄介だ』
『イエス、サー! 気をつけてください。隊長、ロック』
『くぅ~っ! ジェニー副隊長もお気をつけて!』
ロック隊員のやかましい返事を最後に、二人はゆっくりと島へと泳ぎだした。私達も東側から島を回り込むように移動を開始する。
『さぁて、私達はもう少しだけ遊泳を楽しむとしましょうか』
『りょ~かい、ジェニー。それにしても……なんか嫌な雰囲気の島だな』
『……ええ、本当に』
リリィ隊員の言葉にジェニファー副隊長も賛同の声を小さく上げる。……それに関してだけは、私も同じ気持ちだった。
暗闇のシルエットを浮かび上がらせるこの島で一体何が起こっているのか。
しかし、何が起きても私がやることに変わりはない。ただ、私は与えられた任務を忠実にこなすのみ。
それが兵士という職業の仕事なのだから。
258 きせい・ろわいある sage 2009/10/12(月) 00:22:28 ID:koPpnfOp
1日目 1:38 百合女子高3年 有馬 千尋 【未寄生】 現在地:島北部・住宅街
ゲーム終了まで……残り70時間22分 寄生完了数5人
右手の崖の先から聞こえる荒々しい波音を聞きながら私は海沿いに目的地を目指す。
この視界が取れない暗闇の中では警戒するより、むしろ迅速な移動が肝要。なにより、この草原では森の木々のように身を隠せるものは少なすぎる。
そのため私は全速力で走りながら時計を確認する。暗闇の中で、目が時計に擦るかぐらいの近さまでそれを近づける。
……廃校を出てから1時間と30分以上が過ぎている。あのルールブックに目を通したものは私以外に何人ほど居るだろうか。
1時間半前、私は校舎を後にすると、すぐに地図を確認して身を隠せそうな場所を探した。それは二つの理由のためだ。
一つはそこに一時的に身を隠すため。それは武器とルールブックの確認をしたかったからだ。しかし、私に配られた武器……なべのふた、という洒落にもならない品だった。
もう一つの理由は、そこが安全な場所ならばそのまま立て篭もるためだった。先ほどの説明を聞く限り、この試合は戦うよりどこかに隠れていたほうが有利であることは明白だったからだ。
そして目を付けたのは島の北東の端に存在する灯台であった。それはその高さと周りの海が、敵の侵入地点をかなり絞ってくれるためだった。
そこに辿り着くまでは特に問題はなかった。灯台の内部には、痛んではいたものの家具や道具が想像以上にあり、バリケードぐらいは作れそうだった。
しかし、その予定を狂わしたのがルールブックに記載されていた多くの事柄だった。
そしてその灯台を捨ててまで私が走っているのは、その事柄の一つを重要視したためだった。
それは……『PDA』という存在のためだった。
ルールブックに書かれていたのは、島の西、南、東、北のある部分に情報端末であるPDAを13個ずつ置いてある、ということだった。
つまりそのPDAは全部で52台。それらは支給されたバックのタグを差し込み、それと交換で手に入れることができるらしい。
詳しい記載は無かったが、それは今後この試合を生き残るために役立つものであるらしく、武器に恵まれなかった私としてはそれを手に入れざるを得なかった。
しかし急がなければならない。用意されている数が全参加者の半分しかないうえ……寄生された人物がこの情報を知っているとしたら、そこに待ち伏せされる可能性があるためだ。
それが置かれているのは、島の西部分の牧場、南部分の漁港、東部分の工場……そして北部分の教会だった。
その教会は先ほど私がいた灯台からそう離れた場所にはなく、寄生されている人物がまだ少ないと思われる今なら間に合うと確信したからだった。
灯台で支給されたバックに自分の持っていたバックの必需品を纏めることができ、そのことによって移動が大分楽になった。
そのお陰で灯台を出て20分ほど経ったとき、私の視界にそれが映りこんできた。
「……着いた」
私は闇に溶け込む明かりの灯っていない家々を目にする。ここは島で一番の住宅密集地であるらしく、その真ん中に教会は存在するとルールブックに記載されていた。
その静寂に包まれた住宅街に足を踏み入れた瞬間、その奥のほうから重い響きの鋭く短い音が聞こえた。
私の予想が間違っていないのなら……おそらくそれは銃声。
そして再びその音が二度三度響く。やはり寄生された人物が既に辿り着いているのだろうか?
……いや、違う。これは多分寄生されていない人間の……。
259 きせい・ろわいある sage 2009/10/12(月) 00:22:56 ID:koPpnfOp
私はそう確信し、家の陰に隠れられる路地を選びながら住宅街を縫うように走る。その間も銃声はやむことはなく、近づくたびに私の心拍数を上昇させていく。
やがて数分もしないうちに、私の目に光が差し込んできた。それは久しぶりに見る暖かな光だったが、鳴り止まぬ銃声のせいで私の心は休まらなかった。
家の影から顔を覗かせると、そこは他に比べて開けた広場のような場所であり、その奥に十字架を掲げて淡い光を放つ建物があった。
その手前で鋭く強い光が時折閃光し、わずかに遅れて轟音が私の耳に届いた。
それらの現象は教会を中心線として、右と左から光が放たれ音が鳴っていた。そしてその閃光に映る人の顔は左の人物は右に、右の人物は左を向いていた。
つまりそれは……銃撃戦をしていたのだ。まさしく教会を境界線として。
神聖な場所と一般的な見地のある、教会の目の前でのその光景はどこか滑稽な雰囲気を醸し出していた。
広場を右から回りこむようにして教会に近づくにつれてその原因が分かった。
その銃撃戦には……迫力が足りないのだ。
右側から左側に銃撃をしていたのは、同じクラスの中野であり、彼女達が盾にしている古めかしい車の影には他にも5人のクラスメイトの姿があった。
しかし、そのうち銃撃をしているのは中野ただ一人。他のクラスメイトはある者は耳を塞ぎ、ある者は車の影から向こう側を覗き、ある者はルールブックを確認していた。
おそらく……彼女達の中で銃器が当たったのは中野だけだったのだろう。そのせいで他のクラスメイトは何も出来ないのだ。
そしてそれは対する向こう側も同じ状況であるらしかった。
中野が撃ち、そして隠れ、また撃つという間延びする動作に対し、あちらは中野が撃つと隠れ、中野が隠れると撃つのだ。まるでもちつきか何かのような作業的な動作。
「やめてください! 神を信じれば寄生体など恐れることなどありません! さぁ皆さん、武器を捨てて神に祈りましょう!」
そんな声が聞こえたのは教会の中からだった。開け放たれたその扉の中には、赤いブレザーを着た同い年ぐらいの少女が5,6人ほど居るのが見えた。
更にこっそりと近づくと彼女らの前に、おそらく武器として彼女達に支給されたものがいくつか転がっていた。
「うるせぇ! お前らがPDAを他の奴にホイホイ渡しちまうからいけねぇんだろうが! こっちの5人分と、あっちの6人分じゃ2個も足りねぇんだよ!」
中野の怒号を聞きながら、教会の側面に回りこめた私は窓から教会の内部を覗く。
すると何百もの小さい蝋燭に囲まれた礼拝堂の司祭の机らしきところに、金属の板のようなものが置かれているのが見えた。
しかしその数は9個しかない。先ほど中野が言っていたことから推測するに、礼拝堂の中に居る少女達が誰かにそれを渡してしまったのだろう。
それに対し教会の外に居るのは、中野たちが5人、その向こう側に居るのが6人。……別に全員分を手に入れる必要もないだろうに。
おそらくこの教会に立てこもっている少女達は、まず武器を捨てているのだからPDAも取るつもりはないのだろう。
だが、この騒ぎは私が教会の中に侵入するにはかなりの手助けになった。
裏口のドアは鍵が閉まっていたものの、教会の中に居る少女達は中野たちの戦いに気を取られているために、銃声に合わせて私が窓の一つを割ったことに気付く者は居なかった。
そこから手を伸ばして窓を開けると、私は腰を低くしながらPDAの置かれている机まで素早く近づいた。
そしてバックに付いていたタグを取り外す。そのタグはシリアルナンバーのような英数字が刻まれた、いわゆる兵士の認識票のような薄く小さい金属だった。
PDAは机の上の鎖と繋がっているらしく、その鎖の根元にタグの挿入口があった。
その鎖のうち4本が外れており、その鎖の根元にはいずれもタグが既に差し込まれており、それらの鎖の先には既にPDAは無かった。
形と画面に表示されている内容はどのPDAも同じらしく、私はそのうちの一つの鎖の根元にタグを挿入した。
それと同時に金属音が鳴り、PDAに繋がっていた金属がするりと抜け落ちた。
260 きせい・ろわいある sage 2009/10/12(月) 00:23:34 ID:koPpnfOp
「えっ!? あ、あなたは誰ですか?!」
同時にそれが床に落ちてしまい、教会に居た少女達がこちらに視線を向けてきた。くっ……まぁこれが回収できたのなら問題ない。
私がそのまま裏口から逃走を図ろうとしたその時……突如悲鳴が教会の外から聞こえた。
「うぁああああっ! な、なんだよお前! はなれ、んんんんんっ!」
その声に教会に居た少女達は全員こちらから教会の外に視線を向けた。私も少女達に近づいてその背後から外の光景を覗く。
背後の淡い蝋燭の光に照らされて、中野たちと対立していた相手側の陣営が薄暗いながらも見えてくる。ちらりと逆側を見ると、中野たちもそちらの光景に目を奪われているようだった。
その光景とは……少女が少女に抱きしめられているという異様なものだった。片方はだらんと肩を垂らし、もう片方はその相手に腕を回して抱擁をしている。
更に二人はまるで男女の営みをするかのように接吻をしているようだった。その様子に、その二人の周りの何人かの少女達は各々の武器を構えながらも動けないでいる。
しかしそれもルールブックの内容をしっかりと見ているのなら納得がつく。あれは寄生体の能力の一つだろう。
寄生された人物、つまり宿主が接吻などで別の人間の体内に寄生体を侵入させることにより、その人間の一時的な支配が可能になるらしい。
あくまでそれは寄生ではなく一時的なものではあるが、そうして相手の行動を封じられれば寄生行為自体が確実なものになる。なにせ相手が抵抗しないのだから。
そして淫靡な水音が聞こえ始めた。おそらくあれは寄生をしているのだろう。宿主には男性器に似た寄生の為の器官が股間に生え、それを相手の膣に挿入して子宮に寄生体を放つらしい。
それが始まっても彼女の周りの少女達はその宿主に攻撃をしない。あれだけ密着していれば攻撃しようとすれば、襲われている仲間を盾にされる可能性もあるからだろう。
だが、一番の原因はそのためではなく単純な恐怖だろう。動けなくても動けないから、そこから逃げることもせずにその光景に目を奪われる。
対照的に中野たちはいつの間にか姿を消していた。おそらく先ほどの無駄な撃ち合いのせいで弾もなかったのだろうし、ここに来たということはルールブックから寄生体の特性を得ていたためだろう。
私もその光景から目を離して足元に転がっている武器の中から、一番役に立ちそうなものを手にした。
「あ、それは」
その私の様子に気付いた教会の少女の一人が口を開いた。私は彼女に背を向けて一つだけ忠告をしておく。
「……逃げたほうがいいですよ」
「え?」
その単語に少女の疑問の声が聞こえたが、私は構わず彼女から離れた。
おそらくこの教会の中に居た少女達は、先ほどの言動から考えて聖マリア女子高校の生徒なのだろう。
彼女達にとってこの教会が大切なものであるのかもしれないが、それに固着して目の前の状況を読めないようでは意味がない。
寄生された人間を撃退できないならば逃げ切るか、寄生されるかのほかに結末はないのだから。
私は教会の少女達を逃亡させる為に、教会の蝋燭の列をなぎ倒すように横に倒し、更にそこに近くの椅子などを投げつける。
「な、何をしてるんですか!」
私の行動に教会の少女達がこちらに駆け寄ってくるが、私はそれを彼女達が捨てた武器、日本刀の剣先を向けて牽制した。
その間に地面の絨毯に燃え移った蝋燭の火が、私が投げた椅子などに燃え移りその勢いを増す。
それを確認した私は更に近くの椅子をもう一つ持ち上げ、机の上に残っているPDAに向けて何度か振り下ろした。
残っていた8台のPDAの画面が真っ黒になったことを確認し、私は教会に残っている少女達を一瞥してから裏口から外へと飛び出した。
そして民家の陰に隠れながら私は教会から素早く離れる。行き先はとりあえず灯台の方角。
やがて住宅街の外れまでなんとか辿り着いた私は、走りながら振り返る。
深夜の住宅街の空が、淡く赤く染まっていた。
261 きせい・ろわいある sage 2009/10/12(月) 00:24:20 ID:koPpnfOp
1日目 2:00 聖マリア女子高校3年B組 戸塚 美紗(とつか みさ)【未寄生】 現在地:島北部・住宅街
ゲーム終了まで……残り70時間00分 寄生完了数7人
「ああっ、ふぁあああああああんっ!」
「くぁあううぅぅ……えへへっ、これであなたもわたしのなかま……よろしくね、んんっ」
扉の向こうでそんな声が聞こえる。しかし、ひたすらに祈りを捧げている私にはあまり関係のないことだった。
あぁ、どうか神様。あの逃げた仲間達を無事にお守り下さい。あの二人には愛すべき殿方がいるのです。どうかどうか、もう一度その殿方に会えるように……。
私はその二人の仲間の安全を、ここに残ってもう二人の仲間と一緒に祈っていた。私は彼女達にも逃げるように行ったのだが、私と同じで頑固な二人はここに残ってしまった。
私がここに残った理由は二つ、それはどちらもとても単純なものだった。
一つにこの島で神様に一番近い場所はおそらくここしかなく、もう私たちに逃げるにふさわしい場所などなかったからだ。
もう一つは、多くの人が神に祈ったであろうこの古びた教会が、誰にも看取られず孤独に逝ってしまうのをとても悲しく思ったからだった。
しかし私たちとて最初から、この教会と運命をともにしようと思っていたわけではなかった。
ただ祈りをはじめてしまったら不思議なことに誰一人として動けなくなってしまったのだ。火が近づいてきても横の二人は私と同じように微動だにしない。
おそらく神様がそうさせているのだろうと私たちは思い、だからこの教会と同じ最後を辿ることに決めたのだ。
「きゃっ! な、なにしてるの~!」
そんな風に祈りを捧げていると背後から声が聞こえ、私は誰かにブレザーの襟首を掴まれて放り出されるように教会から放り出されてしまった。
「あんっ!」
「そこでちょっと待ってて。他の二人も連れ出すから~」
そう言葉を残して燃えゆくに教会に戻っていったその女性は、あっという間に二人の親友も担ぐようにして外に運び出してしまった。
「ふぅ……。まったく、危ないじゃないですかぁ! 死んじゃいますよ、あんなところいたらぁ!」
……私の記憶が正しいのなら、目の前で説教をする彼女は先ほどこの教会に突然現れ、女生徒に不埒な行為をしていた人物のはずだった。
しかし、その彼女は私達を今度は火の手が回る教会から救い出してくれた。それは先ほどの行為からすれば意外なものだった。
「あ、わたしは泉女子高校の工藤 渚(くどう なぎさ)です~。どうぞ、よろしく~」
頭のリボンを揺らしながらペコリと礼をしてくれた工藤さんの後ろで、教会の屋根に付いていた十字架が崩れ落ちる。
その燃える教会を背景にした彼女の姿が……私には何故かまばゆく尊いものに見えた。
「それより! だめだよ~命を無駄にしちゃ~。……それだったら、わたしの仲間になってよ~」
そう言って彼女は自らスカートを捲り上げ……女の人には無いはずのものを私たちに見せた。
親友達を見ると、二人とも口を覆って言葉を失い、じりじりと後ずさりをしていた。
しかし、私はそれを見て驚きはしたけど、恐怖のようなものは感じなかった。
いえ……むしろ……。
「分かりました。ただ、私だけにして下さい。二人は逃がしてくれませんか?」
「「ミサちゃん!?」」
親友の二人が驚きの声を重ねて上げた。
「う~ん。けど、それであなたをくれるならいいかなぁ。えへへっ、私もちょっと生の女の子を味わいたくなっちゃったから~」
「交渉は成立ですね。さぁ、二人とも逃げて」
262 きせい・ろわいある sage 2009/10/12(月) 00:25:02 ID:koPpnfOp
私は二人の親友に微笑みを投げ、ゆっくりと歩み寄ってくる工藤さんを待った。
「な、なんでよ? 一緒に逃げようよ、ミサちゃん! わ、私が身代わりになるから!」
すると親友の一人……『ふみ』ちゃんが私に叫んでくれた。どうやら彼女は私が自己犠牲の精神で彼女達を助けようと思っているみたいだ。
「ふみちゃん、違うの。……私には、この工藤さんは神様の使者のように見えるの」
「し、使者?」
聞き返すふみちゃんに私は頷く。
「教会で祈っているときに、神様が私達に『死ぬな!』って思ってて、そこに通った工藤さんがその神様に代わって助けてくれたんじゃないか、ってね」
「ふふっ……私はただ偶然なんだけどね~」
「運命とはそういうものですよ」
私は目の前に座り込んだ工藤さんに笑いかけた。彼女は私の頬を擦りながら火照った息を吹きかけてくる。
「……じゃあ、私も残る」
突然の発言で、私の右隣に腰を降ろしたのはもう一人の親友、『ゆみ』ちゃんだった。その行動に彼女以外の三人が驚く。
私はそれに反対しようとしたが、私のそんな行動にいち早く気付いた彼女は、口に人差し指を立てながら笑いかけた。
「まったく、神様のお告げなら仕方ないわね」
「ふみちゃんまで……」
今度は私の左隣にふみちゃんが座り込んだ。しかし彼女はお世辞にも信仰に厚い教徒ではなかっただけに、私にもその発言が嘘であることにすぐ気付いた。
それでも彼女は先ほど、私と同じく教会に残る際に見せてくれた快活な笑顔を向けて、その意思が真であることを伝えてくれた。
「くすっ、いい友達だなぁ……じゃあ遠慮なく、みんなをもらっちゃうね~? もう私も待ちくたびれちゃったよ~」
そう言って彼女はそのほんわかとした表情に似合わない、ビクビクとそそり立つものを右手に持った。
「それじゃ、私から……」
そして私も白いショーツを脱ぎ、工藤さんのそれを受け入れる準備を整える。
「あれれ、ミサちゃんはもちろん“はじめて”だよねぇ~? あんまり濡れてないと、痛いかもしれないなぁ……」
「……くすっ、仕方ないわねぇ。ふみちゃん、私は下をやるから、胸とか頼むわ」
「んっ、わかった」
工藤さんの話を聞いたふみちゃんが不敵に笑い、彼女の呼びかけにゆみちゃんも追従する。
「え、ちょちょちょ、ちょっと! な、な……ひぁあんっ!」
そのまま戸惑う私のお股に顔を埋めたふみちゃんが、ぺろりと私の秘所を舐めて来たのだ。
「ふ、ふみちゃん、そこぉ、汚いからぁ、あんっ! って、ゆ、ゆみちゃんまで、なにを、んんっ!」
その横から私の顔を覗きこんできたゆみちゃんが、不意打ちで私の唇と自らの唇を重ねてきた。更にブレザーの上から私の胸を揉み解してくる。
私がその思いも寄らぬ行動に驚いている間に、ふみちゃんに下の穴は優しく舐められ、口の中ではゆみちゃんの舌が少し強引に暴れまわっている。
二人のそんな行為に驚きながら、私は不覚にもその快感に悶え始め、身体全体が熱く火照ってきていた。
「んんっ、ぷはっ……こんなものでいいでしょ。じゃ、工藤さん、お待たせしました」
263 きせい・ろわいある sage 2009/10/12(月) 00:25:47 ID:koPpnfOp
ふみちゃんがぺろりと口の周りを舐めながら、そのポジションを工藤さんに明け渡した。同時にゆみちゃんも私の口からするりと抜け出した。
「あうぅぅ、本当にいい友達だねぇ~。うらやましぃ~。……ふふっ、出来れば私も『なぎさ』ちゃんって呼んで欲しいなぁ~」
「あ、はい。……なぎさちゃん、あの、よろしくお願いします」
「おまかせあれ~。やさしく、きもちよ~く、やってあげるからね~」
優しい言葉と共に、なぎさちゃんが私の身体をゆっくりと押し倒して、私の穴の入り口にその大きなモノをこすり付けてきた。
「ふあぁぁ……それが、わたしの、なかにぃぃ……」
私は上半身を持ち上がらせて、そのなぎさちゃんのモノの大きさを再確認した。
「えへへ、じゃあ、ゆ~っくりいくよぉ~。ん、っしょ~」
「ああんっ! な、ぎさちゃんがぁ、はいって、くるうぅぅ……」
ついになぎさちゃんが、私の中にじわじわと入り始めた。私もなんとか力を抜いてそれを受け入れようとするが、初めてのその感覚に思わず力がこもってしまう。
「くんんっ! すごいぃ……しめつけてくるうぅぅ……」
なぎさちゃんが片目を瞑りながら絞るように声を上げる。
その様子を見ていたふみちゃんとゆみちゃんが視界の隅で頷き合うと、突如私の赤のブレザーとブラウスを乱雑に脱がせ始めた。
しかし今の私はそれどころではなく、抵抗するまもなくブラジャーまで外された私は胸元をはだけさせられてしまった。
「んんっ……な、なにを……ひぁああんっ!」
「わぁっ! んんんんんっ! ……ふあぁ、はいっちゃったぁ」
思わず私の身体から力が抜けたと同時に、なぎさちゃんのモノが一気に私の処女膜を破って埋まりこんだ。
その原因はふみちゃんとゆみちゃんが私の乳首をアマガミし、そして吸い舐めてきた行動によって私の力が抜けてしまったからだった。
「くあぁ……いっ、たぁいぃ……」
「ごめんね~、ミサちゃん。で~も、もうこれ以上痛いのはないから、安心して……ゆ~っくりと動いてあげるから」
「う、うん。くっ、ああぁ……ひっ、ぱられるうぅ……」
私の中を満たしたなぎさちゃんのモノが、私のヒダに絡みつきながら抜け出していく。まるで何かに吸い込まれるような感覚が私に伝わる。
「んっ、しょ。それで~、つぎはもういっかいぃ……いれるぅうう!」
「くぁ、ああああああんっ!」
なぎさちゃんのモノが抜け出し、私の穴が元の大きさに戻ろうとしたところで再びなぎさちゃんが帰ってくる。
しかし今度は痛みもわずかにしか襲ってこない上に、それと入れ替わるように感じたことのないような快感が私の身体をしびれさせた。
「んん~、ミサちゃん。ちくびもおいしいよぉ~」
一心不乱に私の乳首を吸い上げるふみちゃん。彼女の舌で乳首を転がされていると意識が蕩けてしまいそうになる。
「うん。こうふんして、かっちかち……あんっ、んんっ……」
かたや、ゆみちゃんの舌の動きはどこかぎこちなかったのだが、ちらりと彼女は片手を自分のスカート中にもぐりこませているのが見えた。
そんな愛すべき二人の親友の寵愛を受けて、私はなぎさちゃんと一緒に絶頂に達しようとしていた。
「くぁあ! だっ、めぇ! もう、いくぅ! いっ、ちゃ、うぅうううう!」
がっしりと私の身体を抱きしめたなぎさちゃんが、私の身体が壊れてしまいそうなぐらいに蹂躙していく。
ちらりと顔を横に向ければ、二人親友が火照った顔で自慰をしながら私を見守ってくれている。
264 きせい・ろわいある sage 2009/10/12(月) 00:27:03 ID:koPpnfOp
「んっ! じゃあ、いくよぉ! あんっ、くぁあああああああああんっ!」
「きゃぁあああああああああんっ!」
思わずお互いに抱き締め合って、なぎさちゃんのモノから出てくるものを私は受け取った。熱いものが、私の奥底へと入り込み、根付いていく。
同時に頭の中に何かが入ってくるような違和感を私は感じた。しかし、その違和感はすぐに私の中に吸収されていく。
「ふぁんっ……あ、ついぃぃ……んぁああうぅ!」
なぎさちゃんのモノが私の中から抜けると同時に私の身体は急激に熱くなり、そしてお股に……立派なモノが生えた。
「ふふっ、からだがほてってしかたないでしょ~? さ~あ、ふたりにもわたしたちのをわけてあげよ~」
なぎさちゃんの手を借りて私は立ち上がり、親友の二人に顔を向ける。
すると……二人をめちゃくちゃに犯したくてたまらないという欲求がふつふつと湧き上がってきた。
「ふぁっ、ふたりともぉ、わたしにぃ、いれさせてえぇ……」
私は二人にそう懇願しながらも、もう耐え切れずに無意識のうちに私のモノを自らの手で擦り始めてしまう。何故だろう、こうしていると少しだけ興奮が落ち着く。
「くすっ、りょ~かい。……んっ、はむっ」
「くぁああああああんっ!」
ふみちゃんが私の生えたものを、唾液で濡れた口の中に収めてしまう。それだけで私は目が回ってしまいそうなくらいの快感が溢れ出てくる。
けど口の中に出すわけにはいかなかった。出せばなぎさちゃんの言うところの、生の女の子が味わえなくなってしまうからだ。
先ほどなぎさちゃんに寄生された直後に、私の頭の中にはその寄生された素敵なものの情報がすぐさま流れ込んできた。
その中の一つに、『寄生体を子宮以外の体内に侵入させられれば、相手の意識を一時的に奪える』というものがった。
しかしこれは逆から言えば相手が私の行動に対して、あまり反応してくれなくなることを示していた。
この場合、せっかく自らふみちゃんが望んで身体を差し出してくれているのに、そんなことをしては彼女がよがる様を見れなくなってしまうので、そんなことはしたくなかった。
だから私はふみちゃんの舌の妙技に放出したい欲望を何とか押さえ込んで、彼女の口から私のモノを引っ張り出した。
「ふ、ふみちゃん。したの、おくちでしてえぇ」
「あらあら、も~う? ふふっ、仕方ないわねぇ……」
そう言って彼女は自らのショーツを脱ぎ始め、その隣に居たゆみちゃんがこっそりとなぎさちゃんに歩み寄る。
「なぎさ、ちゃん……あの……私の相手を……」
「くすっ、は~い。おまかせあ~れ」
その隣では、待ちきれなくなったゆみちゃんがなぎさちゃんの上に跨り始め、それに続くようにふみちゃんも私の上に乗っかる。
「さ~あ二人とも~、私たちの上で存分によがって踊って~」
なぎさちゃんが私と彼女のモノが、ふみちゃんとゆみちゃんの穴の入り口にピタリと着いたところで上にのる二人に促す。
そして二人が頷くと、ゆっくりと彼女達が腰を沈め始め、私となぎさちゃんのモノの頭が彼女達の中に包み込まれる。
「あ、ぐうぅぅ、お、っきいぃ……」
ふみちゃんが私の上で小さく声を漏らして、歯を食いしばっている。対する私も、口の中とは違ったその穴の感触に目を見開いてしまう。
265 きせい・ろわいある sage 2009/10/12(月) 00:27:27 ID:koPpnfOp
「あんっ、は、はやすぎるよぉ、ゆみ、ちゃん!」
その隣で早くもゆみちゃんはなぎさちゃんの上で激しく揺れていた。その大胆かつ貪欲な行動には、さすがのなぎさちゃんも驚いたような声をあげている。
「あぐうぅ……ゆ、みちゃん、す、ごいなぁ……」
「んっ、こ、こっちはゆっくりやろう? ね?」
足を震わしながら動けずにいるふみちゃんに私は口を開く。そう、私自身も頭がおかしくなってしまいそうなほどの快感の波が押し寄せてきていたため、少しずつゆっくりとやってほしかった。
しかし、私の言葉にふみちゃんは苦しそうにしながらもニヤリと不敵に笑うと、一気に腰を降ろして私のモノを飲み込んでしまった。
「くっ、ぁああああああああああああんっ!」
「あぅ?! うぁあああああああああああああああ!」
突然のことに私は驚き、息をするのさえ忘れてしまいそうな挿入の快感に思わず天を見上げて硬直する。
しかしふみちゃんは止まらない。
私のモノを全ておさめたと同時に彼女は腰を上げ、今度は勢いよく私のモノを引き抜いた。ぐちゃぐちゃの粘液と無数のヒダが私のモノに絡まり、私の快感の限界が早くも近づく。
「ぁあああんっ! ふみちゃん、だ、だめええぇ! こわれちゃうぅううううううう!」
「だめぇ、とまらなぃい! これぇ、きもちよすぎて、っ、とまれられないぃいいい!」
ふみちゃんの血と粘液が私の穴の中で混ざり合い、ぐちゃぐちゃと激しい水音をかもしだしている。
その隣でもゆみちゃんとなぎさちゃんが同じ音を出していて、私たちのそれと重なりいやらしいハーモニーを奏でている。
「でちゃぅううう! ふみちゃん、もうわたし、でちゃううううう!」
「んんんっ、だしてぇ……あんっ、なかにだしてえぇ、みさちゃんを、うえつけてぇえええええええ!」
ふみちゃんが大きくよがると、彼女は更に激しく踊り始めて私を絶頂へと誘ってくれる。
「ゆみ、ちゃん、くうぅ……わ、たしもおぉ、もう、でそうぅぅ」
「んあぅ、いいですよぉ……いっぱい、いっぱいぃ、なぎさちゃんのを、くださいぃいいい!」
隣のペアもより一層行為を激しくし、まるでクラシック楽曲の最後の盛り上がりのように水音が騒がしくなる。
「も、もうらめぇええ! だすうぅぅ……だしちゃうぅううううううう!」
「があっ!? くぁああああああああああああああんっ!」
私は絶頂を迎える瞬間にふみちゃんの腰を掴んで、彼女の一番奥に私のモノが差しまれると同時に彼女にたっぷりと種を放った。
「くあああぁぁうぅぅぅう!」
「うぁああんっ! あっいぃ! あついのがきてるぅううううう!」
ふみちゃんの中に出すのが精一杯で顔を向けることは出来なかったが、隣でもなぎさちゃんがゆみちゃんに種を植え付けたようだ。
やがて私がたっぷりと放ち終わると同時に、ふみちゃんがへたりと倒れこんできた。彼女の荒い息が耳に吹きかかってくる。
「はぁはぁ……きゃあああうぅ!?」
「あははっ、さわられただけでも、すごいでしょ?」
私は生えたばかりのふみちゃんのモノを右手で包み込んで囁いた。対してふみちゃんがコクコクと頷き返してくる。
「ふふっ、神さまが私たちの中に来てくれたんだもん……この幸せ、みんなにも分けてあげないと、ね?」
軽く上下にふみちゃんのモノを擦ってあげるだけで、彼女は体感したことのないであろうほどの快感に身を悶えさせる。
「くすっ、一緒に頑張ろうね、ふ・み、ちゃん。あはは、あははははははは!」
そう……みんなに教えてあげないと、この神さまを身体の中に招き入れることの素晴らしさを……ね。
266 名無しさん@ピンキー sage 2009/10/12(月) 00:32:55 ID:koPpnfOp
今回は以上で終わりです。お粗末さまでした!
さて、話は変わりましてなにやらTS寄生について話題があったみたいなのでちょっと質問。
TSって男→女、女→男……どちらがお好き?
お時間があるお方、参考までにお聞かせいただけると嬉しいです。
ちなみに自分は……どっちも好きですw
では、失礼します~
267 名無しさん@ピンキー sage 2009/10/12(月) 00:40:03 ID:H33vJy0T
今更にGJ、超GJ
投下乙であります
>どっちも好きですw
こたえはでているようだ…
きせい・ろわいある 開始→00:02
202 きせい・ろわいある sage 2009/10/01(木) 23:23:39 ID:MqPygl/A
0日目 ?:?? 百合女子高3年 北条 蘭(ほうじょう らん) 【未寄生】
「あうぅ……んっ、まぶ……しぃ?」
暗闇から差し込まれる光に瞼を開こうとすることを思わず躊躇してしまう。
それでもなんとか目を擦りながら、ゆっくりと視界を確保していく。白い光が絶えず目を刺激し続ける。
「んぁぅぅ……」
「あら、やっとお目覚めかしら?」
聞きなれない女性の声に、私はぼやけた視界をそちらに向ける。もうもうとしたその中に紫色の人影を見つけた。
「おはよう。ほらっ、早くしゃきっとしなさい。他の人はもう目が覚めてるわよ?」
「えっ?」
その言葉に促されて私は首を振って意識を覚醒させると、少しずつはっきりとし始めた視界で周りを見回した。
「ら、蘭! 大丈夫?」
「あ、しぃちゃん。おはよ~」
機能を取り戻した視界で最初に見つけたのはクラスメイトの『長谷部 静香(はせべ しずか)』、しぃちゃんの姿だった。
しかし、その見覚えのある彼女の姿に、私はどこか違和感を覚えて首を傾げた。
「蘭! しっかりして! 私達、誘拐されたのよ!」
「あぇ? ゆ、ゆうかい? あ……」
しぃちゃんに言われて、私は初めて周りに居るのが同じ学校の制服に身を包んだ私のクラスメイトであることに気付いた。
そして私達が居るこの部屋も黒板や教卓があり、どうやら教室であるらしかったが私達には見覚えのないところだった。それに、壁や室内の物も全てどこか古めかしく、年代を感じさせるものばかりだった。
「はい、そこまで。そこからはこれからみんなに説明するから、静かにしてちょうだい?」
その中で唯一制服に身を包んでおらず、かつ見覚えのない女性が私に言った。年齢は20歳後半で眼鏡をかけた彼女は紫色の服でスレンダーな身体を包んでいた。
彼女はまるで教師のように教卓に手をついて私達を見回し、そして静寂を確認するように一呼吸置いて口を開いた。
「じゃあ皆さん、改めまして。皆さんを誘拐させてもらった『南野(ミナミノ)』です。まず、誘拐してごめんなさい」
そうして儀礼的に南野さんは頭を下げ、すぐさまそれを上げるとざわめく私達を気にせず話を続けた。
「今日はちょっと皆さんに寄生してもらおう……いえ、寄生されてもら……まぁいいわ、どちらでも対して意味は変わらないもの」
なにやら一人でぐちぐちと独り言をつぶやき始めた南野さんは、すぐに納得したというに頷いてこう言い直した。
「今日は皆さんにちょっと寄生したり、されたりしてもらおうと思います」
担任が朝のホームルームで連絡事項を言うかのように南野さんは淡々とそう言った。途端に周りでクラスメイト達がざわめく。
「ふざけんなよ! 意味分からねぇこと言ってんじゃねぇよ!」
そう叫んだのはよく担任から指導を受けている中野さんだった。みんなが座って困惑している中、彼女はその中心ですくりと立ち上がって南野さんを怖い目で睨みつけていた。
「幾らなんでも血の気がありすぎなんじゃないかしら、中野さん。まだ話は始まってもないんだけど……まぁ、クラスでも一番の問題児のあなたなら仕方ないかしら?」
「てめぇ……ふざけてんじゃねぇぞ、ババァ!」
その怒号と共に中野さんがクラスのみんなの間を素早く駆け抜け、南野さんとの距離を急速に縮めていく。しかし対する南野さんはどこ吹く風、といった表情を浮かべているのみ。
やがて、中野さんが教卓の目の前まで辿り着いたとき……突然聞いたことも無いような大音量が短く響いた。
普通ならそれを聴いた瞬間に悲鳴を上げるのだろう。しかし、それはあまりに衝撃的過ぎて、中野さんの行動にざわめていたクラスメイトも全員黙り込み、中野さんも行動を止めていた。
「あっ……ひぃ……」
そして中野さんが情けない声で尻餅をつく共に、彼女の身体で隠れていた南野さんの姿が再び確認できた。
その南野さんがこちらに向けて伸ばしている右手には……黒い拳銃があった。その銃口からもやもやとした白い煙をうつろに天へと昇っていた。ちらりと後ろを見れば、教室後ろのロッカーの上に黒い穴が開いている。
203 きせい・ろわいある sage 2009/10/01(木) 23:25:16 ID:MqPygl/A
「きゃ、きゃあああああああああ!」
誰かが叫びだしたと同時にそれは瞬く間に広がった。全員が悲鳴を上げながら、少しでも南野さんから離れようと教室後ろの出口へと向う。ただ私はそれをぼーっとしながら見送っていた。
そして誰かがその扉に手を掛け、その引き戸が荒々しい音を立てながら開いた。
「ひぃ、きゃぁあああ! ど、どいてぇええええええええ!」
その扉の先頭のほうからそんな叫び声が聞こえ、群がっていたクラスメイトたちが一斉に教室内に戻ってくる。
そうして私からも見えた扉の先には、迷彩柄の帽子と服を着た人たちがこちらに南野さんのよりも大きな銃を向けていたのだ。
結局、クラスメイト達はその二方向の銃口から一番遠い、カーテンで閉められている教室の窓側の隅に押し合うように収まった。その広くなった教室の中心に、私は取り残されていた。
「ふふっ、みんな。ちょっとは北条さんと有馬さんを見習いなさいな」
南野さんが微笑みながら私を見て、そして窓際の壁へとその視線が移動した。私もその視線を追う。
その先には、壁に寄りかかったまま南野さんをじっと見ている『有馬 千尋(ありま ちひろ)』さんが居た。どうやら彼女もあの混乱の中、ずっとそこにいたようだった。
「ら、蘭! こっち来なさい!」
「あ、う、うん」
私は駆け寄ってくれたしぃちゃんに強引に引っ張られるようにして、クラスメイト達の元へと合流できた。しかし、有馬さんには誰も近寄らず、彼女もこちらに寄ってこない。
「さて、静かにしてもらったところで本格的にルールを説明するからよく聞いてね?」
拳銃を下ろした彼女は、背後の黒板からチョークを持ち上げるとそこに達筆な文字を書きながら説明を始めた。
「みんなもう気付いていると思うけど、みんなに首輪をつけさせてもらいました。あ、無理に外さないでね? 爆発するから」
私はそれを言われてはじめて気付いた。先ほどしぃちゃんを見て感じた違和感の原因と、自分の首にもそれがついていることに。
「まぁ無理に外そうとしなければ安全だから安心してね? それに今日の午前0時から72時間、つまり3日後の午前0時になったら自動で外れるから我慢してね」
こちらを振り返ってニコリと笑ってみんなの無言の反応を確認すると、そのまま続きを話し始めた。
「そしてみんな気になっているこの現在地は、みんなが住んでいる日本本州から結構離れた無人島です。ここは以前まで使われていた小学校の校舎で、ちょうど島の中心にあります」
そう言って教卓から彼女はポスターのような巻紙を教卓から取り出し、マグネットを使ってそれを貼り付けた。その様子はまるで学校の授業風景のようだ。
そして貼り付けられた紙には、四方を青い海で囲まれた島の全体図が上から覗き込むように描かれていた。
その中心に大きな赤丸があり、そこを指差して現在位置がここであることを南野さんは私達に伝えた。
「それで、基本的に何処へ逃げ回ってもらってもいいんだけど……万が一、海から逃亡しようとかした場合は、首輪を爆発させるから3日間はこの島から出ないこと」
南野さんは島の周りの海の部分をぐるりと指差しながら私たちに警告した。
「後はここを一度出たら、3日後の午前0時まで入らないこと。もしそれ以前にここにもう一度入ろうとすれば、誰これ構わず首輪を爆破します」
「まぁ首輪の機能はそれぐらいね。あなた達がこのルールを守ってくれるなら、決して危険なものじゃないから安心してね。はい、じゃあ次。これが一番重要だからよく聞いてね」
誰の返事も待たずに南野さんは手を叩いて首輪の説明を終えると、黒板に向き直って次の説明を始めた。
「さて、私達は今から2年ぐらい前にある寄生体を作り出しました。簡単に説明すると、それに寄生されたら皆さんは人間をやめることになります」
その淡々とした口調に込められた理解不能な言葉にクラスメイトが再びざわめきだす。しかし、南野さんは気にせずに続ける。
「まぁ例えばどこかのSF映画の怪物みたいに見ためが醜いものになる、なんてことはないわ。むしろ、その綺麗で若々しい身体をいつまでも保ち続けられるでしょうね」
振り返った南野さんは私達を見て羨ましそうな顔をした。
204 きせい・ろわいある sage 2009/10/01(木) 23:27:01 ID:MqPygl/A
「ただ、それに寄生されたら極度の性的欲求が芽生える。男性ではなく……女性にね。もちろん、そこに理性なんてものはない。親でも姉妹でも……友達でも、自らを寄生させようとするわ」
ニヤリと笑った南野さんが妖しく舌なめずりをし、そしてこちらに向き直るとこう言った。
「この寄生体はね、宿主の子宮にその本体を植えつけるの。すなわち子宮がない男には寄生出来ない。……だから、あなた達を誘拐したの。私立百合女子高等学校3年3組のみんな、をね」
ざわざわとクラスメイト達はお互いを見回す。そのみんなの性別は……当然ながら全員女子。
「これからあなたたちには、その寄生体に寄生されてもらおうと思います!」
あまりに一方的な南野さんの言葉に再びクラスメイトは大きくざわめきだすが、間髪を居れずに南野さんは教卓を強く叩いてそれを黙らした。
「……でも、そんなのあまりに一方的よね? だから皆さんには救済措置があります。よく聞いてね?」
優しい口調で南野さんはそう言うと、みんなの静寂という反応を待って説明をした。
「もし、これから72時間寄生されずにいられたら、皆さんをお家に帰してあげます。……賞金付きでね」
言うや否や南野さんは黒板に振り返り、でかでかとした文字でその賞金額を書いた。
「100億! これを寄生されずに72時間過ごせた生徒で山分けしてもらいます!」
バン、と黒板を叩いて南野さんは興奮気味に捲し立て、そのまま言葉を吐き出し続ける。
「寄生された人間を攻撃してもよし! 寄生されていない人間をされる前に殺してもよし! ひっそりとどこかに隠れ続けるのもよし! とにかく72時間、精一杯生きること!」
言い切った南野さんは教卓に手をついて激しく息を切らした。その鬼気迫る様子に私達は誰一人言葉も出せない。
「はぁはぁ……今回の参加者は百合女子高校3年3組33名、泉女子高校3年5組34名、聖マリア女子高校3年B組33名、合計100名。今、隣でも同じような説明がされているはずよ」
そして南野さんはパチンと指を鳴らした。乾いた音が一瞬だけ響き、それと同時に教室に慌しく武装した迷彩服の人物達が侵入してきた。
その行動にクラスメイト達は動揺をするがその人たちはこちらに目もくれずに、なにやらバックが山積みになっている荷台を部屋の中心に運び入れた。
そこから一つを南野さんが持ち上げ、中身を取り出しながら説明した。
「これはそんな皆さんに私たちからの餞別です。中には……3日分の食料と水、地図にルールブック。これはよく読んでおいてね。そして、ランダムに……」
南野さんがそう言ってバックから取り出したのは……軍服の人が持っているのと似たような大きな銃だった。
「あら、結構な当たりを出しちゃったわね。まぁ、こんな武器が一つ入ってるわ。そのほかにも、この島中にいろんなものが置いてあるから好きに使っていいわ」
バックに中身を乱雑に戻し、そのバックは教卓の横にポンと投げ出されて隔離された。
「じゃ、これから一人ずつ名前を呼ぶからそこから餞別をもらったら、ここから出て行ってちょうだい。あ、自分の荷物も持って行っていいわよ」
そう言って南野さんが指差したのは、教室後ろのロッカーだった。その上には私たちのスクールバックが羅列されていた。
「じゃあ出席番号順に……まずは『新井 彩香(あらい さいか)』さん」
その名指しに、クラスメイトのちょうど中心あたりに居た新井さんから、みんなが円形に離れていった。
ただ一人、その中心でカタカタと震えながら新井さんは周りのクラスメイトに助けを求めるかのように視線を送っている。
「新井さん、早くしてください?」
「ひぃ!」
そのとき、わざと音を立てるようにして南野さんが黒光りする拳銃を再び取り出して銃口を新井さんに向けた。
やがて拳銃の恐怖に押されるようにして彼女はクラスメイト達から離れ、背後のロッカーからバックを持ち上げると、支給される新しいバックを取りに向った。
「新井さん」
「は、はぃ!」
その様子をにこやかに見守っていた南野さんが突然口を開いた。
205 きせい・ろわいある sage 2009/10/01(木) 23:28:05 ID:MqPygl/A
その様子をにこやかに見守っていた南野さんが突然口を開いた。
「一つアドバイスです。ここから出たらすぐに逃げたほうがいいですよ?」
「は、え?」
「だってもう……誰かが寄生されているかも知れませんから、ね?」
まるで子供をあやすかのような微笑みで南野さんが首を傾げた。その言葉に新井さんは震えた頭でこちらに振り返る。
その顔は恐怖に歪んでいた。
「あっ、あああああああああああ!」
そのままひったくるように至急品のバックを一つ掴むと、壁にドアに身体をぶつけてよろけながらも教室から駆け出して行った。
「くっくっく……正しい判断ね。さぁ、次の人……有馬 千尋さん」
次に呼ばれた有馬さんはゆっくりと身体を壁から離すと、堂々とした足取りで二つの荷物を回収するとこちらを見向きもせずに出口へと向う。
しかしその間際、ピタリと立ち止まった有馬さんはこちらではなく教卓の南野さんへと顔を向け、そしてそのまま出て行った。
「……次、『井原 望(いはら のぞみ)』さん」
そうして……ある子は脱兎のように、ある子は友達とわずかに内密をしてから、ある子はよろめく足でここから一人ひとり出て行った。
「ふぅ、えっと次は……長谷部 静香さん」
しぃちゃんは名前を呼ばれると、私の耳に口を近づけてこっそりと囁いた。
「校舎の出口付近で待ってるよ。他にも何人か居るはず」
「えっ……?」
最後にちらりとしぃちゃんは微笑み、そしてバックを回収して振り返ることなく出て行った。
それから3人ほどが呼ばれ、教室を後にし……ついに私が呼ばれた。
「次は、北条 蘭さん。ふふっ……あなたには期待しているわよ?」
私はその言葉を受け、残り少なくなったクラスメイトから離れて荷物を回収すると、最後に有馬さんがそうしたように南野さんを見た。
「あらあら……あなた、やっぱり化けるかも知れないわね」
南野さんが楽しそうな微笑みを浮かべ、私はそれを見たのち廊下を駆け出した。
廊下には出口と書かれた紙が張られ、その下の矢印が指している方向へと私は迷い無く走り続けた。
そして出口はすぐに見えた。ふと足元を見ると、教室に居たのに履物は靴のままであった。
「そっか……確か修学旅行のバスの中でそのまま眠くなって……」
私は今日の朝からバスに乗って修学旅行の地へと向っていたのだ。その最中で突然眠くなり、気付けばこの有様だ。
もう何故か遠い記憶のようにそれを感じながら、私は校舎を出た。
外は暗闇に満ちており、ふと思い出して携帯電話を取り出すと圏外の表示の横に現在時刻、11:49と示されていた。
暗闇に目が慣れきて、周りを見回すとどうやらこの校舎は森に囲まれたつくりになっているようだった。だから見渡す限りに広がるのは木々ばかり。
……その中に、幾ら探せどしぃちゃんの姿は見えない。それどころか、人の子一人見当たらない。
「あっ……」
そのとき背後の校舎の奥から聞こえてくる足音、誰かが来る。
……迷っているヒマはなかった。この状況下で、出会う人物全てを信用するのは危険すぎる。
気付いたときには、少しでも校舎から離れようと私は全速力で森を駆け出していた。
206 きせい・ろわいある sage 2009/10/01(木) 23:29:46 ID:MqPygl/A
1日目 0:05 秘密兵器開発委員会・委員長 南野 【未寄生】
ゲーム終了まで……残り71時間55分
「ふぅ、みんなお疲れ様」
私は歩きながら横に並ぶ仲間達の労をねぎらった。
すると私の横に軍服を着た部下が帽子を外し、長い髪を整えながら私に話しかけてきた。
「委員長、あれはちょっと言い過ぎなんじゃないですか?」
「うん? 何のことかしら」
先ほど、私と同じ教室で百合高校の生徒にバックを渡していた『藤原』が続ける。
「あれですよ。“もう誰かが寄生されているかも……”って」
「ああ、あれね。……でもまぁ、ルールブックを見れば誰でも気付くことよ?」
「それはそうですけど……はぁ、あなたって人は本当に」
肩を竦めて藤原は首を振り、私はその様子ににやりと笑いながら作戦室へと入った。
「さぁて、一応確認するけど校舎に残っている人は居ないわね?」
「大丈夫です。先ほど確認部隊が戻り、レーダーにも反応はありません」
オペレータの一人が手早く説明を終えた。私は彼女に頷き返し、椅子に座って近くのマイクで仲間達に檄を飛ばした。
「さぁて、長くなるわよ。みんな、気を抜かずに頑張ってちょうだい!」
その私の号令に、律儀に全員が素早く立ち上がって敬礼をしてくれた。
「あっ、委員長!動きがありました!」
オペレータの声に全員が作戦室の一番大きなモニターに注視した。
「始まったわね……ふぅ、どんなことになるやら……」
そのモニターのど真ん中に、黒い背景に赤の文字で表示されている大きな数字に変化が起きた。
寄生完了数が0人から……1人へと変わり、ゲームが始まった。
207 きせい・ろわいある sage 2009/10/01(木) 23:31:22 ID:MqPygl/A
1日目 0:02 百合女子高3年 長谷川 静香 【未寄生】
ゲーム終了まで……残り71時間58分 寄生完了数0人
「はぁはぁ……こ、ここまでくれば大丈夫でしょ」
先頭を走っていたこずえちゃんが息を切らして立ち止まった。結構走ったが、森は以前途切れる様子はなかった。
「う、うん。か、かなりはし、ったから……はぁはぁ……」
そう言って木に寄りかかったのはあゆみちゃんだった。
それに続くようにのどか、けいこが草の上に倒れこんだ。私もその隣に倒れこんで酸素を求めて口と鼻を動かし続ける。
「や、やっぱり……ら、らんも待ってたほうが……」
やがて私は息が整い始めると同時に、口を開いてみんなに後悔の念を伝えた。
「それはだめだよ! やっぱり、らんってちょっと……抜けてる、っていうか。なんか、足手まといになりそうだし」
こずえちゃんがどこか申し訳なさそうにしながらも私に言った。
確かにらんは普段からどこか抜けている性格ではあった。常にボーッとしていて、授業も目が半開きのまま寝てたり、今日の集合時間もギリギリだったし……。
「で、でも!」
「分かった分かった。じゃあ、今度もう一回会ったときに合流しよ? 今から行っても多分、もうあそこにはいないよ。ね?」
あゆみちゃんがその妥協案を提示するとみんなが納得し、私も渋々同意した。本当はすぐにでも助けに行きたかった……あの子は私が居ないと、だめなのに。
「それよりこれ開けてみようよ。聞いた話だと、武器が一つ入ってるって言ってたし」
「あ、そうだ。よし、みんな開けよう」
のどかとけいこが思い出したようにバックを引き寄せ、その中身を広げ始めた。カンパン、ペットボトル、地図とルールブック。
そして……のどかのバックからは刃渡りの長いナイフが、けいこのバックからは登山用のピッケルがポロリと地面に落ちてきた。
それに見てから私とこずえちゃん、あゆみちゃんも自分のバックを引き寄せた。
「こ、これって……本物だよね」
自分のバックに手を掛けたとき、こずえちゃんが一足先に自分の武器を取り出していた。
黒光りするそれは……先ほどの南野という人物が手にしていた拳銃によく似たそれだった。
「わたしの……え? な、なによこれ」
それに続くようにあゆみちゃんが手にしていたのは、プラスチック製の円盤ブーメランだった。
普通の状況なら笑えるのだろうが、それが武器として支給されたものであるのだから誰一人として笑わず、そして私の手元に視線が集まった。
ゆっくりとチャックに手を掛けて横に引っ張ると、スムーズにそれは暗闇の口を開いていく。
やがて半分ほど開いたとき……中から何かが飛び出した。
「きゃ、ゴポポォ!」
それはそのまま私の口へと飛び込んでいった。いや、それだけでは終わらない。緑色のそれはどんどん私の身体に飛び掛ってくる。
208 きせい・ろわいある sage 2009/10/01(木) 23:32:46 ID:MqPygl/A
「あっ……ああっ!」
「きゃああああああああ!」
「に、にげろぉおおお!」
あゆみちゃん、のどか、そしてけいこの悲鳴がくぐもって聞こえた。しかし私はそれど頃ではなかった。
身体がその緑色の液体に包まれ、それは口、鼻、耳、へそ、そして……オマ○コから私の中にドンドンと入ってきていたのだ。
でも……なんだろうこの感覚。さっきまで恐怖と驚きで頭が埋まっていたはずなのに……あぁん、なんか……きもちいい。
まるで雲の上で頭が蕩けるような甘い感覚を全身に感じながら、私はその液体を身体の中に受け入れていた。
「んぐっ……ぷはっ……ぅぅ……」
そしてその緑の液体は全て私の中に入り込んだ。たいそうな量があったと思うが、今はその甘美な液体がなくなってしまったことが口惜しい。
「あんっ……あついぃ……なんか、きちゃうぅぅ……」
身体中が何かを求めているかのように疼き、そして熱く火照っている。その熱の中心はお腹じゃなく、もっと下の部分。
「くあんっ……あああああああ!」
そしてその疼きが最高潮に達したとき、私の下着を何かが押し上げ、そしてその隙間から飛び出してきたものがあった。
「きゃ、きゃあああああああ!」
それが生まれると同時に突如聞こえる悲鳴。それは私のすぐ横からのものだった。
しかしそちらには目もくれず、私はスカートを捲り上げ、下着の隙間からそそり立つそのモノに目を奪われていた。
それはまるで……オトコのヒトのオチ○チン。ビクンビクンと私の血流と共に脈打ち、そしてそれが下着に擦れるたびに私の頭に電流のような刺激が送られてくる。
「あっ……ああっ……」
それを確認してからやっと私は横を向いた。そこには……足を震わせ、まるで腰が抜けたかのように動けずにこちらを見上げるこずえちゃんがいた。
その彼女を確認したとき……私の全身の血が煮えたぎるように熱くなる。同時にある感情が湧き上がってきた。
それは……彼女を犯したいという興奮。
この股間のオチ○チンを彼女の穴に突っ込み、よがらせ、その中にぶちまけ……私を彼女に植えつけたい!
「こずえちゃぁん……あんっ、これぇ……こずえちゃんのおま○こにぃ、いれさせてぇ……おねがいぃ」
私はそのモノを無意識に手で擦りながらこずえちゃんにゆっくりと近づいていく。
「ひいぃ、こ、こないでえぇ! く、くるなぁあああ!」
そんな私に対して彼女は自らの武器の銃口を向けた。しかし、そんなもの私には関係ない。恐怖など感じないのだ。
今あるのは、ただ穴にこれを突っ込み……彼女を犯し、私を植えつけることのみ。
だから足は止まらない。いや、止められない!
「うあぁあああああ! くるなぁああああああ!」
拳銃を片手で構え、涙を流しながらこずえちゃんは後ろに後ずさりしていく。しかしその銃口が火を噴く事はない。
「むりだよぉ……むり、むりぃいいいいい!」
209 きせい・ろわいある sage 2009/10/01(木) 23:33:53 ID:MqPygl/A
抑えられない欲望の波に押されるまま、私はこずえちゃんの目の前に仁王立ちをする。
その恐怖に歪み、情けなく半開きした彼女の口に私はモノを強引にねじ込んだ。
「んんんんんんっ!」
「あんんんんんんんんっ! な、なにぃ!? なんなのこれはぁあ!」
私のモノが彼女の口に入り込んだ瞬間、垂れる唾液が、擦れる舌が、ぶつかる歯が雷撃のような快感を私に叩き込む。
「くああああああああんっ! すごぃいいい! すごぃいいい! すごぃいいいいいいいいい!」
「がぁっ! んんぁうぅ! んんんんっ!」
小さな彼女の頭を両手で鷲づかみにして乱暴に前後に振るう。それだけじゃ物足りなくて、腰も勝手に動いてしまう。
そして私のモノに何かが溜まり始め、それはすぐに私のモノの先端までを満タンに埋め尽くす。
「でるぅうううう! でちゃぅううううううううう!」
「んんんんんんんんんんんんっ!」
「ふぁああああああああああああああああああんっ!」
こずえちゃんの顎が外れるんじゃないかというほど私は腰を動かし、それを彼女の喉に直接放った。頭を押さえつけ、私が全てを出し切るまで一切彼女に動かせない。
「んんんんんっ、ゴフッ!」
「ああんっ、こずえちゃんもったいない……」
私の放った緑の液体がこずえちゃんの咳によって口の端から垂れるが、それでも口の中にある私の液体はドンドン彼女の喉の奥へと吸い込まれていく。
「んぐっ……あぅぅ……」
「んんっ、っと。えへへっ、こずえちゃん。おいしいでしょ~?」
私は膝を追って座っている彼女の顔を覗きこむ。すると彼女はやはり虚ろな目で私を見ていた。
それは私が彼女の口に流し込んだ液体の効果だった。私の一部が彼女に入り込んだことで、彼女の意識は一時的に私に奪われているのだ。
「で~も、これじゃこずえちゃんにまだきせいはしてない。はい、こずえちゃん。おまたをひろげてぇ?」
私の言葉に促されるようにこずえちゃんはゆっくりとおまたを開き、私のモノが入りやすいように両手で広げてくれた。
「よくできましたぁ……ほらっ、これいまからそこにずぼずぼいれるからねぇ、あははははっ」
こずえちゃんの足を掴んで彼女を優しく横たえると、私はその上で彼女が招いている入り口に自分のモノをあてがう。
「んっ……こずえちゃんのいりぐちぃ、ひくひくしてるぅ……えへへっ……いっくよぉおおお!」
「あんっ、んんああああああああっ!」
「んんんんんんんんっ! うあぁぅ、す、ごいぃぃ……」
濡れた彼女の穴は私のモノを吸い込み、無数のヒダで絡みついてくる。
意識が吹き飛んでしまいそうな快感の嵐に悶えながら、私はゆっくりとこずえちゃんと繋がり、重なっていく。
「んあぅ! ふふっ、こずえちゃんにわたしのぜ~んぶ、のみこまれちゃった……」
「ふああぁぁぁ……」
やはり私が彼女の意識の主導権を握っているだけあって反応自体は薄い。しかし火照った顔に、垂れる涙と愛液はまぎれもなく彼女が悦んでいる証拠。
210 きせい・ろわいある sage 2009/10/01(木) 23:34:28 ID:MqPygl/A
「じゃあ、うごくよぉぉ……あんっ、ヒダがぁ、すごいぃいぃ!」
繋がった私が出て行くのを拒むかのようにヒダが私のモノに再び絡みつき、その彼女の円形の壁が私のモノを圧迫する。
そして私のモノの大半がその穴から出てきたところで、間髪居れずに再び彼女の中にねじ込む。その衝撃に、こずえちゃんの両目が大きく開かれる。
「こずえちゃぁん、すぐぅ、すぐぅきせいしてあげるぅ。これからぁ、いっしょにぃ、なかまをぉ、ふやそぉおおおおお!」
湧き上がる液体をギリギリまで溜め込みながら、私は彼女の中を思う存分に味わい、犯す。
「こずえちゃぁん! うけとってぇえええええええええ!」
「ふぁああああああああああんっ!」
「あああああああああああんっ!」
私はその瞬間にこずえちゃんと重なると、彼女の子宮に溜まりきった液体を注ぎ込んだ。私を受け取るたびに痙攣を繰り返すこずえちゃん。
「んっ、んっ……ふあんっ……こずえちゃん、きぶんは、どう?」
全てを出し切った私は、彼女と繋がったまま話し掛ける。
彼女は最後にビクンと大きく身体を震わし終えると、悦に入った表情で私の問いに答えた。
「さいこうぅ……あつくてぇ……きもちよくてぇ……あんっ、なんか、おまたがぁ……あんんんんっ!」
「ふふっ、だいじょうぶ……ほらっ」
私はこずえちゃんの生えたてオチ○チンを掴み、やさしくしごいてあげる。
「あんっ、さわちゃ、だめえぇ……」
「ふふっ……これをみんなにいれてね……ずぼずぼよがらせて……あなたをきせいさせるの……さいこうよぉ……」
こずえちゃんの背中に手を回して私は彼女を起き上がらせ、そのまま身体を支えながら一緒に立ち上がった。
「さっ……行きましょ? まだまだ、ゲームは始まったばかり……ね?」
「クスッ、うん。あんっ、楽しみで濡れちゃう」
私とこずえちゃんはもう少しお互いに楽しみたい気持ちを抑えつつ、新たな仲間を増やすために行動を開始した。
211 名無しさん@ピンキー sage 2009/10/01(木) 23:40:08 ID:MqPygl/A
今回は以上です。
タイトルからお分かりいただけるかと思いますが、ネタ元はアレです。
元々ありそうなネタだったんですが……まさか被ってましたかね?
私自身、書いててまったく先が見えないのですが……頑張ります。
では、失礼しました~
0日目 ?:?? 百合女子高3年 北条 蘭(ほうじょう らん) 【未寄生】
「あうぅ……んっ、まぶ……しぃ?」
暗闇から差し込まれる光に瞼を開こうとすることを思わず躊躇してしまう。
それでもなんとか目を擦りながら、ゆっくりと視界を確保していく。白い光が絶えず目を刺激し続ける。
「んぁぅぅ……」
「あら、やっとお目覚めかしら?」
聞きなれない女性の声に、私はぼやけた視界をそちらに向ける。もうもうとしたその中に紫色の人影を見つけた。
「おはよう。ほらっ、早くしゃきっとしなさい。他の人はもう目が覚めてるわよ?」
「えっ?」
その言葉に促されて私は首を振って意識を覚醒させると、少しずつはっきりとし始めた視界で周りを見回した。
「ら、蘭! 大丈夫?」
「あ、しぃちゃん。おはよ~」
機能を取り戻した視界で最初に見つけたのはクラスメイトの『長谷部 静香(はせべ しずか)』、しぃちゃんの姿だった。
しかし、その見覚えのある彼女の姿に、私はどこか違和感を覚えて首を傾げた。
「蘭! しっかりして! 私達、誘拐されたのよ!」
「あぇ? ゆ、ゆうかい? あ……」
しぃちゃんに言われて、私は初めて周りに居るのが同じ学校の制服に身を包んだ私のクラスメイトであることに気付いた。
そして私達が居るこの部屋も黒板や教卓があり、どうやら教室であるらしかったが私達には見覚えのないところだった。それに、壁や室内の物も全てどこか古めかしく、年代を感じさせるものばかりだった。
「はい、そこまで。そこからはこれからみんなに説明するから、静かにしてちょうだい?」
その中で唯一制服に身を包んでおらず、かつ見覚えのない女性が私に言った。年齢は20歳後半で眼鏡をかけた彼女は紫色の服でスレンダーな身体を包んでいた。
彼女はまるで教師のように教卓に手をついて私達を見回し、そして静寂を確認するように一呼吸置いて口を開いた。
「じゃあ皆さん、改めまして。皆さんを誘拐させてもらった『南野(ミナミノ)』です。まず、誘拐してごめんなさい」
そうして儀礼的に南野さんは頭を下げ、すぐさまそれを上げるとざわめく私達を気にせず話を続けた。
「今日はちょっと皆さんに寄生してもらおう……いえ、寄生されてもら……まぁいいわ、どちらでも対して意味は変わらないもの」
なにやら一人でぐちぐちと独り言をつぶやき始めた南野さんは、すぐに納得したというに頷いてこう言い直した。
「今日は皆さんにちょっと寄生したり、されたりしてもらおうと思います」
担任が朝のホームルームで連絡事項を言うかのように南野さんは淡々とそう言った。途端に周りでクラスメイト達がざわめく。
「ふざけんなよ! 意味分からねぇこと言ってんじゃねぇよ!」
そう叫んだのはよく担任から指導を受けている中野さんだった。みんなが座って困惑している中、彼女はその中心ですくりと立ち上がって南野さんを怖い目で睨みつけていた。
「幾らなんでも血の気がありすぎなんじゃないかしら、中野さん。まだ話は始まってもないんだけど……まぁ、クラスでも一番の問題児のあなたなら仕方ないかしら?」
「てめぇ……ふざけてんじゃねぇぞ、ババァ!」
その怒号と共に中野さんがクラスのみんなの間を素早く駆け抜け、南野さんとの距離を急速に縮めていく。しかし対する南野さんはどこ吹く風、といった表情を浮かべているのみ。
やがて、中野さんが教卓の目の前まで辿り着いたとき……突然聞いたことも無いような大音量が短く響いた。
普通ならそれを聴いた瞬間に悲鳴を上げるのだろう。しかし、それはあまりに衝撃的過ぎて、中野さんの行動にざわめていたクラスメイトも全員黙り込み、中野さんも行動を止めていた。
「あっ……ひぃ……」
そして中野さんが情けない声で尻餅をつく共に、彼女の身体で隠れていた南野さんの姿が再び確認できた。
その南野さんがこちらに向けて伸ばしている右手には……黒い拳銃があった。その銃口からもやもやとした白い煙をうつろに天へと昇っていた。ちらりと後ろを見れば、教室後ろのロッカーの上に黒い穴が開いている。
203 きせい・ろわいある sage 2009/10/01(木) 23:25:16 ID:MqPygl/A
「きゃ、きゃあああああああああ!」
誰かが叫びだしたと同時にそれは瞬く間に広がった。全員が悲鳴を上げながら、少しでも南野さんから離れようと教室後ろの出口へと向う。ただ私はそれをぼーっとしながら見送っていた。
そして誰かがその扉に手を掛け、その引き戸が荒々しい音を立てながら開いた。
「ひぃ、きゃぁあああ! ど、どいてぇええええええええ!」
その扉の先頭のほうからそんな叫び声が聞こえ、群がっていたクラスメイトたちが一斉に教室内に戻ってくる。
そうして私からも見えた扉の先には、迷彩柄の帽子と服を着た人たちがこちらに南野さんのよりも大きな銃を向けていたのだ。
結局、クラスメイト達はその二方向の銃口から一番遠い、カーテンで閉められている教室の窓側の隅に押し合うように収まった。その広くなった教室の中心に、私は取り残されていた。
「ふふっ、みんな。ちょっとは北条さんと有馬さんを見習いなさいな」
南野さんが微笑みながら私を見て、そして窓際の壁へとその視線が移動した。私もその視線を追う。
その先には、壁に寄りかかったまま南野さんをじっと見ている『有馬 千尋(ありま ちひろ)』さんが居た。どうやら彼女もあの混乱の中、ずっとそこにいたようだった。
「ら、蘭! こっち来なさい!」
「あ、う、うん」
私は駆け寄ってくれたしぃちゃんに強引に引っ張られるようにして、クラスメイト達の元へと合流できた。しかし、有馬さんには誰も近寄らず、彼女もこちらに寄ってこない。
「さて、静かにしてもらったところで本格的にルールを説明するからよく聞いてね?」
拳銃を下ろした彼女は、背後の黒板からチョークを持ち上げるとそこに達筆な文字を書きながら説明を始めた。
「みんなもう気付いていると思うけど、みんなに首輪をつけさせてもらいました。あ、無理に外さないでね? 爆発するから」
私はそれを言われてはじめて気付いた。先ほどしぃちゃんを見て感じた違和感の原因と、自分の首にもそれがついていることに。
「まぁ無理に外そうとしなければ安全だから安心してね? それに今日の午前0時から72時間、つまり3日後の午前0時になったら自動で外れるから我慢してね」
こちらを振り返ってニコリと笑ってみんなの無言の反応を確認すると、そのまま続きを話し始めた。
「そしてみんな気になっているこの現在地は、みんなが住んでいる日本本州から結構離れた無人島です。ここは以前まで使われていた小学校の校舎で、ちょうど島の中心にあります」
そう言って教卓から彼女はポスターのような巻紙を教卓から取り出し、マグネットを使ってそれを貼り付けた。その様子はまるで学校の授業風景のようだ。
そして貼り付けられた紙には、四方を青い海で囲まれた島の全体図が上から覗き込むように描かれていた。
その中心に大きな赤丸があり、そこを指差して現在位置がここであることを南野さんは私達に伝えた。
「それで、基本的に何処へ逃げ回ってもらってもいいんだけど……万が一、海から逃亡しようとかした場合は、首輪を爆発させるから3日間はこの島から出ないこと」
南野さんは島の周りの海の部分をぐるりと指差しながら私たちに警告した。
「後はここを一度出たら、3日後の午前0時まで入らないこと。もしそれ以前にここにもう一度入ろうとすれば、誰これ構わず首輪を爆破します」
「まぁ首輪の機能はそれぐらいね。あなた達がこのルールを守ってくれるなら、決して危険なものじゃないから安心してね。はい、じゃあ次。これが一番重要だからよく聞いてね」
誰の返事も待たずに南野さんは手を叩いて首輪の説明を終えると、黒板に向き直って次の説明を始めた。
「さて、私達は今から2年ぐらい前にある寄生体を作り出しました。簡単に説明すると、それに寄生されたら皆さんは人間をやめることになります」
その淡々とした口調に込められた理解不能な言葉にクラスメイトが再びざわめきだす。しかし、南野さんは気にせずに続ける。
「まぁ例えばどこかのSF映画の怪物みたいに見ためが醜いものになる、なんてことはないわ。むしろ、その綺麗で若々しい身体をいつまでも保ち続けられるでしょうね」
振り返った南野さんは私達を見て羨ましそうな顔をした。
204 きせい・ろわいある sage 2009/10/01(木) 23:27:01 ID:MqPygl/A
「ただ、それに寄生されたら極度の性的欲求が芽生える。男性ではなく……女性にね。もちろん、そこに理性なんてものはない。親でも姉妹でも……友達でも、自らを寄生させようとするわ」
ニヤリと笑った南野さんが妖しく舌なめずりをし、そしてこちらに向き直るとこう言った。
「この寄生体はね、宿主の子宮にその本体を植えつけるの。すなわち子宮がない男には寄生出来ない。……だから、あなた達を誘拐したの。私立百合女子高等学校3年3組のみんな、をね」
ざわざわとクラスメイト達はお互いを見回す。そのみんなの性別は……当然ながら全員女子。
「これからあなたたちには、その寄生体に寄生されてもらおうと思います!」
あまりに一方的な南野さんの言葉に再びクラスメイトは大きくざわめきだすが、間髪を居れずに南野さんは教卓を強く叩いてそれを黙らした。
「……でも、そんなのあまりに一方的よね? だから皆さんには救済措置があります。よく聞いてね?」
優しい口調で南野さんはそう言うと、みんなの静寂という反応を待って説明をした。
「もし、これから72時間寄生されずにいられたら、皆さんをお家に帰してあげます。……賞金付きでね」
言うや否や南野さんは黒板に振り返り、でかでかとした文字でその賞金額を書いた。
「100億! これを寄生されずに72時間過ごせた生徒で山分けしてもらいます!」
バン、と黒板を叩いて南野さんは興奮気味に捲し立て、そのまま言葉を吐き出し続ける。
「寄生された人間を攻撃してもよし! 寄生されていない人間をされる前に殺してもよし! ひっそりとどこかに隠れ続けるのもよし! とにかく72時間、精一杯生きること!」
言い切った南野さんは教卓に手をついて激しく息を切らした。その鬼気迫る様子に私達は誰一人言葉も出せない。
「はぁはぁ……今回の参加者は百合女子高校3年3組33名、泉女子高校3年5組34名、聖マリア女子高校3年B組33名、合計100名。今、隣でも同じような説明がされているはずよ」
そして南野さんはパチンと指を鳴らした。乾いた音が一瞬だけ響き、それと同時に教室に慌しく武装した迷彩服の人物達が侵入してきた。
その行動にクラスメイト達は動揺をするがその人たちはこちらに目もくれずに、なにやらバックが山積みになっている荷台を部屋の中心に運び入れた。
そこから一つを南野さんが持ち上げ、中身を取り出しながら説明した。
「これはそんな皆さんに私たちからの餞別です。中には……3日分の食料と水、地図にルールブック。これはよく読んでおいてね。そして、ランダムに……」
南野さんがそう言ってバックから取り出したのは……軍服の人が持っているのと似たような大きな銃だった。
「あら、結構な当たりを出しちゃったわね。まぁ、こんな武器が一つ入ってるわ。そのほかにも、この島中にいろんなものが置いてあるから好きに使っていいわ」
バックに中身を乱雑に戻し、そのバックは教卓の横にポンと投げ出されて隔離された。
「じゃ、これから一人ずつ名前を呼ぶからそこから餞別をもらったら、ここから出て行ってちょうだい。あ、自分の荷物も持って行っていいわよ」
そう言って南野さんが指差したのは、教室後ろのロッカーだった。その上には私たちのスクールバックが羅列されていた。
「じゃあ出席番号順に……まずは『新井 彩香(あらい さいか)』さん」
その名指しに、クラスメイトのちょうど中心あたりに居た新井さんから、みんなが円形に離れていった。
ただ一人、その中心でカタカタと震えながら新井さんは周りのクラスメイトに助けを求めるかのように視線を送っている。
「新井さん、早くしてください?」
「ひぃ!」
そのとき、わざと音を立てるようにして南野さんが黒光りする拳銃を再び取り出して銃口を新井さんに向けた。
やがて拳銃の恐怖に押されるようにして彼女はクラスメイト達から離れ、背後のロッカーからバックを持ち上げると、支給される新しいバックを取りに向った。
「新井さん」
「は、はぃ!」
その様子をにこやかに見守っていた南野さんが突然口を開いた。
205 きせい・ろわいある sage 2009/10/01(木) 23:28:05 ID:MqPygl/A
その様子をにこやかに見守っていた南野さんが突然口を開いた。
「一つアドバイスです。ここから出たらすぐに逃げたほうがいいですよ?」
「は、え?」
「だってもう……誰かが寄生されているかも知れませんから、ね?」
まるで子供をあやすかのような微笑みで南野さんが首を傾げた。その言葉に新井さんは震えた頭でこちらに振り返る。
その顔は恐怖に歪んでいた。
「あっ、あああああああああああ!」
そのままひったくるように至急品のバックを一つ掴むと、壁にドアに身体をぶつけてよろけながらも教室から駆け出して行った。
「くっくっく……正しい判断ね。さぁ、次の人……有馬 千尋さん」
次に呼ばれた有馬さんはゆっくりと身体を壁から離すと、堂々とした足取りで二つの荷物を回収するとこちらを見向きもせずに出口へと向う。
しかしその間際、ピタリと立ち止まった有馬さんはこちらではなく教卓の南野さんへと顔を向け、そしてそのまま出て行った。
「……次、『井原 望(いはら のぞみ)』さん」
そうして……ある子は脱兎のように、ある子は友達とわずかに内密をしてから、ある子はよろめく足でここから一人ひとり出て行った。
「ふぅ、えっと次は……長谷部 静香さん」
しぃちゃんは名前を呼ばれると、私の耳に口を近づけてこっそりと囁いた。
「校舎の出口付近で待ってるよ。他にも何人か居るはず」
「えっ……?」
最後にちらりとしぃちゃんは微笑み、そしてバックを回収して振り返ることなく出て行った。
それから3人ほどが呼ばれ、教室を後にし……ついに私が呼ばれた。
「次は、北条 蘭さん。ふふっ……あなたには期待しているわよ?」
私はその言葉を受け、残り少なくなったクラスメイトから離れて荷物を回収すると、最後に有馬さんがそうしたように南野さんを見た。
「あらあら……あなた、やっぱり化けるかも知れないわね」
南野さんが楽しそうな微笑みを浮かべ、私はそれを見たのち廊下を駆け出した。
廊下には出口と書かれた紙が張られ、その下の矢印が指している方向へと私は迷い無く走り続けた。
そして出口はすぐに見えた。ふと足元を見ると、教室に居たのに履物は靴のままであった。
「そっか……確か修学旅行のバスの中でそのまま眠くなって……」
私は今日の朝からバスに乗って修学旅行の地へと向っていたのだ。その最中で突然眠くなり、気付けばこの有様だ。
もう何故か遠い記憶のようにそれを感じながら、私は校舎を出た。
外は暗闇に満ちており、ふと思い出して携帯電話を取り出すと圏外の表示の横に現在時刻、11:49と示されていた。
暗闇に目が慣れきて、周りを見回すとどうやらこの校舎は森に囲まれたつくりになっているようだった。だから見渡す限りに広がるのは木々ばかり。
……その中に、幾ら探せどしぃちゃんの姿は見えない。それどころか、人の子一人見当たらない。
「あっ……」
そのとき背後の校舎の奥から聞こえてくる足音、誰かが来る。
……迷っているヒマはなかった。この状況下で、出会う人物全てを信用するのは危険すぎる。
気付いたときには、少しでも校舎から離れようと私は全速力で森を駆け出していた。
206 きせい・ろわいある sage 2009/10/01(木) 23:29:46 ID:MqPygl/A
1日目 0:05 秘密兵器開発委員会・委員長 南野 【未寄生】
ゲーム終了まで……残り71時間55分
「ふぅ、みんなお疲れ様」
私は歩きながら横に並ぶ仲間達の労をねぎらった。
すると私の横に軍服を着た部下が帽子を外し、長い髪を整えながら私に話しかけてきた。
「委員長、あれはちょっと言い過ぎなんじゃないですか?」
「うん? 何のことかしら」
先ほど、私と同じ教室で百合高校の生徒にバックを渡していた『藤原』が続ける。
「あれですよ。“もう誰かが寄生されているかも……”って」
「ああ、あれね。……でもまぁ、ルールブックを見れば誰でも気付くことよ?」
「それはそうですけど……はぁ、あなたって人は本当に」
肩を竦めて藤原は首を振り、私はその様子ににやりと笑いながら作戦室へと入った。
「さぁて、一応確認するけど校舎に残っている人は居ないわね?」
「大丈夫です。先ほど確認部隊が戻り、レーダーにも反応はありません」
オペレータの一人が手早く説明を終えた。私は彼女に頷き返し、椅子に座って近くのマイクで仲間達に檄を飛ばした。
「さぁて、長くなるわよ。みんな、気を抜かずに頑張ってちょうだい!」
その私の号令に、律儀に全員が素早く立ち上がって敬礼をしてくれた。
「あっ、委員長!動きがありました!」
オペレータの声に全員が作戦室の一番大きなモニターに注視した。
「始まったわね……ふぅ、どんなことになるやら……」
そのモニターのど真ん中に、黒い背景に赤の文字で表示されている大きな数字に変化が起きた。
寄生完了数が0人から……1人へと変わり、ゲームが始まった。
207 きせい・ろわいある sage 2009/10/01(木) 23:31:22 ID:MqPygl/A
1日目 0:02 百合女子高3年 長谷川 静香 【未寄生】
ゲーム終了まで……残り71時間58分 寄生完了数0人
「はぁはぁ……こ、ここまでくれば大丈夫でしょ」
先頭を走っていたこずえちゃんが息を切らして立ち止まった。結構走ったが、森は以前途切れる様子はなかった。
「う、うん。か、かなりはし、ったから……はぁはぁ……」
そう言って木に寄りかかったのはあゆみちゃんだった。
それに続くようにのどか、けいこが草の上に倒れこんだ。私もその隣に倒れこんで酸素を求めて口と鼻を動かし続ける。
「や、やっぱり……ら、らんも待ってたほうが……」
やがて私は息が整い始めると同時に、口を開いてみんなに後悔の念を伝えた。
「それはだめだよ! やっぱり、らんってちょっと……抜けてる、っていうか。なんか、足手まといになりそうだし」
こずえちゃんがどこか申し訳なさそうにしながらも私に言った。
確かにらんは普段からどこか抜けている性格ではあった。常にボーッとしていて、授業も目が半開きのまま寝てたり、今日の集合時間もギリギリだったし……。
「で、でも!」
「分かった分かった。じゃあ、今度もう一回会ったときに合流しよ? 今から行っても多分、もうあそこにはいないよ。ね?」
あゆみちゃんがその妥協案を提示するとみんなが納得し、私も渋々同意した。本当はすぐにでも助けに行きたかった……あの子は私が居ないと、だめなのに。
「それよりこれ開けてみようよ。聞いた話だと、武器が一つ入ってるって言ってたし」
「あ、そうだ。よし、みんな開けよう」
のどかとけいこが思い出したようにバックを引き寄せ、その中身を広げ始めた。カンパン、ペットボトル、地図とルールブック。
そして……のどかのバックからは刃渡りの長いナイフが、けいこのバックからは登山用のピッケルがポロリと地面に落ちてきた。
それに見てから私とこずえちゃん、あゆみちゃんも自分のバックを引き寄せた。
「こ、これって……本物だよね」
自分のバックに手を掛けたとき、こずえちゃんが一足先に自分の武器を取り出していた。
黒光りするそれは……先ほどの南野という人物が手にしていた拳銃によく似たそれだった。
「わたしの……え? な、なによこれ」
それに続くようにあゆみちゃんが手にしていたのは、プラスチック製の円盤ブーメランだった。
普通の状況なら笑えるのだろうが、それが武器として支給されたものであるのだから誰一人として笑わず、そして私の手元に視線が集まった。
ゆっくりとチャックに手を掛けて横に引っ張ると、スムーズにそれは暗闇の口を開いていく。
やがて半分ほど開いたとき……中から何かが飛び出した。
「きゃ、ゴポポォ!」
それはそのまま私の口へと飛び込んでいった。いや、それだけでは終わらない。緑色のそれはどんどん私の身体に飛び掛ってくる。
208 きせい・ろわいある sage 2009/10/01(木) 23:32:46 ID:MqPygl/A
「あっ……ああっ!」
「きゃああああああああ!」
「に、にげろぉおおお!」
あゆみちゃん、のどか、そしてけいこの悲鳴がくぐもって聞こえた。しかし私はそれど頃ではなかった。
身体がその緑色の液体に包まれ、それは口、鼻、耳、へそ、そして……オマ○コから私の中にドンドンと入ってきていたのだ。
でも……なんだろうこの感覚。さっきまで恐怖と驚きで頭が埋まっていたはずなのに……あぁん、なんか……きもちいい。
まるで雲の上で頭が蕩けるような甘い感覚を全身に感じながら、私はその液体を身体の中に受け入れていた。
「んぐっ……ぷはっ……ぅぅ……」
そしてその緑の液体は全て私の中に入り込んだ。たいそうな量があったと思うが、今はその甘美な液体がなくなってしまったことが口惜しい。
「あんっ……あついぃ……なんか、きちゃうぅぅ……」
身体中が何かを求めているかのように疼き、そして熱く火照っている。その熱の中心はお腹じゃなく、もっと下の部分。
「くあんっ……あああああああ!」
そしてその疼きが最高潮に達したとき、私の下着を何かが押し上げ、そしてその隙間から飛び出してきたものがあった。
「きゃ、きゃあああああああ!」
それが生まれると同時に突如聞こえる悲鳴。それは私のすぐ横からのものだった。
しかしそちらには目もくれず、私はスカートを捲り上げ、下着の隙間からそそり立つそのモノに目を奪われていた。
それはまるで……オトコのヒトのオチ○チン。ビクンビクンと私の血流と共に脈打ち、そしてそれが下着に擦れるたびに私の頭に電流のような刺激が送られてくる。
「あっ……ああっ……」
それを確認してからやっと私は横を向いた。そこには……足を震わせ、まるで腰が抜けたかのように動けずにこちらを見上げるこずえちゃんがいた。
その彼女を確認したとき……私の全身の血が煮えたぎるように熱くなる。同時にある感情が湧き上がってきた。
それは……彼女を犯したいという興奮。
この股間のオチ○チンを彼女の穴に突っ込み、よがらせ、その中にぶちまけ……私を彼女に植えつけたい!
「こずえちゃぁん……あんっ、これぇ……こずえちゃんのおま○こにぃ、いれさせてぇ……おねがいぃ」
私はそのモノを無意識に手で擦りながらこずえちゃんにゆっくりと近づいていく。
「ひいぃ、こ、こないでえぇ! く、くるなぁあああ!」
そんな私に対して彼女は自らの武器の銃口を向けた。しかし、そんなもの私には関係ない。恐怖など感じないのだ。
今あるのは、ただ穴にこれを突っ込み……彼女を犯し、私を植えつけることのみ。
だから足は止まらない。いや、止められない!
「うあぁあああああ! くるなぁああああああ!」
拳銃を片手で構え、涙を流しながらこずえちゃんは後ろに後ずさりしていく。しかしその銃口が火を噴く事はない。
「むりだよぉ……むり、むりぃいいいいい!」
209 きせい・ろわいある sage 2009/10/01(木) 23:33:53 ID:MqPygl/A
抑えられない欲望の波に押されるまま、私はこずえちゃんの目の前に仁王立ちをする。
その恐怖に歪み、情けなく半開きした彼女の口に私はモノを強引にねじ込んだ。
「んんんんんんっ!」
「あんんんんんんんんっ! な、なにぃ!? なんなのこれはぁあ!」
私のモノが彼女の口に入り込んだ瞬間、垂れる唾液が、擦れる舌が、ぶつかる歯が雷撃のような快感を私に叩き込む。
「くああああああああんっ! すごぃいいい! すごぃいいい! すごぃいいいいいいいいい!」
「がぁっ! んんぁうぅ! んんんんっ!」
小さな彼女の頭を両手で鷲づかみにして乱暴に前後に振るう。それだけじゃ物足りなくて、腰も勝手に動いてしまう。
そして私のモノに何かが溜まり始め、それはすぐに私のモノの先端までを満タンに埋め尽くす。
「でるぅうううう! でちゃぅううううううううう!」
「んんんんんんんんんんんんっ!」
「ふぁああああああああああああああああああんっ!」
こずえちゃんの顎が外れるんじゃないかというほど私は腰を動かし、それを彼女の喉に直接放った。頭を押さえつけ、私が全てを出し切るまで一切彼女に動かせない。
「んんんんんっ、ゴフッ!」
「ああんっ、こずえちゃんもったいない……」
私の放った緑の液体がこずえちゃんの咳によって口の端から垂れるが、それでも口の中にある私の液体はドンドン彼女の喉の奥へと吸い込まれていく。
「んぐっ……あぅぅ……」
「んんっ、っと。えへへっ、こずえちゃん。おいしいでしょ~?」
私は膝を追って座っている彼女の顔を覗きこむ。すると彼女はやはり虚ろな目で私を見ていた。
それは私が彼女の口に流し込んだ液体の効果だった。私の一部が彼女に入り込んだことで、彼女の意識は一時的に私に奪われているのだ。
「で~も、これじゃこずえちゃんにまだきせいはしてない。はい、こずえちゃん。おまたをひろげてぇ?」
私の言葉に促されるようにこずえちゃんはゆっくりとおまたを開き、私のモノが入りやすいように両手で広げてくれた。
「よくできましたぁ……ほらっ、これいまからそこにずぼずぼいれるからねぇ、あははははっ」
こずえちゃんの足を掴んで彼女を優しく横たえると、私はその上で彼女が招いている入り口に自分のモノをあてがう。
「んっ……こずえちゃんのいりぐちぃ、ひくひくしてるぅ……えへへっ……いっくよぉおおお!」
「あんっ、んんああああああああっ!」
「んんんんんんんんっ! うあぁぅ、す、ごいぃぃ……」
濡れた彼女の穴は私のモノを吸い込み、無数のヒダで絡みついてくる。
意識が吹き飛んでしまいそうな快感の嵐に悶えながら、私はゆっくりとこずえちゃんと繋がり、重なっていく。
「んあぅ! ふふっ、こずえちゃんにわたしのぜ~んぶ、のみこまれちゃった……」
「ふああぁぁぁ……」
やはり私が彼女の意識の主導権を握っているだけあって反応自体は薄い。しかし火照った顔に、垂れる涙と愛液はまぎれもなく彼女が悦んでいる証拠。
210 きせい・ろわいある sage 2009/10/01(木) 23:34:28 ID:MqPygl/A
「じゃあ、うごくよぉぉ……あんっ、ヒダがぁ、すごいぃいぃ!」
繋がった私が出て行くのを拒むかのようにヒダが私のモノに再び絡みつき、その彼女の円形の壁が私のモノを圧迫する。
そして私のモノの大半がその穴から出てきたところで、間髪居れずに再び彼女の中にねじ込む。その衝撃に、こずえちゃんの両目が大きく開かれる。
「こずえちゃぁん、すぐぅ、すぐぅきせいしてあげるぅ。これからぁ、いっしょにぃ、なかまをぉ、ふやそぉおおおおお!」
湧き上がる液体をギリギリまで溜め込みながら、私は彼女の中を思う存分に味わい、犯す。
「こずえちゃぁん! うけとってぇえええええええええ!」
「ふぁああああああああああんっ!」
「あああああああああああんっ!」
私はその瞬間にこずえちゃんと重なると、彼女の子宮に溜まりきった液体を注ぎ込んだ。私を受け取るたびに痙攣を繰り返すこずえちゃん。
「んっ、んっ……ふあんっ……こずえちゃん、きぶんは、どう?」
全てを出し切った私は、彼女と繋がったまま話し掛ける。
彼女は最後にビクンと大きく身体を震わし終えると、悦に入った表情で私の問いに答えた。
「さいこうぅ……あつくてぇ……きもちよくてぇ……あんっ、なんか、おまたがぁ……あんんんんっ!」
「ふふっ、だいじょうぶ……ほらっ」
私はこずえちゃんの生えたてオチ○チンを掴み、やさしくしごいてあげる。
「あんっ、さわちゃ、だめえぇ……」
「ふふっ……これをみんなにいれてね……ずぼずぼよがらせて……あなたをきせいさせるの……さいこうよぉ……」
こずえちゃんの背中に手を回して私は彼女を起き上がらせ、そのまま身体を支えながら一緒に立ち上がった。
「さっ……行きましょ? まだまだ、ゲームは始まったばかり……ね?」
「クスッ、うん。あんっ、楽しみで濡れちゃう」
私とこずえちゃんはもう少しお互いに楽しみたい気持ちを抑えつつ、新たな仲間を増やすために行動を開始した。
211 名無しさん@ピンキー sage 2009/10/01(木) 23:40:08 ID:MqPygl/A
今回は以上です。
タイトルからお分かりいただけるかと思いますが、ネタ元はアレです。
元々ありそうなネタだったんですが……まさか被ってましたかね?
私自身、書いててまったく先が見えないのですが……頑張ります。
では、失礼しました~